JP2009221271A - 繊維及び微粒子からなる組成物、樹脂組成物及び成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶融混練性に優れ、計量が容易で、落下点でダマにならず、均一なコンパウンドを製造することが可能で、かつ、耐熱性、耐衝撃性、難燃性に優れる樹脂組成物を製造することが可能な組成物、それを配合してなる樹脂組成物、及び成形品を提供する。
【解決手段】(A)有機繊維又は炭素繊維から選ばれる強化繊維100質量部と(B)微粒子100〜5000質量部とを混合、造粒してなる組成物である。該組成物を樹脂に配合することにより、強化繊維と微粒子がバランスよく配合されるため、各単独系ではなし得なかった高い相乗効果が発現し、高剛性、耐衝撃性、難燃性及び耐トラッキング性に優れる樹脂組成物となる。
【選択図】なし

Description

本発明は、繊維及び微粒子からなる組成物に関し、詳細には2軸押出機等の溶融混練機使用時における樹脂との溶融混練性に優れる組成物、それを配合してなる樹脂組成物、及び成形品に関する。
従来より、ナイロン6、ナイロン66などに代表される結晶性ポリアミド樹脂は、強靭で耐摩耗性に優れ溶融成形が容易であることから、繊維やエンジニアリングプラスチックとして広く用いられているが、一方では、耐熱性不足、吸水による寸法安定性不良などの問題点が指摘されている。特にリフローハンダ耐熱性を必要とする電気・電子分野などにおいては、高耐熱性、難燃性、耐衝撃性などが高度に要求され、より優れた材料が要求されている。
一方、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂などの耐熱性樹脂は、耐熱性、耐衝撃性に優れているが、その耐衝撃性、曲げ弾性率、難燃性などを向上させるのは困難と考えられていた。
難燃性樹脂組成物を得るには難燃材を配合するのが一般的であるが、ハロゲン系難燃材は環境への影響が問題視されていることから、非ハロゲン系難燃材の開発が進んでいる。非ハロゲン系難燃材としては、赤燐やリン酸エステル等のリン系難燃剤が使用されているが、赤燐は使用時のホスフィンガスの発生が指摘されており、リン酸エステルは成形時のブリードアウトが問題である。
そのため、樹脂にガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維などの繊維強化材と無機充填材を配合した樹脂組成物が提案されている(特許文献1〜5等を参照)。特許文献1には、ポリアミドに水酸化マグネシウム、アンチモン酸ナトリウム、ガラス繊維を配合した難燃性ポリアミド組成物が提案されている。特許文献2には、ポリフェニレンエーテル系樹脂に針状水酸化アルミニウムを配合した耐衝撃性樹脂組成物が提案されている。特許文献3には、ポリカーボネート樹脂にリン酸エステル、タルク、ポリテトラフルオロエチレンを配合した耐衝撃性、難燃性樹脂組成物が提案されている。特許文献4,5には、熱可塑性樹脂に有機繊維、水酸化マグネシウムを配合した樹脂組成物が提案されている。
特開2003−96295号公報 特開2006−169447号公報 特開平11−199768号公報 特開2006−137878号公報 特開2006−273998号公報
しかしながら、繊維強化材を含む樹脂組成物は、配合成分を所定の割合で混合した後、2軸押出機等の溶融混練機を使用して溶融混練することにより製造できるが、強度の高い樹脂組成物を製造する場合、まず繊維強化材以外の成分をブレンダーで混合した後、得られた混合物を2軸押出機に投入して溶融混練を行い、繊維強化材を2軸押出機のサイドフィーダーから供給する方法が採用される。
その場合、サイドフィーダーに供給する繊維強化材の計量が難しいことが課題としてあげられる。さらに、供給した繊維強化材が落下点でダマになったり、スクリューにからむ現象が生じてしまい、均一なコンパウンドが得られないという課題がある。そのため、配合した繊維強化材の樹脂中での分散状態が不均一となることで、引張り剛性や曲げ剛性の高い樹脂組成物を得ることができない問題があった。一方、ポリエチレンワックス等を配合することにより、コンパウンドの均一性を改良することはできるものの、樹脂組成物の難燃性が不良で燃焼時にガスが発生する問題があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、繊維強化材を含有する添加剤であって、溶融混練機を使用した際の溶融混練性に優れ、計量が容易で、落下点でダマにならず、均一なコンパウンドを製造することが可能で、しかも、それを配合することにより耐熱性、耐衝撃性、難燃性に優れる樹脂組成物を製造することが可能な組成物、それを配合してなる樹脂組成物、及び成形品を提供することを目的とする。
本発明は、一般的に樹脂組成物に繊維強化材として配合される繊維状充填材と、非繊維状充填材とをブレンダーで混合することにより、強化繊維と微粒子からなるタブレット状の造粒物が得られ、該造粒物は樹脂との溶融混練性に優れ、これを配合することで剛性、耐熱性、耐衝撃性、難燃性に優れた樹脂組成物が得られる、との知見に基づいてなされたものである。
すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)(A)有機繊維又は炭素繊維から選ばれる強化繊維100質量部と(B)微粒子100〜5000質量部とを混合してなる組成物。
(2)(A)有機繊維又は炭素繊維から選ばれる強化繊維100質量部と(B)微粒子100〜5000質量部とを造粒せしめた(1)記載の組成物。
(3)(A)強化繊維が、長さ1〜50mmである(1)又は(2)記載の組成物。
(4)(B)微粒子が、珪酸塩、金属酸化物、炭酸塩、硫酸塩、水酸化物、ガラス粉、セラミック粉、カーボンブラックから選ばれる少なくとも1種である(1)〜(3)いずれか記載の組成物。
(5)(C)樹脂100質量部に対し、(1)〜(4)いずれか記載の組成物を40〜250質量部配合してなる樹脂組成物。
(6)上記(5)記載の樹脂組成物から射出成形、押出し成形、中空成形、フィルム成形、プレス成形のいずれかにより製造された成形品。
本発明の組成物は、強化繊維と微粒子とからなり、樹脂用の繊維状充填材と非繊維状充填材とを混合、造粒せしめた小塊状のものであるため、計量がし易い。一般の充填材と同様、樹脂その他の添加剤と共にブレンダーで混合した後、2軸押出機等に投入して溶融混練することができる。その際、落下点でのダマ形成やスクリュウにからむ現象が起き難いため、均一なコンパウンドを製造することができる。また、強化繊維と微粒子がバランスよく樹脂中に配合されて各単独系ではなし得なかった高い相乗効果が発現するため、特に成形品にした場合に、高剛性で耐衝撃性、難燃性及び電気特性に優れ、燃焼時に有毒ガスを発生しない樹脂組成物を提供することができる。
本発明で(A)成分として用いる強化繊維としては、アラミド繊維、ポリアリレート繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、ビニロン繊維、ナイロン繊維、セルロース繊維などの有機繊維や、炭素繊維が挙げられる。これらの強化繊維は1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。強化繊維は、耐熱性に優れていて、(C)成分の樹脂の成形加工温度において溶融しないものが好ましい。上記の強化繊維の中でも、アラミド繊維は成形品に難燃性と剛性を付与し、成形収縮率を小さくする効果があり、さらに耐熱性、耐摩耗性にも優れているため、好ましい。
アラミド繊維には、パラ系アラミド繊維とメタ系アラミド繊維とがあり、いずれも本発明において好ましく用いられるが、加熱収縮が少なく、高耐熱性、高強度であるパラ系アラミド繊維が特に好ましい。パラ系アラミド繊維としては、例えば、ポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維(米国デュポン株式会社、東レ・デュポン株式会社製、商品名「KEVLAR」(登録商標))、コポリパラフェニレン−3,4’−オキシジフェニレンテレフタルアミド繊維(帝人テクノプロダクツ株式会社製、商品名「テクノーラ」(登録商標))等の市販品を用いることができる。メタ系アラミド繊維としては、例えば、ポリメタフェニレンテレフタルアミド繊推(米国デュポン株式会社製、商品名「NOMEX」(登録商標))等の市販品を用いることができる。なお、上記したアラミド繊維は、公知の方法又はそれに準ずる方法で製造したものを用いてもよい。
上記のアラミド繊維に銅、ニッケル、錫、金、銀等の金属メッキを施した金属メッキ原糸を使用することもでき、電磁波シールドが要求される電気・電子機器用の樹脂組成物に好適である。
強化繊維は、造粒性並びに溶融混練性及び成形品の機械強度の点から、長さが100mm以下のものが好ましく用いられる。より好ましくは1〜50mm、特に好ましくは1〜10mmである。強化繊維が短すぎる場合は成形品の機械強度等が不充分となり、長すぎる場合は造粒性及び溶融混練性に劣る。単繊維繊度は特に限定されないが、通常0.1〜30.0dtex、より好ましくは0.3〜10.0dtex、特に好ましくは0.5〜6.0dtexである。
本発明で(B)成分として用いる微粒子としては、タルク、ワラステナイト、ゼオライト、セリサイト、マイカ、カオリン、クレー、パイロフィライト、ベントナイト、アルミナシリケートなどの珪酸塩;酸化珪素、酸化マグネシウム、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化鉄などの金属酸化物;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイトなどの炭酸塩;硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどの硫酸塩;水酸化カルシウム、水酸化ナグネシウム、水酸化アルミニウムなどの水酸化物;ガラス粉、セラミック粉、カーボンブラックなどが挙げられる。これらは中空であってもよく、1種単独で用いてもよく、2種類以上併用してもよい。また、これらの微粒子をイソシアネート系化合物、有機シラン系化合物、有機チタネート系化合物、有機ボラン系化合物及びエポキシ化合物などのカップリング剤で予備処理して使用してもよい。これらの微粒子の中でも、水酸化マグシウム又は水酸化アルミニウムが好ましい。
微粒子の大きさは、成形品の弾性率及び機械強度の点から平均粒子径10μm以下が好ましく、より好ましくは0.1〜10μm、特に好ましくは1〜10μmである。
本発明の組成物は、強化繊維と微粒子と水を、タンブラー、ヘンシェルミキサーなどのブレンダーに投入し、これらを室温で1〜5分程度混合することにより製造することができる。これら成分の配合割合は、(A)強化繊維100質量部に対し、(B)微粒子を100〜5000質量部とし、水を5〜20質量部の範囲とすることが好ましい。微粒子が上記の配合割合の範囲であれば造粒性が悪化することがなく、100質量部以上配合すれば配合した樹脂に難燃性を付与することができ、5000質量部以下で配合すれば配合した樹脂本来の特性を損なうことがない。微粒子のより好ましい配合割合は、強化繊維100質量部に対し、150〜300質量部である。強化繊維に対する微粒子の割合は所望の樹脂特性に応じて適宜決定することができる。また、造粒時に添加する水が5質量部未満では小塊状の造粒物を製造することが困難となり、20質量部を超えると余剰の水が造粒物に付着するため取扱い性が悪くなるため、より好ましい水の添加量は5〜15質量部である。製造した造粒物は乾燥後、樹脂用の添加剤として用いることができる。
本発明の組成物において、(A)成分の強化繊維は、樹脂成形品に主に難燃性と剛性を付与し、成形収縮率を低減させる効果がある。(B)成分の微粒子は、樹脂成形品に主に難燃性と耐トラッキング性を付与する効果がある。いずれかを単独で用いた場合は造粒物を製造することができないばかりでなく、両者を別々に樹脂に添加した場合は、強化繊維が均一に分散したコンパウンドが得られなくなるため、配合した樹脂の難燃性及び耐収縮性が不十分となる。
本発明で(C)成分として用いられる樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリブチレン樹脂等のポリオレフィン系樹脂;ポリメチルメタクリレート樹脂等のメタクリル系樹脂;ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、AS樹脂等のポリスチレン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、ポリトリメチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂、ポリ1,4−シクロヘキシルジメチレンテレフタレート(PCT)樹脂等のポリエステル系樹脂;ポリカプロアミド(ナイロン6)樹脂、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)樹脂、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)樹脂、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン612)樹脂、ポリドデカンアミド(ナイロン12)樹脂、ポリヘキサメチレンテレフタラミド(ナイロン6T)樹脂、ポリヘキサンメチレンイソフタラミド(ナイロン6I)樹脂、ポリカプロアミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン6/6T)樹脂、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6T)樹脂、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6I)樹脂等のナイロン樹脂及びナイロン共重合体樹脂から選ばれるポリアミド樹脂;ポリ塩化ビニル樹脂;ポリオキシメチレン(POM)樹脂;ポリカーボネート(PC)樹脂;ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂;変性ポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂;ポリエーテルイミド(PEI)樹脂;ポリスルホン(PSF)樹脂;ポリエーテルスルホン(PES)樹脂;ポリケトン樹脂;ポリエーテルニトリル(PEN)樹脂;ポリエーテルケトン(PEK)樹脂;ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂;ポリエーテルケトンケトン(PEKK)樹脂;ポリイミド(PI)樹脂;ポリアミドイミド(PAI)樹脂;フッ素樹脂;又はこれらの樹脂の変性樹脂等が挙げられる。本発明には、これらの樹脂同士又は他の樹脂類とのブレンド物も包含される。
中でも、耐熱性、成形性、電気特性において、ABS樹脂、PET樹脂、PBT樹脂、ポリアミド樹脂、POM樹脂及びPC樹脂が好ましく、特に物性バランスにおいて、ポリアミド樹脂が好ましい。
本発明の組成物は、(C)成分の樹脂100質量部に対して、40〜250質量部添加されるのが好ましく、より好ましくは50〜200質量部である。添加量を40質量部以上にすることにより高い難燃性を得ることができ、250重量部以下で添加すると成形に必要な流動性を失うことも無い。
本発明の樹脂組成物においては、本発明の組成物以外に、本発明の目的を損なわない範囲で必要に応じて、可塑剤、顔料、充填剤、発泡剤、結晶核剤、滑剤、加工助剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、界面活性剤などを配合することができる。また、本発明の目的を損なわない限り、強化繊維と樹脂との接着性を高めるためにポリエチレンワックス等の接着剤を配合してもよい。また、本発明の目的を損なわない限り、ガラス繊維、セラミック繊維、フッ素繊維などの強化繊維を配合してもよい。
本発明の樹脂組成物は、樹脂と造粒物をブレンダーで混合した後、単軸スクリュー押出機、2軸スクリュー押出機、多軸スクリュー押出機、バンバリーミキサー等の溶融混練機に投入し溶融混練することにより製造することができる。また、造粒物を高濃度に樹脂に練り込んだマスターバッチを作成し、成形時に希釈することも可能である。
本発明の樹脂組成物を、射出成形、押出成形、中空成形、フィルム成形、プレス成形等の各種成形に供し、さらには必要に応じて2次加工を加えることにより成形品を得ることができる。成形品には、必要に応じて上記の可塑剤などの添加剤を配合し、望ましい特性を付与することもできる。
本発明の樹脂組成物からなる成形品は、高い難燃性と耐衝撃性と電気特性が求められる用途に用いることができ、電気絶縁材料等に好適に利用される。例えば、コネクタ、プラグ、アーム、ソケット、キャップ、ロータ、モータ部品等の電気・電子部品、自動車部品、プレート、軸受、ギヤー、カム、パイプ、棒材等の機械要素部品、スピーカコーン等のAV・OA機器部品、ブッシュ、座金、ガイド、プーリー、フェーシング、インシュレーター、ロッド、ベアリング保持器、筐体、軸受、ロッド、ガイド、ギヤー、建築用の部品・部材、建具や建材用のストッパー、ガイド、戸車、アングル等、その他ヘルメット、プラモデル部品、タイヤ用の中子材料、釣具用リール部品、シール類、パッキン類、グランドパッキン等である。
以下、実施例を用いて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1〜7)
表1記載の強化繊維及び微粒子と水とを、表1記載の割合でヘンシェルミキサーを使用して室温で1分間ブレンドし、直径約1cmの多数のタブレット状の塊を得た。
タブレット状の塊60質量部と、ナイロン6樹脂(商品名:CM1017、東レ社製)40質量部を、ヘンシェルミキサーを使用してプリブレンドした。得られた混合物を、東芝機械製スクリュー径45mmφの二軸押出機にてシリンダ温度280℃、スクリュー回転数220rpmで溶融混練りしたところ、強化繊維がスクリューにからむことが無く、均一に分散したコンパウンドとなった。溶融物をダイから押出してストランド状のガットを形成し、冷却バスで冷却後、ペレタイザーでカットしてペレットを得た。これを、東芝機械製射出成形機IS100を用いて、バレル温度280℃で成形し、必要な試験片を成形した。各試験片を下記の方法により評価した。
[耐衝撃性]:ノッチ付きシャルピー衝撃ISO179に準拠し、25℃で測定した。
[引張弾性率]:ASTM D638に準拠し、引張弾性率を評価した。
[引張強さ]:ASTM D638に準拠し、引張強さを評価した。
[引張伸び]:ASTM D638に準拠し、引張伸びを評価した。
[難燃性]:米国UL規格のUL94に規定されている垂直燃焼試験に準拠し、厚み1/32インチの試験片(バーサンプル)で評価した。
[耐トラッキング性]:IEC PUB1.112に準拠した。
(参考例1)
パラ系アラミド繊維100質量部と炭酸カルシウム500質量部を、ヘンシェルミキサーを使用して室温で1分間ブレンドしたが、タブレット状の塊を得ることはできなかった。
(比較例1)
ナイロン6樹脂40質量部及び炭酸カルシウム50質量部を、ヘンシェルミキサーを使用してプリブレンドして得た混合物を、東芝機械製スクリュー径45mmφの2軸押出機にてシリンダ温度280℃、スクリュー回転数220rpmで溶融混練しながら、パラ系アラミド繊維10質量部をサイドフィーダーより供給した。この際、パラ系アラミド繊維が落下点でダマになりスクリューにからむ現象が見られた。
ダイから押出された樹脂組成物を、冷却バスで冷却後、ペレタイザーでカットしてペレットを得た。これを、実施例東芝機械製射出成形機IS100を用いて、バレル温度280℃で成形し、必要な試験片を成形した。
(比較例2)
ナイロン6樹脂45質量部、炭酸カルシウム45質量部、及びポリエチレンワックス5質量部を、ヘンシェルミキサーを使用してブレンドして得た混合物を、東芝機械製スクリュー径45mmφの2軸押出機にてシリンダ温度280℃、スクリュー回転数220rpmで溶融混練しながら、パラ系アラミド繊維10質量部をサイドフィーダーより供給した。
ダイから押出された樹脂組成物を、冷却バスで冷却後、ペレタイザーでカットしてペレットを得、比較例1と同様にして試験片を成形した。
以上の評価結果を表1にまとめて示す。
表1の結果から、強化繊維及び微粒子からなる組成物を配合した樹脂組成物は、高剛性で耐衝撃性、難燃性及び耐トラッキング性に優れていることがわかる。これに対し、強化繊維と微粒子を別々に配合した樹脂組成物は、剛性、耐衝撃性、難燃性に劣っていることが分かる。
本発明の組成物は、樹脂用の添加剤として好適である。この材料を配合した樹脂組成物は、電気・電子部品、自動車部品、機械要素部品、OA機器、家電機器などのハウジング、及びそれらの部品類、雑貨など、耐衝撃性、難燃性、耐トラッキング性が要求される種々の用途に用いることができる。

Claims (6)

  1. (A)有機繊維又は炭素繊維から選ばれる強化繊維100質量部と(B)微粒子100〜5000質量部とを混合してなる組成物。
  2. (A)有機繊維又は炭素繊維から選ばれる強化繊維100質量部と(B)微粒子100〜5000質量部とを造粒せしめた請求項1記載の組成物。
  3. (A)強化繊維が、長さ1〜50mmである請求項1又は2記載の組成物。
  4. (B)微粒子が、珪酸塩、金属酸化物、炭酸塩、硫酸塩、水酸化物、ガラス粉、セラミック粉、カーボンブラックから選ばれる少なくとも1種である請求項1〜3いずれか1項記載の組成物。
  5. (C)樹脂100質量部に対し、請求項1〜4いずれか1項記載の組成物40〜250質量部を配合してなる樹脂組成物。
  6. 請求項5記載の樹脂組成物から射出成形、押出し成形、中空成形、フィルム成形、プレス成形のいずれかにより製造された成形品。
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