JP2009221249A - 剥離性粘着剤、剥離性粘着シート、剥離性粘着シートの剥離方法 - Google Patents

剥離性粘着剤、剥離性粘着シート、剥離性粘着シートの剥離方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 金属板、ガラス板、プラスチック板等の一時的な表面保護用の粘着シートや電子部品加工用粘着シートに関して、更に詳しくは半導体ウエハまたは、半導体基板等のダイシング工程やバックグラインド工程の半導体固定用の粘着シート等の粘着剤として用いられる剥離性粘着剤を提供することを目的とするものである。
【解決手段】 ポリエステル系樹脂(A)及び不飽和基含有化合物(B)を含有する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物[I]が、架橋剤(C)により架橋されてなる剥離性粘着剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、金属板、ガラス板、プラスチック板等の一時的な表面保護用の粘着シートや電子部品加工用粘着シートに関し、更に詳しくは半導体ウエハまたは、半導体基板等のダイシング工程やバックグラインド工程の半導体固定用の粘着シート等の粘着剤として用いられる剥離性粘着剤、これにより得られる剥離性粘着シート、更にはかかる剥離性粘着シートの剥離方法に関するものである。
近年、金属板、ガラス板、プラスチック板等の表面の錆の発生(金属板の場合)や、汚れや損傷を防ぐために、表面の保護シートとして粘着シートが一時的に用いられたり、或いは半導体ウエハのダイシング工程やバックグラインド工程の一時的接着等への用途に粘着シートが用いられたりしている。
また、ガラス、石英、水晶、サファイア、レンズなどの半導体製品または光関連製品は、様々な回路形成または表面処理等が施されたガラス基板を、小片に切断分離(ダイシング)して、個別の素子または部品とすることにより製造されるが、前記製造工程では、ガラス基板には粘着シートが貼付された状態で、ダイシング工程、洗浄工程、乾燥工程、ピックアップ工程の各工程が行われ、その後、次工程に移送される。このようなガラス基板のダイシング工程乃至ピックアップ工程では、ダイシング工程から乾燥工程までは切断小片に対して十分な接着力を有しており、かつピックアップ工程では切断小片に粘着剤が付着しない程度の接着力を有している粘着シートが用いられている。
これらの粘着シートに用いられる粘着剤は被着体に貼り付ける際には充分な粘着力を持ち、その後、紫外線照射等により硬化されて剥離する際には、粘着力が充分に低下し、かつ被着体表面に粘着剤等が残存するなどの汚染が無いといった性質を持つことが必要とされている。また、ガラス基板のダイシング工程乃至ピックアップ工程で用いられる粘着シートは、ダイシング工程から乾燥工程までは切断小片に対して十分な接着力を有しており、かつピックアップ工程では切断小片に粘着剤が付着しない程度の接着力を有していることが望まれている。
かかる用途に用いられる粘着剤として、特許文献1においては、特定のガラス転移温度、重量平均分子量を有するアクリル系粘着剤と、放射線硬化する多官能液状樹脂を特定の割合で配合した粘着剤が開示されており、表面保護用粘着フィルムに放射線を照射して粘着剤を硬化させることにより、被着体より該フィルムを剥離する表面保護フィルムの剥離方法が記載されている。
更に特許文献2においては、官能基含有のアクリル系樹脂、特定構造を有するウレタンアクリレート系オリゴマー、光重合開始剤、架橋剤を含有する再剥離型粘着剤組成物が開示されており、粘着性、再剥離性、耐汚染性、柔軟性等が良好で、上記の半導体ウエハのダイシング工程の一時的接着用途においてもダイシング適性に優れ、紫外線あるいは放射線照射による硬化後の硬化物の伸度が優れるためエキスパンド適性もよく、更には硬化性にも優れるためピックアップ効率等に優れるものであることが記載されている。
特開昭62−138576 特開2000−44893
しかしながら、上記の開示技術を検討した結果、上記アクリル系樹脂からなる粘着剤では、放射線照射前の粘着力と放射線照射後の粘着力を比較した時の粘着力の低下率は充分であるものの、そもそも金属板、ガラス板、プラスチック板等の被着体との粘着力がダイシング工程やバックグラインド工程で用いる場合においてまだまだ不十分なものであった。
かかる不十分な粘着力を上昇させるための手法として、一般的に高い粘着力を示すとして知られている酸系のアクリル系樹脂(原料モノマーとして酸系のモノマーを使用したもの)を用いた粘着剤を使用することも考えられる。しかし、酸系のアクリル系粘着剤では、確かに非酸系のアクリル系粘着剤に比べ粘着力が上昇するものの、基材や被着体の種類によっては腐食が起こってしまうことが判明している。特に、バックグラインド工程で用いる場合には、回路表面を保護する必要があるため、腐食の問題は非常に重要である。
そこで、本発明ではこのような背景下において、一度貼り合せた粘着シートと被着体を剥離することを前提として貼り合せる用途に用いられる粘着剤であって、活性エネルギー線を照射する前後の粘着力の低下率が大きく、剥離性に優れ、更に剥離前における被着体との粘着力に優れ、基材および被着体に対して腐食性を示さない剥離性粘着剤を提供することを目的とするものである。
しかるに、本発明者は、かかる事情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、粘着剤のベース樹脂としてよく用いられていたアクリル系樹脂に替えてポリエステル系樹脂を用い、更に不飽和基含有化合物を配合した樹脂組成物を、架橋剤により架橋されてなる粘着剤が、剥離時の剥離性、被着体との粘着力、耐腐食性に優れることを見いだし、本発明を完成した。
即ち、本発明の要旨は、ポリエステル系樹脂(A)および不飽和基含有化合物(B)を含有する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物[I]が、架橋剤(C)により架橋されてなる剥離性粘着剤に関するものである。
なお、ポリエステル系樹脂を主剤とする粘着剤は、アクリル系樹脂からなる粘着剤と比較して、分子量が非常に小さく(アクリル系粘着剤:通常50−100万程度、ポリエステル系粘着剤:5千―10万程度)、更に、官能基濃度を任意に調節でき1つのポリマー中に多数の官能基を導入できるアクリル系樹脂と比べて、ポリエステル系樹脂は分子鎖末端にのみ官能基を持つものが一般的であり、分子鎖中への官能基導入は困難で、官能基濃度の調整がしづらいという特徴がある。
そのため、ポリエステル系樹脂を粘着剤として用いた場合には、架橋剤との反応点が少ないために、架橋剤による架橋は起こるものの分子の分岐が少なく分子鎖のからまりが少ない傾向にあった。また、該粘着剤中に不飽和基含有化合物を含有させ重合させた場合でも、かかる化合物の重合物と主剤のポリエステル系樹脂との物理的相互作用(物理架橋によるネットワークの形成)が起こりづらいものであると考えられていた。
従って、通常は、ポリエステル系樹脂からなる粘着剤を使用し、アクリル系樹脂からなる粘着剤と同程度の剥離性が得られるものとは考えづらいところ、今回の発明では、驚くべきことに、ポリエステル系樹脂を主剤とした粘着剤が、アクリル系樹脂を主剤とする粘着剤と遜色が無いほどの優れた剥離性が得られ、更に、被着体への腐食の問題などもなく、粘着物性にも優れることを見出したのである。
本発明においては、該剥離性粘着剤が基材上に積層されてなる剥離性粘着シートおよび、被着体と貼り合わされた該粘着シートの剥離方法も提供するものである。
本発明の剥離性粘着剤は、貼り付け直後の粘着力は貼り直しが可能であるほど低いものの、一定時間経過した後の最終到達粘着力は非常に高い粘着力を示すため、被着体と強固に貼り合せることが可能である。更に、活性エネルギー線の照射等を行なうことによって、かかる粘着力が著しく下がるため、容易に剥離することができ非常に有用である。しかも、被着体が金属の場合でも腐食性がないため、被着体を劣化させる心配が無いといった効果を有するものである。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の剥離性粘着剤は、ポリエステル系樹脂(A)および不飽和基含有化合物(B)を含有する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物[I]が、架橋剤(C)により架橋されて得られるものである。
本発明で用いられるポリエステル系樹脂(A)は、粘着剤に用いられるポリエステル系樹脂であればよく、ジカルボン酸成分、ジオール成分を必須成分とし、必要に応じて3価以上の多価カルボン酸成分及び/又は3価以上の多価アルコール成分からなる、公知一般のポリエステル樹脂を用いることができる。
本発明におけるジカルボン酸成分としては、例えばコハク酸、メチルコハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ピメリック酸、デカンジカルボン酸、オクタデカンジカルボン酸、1,12−ドデカン酸、1,14−テトラデカン酸、ダイマー酸等の脂肪族非環式ジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサン二酢酸、1,3−シクロヘキサン二酢酸、1,4−シクロヘキサン二酢酸等の脂肪族環式ジカルボン酸、フマール酸、マレイン酸、イタコン酸、テトラヒドロフタル酸、テトラクロルフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ダイマー酸類などの脂肪族不飽和ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸などのベンゼンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4′−ビフェニルジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、およびこれらの酸無水物や低級アルキルエステルなどを挙げることができ、これらを単独でまたは2種以上併用して用いることができる。
これらの中でも、芳香族ジカルボン酸、脂肪族非環式ジカルボン酸を用いることが好ましく、特に耐久性と柔軟性の両立が可能となる点から、芳香族シジカルボン酸と脂肪族ジカルボン酸を併用することが更に好ましく、殊にはイソフタル酸とセバシン酸を併用して用いることが好ましい。
本発明におけるジオール成分としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,4−シクロヘキサンジオールなどの直鎖脂肪族ジオール、ネオペンチルグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1−メチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,3,5−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2−メチル−1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、2−メチル−1,9−ノナンジオール、ダイマージオール、4−メチル−1,7−ヘプタンジオール、3−メチル−1,6−ヘキサンジオール、1−メチル−1,6−ヘキサンジオール、4−メチル−1,9−ノナンジオール、3−メチル−1,9−ノナンジオールなどの側鎖に炭化水素基を有する脂肪族ジオールが挙げられ、これらを単独でまたは2種以上を併用して用いることができる。
これらの中でも、結晶化をおこさないようにガラス転移温度を制御できる点で直鎖脂肪族ジオールと側鎖に炭化水素基を有する脂肪族ジオールを併用することが好ましく、特には、直鎖脂肪族ジオールとしてエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールから選ばれる少なくとも1種と、側鎖に炭化水素基を有する脂肪族ジオールとしてネオペンチルグリコール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールから選ばれる少なくとも1種とを併用することが殊に好ましい。
更に、ジオール成分としては、容易に目的とする分子量のポリマーを得るために、市販のポリエステルジオール成分、ポリエーテルジオール成分、ポリカプロラクトンジオール成分、ポリカーボネートジオール成分などを用いることも可能である。具体的には、ポリエステルジオール成分としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、オクタデカンジオール等のジオール成分と、コハク酸、メチルコハク酸、アジピン酸、ピメリック酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,12−ドデカン酸、1,14−テトラデカン二酸やこれらの酸無水物または低級アルキルエステルなどのジカルボン酸成分又はその誘導体とを、単独若しくは混合物状態で脱水反応して得られるポリエステルジオールなどが挙げられ、市販品としては、例えば、3−メチル−1,5−ペンタンジオールとアジピン酸とのポリエステルジオールである商品名「クラレポリオールP−510」、「クラレポリオールP−1010」、「クラレポリオールP−2010」、「クラレポリオールP−3010」、「クラレポリオールP−5010」[以上、(株)クラレ製]などが挙げられる。
ポリエーテルジオール成分としては、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、テトラヒドロフラン等を開環重合させたポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、およびこれらを共重合させたコポリエーテル等が挙げられ、市販品としては、例えば、プロピレングリコールにプロピレンオキサイドを付加したポリエーテルジオールである商品名「アデカポリエーテルP−400」、「アデカポリエーテルP−1000」、「アデカポリエーテルP−2000」、「アデカポリエーテルP−3000」[以上、旭電化工業(株)製]などが挙げられる。
ポリカプロラクトンジオール成分としては、例えば、ε−カプロラクトン、δ−バレロラクトンなどの環状エステルモノマーの開環重合により得られるカプロラクトン系ポリエステルジオール等が挙げられ、市販品としては、例えば、商品名「プラクセルL205AL」、「プラクセルL212AL」、「プラクセルL220AL」、「プラクセルL220PL」、「プラクセルL230AL」[以上、ダイセル化学工業(株)製]などが挙げられる。
ポリカーボネートジオール成分としては、例えば、プロピレンカーボネートジオール、ヘキサメチレンカーボネートジオール、3−メチルペンテンカーボネートジオール等のカーボネートジオールや、エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオール等の多価アルコールとジエチレンカーボネート、ジメチルカーボネート等のジアルキルカーボネートとの脱アルコール反応等で得られるポリカーボネートジオールなどが挙げられ、市販品としては、例えば、商品名「PLACCEL CD205」、「PLACCEL CD210」、「PLACCEL CD220」、「PLACCEL CD205PL」、「PLACCEL CD210PL」、「PLACCEL CD220PL」[以上、ダイセル化学工業(株)製]などが挙げられる。
本発明における3価以上の多価カルボン酸成分としては、例えばトリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸などの芳香族多価カルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸などの脂肪族多価カルボン酸、およびこれらの酸無水物や低級アルキルエステルなどを挙げることができ、これらを1種または2種以上を併用することができる。
これらの中でも、分散度を適切にコントロールする観点から、3価のカルボン酸を用いることが好ましく、特には3価の芳香族カルボン酸が、殊にはトリメット酸を用いることが好ましい。
本発明における3価以上の多価アルコール成分としては、例えばトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールなどの脂肪族多価アルコールあげられ、これらを単独または2種以上併用して用いられる。
これらの中でも、分散度を適切にコントロールする観点から、3価の脂肪族アルコールを用いることが好ましく、特にはトリメチロールプロパンを用いることが好ましい。
本発明で用いられるポリエステル系樹脂(A)は、上記ジカルボン酸成分と、ジオール成分と、好ましくは3価以上の多価カルボン酸成分および/または3価以上の多価アルコール成分を重縮合成分として使用し、触媒存在下、公知の方法により重縮合して得られるものである。
重縮合反応に際しては、まずエステル化反応が行われた後、縮合反応が行われる。
かかるエステル化反応においては、触媒が用いられ、具体的には、テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート等のチタン系、三酸化アンチモン等のアンチモン系、酸化ゲルマニウム等のゲルマニウム系などの触媒や酢酸亜鉛、酢酸マンガン、ジブチル錫オキサイドなどをあげることができ、これらの1種あるいは2種以上が用いられる。これらのなかでも、触媒の活性が高い点から、三酸化アンチモン、テトラブチルチタネートが好ましい。
該触媒の配合量は、全共重合成分に対して1〜10000ppmであることが好ましく、10〜5000ppmであることがより好ましく、10〜3000ppmであることがさらに好ましい。配合量が少なすぎると重合反応が充分に進行しない傾向があり、逆に多すぎると反応時間短縮等の利点はなく副反応が起こりやすくなる傾向がある。
エステル化反応時の温度については、160〜260℃が好ましく、180〜250℃がより好ましく、200〜250℃がさらに好ましい。温度が低すぎると反応が充分に進まない傾向があり、逆に高すぎると分解等の副反応が起こる傾向がある。また、圧力は通常、常圧下で実施される。
エステル化反応が行われた後、縮合反応が行われるが、このときの条件としては、上記のエステル化のときと同様の触媒をさらに同程度の量添加して、反応温度としては好ましくは220〜260℃、より好ましくは230〜250℃にして、反応系を徐々に減圧して最終的には5hPa以下で反応させることが好ましい。反応温度が低すぎると反応が充分に進行しない傾向があり、逆に高すぎると分解等の副反応が起こる傾向がある。
上記方法に従い反応を行なうことにより、ポリエステル系樹脂(A)を得ることができる。
かかるポリエステル系樹脂(A)の数平均分子量は5000以上であることが好ましく、10000〜100000であることがより好ましく、15000〜80000であることが特に好ましい。数平均分子量が小さすぎると粘着剤として充分な凝集力が得られず、耐熱性や機械的強度が低下する傾向があり、大きすぎると柔軟性が失われ、初期粘着性が低下し、指圧程度の圧力で充分な接着力を発揮できない傾向がある。
かかるポリエステル系樹脂(A)の重量平均分子量は、好ましくは10000以上、特に好ましくは20000以上、更に好ましくは50000以上である。なお、上限値としては通常500000である。かかる重量平均分子量が小さすぎると粘着剤として充分な凝集力が得られず、耐熱性や機械的強度が低下する傾向があり、大きすぎると柔軟性が失われ、初期粘着性が低下し、指圧程度の圧力で充分な接着力を発揮できない傾向がある。
なお、上記数平均分子量および重量平均分子量は、標準ポリスチレン分子量換算による平均分子量であり、高速液体クロマトグラフィー(日本ウォーターズ(株)製、「Waters 2695(セパレーションモジュール)」と「Waters 2414(検出器)」)に、カラム:Shodex GPC KF−806L(排除限界分子量:2×107、分離範囲:100〜2×107、理論段数:10,000段/本、充填剤材質:スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、充填剤粒径:10μm)の3本直列)を用いて測定したものである。
かかるポリエステル系樹脂(A)の分散度(平均分子量/重量数平均分子量)は2以上であることが好ましく、更には2〜20、特には2.2〜10であることが好ましい。分散度が低すぎると十分な耐熱性が発揮できない傾向があり高すぎるとゲル化がおこりやすくなるとともに、粘着力が低下する傾向がある。
分散度は、ポリエステル系樹脂(A)を構成するための3価以上の多価アルコール成分および/または3価以上の多価カルボン酸成分の含有量や、縮合反応の条件(温度、真空度、攪拌、反応時間等)により調整することができる。
かかるポリエステル系樹脂(A)のガラス転移温度は、−100〜−10℃であることが好ましく、−80〜−15℃が特に好ましく、−70〜−20℃が殊に好ましい。ガラス転移温度が高すぎると柔軟性が失われ、初期粘着性が低下し、指圧程度の圧力で充分な接着力を発揮できない傾向があり、低すぎると機械的強度、耐熱性が低下する傾向がある。
また、かかるポリエステル系樹脂(A)は、結晶化しないことがより好ましく、結晶化がおきても結晶化温度は0℃以下、特には−30℃以下であることが好ましく、結晶化温度が高すぎるとタックが消失する傾向がある。結晶化エネルギーについてもできるだけ低いことがより好ましく、35J/g以下、特には20J/g以下、さらには15J/g以下であることが好ましく、結晶化エネルギーが高すぎるとタックが消失する傾向がある。
また、本発明においては、ポリエステル系樹脂(A)が、ジカルボン酸成分と、側鎖に炭化水素基を有するグリコールを含むジオール成分と、3価以上の多価アルコールおよび/または3価以上の多価カルボン酸を重縮合してなり、3価以上の多価アルコールおよび/または3価以上の多価カルボン酸由来の構造部位をポリエステル系樹脂中に0.1〜5モル%含有するものであることが、UV照射前の耐久性を上げる点で好ましい。
かかるポリエステル系樹脂におけるジカルボン酸成分は芳香族ジカルボン酸を含むものであることが、機械的強度、耐熱性の点で好ましく、特には、芳香族ジカルボン酸と脂肪族ジカルボン酸を併用して用いることが好ましい。かかる芳香族ジカルボン酸としてはベンジンジカルボン酸を用いることが好ましく、殊にはテレフタル酸、イソフタル酸が好ましい。
かかる芳香族ジカルボン酸由来の構造部位はポリエステル系樹脂中に5〜35モル%含有することが好ましく、更には10〜30モル%含有することがより好ましい。かかる含有量が少なすぎると耐熱性や機械的強度が低下する傾向があり、多すぎると柔軟性が失われ、初期粘着性が低下し、指圧程度の圧力で十分な接着力を発揮できなくなる傾向がある。
かかるポリエステル系樹脂においては、側鎖に炭化水素基を有するグリコール由来の構造部位がポリエステル系樹脂中に3〜50モル%含有することが好ましく、更には5〜40モル%含有することがより好ましい。
かかる含有量が少なすぎると結晶化がおこり、タックが消失する傾向があり、多すぎると高分子量のポリエステル系樹脂を得ることが難しくなる傾向がある。
また、3価以上の多価カルボン酸成分および/または3価以上の多価アルコール成分由来の構造部位が、ポリエステル系樹脂中に0.1〜5モル%含有することが好ましく、更には0.1〜2.5モル%含有することが特に好ましく、0.2〜2モル%含有することが殊に好ましい。
かかる含有量が少なすぎると耐熱性が低下する傾向があり、多すぎるとゲル化がおこり、粘着力が低下する傾向がある。
かかるポリエステル系樹脂を得るに当たっては、芳香族ジカルボン酸を酸成分全体に対して10〜70モル%仕込むことが好ましく、20〜60モル%仕込むことがさらに好ましい。
かかる芳香族ジカルボン酸の仕込み量が少なすぎると耐熱性や機械的強度が低下する傾向があり、多すぎると柔軟性が失われ初期粘着性が低下し、指圧程度の圧力で十分な接着力を発揮できなくなる傾向がある。
なお、酸成分全体とは、3価以上の多価カルボン酸成分を用いる場合においては、3価以上の多価カルボン成分も含めたものである。
また、側鎖に炭化水素基を有するグリコールを多価アルコール成分全体に対して、5〜100モル%仕込むことが好ましく、10〜80モル%仕込むことがさらに好ましい。かかる側鎖に炭化水素基を有するグリコール(b1)の仕込み量が少なすぎると結晶化がおこり、タックが消失する傾向がある。
なお、多価アルコール成分全体とは、3価以上の多価アルコール成分を用いる場合においては、3価以上の多価アルコール成分も含めたものである。
更に、3価以上の多価カルボン酸成分および/または3価以上の多価アルコール成分を、重縮合成分全体に対して0.1〜5モル%仕込むことが好ましく、0.2〜2.5モル%仕込むことが更に好ましい。かかる仕込み量が少なすぎると耐熱性が低下する傾向があり、多すぎるとゲル化がおこり、粘着力が低下する傾向がある。
酸成分と多価アルコール成分の配合割合としては、酸成分1当量あたり、多価アルコール成分が1〜2当量であることが好ましく、1.2〜1.7当量であることがより好ましい。多価アルコール成分が少なすぎると酸価が高くなり高分子量化するのが難しくなる傾向があり、多すぎると収率が低下する傾向がある。
更に本発明においては、ポリエステル系樹脂(A)が、不飽和基が導入された不飽和基含有ポリエステル系樹脂であることも、エネルギー付与後の粘着層の凝集力を上げ、粘着力を下げる点で好ましい。
その場合、ポリエステル系樹脂の構造中に重合性不飽和基を含有するものであればよく、好ましくはポリエステル系樹脂の主鎖の末端あるいは側鎖の末端に重合性不飽和基を含有するものが好ましい。
上記ポリエステル系樹脂は、酸成分として脂肪族多価カルボン酸を、アルコール成分として脂肪族多価アルコールを含有し、これらを重縮合してなるものである。そして、不飽和基含有ポリエステル系樹脂は、ポリエステル系樹脂に、例えば下記[1]〜[4]の方法により不飽和基を導入して得ることができる。
[1]ポリエステル系樹脂の主鎖末端及び/又は側鎖末端の水酸基と、不飽和基含有カルボン酸のカルボキシル基を反応させる。
[2]ポリエステル系樹脂の主鎖末端及び/又は側鎖末端のカルボキシル基と、不飽和基含有アルコールの水酸基を反応させる。
[3]ポリエステル系樹脂の主鎖末端及び/又は側鎖末端の水酸基及び/又はカルボキシル基と、ポリイソシアネート系化合物の一部のイソシアネート基を反応させた後、更に、残りのイソシアネート基と、不飽和基含有カルボン酸のカルボキシル基又は不飽和基含有アルコールの水酸基を反応させる。
[4]ポリエステル系樹脂の主鎖末端及び/又は側鎖末端の水酸基及び/又はカルボキシル基と、イソシアネート基と不飽和基を併せ持つイソシアネート基含有不飽和化合物のイソシアネート基を反応させる。
なお、不飽和基含有ポリエステル系樹脂(A)の不飽和基が(メタ)アクリロイル基であることが、紫外線による硬化が起こりやすい点で好ましい。
本発明で用いられる不飽和基含有化合物(B)としては、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物や、1分子中に1個以上のエチレン性不飽和基を有するエチレン性不飽和モノマー、例えば、単官能モノマー、2官能モノマー、3官能以上のモノマーを用いることができる。
これらの中でも、粘着剤の架橋密度を高めるために、多官能のウレタン(メタ)アクリレート系化合物や多官能のエチレン性不飽和モノマーを用いることが好ましく、特には不飽和基を3個以上有する化合物を用いることが好ましい。また、基材や被着体との密着を高めるために、極性の高いウレタン(メタ)アクリレート系化合物や極性部位を持ったエチレン性不飽和モノマーを用いることも好ましい。
ウレタン(メタ) アクリレート系化合物は、分子内にウレタン結合を有する(メタ) アクリレート系化合物であり、水酸基を含有する(メタ) アクリル系化合物と多価イソシアネート化合物を、更に、必要に応じてポリオールを反応させて製造できる。なお、意識的にイソシアネート基を残し、分子内にイソシアネート基と不飽和結合を持ったウレタンアクリレートにし、ポリエステル樹脂との架橋点を作り、粘着剤主剤中に反応点を持たせることも活性エネルギー線照射後の粘着力を低くするためには有効である。
上記水酸基を含有する(メタ) アクリル系化合物としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられ、中でも3個以上のアクリロイル基を有する水酸基含有(メタ)アクリル系化合物が好ましく用いられる。また、これらは1種又は2種以上組み合わせて使用することができる。
上記多価イソシアネート化合物としては、特に限定されることなく、例えば芳香族系、脂肪族系、脂環式系等のポリイソシアネートが挙げられ、中でもトリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添化ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリフェニルメタンポリイソシアネート、変性ジフェニルメタンジイソシアネート、水添化キシリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、フェニレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、リジントリイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等のポリイソシアネート或いはこれらポリイソシアネートの3量体化合物又は多量体化合物、ビュレット型ポリイソシアネート、水分散型ポリイソシアネート(例えば、日本ポリウレタン工業(株)製の「アクアネート100」、「アクアネート110」、「アクアネート200」、「アクアネート210」等)、又は、これらポリイソシアネートとポリオールの反応生成物等が挙げられる。
かかるポリオールとしては、特に限定されることなく、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ポリブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールA、ポリカプロラクトン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ポリトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ポリペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、グリセリン、ポリグリセリン、ポリテトラメチレングリコール等の多価アルコール;ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、エチレンオキサイド/プロピレンオキサイドのブロック又はランダム共重合の少なくとも1種の構造を有するポリエーテルポリオール;該多価アルコール又はポリエーテルポリオールと無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸、無水イタコン酸、イタコン酸、アジピン酸、イソフタル酸等の多塩基酸との縮合物であるポリエステルポリオール;カプロラクトン変性ポリテトラメチレンポリオール等のカプロラクトン変性ポリオール;ポリオレフィン系ポリオール;水添ポリブタジエンポリオール等のポリブタジエン系ポリオール等が挙げられる。
更には、かかるポリオールとして、例えば、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)酪酸、酒石酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシエチル)プロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシプロピル)プロピオン酸、ジヒドロキシメチル酢酸、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン酸、ホモゲンチジン酸等のカルボキシル基含有ポリオールや、1,4−ブタンジオールスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸基又はスルホン酸塩基含有ポリオール等も挙げられる。
ポリイソシアネートとポリオールの反応生成物を用いる場合は、例えば、上記ポリオールと上記ポリイソシアネートを反応させて得られる末端イソシアネート基含有ポリイソシアネートとして用いればよい。かかるポリイソシアネートとポリオールの反応においては、反応を促進する目的でジブチルスズジラウレートのような金属触媒や、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7のようなアミン系触媒等を用いることも好ましい。
上記ウレタン(メタ)アクリレート系化合物の製造方法としては、特に制限されず、例えば、水酸基含有(メタ)アクリル系化合物と多価イソシアネート化合物を不活性ガス雰囲気で混合し、通常、30〜80℃、2〜10時間反応させる方法が挙げられる。この反応では、オクテン酸スズ、ジラウリン酸ジ−n−ブチルスズ、オクチル酸鉛、オクチル酸カリウム、酢酸カリウム、スタナスオクトエート、トリエチレンジアミン等のウレタン化触媒を用いるのが好ましい。
ウレタン(メタ)アクリレート系化合物の重量平均分子量は、好ましくは300〜4000、更に好ましくは1000〜3500、特に好ましくは1200〜3000である。なお、重量平均分子量の測定方法については上記と同様である。
また、上記の単官能モノマーとしては、エチレン性不飽和基を1つ含有するモノマーであればよく、例えば、スチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン、α−メチルスチレン、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、アクリロニトリル、酢酸ビニル、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールプロピレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルフタレート等のフタル酸誘導体のハーフエステル(メタ)アクリレート、フルフリル(メタ)アクリレート、カルビトール(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルフォリン、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ビニルピロリドン、2−ビニルピリジン、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェートモノエステル等が挙げられる。
エチレン性不飽和モノマーとして、上記の他にアクリル酸のミカエル付加物あるいは2−アクリロイルオキシエチルジカルボン酸モノエステルも挙げられ、アクリル酸のミカエル付加物としては、アクリル酸ダイマー、メタクリル酸ダイマー、アクリル酸トリマー、メタクリル酸トリマー、アクリル酸テトラマー、メタクリル酸テトラマー等が挙げられる。また、特定の置換基をもつカルボン酸である2−アクリロイルオキシエチルジカルボン酸モノエステルとしては、例えば2−アクリロイルオキシエチルコハク酸モノエステル、2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸モノエステル、2−アクリロイルオキシエチルフタル酸モノエステル、2−メタクリロイルオキシエチルフタル酸モノエステル、2−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸モノエステル、2−メタクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸モノエステル等が挙げられる。更に、オリゴエステルアクリレートも挙げられる。
2官能モノマーとしては、エチレン性不飽和基を2つ含有するモノマーであればよく、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールエチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジグリシジルエステルジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性ジアクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェートジエステル等が挙げられる。
3官能以上のモノマーとしては、エチレン性不飽和基を3つ以上含有するモノマーであればよく、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリロイルオキシエトキシトリメチロールプロパン、グリセリンポリグリシジルエーテルポリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、コハク酸変性ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これら不飽和基含有化合物(B)を構成するウレタン(メタ)アクリレート系化合物やエチレン性不飽和モノマーは、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
不飽和基含有化合物(B)の含有量としては、ポリエステル系樹脂(A)100重量部に対して3〜100重量部が好ましく、より好ましくは5〜90重量部、更に好ましくは7〜70重量部である。かかる含有量が多すぎると、UV照射前の粘着層の凝集力が低くなってしまい耐久性が悪くなる傾向があり、少なすぎるとUV照射後の粘着力があまり下がらない傾向がある。
なお、これら不飽和基含有化合物は通常、重合禁止剤を含むものであるが、これとは別に更に重合禁止剤を追加することが、粘着シートの安定性を上げる点や、例えば耐熱用途等過酷な条件で使用した後に、剥離工程のある使用に耐える点で好ましい。
かかる追加される重合禁止剤の含有量としては、限定されるものではないが、不飽和基含有化合物に対して、通常20ppm〜1%、特には50ppm〜1000ppmであることが好ましい。
また、かかる重合禁止剤としては、メトキシハイドロキノン、ハイドロキノンを用いることが好ましい。
本発明における架橋剤(C)としては、ポリエステル系樹脂(A)に含まれる官能基と反応する官能基を有する化合物であればよく、例えば、ビスフェノールA・エピクロルヒドリン型のエポキシ樹脂、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエリスリトール、ジグリセロールポリグリシジルエーテル等のエポキシ系化合物、テトラメチロールメタン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、N,N′−ジフェニルメタン−4,4′−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)、N,N′−ヘキサメチレン−1,6−ビス(1−アジリジンカルボキシアミド)等のアジリジン系化合物、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサエトキシメチルメラミン、ヘキサプロポキシメチルメラミン、ヘキサプトキシメチルメラミン、ヘキサペンチルオキシメチルメラミン、ヘキサヘキシルオキシメチルメラミン、メラミン樹脂等のメラミン系化合物、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、水素化トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、およびこれらのポリイソシアネート化合物とトリメチロールプロパン等のポリオール化合物とのアダクト体、これらポリイソシアネート化合物のビュレット体やイソシアヌレート体等のイソシアネート系化合物、グリオキザール、マロンジアルデヒド、スクシンジアルデヒド、マレインジアルデヒド、グルタルジアルデヒド、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド等のアルデヒド系化合物、ヘキサメチレンジアミン、トリエチルジアミン、ポリエチレンイミン、ヘキサメチレンテトラアミン、ジエチレントリアミン、トリエチルテトラアミン、イソフォロンジアミン、アミノ樹脂、ポリアミド等のアミン系化合物、アルミニウム、鉄、銅、亜鉛、スズ、チタン、ニッケル、アンチモン、マグネシウム、パナジウム、クロム、ジルコニウム等の多金属のアセチルアセトンやアセトアセチルエステル配位化合物等の金属キレート化合物等が挙げられ、中でも、基材との密着性を良くできる点やベースポリマーとの反応性の点で、イソシアネート系化合物が好適に用いられる。
また、これらの架橋剤(C)は、単独で使用しても良いし、2種以上併用してもよい。
架橋剤(C)の使用量は、ポリエステル系樹脂(A)中に含まれる官能基の量、ポリエステル系樹脂(A)の分子量、用途目的により適宜選択できるが、通常は、ポリエステル系樹脂(A)100重量部に対して、0.1〜15重量部であることが好ましく、更には0.2〜12重量部、特には0.8〜10重量部であることが好ましい。
かかる架橋剤(C)が少なすぎると凝集力が不足し、充分な耐久性が得られない傾向があり、多すぎるとエネルギー付与前の柔軟性が低下し、粘着力が低下してしまう傾向がある。
本発明の剥離性粘着剤は、上記のポリエステル系樹脂(A)及び不飽和基含有化合物(B)を含有する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物[I]が架橋剤(C)により架橋されることにより得られる。かかる架橋剤による架橋においては、架橋剤(C)が、ポリエステル系樹脂(A)の官能基と反応することにより架橋(化学架橋)が行なわれる。ここで、かかる活性エネルギー線硬化型樹脂組成物[I]は、ポリエステル系樹脂(A)及び不飽和基含有化合物(B)に更に架橋剤(C)を含有しておくことが好ましい。
上記架橋は、例えば、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物[I]を基材に塗布した後、通常、20〜60℃、特には20〜40℃で、1時間〜10日間、特には1日〜1週間の条件でエージングすることにより行なわれる。
かくして本発明では、上記の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物[I]が、架橋剤(C)により架橋されてなる剥離性粘着剤が得られるわけであるが、かかる剥離性粘着剤は、通常基材シート等に塗布されて粘着シートや粘着テープ等として実用に供されることが多く、かかる粘着シートや粘着テープ等を製造するには、まず活性エネルギー線硬化型樹脂組成物[I]をそのまま又は適当な有機溶剤により、濃度調整し、シリコン処理等が施された基材の処理面に塗工したり、或いは直接基材に塗工して、例えば80〜120℃、30秒〜10分間加熱処理等により乾燥させて剥離性粘着剤層を形成させることができる。
上記方法により製造される粘剥離性粘着剤層のゲル分率については、10%〜90%の範囲であることがエネルギー付与前の粘着力と耐久性のバランスの点から好ましく、特には20〜70%が好ましい。ゲル分率が低すぎると凝集力が不足することに起因する耐久性が不足する傾向があり、高すぎると柔軟性を失って、粘着力が低下するおそれがある。
なお、上記ゲル分率は、架橋度の目安となるもので、以下の方法で算出される。
即ち、後述の如く得られる粘着シート(セパレーターを設けていないもの)を200メッシュのSUS製金網で包み、トルエン中に23℃×24時間浸漬し、金網中に残存した不溶解の粘着剤成分の重量百分率をゲル分率(%)とする。但し、基材の重量は差し引いておく。
かかる基材としては、紫外線等が透過するフィルムであれば特に限定されず、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリウレタン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリピロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリメチルペンテン、ポリブチレンテレフタレート等の透明フィルムが挙げられ、特に半導体ウエハのダイシング工程で、エキスパンドが必要な用途に用いる場合には、エキスパンド時の延伸性に優れるポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の透明或いは紫外線透過が可能な着色フィルムが好適に用いられる。
本発明においては、上記ポリエステル系樹脂(A)および不飽和基含有化合物(B)を含有してなる活性エネルギー線硬化型樹脂組成物[I]が、架橋剤(C)により架橋され粘着剤としての性能を発揮するのであるが、そこに活性エネルギー線を照射すると不飽和基含有化合物(B)が重合され粘着剤が硬化し、粘着力の低下が起こることで剥離性を発揮することとなる。かかる活性エネルギー線照射にあたっては、樹脂組成物[I]が重合開始剤(D)を含むことが好ましい。
かかる重合開始剤(D)としては、光重合開始剤(D1)、熱重合開始剤(D2)等の種々の重合開始剤を用いることが可能であるが、特には光重合開始剤(D1)を使用することが、ごく短時間の紫外線等の活性エネルギー線照射により硬化させることが可能となる点で好ましい。
また、光重合開始剤(D1)を用いるときは、活性エネルギー線照射により性エネルギー線硬化型樹脂組成物[I]を架橋させ、熱重合開始剤を用いるときは、熱により活性エネルギー線硬化型樹脂組成物[I]を架橋させるのであるが、必要に応じて、両方を併用することも好ましい。
かかる光重合開始剤(D1)としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノンオリゴマー等のアセトフェノン類;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン類;ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4'−メチル−ジフェニルサルファイド、3,3',4,4'−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−N,N−ジメチル−N−[2−(1−オキソ−2−プロペニルオキシ)エチル]ベンゼンメタナミニウムブロミド、(4−ベンゾイルベンジル)トリメチルアンモニウムクロリド等のベンゾフェノン類;2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、2−(3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシ)−3,4−ジメチル−9H−チオキサントン−9−オンメソクロリド等のチオキサントン類;2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフォンオキサイド類;などが挙げられる。なお、これらの光重合開始剤(D1)は、1種のみが単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
また、これらの助剤として、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4,4′−ジメチルアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノン、2−ジメチルアミノエチル安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸(n−ブトキシ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、2,4−ジエチルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン等を併用することも可能である。
これらの中でも、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾイルイソプロピルエーテル、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンを用いることが好ましい。
また、熱重合開始剤(D2)としては、例えば、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルアセトアセテートパーオキサイド、アセチルアセテートパーオキサイド、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−2−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、p−メンタンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ヘキシルハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、α,α'−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、イソブチリルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ステアロイルパーオキサイド、スクシン酸パーオキサイド、m−トルオイルベンゾイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−3−メトキシブチルパーオキシジカーボネート、ジ−s−ブチルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、α,α'−ビス(ネオデカノイルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、クミルパーオキシネオデカノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノオエート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサノエート、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシマレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメトルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシ−m−トルイルベンゾエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ビス(t−ブチルパーオキシ)イソフタレート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(m−トルイルパーオキシ)ヘキサン、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアリルモノカーボネート、t−ブチルトリメチルシリルパーオキサイド、3,3´,4,4´−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン等の有機過酸化物系開始剤;2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、1−[(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミド、1,1'−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジヒドロクロリド、2,2'−アゾビス(2−メチル−N−フェニルプロピオンアミジン)ジヒドロクロリド、2,2'−アゾビス[N−(4−クロロフェニル)−2−メチルプロピオンアミジン]ジヒドリドクロリド、2,2'−アゾビス[N−(4−ヒドロフェニル)−2−メチルプロピオンアミジン]ジヒドロクロリド、2,2'−アゾビス[2−メチル−N−(フェニルメチル)プロピオンアミジン]ジヒドロクロリド、2,2'−アゾビス[2−メチル−N−(2−プロペニル)プロピオンアミジン]ジヒドロクロリド、2,2'−アゾビス[N−(2−ヒドロキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]ジヒドロクロリド、2,2'−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド、2,2'−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド、2,2'−アゾビス[2−(4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−1,3−ジアゼピン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド、2,2'−アゾビス[2−(3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド、2,2'−アゾビス[2−(5−ヒドロキシ−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド、2,2'−アゾビス[2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル]プロパン]ジヒドロクロリド、2,2'−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、2,2'−アゾビス[2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド]、2,2'−アゾビス[2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル]プロピオンアミド]、2,2'−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオンアミド)、2,2'−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2,2'−アゾビス(2−メチルプロパン)、ジメチル−2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4'−アゾビス(4−シアノペンタン酸)、2,2'−アゾビス[2−(ヒドロキシメチル)プロピオニトリル]等のアゾ系開始剤;などが挙げられる。なお、これらの熱重合開始剤は、1種のみが単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
上記活性エネルギー線照射に当たっては、遠紫外線、紫外線、近紫外線、赤外線等の光線、X線、γ線等の電磁波の他、電子線、プロトン線、中性子線等が利用できるが、硬化速度、照射装置の入手のし易さ、価格等から紫外線照射による硬化が有利である。尚、電子線照射を行う場合は、光重合開始剤(D1)を用いなくても硬化し得る。
かかる紫外線照射を行う時の光源としては、高圧水銀灯、無電極ランプ、超高圧水銀灯カーボンアーク灯、キセノン灯、メタルハライドランプ、ケミカルランプ、ブラックライト等が用いられる。高圧水銀ランプの場合は、例えば5〜3000mJ/cm2、好ましくは10〜1000mJ/cm2の条件で行われる。無電極ランプの場合は、例えば2〜1500mJ/cm2、好ましくは5〜500mJ/cm2の条件で行われる。照射時間は、光源の種類、光源と塗布面との距離、塗工厚、その他の条件によっても異なるが、通常は数秒〜数十秒、場合によっては数分の1秒でもよい。電子線照射の場合には、例えば、50〜1000Kevの範囲のエネルギーを持つ電子線を用い、2〜50Mradの照射量とするのがよい。
また、重合開始剤(D)として、熱重合開始剤(D2)を用いる場合には加熱により架橋反応を開始し、進行させる。
重合開始剤(D)の含有量については、不飽和基含有化合物(B)100重量部に対して、0.01〜20重量部、特には0.1〜10重量部、更には1〜8重量部であることが好ましい。かかる含有量が少なすぎると硬化性に乏しく物性が安定しなくなる傾向があり、多すぎてもそれ以上の効果が得られない傾向がある。
本発明剥離性粘着剤の調製法としては、上記の(A)〜(C)、好ましくは(A)〜(D)を配合(混合)すればよく、その配合順序等は特に限定されないが、(A)、(B)を溶剤中で混合した後、(C)や(D)を配合する方法が好ましい。
この時用いられる溶剤としては、(A)〜(D)を溶解するものであれば、特に限定されないが、酢酸メチル、酢酸エチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等のエステル類、アセトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族化合物等が挙げられる。しかし、溶解性、乾燥性、価格等の点から酢酸エチルが好適に用いられる。
かくして本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物が得られるわけであるが、本発明の効果を損なわない範囲において、ポリエステル系粘着剤(A)のポリマーブレンドを行なったり、上記(A)以外の粘着剤、ウレタン樹脂、ロジン、ロジンエステル、水添ロジンエステル、フェノール樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、脂肪族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、スチレン系樹脂、キシレン系樹脂等の粘着付与剤公知の添加剤や紫外線或いは放射線照射により呈色或いは変色を起こすような化合物を配合することができる。
本発明の剥離性粘着剤は、特に半導体ウエハのダイシング工程の一時的接着用途に有用で、かかる用途について具体的に説明する。
該用途においては、本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物[I]が基材に塗工された粘着シートまたは粘着テープ等に半導体ウエハ(シリコンウエハ)を貼り付けて固定した後、回転丸刃で半導体ウエハをチップに切断する。その後、粘着シートまたは粘着テープ等の基材側から遠紫外線、紫外線、近紫外線、赤外線等の光線、X線、γ線等の電磁波の他、電子線、プロトン線、中性子線等の活性エネルギー線を照射して硬化させる。
かかる活性エネルギー線照射を行う時の光源としては、高圧水銀灯、無電極ランプ、超高圧水銀灯カーボンアーク灯、キセノン灯、メタルハライドランプ、ケミカルランプ、ブラックライトなどが用いられる。
高圧水銀ランプの場合は5〜3000mJ/cm2、好ましくは10〜1000mJ/cm2、更に好ましくは50〜500mJ/cm2の条件で行われる。無電極ランプの場合は、例えば2〜1500mJ/cm2、好ましくは5〜500mJ/cm2の条件で行われる。照射時間は、光源の種類、光源と塗布面との距離、塗工厚、その他の条件によっても異なるが、通常は数秒、場合によっては数分の1秒でもよい。電子線照射の場合には、例えば、50〜1000Kevの範囲のエネルギーを持つ電子線を用い、2〜50Mradの照射量とするのがよい。
かかる活性エネルギー線照射により粘着力が低下し、被着体から容易に剥離することができる。
また、本発明においては、下記条件を満たす剥離性粘着シートも提供するものである。
なお、粘着力の測定にあたっては下記条件(1)および(2)に従うものとし、それ以外の測定条件については、JIS Z0237(10.粘着力)に準じて行なうこととする。
即ち、ポリエステル系樹脂(A)を主成分とする樹脂組成物からなる粘着剤層を有する粘着シートで、下記条件(1)で測定される粘着力(X1)に対する下記条件(2)で測定される粘着力(X2)の低下率Y(%)が下記式(3)を満たすことを特徴とする剥離性粘着シート。
(1)被着体として鏡面処理されたSUS板(SUS304BA鏡面板:厚さ0.5mm×長さ150mm×幅70mm)に、23℃×相対湿度50%雰囲気下、粘着シートを重さ2kgのローラーを用いて2往復することにより加圧貼付した後、60℃雰囲気下で24時間放置し、その後、23℃×相対湿度50%雰囲気下で3時間放置した後、剥離速度300mm/分にて180°引きはがし粘着力(N/25mm)を測定する。
(2)被着体として鏡面処理されたSUS板(SUS304BA鏡面板:厚さ0.5mm×長さ150mm×幅70mm)に、23℃×相対湿度50%雰囲気下、粘着シートを重さ2kgのローラーを用いて2往復することにより加圧貼付し、60℃雰囲気下で24時間放置した後、光及び/又は熱エネルギーを与え、その後、剥離速度300mm/分にて180°引きはがし粘着力(N/25mm)を測定する。
(3)50<Y≦100
但し、低下率Y(%)は(1−(X2/X1))×100で表される。
かかる剥離性粘着シートは、光及び/又は熱エネルギーを与えることによってポリエステル系樹脂を含有する粘着剤の粘着力を低下させ、剥離するものであるが、かかる粘着力を低下させる方法としては、「(1)上記のように活性エネルギー線照射により活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を硬化させて粘着力を低下させる方法」、「(2)粘着剤中に熱膨張性微粒子を配合し、熱エネルギーを与えることで該微粒子を膨張させて粘着力を下げる方法」、「(3)粘着剤中に熱膨張性マイクロカプセルを配合し、熱エネルギーを与えることで、該マイクロカプセル内に含有されるガスを発泡させ粘着力を下げる方法」、「(4)粘着剤中に活性エネルギー線により破壊されるマイクロカプセル等を配合し、活性エネルギー線を照射することで該マイクロカプセル等に含有されるガスを発泡させ粘着力を下げる方法」等の方法が好ましく用いることができる。
上記の低下率Yの好ましい範囲は、70〜100であり、特に好ましくは90〜100、更に好ましくは95〜100である。かかる低下率Yが小さすぎると、剥離時の粘着力が高く、剥離性が低下する傾向があり、低下率Yが100に近づくほど、剥離性が向上し好ましい傾向がある。
また、かかるポリエステル系樹脂(A)は、上記にて説明したポリエステル系樹脂が用いられる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
尚、例中「部」、「%」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
[ポリエステル系樹脂(A−1)の製造]
温度計、攪拌機、蒸留管、冷却器を具備した4つ口セパラブルフラスコに、ネオペンチルグリコール108.4g(0.9モル)、1,4−ブタンジオール52g(0.5モル)、1,6−ヘキサンジオール12g(0.087モル)、トリメチロールプロパン2.0g(0.013モル)、イソフタル酸38.4g(0.2モル)、セバシン酸187.2g(0.8モル)およびテトラブチルチタネート0.18gを仕込み、150〜260℃で210分間加熱してエステル化反応を行い、ついで反応系の圧力を徐々に減じて30分後に133Paとし、さらに減圧を続けながら270分間反応を行った。得られたポリエステル樹脂の諸物性は表1に通りである。
[ポリエステル系樹脂(A−2)の製造]
温度計、攪拌機、蒸留管、冷却器を具備した4つ口セパラブルフラスコに、ネオペンチルグリコール86.4g(0.7モル)、1,4−ブタンジオール53.2g(0.5モル)、1,6−ヘキサンジオール40g(0.287モル)、トリメチロールプロパン2.0g(0.013モル)、イソフタル酸98.4g(0.5モル)、セバシン酸119.6g(0.5モル)およびテトラブチルチタネート0.18gを仕込み、150〜260℃で210分間加熱してエステル化反応を行い、ついで反応系の圧力を徐々に減じて30分後に133Paとし、さらに減圧を続けながら270分間反応を行った。得られたポリエステル樹脂の諸物性は表1に通りである。
上記ポリエステル系樹脂(A−1)、(A−2)について各物性を測定し、下記[表1]にまとめた。
Figure 2009221249
なお、各物性の測定方法は以下の通りである。
<重量平均分子量、数平均分子量>
重量平均分子量および数平均分子量は、標準ポリスチレン分子量換算による平均分子量であり、高速液体クロマトグラフィー(日本ウォーターズ(株)製、「Waters 2695(セパレーションモジュール)」と「Waters 2414(検出器)」)に、カラム:Shodex GPC KF−806L(排除限界分子量:2×107、分離範囲:100〜2×107、理論段数:10,000段/本、充填剤材質:スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、充填剤粒径:10μm)の3本直列)を用いて測定した。
<分散度>
重量平均分子量と数平均分子量から計算して求めた。
<ガラス転移温度>
試験片を室温から10℃/分の割合で昇温および冷却を行い、示差走査熱量計にて発熱量を測定し、吸熱曲線または発熱曲線に2本の延長線を引き、延長線間の1/2直線と吸熱曲線または発熱曲線の交点の温度をガラス転移温度とした。
<結晶化温度>
試験片を室温から10℃/分の割合で昇温および冷却を行い、示差走査熱量計にて発熱量を測定し、発熱ピークのトップを結晶化温度とした。
<結晶化エネルギー>
試験片を室温から10℃/分の割合で昇温および冷却を行い、示差走査熱量計にて発熱量を測定し、発熱ピークより求めた。
[アクリル系樹脂(ア−1)の製造]
還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口及び温度計を備えた4ツ口丸底フラスコに、酢酸エチル140部を仕込み、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.03部を加え、攪拌しながら昇温し、78℃で、ブチルアクリレート95部、アクリル酸5部の混合物を2時間にわたって滴下した。重合途中に酢酸エチル10部にAIBN0.03部を溶解させた重合開始剤液を逐次追加しながら、酢酸エチル還流温度で5時間重合させた後、希釈してアクリル系樹脂溶液(ア−1)(重量平均分子量(Mw)60万、固形分40%、粘度10,000mPa・s(25℃))を得た。
[アクリル系樹脂(ア−2)の製造]
還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口及び温度計を備えた4ツ口丸底フラスコに、酢酸エチル140部を仕込み、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.03部を加え、攪拌しながら昇温し、78℃で、ブチルアクリレート95部、2−ヒドロキシエチルアクリレート5部の混合物を2時間にわたって滴下した。重合途中に酢酸エチル10部にAIBN0.03部を溶解させた重合開始剤液を逐次追加しながら、酢酸エチル還流温度で5時間重合させた後、希釈してアクリル系樹脂溶液(ア−2)(重量平均分子量(Mw)60万、固形分40%、粘度10,000mPa・s(25℃))を得た。
[不飽和基含有化合物(B−1)の製造]
還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口及び温度計を備えた4ツ口丸底フラスコに、イソホロンジイソシアネート(IPDI)6.6部、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート93.4部、ジ−t−ブチルヒドロキシフェノール0.03部、ジブチルスズジラウレート0.02部を仕込み、50℃で反応を継続し、不飽和基含有化合物(B−1)を得た。不飽和基含有化合物(B−1)の重量平均分子量は1500であった。
[不飽和基含有化合物(B−2)の製造]
還流冷却器、撹拌器、窒素ガスの吹き込み口及び温度計を備えた4ツ口丸底フラスコに、イソホロンジイソシアネート(IPDI)19.2部、ジ−t−ブチルヒドロキシフェノール0.05部、ジブチルスズジラウレート0.02部を仕込み、50℃以下で、ペンタエリスリトールトリアクリレートとペンタエリスリトールテトラアクリレートとの混合物(共栄社化学社製ライトアクリレートPE−3A、水酸基価120mgKOH/g)80.8部を、70℃で反応を継続し、不飽和基含有化合物(B−2)を得た。不飽和基含有化合物(B−2)の重量平均分子量は3500であった。
[架橋剤(C)]
架橋剤(C−1)として、以下のものを用意した。
・トリレンジイソシアネート3量体の50%酢酸ブチル溶液(日本ポリウレタン社製、「コロネート2030」)
架橋剤(C−2)として、以下のものを用意した。
・トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート付加物の55%酢酸エチル溶液(日本ポリウレタン社製、「コロネートL−55E」)
[重合開始剤(D)]
光重合開始剤(D−1)として、以下のものを用意した。
・1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製、「イルガキュア184」)
実施例1〜6、比較例1〜4
[表2]に示す通りに、酢酸エチルにて塗工できる粘度(1000−5000mPa・s/25℃)に希釈した樹脂組成物を調製した。かかる樹脂組成物を用いて、以下の方法により剥離性粘着剤付き粘着シートを作製した。
〔剥離性接着剤付き粘着シートの作製〕
基材としてポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚み38μm)を準備し、紫外線の遮断された状態で、上記PETフィルム面に、上記粘着剤組成物を乾燥後の厚みが25μmになるように塗布した後、100℃で2分間乾燥させた。その後、粘着剤組成物表面に離型処理されたPETフィルムを貼付して保護し、剥離性粘着剤付き粘着シートを得た。
このようにして得られた実施例および比較例の粘着シートを40℃で4日間養生した後、下記方法に従って、各種物性の評価を行ない、その結果を[表3]に記載した。尚、離型処理されたPETシートは各種測定試験を実施する際に引き剥がした。
<到達粘着力>
23℃×相対湿度50%雰囲気下、被着体として鏡面処理されたSUS板(SUS304BA鏡面板:厚さ0.5mm×長さ150mm×幅70mm)に、上記粘着シートを重さ2kgのローラーを用いて40秒間で2往復することにより加圧貼付した後、60℃雰囲気下で24時間放置した。引き続き、23℃×相対湿度50%雰囲気下で3時間放置した後、剥離速度300mm/分にて180°引きはがし粘着力(N/25mm)を測定した。かかる180°引きはがし粘着力を到達粘着力(X1)とする。
<UV照射後粘着力>
23℃×相対湿度50%雰囲気下、被着体として鏡面処理されたSUS板(SUS304BA鏡面板:厚さ0.5mm×長さ150mm×幅70mm)に、上記粘着シートを重さ2kgのローラーを用いて40秒間で2往復することにより加圧貼付した後、60℃雰囲気下で24時間放置した。次いで、紫外線照射(高圧水銀灯ランプ80W、1灯を用いて、18cmの高さから4.6m/minのコンベア速度で2パスの紫外線照射(積算照射量420mJ/cm2))を行ない、23℃×相対湿度50%雰囲気下で3時間放置した後、剥離速度300mm/分にて180°引きはがし粘着力(N/25mm)を測定した。かかる180°引きはがし粘着力をUV照射後粘着力(X2)とする。
<UV照射後粘着力低下率>
式:(1−(X2/X1))×100で計算される値をUV照射後粘着力低下率(Y(%))とした。
<耐金属腐食性>
上記粘着シートを銅板に貼着して、60℃×相対湿度90%雰囲気下の暗室に1週間放置後、23℃相対湿度50%雰囲気下で1時間放置し、紫外線を照射して、銅版から粘着シートを剥離して、銅板の剥離面をブランクの銅板と目視比較して、以下の通りの評価をした。
○:ブランクの銅板表面と代わらない。
×:銅板表面が変色して腐食が認められる。
Figure 2009221249
Figure 2009221249
上記結果より、ポリエステル系樹脂(A−1)および(A−2)を用いた粘着剤からなる実施例1〜6の粘着シートは、貼り付け後24時間程度では充分に強固な粘着力を示すものであり、更に、UV照射後は充分に粘着力が低下し、容易に剥離可能であり、耐金属腐食性にも優れるものであることがわかる。
一方、アクリル系樹脂(ア−1)および(ア−2)を用いた粘着剤からなる比較例1および2の粘着シートは、共にUV照射後の粘着力の低下は充分なものではあるが、酸系のアクリル系樹脂を用いた比較例1では、金属に対して腐食性を示してしまい、非酸系のアクリル系樹脂を用いた比較例2では腐食性は示さないものの到達粘着力が低く、固定時の安定した接着が困難なものであることがわかる。
更に、不飽和基含有化合物を含まないポリエステル系樹脂からなる粘着剤を用いた比較例3および4の粘着シートでは、UV照射による粘着力の低下がおこらず、剥離を前提とした剥離性粘着剤用途には使用できないものであることがわかる。
以上より、本発明の剥離性粘着剤は、活性エネルギー線を照射する前後の粘着力の低下率が大きく、剥離性に優れるだけでなく、更に活性エネルギー線照射前前における被着体との粘着力に優れ、照射後は容易に剥離可能となり、基材および被着体に対しても腐食性を示さない非常に有用な剥離性粘着剤である。
本発明の剥離性粘着剤は、耐腐食性がありながら強粘着力を示し、かつ、剥離時には非常に低い粘着力となるために、固定時にはしっかりと固定し、剥離時には簡単に剥がすことが可能であり、腐食が起こりやすい被着体に対しても使用できものである。
従って、ラベル・シート用、テープ用、建材用、包装材料用、エレクトロニクス用として金属板、ガラス板、合成樹脂板、ラミネート鋼板などに使用される剥離性粘着剤として非常に有用である。

Claims (10)

  1. ポリエステル系樹脂(A)および不飽和基含有化合物(B)を含有する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物[I]が、架橋剤(C)により架橋されてなることを特徴とする剥離性粘着剤。
  2. ポリエステル系樹脂(A)のガラス転移温度(Tg)が、−100〜−10℃であることを特徴とする請求項1記載の剥離性粘着剤。
  3. 不飽和基含有化合物(B)が、不飽和基を3個以上有する化合物であることを特徴とする請求項1または2記載の剥離性粘着剤。
  4. 不飽和基含有化合物(B)の含有量が、ポリエステル系樹脂(A)100重量部に対して、3〜100重量部であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の剥離性粘着剤。
  5. 架橋剤(C)の使用量が、ポリエステル系樹脂(A)100重量部に対して、0.1〜20重量部であることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の剥離性粘着剤。
  6. 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物[I]が、さらに重合開始剤(D)を含有することを特徴とする請求項1〜5いずれか記載の剥離性粘着剤。
  7. 請求項1〜6いずれか記載の剥離性粘着剤が基材上に積層されてなることを特徴とする剥離性粘着シート。
  8. 請求項7記載の剥離性粘着シートを被着体に貼り合せた後、活性エネルギー線を照射することにより、粘着シートと被着体とを剥離することを特徴とする剥離性粘着シートの剥離方法。
  9. ポリエステル系樹脂(A)を主成分とする樹脂組成物からなる粘着剤層を有する粘着シートで、下記条件(1)で測定される粘着力(X1)に対する下記条件(2)で測定される粘着力(X2)の低下率Y(%)が下記式(3)を満たすことを特徴とする剥離性粘着シート。
    (1)被着体として鏡面処理されたSUS板(SUS304BA鏡面板:厚さ0.5mm×長さ150mm×幅70mm)に、23℃×相対湿度50%雰囲気下、粘着シートを重さ2kgのローラーを用いて2往復することにより加圧貼付した後、60℃雰囲気下で24時間放置し、その後、23℃×相対湿度50%雰囲気下で3時間放置した後、剥離速度300mm/分にて180°引きはがし粘着力(N/25mm)を測定する。
    (2)被着体として鏡面処理されたSUS板(SUS304BA鏡面板:厚さ0.5mm×長さ150mm×幅70mm)に、23℃×相対湿度50%雰囲気下、粘着シートを重さ2kgのローラーを用いて2往復することにより加圧貼付し、60℃雰囲気下で24時間放置した後、光及び/又は熱エネルギーを与え、その後、剥離速度300mm/分にて180°引きはがし粘着力(N/25mm)を測定する。
    (3)50<Y≦100
    但し、低下率Y(%)は(1−(X2/X1))×100で表される。
  10. ポリエステル系樹脂(A)および不飽和基含有化合物(B)を含有してなることを特徴とする活性エネルギー線硬化型剥離性粘着剤組成物。
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