JP2009226436A - プレス加工システム - Google Patents

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Tomohiro Kuchiishi
朋広 久地石
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Kanto Jidosha Kogyo KK
Toyota Motor East Japan Inc
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Abstract

【課題】省スペースで一連の複数プレス工程を行えるプレス加工システムを提供する
【解決手段】上下摺動1サイクルで上下に上側金型21(31)および下側金型22(32)を設け上側金型21(31)の下型21b(31b)と下側金型22(31)の上型22a(31a)とを上下方向に摺動可能として多段プレス加工機2および多段プレス加工機3を設けてプレス加工機群4を形成する。各金型へは、初段搬入ロボット5、最終搬出ロボット6、端部上下移動搬送ロボット7上下移動搬送ロボット8bと加工機間移動ロボット8aとからなるプレス加工機間ロボット8が被加工物Wを移動させる。そして、多段プレス加工機2(3)が1サイクルすると、4工程のプレス加工が終了した被加工物Wが得られ、新たな被加工物Wを供給する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、鋼板などにプレス加工を施すプレス加工機を用いたプレスシステムにかかり、詳細には、複数のプレス加工工程を連続的に順次行うことが可能な複数工程を有するプレス加工システムに関する。
自動車工場等では、鋼板等を成形するためにはプレス加工機を用いてプレス加工を施して部品としてプレス加工品を得ている。このプレス加工には、絞り加工、抜き加工、曲げ加工、寄せ曲げ加工等の加工工程が存在する。そして、従来、これら複数のプレス加工工程を行う場合には、1号機が絞り加工プレス機、2号機が抜き加工プレス機、3号機が曲げ加工プレス機、4号機が寄せ曲げ加工プレス機というように各プレス加工機を加工順にフロアに並設し、1号機から順に鋼板等の被加工品を移動させて全ての工程を終了させていた。
以下に従来のプレス加工ラインを従来例1として図2に基づいて説明する。
図2は、従来のプレス加工ライン100を表す。従来のプレス加工ライン100は、1台のプレス加工機101乃至プレス加工機104に、それぞれ1組の上型および下型とからなるプレス型106を設けてある。そして、各プレス加工機101乃至プレス加工機104では、それぞれが絞り加工、抜き加工、曲げ加工、寄せ曲げ加工等所定の加工工程を行っていた。即ち、プレス加工機101では、絞り加工が行われ、プレス加工機102では抜き加工がおこなわれ、プレス加工機103では曲げ加工が行われ、プレス加工機104では寄せ曲げ加工が行われ、プレス型106もそれぞれの加工に見合ったものが設置されていた。勿論プレス加工機101乃至プレス加工機104では、固定された下型に対して上型を上下方向へ摺動可能とする加圧昇降装置を設けてある。これら4台のプレス加工機101乃至プレス加工機104によって一連の製品プレス加工が行われ、被加工品Wの加工を終了していた。
そして、各プレス加工機101乃至プレス加工機104への被加工品Wの搬入載置および搬出移動は、所定の間隔を持って並設されている各プレス加工機101乃至プレス加工機104の間、および、両端に設置したシート搬送用ロボット111乃至シート搬送用ロボット115によって行っていた。
更に、プレス加工ライン100の入り口側手前(図2中右側)には、プレス加工ライン100で加工する素材となる鋼板シートからなる被加工品Wを送り出すシートフィーダ120を設け、シートフィーダ120から送り出される被加工品Wを受領して洗浄するシート洗浄装置130を設置してある。そしてシート洗浄装置130で洗浄された被加工品Wがプレス加工ライン100においてプレス加工を行われる。
更にまた、プレス加工ライン100の出口側後(図2中右側)には、排出搬送手段140を設ける。排出搬送手段140はコンベヤベルト装置であり、プレス加工ライン100においてプレス加工を終了されシート搬送用ロボット115によって搬出された被加工品Wが載置され、該被加工品Wを搬送可能である。
そして、排出搬送手段140の後方には、作業者Pが待機しており、排出搬送手段140で搬送されてきた被加工品Wを目視検査し、不良品を選別して除外し良品をシート積載装置150に積載していた。
シート搬送用ロボット111は、シート洗浄装置130の後に設置され、プレス加工ライン100において加工する被加工品Wをシート洗浄装置130から受け取り、プレス加工機101のプレス型106へ搬入載置させる。シート搬送用ロボット111は、マテリアルハンドルロボット(以下、マテハンロボットという。)からなりフロア等に設置固定される基台部と、連結部において回動あるいは摺動可能に設けられる複数のアームからなり、連結されたアーム群の一端は基台部に回動自在に連結され他端となるアーム群の先端には、被加工品Wを吸着支持可能な吸着ユニットが取付けられており、基台部に対して吸着ユニットが移動自在に形成されている。
シート搬送用ロボット112は、プレス加工機101およびプレス加工機102間に設置され、プレス加工機101においてプレス加工を終了した被加工品Wをプレス加工機101のプレス型106から搬出し、隣り合って設置されるプレス加工機102のプレス型106へ移動載置させる。シート搬送用ロボット112も、シート搬送用ロボット111同様に基台部およびアーム群を具備し、吸着ユニットによって搬送対象である被加工品Wを吸着支持可能である。
シート搬送用ロボット113は、プレス加工機102およびプレス加工機103間に設置され、プレス加工機102においてプレス加工を終了した被加工品Wをプレス加工機102のプレス型106から搬出し、隣り合って設置されるプレス加工機103のプレス型106へ移動載置させる。シート搬送用ロボット113も、シート搬送用ロボット111同様に基台部およびアーム群を具備し、吸着ユニットによって搬送対象である被加工品Wを吸着支持可能である。
シート搬送用ロボット114は、プレス加工機103およびプレス加工機104間に設置され、プレス加工機103においてプレス加工を終了した被加工品Wをプレス加工機103のプレス型106から搬出し、隣り合って設置されるプレス加工機104のプレス型106へ移動載置させる。シート搬送用ロボット114も、シート搬送用ロボット111同様に基台部およびアーム群を具備し、吸着ユニットによって搬送対象である被加工品Wを吸着支持可能である。
シート搬送用ロボット115は、プレス加工機104の後に設置され、プレス加工機104においてプレス加工を終了した被加工品Wをプレス加工機104のプレス型106から搬出し、プレス加工機104の後側に設置されている排出搬送手段140へ移動載置する。シート搬送用ロボット115も、シート搬送用ロボット111同様に基台部およびアーム群を具備し、吸着ユニットによって搬送対象である被加工品Wを吸着支持可能である。
上記のように形成するプレス加工ライン100によれば、未加工の被加工品Wを並設設置された複数のプレス加工機101乃至プレス加工機104によって一連のプレス加工を終了し、排出搬送手段140側で加工終了品となる被加工品Wを得ることができ、複数のプレス加工機101乃至プレス加工機104が揃って一度上下する、即ちプレス加工を行うことで、最終の排出搬送手段140へ完成品である被加工品Wを排出でき、プレス加工品である被加工品Wを得ることが可能であった。
特開平6−277771号公報 特開平10−71493号公報 特開2003−145299号公報
しかしながら従来例1では、プレス加工機101乃至プレス加工機104がそれぞれ設置面積を大きく必要とするにも拘らず複数台並設設置しなければならないので、プレス加工ライン100全体の加工面積を多く必要としてしまう。従って、自動車工場等の一連の流れ作業によって完成品を得ているライン全体の必須面積が大きくなってしまうという問題点を有した。
尚、上記設置面積の問題点を解決できる従来例として、例えば特開平6−277771の「多段式プレス装置およびプレス型」や特開平10-71493の「プレス装置」がある。これらは、プレス加工機を昇降させる昇降ユニットを設け、該ユニットには2組のプレス型を上下に積み上げるように載置し、2組のプレス加工機を昇降ユニットで一度にプレス加工できるものである。そして、昇降ユニットの両サイドには、昇降ユニット内で行うプレス加工に合わせて昇降ユニット内のプレス型と交換可能なプレス型が載置され、昇降ユニット内のプレス型を交換可能としたものである。しかしながら、この従来例では、ヘミング加工等の1工程のみのプレス加工には適しているものの、連続する3工程乃至4工程からなるプレス加工ラインに利用したのでは、4工程それぞれでプレス型の切り替えを行うこととなり、3工程乃至4工程を終了したプレス加工品を得るためには各工程を別々の時間に行わなければならないので、完成品を得るのに時間を要してしまうという問題点が発生してしまった。
更に、省スペース化を実現するものとして、特開2003-145299の「プレス機の使用方法およびプレス機」なる発明が存在し、プレス型の昇降装置内に2組のプレス型を設置して1ストロークで2種類あるいは2個の被加工品Wを得ることができるものがあった。しかしながらこの従来例では、床面方向にプレス型を並設しているだけであるので、プレス型を置くための床面積をプレス型2台分必要とすると共にそれぞれのプレス型から被加工品Wを取出すため、あるいは載置するためのロボットも、床面方向に設置することとなるので、前記従来例1よりは少なくなるもののやはりプレス加工ラインに必要な床面積が多く必要となってしまうという問題点を有していた。
更にまた、
更に、プレス加工ラインによっては、4工程を必要とせず3工程で完成品を得られる場合があるが、この場合には、プレス加工機104が必要ではなくなるので、プレス加工機104を作動させず、プレス加工機104のプレス型106を開状態として上型および下型間にベルトコンベヤを設置してシート搬送用ロボット114がプレス加工機103から取出して該ベルトコンベヤへ載置してプレス工程を行うこととなるので、プレス加工機104およびシート搬送用ロボット115の作動停止と、シート搬送用ロボット114の搬送動作の変更を行うのは勿論であるが、これら以外にベルトコンベヤの設置を行わなければならず、プレス工程の組み換えが大がかりになってしまうという問題点を有した。
この発明は、これら問題点に鑑み、省スペースで一連の複数プレス工程を行えるプレス加工システムを提供する。
そこでこの発明は、複数のプレス金型を用いて複数工程のプレス加工を行うプレス加工システムであって、上型および下型からなる金型が上下に連接されると共に、上側金型の上型と下側金型の下型とが固定され、上側金型の下型と下側金型の上型とを一体的に形成する可動部を上下方向に摺動可能に設け、上下摺動1サイクルで上側金型および下側金型がプレス加工を可能とする多段プレス加工機を複数並設するプレス加工機群と、プレス加工機群の一端に隣接させて設置し、該一端に位置する多段プレス加工機の何れか一方の金型へ被加工物を搬入可能な初段搬入ロボットと、プレス加工機群の他端に隣接させて設置し、該他端に位置する多段プレス加工機の何れか一方の金型から被加工物を搬出可能な最終搬出ロボットと、初段搬入ロボットあるいは最終搬出ロボットの上下方向となるよう設置され、初段搬入ロボットが搬入するあるいは最終搬出ロボットが搬出する金型と他方の金型との間で被加工物を移動可能な端部上下移動搬送ロボットと、多段プレス加工機間に設置され、一方の多段プレス加工機の上側金型と下側金型との間で被加工物を移動可能な上下移動搬送ロボット、および、一方の多段プレス加工機の何れかの金型から他方の多段プレス加工機の何れかの金型へ被搬送物を移動可能な加工機間移動ロボットを、上下に重ねて設置されるプレス加工機間ロボットとからなり、被加工物が初段の多段プレス加工機から順次隣接設置される多段プレス加工機へ各ロボットによって移動されながらプレス加工を施されることを特徴とするプレス加工システムを提供する。
このプレス加工システムでは、被加工物が初段搬入ロボットによって、初段搬入ロボットに隣接設置されたプレス加工機群の一端に設置される多段プレス加工機のうち上型と下型とが開状態となっている状態の金型へ載置される。載置された被加工物は、該多段プレス加工機の可動部が移動されることでプレス加工を施される。多段プレス加工機では、被加工物が下側金型に搬入されていれば可動部が下死点へ移動して下側金型が上型と下型とを閉状態となっている状態としてプレス加工を施し、この時上側金型では上型と下型が開状態(以下、単に金型が開状態という。)となっている。
被加工物にプレス加工が施されると、多段プレス加工機は可動部を再び摺動移動させて、被加工物をプレスした金型が開状態となるように移動させる。そして、金型が開状態となり、初段の多段プレス加工機のプレス加工を施した金型から被加工物を取出す。この時取り出し作業を行うのは、初段の多段プレス加工機とそれに隣接設置された多段プレス加工機との間に設置されているプレス加工機間ロボットに設置される上下移動搬送ロボットである。
例えば、初段の多段プレス加工機の下側金型に被加工物が載置されてプレス加工を施されたのであれば、前記上下移動搬送ロボットが下側金型の上型と下型との間から被加工物を取出し待機する。そして、この待機期間に初段の多段プレス加工機の下側金型が開状態となっているので、初段搬入ロボットは次の被加工物を初段の多段プレス加工機の下側金型に搬入する。
初段の多段プレス加工機は下側金型に被加工物が載置され、再び下側金型を閉状態としてプレス加工を施す。この時、可動部が下死点に到達すると下型金型が閉状態となり、上側金型が開状態となる。この状態で待機中であった前記上下移動搬送ロボットが最初にプレス加工を行った被加工物を初段の多段プレス加工機の上側金型へ載置する。
下側金型はこの時プレス加工を終了しているので、可動部を上死点へ摺動移動させて再び開状態となるようにすると、上側金型が閉状態となりプレス加工を施す。
この時、開状態となった下側金型からは前記上下移動搬送ロボットが2番目の被加工物が載置を下側金型から取り出し、再び待機状態となる。そして3番目の被加工物が初段搬入ロボットによって再び初段の多段プレス加工機の下側金型へ載置される。
現時点では、1番目の被加工物は初段の多段プレス加工機の上側金型でプレス加工が施され、2番目の被加工物は前記上下移動搬送ロボットによって取出されて待機状態であり、3番目の被加工物は初段の多段プレス加工機の下側金型に載置されている。
2番目の被加工物が取出されたので、初段の多段プレス加工機では3番目の被加工物をプレス加工すべく可動部が再び摺動移動して下死点へと向かう。
この時、初段の多段プレス加工機の上側金型が開状態となる。そこで、前記プレス加工機間ロボットのもう一方である加工機間移動ロボットが初段の多段プレス加工機の上側金型でプレス加工された1番目の被加工物を取出し、初段の多段プレス加工機と前記プレス加工機間ロボットを介して隣接設置されている多段プレス加工機の上側金型へ載置する。
また、前記上下移動搬送ロボットによって支持され待機中であった2番目の被加工物は、初段の多段プレス加工機の上側金型へ載置される。この時1番目の被加工物は既に隣接する多段プレス加工機の上側金型へ移動されているので、2番目の被加工物を初段の多段プレス加工機の上側金型へ載置することが可能となる。
次いで、初段の多段プレス加工機の下側金型が3番目の被加工物のプレス加工を終了したので、初段の多段プレス加工機は可動部を摺動させて上死点へ向かい、やがて下側金型を開状態とさせる。すると上側金型では2番目の被加工物がプレス加工を施されることとなる。3番目の被加工物は前記上下移動搬送ロボットによって取出され前記同様待機状態となり、初段搬入ロボットは、開状態の初段の多段プレス加工機の下側金型へ4番目の被加工物を載置する。また、上側金型でプレス加工を施された2番目の被加工物は前記加工機間移動ロボットによって隣接する2番目の多段プレス加工機の上側金型へ載置される。
上記のように、初段の多段プレス加工機では、可動部が上下動して1サイクルし上死点側となり下側金型が開状態となる度にプレス加工を終了した被加工物が上下移動搬送ロボットによって取出されて待機状態となり、同時に新たな被加工物が初段搬入ロボットによって載置される。この時上側金型では、閉状態となるので、載置されている被加工物にプレス加工を施す。
また、可動部が下死点側となり上側金型が開状態となる度に、隣接設置されるプレス加工機間ロボットの加工機間移動ロボットによって上側金型からプレス加工済みの被加工物が隣り合う多段プレス加工機へ移動されて載置され、更に上側金型へ上下移動搬送ロボットによって支持され待機中であった被加工物が載置される。
一方、初段の多段プレス加工機に隣接する2番目の多段プレス加工機では、これらと時を同じくして、上側金型へ載置された1番目の被加工物をプレス加工すべく可動部を上死点へ移動して上側金型を閉状態とさせてプレス加工を施す。
次いで、可動部が下死点へ摺動移動されると、上側金型が開状態となり、2番目の多段プレス加工機の初段多段プレス加工機とは反対側に隣接設置されるプレス加工機間ロボットの上下移動搬送ロボットによって取出されて待機状態となる。そして、上側金型へは、初段多段プレス加工機側に設置されたプレス加工機間ロボットの加工機間移動ロボットによって2番目の被加工物が搬送載置される。
次いで2番目の多段プレス加工機では可動部を摺動移動させて上死点へ移動させると、下側金型が開状態となるので、待機中であった前記上下移動搬送ロボットが1番目の被加工物を下側金型へ載置する。また、上型金型では2番目の被加工物にプレス加工を施す。
次いで、2番目の多段プレス加工機では可動部を再び下死点へと移動させ、上側金型を開状態とさせて上下移動搬送ロボットが2番目の被加工物を取出して待機状態とする。そして、開状態の上側金型へは、前記同様初段の多段プレス加工機から3番目の被加工物が加工機間移動ロボットによって載置される。更に下側金型では、1番目の被加工物にプレス加工を施す。
更に可動部を再び上死点へ移動させる。すると、上側金型では3番目の被加工物にプレス加工を施す。また、下側金型では、プレス加工が施された1番目の被加工物が初段の多段プレス加工機とは反対側に隣接設置されたプレス加工機間ロボットの加工機間移動ロボットによって取出され、されに隣接設置される3番目の多段プレス加工機へ移動されて下側金型へ載置される。そして、開状態となり更に被加工物が載置されていない2番目の多段プレス加工機の下側金型へは、待機中であった2番目の被加工物が載置される。
上記のように、多段プレス加工機間ではプレス加工機間ロボットの加工機間移動ロボットによって被加工物が搬送移動され、同一の多段プレス加工機の上下金型間の移動は上下移動搬送ロボットによって行われることとなり、被加工物が初段搬入ロボットによって、最初の多段プレス加工機の下側金型が開状態となる度に該金型へ載置して行くので、各多段プレス加工機では、順次上死点・下死点間を可動部が摺動移動して何れか一方の金型を開状態として被加工物を搬出可能とさせ、他方の金型を閉状態とさせてプレス加工を施すことになり、可動部が摺動移動して1サイクルする度に新たな被加工物へのプレス加工が施され、順次行われる。
上記のように、各多段プレス加工機では、可動部が上死点および下死点へと摺動移動される度に開状態となった金型からはプレス加工終了後の被加工物が隣接設置される上下移動搬送ロボットあるいは加工機間移動ロボットによって取出される。どちらのロボットに取出されるかは、開状態の金型が、多段プレス加工機の最初にプレス加工を施す金型か後にプレス加工を施す金型かによって異なり、最初にプレス加工を施す金型、即ち、上記初段の多段プレス加工機における下側金型、あるいは上記2番目の多段プレス加工機における上側金型は最初にプレス加工を施す金型であって上下移動搬送ロボットによって被加工物が取出され待機状態とされる。また、後にプレス加工を施す金型は、上記初段の多段プレス加工機における上側金型、あるいは上記2番目の多段プレス加工機における下側金型であって、隣接する次の多段プレス加工機へ被加工物を搬送移動させる加工機間移動ロボットによって取出されて隣接する多段プレス加工機の開状態の金型へ載置される。
そして、プレス加工機群の他端に位置する最終の多段プレス加工機では、最初にプレス加工を施す金型から他の金型への移動が端部上下移動搬送ロボットによって行われ、次にプレス加工を施す金型からは最終搬出ロボットによって最終的に全てのプレス加工が施された被加工物が取出されることとなり、プレス加工システムにおける全てのプレス加工を終了する。
尚、端部上下移動搬送ロボットは上記説明では、最終の多段プレス加工機側の端部に設けたが、最初の多段プレス加工機側に設け、最初の多段プレス加工機における上下金型間の移動を端部上下移動搬送ロボットによって行うようにしても良い。
従って、この発明によれば、上下2段にプレス金型を設置した多段プレス加工機を並設すると共に、多段プレス加工機間およびプレス加工機群の両端に各ロボットを配置して被加工物を順次移動させてプレス加工を行えるので、金型を全てフロア方向へ設置して順次プレス加工を施す場合に比し、プレス加工ラインに必要な床面積を著しく少なくすることが可能となる。そして、各多段プレス加工機の可動部が1サイクルする度に新たな被加工物のプレス加工を開始すると共に全てのプレス加工を終了した被加工物を排出できるので、多段階からなるプレス加工を自動的にしかも省スペースで行えるという効果を有する。
以下に、この発明の実施例を図面に基づき説明する。図1はこの発明の実施例1を表す説明図である。
1はこの発明にかかるプレス加工システムである。プレス加工システム1は、上下2段にプレス金型を設ける多段プレス加工機2および多段プレス加工機3からなるプレス加工機群4と、多段プレス加工機2へ被加工物Wを搬入可能な初段搬入ロボット5と、多段プレス加工機3から搬出される完成品となる被加工物Wを搬出する最終搬出ロボット6と、最終搬出ロボット6の上段に一体的に設置され多段プレス加工機3の金型間で被加工物Wを搬送移動可能な端部上下移動搬送ロボット7と、多段プレス加工機2および多段プレス加工機3の間に設置されるプレス加工機間ロボット8とからなる。そしてプレス加工システム1は、図示しない制御部に予めプログラムされた手順に従って、多段プレス加工機2および多段プレス加工機3、初段搬入ロボット5、最終搬出ロボット6、端部上下移動搬送ロボット7、プレス加工機間ロボット8のそれぞれが動作制御される。
プレス加工機群4は、多段プレス加工機2と多段プレス加工機3とをプレス加工ラインのあるフロアに並設固定してなる。この実施例では多段プレス加工機2および多段プレス加工機3からなるが、更に複数の多段プレス加工機を並設して形成しても良く、この場合には、各多段プレス加工機間にプレス加工機間ロボット8を設置固定する。
多段プレス加工機2は、被加工物Wに最初にプレス加工を施すプレス機である。多段プレス加工機2は、上側金型21と下側金型22との2つのプレス金型を上下に設けてなり、フレーム23によって支えられている。
上側金型21は、上型21aと下型21bとからなり、上型21aと下型21bとが咬み合わされて上型21aと下型21bとの間で被加工物Wをプレス加工可能である。下側金型22も同様に、上型22aと、下型22bとからなり、その間で被加工物Wをプレス加工可能である。
上側金型21の下型21bと下側金型22の上型21aとは、連結固定されて可動部24を形成する。可動部24は、図示しないガイドに沿って上下方向へ移動可能であり、最も上方へ移動した上死点では上側金型21の上型21aと下型21bとが被加工物Wにプレス加工を施す閉状態の位置を取り、この時下側金型22では上型22aと下型22bとは離れており開状態となる。また、可動部24が最も下方へ移動した下死点では、下側金型22の上型22aと下型22bとが被加工物Wにプレス加工を施す閉状態の位置を取り、この時上側金型21では上型21aと下型21bとは離れており開状態となる。上側金型21および下側金型22ともに、開状態および開状態の前後にはその間に被加工物Wを載置可能である。そして、可動部24は図示しない油圧シリンダ等により図示しない制御部からの指示に従い上下方向へ摺動移動する。
可動部24の摺動については、従来の単一の金型を設けたプレス加工機の上型と同様に形成されれば足り、多段プレス加工機2では単に従来のプレス加工機の上型の更に上側にプレス金型を上下逆さにして組み付けた構造としているだけである。
多段プレス加工機3は、多段プレス加工機2同様であり、被加工物Wに最初にプレス加工を施すプレス機である。多段プレス加工機3は、上側金型31と下側金型32との2つのプレス金型を上下に設けてなり、フレーム33によって支えられている。
上側金型31は、上型31aと下型31bとからなり、上型31aと下型31bとが咬み合わされて上型31aと下型31bとの間で被加工物Wをプレス加工可能である。下側金型32も同様に、上型32aと、下型32bとからなり、その間で被加工物Wをプレス加工可能である。
上側金型31の下型31bと下側金型32の上型31aとは、連結固定されて可動部34を形成する。可動部34は、図示しないガイドに沿って上下方向へ移動可能であり、最も上方へ移動した上死点では上側金型31の上型31aと下型31bとが被加工物Wにプレス加工を施す閉状態の位置を取り、この時下側金型32では上型32aと下型32bとは離れており開状態となる。また、可動部34が最も下方へ移動した下死点では、下側金型32の上型32aと下型32bとが被加工物Wにプレス加工を施す閉状態の位置を取り、この時上側金型31では上型31aと下型31bとは離れており開状態となる。上側金型31および下側金型32ともに、開状態および開状態の前後にはその間に被加工物Wを載置可能である。そして、可動部34は図示しない油圧シリンダ等により図示しない制御部からの指示に従い上下方向へ摺動移動する。
可動部34の摺動については、従来の単一の金型を設けたプレス加工機の上型と同様に形成されれば足り、多段プレス加工機3では単に従来のプレス加工機の上型の更に上側にプレス金型を上下逆さにして組み付けた構造としているだけである。
このプレス加工システム1では、同図中左側、即ち多段プレス加工機2側から被加工物Wを供給し、同図中右側、即ち最終の多段プレス加工機3から複数のプレス加工を終了した被加工物Wが搬出されるように形成している。そして、初段の多段プレス加工機2では、下側に設置される下側金型22に最初に被加工物Wが搬入され、次いで上側金型21によって下側金型22で加工された被加工物Wがプレス加工を施される。下側金型22はこの実施例では絞りプレス加工を施し、上側金型21は抜きプレス加工が施される。また、最終の多段プレス加工機3では、最初の多段プレス加工機2に引き続きプレス加工を施すので、上側金型31で最初にプレス加工を施し、これに次いで下側金型32でプレス加工を施すこととなり、4つの金型でプレス加工を施されプレス加工を終了した被加工物Wは下側金型32から排出される。最終の多段プレス加工機3では、この実施例では上側金型31で曲げプレス加工を施し、下側金型32で寄せ曲げプレス加工を施す。
初段搬入ロボット5は、図1に表すように、プレス加工機群4の一方端である左端に隣接して設置する。初段搬入ロボット5は、プレス加工機群4によって被加工物Wにプレス加工を施すために、初段の多段プレス加工機2の下側金型22へ被加工物Wを載置させる。初段搬入ロボット5は、マテハンロボットからなり、フロアに設置される基台部51と回動自在なアーム52を複数設けてあり、基台部51に対して所定の位置にアーム52の先端を移動可能である。そしてアーム52の先端である自由端には、搬送用吸盤53を設けてなり、搬送用吸盤53は図示しないエアユニットと管路によって接続されて被加工物Wを吸引吸着可能であり、被加工物Wを吸着した状態で支持して多段プレス加工機2の下側金型22へ載置可能である。初段搬入ロボット5は、図示しない制御部からの信号により動作制御される。初段搬入ロボット5は、従来から利用されている所謂マテハンロボットであって、詳細についての説明は省略する。
初段搬入ロボット5の多段プレス加工機2とは反対側には、シート洗浄装置Aを設け、更にその隣にはシート供給装置Bを設ける。シート洗浄装置Aは、被加工物Wの表面に付着した金属粉等の塵を除去可能である。シート供給装置Bは、被加工物Wが複数積層されて載置され、被加工物Wをシート洗浄装置Aへ順次送り出し可能である。そして、シート洗浄装置Aでは、シート供給装置Bから供給される被加工物Wを洗浄して初段搬入ロボット5側へと排出し、初段搬入ロボット5がこれを吸盤53で吸着支持して移動させ初段の多段プレス加工機2の下側金型32へと載置させる。
シート供給装置Bに載置される被加工物Wは、この実施例では、プレス加工前材料である鋼板シートからなり、自動車部品を製造するための部材である。
最終搬出ロボット6は、初段搬入ロボット5と同様にマテハンロボットからなり、最終の多段プレス加工機3に隣接して設置し、多段プレス加工機3の下側金型32から被加工物Wを搬出可能である。搬出した被加工物Wは、初段の多段プレス加工機2および最終の多段プレス加工機3によって4つのプレス加工が施され、プレス加工システム1におけるプレス加工が終了されている。
最終搬出ロボット6は、初段搬入ロボット5同様であり、
フロアに設置される基台部61と回動自在なアーム62を複数設けてあり、基台部61に対して所定の位置にアーム62の先端を移動可能である。そしてアーム62の先端である自由端には、搬送用吸盤63を設けてなり、搬送用吸盤63は図示しないエアユニットと管路によって接続されて被加工物Wを吸引吸着可能であり、多段プレス加工機3の下側金型32でプレス加工を終了した被加工物Wを吸着して支持し、多段プレス加工機3の下側金型32に隣接して設けるベルトコンベヤDへ載置可能である。
ベルトコンベヤDは、ベルトコンベヤDと隣接して設置されているシート積み込み装置C側へと載置された被加工物Wを搬送する。そして、ベルトコンベヤDのところに待機している作業員がプレス加工品の良否を判断し、良品をシート積み込み装置Cへ移動させる。シート積み込み装置Cは、台車状であり、加工済みの被加工物Wを積載載置可能である。
また、最終搬出ロボット6の上部には、端部上下移動搬送ロボット7を設ける。端部上下移動搬送ロボット7は、最終の多段プレス加工機3の上側金型31でプレス加工を終了した被加工物Wを下側金型32へ搬送移動させるロボットであり、最終搬出ロボット6同様マテハンロボットからなり、最終搬出ロボット6の基台部61と同様に基台部71が基台部61の上部に固定され、基台部71と回動自在に複数からなるアーム72を設ける。そして、アーム72の自由端である先端には被加工物Wを吸着可能な吸盤73を設ける。そして、端部上下移動搬送ロボット7は、図示しない制御部により制御され、上側金型31が開状態の時に被加工物Wを吸盤73で吸着支持して上側金型31から取り出し、同制御部の制御により下側金型32が開状態となったときに下側金型32へ被加工物Wを載置可能である。
プレス加工機間ロボット8は、上下に積層した2台のマテハンロボットからなる。即ち、下部のマテハンロボットが上下移動搬出ロボット8bを形成し、上部のマテハンロボットが加工機間移動ロボット8aを形成する。そして、プレス加工機間ロボット8は最終搬出ロボット6同様フロアに固定される基台部81を設けてなり、基台部81と回動自在な複数からなるアーム82を基台部81の上部へ設け、アーム82の自由端である先端に吸盤83を設ける。従って、基台部81とアーム82と吸盤83とで加工機間移動ロボット8bを形成する。また、プレス加工機間ロボット8には、基台部81の下部にも同様なアーム84を設けると共にアーム84の先端である自由端に吸盤85を設ける。従って、基台部81とアーム84と吸盤85とで上下移動搬出ロボット8aを形成する。
尚、この実施例では、多段プレス加工機2で最後にプレス加工が施されるのが上側金型21であり、この上側金型21に続けてプレス加工を施すのが多段プレス加工機3の上側金型31なのでプレス加工機間ロボット8では加工機間移動ロボット8bを上側に設け上下移動搬出ロボット8aを下側に設けたが、多段プレス加工機2の下側金型22から多段プレス加工機3の下側金型22へ被加工物Wを移動させる場合には加工機間移動ロボット8bを下側に、上下移動搬出ロボット8aを上側に設置して用いればよく、適宜選択すればよい。また、多段プレス加工機2の上側金型21から多段プレス加工機3の下側金型22へ被加工物Wを移動させるように上下移動搬出ロボット8aを設けそのように被加工物Wを移動させても良いが、移動作業が効率的ではないので現実的ではない。
上記の初段搬入ロボット5は多段プレス加工機2の可動部24が上方へ移動して下側金型22が開状態となったときにシート洗浄装置Aから排出されて吸着支持している被加工物Wを下側金型22へ載置可能である。また、最終搬出ロボット6は多段プレス加工機3の可動部34が上方へ摺動移動して下側金型32が開状態の時に下側金型32から被加工物Wを吸着して取出し可能である。更にまた、加工機間移動ロボット8bは多段プレス加工機3の可動部24が下方へ摺動移動して上側金型21が開状態の時に上側金型21で加工された被加工物Wを吸着支持して取り出し、多段プレス加工機3の可動部34が下方へ摺動移動して上側金型31が開状態であり且つ上側金型31に被加工物Wが載置されていない時に被加工物Wを上側金型31へ載置可能である。
また、上下移動搬送ロボット8aは、多段プレス加工機2の可動部24が上方に移動して下側金型22が開状態となりプレス加工を終了した被加工物Wを吸着搬出して待機し次いで可動部24が下方へ摺動移動して上側金型21が開状態となり、加工機間移動ロボット8bによって上側金型21によるプレス加工を終了した被加工物Wが取出されるのを待ち受けてから下側金型22から取り出し待機状態の被加工物Wを上側金型21へ載置可能である。更にまた、端部上下移動搬送ロボット7およびプレス加工機間ロボット8の端部上下移動搬送ロボット7は、多段プレス加工機3の可動部34が上方に移動して下側金型32が開状態となりプレス加工を終了した被加工物Wを吸着搬出して待機し次いで可動部34が下方へ摺動移動して上側金型31が開状態となり、加工機間移動ロボット8bによって上側金型31によるプレス加工を終了した被加工物Wが取出されるのを待ち受けてから下側金型32から取り出し待機状態の被加工物Wを上側金型31へ載置可能である。
次いで、この発明の実施例の動作を説明する。
プレス加工システム1は連続して行われるため、図1に表すように、多段プレス加工機2の可動部24および多段プレス加工機3の可動部34が共に上方に摺動移動し、下側金型22および下側金型32が開状態であり、下側金型22は開状態となって次に閉状態となる途中の状態であり下側金型32は開状態となった直後の状態である。この状態から時間の経過に伴って動作の説明を行う。
多段プレス加工機2の下側金型22は、プレス加工を終了してプレス加工機間ロボット8の上下移動搬出ロボット8aによってプレス加工を終了した被加工物Wが吸着支持されて取り除かれ、多段プレス加工機2と多段プレス加工機3との間で待機状態を取っている。そして、初段搬入ロボット5によって新たに下側金型22によってプレス加工を施す被加工物Wが載置されている。
上側金型21では、閉状態となって被加工物Wをプレス加工している最中である。
プレス加工機間ロボット8の加工機間移動ロボット8bは被加工物Wを吸着することなく待機状態である。
多段プレス加工機3は可動部34が上方への摺動移動を終了した直後であり、上側金型31は被加工物Wのプレス加工を始めた直後である。また、下側金型32は開状態となった直後であり、下側金型32の下型32b上にプレス加工を終了した被加工物Wが載置されたままである。
最終搬出ロボット6は、下側金型32から被加工物Wを取り出しベルトコンベヤDへ被加工物Wを載置する。
端部上下移動搬送ロボット7は、下側金型32へ被加工物Wを載置したばかりであり、やはり待機中である。
この状態から、多段プレス加工機2がプレス作業を続けやがて可動部24を摺動移動させて下方へ移動すると、上側金型21が開状態となり下側金型22が閉状態でプレス加工中となる。これに少し遅れて段プレス加工機3がやはり可動部34を下方へ摺動移動させて上側金型31が開状態となり下側金型32が閉状態となってプレス加工中となる。
尚、多段プレス加工機3が多段プレス加工機2にやや遅れて動作するのは、各装置を効率よく動作させて待ち時間を最小にさせたためであり、各ロボットおよび多段プレス加工機の性能に見合った動作をさせれば足りる。
この状態では下側金型32は新たに初段搬入ロボット5によって載置された被加工物Wにプレス加工を施し、上側金型21が開状態となったことを受けてプレス加工機間ロボット8の加工機間移動ロボット8bが上側金型21からプレス加工を終了した被加工物Wを取出して、やはり開状態となっている多段プレス加工機3の上側金型31へ載置する。この載置を受けて、プレス加工機間ロボット8の上下移動搬出ロボット8aが下側金型32によるプレスを終了して吸着支持し待機していた被加工物Wを上側金型21へ載置し、続けて被加工物Wを支持することなく待機する。
多段プレス加工機3の上側金型31は、前記の通り上側金型21から搬送移動された新たな被加工物Wが載置されるが、これに先立ち、端部上下移動搬送ロボット7が上側金型31でプレス加工を終了した被加工物Wを吸着支持して取り出されている。この時端部上下移動搬送ロボット7は該被加工物Wを吸着支持して待機している。同様に最終搬出ロボット6も、下側金型32でのプレス加工が終了するのを待ち受けている。
次いで、多段プレス加工機2の可動部24が再び上方へ移動し、多段プレス加工機3の可動部34もこれに遅れて再び上方へ移動する。
すると、上側金型21および上側金型31は共に新たに載置された被加工物Wをプレス加工する。
この時、下側金型22が開状態となっているので、プレス加工機間ロボット8の上下移動搬出ロボット8aが下側金型22で加工終了した被加工物Wを吸着支持して取り出し待機状態を取り、これに遅れて初段搬入ロボット5が新たな被加工物Wを吸着支持して下側金型22の上に移動させて載置させる。この状態で下側金型22はプレス加工の準備が整う。
プレス加工機間ロボット8の加工機間移動ロボット8bは待機状態を取っている
多段プレス加工機3では、上側金型31では先に載置された新たな被加工物Wにプレス加工を施しており、下側金型32は開状態となる。
下側金型32が開状態となったのを受けて、最終搬出ロボット6が下側金型32によってプレス加工を施された被加工物Wを吸着支持してベルトコンベヤDへ移動させる。
下側金型32に被加工物Wを載置可能となったのを受けて被加工物Wを支持した状態で待機していた端部上下移動搬送ロボット7が被加工物Wを下側金型32へ載置する。
多段プレス加工機2の上側金型21がプレス加工を終了すると可動部24が下方へ摺動移動して上側金型21を開状態とする。同時に下側金型22が閉状態となるので、下側金型22に新たに載置された被加工物Wをプレス加工する。
これに少し遅れて段プレス加工機3がやはり可動部34を下方へ摺動移動させて上側金型31が開状態となり下側金型32が閉状態となってプレス加工中となる。
この状態では下側金型32は新たに初段搬入ロボット5によって載置された被加工物Wにプレス加工を施し、上側金型21が開状態となったことを受けてプレス加工機間ロボット8の加工機間移動ロボット8bが上側金型21からプレス加工を終了した被加工物Wを取出して、やはり開状態となっている多段プレス加工機3の上側金型31へ載置する。この載置を受けて、プレス加工機間ロボット8の上下移動搬出ロボット8aが下側金型32によるプレスを終了して吸着支持し待機していた被加工物Wを上側金型21へ載置し、続けて被加工物Wを支持することなく待機する。
多段プレス加工機3の上側金型31は、前記の通り上側金型21から搬送移動された新たな被加工物Wが載置されるが、これに先立ち、端部上下移動搬送ロボット7が上側金型31でプレス加工を終了した被加工物Wを吸着支持して取り出されている。この時端部上下移動搬送ロボット7は該被加工物Wを吸着支持して待機している。同様に最終搬出ロボット6も、下側金型32でのプレス加工が終了するのを待ち受けている。
以下、上記の動作を各部が繰り返し、順次新たな被加工物Wが多段プレス加工機2の下側金型22へ載置されて新たなプレス加工が開始され、多段プレス加工機3の下側金型32から最終搬出ロボット6によってプレス加工を終了した被加工物Wが取出されて完成品となる。
上記のように多段プレス加工機2および多段プレス加工機3が可動部24および可動部34を上方あるいは下方へ摺動移動させる度に各ロボットが動作し、開状態の金型からはプレス加工を終了した被加工物Wを吸着支持して取り出し待機状態となるか、あるいは次の金型へ載置して待機状態を取る。
また、最終搬出ロボット6は、多段プレス加工機2の下側金型32が開状態となると、全てのプレス加工を終了した被加工物Wを吸着支持してベルトコンベヤDへ載置する。同様に、初段搬入ロボット5は、多段プレス加工機2の下側金型22が開状態となり、プレス加工を終了した被加工物Wが上下移動搬出ロボット8aによって吸着支持されて取出されると吸着支持している新たな被加工物Wを下側金型22へ載置し、新たにプレス加工を施せるようにする。
上記のように各部が動作することで、多段プレス加工機2および多段プレス加工機3がそれぞれの可動部24および可動部34を上死点から下死点へ移動させ再び上死点へ戻る1サイクルで1つの被加工物Wを製造することとなる。
この製造された被加工物Wは絞りプレス加工、抜きプレス加工、曲げプレス加工、寄せ曲げプレス加工の4工程のプレス加工が施されている。
尚、プレス加工の工程が更に多い場合には、多段プレス加工機2と多段プレス加工機3との間に新たな多段プレス加工機を加えたプレス加工機群4と、新たに加えた多段プレス加工機に隣接させて新たにプレス加工機間ロボット8を加えて形成すれば6段階のプレス加工が施せるプレス加工システム1を形成可能である。同様に複数の多段プレス加工機とプレス加工機間ロボットを加えれば所望数のプレス加工を施せるプレス加工システム1を形成可能である。
更に、3つのプレス工程や5つのプレス工程からなるプレス加工システム1を形成するには、例えば、3工程のプレス加工工程であれば、多段プレス加工機3の上側金型31によるプレス加工を省き、加工機間移動ロボット8bが多段プレス加工機2の上側金型21から多段プレス加工機3の下側金型32へ直接被加工物Wを搬送するように形成すれば良く、各部の動作を制御するシーケンスプログラムなどの制御情報を変更するだけで瞬時に対応可能となる。
自動車工場などで多段階のプレス加工により部品を製造する製造ラインに利用可能である。
実施例1を表す説明図 従来例を表す説明図
符号の説明
A シート洗浄装置
B シート供給装置
C シート積み込み装置
D ベルトコンベヤ
1 プレス加工システム
4 プレス加工機群
2 多段プレス加工機
21 上側金型
21a 上型
21b 下型
22 下側金型
22a 上型
22b 下型
23 フレーム
24 可動部
25
3 多段プレス加工機
31 上側金型
31a 上型
31b 下型
32 下側金型
32a 上型
32b 下型
33 フレーム
34 可動部
5 初段搬入ロボット
51 基台部
52 アーム
53 吸盤
6 最終搬出ロボット
61 基台部
62 アーム
63 吸盤
7 端部上下移動搬送ロボット
8 プレス加工機間ロボット

Claims (1)

  1. 複数のプレス金型を用いて複数工程のプレス加工を行うプレス加工システムであって、
    上型および下型からなる金型が上下に連接されると共に、上側金型の上型と下側金型の下型とが固定され、上側金型の下型と下側金型の上型とを一体的に形成する可動部を上下方向に摺動可能に設け、上下摺動1サイクルで上側金型および下側金型がプレス加工を可能とする多段プレス加工機を複数並設するプレス加工機群と、
    プレス加工機群の一端に隣接させて設置し、該一端に位置する多段プレス加工機の何れか一方の金型へ被加工物を搬入可能な初段搬入ロボットと、
    プレス加工機群の他端に隣接させて設置し、該他端に位置する多段プレス加工機の何れか一方の金型から被加工物を搬出可能な最終搬出ロボットと、
    初段搬入ロボットあるいは最終搬出ロボットの上下方向となるよう設置され、初段搬入ロボットが搬入するあるいは最終搬出ロボットが搬出する金型と他方の金型との間で被加工物を移動可能な端部上下移動搬送ロボットと、
    多段プレス加工機間に設置され、一方の多段プレス加工機の上側金型と下側金型との間で被加工物を移動可能な上下移動搬送ロボット、および、一方の多段プレス加工機の何れかの金型から他方の多段プレス加工機の何れかの金型へ被搬送物を移動可能な加工機間移動ロボットを、上下に重ねて設置されるプレス加工機間ロボットとからなり、
    被加工物が初段の多段プレス加工機から順次隣接設置される多段プレス加工機へ各ロボットによって移動されながらプレス加工を施されることを特徴とするプレス加工システム。
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