JP2009222219A - 歯車、及びこれを備えた歯車装置、樹脂製歯車 - Google Patents

歯車、及びこれを備えた歯車装置、樹脂製歯車 Download PDF

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Abstract

【課題】歯車において、これに咬合する相手歯車との間に介在するバックラッシに起因する歯打ち音を低減する。
【解決手段】ボス11と、外周面12eに歯14を有するリム12とを、ばね部材としてのアーム13によって連結する。アーム13に軸方向の可撓性をもたせて、ボス11とリム12が軸方向に相対移動できるようにする。ハウジングHの一方Haと他方Hbとの間で歯車10を圧縮して挟み込む。歯車10は、駆動側歯車110によって回転されると、ボス11の一端面11aと一方Haとの間、また、リム12の他端面12bと他方Hbとの間に摩擦力(軽負荷)が作用する。
【選択図】図2

Description

本発明は、OA機器(例えば、プリンタ,複写機,ファクシミリ等)の動力伝達装置等、高度な静音性が要求される機器に使用される歯車、及びこれを備えた歯車装置に関する。
駆動側歯車と被動側歯車(例えば、平歯車)とを噛合させて歯車装置を構成する場合、両歯車の円滑な回転等を目的として、両歯車の歯間にバックラッシを設けるのが一般的であるが、このバックラッシが騒音の原因となることがある。
駆動側歯車の回転速度が一定で、トルク変動が少ない場合、駆動側歯車と被動側歯車のそれぞれの歯は、噛み合いが開始されてから終了するまで離間されることはない。これに対し、駆動側歯車のトルク変動が大きかったり、回転が断続されたり、回転方向が頻繁に正逆反転されたりするような場合には、被動側歯車の歯は、その慣性により、駆動側歯車の歯から離間して、駆動側歯車の2つの歯の間で衝突を繰り返す。この繰り返しの衝突により、いわゆる歯打ち音が発生する。この歯打ち音は、被動側歯車に対する負荷が小さくて、被動側歯車の動きが軽快であるほど大きくなる傾向にある。
このような歯打ち音を防止するための提案が例えば特許文献1に提案されている。このものは、相互に噛み合う一方の歯車と他方の歯車のうち、一方の歯車において、中心に位置するハブと、外周面に歯を有するリング部とを、径方向に可撓性を有する2本のアームで連結し、さらに、一方の歯車のピッチ円半径をr1、他方の歯車のピッチ円半径をr2、両歯車の回転中心間の距離をPとしたときに、これらが、
r1+r2>P
の関係を満たすように、両歯車を噛合させる。
これにより、一方の歯車のアームが撓んで、リング部の歯を、他方の歯に押しつけることができ、この結果、バックラッシをなくして歯打ち音を低減させることができる。
ところが、この発明によると、確かにバックラッシに起因する歯打ち音の低減は可能であるものの、アームのばね性によって、一方の1つの歯の両歯面が、他方の2つの隣接する歯の相互に対向する2つの歯面に同時に接触することになって、両歯面間の接触圧が高まるため、歯面の摺接に起因する騒音が増加するという問題が発生する。このため、高度な静音性が要求される場合には、必ずしも十分ではない。
ここで、バックラッシを残したまま、歯打ち音を低減させる1つの方策として、被動側歯車に軽負荷を与えることで、駆動側歯車からの駆動力が断たれて慣性力が作用した際の被動側歯車の動きを鈍くする方法が考えられる。特許文献2には、本願発明とは目的は異なるが、被動側歯車に軽負荷を付与してその動きを鈍くする際に適応できる構成が記載されている。
このものは、軸部と円環状のウォームホイールとを3つの連結部で径方向に連結し、さらに各連結部には、一方の隣接する連結部に向かって周方向に延びる円弧状の弾性部を設け、この弾性部を切り起こすようにして先端部をウォームホイールの側面から突出させ、相手部材に摺擦させている。これにより、ウォームホイールには先端部と相手部材との間に作用する摩擦力(軽負荷)が作用することになる。
実開平5−25059号公報 特開2004−159475号公報
しかしながら、上述の特許文献2に記載された発明の構成を本願発明に適用しようとすると以下のような問題点が発生する。この点を図13,図14(a),(b),図15を参照して説明する。なお、これらの図においては、上述の特許文献2に係る発明の構成を、軽負荷を付与するための基本的な構成はそのままで、本願発明との対比が容易な構成に変形している。
図13に示すように、特許文献2の構成において、歯車500は、ボス501とウェブ503と歯504とを有していて、弾性部505,505の先端部P1,P2がハウジング(相手部材)Hに対してほぼ点接触しているので、歯車500が矢印B方向に回転した場合は、弾性部505,505の先端部P1,P2がハウジングHに対してカウンタ方向に当接するため、摩擦力(負荷)が変動しやすい。
また、図14(a),(b)に示すように、歯車500の軸心(回転中心)CLにアライメント誤差がある場合(正常な位置に対して傾斜している場合)、歯車500の回転によって、ハウジングHに対する先端部P1,P2の当接位置が変化すると、弾性部505の変位が変化するため、摩擦力(軽負荷)が変動する。
また、図15に示すように、ハウジングHに段差H1がある場合、歯車500が矢印B方向に回転すると、弾性部505,505の先端部P1,P2がこの段差H1に引っ掛かってしまう。つまり、ハウジングHに段差H1があるような場合には、特許文献2に係る発明は適用することができない。
そこで、本発明は、バックラッシをなくすことに起因する摺接音の増加を伴うことなく、また、相手部材に対する制約も少なく、安定して軽負荷を付与することで歯打ち音をなくす、あるいは低減させることができる歯車、及びこれを備えた歯車装置、樹脂製歯車を提供することを目的とするものである。
請求項1に係る発明は、相手歯車に対し、バックラッシを設けて噛合される歯を有する歯車に関する。
この発明に係る歯車は、
(1)軸の外周面を囲繞するとともに、前記軸の軸心に沿った軸方向の一方側に一端面を有し他方側に他端面を有する円筒状部と、
(2)前記円筒状部と同心で、前記円筒状部よりも径方向外方側でかつ前記歯よりも径方向内方側に配置され、前記一方側に一端面を有し前記他方側に他端面を有する環状部と、
(3)前記軸方向に可撓性を有し、前記円筒状部と前記環状部とを前記軸方向に相対移動可能に連結するばね部と、を備え、
(4)前記円筒状部の一端面は、前記環状部の一端面よりも前記一方側に突出するように配置され、前記環状部の他端面は、前記円筒状部の他端面よりも前記他方側に突出するように配置されており、
(5)前記ばね部は、前記円筒状部の一端面と前記環状部の他端面とが相手部材の当接によって前記軸方向に短縮された状態で回転された際に、前記円筒状部の一端面及び前記環状部の他端面と、前記相手部材とが当接する摺接面において前記回転を妨げる方向の摩擦力を発生させるように弾性変形する、
ことを特徴としている。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る歯車において、前記円筒状部が、前記軸の外周面に嵌合されるボスである、ことを特徴としている。
請求項3に係る発明は、請求項1に係る歯車において、前記円筒状部は、前記軸とボス部とが一体に形成されている場合において、前記軸が前記ボス部を前記軸方向に貫通していると想定した場合の前記軸を除いた部分に相当する円筒部分である、ことを特徴としている。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に係る歯車において、前記環状部が、外周面に前記歯を有する環状のリムである、ことを特徴としている。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に係る歯車において、前記環状部が、外周面に前記歯を有する環状のリムよりも径方向内方側に配設された周方向リブである、ことを特徴としている。
請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に係る歯車において、前記ばね部が、前記円筒状部と前記環状部とを連結するアームによって構成されている、ことを特徴としている。
請求項7に係る発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に係る歯車において、前記ばね部が、前記円筒状部と前記環状部とを連結するウェブによって構成されている、ことを特徴としている。
請求項8に係る発明は、請求項1乃至7のいずれか1項に係る歯車において、前記円筒状部と前記環状部と前記ばね部とが、合成樹脂によって一体成形されている、ことを特徴としている。
請求項9に係る発明は、相手歯車と、前記相手歯車に噛合された歯車と、前記歯車に当接される相手部材とを備え、前記相手歯車の歯と前記歯車の歯とがバックラッシを設けた状態で噛合された歯車装置に関する。この発明に係る歯車装置は、前記歯車が、請求項1乃至8のいずれか1項に係る歯車である、ことを特徴としている。
請求項10に係る発明は、相手歯車に対し、バックラッシを設けて噛合される歯を有する樹脂製歯車に関する。
この発明に係る樹脂製歯車は、
(1)軸の軸心と同心の円筒状部と、
(2)前記円筒状部よりも径方向外方側で、かつ前記軸心と同心の環状部と、
(3)前記軸心の延びる方向に沿った軸方向に可撓性を有し、前記円筒状部と前記環状部とを前記軸方向に相対移動可能に連結したばね部と、を備え、
(4)前記ばね部は、前記軸方向の一方側に対向するように配置された第1相手部材に、前記円筒状部の前記軸方向の一方側の端面であって、かつ前記軸心と同心の端面が当接し、
(5)前記軸方向の他方側に対向するように配置された第2相手部材に、前記環状部の前記軸方向の他端側の端面であって、かつ前記軸心と同心の端面が当接するように、
(6)前記第1相手部材と前記第2相手部材との間で前記軸方向に撓み変形させられて回転伝達する際に、前記第1相手部材と前記円筒状部との摺接面に前記回転を妨げる方向の摩擦力を発生させるとともに、前記第2相手部材と前記環状部との摺接面に前記回転を妨げる方向の摩擦力を発生させる、
ことを特徴としている。
請求項11に係る発明は、相手歯車と前記相手歯車に噛合された樹脂製歯車と、前記樹脂製歯車に当接される相手部材とを備え、前記相手歯車の歯と前記樹脂製歯車の歯とがバックラッシを設けた状態で噛合された歯車装置に関する。この発明に係る歯車装置は、前記樹脂製歯車が、請求項10に係る樹脂製歯車である、ことを特徴としている。
本発明によると、ばね部は、円筒状部の一端面と環状部の他端面とを相手部材に摺接させて、回転方向とは逆方向の摩擦力(軽負荷)を発生させることができる。この摩擦力により、歯車は、駆動力が断たれて慣性が作用した際に、ブレーキがかかった状態となって動きにくくなる。このため、例えば、トルク変動が大きかったり、回転が断続されたり、回転が頻繁に正逆反転されたりする場合であっても、歯車は、その歯が相手歯車の歯から離間しない、あるいは離間した場合であっても動きが鈍くなるので、歯打ち音をなくす、あるいは歯打ち音を低減することができる。
なお、上述のように、特許文献1においては、積極的に一方の歯を他方の歯に押しつけてバックラッシをなくすため、両歯面の接触圧が高まることに起因して摺接音が増加していたが、本発明では、ばね部の軸方向の撓みを利用するため、両歯の接触圧を高める必要はない。このため、ばね部材の軸方向の撓みに付随して、接触圧が高まることがあったとしても、特許文献1に対しては、摺接音を低減させることができるものと思料される。
また、特許文献2との比較でいうと、本願発明では、円筒状部の一端面及び環状部の他端面が相手部材と円環状に連続する面状に接触するため、点状に接触する特許文献2とは異なり、歯車を安定した姿勢で回転させて、大小の変動が少ない摩擦力(軽負荷)を得ることができる上、円筒状部の一端面及び環状部の他端面が当接される相手部材の形状についての制約を受けにくい。
以下、本発明に係る歯車、及びこれを備えた歯車装置、樹脂製歯車の実施形態を図面に基づき詳述する。なお、以下の説明では、本発明に係る歯車及び樹脂製歯車がアイドルギヤである場合を説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、被動側歯車や駆動側歯車であってもよい。
<実施形態1>
図1(a),(b),(c)、図2を参照して、実施形態1に係る歯車について説明する。このうち、図1(a)は実施形態1の歯車10の正面図、図1(b)は歯車10の図1(a)中のA−A線断面図、図1(c)は歯車10の背面図である。図2は、相手部材としてのハウジングHに装着され、さらに、駆動側歯車110及び従動側歯車120に噛合された状態の歯車10の図1(a)中のA−A線断面図に相当する図である。
歯車10は、一端面11a及び他端面11bを有するボス11と、一端面12a,他端面12b,及び歯14を有するリム12とが、2本のアーム13によって連結されている。
ボス(円筒状部)11は、歯車10の回転中心である軸心CLを中心とした円筒状に形成されている。ここで、軸心CLに沿った方向(図1(b),図2中における左右方向)を「軸方向」といい、さらに方向だけでなく、その向きについても区別が必要な場合には、「軸方向に沿っての一方側(正面側:矢印a参照)」と「軸方向に沿っての他方側(背面側:矢印b参照)」とを区別する。ただし、これらは、基準となるものに対して、あるいは2つ以上のものを比較する際の向きである。
ボス(円筒状部)11は、軸方向に沿った異なる位置に2つの端面を有しており、このうち、一方側に位置する端面が一端面11aとなり、他方側に位置する端面が他端面11bとなる。一端面11a及び他端面11bは、いずれも円環状に連続するほぼ平面状に形成されていて、軸心CLに対しては直角となり、したがって、相互に平行に配置されている。ボス11の中心には、軸方向に貫通する軸孔11cが穿設されている。このボス11の内周面11dには、後述するハウジングHによって回転不能に支持された軸の外周面(不図示)が嵌合されている。つまり、ボス11は、軸の外周面を囲繞するように配置されていて、軸に対して回転可能でかつ軸方向移動可能に支持されている。ボス11の外周面11eには、後述するアーム13の径方向内方側に位置する基端部13eが連結される。ボス11には、相手歯車(不図示)の回転が、歯車10の歯14、リム12、アーム13を介して伝達される。
リム(環状部)12は、上述のボス11と同心で、ボス11よりも径方向外方側に配置されている。リム12は、上述のボス11と同様、軸方向に沿った異なる位置に2つの端面を有している。一方側の端面が一端面12aとなり、他方側の端面が他端面12bとなっている。一端面12a及び他端面12bは、いずれも円環状に連続するほぼ平面状に形成されていて、軸心CLに対しては直角となり、したがって、相互に平行に配置されている。リム12の内周面12dには、後述するアーム13の先端部13dが連結される。リム12の外周面12eには、その周方向に沿って所定のピッチで複数の歯14が形成されている。歯車10は、平歯車であるので、各歯14の歯すじは軸心CLに対して平行となっている。リム12は、歯14を基準とした場合には、歯14に対して径方向内方側に配置されていることになる。リム12は、相手歯車の回転が、歯14を介して伝達され、この回転をアーム13に伝達するようになっている。
また、本実施形態においては、ボス11の一端面11aには、軸方向の一方側に向けて突出された環状突起11fが全周にわたって形成され、また、リム12の他端面12bにも同様に、軸方向の他方側に向けて突出された環状突起12fが全周にわたって形成されている。実質的には、これら環状突起11f,12fがハウジングHに当接することになり、環状突起11f,12fの径方向の位置や径方向の幅を変えることにより、ハウジングHとの接触位置や接触面積を変えて摩擦力(軽負荷)の大きさを微妙に調整することが可能となる。また、リム12側の環状突起12fについては、リム12の外周面12eに形成された歯14の軸方向の2つの端面のうち、他方側の端面12bがハウジングHに接触することを防止することができる。
ここで、上述のボス11とリム12の径方向、及び軸方向の位置関係について説明する。
まず、径方向の位置関係については、リム12は、ボス11に対して、径方向外方側に配置されている。詳細には、軸心CLに近い側から径方向外側に向かって、ボス11の内周面11d、ボス11の外周面11e、リム12の内周面12d、リム12の外周面12eの順に配置されている。したがって、リム12の一端面12a及び他端面12bは、ボス11の一端面11a及び他端面11bよりも径方向外方側に位置していることになる。
次に、軸方向の位置関係については、軸方向の最も一方側に、ボス11の一端面11a(環状突起11fを含む)が配置され、他方側に向かって、リム12の一端面12a、ボス11の他端面11b、リム12の他端面12b(環状突起12fを含む)の順に配置されている。すなわち、ボス11の一端面11aは、リム12の一端面12aよりも軸方向に沿っての一方側に突出するように配置され、また、リム12の他端面12bは、ボス11の他端面11bよりも軸方向に沿っての他方側に突出するように配置されている。なお、本発明においては、ボス11の他端面11bとリム12の一端面12aの軸方向の位置は、上述とは逆になっていてもよい。軸方向に沿っての距離について、歯車10に外力が作用しない自然状態におけるボス11の一端面11aとリム12の他端面12bとの距離を歯車10の自然状態の全幅をx(図1(b)参照)とし、また、被動側歯車10の装着先となる後述のハウジング(相手部材)Hの一方(第1相手部材)Haと他方(第2相手部材)Hbの距離をy(図2参照)とすると、本実施形態においては、これらx,yの間に、
x>y
が成り立つように各値が設定されている。
したがって、後述するように、自然状態の全幅xの歯車10は、ハウジングHの一方Haと他方Hbとの間に装着される(挟まれる)ことで、自然状態の全幅xが短縮されて全幅x′(=y)となる。つまり、上述のボス11とリム12とが軸方向に相対移動することで、全幅xが全幅x′に短縮されるようになっている。これは、次に説明するアーム13の軸方向の可撓性によって実現されることになる。
図1(a)に示す正面視において、各アーム13は、その中間部13aがボス11の外周面31eとリム12の内周面12dとの間において、周方向に沿ってほぼ1/4周ほど延び、この中間部13aの一端に連続する基端部13eがボス11の外周面11eに連結され、また、中間部13aの他端に連続する先端部13dがリム12の内周面12dに連結されている。2つのアーム13は,軸心CLを基準として、相互に点対称となる位置に配置されている。
本実施形態の形態においては、歯車10は、外力が作用しない自然状態においては、ボス11とリム12とを連結しているアーム13は、軸方向の位置が変化しない。すなわち、アーム13の幅(軸心CL方向に沿った長さ)の中心線をC(図1(b)参照)とすると、この中心線Cは、軸心CLに直交する仮想平面上に乗ることになる。このため、図2に示すように、歯車10がハウジングHに装着されて短縮された際には、アーム13が弾性変形することにより、ボス11がリム12に対して相対的に軸方向に沿って他方側に移動することになる。
なお、本実施形態によると、例えば、歯車10の直径が小さくて、かつアーム13がボス11とリム12とを径方向に連結する場合と比較して、アーム13の長さを長くとれる。このためアーム13は、比較的小さい力で弾性変形するので、歯車10に対して摩擦力(軽負荷)を作用させるのに好適である。
アーム13は、軸方向に可撓性(ばね性)を有していて、上述のように、ボス11の一端面11aとリブ12の他端面12bとに対して、これらの距離(全幅x)を短縮するような力が作用したときには、弾性変形して抗力を発生するようになっている。
上述の歯車10は、図2に示すように、駆動側歯車110及び被動側歯車120が噛合された状態で、ハウジングHの一方Haと他方Hbとの間に挟まれた状態で収納されて、全体として歯車装置Gを構成している。駆動側歯車110及び被動側歯車120は、平歯車であって、歯車10の軸心CLとは異なる軸心CLを中心とするボス111,121と、このボス111,121の外周面から外方に延びるウェブ113,123と、ウェブ113,123の外周面に形成されたリム112,122と、リム112,122の外周面に周方向に沿って所定のピッチで複数形成された歯114,124とを備えている。歯車10と駆動側歯車110及び被動側歯車120とは、それぞれの歯14,114及び歯14,124が所定のバックラッシを設けた状態で噛合されて、ハウジングH内に収納されている。ここでは、ハウジングHは、ボス11の一端面11aが当接される面である一方Haとリム12の他端面12bが当接される面である他方Hbとが、平面状でかつ相互に平行に配置されている場合について説明する。なお、ハウジングHにおける、駆動側歯車110及び被動側歯車120が装着される部分については、本発明に影響を与えないので、図示及びその説明は、省略する。
上述のように、ハウジングHの一方Haと他方Hbとの距離yは、自然状態の歯車10の全幅xに対して、
x>y
となるように設定されている。
これにより、歯車10及び駆動側歯車110及び被動側歯車120をハウジングHに収納すると、歯車10は、ボス11の一端面11aがハウジングHの一方Haに当接し、リム12の他端面12bがハウジングHの他方Hbに当接する。これにより歯車10は、ボス11とリム12とが軸方向に相対移動して全幅xが短縮され、アーム13が軸方向に弾性変形して、ボス11の一端面11aとハウジングHの一方Haとの当接面(以下「第1摺接面」という。)、及びリム12の他端面12bとハウジングHの他方Hbとの間(以下「第2摺接面」という。)には、圧接力が発生する。この状態で、駆動側歯車110が回転して、この回転が駆動側歯車110の歯114を介して、歯車10の歯14に伝達されると歯車10が回転する。このとき、第1摺接面及び第2摺接面に摩擦力が発生する。この摩擦力は、歯車10の回転を妨げる方向の摩擦力(軽負荷)である。この摩擦力により、歯車10は、駆動側歯車110の駆動力が断たれて慣性が作用した際に、ブレーキがかかった状態となって動きにくくなる。このため、例えば、駆動側歯車110のトルク変動が大きかったり、断続回転されたりした場合であっても、歯車10は、その歯14が駆動側歯車110の歯114から離間しない、あるいは離間した場合であっても動きが鈍くなるので、歯打ち音をなくす、あるいは歯打ち音を低減することができる。
なお、本発明における、上述の特許文献2と比較した場合の効果については、次の実施形態2において説明する。
<実施形態2>
図3(a),(b)を参照して、実施形態2に係る歯車20について説明する。このうち、図3(a)は実施形態2の歯車20の正面図、図3(b)は相手部材としてのハウジングHに装着された状態の歯車20の図3(a)中のA−A線断面図に相当する図である。
なお、ボス21、リム22、歯24については、上述の実施形態1の歯車10のボス11、リム12、歯14とほぼ同様であるので、説明は省略する。ただし、本実施形態のボス20の一端面21a及びリム12の他端面12bには、上述の実施形態1のボス10の一端面11a及びリム12の他端面12bに形成されていたような環状突起11f,12fは形成されていない。
また、ボス21及びリム22の、径方向の位置関係及び軸方向の位置関係についても、実施形態1と同様であるので、説明を省略する。すなわち、軸方向の位置については、一方側から他方側に向かって、ボス21の一端面21a、リム22の一端面22a、ボス21の他端面21b、リム22の他端面22bの順に配置されている。ただし、実施形態1と同様、ボス21の他端面21bとリム22の一端面22aとの位置関係についてはこの逆であってもよい。
図3(a)に示す正面視において、各アーム23は、その中間部23aがボス21の外周面21eとリム22の内周面22dとの間において、周方向に沿ってほぼ1/4周ほど延び、この中間部23aの一端に連続する基端部23eがボス21の外周面21eに連結され、また、中間部23aの他端に連続する先端部23dがリム22の内周面22dに連結されている。2つのアーム23は,軸心CLを基準として、相互に点対称となる位置に配置されている。ボス21の幅W1とリム22の幅W2とはほぼ同じに設定されていて、ボス21はリム22に対して、幅W1の半分に相当するだけ、一方側にずれている。このため、基端側23eがボス21の外周面21eに連結され、先端側23dがリム22の内周面22dに連結されているアーム23は、その中間部23aが軸心CLに直交する面(例えば、リム22の他端面22bによって構成される面)に対して傾斜するように配置されている。すなわち図3(a),(b)に示すように、アーム23は、ボス21の外周面21eに連結された基端側23eから、リム22の内周面22dに連結された先端部23dに向かって、軸方向の位置が、徐々に軸方向の一方側に位置するように傾斜している。
本実施形態によると、例えば、歯車20の直径が小さくて、かつアーム23がボス21とリム22とを径方向に連結する場合と比較して、アーム23の長さを長くとれる。このためアーム23は、比較的小さい力で弾性変形するので、歯車20に対して摩擦力(軽負荷)を作用させるのに好適である。
上述の歯車20は、図3(b)に示すように、駆動側歯車210及び被動側歯車220が噛合された状態で、ハウジングHの一方Haと他方Hbとの間に挟まれた状態で収納されて、全体として歯車装置Gを構成している。駆動側歯車210及び被動側歯車220は、平歯車であって、歯車20の軸心CLとは異なる軸心CLを中心とするボス211,221と、このボス211,221の外周面から外方に延びるウェブ213,223と、ウェブ213,223の外周面に形成されたリム212,222と、リム212,222の外周面に周方向に沿って所定のピッチで複数形成された歯214,224とを備えている。歯車20と駆動側歯車210及び被動側歯車220とは、それぞれの歯24,214及び歯24,224が所定のバックラッシを設けた状態で噛合されて、ハウジングH内に収納されている。ここでは、ハウジングHは、ボス21の一端面21aが当接される面である一方Haとリム22の他端面22bが当接される面である他方Hbとが、平面状でかつ相互に平行に配置されている場合について説明する。なお、ハウジングHにおける、駆動側歯車210及び被動側歯車220が装着される部分については、本発明に影響を与えないので、図示及びその説明は、省略する。
上述のように、ハウジングHの一方Haと他方Hbとの距離yは、自然状態の歯車20の全幅xに対して、
x>y
となるように設定されている。
これにより、歯車20及び駆動側歯車210及び被動側歯車220をハウジングHに収納すると、歯車20は、ボス21の一端面21aがハウジングHの一方Haに当接し、リム22の他端面22bがハウジングHの他方Hbに当接する。これにより歯車20は、ボス21とリム22とが軸方向に相対移動して全幅xが短縮され、アーム23が軸方向に弾性変形して、ボス21の一端面21aとハウジングHの一方Haとの間の第1摺接面、及びリム12の他端面12bとハウジングHの他方Hbとの間2の第2摺接面には、圧接力が発生する。この状態で、駆動側歯車210が回転して、この回転が駆動側歯車210の歯214を介して、歯車20の歯24に伝達されると歯車20が回転する。このとき、第1摺接面及び第2摺接面に摩擦力が発生する。この摩擦力は、歯車20の回転を妨げる方向の摩擦力(軽負荷)である。この摩擦力により、歯車20は、駆動側歯車210の駆動力が断たれて慣性が作用した際に、ブレーキがかかった状態となって動きにくくなる。このため、例えば、駆動側歯車210のトルク変動が大きかったり、断続回転されたりした場合であっても、歯車20は、その歯24が駆動側歯車210の歯214から離間しない、あるいは離間した場合であっても動きが鈍くなるので、歯打ち音をなくす、あるいは歯打ち音を低減することができる。
また、本実施形態においては、ハウジングHに接触するボス21の一端面21a及びリム22の他端面22bがいずれも円環状に連続するほぼ平面状に形成されているので、上述の特許文献2で発生するような不具合、すなわち図13,図14(a),(b)、図15を参照して説明した不具合を解消することができる。
本実施形態においては、図4,図5,図6に示すように、ボス21の一端面21aが環状に連続したほぼ平面状に形成されているため、いずれの不具合も解消することができた。すなわち、図13での不具合に対しては、図4に示すように、ボス21の一端面21aがハウジングHに面状に接触するので、回転方向によらず、一定の摩擦力(軽負荷)を発生させることができる。また、図14(a),(b)での不具合に対しては、図5に示すように、アライメント誤差がある場合でも、回転角による、リム23に対するボス22の変位量が一定となるため摩擦力(軽負荷)が一定となる。また、図15での不具合に対しては、図6に示すように、ボス21の一端面21aが常に段差H1にかかった状態で回転するので、いずれの回転方向に対しても接触状態は同じとなり、摩擦力(軽負荷)が同じとなる。
<実施形態3>
図7(a),(b)を参照して、実施形態3に係る歯車30及びこれを備えた歯車装置Gについて説明する。なお、以下では、歯車30が合成樹脂によって一体成形された平歯車であって、かつアイドルギヤである場合について説明する。
図7(a)は実施形態3の歯車30の正面図、図7(b)は相手部材としてのハウジングHに装着された状態の歯車30の図7(a)中のA−A線断面図に相当する図である。
歯車30は、図7(a),(b)に示すように、円筒状部としてのボス31と、環状部としてのリム32と、ばね部としてのウェブ33とを備えており、リム32の外周面32eには複数の歯34が形成されている。
ボス(円筒状部)31は、歯車30の回転中心である軸心CLを中心とした円筒状に形成されている。ここで、軸心CLに沿った方向(図7(b)中における左右方向)を「軸方向」といい、さらに方向だけでなく、その向きについても区別が必要な場合には、「軸方向に沿っての一方側(正面側:矢印a参照)」と「軸方向に沿っての他方側(背面側:矢印b参照)」とを区別する。ただし、これらは、基準となるものに対して、あるいは2つ以上のものを比較する際の向きである。
ボス(円筒状部)31は、軸方向に沿った異なる位置に2つの端面を有しており、このうち、一方側に位置する端面が一端面31aとなり、他方側に位置する端面が他端面31bとなる。一端面31a及び他端面31bは、いずれも円環状に連続するほぼ平面状に形成されていて、軸心CLに対しては直角となり、したがって、相互に平行に配置されている。ボス31の中心には、軸方向に貫通する軸孔31cが穿設されている。このボス31の内周面31dには、後述するハウジングHによって回転不能に支持された軸の外周面(不図示)が嵌合されている。つまり、ボス31は、軸の外周面を囲繞するように配置されていて、軸に対して回転可能でかつ軸方向移動可能に支持されている。ボス31の外周面31eには、後述するウェブ33の径方向内方側に位置する基端部33eが連結される。ボス31には、相手歯車(不図示)の回転が、歯車30の歯34、リム32、ウェブ33を介して伝達される。
リム(環状部)32は、上述のボス31と同心で、ボス31よりも径方向外方側に配置されている。リム32は、上述のボス31と同様、軸方向に沿った異なる位置に2つの端面を有している。一方側の端面が一端面32aとなり、他方側の端面が他端面32bとなっている。一端面32a及び他端面32bは、いずれも円環状に連続するほぼ平面状に形成されていて、軸心CLに対しては直角となり、したがって、相互に平行に配置されている。リム32の内周面32dには、後述するウェブ33の先端部33dが連結される。リム32の外周面32eには、その周方向に沿って所定のピッチで複数の歯34が形成されている。歯車30は、平歯車であるので、各歯34の歯すじは軸心CLに対して平行となっている。リム32は、歯34を基準とした場合には、歯34に対して径方向内方側に配置されていることになる。リム32は、後述する駆動側歯車310の回転が、歯34を介して伝達され、この回転をウェブ33に伝達するようになっている。
ここで、上述のボス31とリム32の径方向、及び軸方向の位置関係について説明する。
まず、径方向の位置関係については、リム32は、ボス31に対して、径方向外方側に配置されている。詳細には、軸心CLに近い側から径方向外側に向かって、ボス31の内周面31d、ボス31の外周面31e、リム32の内周面32d、リムの外周面32eの順に配置されている。したがって、リム32の一端面32a及び他端面32bは、ボス31の一端面31a及び他端面33bよりも径方向外方側に位置していることになる。
次に、軸方向の位置関係については、軸方向の最も一方側に、ボス31の一端面31aが配置され、他方側に向かって、リム32の一端面32a、ボス31の他端面31b、リム32の他端面32bの順に配置されている。すなわち、ボス31の一端面31aは、リム32の一端面32aよりも軸方向に沿っての一方側に突出するように配置され、また、リム32の他端面32bは、ボス31の他端面31bよりも軸方向に沿っての他方側に突出するように配置されている。なお、本発明においては、ボス31の他端面31bとリム32の一端面32aの軸方向の位置は、上述とは逆になっていてもよい。軸方向に沿っての距離について、歯車30に外力が作用しない自然状態におけるボス31の一端面31aとリム32の他端面32bとの距離を歯車30の自然状態の全幅をx(不図示)とし、また、歯車30の装着先となる後述のハウジング(相手部材)Hの一方(第1相手部材)Haと他方(第2相手部材)Hbの距離をyとすると、本実施形態においては、これらx,yの間に、
x>y
が成り立つように各値が設定されている。
したがって、後述するように、自然状態の全幅xの歯車30は、ハウジングHの一方Haと他方Hbとの間に装着される(挟まれる)ことで、自然状態の全幅xが短縮されて全幅x′(=y)となる。つまり、上述のボス31とリム32とが軸方向に相対移動することで、全幅xが全幅x′に短縮されるようになっている。これは、次に説明するウェブ33の軸方向の可撓性によって実現されることになる。
ウェブ(ばね部)33は、図7(a),(b)に示すように、上述のボス31とリム32とを軸方向に相対移動可能に連結している。ウェブ33は、径方向内方側に位置する基端部33eがボス31の外周面31eに連結されている。また、径方向外方側に位置する先端部33dがリム32の内周面32dに連結されている。そして、図7(b)に示すように、径方向中間に位置する中間部33aが軸方向に沿っての他方側(図7(b)中では右側)に凸状となるように湾曲されている。ただし、ウェブ33は、最も他方側に位置する部分であっても、リム32の他端面32bよりも一方側(図7(b)中では左側)に位置するように形成されていて、ハウジングHの他方Hbに接触するのを防止している。なお、この位置関係は、後述するようにウェブ33が撓んだ場合も保持されるものとする。本実施形態においては、図7(a)に示すようにウェブ33には、これを周方向に4等分する位置のそれぞれに窓部35が設けてある。窓部35は、ほぼ扇形に形成されていて、径方向については、ボス31の外周面31eからリム32の内周面31dに至る長さで形成されている。また、窓部35は、周方向の長さについては、4分割された状態のウェブ33の隣接する2つの窓部35,35間の周方向長さよりも短くなっている。つまり、4分割されたウェブ33は、その1つの部分が1つの窓部35よりも大きく形成されている。ウェブ33は、軸方向に可撓性(ばね性)を有していて、上述のように、ボス31の一端面31aとリブ32の他端面32bとに対して、これらの距離(全幅x)を短縮するような力が作用したときには、弾性変形して抗力を発生するようになっている。
上述の歯車30は、図7(b)に示すように、駆動側歯車310及び被動側歯車320が噛合された状態で、ハウジングHの一方Haと他方Hbとの間に挟まれた状態で収納されて、全体として歯車装置Gを構成している。駆動側歯車310及び被動側歯車320は、平歯車であって、歯車30の軸心CLとは異なる軸心CLを中心とするボス311,321と、このボス311,321の外周面から外方に延びるウェブ313,323と、ウェブ313,323の外周面に形成されたリム312,322と、リム312,322の外周面に周方向に沿って所定のピッチで複数形成された歯314,324とを備えている。歯車30と駆動側歯車310及び被動側歯車320とは、それぞれの歯314,324及び歯314,324が所定のバックラッシを設けた状態で噛合されて、ハウジングH内に収納されている。ここでは、ハウジングHは、ボス31の一端面31aが当接される面である一方Haとリム32の他端面32bが当接される面である他方Hbとが、平面状でかつ相互に平行に配置されている場合について説明する。なお、ハウジングHにおける、駆動側歯車310及び被動側歯車320が装着される部分については、本発明に影響を与えないので、図示及びその説明は、省略する。
上述のように、ハウジングHの一方Haと他方Hbとの距離yは、自然状態の歯車30の全幅xに対して、
x>y
となるように設定されている。
これにより、歯車30及び駆動側歯車310及び被動側歯車320をハウジングHに収納すると、歯車30は、ボス31の一端面31aがハウジングHの一方Haに当接し、リム32の他端面32bがハウジングHの他方Hbに当接する。これにより歯車30は、ボス31とリム32とが軸方向に相対移動して全幅xが短縮され、ウェブ33が軸方向に弾性変形して、ボス31の一端面31aとハウジングHの一方Haとの当接面(以下「第1摺接面」という。)、及びリム32の他端面32bとハウジングHの他方Hbとの間(以下「第2摺接面」という。)には、圧接力が発生する。この状態で、駆動側歯車310が回転して、この回転が駆動側歯車310の歯314を介して、歯車30の歯34に伝達されると歯車30が回転する。このとき、第1摺接面及び第2摺接面に摩擦力が発生する。この摩擦力は、歯車30の回転を妨げる方向の摩擦力(軽負荷)である。この摩擦力により、歯車30は、駆動側歯車310の駆動力が断たれて慣性が作用した際に、ブレーキがかかった状態となって動きにくくなる。このため、例えば、駆動側歯車310のトルク変動が大きかったり、断続回転されたりした場合であっても、歯車30は、その歯34が駆動側歯車310の歯314から離間しない、あるいは離間した場合であっても動きが鈍くなるので、歯打ち音をなくす、あるいは歯打ち音を低減することができる。
本実施形態によると、ウェブ33は、ボス31とリム32とをそれぞれの周方向に沿っての4箇所で連結しているため、ボス31の一端面31a及びリム32の他端面32bを軸方向に対して安定して直角に保持することができる。このため、歯車30が回転した際にも、第1摺接面及び第2摺接面において、安定した接触状態が維持され、これに伴って、安定した摩擦力(軽負荷)を発生させることができる。
なお、本実施形態においては、ウェブ33の厚さt(図7(b)中におけるほぼ軸方向の寸法)や窓部35の周方向の長さを変更することにより、第1摺接面及び第2摺接面で発生する摩擦力(軽負荷)の大きさを調整することができる。
<実施形態4>
図8(a),(b)を参照して、実施形態4に係る歯車40について説明する。このうち、図8(a)は実施形態4の歯車40の正面図、図8(b)は相手部材としてのハウジングHに装着された状態の歯車40の図8(a)中のA−A線断面図に相当する図である。
歯車40は、一端面41a及び他端面41bを有するボス51と、一端面42a,他端面42b,及び歯44を有するリム42とが、2本のアーム43によって連結されている。
本実施形態において、上述の実施形態2と大きく異なる点は、図8(a)に示すように、アーム43は、正面視においては、まっすぐに延びている点にあり、図8(b)に示すように、軸方向については湾曲している点にある。図8(a)に示すように、正面視においては、アーム43は、その基端部43eをボス41の外周面41eに連結させ、中間部43aをリム42に向かってまっすぐに伸ばし、先端部43dをリム42の内周面に連結させている。また、図8(b)に示すように、軸方向の形状については、図7(b)に示すウェブ33と断面形状が同じであり、軸方向に沿っての他方側に凸状に湾曲している。なお、図8(b)に示すように、アーム43における他方側の面で、かつ径方向の中間近傍に切り込み43fを設けることにより、アーム43を撓みやすくすることができる。本実施形態の歯車40は、その全体的な形状を簡素化することができる。なお、図8(a)では、2本のアーム43が配設されている場合を説明したが、これに限らず、例えば、周方向に4等分する位置のそれぞれに1本ずつ、合計4本のアーム43を設けるようにしてもよい。
<実施形態5>
図9(a),(b)を参照して、実施形態5に係る歯車50について説明する。このうち、図9(a)は実施形態5の歯車50の正面図、図9(b)は相手部材としてのハウジングHに装着された状態の歯車50の図9(a)中のA−A線断面図に相当する図である。
歯車50は、一端面51a及び他端面51bを有するボス51と、一端面52a,他端面52b,及び歯54を有するリム52とが、2本のアーム53によって連結されている。
本実施形態に係る歯車50は、図9(a)に示すように、正面視においては、上述の図8(a)に示す実施形態4と同様である。これに対し、図9(b)に示すように、軸方向のアーム53の形状が図8(b)に示す実施形態4とは異なる。すなわち、基端部53eをボス51の外周面51eに連結させたアーム53は、その中間部52aを径方向外方側でかつ他方側(図9(b)中では右斜め上)に延ばし、次に向きを変えて、径方向外方側でかつ一方側(図9(b)中では左斜め上)に延ばし、さらにもう一度向きを変えて、径方向外方側でかつ他方側(図9(b)中では右斜め上)に延ばし、最後に先端部53dをリム62の内周面62dに連結させている。つまり、中間部を2度湾曲(屈曲)させている。これにより実質的なアーム53の長さを長くして、小さい力でアーム53が軸方向に弾性変形するように構成している。
<実施形態6>
図10(a),(b)を参照して、実施形態6に係る歯車60について説明する。このうち、図10(a)は実施形態6の歯車60の正面図、図10(b)は相手部材としてのハウジングHに装着された状態の歯車60の図10(a)中のA−A線断面図に相当する図である。
上述の実施形態1〜実施形態5においては、歯車10,20,30,40,50は、そのボス11,21,31,41,51が軸とは別体である場合、すなわち、歯車10,20,30,40,50を、そのボス11,21,31,41,51に軸を嵌合させた状態で使用する場合を例に説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、図10(a),(b)に示すように、軸61とボス部61Aとが一体である歯車60についても適用することができる。
軸61は、円柱状に形成されていて、その外周面に環状にボス部61Aが形成されている。すなわち、円筒状部は、軸61とボス部61Aとが一体に形成されている場合において、軸61がボス部61Aを軸方向に貫通していると想定した場合の軸61を除いた部分に相当する円筒部分によって構成されている。そして、ボス部61Aの一端面61aが、円筒状部の一端面に相当し、また、ボス部61Aの他端面61bが、円筒状部の他端面に相当する。
歯車60における、軸61以外の部分、すなわち、リム62、アーム63、複数の歯部64は、図3に示す実施形態2の歯車20のリム22、アーム23、複数の歯部24と同様である。
ハウジングHにおける一方Ha、他方Hbには、それぞれ軸61が係合される、支持穴Hc,Hdが穿設されている。
歯車60は、軸方向の位置について、一方側から他方側に向かって順に、ボス部61Aの一端面61a、リム62の一端面62a、ボス部61Aの他端面61b、リム62の他端面62bの順に配置されている。ただし、ボス部61Aの他端面61bとリム62の一端面62aとの位置関係については、上述の逆であってもよい。
本実施形態においては、ボス部61Aの一端面61aとリム62の他端面62bとを、これらの距離が短縮されるように、ハウジングHの一方Ha、他方Hbに当接させることにより、歯車60が回転された際に、アーム63の軸方向の弾性変形に基づいて、ハウジングHの一方Haとボス部61Aの一端面61aとの間、及びハウジングHの他方Hbとリム62の他端面62bとの間に摩擦力による軽負荷を発生させることができる。
本実施形態においては、軸61とボス部61Aとが一体に形成されているので、その分、部品点数を減らして構成を簡略化することができる。
<実施形態7>
図11(a),(b)を参照して、実施形態7に係る歯車70について説明する。このうち、図11(a)は実施形態7の歯車70の正面図、図11(b)は相手部材としてのハウジングHに装着された状態の歯車70の図11(a)中のA−A線断面図に相当する図である。
上述の実施形態1〜実施形態6においては、歯車10,20,30,40,50,60において、ハウジングHに当接する他端面12b,22b,32b,42b,52b,62bがそれぞれ環状部材としてのリム12,22,32,42,52,62に形成されている場合を例に説明したが、本発明は、これに限定されず、ハウジングHに当接する他端面を有する部分がリム以外の環状部であってもよい。
図11(a),(b)に示すように、本実施形態では、周方向リブ75によって環状部が構成されている。なお、歯車70におけるボス71、リム72、アーム73、複数の歯部74については、図3に示す実施形態2の歯車20のボス21、リム22、アーム23、複数の歯部24と同様である。
周方向リブ75は、軸心CLと中心として環状に形成されており、径方向の位置については、ボス71よりも径方向外方側で、かつリム72よりも径方向内方側に配置されている。そして、ボス71と周方向リブ75との間に、2つのアーム73が配置されている。
歯車70は、軸方向の位置について、一方側から他方側に向かって順に、ボス部71の一端面71a、周方向リブ75の一端面75a、ボス部71の他端面71b、周方向リブ75の他端面75bの順に配置されている。ただし、ボス部71の他端面71bと周方向リブ75の一端面75aとの位置関係については、上述の逆であってもよい。
本実施形態においては、ボス部71の一端面71aと周方向リブ75の他端面75bとを、これらの距離が短縮されるように、ハウジングHの一方Ha、他方Hbに当接させることにより、歯車70が回転された際に、アーム73の軸方向の弾性変形に基づいて、ハウジングHの一方とボス71の一端面71aとの間、及びハウジングHの他方Hbと周方向リブ75の他端面75bとの間に摩擦力による軽負荷を発生させることができる。
<実施形態8>
図12(a),(b),(c)を参照して、実施形態8に係る歯車80,80Aについて説明する。このうち、図12(a)は実施形態8の歯車80,80Aの正面図、図12(b)は相手部材としてのハウジングHに装着された状態の歯車80の図12(a)中のA−A線断面図に相当する図、図12(c)は相手部材としてのハウジングHに装着された状態の歯車80Aの図12(a)中のA−A線断面図に相当する図である。
上述の実施形態1〜実施形態7では、歯車10,60,70等は、軸方向の位置関係については、ボス11,ボス部61A,ボス71等の一端面11a,61a,71a等は、リム12,62,周方向リブ75等の一端面12a,62a,75a等よりも軸方向に沿っての一方側に突出するように配置され、また、リム12,62,周方向リブ75等の他端面12b,62b,75bは、ボス11,ボス部61A,ボス71等の他端面11b,61b,71b等よりも軸方向に沿っての他方側に突出するように配置されている。
しかし、本発明は、ハウジングH側の形状によっては、これらの位置関係に限定されるものではない。図12(b)に示すように、ハウジングHにおけるボス81やリム82に対応する部分に凸部He,Hfを設けて、これら凸部He,Hfとボス81やリム82が当接するようにすることで、ボス81とハウジングHとが接触する第1摺接面や、リム82とハウジングHとが当接する第2摺接面において、被動側歯車の回転によって適度な摩擦力(軽負荷)を発生することを条件に、上述の位置関係変更することが可能となる。すなわち、図12(c)に示すように、歯車80Aは、リム80の他端面80bをハウジングHの他方Hbの凸部Hfに当接させることにより、ボス81Aの他端面81bが、リム82の他端面82bよりも軸方向に沿っての他方側に突出するように構成することを可能にしている。同様に、ボス81Aの一端面81aとリム82の一端面82aとの、軸方向の位置関係を図12(c)に示す位置関係とは逆に構成することも可能である。
以上の実施形態1〜実施形態8で説明した歯車は、合成樹脂材料、例えば、ポリアセタール、ポリアミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリブチレンテレフタレート等の熱可塑性材料を射出成形することによって形成することができる。
また、以上の説明では、本発明を、歯車が合成樹脂によって一体成形された平歯車に適応した場合を例に説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、平歯車に限らず、はずば歯車、やまば歯車、ウォームホイール等であってもよく、また、外歯に限らず、内歯であってもよく、さらに、一体成形に限らず、複数の部材を組み合わせて構成してもよく、さらにまた、合成樹脂に限らず、金属製であってもよい。
本発明に係る歯車は、OA機器(例えば、プリンタ,複写機,ファクシミリ等)の動力伝達装置等に限定されず、高度な静音性が要求される機器に広く適用することができる。
図1(a)は実施形態1の歯車10の正面図、図1(b)は歯車10の、図1(a)中のA−A線断面図、図1(c)は歯車10の背面図である。 相手部材としてのハウジングHに装着され、さらに、駆動側歯車110、被動側歯車120が噛合された状態の歯車10の、図1(a)中のA−A線断面図に相当する図である。 図3(a)は実施形態2の歯車20の正面図、図3(b)は相手部材としてのハウジングHに装着され、さらに、駆動側歯車210、被動側歯車220が噛合された状態の歯車20の、図3(a)中のA−A線断面図に相当する図である。 特許文献2に係る発明と比較した、本願発明の効果を説明する図である。 特許文献2に係る発明と比較した、本願発明の効果を説明する図である。 特許文献2に係る発明と比較した、本願発明の効果を説明する図である。 図7(a)は実施形態3の歯車30の正面図、図7(b)は相手部材としてのハウジングHに装着され、さらに、駆動側歯車310、被動側歯車320が噛合された状態の歯車30の、図7(a)中のA−A線断面図に相当する図である。 図8(a)は実施形態4の歯車40の正面図、図8(b)は相手部材としてのハウジングHに装着された状態の歯車40の、図8(a)中のA−A線断面図に相当する図である。 図9(a)は実施形態5の歯車50の正面図、図9(b)は相手部材としてのハウジングHに装着された状態の歯車50の、図9(a)中のA−A線断面図に相当する図である。 図10(a)は実施形態6の歯車60の正面図、図10(b)は相手部材としてのハウジングHに装着された状態の歯車60の図10(a)中のA−A線断面図に相当する図である。 図11(a)は実施形態7の歯車70の正面図、図11(b)は相手部材としてのハウジングHに装着された状態の歯車70の図11(a)中のA−A線断面図に相当する図である。 図12(a)は実施形態8の歯車80,80Aの正面図、図12(b)は相手部材としてのハウジングHに装着された状態の歯車80の図12(a)中のA−A線断面図に相当する図、図12(c)は相手部材としてのハウジングHに装着された状態の歯車80Aの図12(a)中のA−A線断面図に相当する図である。 図13は、特許文献2の発明において、歯車500の回転方向によって負荷状態が変わるようすを説明する図である。 図14(a),(b)は、特許文献2の発明において、歯車500の軸心CLにアライメント誤差がある場合に、負荷が不安定になるようすを説明する図である。 図15は、特許文献2の発明において、ハウジングHに段差H1がある場合に、歯車500が回転できなくなる回転方向があることを説明する図である。
符号の説明
10,20,30,40,50,60,70,80,80A……歯車、11,21,31,41,51,61,71,81,81A……ボス(円筒状部)、11a,21a,31a,41a,51a,71a,81a……ボスの一端面、11b,21b,31b,41b,51b,71b,81b……ボスの他端面、12,22,32,42,52,62,72,82……リム(環状部)、12a,32a,42a,52a,62a,82a……リムの一端面、12b,32b,42b,52b,62b,82b……リムの他端面、13……ウェブ(ばね部)、14,24,34,44,54,64,74,84……歯、13,23,43,53,63,73,83……アーム(ばね部)、61A……ボス部(円筒状部)、61aボス部の一端面、61b……ボス部の他端面、75……周方向リブ(環状部)、75a……周方向リブの一端面、75b……周方向リブの他端面、a……一方側、b……他方側、CL……軸心、G……歯車装置、H……ハウジング(相手部材)、Ha……一方(第1相手部材)、Hb……他方(第2相手部材)

Claims (11)

  1. 相手歯車に対し、バックラッシを設けて噛合される歯を有する歯車において、
    軸の外周面を囲繞するとともに、前記軸の軸心に沿った軸方向の一方側に一端面を有し他方側に他端面を有する円筒状部と、
    前記円筒状部と同心で、前記円筒状部よりも径方向外方側でかつ前記歯よりも径方向内方側に配置され、前記一方側に一端面を有し前記他方側に他端面を有する環状部と、
    前記軸方向に可撓性を有し、前記円筒状部と前記環状部とを前記軸方向に相対移動可能に連結するばね部と、を備え、
    前記円筒状部の一端面は、前記環状部の一端面よりも前記一方側に突出するように配置され、前記環状部の他端面は、前記円筒状部の他端面よりも前記他方側に突出するように配置されており、
    前記ばね部は、
    前記円筒状部の一端面と前記環状部の他端面とが相手部材の当接によって前記軸方向に短縮された状態で回転された際に、前記円筒状部の一端面及び前記環状部の他端面と、前記相手部材とが当接する摺接面において前記回転を妨げる方向の摩擦力を発生させるように弾性変形する、
    ことを特徴とする歯車。
  2. 前記円筒状部が、前記軸の外周面に嵌合されるボスである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の歯車。
  3. 前記円筒状部は、前記軸とボス部とが一体に形成されている場合において、前記軸が前記ボス部を前記軸方向に貫通していると想定した場合の前記軸を除いた部分に相当する円筒部分である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の歯車。
  4. 前記環状部が、外周面に前記歯を有する環状のリムである、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の歯車。
  5. 前記環状部が、外周面に前記歯を有する環状のリムよりも径方向内方側に配設された周方向リブである、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の歯車。
  6. 前記ばね部が、前記円筒状部と前記環状部とを連結するアームによって構成されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の歯車。
  7. 前記ばね部が、前記円筒状部と前記環状部とを連結するウェブによって構成されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の歯車。
  8. 前記円筒状部と前記環状部と前記ばね部とが、合成樹脂によって一体成形されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の歯車。
  9. 相手歯車と、前記相手歯車に噛合された歯車と、前記歯車に当接される相手部材とを備え、前記相手歯車の歯と前記歯車の歯とがバックラッシを設けた状態で噛合された歯車装置において、
    前記歯車が、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の歯車である、
    ことを特徴とする歯車装置。
  10. 相手歯車に対し、バックラッシを設けて噛合される歯を有する樹脂製歯車において、
    軸の軸心と同心の円筒状部と、
    前記円筒状部よりも径方向外方側で、かつ前記軸心と同心の環状部と、
    前記軸心の延びる方向に沿った軸方向に可撓性を有し、前記円筒状部と前記環状部とを前記軸方向に相対移動可能に連結したばね部と、を備え、
    前記ばね部は、
    前記軸方向の一方側に対向するように配置された第1相手部材に、前記円筒状部の前記軸方向の一方側の端面であって、かつ前記軸心と同心の端面が当接し、
    前記軸方向の他方側に対向するように配置された第2相手部材に、前記環状部の前記軸方向の他端側の端面であって、かつ前記軸心と同心の端面が当接するように、
    前記第1相手部材と前記第2相手部材との間で前記軸方向に撓み変形させられて回転伝達する際に、前記第1相手部材と前記円筒状部との摺接面に前記回転を妨げる方向の摩擦力を発生させるとともに、前記第2相手部材と前記環状部との摺接面に前記回転を妨げる方向の摩擦力を発生させる、
    ことを特徴とする樹脂製歯車。
  11. 相手歯車と、前記相手歯車に噛合された歯車と、前記樹脂製歯車に当接される相手部材とを備え、前記相手歯車の歯と前記樹脂製歯車の歯とがバックラッシを設けた状態で噛合された歯車装置において、
    前記樹脂製歯車が、請求項10に記載の樹脂製歯車である、
    ことを特徴とする歯車装置。
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