JP2009224692A - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents

基板処理装置および基板処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】処理液で濡れた基板表面をIPA液などの低表面張力溶剤を用いて乾燥させる基板処理装置および基板処理方法において、基板表面にウォーターマーク等を発生させることなく、基板を良好に乾燥させる。
【解決手段】リンス液で濡れた基板表面Wfを上方に向けた水平姿勢で基板Wが略水平面内にて回転されながらIPA液が基板表面Wfに供給される。これによって、基板表面Wf上のリンス液がIPA液に置換されるが、置換処理中に基板表面Wfから全てのリンス液が完全に排除されるタイミングで基板Wの側方に位置する案内部を第2案内部72aから第3案内部73aに切り替える。このため、第3案内部73aにリンス液が付着するのを確実に防止し、第3案内部73aで包囲された雰囲気を低湿度化し、当該低湿度雰囲気で乾燥処理が実行される。
【選択図】図5

Description

この発明は、基板を乾燥させる基板処理装置および基板処理方法に関するものである。なお、乾燥処理対象となる基板には、半導体ウエハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、FED(電界放出ディスプレイ:Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板等が含まれる。
薬液による薬液処理および純水などのリンス液によるリンス処理が行われた後、基板表面に付着するリンス液を除去すべく、数多くの乾燥方法が従来より提案されている。そのうちのひとつとして、純水よりも表面張力が低いIPA(イソプロピルアルコール:isopropyl alcohol)などの有機溶剤を用いた乾燥方法が知られている。この乾燥方法としては、例えば特許文献1に記載された乾燥方法がある。この乾燥方法を実行する基板処理装置では、基板表面に対してフッ酸処理を行った後、純水を基板表面に供給してリンス処理を施している。次いで、純水の供給停止後に途切れることなくあるいは純水を供給している途中から基板の表面にIPA液を供給している。これにより、基板表面上の純水にIPA液が溶解して純水がIPA液により置換される(置換処理)。このように乾燥処理を行う前に基板表面を基板乾燥に適した表面状態に調整している。そして、基板表面の全面がIPA液で濡れた状態のまま、基板が高速回転される。この基板回転によって基板表面からIPA液が除去され、基板表面の乾燥処理が行われる。
特開平9−38595号公報(図2、図5、段落「0026,0027」)
この種の基板処理技術においては、従来周知のように、回転する基板から飛散するリンス液、IPA液などを確実に回収するために基板の側方にカップやガードなどにより構成される案内部を配置している。つまり、基板から飛散するリンス液、IPA液などを案内部で受け止めることによって装置周辺が汚れたり、飛散したリンス液などが基板に再付着するという問題が発生するのを防止している。上記した従来技術においても、これらの問題発生を防止する観点から、外カップの受け口を基板周縁部と対向する位置に位置決めした状態でリンス処理および置換処理が実行される。このため、置換処理が完了した時点では、外カップには多量のリンス液が付着しており、外カップにより包囲された雰囲気、特に基板表面の周縁部近傍の雰囲気は比較的高湿となっている。そして、このような高湿度雰囲気でIPA液を除去して基板表面を乾燥させると、基板表面にウォーターマーク等が発生することがあった。なお、この発生メカニズムについては後で詳述する。
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、処理液で濡れた基板表面をIPA液などの低表面張力溶剤を用いて乾燥させる基板処理装置および基板処理方法において、基板表面にウォーターマーク等を発生させることなく、基板を良好に乾燥させることを目的とする。
この発明にかかる基板処理装置は、上記目的を達成するため、処理液で濡れた基板表面を上方に向けた水平姿勢で基板を保持する基板保持手段と、基板保持手段に保持された基板を略水平面内にて回転させる回転手段と、処理液よりも表面張力が低い低表面張力溶剤を基板表面に供給して基板表面上の処理液を低表面張力溶剤に置換する溶剤供給手段と、基板保持手段に保持された基板を側方から包囲可能に設けられた案内部を複数個、上下方向において互いに異なる高さ位置に配置したガード手段と、基板保持手段に保持された基板と複数の案内部との位置関係を調整して基板保持手段に保持された基板の側方に位置する案内部を選択的に切り替える切替手段とを備え、ガード手段は複数の案内部に切替前案内部および切替後案内部を含み、切替手段は基板表面への低表面張力溶剤の供給中に案内部の切替を行い、当該切替前の置換動作においては回転する基板から飛散する処理液および低表面張力溶剤を切替前案内部で受け止める一方、当該切替後の置換動作中および置換動作後には回転する基板から飛散する低表面張力溶剤を切替後案内部で受け止めることを特徴としている。
また、この発明にかかる基板処理方法は、上記目的を達成するため、処理液で濡れた基板表面を上方に向けた水平姿勢で基板を略水平面内にて回転させながら処理液よりも表面張力が低い低表面張力溶剤を基板表面に供給して基板表面上の処理液を低表面張力溶剤に置換する置換工程と、置換工程後に、基板を略水平面内にて回転させて基板表面上の低表面張力溶剤を基板表面から除去して基板を乾燥させる乾燥工程とを備え、置換工程では、少なくとも基板から処理液が飛散している間基板の側方に切替前案内部を位置させることで基板を包囲して回転する基板から飛散する処理液および低表面張力溶剤を切替前案内部で受け止めた後、案内部の切替を行うことによって基板の側方から切替前案内部を退避させるとともに基板の側方に切替後案内部を位置させ、案内部の切替後の置換工程および乾燥工程では、回転する基板から飛散する低表面張力溶剤を切替後案内部で受け止めることを特徴としている。
このように構成された発明(基板処理装置および方法)では、処理液で濡れた基板表面を上方に向けた水平姿勢で基板が略水平面内にて回転しながら、低表面張力溶剤が基板表面に供給されて基板表面上の処理液が低表面張力溶剤に置換される(置換工程)。この置換工程中に回転する基板から飛散する液体を受け止めるために基板の側方に案内部が位置するが、本発明では置換工程中に案内部の切替が実行される。つまり、案内部の切替前においては、切替前案内部が基板の側方に位置して回転する基板から飛散する処理液および低表面張力溶剤を受け止める一方、当該切替後においては切替後案内部が基板の側方に位置して回転する基板から飛散する低表面張力溶剤を受け止める。したがって、置換工程後に実行される乾燥工程においては、処理液が付着していない切替後案内部が基板の側方を包囲しており、処理液の影響を受けることなく基板乾燥が実行される。
なお、切替前案内部には処理液が付着するため、切替後案内部を切替前案内部の上方側に配置するのが好適であり、切替後案内部を複数の案内部のうち最上位置に配置するのが望ましい。
また、切替後案内部は低表面張力溶剤のみを受け止め、処理液との混合がないため、溶剤供給手段が切替後案内部で受け止められた低表面張力溶剤を基板表面に供給するように構成してもよい。このように一度使用された低表面張力溶剤を再利用してもよく、この再利用により低表面張力溶剤の使用量を抑制して基板処理のランニングコストを低減させることができる。
なお、本発明に用いられる「低表面張力溶剤」としては、アルコール系有機溶剤を用いることができ、安全性、価格等の観点からイソプロピルアルコール、エチルアルコールまたはメチルアルコールなどを用いることができるが、特にイソプロピルアルコール(IPA)が好適である。
この発明によれば、置換工程(基板表面への低表面張力溶剤の供給)中に案内部の切替を行い、当該切替後の置換動作中に処理液が切替後案内部に付着するのを排除している。そして、処理液が付着していない切替後案内部で基板の側方を包囲した状態で乾燥工程を行っている。その結果、処理液の影響を受けることなく基板乾燥を実行することができ、基板を良好に乾燥させることができる。
(基板表面近傍の雰囲気と乾燥不良との関係)
ここでは、本発明の実施形態を説明する前に、基板表面近傍の雰囲気と乾燥不良との相関関係に対する本願発明者の知見について説明する。本願発明者は基板の乾燥性能を高めるためにIPA液を用いた種々の実験を行った。その実験のひとつとして、特許文献1に記載の装置と同様の装置、つまり回転する基板の側方をスプラッシュガードで包囲しながら基板の上方に配置されたノズルからリンス液やIPA液などを供給した後にスピン乾燥させる装置を用いて2種類の基板処理を行った。その1つ目の実験は、基板表面に対してフッ酸によるエッチング処理が施された、基板の側方にスプラッシュガードを配置しながら、回転する当該基板の表面にDIW(脱イオン水:deionized water)をリンス液として供給することによって基板に対してリンス処理を施した後、リンス液で濡れた基板表面をスピン乾燥させるものである。このようにリンス処理に続いてスピン乾燥を実行した場合には、基板表面にウォーターマーク等を発生させることなく、基板は良好に乾燥された。
もう一方の実験では、乾燥性能を高めるために特許文献1に記載の発明と同様に基板の側方にスプラッシュガードを配置しながらリンス処理、置換処理および乾燥処理をこの順序で実行した。すなわち、基板表面に対してフッ酸によるエッチング処理が施された基板を回転させながら、当該基板の表面にDIWによるリンス処理を施した後、DIW供給に代えてIPA液を基板表面に供給して基板表面上のリンス液(DIW)をIPA液に置換する。さらに、IPA液で濡れた基板表面をスピン乾燥させる。このようにリンス処理、置換処理および乾燥処理の間スプラッシュガードを固定配置した場合には、基板表面、特に表面周縁部にウォーターマークの発生が確認された。このように乾燥性能を高めるためにIPA液を使用したにもかかわらず、逆に乾燥不良を引き起こすという結果となっている。その原因は乾燥処理を行う際に基板の側方に配置されたスプラッシュガードにDIWが付着していることに起因すると考えられる。つまり、IPA液が蒸発する際に基板表面が高湿度雰囲気となっているために乾燥不良が発生すると考えられる。以下、その発生メカニズムについて図1を参照しながら説明する。
図1はIPA液の蒸発に起因する乾燥不良の発生メカニズムを模式的に示す図である。このようにIPA液などの比較的揮発性の高い溶剤が蒸発する際には、基板Wが回転することで発生する遠心力とIPA蒸発に伴いIPA液膜が移動していく。また、IPA蒸発によりIPA液膜の端部では基板表面Wfが乾燥されて露出するが、IPA蒸発と同時に気化熱が発生して露出領域の周辺温度が局部的にかつ急激に低下する(同図(a))。このとき、露出領域の周辺に多量の水蒸気成分が存在すると、上記温度低下により露出領域に凝集して水滴として付着することがある(同図(b))。このような現象はIPA液膜の乾燥移動にしたがって順次発生するため、帯状の乾燥不良が発生してしまう。このような乾燥不良は基板表面Wfの周辺湿度に大きく依存しているため、上記したように基板の側方に位置しているスプラッシュガードにDIWや純水などのリンス液が付着していると、基板表面Wfが高湿度雰囲気に晒されてしまい、上記乾燥不良が発生してしまう。
そこで、本発明にかかる実施形態では、上記知見に基づき、基板を側方から包囲可能に設けられた案内部を複数個、上下方向において互いに異なる高さ位置に配置するとともに、置換処理中に基板の側方に位置する案内部を選択的に切り替えることで上記乾燥不良の発生を防止している。以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について詳述する。
(実施形態)
図2はこの発明にかかる基板処理装置の一実施形態を示す図である。また、図3は図2の基板処理装置の主要な制御構成を示すブロック図である。この基板処理装置は半導体ウエハ等の基板Wの表面Wfに付着している不要物を除去するための洗浄処理に用いられる枚葉式の基板処理装置である。より具体的には、基板表面Wfに対してフッ酸などの薬液による薬液処理および純水やDIWなどのリンス液によるリンス処理を施し、さらに基板Wの表面Wf上のリンス液をIPA液で置換した後に、基板Wをスピン乾燥させる装置である。
この基板処理装置は、基板表面Wfを上方に向けた状態で基板Wを略水平姿勢に保持して回転させるスピンチャック1と、スピンチャック1に保持された基板Wの表面Wfに向けて薬液を吐出する薬液吐出ノズル2と、スピンチャック1に保持された基板Wの表面Wfに向けてリンス液を吐出するリンス液吐出ノズル3と、スピンチャック1の上方位置に配置された遮断部材8を備えている。
スピンチャック1は、回転支軸11がモータを含むチャック回転機構13の回転軸に連結されており、チャック回転機構13の駆動により回転軸J(鉛直軸)回りに回転可能となっている。これら回転支軸11、チャック回転機構13は、円筒状のケーシング6内に収容されている。回転支軸11の上端部には、円盤状のスピンベース15が一体的にネジなどの締結部品によって連結されている。したがって、装置全体を制御する制御ユニット5からの動作指令に応じてチャック回転機構13を駆動させることによりスピンベース15が回転軸J回りに回転する。また、制御ユニット5は本発明の「回転手段」として機能するチャック回転機構13を制御して回転速度を調整する。
スピンベース15の周縁部付近には、基板Wの周縁部を把持するための複数個のチャックピン17が立設されている。このチャックピン17は、円形の基板Wを確実に保持するために3個以上設けてあればよく、スピンベース15の周縁部に沿って等角度間隔で配置されている。また、チャックピン17のそれぞれは、基板Wの周縁部を下方から支持する基板支持部と、基板支持部に支持された基板Wの外周端面を押圧して基板Wを保持する基板保持部とを備えている。なお、各チャックピン17は、基板保持部が基板Wの外周端面を押圧する押圧状態と、基板保持部が基板Wの外周端面から離れる解放状態との間を切り替え可能に構成されている。
スピンベース15に対して基板Wが受渡しされる際には、複数個のチャックピン17を解放状態とし、後述する基板処理を基板Wに対して行う際には、複数個のチャックピン17を押圧状態とする。また、押圧状態とすることによって、複数個のチャックピン17は基板Wの周縁部を把持してその基板Wをスピンベース15から所定間隔を隔てて略水平姿勢に保持することができる。これにより、基板Wはその表面(パターン形成面)Wfを上方に向け、裏面Wbを下方に向けた状態で支持される。なお、基板保持手段としてはチャックピン17を用いたスピンチャック1に限らず、基板裏面Wbを吸引して基板Wを支持する真空チャックを用いてもよい。
チャックピン17により保持された基板Wの上方位置には、薬液吐出ノズル2とリンス液吐出ノズル3が取り付けられたノズルアーム(図示省略)が配置されている。これらのうち薬液吐出ノズル2は薬液供給ユニット21(図3)と接続されている。この薬液供給ユニット21はフッ酸またはBHF(buffered hydrofluoric acid:バッファードフッ酸)などの基板洗浄に適した薬液をノズル2側に供給可能となっている。そして、制御ユニット5からの指令に応じて薬液供給ユニット21が薬液吐出ノズル2に向けて薬液を圧送すると、ノズル2から薬液が基板Wに向けて吐出される。また、薬液吐出ノズル2と同様に、リンス液吐出ノズル3にもリンス液供給ユニット31(図3)が接続されており、薬液処理された基板Wに向けてリンス液を吐出させてリンス処理を実行可能となっている。そして、これらのノズル2、3が取り付けられたノズルアームにはノズルアーム移動機構51が接続されており、制御ユニット5からの動作指令に応じてノズルアーム移動機構51が駆動されることで、基板Wの表面上方の吐出領域と吐出領域から側方に退避した待機位置との間でノズル2、3は移動可能となっている。さらに、吐出領域においても、ノズルアーム移動機構51によりノズル2、3は基板表面の中央部上方と周縁部上方との間を往復移動可能となっている。
ケーシング6の周囲には、受け部材61が固定的に取り付けられている。受け部材61には、円筒状の仕切り部材62a,62b,62cが立設されている。ケーシング6の外壁と仕切り部材62aの内壁との間の空間が第1排液槽63aを形成し、仕切り部材62aの外壁と仕切り部材62bの内壁との間の空間が第2排液槽63bを形成し、仕切り部材62bの外壁と仕切り部材62cの内壁との間の空間が第3排液槽63cを形成している。
第1排液槽63a、第2排液槽63bおよび第3排液槽63cの底部にはそれぞれ、排出口64a,64b,64cが形成されており、相互に異なるドレインに接続されている。例えばこの実施形態では、第1排液槽63aは使用済みの薬液を回収するための槽であり、薬液を回収するための回収ドレインに連通されている。また、第2排液槽63bは使用済みのリンス液およびIPA液を回収するための槽であり、リンス液およびIPA液を回収するための回収ドレインに連通されている。さらに、第3排液槽63cは使用済みのIPA液を回収するための槽であり、IPA液を回収するための回収ドレインに連通されている。なお、この実施形態では、IPA液を回収するために2つの排液槽63b、63cを用いているが、これは後述するように置換処理中に次に説明するスプラッシュガード7を下方移動させて案内部を切り替えるためである。その点に関しては後で詳述する。
排液槽63a〜63cの上方には、本発明の「ガード手段」に相当するスプラッシュガード7が設けられている。スプラッシュガード7はスピンチャック1に水平姿勢で保持されている基板Wの周囲を包囲するようにスピンチャック1の回転軸Jに対して昇降自在に設けられている。このスプラッシュガード7は回転軸Jに対して略回転対称な形状を有しており、スピンチャック1と同心円状に径方向内側から外側に向かって配置された3つのガード71,72,73を備えている。3つのガード71,72,73は、最内部のガード71から最外部のガード73に向かって、順に高さが高くなるように設けられるとともに、各ガード71,72,73の上端部が鉛直方向に延びる面内に収まるように配置されている。
スプラッシュガード7はガード昇降機構74と接続され、制御ユニット5からの動作指令に応じてガード昇降機構74の昇降駆動用アクチェータ(例えばエアシリンダーなど)を作動させることで、スプラッシュガード7をスピンチャック1に対して昇降させることが可能となっている。この実施形態では、ガード昇降機構74の駆動によりスプラッシュガード7を段階的に昇降させることで、スピンチャック1に保持された基板Wの側方に位置するガード71、72、73を選択的に切り替え、回転する基板Wから飛散する液体成分を分別して排液させることが可能となっている。
これら3つのガードのうちガード71の上部には、断面くの字形で内方に開いた溝状の第1案内部71aが形成されている。そして、薬液処理時にスプラッシュガード7を最も高い位置(以下「第1高さ位置」という)に位置させることで、回転する基板Wから飛散する薬液が第1案内部71aで受け止められ、第1排液槽63aに案内される。具体的には、第1高さ位置として、第1案内部71aがスピンチャック1に保持された基板Wの周囲を取り囲むようにスプラッシュガード7を配置させることで、回転する基板Wから飛散する薬液がガード71を介して第1排液槽63aに案内される。
また、ガード72の上部には、径方向外側から内側に向かって斜め上方に傾斜した第2案内部72aが形成されている。そして、リンス処理時にスプラッシュガード7を第1高さ位置よりも1段階低い位置(以下「第2高さ位置」という)に位置させることで、回転する基板Wから飛散するリンス液およびIPA液が第2案内部72aで受け止められ、第2排液槽63bに案内される。具体的には、第2高さ位置として、第2案内部72aがスピンチャック1に保持された基板Wの周囲を取り囲むようにスプラッシュガード7を配置させることで、回転する基板Wから飛散するリンス液およびIPA液がガード71の上端部とガード72の上端部との間を通り抜けて第2排液槽63bに案内される。なお、この実施形態では、スプラッシュガード7を第1高さ位置に移動させて薬液を排出し、第2高さ位置に移動させてリンス液およびIPA液を排出しており、いわゆる分離個別排出しているが、スプラッシュガード7を第1高さ位置または第2高さ位置に位置させたまま薬液、リンス液およびIPA液を排出してもよい。
また、ガード73の上部には、径方向外側から内側に向かって斜め上方に傾斜した第3案内部73aが形成されている。そして、スプラッシュガード7を第2高さ位置よりも1段階低い位置(以下「第3高さ位置」という)に位置させることで、後述するように置換処理の後半から乾燥処理を完了するまでの間、回転する基板Wから飛散するIPA液が第3案内部73aで受け止められ、第3排液槽63cに案内される。具体的には、第3高さ位置として、第3案内部73aがスピンチャック1に保持された基板Wの周囲を取り囲むようにスプラッシュガード7を配置させることで、回転する基板Wから飛散するIPA液がガード72の上端部とガード73の上端部との間を通り抜けて第3排液槽63cに案内される。
さらに、スプラッシュガード7を第3高さ位置よりも1段階低く、最も低い位置(以下「退避位置」という)に位置させると、スピンチャック1がスプラッシュガード7の上端部から突出する。この状態で基板搬送手段(図示せず)が未処理の基板Wをスピンチャック1に載置したり、処理済の基板Wをスピンチャック1から受け取ることが可能となっている。
このように構成されたスプラッシュガード7の上方位置には、遮断部材8が配置されている。この遮断部材8は、図2に示すように、スプラッシュガード7の円筒状内部空間を上方から見た開口部75と同程度の外径を有する円盤形状を有しており、その下面が開口部75と対向する対向面81となっている。この対向面81には、複数の貫通孔82が穿設されている。また、遮断部材8の内部は中空となっており、当該中空領域に対して乾燥気体供給ユニット83(図3)から乾燥窒素ガス(例えば相対湿度が10%以下に調整された窒素ガス)が供給される。したがって、乾燥窒素ガスが乾燥気体供給ユニット83から遮断部材8に圧送されると、貫通孔82を介して乾燥窒素ガスがチャックピン17により保持された基板Wの基板表面Wfに向けて吐出される。
また、遮断部材8の中央部には、IPA液吐出ノズル84が取り付けられている。このノズル84の先端部85は基板Wの中央部を指向する一方、ノズル84の後端部はIPA液供給ユニット86(図3)に接続されている。そして、制御ユニット5からの指令に応じてIPA液供給ユニット86からIPA液が圧送されることで、IPA液吐出ノズル84から基板Wの表面中央部に向けてIPA液を供給可能となっている。このように、本実施形態では、IPA液吐出ノズル84とIPA液供給ユニット86は本発明の「溶剤供給手段」として機能している。
このように構成された遮断部材8には、遮断部材昇降機構87(図3)が接続されている。このため、遮断部材昇降機構87の駆動により遮断部材8がスプラッシュガード7の直上位置まで下降されると、対向面81がスプラッシュガード7の開口部75を覆って、基板Wの側方に位置する案内部で包囲された処理空間が半密閉状態となる。逆に、遮断部材8がスプラッシュガード7の上方に上昇移動されると、対向面81がスプラッシュガード7の開口部75から離間する。
次に、上記のように構成された基板処理装置の動作について図4ないし図6を参照しつつ詳述する。図4は図2の基板処理装置の動作を示すタイミングチャートである。また、図5および図6は図2の基板処理装置の動作を示す模式図である。この装置では、制御ユニット5はメモリ(図示省略)に記憶されているプログラムにしたがって装置各部を制御して基板Wに対して一連の処理を施す。すなわち、制御ユニット5はスプラッシュガード7を退避位置に位置させて、スピンチャック1をスプラッシュガード7の上端部から突出させる。そして、この状態で基板搬送手段(図示せず)により未処理の基板Wが装置内に搬入されると、基板Wに対して一連の基板処理(薬液処理+リンス処理+パドル形成処理+置換処理+乾燥処理)を実行する。基板表面Wfには例えばpoly−Siからなる微細パターンが形成されている。そこで、この実施形態では、基板表面Wfを上方に向けた状態で基板Wが装置内に搬入され、スピンチャック1に保持される。なお、遮断部材8はスピンチャック1の上方の離間位置にあり、基板Wとの干渉を防止している。また、薬液処理およびリンス処理中に発生するミストが上方に飛散して遮断部材8の対向面(パンチングプレート面)81に付着するのを防止する目的から、この実施形態では、遮断部材8から乾燥窒素ガス(図5の白抜き矢印)がスプラッシュガード7の開口部75に向けて、例えば220〜250(L/min)で吐出される。
続いて、制御ユニット5はスプラッシュガード7を第1高さ位置に配置して第1案内部71aを基板Wの側方に位置させ(図2(b)参照)、この状態で基板Wに対して薬液処理を実行する。すなわち、薬液吐出ノズル2を吐出位置に移動させるとともに、チャック回転機構13の駆動によりスピンチャック1に保持された基板Wを200〜1200rpmの範囲内で定められる回転速度(例えば800rpm)で回転させる。そして薬液供給ユニット21が作動して薬液吐出ノズル2に向けて薬液を圧送する。これによって、薬液供給ユニット21から基板表面Wfに薬液としてフッ酸を供給する(HF供給)。基板表面Wfに供給されたフッ酸は遠心力により広げられ、基板表面Wf全体がフッ酸により薬液処理される。基板Wから振り切られたフッ酸は第1案内部71aにより受け止められ、第1排液槽63aに案内され、回収ドレインに送られる。
薬液処理が終了すると、制御ユニット5はスプラッシュガード7を第2高さ位置に配置して第2案内部72aを基板Wの側方に位置させ、この状態で基板Wに対してリンス処理が実行される(図5(a))。すなわち、リンス液吐出ノズル3が薬液吐出ノズル2と入れ替わって基板表面の中央部上方に位置するようにノズルアーム移動機構51がノズルアームを移動させる。そして、リンス液吐出ノズル3からリンス液が吐出される。こうして基板表面Wfに吐出されたリンス液は基板Wの回転の遠心力によって基板Wの表面全体に拡がり、リンス液によるリンス処理が行われる(図6(a))。なお、上記した薬液処理およびリンス処理時においては、図5(a)に示すように、遮断部材8はスプラッシュガード7の上方位置(本実施形態ではスプラッシュガード7から208mmだけ上方に離れた位置)に移動されており、遮断部材8およびスプラッシュガード7の間をノズル2、3が移動自在となっている。
リンス処理が終了すると、次にパドル形成処理が実行される。すなわち、制御ユニット5は、リンス処理の終了後に、基板Wの回転速度をリンス処理時の回転速度よりも遅い回転速度(この実施形態では10rpm)に減速する。これによって、図6(b)に示すように、リンス液吐出ノズル3から吐出されるリンス液が基板表面Wfに溜められてリンス液膜がパドル状に形成される(パドル形成処理)。なお、パドル形成処理時の回転速度は10rpmに限定されるものではないが、リンス液に作用する遠心力がリンス液と基板表面との間で作用する表面張力よりも小さくなるという条件が満足する範囲で回転速度を設定する必要がある。というのも、リンス液の液膜をパドル状に形成するためには、上記条件の充足が必須だからである。
こうしてパドル形成が完了すると、ノズルアーム移動機構51がノズルアームを基板Wから離間移動させて両ノズル2、3をスプラッシュガード7の外側に退避させた後、遮断部材昇降機構87が作動して遮断部材8をガード72の直上位置(例えばガード72の開口部75から10mmの高さ位置)まで下降させてスプラッシュガード7の開口部75を対向面81で覆う。これによって、基板表面Wfおよび案内部72aで囲まれた空間が半密閉状態となる。この実施形態では、例えば相対湿度10%(露点−9゜C以下)以下の乾燥窒素ガスを用いているので、基板Wの側方に位置する案内部で包囲された処理空間内の湿度を当該乾燥窒素ガスの相対湿度と同程度にまで低下させることができる。
それに続いて、IPA液供給ユニット86からIPA液が圧送されてIPA液吐出ノズル84から基板Wの表面中央部に向けてIPA液が供給される(図5(b))。この実施形態では、置換処理の進行に伴って基板Wの回転速度を変化させている。つまり、IPA液供給の前半段階では、基板Wの表面中央部ではリンス液膜の中央部がIPA液に置換されて置換領域が液膜に形成される。このときの回転速度はパドル形成処理と同程度(この実施形態では10rpm)に設定されている。そして、IPA液供給から所定時間、例えば2.5秒が経過すると、IPA液供給を継続させたまま基板Wの回転速度を10rpmから100rpmに加速する。このように回転速度の加速によって基板表面上の液膜(リンス液領域+IPA液領域(置換領域))に作用する遠心力が増大してリンス液が振り切られるとともに置換領域が径方向に広がっていく(図6(c))。そして、所定時間(この実施形態では1秒)経過すると、基板Wの表面外周部に存在していたリンス液は基板Wから振り落とされるとともに、置換領域が基板表面の全面に均一に広がって基板表面はIPA液膜で全面的に覆われる。さらに、制御ユニット5は0.5秒をかけて基板Wの回転速度を100rpmから300rpmに加速する。これは基板表面に形成された微細パターン(図示省略)の間隙内部に残留しているリンス液をIPA液に置換するために行われるものである。つまり、回転速度の加速によってIPA液が基板表面で大きく流動し、これによって微細パターンの間隙内部では残留リンス液がIPA液に置換される。これによって、基板表面に付着するリンス液がIPA液に確実に置換される。
このようにして基板表面Wfから全てのリンス液が完全に排除されるタイミングで、制御ユニット5はガード昇降機構74を制御してスプラッシュガード7を第3高さ位置に配置して第3案内部73aを基板Wの側方に位置させ(図5(c))、置換処理の後半を実行する。上記タイミング以降においては、図6(d)に示すように、回転する基板Wから飛散してくるのはIPA液のみであり、それを第3案内部73aで受け止めている。したがって、第3案内部73aにはリンス液は付着しておらず、IPA液のみが付着する。また、付着したIPA液はリンス液に比べて高揮発性であるため、短時間のうちに揮発する。よって、第3案内部73aで包囲された空間は非常に低湿度に維持されている。このように、本実施形態では、制御ユニット5がガード昇降機構74を制御して案内部の切替を行っており、本発明の「切替手段」として機能している。
置換処理の後、図5(d)に示すように、第3案内部73aを基板Wの側方に位置させたまま基板Wは300〜4000rpm(この実施形態では1000rpm)で高速回転されて基板Wの乾燥処理が実行される。
基板Wの乾燥処理が終了すると、制御ユニット5はチャック回転機構13を制御して基板Wの回転を停止させる。そして、遮断部材8をスプラッシュガード7の上方位置に上昇移動させるとともにスプラッシュガード7を退避位置まで降下させて、スピンチャック1をスプラッシュガード7の上方から突出させる。その後、基板搬送手段(図示せず)が処理済の基板Wを基板処理装置から搬出して、1枚の基板Wに対する一連の基板処理が終了する。そして、次の基板Wについても、上記と同様の処理が実行される。
以上のように、この実施形態によれば、リンス液(処理液)で濡れた基板表面Wfを上方に向けた水平姿勢で基板Wを略水平面内にて回転させながら、IPA液を基板表面Wfに供給して基板表面Wf上のリンス液をIPA液に置換しているが、その置換処理中にスプラッシュガードを上下方向に移動させて基板Wの側方に位置する案内部を第2案内部72aから第3案内部73aに切り替えている。つまり、本実施形態では第2案内部72aが本発明の「切替前案内部」に相当し、第3案内部73aが本発明の「切替後案内部」に相当している。
このように基板表面Wfから全てのリンス液が完全に排除されるタイミングで第3案内部73aを基板Wの側方に位置させ、第3案内部73aへのリンス液の付着を排除し、その切替後の置換処理および乾燥処理においては、基板Wの側方に位置する案内部(この実施形態では第3案内部73a)は回転する基板Wから飛散するIPA液のみを受け止める。したがって、置換処理後に実行される乾燥処理においては、リンス液の影響を受けることなく基板乾燥を実行することができる。すなわち、低湿度雰囲気で基板表面WfからIPA液を除去することができ、乾燥不良を効果的に防止することができる。
また、3つの案内部71a、72a、73aについては上下方向において互いに異なる高さ位置に配置することができ、その上下方向の順序は任意であるが、上記実施形態にかかる配置順序を採用することは次の作用効果が得られ、好適である。つまり、上記実施形態では、第3案内部(切替後案内部)73aが、リンス液が付着する第2案内部(切替前案内部)72aよりも高い位置に配置され、またスプラッシュガード7に含まれる3つの案内部のうち最も高い位置に配置されている。このため、置換処理の後半や乾燥処理を実行している間、基板Wに側方に位置する第3案内部73aが薬液で濡れた第1案内部71aおよびリンス液で濡れた第2案内部72aよりも高い位置に配置されており、薬液やリンス液の基板表面Wfへの巻込みを防止することができる。特に、電子部品工場においては、上記のように構成された基板処理装置はダウンフローの下に設置され、基板表面Wfに向けてダウンフローが常に供給されるため、上記した案内部の配置構造を採用することによって薬液やリンス液の基板表面Wfへの巻込みがさらに効果的に抑制されてより良好な基板乾燥を行うことができる。
ところで、上記実施形態では、基板表面Wfから全てのリンス液が完全に排除されるタイミングで案内部の切替動作を実行しているが、そのタイミングは基板Wの回転速度、基板表面Wf上のリンス液の種類や量、IPA液の濃度などのプロセス条件によって異なることがある。そこで、タイミングとプロセス条件を関連付けておき、実行されるプロセス条件ごとに適切なタイミングを設定するように構成してもよい。例えば、基板Wの回転速度などのプロセス条件をプロセスレシピとして制御ユニット5のメモリ(図示省略)に予め記憶させておき、オペレータが基板Wのプロセスレシピを選択すると、制御ユニット(切替手段)5は選択値に対応するタイミングで置換処理中での案内部の切替を自動的に行うように構成してもよい。
また、図6(c)に模式的に示すように、置換処理の前半において基板表面Wf上でIPA液とリンス液の界面IFが存在し、置換処理の進行に伴って当該界面IFが回転中心側から周縁側に移行し、上記タイミングで基板表面Wfの前面がIPA液で覆われて界面IFが消失する。そこで、基板Wの上方位置に基板表面Wfを撮像するカメラを配置し、カメラからの画像信号に基づき制御ユニット5が上記界面IFを画像認識し、界面IFが消失した時点を上記タイミングとして認識して案内部の切替を行うように構成してもよい。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば上記実施形態では、第3案内部73aは本発明の「切替後案内部」として機能しており、IPA液のみを受け止め、薬液やリンス液と混合されない。そこで、この第3案内部73aで受け止められたIPA液を基板表面Wfに再供給してもよく、このように一度使用されたIPA液を再利用することによりIPA液の使用量を抑制して基板乾燥のランニングコストを低減させることができる。
また、上記実施形態では、スプラッシュガード7に3つの案内部71a、72a、73aを設けているが、スプラッシュガード7での案内部の配置個数は3個に限定されるものではなく、2個や4個以上であってもよい。例えば、案内部の個数が2個である場合には、2つの案内部のうちの一方を「切替前案内部」として薬液処理から置換処理の前半(基板表面Wfから全てのリンス液を完全に排除するまでの段階)までの間、基板Wの側方に位置して薬液、リンス液およびIPA液を排出可能とする。また、他方を「切替後案内部」として置換処理の後半から乾燥処理の完了までの間、基板Wの側方に位置して専らIPA液を排出するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、置換処理に使用する低表面張力溶剤としてIPAを用いているが、エチルアルコール(ethanol)、メチルアルコール(methanol)、HFE(ハイドロフルオロエーテル:hydrofluoroether)、アセトン(acetone)およびTrans-1,2ジクロロエチレン(trans1,2-dichloroethylene)などの各種有機溶剤を低表面張力液として用いることができる。また、上記有機溶剤以外に、DIWなどの基板表面に付着している液体よりも表面張力が低い有機溶剤を置換処理に使用する低表面張力溶剤として用いることができる。また、低表面張力溶剤としては、単体成分のみからなる場合だけではなく、他の成分と混合した液であってもよい。例えば、IPAと純水の混合液であってもよいし、IPAとHFEの混合液であってもよい。
また、上記実施形態では、リンス液で濡れた基板表面Wfを乾燥させているが、リンス液以外の液体で濡れた基板表面Wfを乾燥させる基板処理方法および基板処理装置に対しても本発明を適用することができる。
また、上記実施形態では、スプラッシュガード7全体を上下方向に移動させることで案内部の切替を行っているが、基板Wを保持したままスピンチャック1を上下方向に移動させることによって基板Wの側方に位置する案内部を切り替えてもよい。要は、スピンチャック1に保持された基板Wに対してスプラッシュガード7を相対的に移動させることによって基板Wと複数の案内部71a、72a、73aとの位置関係を調整してスピンチャック1に保持された基板Wの側方に位置する案内部を選択的に切り替えればよい。
また、上記実施形態では、遮断部材8を基板表面Wfに近接対向位置させた状態で置換処理および乾燥処理を行っているが、これとは異なる構造の遮断部材(例えば特許第3474055号に記載)を用いた基板処理装置や遮断部材を用いない基板処理装置に対しても本発明を適用することができる。つまり、本発明は、処理液で濡れた基板表面をIPAなどの低表面張力溶剤を用いて乾燥させる基板処理装置および基板処理方法全般に対して適用可能となっている。
この発明は、半導体ウエハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、FED用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板などを含む基板全般の表面に対して乾燥処理を施す基板処理装置および基板処理方法に適用することができる。
IPA液の蒸発に起因する乾燥不良の発生メカニズムを模式的に示す図である。 この発明にかかる基板処理装置の一実施形態を示す図である。 図2の基板処理装置の主要な制御構成を示すブロック図である。 図2の基板処理装置の動作を示すタイミングチャートである。 図2の基板処理装置の動作を示す模式図である。 図2の基板処理装置の動作を示す模式図である。
符号の説明
1…スピンチャック(基板保持手段)
5…制御ユニット(切替手段)
7…スプラッシュガード(ガード手段)
13…チャック回転機構(回転手段)
17…チャックピン(基板保持手段)
72a…第2案内部(切替前案内部)
73a…第3案内部(切替後案内部)
84…IPA液吐出ノズル
86…IPA液供給ユニット
Wf…基板表面
W…基板

Claims (5)

  1. 処理液で濡れた基板表面を上方に向けた水平姿勢で基板を保持する基板保持手段と、
    前記基板保持手段に保持された前記基板を略水平面内にて回転させる回転手段と、
    前記処理液よりも表面張力が低い低表面張力溶剤を前記基板表面に供給して前記基板表面上の前記処理液を前記低表面張力溶剤に置換する溶剤供給手段と、
    前記基板保持手段に保持された前記基板を側方から包囲可能に設けられた案内部を複数個、上下方向において互いに異なる高さ位置に配置したガード手段と、
    前記基板保持手段に保持された前記基板と前記複数の案内部との位置関係を調整して前記基板保持手段に保持された前記基板の側方に位置する案内部を選択的に切り替える切替手段とを備え、
    前記ガード手段は前記複数の案内部に切替前案内部および切替後案内部を含み、
    前記切替手段は前記基板表面への前記低表面張力溶剤の供給中に案内部の切替を行い、当該切替前の置換動作においては回転する前記基板から飛散する前記処理液および前記低表面張力溶剤を前記切替前案内部で受け止める一方、当該切替後の置換動作中および置換動作後には回転する前記基板から飛散する前記低表面張力溶剤を前記切替後案内部で受け止めることを特徴とする基板処理装置。
  2. 前記切替後案内部は前記切替前案内部の上方側に配置されている請求項1記載の基板処理装置。
  3. 前記切替後案内部は前記複数の案内部のうち最上位置に配置された案内部である請求項2記載の基板処理装置。
  4. 前記溶剤供給手段は前記切替後案内部で受け止められた低表面張力溶剤を前記基板表面に供給する請求項1ないし3のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  5. 処理液で濡れた基板表面を上方に向けた水平姿勢で基板を略水平面内にて回転させながら前記処理液よりも表面張力が低い低表面張力溶剤を前記基板表面に供給して前記基板表面上の前記処理液を前記低表面張力溶剤に置換する置換工程と、
    前記置換工程後に、前記基板を略水平面内にて回転させて前記基板表面上の前記低表面張力溶剤を前記基板表面から除去して前記基板を乾燥させる乾燥工程とを備え、
    前記置換工程では、少なくとも前記基板から前記処理液が飛散している間前記基板の側方に切替前案内部を位置させることで前記基板を包囲して回転する前記基板から飛散する前記処理液および前記低表面張力溶剤を前記切替前案内部で受け止めた後、案内部の切替を行うことによって前記基板の側方から前記切替前案内部を退避させるとともに前記基板の側方に切替後案内部を位置させ、
    前記案内部の切替後の前記置換工程および前記乾燥工程では、回転する前記基板から飛散する前記低表面張力溶剤を前記切替後案内部で受け止める
    ことを特徴とする基板処理方法。
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