JP2009226255A - オゾン水処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】オゾンガス供給部2と、オゾンガス供給部より供給されたオゾンガスを水に溶解させてオゾン水を生成させるオゾン溶解モジュール3と、オゾン溶解モジュール3で生成したオゾン水による処理を行う処理槽4と、オゾン溶解モジュール3と処理槽4とに接続され、オゾン水が循環する循環路Aと、オゾン濃度測定部5とを有するオゾン水処理装置であって、更に、一端がオゾン溶解モジュール3より上流側の循環路Aに接続され、他端がオゾン溶解モジュール3より下流側の循環路Aに接続されたバイパスBと、バイパスBと循環路Aとを切り替え可能な切替機構7と、設定したオゾン濃度とオゾン濃度測定部5で測定したオゾン濃度との差に従い切替機構を制御する制御部10とを有する。
【選択図】図1
Description
オゾン水処理装置としては、例えば、外套内に中空管状のオゾンガス透過膜が多数設置された構造のオゾン溶解モジュールに水とオゾンガスとを供給してオゾン水を生成し、これを処理槽に循環させるもの等が知られている。
しかしながら、これらの方法では、急激な圧変化によってオゾン溶解モジュールが破損したり、設定したオゾン濃度に安定するまでに極めて長時間を要したりするという問題があった。
以下に本発明を詳述する。
図1に示したオゾン水処理装置1は、オゾンガス供給部2と、オゾンガス供給部2より供給されたオゾンガスを水に溶解させてオゾン水を生成させるオゾン溶解モジュール3と、オゾン溶解モジュール3で生成したオゾン水による処理を行う処理槽4と、オゾン濃度測定部5とを有する。オゾン水は循環ポンプ6により装置内を循環している。そして循環路切替機構7でオゾン溶解モジュール3を循環する循環路Aとオゾン溶解モジュール3をパスする循環路Bとに切り替えられる。
オゾン溶解モジュール3としては特に限定されないが、例えば、外套の内部に中空管状のオゾンガス透過膜が収納された構造を有するものが好適である。
このようなオゾン溶解モジュール3において、上記外套は、オゾンガスの漏出を防止するために、気密性を備えていることが好ましい。上記外套の材料は耐オゾン性に優れたものであれば特に限定されず、例えば、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)、パーフルオロアルコキシ樹脂(PFA)、フッ化エチレンプロピレン樹脂(FEP)等の4フッ化エチレン共重合体や、ステンレス材等が挙げられる。
また、外套の形状は特に限定されず、例えば、円柱状や三角柱、四角柱等の多角柱状や楕円体状等が挙げられる。
上記フッ素系樹脂としては、例えば、テトラフルオロエチレン共重合体(PTFE)、パーフルオロアルコキシ樹脂(PFA)、フッ化エチレンプロピレン樹脂(FEP)等の四弗化エチレン系樹脂重合体、フッ素系ゴム等が挙げられる。上記シリコン系樹脂としては、例えば、ポリジメチルシロキサン、メチルシリコーンゴム等が挙げられる。パーフルオロ化樹脂であれば、いずれの樹脂でも膜の原料として使用できる。
上記処理槽4を構成する材質等は特に限定されないが、オゾンに対する耐性が高く、かつ、加圧に耐えられるものであることが好ましい。
上記処理槽4は、必要に応じて加熱手段や加圧手段が設けられていてもよく、更に、紫外線照射手段等が設けられていてもよい。また処理対象物をオゾン水に浸して処理する場合には、槽内を均一に撹拌する目的で槽内撹拌用ノズル12を設置することが好ましい。
即ち、循環路切替機構7においてオゾン溶解モジュール3を循環する循環路Aに導かれる場合には新たなオゾンガスの供給によりオゾン濃度が上昇する。一方、オゾン溶解モジュール3をパスする循環路Bに導かれる場合には、オゾンガスの供給がないことから処理槽4においてオゾンが消費され(又は、自然分解により)、オゾン濃度が下降する。
本発明のオゾン水処理装置においては、設定したオゾン濃度(設定値8)と、オゾン濃度測定部5で測定したオゾン濃度(実測値9)との差に従い、切替機構によって処理槽内のオゾン濃度を一定に保つように制御することにより、高い応答性でオゾン濃度を制御することができる。
図4は、本発明のオゾン水処理装置におけるオゾン水濃度の変化を示すグラフである。
図4に示したように、オゾン水濃度は、実測値が設定値以下であるA期間と、実測値が設定値以上であるB期間とを繰り返しながら、実測値が設定値に近づいていく。
基本的には、(設定値)>(実測値)(図4のA期間)の場合には、オゾン溶解モジュール3を循環する循環路Aに導かれるように制御部10が循環路切替機構7を切り替える。(設定値)=(実測値)となるまで流路Aへの通水は継続する。次に、(設定値)<(実測値)(図4のB期間)の場合には、オゾン溶解モジュール3をパスする循環路Bに導かれるように制御部10が循環路切替機構7を切り替える。
切替機構7は、一定間隔毎にバイパスと循環路とを切り替えるが、その間隔が長くなると設定値を越える側へのオーバーランが大きくなり、結果的に管理できる濃度幅が大きくなってしまう。例えば、設定濃度が40ppm、スイッチングの間隔が20秒との設定にした場合、管理できる濃度幅は+7ppm〜−1ppm程度になる。一方、より頻繁にスイッチングするのが濃度制御の面では好ましいが、短時間すぎると、切替機構7への負担が大きくなり好ましくない。従ってスイッチングの間隔は0.5秒より長く、15秒以下が好ましい。さらには、1秒より長く、5秒以下が好ましい。
図1に示したようなオゾン水処理装置1を作製した。当該装置において、オゾン溶解モジュール3は、内径15cm×長さ20cmの円柱形を有する外套内に、パーフルオロアルコキシ樹脂からなる内径0.5mm×厚さ0.04mm×長さ350cmの中空管状のオゾンガス透過膜400本が収納されたものとした。
処理槽4の容積は100Lである。処理槽4における接液部の材質はPTFEである。処理槽内には槽内撹拌用のノズルを合計8個、マニホールドにて個々に流れる流量がほぼ等しくなるよう配置した。
処理槽内の濃度を測定するオゾン濃度測定部5は配置の都合上、処理槽4から1m離れたところに設置した。なお、オゾン濃度測定部5は、両端がそれぞれ処理槽4に接続する配管に設けられている。これにより、処理槽内の濃度がオゾン濃度測定部5に反映されるまで約5秒間のタイムラグが発生することになった。
制御部10が設定濃度(設定値8)と実測濃度(実測値9)との差に従い、循環路切替機構7を切り替えることにより、オゾン濃度が40ppmで一定に保たれるように制御される。
一旦循環路Bに切り替った後は、次に(設定値)>(実測値)となるまで水の流路は循環路Bを維持する。このときオゾンの供給がなくなり、単に流路内をオゾン水が循環するのみとなる。水槽内のオゾン水はオゾンの自己分解により徐々に濃度が低下する。
処理槽4内の容積にもよるが、このままの使い方では処理槽4内のオゾン濃度の変動
(オーバーラン)が大きくなる可能性がある。
本実施例1では、このスイッチングを3秒間隔に設定して、オゾン濃度の変化をモニターした。
オゾン濃度の推移を図3に示した。
図2に示したようなオゾン水処理装置1’を作製した。図2に示したオゾン水処理装置1’では、図1に示したもののように循環路の切り替え機構がなく、全てオゾン溶解モジュール3を通過する。それ以外は、図1に示したものと略同一である。
比較例1においては、オゾン水のオゾン濃度の調整を、オゾン濃度測定部5で測定した実測値9に従い供給するオゾンガスのオゾン濃度を調整する方法により行った。
オゾン濃度が0ppmの状態から、設定値8を40ppmとし、オゾン水のオゾン濃度の変化をモニターした。
オゾン濃度の推移を図3に示した。
2 オゾンガス供給部
3 オゾン溶解モジュール
4 処理槽
5 オゾン濃度測定部
6 循環ポンプ
7 循環路切替機構
8 設定値
9 実測値
10 コントローラ(制御部)
11 オゾンガス透過膜
12 槽内撹拌用ノズル
Claims (2)
- オゾンガス供給部と、前記オゾンガス供給部より供給されたオゾンガスを水に溶解させてオゾン水を生成させるオゾン溶解モジュールと、前記オゾン溶解モジュールで生成したオゾン水による処理を行う処理槽と、前記オゾン溶解モジュールと前記処理槽とに接続され、前記オゾン水が循環する循環路と、オゾン濃度測定部とを有するオゾン水処理装置であって、
更に、一端が前記オゾン溶解モジュールより上流側の前記循環路に接続され、他端が前記オゾン溶解モジュールより下流側の前記循環路に接続されたバイパスと、前記バイパスと前記循環路とを切り替え可能な切替機構と、設定したオゾン濃度と前記オゾン濃度測定部で測定したオゾン濃度との差に従い前記切替機構を制御する制御部とを有する
ことを特徴とするオゾン水処理装置。 - 設定したオゾン濃度とオゾン濃度測定部で測定したオゾン濃度との差に従いオゾン濃度を上昇させるときに、前記切替機構が一定間隔毎にバイパスと循環路とを切り替えることを特徴とする請求項1記載のオゾン水処理装置。
Priority Applications (1)
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JP2008071780A JP2009226255A (ja) | 2008-03-19 | 2008-03-19 | オゾン水処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008071780A JP2009226255A (ja) | 2008-03-19 | 2008-03-19 | オゾン水処理装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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ID=41242321
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2008
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