JP2009219766A - 画像計測装置、医用画像システム及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】股関節画像のAHIの計測における操作性を向上させるとともに、誤診を防止する。
【解決手段】股関節部を人体の前面側から撮影した股関節画像をモニタ画面に表示させ、股関節画像の左右の涙痕下端を通る基準補助線と、右大腿骨頭外側端、右臼蓋縁外側端、右大腿骨頭内側端、左大腿骨頭内側端、左臼蓋縁外側端、左大腿骨頭外側端のそれぞれを通り基準補助線に垂直な垂直補助線とを描画する。画像座標系において、基準補助線の人体の右側に相当する端点を通り、基準補助線に垂直な直線Lの式を取得し(ステップS31)、各垂直補助線の基準補助線上の各点の座標を取得する(ステップS32)。各座標に基づいて、直線Lからの距離が小さい順に右大腿骨頭外側端、右臼蓋縁外側端、右大腿骨頭内側端、左大腿骨頭内側端、左臼蓋縁外側端、左大腿骨頭外側端を示す垂直補助線であると対応付ける(ステップS33)。
【選択図】図7
【解決手段】股関節部を人体の前面側から撮影した股関節画像をモニタ画面に表示させ、股関節画像の左右の涙痕下端を通る基準補助線と、右大腿骨頭外側端、右臼蓋縁外側端、右大腿骨頭内側端、左大腿骨頭内側端、左臼蓋縁外側端、左大腿骨頭外側端のそれぞれを通り基準補助線に垂直な垂直補助線とを描画する。画像座標系において、基準補助線の人体の右側に相当する端点を通り、基準補助線に垂直な直線Lの式を取得し(ステップS31)、各垂直補助線の基準補助線上の各点の座標を取得する(ステップS32)。各座標に基づいて、直線Lからの距離が小さい順に右大腿骨頭外側端、右臼蓋縁外側端、右大腿骨頭内側端、左大腿骨頭内側端、左臼蓋縁外側端、左大腿骨頭外側端を示す垂直補助線であると対応付ける(ステップS33)。
【選択図】図7
Description
本発明は、画像計測装置、医用画像システム及びプログラムに関する。
従来、整形外科等の医療分野の診断において、X線等の放射線により患者を撮影した画像が用いられている。医師は、フィルムに出力した放射線画像を観察読影するとともに、診断に用いる数値や角度を得るために放射線画像上に計測すべき位置を赤鉛筆等でマーキングし、定規や分度器等の計測器具を用いてマーキングされた位置の距離や角度等を計測する。
近年、医療分野においてもデジタル化が進み、病院内で生成される放射線画像は、ほとんどがデジタル画像としてワークステーション又はPACS(Picture Archiving and Communication System)で保存されている。デジタル画像の場合、画像をモニタ画面上に表示させ、この画面上で計測に用いる線(以下、補助線という。)を手動又は自動で指定することによって、距離や角度等の計測を自動化したり、一度引いた補助線を移動したりすることができるため、医師や放射線技師等の計測に要する負担を大幅に軽減させることが可能となった。
例えば、変形性股関節症(臼蓋形成不全)の診断には、AHI(Acetabular head index)が用いられる。変形性股関節症の症状として、股関節痛、運動痛、可動域制限、歩行障害等の日常生活動作の障害が挙げられる。AHIは、大腿骨頭横径に対する大腿骨頭内側端から臼蓋縁外側端までの距離の割合(%)をいう。成人の正常値は80%前後(男性平均:82.1%、女性平均80.6%)であり、65%以下では股関節症に進行しやすい。
図11に、左右の股関節部を人体の前面側からX線撮影した股関節画像の例を示す。図11において左側が人体の右側に相当し、図11において右側が人体の左側に相当し、図11において上側が人体の頭側Hに相当する。AHIを計測する際には、まず、股関節画像をモニタ画面に表示させ、モニタ画面上で右涙痕下端51と左涙痕下端52とを通る基準補助線L1、右大腿骨頭外側端53を通り基準補助線L1に垂直な垂直補助線L2、右臼蓋縁外側端54を通り基準補助線L1に垂直な垂直補助線L3、右大腿骨頭内側端55を通り基準補助線L1に垂直な垂直補助線L4、左大腿骨頭外側端56を通り基準補助線L1に垂直な垂直補助線L5、左臼蓋縁外側端57を通り基準補助線L1に垂直な垂直補助線L6、左大腿骨頭内側端58を通り基準補助線L1に垂直な垂直補助線L7を引く。
垂直補助線L2と垂直補助線L4との距離(右大腿骨頭59の横径)をe、垂直補助線L3と垂直補助線L4との距離をfとすると、
右AHI=(f/e)×100(%)
であり、垂直補助線L5と垂直補助線L7との距離(左大腿骨頭60の横径)をg、垂直補助線L6と垂直補助線L7との距離をiとすると、
左AHI=(i/g)×100(%)
である。
右AHI=(f/e)×100(%)
であり、垂直補助線L5と垂直補助線L7との距離(左大腿骨頭60の横径)をg、垂直補助線L6と垂直補助線L7との距離をiとすると、
左AHI=(i/g)×100(%)
である。
また、医用画像から診断に用いるための特徴を示す角度を計測する場合には、角度を形成する2直線の位置を指定する必要がある。描画した2直線の位置を後から調整する際に、一対(ペア)でのみ調整を許可することとすると、一方の直線だけを引き直したり、移動させたりすることができない。そこで、表示部に表示された医用画像上に複数の直線を描画し、描画した2本の直線間の角度を計測する画像計測装置において、描画された各直線を独立して変更・編集・削除することができる技術が提案されている(特許文献1参照)。
特開2006−192104号公報
しかし、上述したように、モニタ画面上では、描画した補助線を容易に移動させることができるため、股関節画像からAHIを計測するために引いた各垂直補助線の位置関係が変わるような移動を行った場合に、垂直補助線と計測対象との対応関係、すなわち、計測されたAHIがいずれの垂直補助線に基づいて算出されたものかを認識することが困難となる場合があった。その一例を図12に示す。なお、同図の説明において、各部の名称と符号は、図11を参照されたい。
図12(a)に示すように、モニタ画面上に、右涙痕下端51と左涙痕下端52とを通る基準補助線L11、右大腿骨頭外側端53を通り基準補助線L11に垂直な垂直補助線L12、右臼蓋縁外側端54を通り基準補助線L11に垂直な垂直補助線L13、右大腿骨頭内側端55を通り基準補助線L11に垂直な垂直補助線L14、左大腿骨頭外側端56を通り基準補助線L11に垂直な垂直補助線L15、左臼蓋縁外側端57を通り基準補助線L11に垂直な垂直補助線L16、左大腿骨頭内側端58を通り基準補助線L11に垂直な垂直補助線L17が描画された場合には、垂直補助線L12と垂直補助線L14との距離に対する垂直補助線L13と垂直補助線L14との距離の割合(%)が右AHIとして計測され、垂直補助線L15と垂直補助線L17との距離に対する垂直補助線L16と垂直補助線L17との距離の割合(%)が左AHIとして計測される。
その後、図12(b)に示すように、垂直補助線L15を垂直補助線L16,L17より左側の領域へ移動した場合、垂直補助線と計測対象との対応関係は変わらないため、左AHIとして計測されるのは、垂直補助線L15と垂直補助線L17との距離に対する垂直補助線L16と垂直補助線L17との距離の割合(%)である。ところが、ユーザは、見た目上の並び順で判断するため、左AHIとして計測された値が垂直補助線L16と垂直補助線L15との距離に対する垂直補助線L17と垂直補助線L15との距離の割合(%)を示していると誤認し、診断を誤るおそれがあった。
本発明は、上記の従来技術における問題に鑑みてなされたものであって、股関節画像のAHIの計測における操作性を向上させるとともに、誤診を防止することを課題とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、股関節部を人体の前面側から撮影した股関節画像を表示手段のモニタ画面に表示させ、当該表示された股関節画像からAHIを計測する画像計測装置であって、前記モニタ画面に表示された股関節画像においてAHI計測用の補助線を描画する位置を指定するための操作手段と、前記操作手段からの操作に基づいて、前記モニタ画面に表示された股関節画像上に左右の涙痕下端を通る基準補助線、右大腿骨頭外側端を通り前記基準補助線に垂直な垂直補助線、右臼蓋縁外側端を通り前記基準補助線に垂直な垂直補助線、右大腿骨頭内側端を通り前記基準補助線に垂直な垂直補助線、左大腿骨頭内側端を通り前記基準補助線に垂直な垂直補助線、左臼蓋縁外側端を通り前記基準補助線に垂直な垂直補助線、及び、左大腿骨頭外側端を通り前記基準補助線に垂直な垂直補助線を描画する描画手段と、前記描画された各垂直補助線の前記基準補助線に沿う方向における順序に基づいて、前記各垂直補助線が前記右大腿骨頭外側端、前記右臼蓋縁外側端、前記右大腿骨頭内側端、前記左大腿骨頭内側端、前記左臼蓋縁外側端、前記左大腿骨頭外側端のいずれを示すものかを対応付け、前記右大腿骨頭外側端を示す垂直補助線と前記右大腿骨頭内側端を示す垂直補助線との距離に対する前記右臼蓋縁外側端を示す垂直補助線と前記右大腿骨頭内側端を示す垂直補助線との距離の割合を右AHIとして計測し、前記左大腿骨頭外側端を示す垂直補助線と前記左大腿骨頭内側端を示す垂直補助線との距離に対する前記左臼蓋縁外側端を示す垂直補助線と前記左大腿骨頭内側端を示す垂直補助線との距離の割合を左AHIとして計測する計測手段と、を備える。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像計測装置において、前記描画された各垂直補助線のうちいずれか一の垂直補助線が移動された場合に、当該移動後の各垂直補助線の前記基準補助線に沿う方向における順序に基づいて、前記各垂直補助線が前記右大腿骨頭外側端、前記右臼蓋縁外側端、前記右大腿骨頭内側端、前記左大腿骨頭内側端、前記左臼蓋縁外側端、前記左大腿骨頭外側端のいずれを示すものかを対応付け、前記右大腿骨頭外側端を示す垂直補助線と前記右大腿骨頭内側端を示す垂直補助線との距離に対する前記右臼蓋縁外側端を示す垂直補助線と前記右大腿骨頭内側端を示す垂直補助線との距離の割合を右AHIとして再計測し、前記左大腿骨頭外側端を示す垂直補助線と前記左大腿骨頭内側端を示す垂直補助線との距離に対する前記左臼蓋縁外側端を示す垂直補助線と前記左大腿骨頭内側端を示す垂直補助線との距離の割合を左AHIとして再計測する再計測手段を更に備える。
請求項3に記載の発明は、股関節部を人体の前面側から撮影した股関節画像を保存する画像サーバ装置と、当該画像サーバ装置から取得した股関節画像を表示手段のモニタ画面に表示させ、当該表示された股関節画像からAHIを計測する画像計測装置とが通信ネットワークを介してデータ通信可能に接続された医用画像システムであって、前記画像計測装置は、前記モニタ画面に表示された股関節画像においてAHI計測用の補助線を描画する位置を指定するための操作手段と、前記操作手段からの操作に基づいて、前記モニタ画面に表示された股関節画像上に左右の涙痕下端を通る基準補助線、右大腿骨頭外側端を通り前記基準補助線に垂直な垂直補助線、右臼蓋縁外側端を通り前記基準補助線に垂直な垂直補助線、右大腿骨頭内側端を通り前記基準補助線に垂直な垂直補助線、左大腿骨頭内側端を通り前記基準補助線に垂直な垂直補助線、左臼蓋縁外側端を通り前記基準補助線に垂直な垂直補助線、及び、左大腿骨頭外側端を通り前記基準補助線に垂直な垂直補助線を描画する描画手段と、前記描画された各垂直補助線の前記基準補助線に沿う方向における順序に基づいて、前記各垂直補助線が前記右大腿骨頭外側端、前記右臼蓋縁外側端、前記右大腿骨頭内側端、前記左大腿骨頭内側端、前記左臼蓋縁外側端、前記左大腿骨頭外側端のいずれを示すものかを対応付け、前記右大腿骨頭外側端を示す垂直補助線と前記右大腿骨頭内側端を示す垂直補助線との距離に対する前記右臼蓋縁外側端を示す垂直補助線と前記右大腿骨頭内側端を示す垂直補助線との距離の割合を右AHIとして計測し、前記左大腿骨頭外側端を示す垂直補助線と前記左大腿骨頭内側端を示す垂直補助線との距離に対する前記左臼蓋縁外側端を示す垂直補助線と前記左大腿骨頭内側端を示す垂直補助線との距離の割合を左AHIとして計測する計測手段と、を備える。
請求項4に記載の発明は、股関節部を人体の前面側から撮影した股関節画像を表示手段のモニタ画面に表示させ、当該表示された股関節画像からAHIを計測するコンピュータを、前記モニタ画面に表示された股関節画像においてAHI計測用の補助線を描画する位置を指定するための操作手段、前記操作手段からの操作に基づいて、前記モニタ画面に表示された股関節画像上に左右の涙痕下端を通る基準補助線、右大腿骨頭外側端を通り前記基準補助線に垂直な垂直補助線、右臼蓋縁外側端を通り前記基準補助線に垂直な垂直補助線、右大腿骨頭内側端を通り前記基準補助線に垂直な垂直補助線、左大腿骨頭内側端を通り前記基準補助線に垂直な垂直補助線、左臼蓋縁外側端を通り前記基準補助線に垂直な垂直補助線、及び、左大腿骨頭外側端を通り前記基準補助線に垂直な垂直補助線を描画する描画手段、前記描画された各垂直補助線の前記基準補助線に沿う方向における順序に基づいて、前記各垂直補助線が前記右大腿骨頭外側端、前記右臼蓋縁外側端、前記右大腿骨頭内側端、前記左大腿骨頭内側端、前記左臼蓋縁外側端、前記左大腿骨頭外側端のいずれを示すものかを対応付け、前記右大腿骨頭外側端を示す垂直補助線と前記右大腿骨頭内側端を示す垂直補助線との距離に対する前記右臼蓋縁外側端を示す垂直補助線と前記右大腿骨頭内側端を示す垂直補助線との距離の割合を右AHIとして計測し、前記左大腿骨頭外側端を示す垂直補助線と前記左大腿骨頭内側端を示す垂直補助線との距離に対する前記左臼蓋縁外側端を示す垂直補助線と前記左大腿骨頭内側端を示す垂直補助線との距離の割合を左AHIとして計測する計測手段、として機能させるためのプログラムである。
請求項1、3、4に記載の発明によれば、各垂直補助線を描画する際に描画順を気にする必要がないため、股関節画像のAHIの計測における操作性を向上させるとともに、誤診を防止することができる。
請求項2に記載の発明によれば、各垂直補助線のうちいずれか一の垂直補助線が移動された場合に、各垂直補助線と部位の対応付けをし直し、AHIを再計測することができる。
以下、図面を参照して、本発明に係る医用画像システムの一実施形態について説明する。
図1に、医用画像システム100のシステム構成を示す。図1に示すように、医用画像システム100では、RIS(Radiological Information System:放射線情報システム)10、モダリティ20、画像サーバ装置30及び画像計測装置40が、ネットワークNを介してデータ通信可能に接続されている。
RIS10は、放射線科部門内における診療予約、診断結果のレポート、実績管理、材料在庫管理等の情報管理を行う。RIS10は、撮影や診断の内容を示す検査オーダ情報を生成し、モダリティ20に送信する。
モダリティ20は、RIS10から送信された検査オーダ情報に基づいて、患者を撮影し、医用画像の画像データを生成する画像生成装置である。モダリティ20は、画像データを画像サーバ装置30に送信する。モダリティ20としては、CR(Computed Radiography)装置、CT(Computed Tomography)装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置等が用いられる。
画像サーバ装置30は、PACSにより構成され、モダリティ20から受信した医用画像の画像データのファイルを保存し、画像計測装置40等の外部機器からの要求に応じて画像ファイルを提供する。
図2に、画像サーバ装置30の機能的構成を示す。図2に示すように、画像サーバ装置30は、制御部31、操作部32、表示部33、通信部34、ROM(Read Only Memory)35、記憶部36を備えて構成され、各部はバス37により接続されている。
制御部31は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等から構成され、画像サーバ装置30の各部の処理動作を統括的に制御する。具体的には、CPUは、操作部32から入力される操作信号又は通信部34により受信される指示信号に応じて、ROM35に記憶されている各種処理プログラムを読み出し、RAM内に形成されたワークエリアに展開し、当該プログラムとの協働により各種処理を行う。
操作部32は、カーソルキー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードに対するキー操作やマウス操作により入力された操作信号を制御部31に出力する。
表示部33は、LCD(Liquid Crystal Display)により構成され、制御部31から入力される表示データに基づいて各種画面を表示する。
通信部34は、RIS10、モダリティ20、画像計測装置40等の外部機器との間でデータの送受信を行うインターフェースである。
ROM35は、不揮発性の半導体メモリ等により構成され、制御プログラム、当該プログラムの実行に必要なパラメータやファイル等を記憶している。
記憶部36は、ハードディスク等により構成され、各種データを記憶する。具体的には、記憶部36には、画像ファイル、関連情報等が記憶される。画像ファイルは、モダリティ20から受信した医用画像の画像データのファイルである。記憶部36には、例えば、股関節部を人体の前面側から撮影した股関節画像の画像ファイルが保存されている。関連情報は、画像ファイルの画像に関連する情報をいい、各画像ファイルに対応付けられている。関連情報には、患者情報、検査情報等が含まれ、股関節画像の場合には、AHIの計測結果も含まれる。以下の説明において、各部の名称及び符号は、図11を援用して説明する。右AHIは、右大腿骨頭59の横径に対する右大腿骨頭内側端55から右臼蓋縁外側端54までの距離の割合(%)であり、左AHIは、左大腿骨頭60の横径に対する左大腿骨頭内側端58から左臼蓋縁外側端57までの距離の割合(%)である。
制御部31は、画像計測装置40から画像ファイルの取得要求があった場合に、要求された画像ファイルを記憶部36から読み出し、画像計測装置40に送信する。また、制御部31は、画像計測装置40から計測結果を受信した場合に、受信した計測結果を、計測対象の画像ファイルと対応付けて記憶部36に保存する。
画像計測装置40は、画像サーバ装置30から取得した医用画像を表示させ、当該医用画像の診断に用いる数値や角度を計測するための装置であって、PC(Personal Computer)等から構成される。例えば、画像計測装置40は、股関節画像においては、変形性股関節症(臼蓋形成不全)の診断に用いるAHIの計測を行う。
図3に、画像計測装置40の機能的構成を示す。図3に示すように、画像計測装置40は、制御部41、操作部42、表示部43、通信部44、ROM45、記憶部46を備え、各部はバス47により接続されている。
制御部41は、CPU、RAM等から構成され、画像計測装置40の各部の処理動作を統括的に制御する。具体的には、CPUは、操作部42から入力される操作信号又は通信部44により受信される指示信号に応じて、ROM45に記憶されている各種処理プログラムを読み出し、RAM内に形成されたワークエリアに展開し、当該プログラムとの協働により各種処理を行う。
操作部42は、カーソルキー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードに対するキー操作やマウス操作により入力された操作信号を制御部41に出力する。操作部42は、表示部43のモニタ画面43Pに表示された股関節画像においてAHI計測用の補助線(基準補助線L1及び垂直補助線L2〜L7。図11参照。)を描画する位置を指定する際に用いられる。
表示部43は、LCDにより構成され、制御部41から入力される表示データに基づいて各種画面を表示する。具体的には、表示部43は、股関節画像等の医用画像を表示する。
通信部44は、画像サーバ装置30等の外部機器との間でデータの送受信を行うインターフェースである。
ROM45は、不揮発性の半導体メモリ等により構成され、制御プログラム、当該プログラムの実行に必要なパラメータやファイル等を記憶している。
記憶部46は、ハードディスク等により構成され、各種データを記憶する。
制御部41は、通信部44を介して、画像サーバ装置30に対して、記憶部36に記憶されている医用画像の画像ファイルの取得要求を送信し、画像サーバ装置30から医用画像の画像ファイルを取得する。制御部41は、取得した医用画像の画像ファイルに基づいて、表示部43のモニタ画面43Pに医用画像を表示させる。本実施の形態では、股関節画像の画像ファイルを取得し、表示部43のモニタ画面43Pに股関節画像を表示させる場合について説明する。
制御部41は、操作部42のマウスからの操作に基づいて、表示部43のモニタ画面43Pに表示された股関節画像上に右涙痕下端51と左涙痕下端52とを通る基準補助線L1、右大腿骨頭外側端53を通り基準補助線L1に垂直な垂直補助線L2、右臼蓋縁外側端54を通り基準補助線L1に垂直な垂直補助線L3、右大腿骨頭内側端55を通り基準補助線L1に垂直な垂直補助線L4、左大腿骨頭内側端58を通り基準補助線L1に垂直な垂直補助線L7、左臼蓋縁外側端57を通り基準補助線L1に垂直な垂直補助線L6、及び、左大腿骨頭外側端56を通り基準補助線L1に垂直な垂直補助線L5を描画する。
ここで、描画された各垂直補助線がどの位置を示す垂直補助線であるかを対応付けるまでは、描画順に垂直補助線V1〜V6とする。
各補助線を描画する際に、モニタ画面43P上で、ユーザは操作部42から基準補助線L1の始点(1点目)及び終点(2点目)、各垂直補助線V1〜V6の上端(3点目〜8点目)を指定する。各垂直補助線V1〜V6は、基準補助線L1に垂直な線であるため、上端の位置を指定すれば、上端位置から基準補助線L1に垂線を下ろすことにより、垂直補助線V1〜V6を描画することができる。また、各補助線のうち、基準補助線L1を1番目に描画する必要があるが、各垂直補助線V1〜V6の位置を指定する順序は任意である。図4に、表示部43のモニタ画面43Pにおける座標の取り方(モニタ座標系)を示す。図4に示すように、モニタ座標系では、モニタ画面43Pの右方向をX軸の正方向とし、モニタ画面43Pの下方向をY軸の正方向とする。
制御部41は、描画された各垂直補助線V1〜V6の画像座標系における位置情報に基づいて、基準補助線L1に沿う方向で各垂直補助線V1〜V6の順序付けを行う。画像座標系とは、画像ファイルに固有の画像上における座標系をいう。具体的には、制御部41は、基準補助線L1の人体の右側に相当する端点を通り基準補助線L1に垂直な直線Lの式(ax+by+c=0)を取得し、画像座標系における各垂直補助線V1〜V6の基準補助線L1上の各点の座標をそれぞれ取得し、各点の直線Lからの距離が小さい順に各垂直補助線V1〜V6の順序付けを行う。
なお、本実施の形態では、表示部43のモニタ画面43P上におけるモニタ座標系を(X,Y)、画像ファイルに固有の画像上における画像座標系を(x,y)として区別する。
制御部41は、各垂直補助線V1〜V6の基準補助線L1に沿う方向における順序に基づいて、各垂直補助線V1〜V6が右大腿骨頭外側端53、右臼蓋縁外側端54、右大腿骨頭内側端55、左大腿骨頭内側端58、左臼蓋縁外側端57、左大腿骨頭外側端56のいずれを示すものかを対応付ける。具体的には、制御部41は、各垂直補助線V1〜V6が順序付けられた順(直線Lからの距離が小さい順)に、右大腿骨頭外側端53、右臼蓋縁外側端54、右大腿骨頭内側端55、左大腿骨頭内側端58、左臼蓋縁外側端57、左大腿骨頭外側端56を示す垂直補助線であると対応付ける。
制御部41は、対応付けられた結果に基づいて、右大腿骨頭外側端53を示す垂直補助線L2と右大腿骨頭内側端55を示す垂直補助線L4との距離(すなわち、右大腿骨頭59の横径)に対する右臼蓋縁外側端54を示す垂直補助線L3と右大腿骨頭内側端55を示す垂直補助線L4との距離の割合(%)を右AHIとして計測し、左大腿骨頭外側端56を示す垂直補助線L5と左大腿骨頭内側端58を示す垂直補助線L7との距離(すなわち、左大腿骨頭60の横径)に対する左臼蓋縁外側端57を示す垂直補助線L6と左大腿骨頭内側端58を示す垂直補助線L7との距離の割合(%)を左AHIとして計測する。
制御部41は、描画された各垂直補助線のうちいずれか一の垂直補助線が移動された場合に、移動後の各垂直補助線の画像座標系における位置情報に基づいて、基準補助線L1に沿う方向で各垂直補助線の順序付けを行う。そして、制御部41は、各垂直補助線の基準補助線L1に沿う方向における順序に基づいて、各垂直補助線が右大腿骨頭外側端53、右臼蓋縁外側端54、右大腿骨頭内側端55、左大腿骨頭内側端58、左臼蓋縁外側端57、左大腿骨頭外側端56のいずれを示すものかを対応付け、右大腿骨頭外側端53を示す垂直補助線L2と右大腿骨頭内側端55を示す垂直補助線L4との距離に対する右臼蓋縁外側端54を示す垂直補助線L3と右大腿骨頭内側端55を示す垂直補助線L4との距離の割合を右AHIとして再計測し、左大腿骨頭外側端56を示す垂直補助線L5と左大腿骨頭内側端58を示す垂直補助線L7との距離に対する左臼蓋縁外側端57を示す垂直補助線L6と左大腿骨頭内側端58を示す垂直補助線L7との距離の割合を左AHIとして再計測する。
次に、動作を説明する。
図5は、画像サーバ装置30において実行される処理を示すフローチャートである。この処理は、画像計測装置40に対して計測対象となる医用画像を提供する処理であって、制御部31のCPUと、ROM35に記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
図5は、画像サーバ装置30において実行される処理を示すフローチャートである。この処理は、画像計測装置40に対して計測対象となる医用画像を提供する処理であって、制御部31のCPUと、ROM35に記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
まず、通信部34により、画像計測装置40から画像ファイルの取得要求が受信された場合には(ステップS1;YES)、制御部31により、要求された画像ファイルが記憶部36から読み出され、通信部34を介して画像計測装置40に送信される(ステップS2)。
次に、通信部34により、画像計測装置40から計測結果が受信された場合には(ステップS3;YES)、制御部31により、受信した計測結果が、計測対象の画像ファイルと対応付けられて記憶部36に保存される(ステップS4)。
以上で、画像サーバ装置30における処理が終了する。
以上で、画像サーバ装置30における処理が終了する。
図6及び図7は、画像計測装置40において実行される処理を示すフローチャートである。この処理は、制御部41のCPUと、ROM45に記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
図6に示すように、まず、操作部42からの操作により、計測対象となる股関節画像の画像ファイルが選択され、制御部41の制御に従って、通信部44により、画像サーバ装置30に対して、選択された股関節画像の画像ファイルの取得要求が送信される。そして、制御部41により、通信部44を介して、画像サーバ装置30から股関節画像の画像ファイルが取得される(ステップS11)。
次に、制御部41により、取得された股関節画像の画像ファイルに基づいて、表示部43のモニタ画面43Pに股関節画像が表示される(ステップS12)。
次に、制御部41により、操作部42のマウスの位置に対応する表示部43のモニタ画面43P上の座標を(Xm,Ym)とする割り当て処理が行われる(ステップS13)。
次に、図8(a)に示すように、右涙痕下端51と左涙痕下端52とを通る基準補助線L1の始点となる位置にマウスカーソルMCが置かれた状態でユーザにより操作部42のマウスボタンが押下され、基準補助線L1の始点位置が指定されると、制御部41により、マウスボタンが押下された位置のマウス座標(Xm,Ym)が取得され、1点目の座標(X1,Y1)がX1=Xm、Y1=Ymと決定される(ステップS14)。なお、図8(a)には股関節画像を破線で示したが、以下の図では省略する。
次に、図8(b)に示すように、基準補助線L1の終点となる位置にマウスカーソルMCが置かれた状態でユーザにより操作部42のマウスボタンが押下され、基準補助線L1の終点位置が指定されると、制御部41により、マウスボタンが押下された位置のマウス座標(Xm,Ym)が取得され、2点目の座標(X2,Y2)がX2=Xm、Y2=Ymと決定される(ステップS15)。
次に、制御部41により、表示部43のモニタ画面43Pに表示されている股関節画像上に、1点目の座標(X1,Y1)を画像座標系に変換した座標と、2点目の座標(X2,Y2)を画像座標系に変換した座標とを結ぶ基準補助線L1が描画される(ステップS16)。
ここで、制御部41により、2点目のX座標X2が1点目のX座標X1より大きいか否かが判断される(ステップS17)。X2がX1以下の場合には(ステップS17;NO)、制御部41により、1点目の座標(X1,Y1)と2点目の座標(X2,Y2)が交換される(ステップS18)。すなわち、これ以降の処理においては、基準補助線L1の両端点のうち、X座標が小さい方の端点(モニタ画面43P上の基準補助線L1の左側端点、すなわち、人体の右側に相当する端点)の座標を1点目の座標(X1,Y1)、X座標が大きい方の端点(モニタ画面43P上の基準補助線L1の右側端点、すなわち、人体の左側に相当する端点)の座標を2点目の座標(X2,Y2)として扱う。
ステップS17においてX2がX1より大きい場合(ステップS17;YES)、又は、ステップS18の後、図8(c)に示すように、いずれかの垂直補助線V1の上端となる位置にマウスカーソルMCが置かれた状態でユーザにより操作部42のマウスボタンが押下され、垂直補助線V1の上端位置が指定されると、制御部41により、マウスボタンが押下された位置のマウス座標(Xm,Ym)が取得され、3点目の座標(X3,Y3)がX3=Xm、Y3=Ymと決定される(ステップS19)。
そして、制御部41により、図8(d)に示すように、表示部43のモニタ画面43Pに表示されている股関節画像上に、3点目の座標(X3,Y3)を画像座標系に変換した座標を一端(上端)とする、基準補助線L1に垂直な垂直補助線V1が描画される(ステップS20)。図8(d)は、右大腿骨頭外側端53を通り基準補助線L1に垂直な垂直補助線L2が描画された場合の例である。
次に、図8(d)に示すように、いずれかの垂直補助線V2の上端となる位置にマウスカーソルMCが置かれた状態でユーザにより操作部42のマウスボタンが押下され、垂直補助線V2の上端位置が指定されると、制御部41により、マウスボタンが押下された位置のマウス座標(Xm,Ym)が取得され、4点目の座標(X4,Y4)がX4=Xm、Y4=Ymと決定される(ステップS21)。
そして、制御部41により、図8(e)に示すように、表示部43のモニタ画面43Pに表示されている股関節画像上に、4点目の座標(X4,Y4)を画像座標系に変換した座標を一端(上端)とする、基準補助線L1に垂直な垂直補助線V2が描画される(ステップS22)。図8(e)は、右臼蓋縁外側端54を通り基準補助線L1に垂直な垂直補助線L3が描画された場合の例である。
次に、図8(e)に示すように、いずれかの垂直補助線V3の上端となる位置にマウスカーソルMCが置かれた状態でユーザにより操作部42のマウスボタンが押下され、垂直補助線V3の上端位置が指定されると、制御部41により、マウスボタンが押下された位置のマウス座標(Xm,Ym)が取得され、5点目の座標(X5,Y5)がX5=Xm、Y5=Ymと決定される(ステップS23)。
そして、制御部41により、図8(f)に示すように、表示部43のモニタ画面43Pに表示されている股関節画像上に、5点目の座標(X5,Y5)を画像座標系に変換した座標を一端(上端)とする、基準補助線L1に垂直な垂直補助線V3が描画される(ステップS24)。図8(f)は、右大腿骨頭内側端55を通り基準補助線L1に垂直な垂直補助線L4が描画された場合の例である。
次に、図8(f)に示すように、いずれかの垂直補助線V4の上端となる位置にマウスカーソルMCが置かれた状態でユーザにより操作部42のマウスボタンが押下され、垂直補助線V4の上端位置が指定されると、制御部41により、マウスボタンが押下された位置のマウス座標(Xm,Ym)が取得され、6点目の座標(X6,Y6)がX6=Xm、Y6=Ymと決定される(ステップS25)。
そして、制御部41により、図9(a)に示すように、表示部43のモニタ画面43Pに表示されている股関節画像上に、6点目の座標(X6,Y6)を画像座標系に変換した座標を一端(上端)とする、基準補助線L1に垂直な垂直補助線V4が描画される(ステップS26)。図9(a)は、左大腿骨頭外側端56を通り基準補助線L1に垂直な垂直補助線L5が描画された場合の例である。
次に、図9(a)に示すように、いずれかの垂直補助線V5の上端となる位置にマウスカーソルMCが置かれた状態でユーザにより操作部42のマウスボタンが押下され、垂直補助線V5の上端位置が指定されると、制御部41により、マウスボタンが押下された位置のマウス座標(Xm,Ym)が取得され、7点目の座標(X7,Y7)がX7=Xm、Y7=Ymと決定される(ステップS27)。
そして、制御部41により、図9(b)に示すように、表示部43のモニタ画面43Pに表示されている股関節画像上に、7点目の座標(X7,Y7)を画像座標系に変換した座標を一端(上端)とする、基準補助線L1に垂直な垂直補助線V5が描画される(ステップS28)。図9(b)は、左臼蓋縁外側端57を通り基準補助線L1に垂直な垂直補助線L6が描画された場合の例である。
次に、図9(b)に示すように、いずれかの垂直補助線V6の上端となる位置にマウスカーソルMCが置かれた状態でユーザにより操作部42のマウスボタンが押下され、垂直補助線V6の上端位置が指定されると、制御部41により、マウスボタンが押下された位置のマウス座標(Xm,Ym)が取得され、8点目の座標(X8,Y8)がX8=Xm、Y8=Ymと決定される(ステップS29)。
そして、制御部41により、図9(c)に示すように、表示部43のモニタ画面43Pに表示されている股関節画像上に、8点目の座標(X8,Y8)を画像座標系に変換した座標を一端(上端)とする、基準補助線L1に垂直な垂直補助線V6が描画される(ステップS30)。図9(c)は、左大腿骨頭内側端58を通り基準補助線L1に垂直な垂直補助線L7が描画された場合の例である。
次に、図7に移り、制御部41により、図10に示すように、1点目のモニタ座標(X1,Y1)を画像座標系に変換した座標(基準補助線L1の人体の右側に相当する端点)を通り、基準補助線L1に垂直な直線Lの式(ax+by+c=0)が取得される(ステップS31)。直線Lの式は画像座標系で表されている。なお、図10に示す垂直補助線V1〜V6は一例であり、実際の描画順は任意である。
次に、制御部41により、画像座標系における各垂直補助線V1〜V6の基準補助線L1上の各点の座標(3点目〜8点目からそれぞれ基準補助線L1に下ろした垂線の足の座標)が取得される(ステップS32)。
次に、制御部41により、取得された各座標に基づいて、直線Lからの距離が小さい順に各垂直補助線V1〜V6の順序付けが行われ、直線Lからの距離が小さい順に右大腿骨頭外側端53、右臼蓋縁外側端54、右大腿骨頭内側端55、左大腿骨頭内側端58、左臼蓋縁外側端57、左大腿骨頭外側端56を示す垂直補助線であると対応付けられる(ステップS33)。
次に、制御部41により、対応付けられた結果に基づいて、右大腿骨頭外側端53を示す垂直補助線L2と右大腿骨頭内側端55を示す垂直補助線L4との距離(すなわち、右大腿骨頭59の横径)に対する右臼蓋縁外側端54を示す垂直補助線L3と右大腿骨頭内側端55を示す垂直補助線L4との距離の割合(%)が右AHIとして計測され(ステップS34)、左大腿骨頭外側端56を示す垂直補助線L5と左大腿骨頭内側端58を示す垂直補助線L7との距離(すなわち、左大腿骨頭60の横径)に対する左臼蓋縁外側端57を示す垂直補助線L6と左大腿骨頭内側端58を示す垂直補助線L7との距離の割合(%)が左AHIとして計測される(ステップS35)。
次に、制御部41により、表示部43のモニタ画面43Pに計測結果が表示される(ステップS36)。図9(c)の例では、AHIの計測に用いる各補助線とともに、右AHI及び左AHIの値が「右AHI62.3% 左AHI64.5%」と表示されている。
ここで、制御部41により、操作部42からの操作に基づいて、表示部43のモニタ画面43Pに表示されている股関節画像上の各垂直補助線のうちいずれか一の垂直補助線が移動されたか否かが判断される(ステップS37)。具体的には、移動すべき垂直補助線上にマウスカーソルが置かれた状態でユーザにより操作部42のマウスボタンが押下され(垂直補助線の選択)、押下したまま移動先の位置でマウスボタンが離されると(移動後の垂直補助線の位置決定)、垂直補助線が移動される。
操作部42からの操作により、各垂直補助線のうちいずれか一の垂直補助線が移動された場合には(ステップS37;YES)、制御部41により、ステップS32〜ステップS36の処理が繰り返される。すなわち、制御部41により、画像座標系における各垂直補助線の基準補助線L1上の各点の座標が新たに取得され(ステップS32)、取得された各座標に基づいて、直線Lからの距離が小さい順に右大腿骨頭外側端53、右臼蓋縁外側端54、右大腿骨頭内側端55、左大腿骨頭内側端58、左臼蓋縁外側端57、左大腿骨頭外側端56を示す垂直補助線であると対応付けられる(ステップS33)。
そして、制御部41により、対応付けられた結果に基づいて、右大腿骨頭外側端53を示す垂直補助線L2と右大腿骨頭内側端55を示す垂直補助線L4との距離に対する右臼蓋縁外側端54を示す垂直補助線L3と右大腿骨頭内側端55を示す垂直補助線L4との距離の割合(%)が右AHIとして再計測され(ステップS34)、左大腿骨頭外側端56を示す垂直補助線L5と左大腿骨頭内側端58を示す垂直補助線L7との距離に対する左臼蓋縁外側端57を示す垂直補助線L6と左大腿骨頭内側端58を示す垂直補助線L7との距離の割合(%)が左AHIとして再計測される(ステップS35)。次に、制御部41により、表示部43のモニタ画面43Pに再計測された結果が表示される(ステップS36)。
ステップS37において、表示部43のモニタ画面43Pに表示されている股関節画像上の各垂直補助線のうちいずれか一の垂直補助線の移動がない場合には(ステップS37;NO)、制御部41により、計測結果を保存するか否かが判断される(ステップS38)。例えば、操作部42からの操作により、表示部43のモニタ画面43P上で保存ボタンが選択された場合には、計測結果が保存される。
計測結果を保存する場合には(ステップS38;YES)、制御部41により、描画された各補助線の始点及び終点を示す座標の値(画像座標系)とともに、計測結果(右AHI及び左AHIの値)が画像サーバ装置30に送信される(ステップS39)。計測結果を保存しない場合には(ステップS38;NO)、そのまま処理が終了する。
以上で、画像計測装置40における処理が終了する。
以上で、画像計測装置40における処理が終了する。
以上説明したように、画像計測装置40によれば、描画された各垂直補助線V1〜V6の基準補助線L1に沿う方向における順序に基づいて、各垂直補助線V1〜V6が右大腿骨頭外側端53、右臼蓋縁外側端54、右大腿骨頭内側端55、左大腿骨頭内側端58、左臼蓋縁外側端57、左大腿骨頭外側端56のいずれを示すものかを対応付け、AHIを計測するので、各垂直補助線を描画する際にユーザが描画順を気にする必要がなく、任意の順序で各垂直補助線の描画位置を指定することができる。したがって、股関節画像のAHIの計測における操作性を向上させるとともに、誤診を防止することができる。
また、描画された各垂直補助線のうちいずれか一の垂直補助線が移動された場合に、各垂直補助線と部位の対応付けをし直し、AHIを再計測することができる。
なお、上記実施の形態における記述は、本発明に係る医用画像システムの一例であり、これに限定されるものではない。システムを構成する各装置の細部構成及び細部動作に関しても適宜変更可能である。
例えば、上記実施の形態では、垂直補助線の移動があった場合に、必ずAHIを再計測することとしたが、基準補助線L1に沿う方向における各垂直補助線の位置関係が変更された場合(一の垂直補助線が他の垂直補助線を越えた場合)にのみ、AHIを再計測することとしてもよい。
以上の説明では、各処理を実行するためのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な媒体としてROMを使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬型記録媒体を適用することも可能である。また、プログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウェーブ(搬送波)を適用することとしてもよい。
10 RIS
20 モダリティ
30 画像サーバ装置
31 制御部
32 操作部
33 表示部
34 通信部
35 ROM
36 記憶部
37 バス
40 画像計測装置
41 制御部
42 操作部
43 表示部
44 通信部
45 ROM
46 記憶部
47 バス
51 右涙痕下端
52 左涙痕下端
53 右大腿骨頭外側端
54 右臼蓋縁外側端
55 右大腿骨頭内側端
56 左大腿骨頭外側端
57 左臼蓋縁外側端
58 左大腿骨頭内側端
59 右大腿骨頭
60 左大腿骨頭
100 医用画像システム
N ネットワーク
MC マウスカーソル
20 モダリティ
30 画像サーバ装置
31 制御部
32 操作部
33 表示部
34 通信部
35 ROM
36 記憶部
37 バス
40 画像計測装置
41 制御部
42 操作部
43 表示部
44 通信部
45 ROM
46 記憶部
47 バス
51 右涙痕下端
52 左涙痕下端
53 右大腿骨頭外側端
54 右臼蓋縁外側端
55 右大腿骨頭内側端
56 左大腿骨頭外側端
57 左臼蓋縁外側端
58 左大腿骨頭内側端
59 右大腿骨頭
60 左大腿骨頭
100 医用画像システム
N ネットワーク
MC マウスカーソル
Claims (4)
- 股関節部を人体の前面側から撮影した股関節画像を表示手段のモニタ画面に表示させ、当該表示された股関節画像からAHIを計測する画像計測装置であって、
前記モニタ画面に表示された股関節画像においてAHI計測用の補助線を描画する位置を指定するための操作手段と、
前記操作手段からの操作に基づいて、前記モニタ画面に表示された股関節画像上に左右の涙痕下端を通る基準補助線、右大腿骨頭外側端を通り前記基準補助線に垂直な垂直補助線、右臼蓋縁外側端を通り前記基準補助線に垂直な垂直補助線、右大腿骨頭内側端を通り前記基準補助線に垂直な垂直補助線、左大腿骨頭内側端を通り前記基準補助線に垂直な垂直補助線、左臼蓋縁外側端を通り前記基準補助線に垂直な垂直補助線、及び、左大腿骨頭外側端を通り前記基準補助線に垂直な垂直補助線を描画する描画手段と、
前記描画された各垂直補助線の前記基準補助線に沿う方向における順序に基づいて、前記各垂直補助線が前記右大腿骨頭外側端、前記右臼蓋縁外側端、前記右大腿骨頭内側端、前記左大腿骨頭内側端、前記左臼蓋縁外側端、前記左大腿骨頭外側端のいずれを示すものかを対応付け、前記右大腿骨頭外側端を示す垂直補助線と前記右大腿骨頭内側端を示す垂直補助線との距離に対する前記右臼蓋縁外側端を示す垂直補助線と前記右大腿骨頭内側端を示す垂直補助線との距離の割合を右AHIとして計測し、前記左大腿骨頭外側端を示す垂直補助線と前記左大腿骨頭内側端を示す垂直補助線との距離に対する前記左臼蓋縁外側端を示す垂直補助線と前記左大腿骨頭内側端を示す垂直補助線との距離の割合を左AHIとして計測する計測手段と、
を備える画像計測装置。 - 前記描画された各垂直補助線のうちいずれか一の垂直補助線が移動された場合に、当該移動後の各垂直補助線の前記基準補助線に沿う方向における順序に基づいて、前記各垂直補助線が前記右大腿骨頭外側端、前記右臼蓋縁外側端、前記右大腿骨頭内側端、前記左大腿骨頭内側端、前記左臼蓋縁外側端、前記左大腿骨頭外側端のいずれを示すものかを対応付け、前記右大腿骨頭外側端を示す垂直補助線と前記右大腿骨頭内側端を示す垂直補助線との距離に対する前記右臼蓋縁外側端を示す垂直補助線と前記右大腿骨頭内側端を示す垂直補助線との距離の割合を右AHIとして再計測し、前記左大腿骨頭外側端を示す垂直補助線と前記左大腿骨頭内側端を示す垂直補助線との距離に対する前記左臼蓋縁外側端を示す垂直補助線と前記左大腿骨頭内側端を示す垂直補助線との距離の割合を左AHIとして再計測する再計測手段を更に備える、
請求項1に記載の画像計測装置。 - 股関節部を人体の前面側から撮影した股関節画像を保存する画像サーバ装置と、当該画像サーバ装置から取得した股関節画像を表示手段のモニタ画面に表示させ、当該表示された股関節画像からAHIを計測する画像計測装置とが通信ネットワークを介してデータ通信可能に接続された医用画像システムであって、
前記画像計測装置は、
前記モニタ画面に表示された股関節画像においてAHI計測用の補助線を描画する位置を指定するための操作手段と、
前記操作手段からの操作に基づいて、前記モニタ画面に表示された股関節画像上に左右の涙痕下端を通る基準補助線、右大腿骨頭外側端を通り前記基準補助線に垂直な垂直補助線、右臼蓋縁外側端を通り前記基準補助線に垂直な垂直補助線、右大腿骨頭内側端を通り前記基準補助線に垂直な垂直補助線、左大腿骨頭内側端を通り前記基準補助線に垂直な垂直補助線、左臼蓋縁外側端を通り前記基準補助線に垂直な垂直補助線、及び、左大腿骨頭外側端を通り前記基準補助線に垂直な垂直補助線を描画する描画手段と、
前記描画された各垂直補助線の前記基準補助線に沿う方向における順序に基づいて、前記各垂直補助線が前記右大腿骨頭外側端、前記右臼蓋縁外側端、前記右大腿骨頭内側端、前記左大腿骨頭内側端、前記左臼蓋縁外側端、前記左大腿骨頭外側端のいずれを示すものかを対応付け、前記右大腿骨頭外側端を示す垂直補助線と前記右大腿骨頭内側端を示す垂直補助線との距離に対する前記右臼蓋縁外側端を示す垂直補助線と前記右大腿骨頭内側端を示す垂直補助線との距離の割合を右AHIとして計測し、前記左大腿骨頭外側端を示す垂直補助線と前記左大腿骨頭内側端を示す垂直補助線との距離に対する前記左臼蓋縁外側端を示す垂直補助線と前記左大腿骨頭内側端を示す垂直補助線との距離の割合を左AHIとして計測する計測手段と、
を備える医用画像システム。 - 股関節部を人体の前面側から撮影した股関節画像を表示手段のモニタ画面に表示させ、当該表示された股関節画像からAHIを計測するコンピュータを、
前記モニタ画面に表示された股関節画像においてAHI計測用の補助線を描画する位置を指定するための操作手段、
前記操作手段からの操作に基づいて、前記モニタ画面に表示された股関節画像上に左右の涙痕下端を通る基準補助線、右大腿骨頭外側端を通り前記基準補助線に垂直な垂直補助線、右臼蓋縁外側端を通り前記基準補助線に垂直な垂直補助線、右大腿骨頭内側端を通り前記基準補助線に垂直な垂直補助線、左大腿骨頭内側端を通り前記基準補助線に垂直な垂直補助線、左臼蓋縁外側端を通り前記基準補助線に垂直な垂直補助線、及び、左大腿骨頭外側端を通り前記基準補助線に垂直な垂直補助線を描画する描画手段、
前記描画された各垂直補助線の前記基準補助線に沿う方向における順序に基づいて、前記各垂直補助線が前記右大腿骨頭外側端、前記右臼蓋縁外側端、前記右大腿骨頭内側端、前記左大腿骨頭内側端、前記左臼蓋縁外側端、前記左大腿骨頭外側端のいずれを示すものかを対応付け、前記右大腿骨頭外側端を示す垂直補助線と前記右大腿骨頭内側端を示す垂直補助線との距離に対する前記右臼蓋縁外側端を示す垂直補助線と前記右大腿骨頭内側端を示す垂直補助線との距離の割合を右AHIとして計測し、前記左大腿骨頭外側端を示す垂直補助線と前記左大腿骨頭内側端を示す垂直補助線との距離に対する前記左臼蓋縁外側端を示す垂直補助線と前記左大腿骨頭内側端を示す垂直補助線との距離の割合を左AHIとして計測する計測手段、
として機能させるためのプログラム。
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Cited By (3)
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2008
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