JP2009218224A - コネクタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係るコネクタは、第1部材が、前後方向に開口部を有して貫通する1又は複数のキャビティを有し、該キャビティにはその内部にランス部が突設され、第2部材が、前後方向に開口部を有して貫通する孔部が形成されたリテーナ部を有し、前記リテーナ部が、第1部材に挿入され、端子が、前記ランス部に係止されるまで後方から前記キャビティ内に挿入され、前記リテーナ部が完全に挿入されると、前記端子がリテーナ部により保持されるコネクタにおいて、第2部材には、リテーナ部と連結され、第1部材の前方向の開口部を覆うように壁部が設けられ、該壁部には、前記前方向のそれぞれの開口部を介してキャビティ内に連通する窓部が設けられる。
【選択図】図1
Description
当該第1部材と第2部材とを組み立てて、続いて、ハウジングの後方から前記連通孔を介して前方の壁部に衝突するとともに、前記ランス部に係止されるまでキャビティに端子を挿入する。端子の挿入後、リテーナが空洞部に完全に収容されると、端子はリテーナと係合して保持される。以上のように、特許文献1に係るコネクタは、ランス部との係止及び保持部との係合によって端子を固定する構造を有する。
当該コネクタは、リテーナを空洞部に完全に収容する前に、一度係止した端子とランス部との係止部を解除できるという特徴を有し、この解除は、キャビティの前方の開口部を介して治具を挿入して前記ランス部を変形させることにより行われ、端子をハウジング内から取出すことができる。
第1に、当該コネクタのハウジングの前方壁部は、成型鋳型の形状に起因して十分な肉厚で形成することができず、端子の挿入による負荷や外部からの衝撃等によって破損する可能性がある。
第2に、係止部を解除する作業を行うためには、ハウジングが、その前方において端子の先端部近傍に肉厚部を有し、当該肉厚部が治具を挿入するための窓部を形成することが好ましい。窓部の周辺部は、係止部を解除するために治具を支える支点として活用され、係止部を解除する作業性を向上することができる。
ところが、特許文献1に開示されたコネクタは、上述のように、鋳型に起因して製造時に当該肉厚部を十分な厚みで形成することができない。肉厚部が薄いと、治具を挿入してランス部と端子との係止を解放する際に、治具を肉厚部の支点部に強く押し当てながら作業を行うので、肉厚部の材質上過負荷によって肉厚部が破損してしまうという問題がある。
(2)また、本発明に係るコネクタの窓部は、キャビティ内のランス部に対して貫通する第1の窓部と、端子に対して貫通する第2の窓部とを具備することが好ましい。
(3)また、本発明に係るコネクタのキャビティ及び窓部は、一以上の列、一以上の行、あるいは、行列で配列されていることが好ましい。
(4)また、本発明に係るコネクタは、第1部材又は第2部材が壁部を案内する案内部をさらに備えることが好ましい。
(5)また、本発明に係るコネクタは、案内部において係止部が形成されることが好ましい。
(6)また、本発明に係るコネクタは、前記窓部に挿入される端子を収容するハウジングを具備した相手方コネクタに設けられた突起又は凹部と嵌合するための凹部又は突起が第2部材のハウジングに設けられることが好ましい。
(2)に係る発明は、第1の窓部と第2の窓部とを具備するので、第1窓部は、その窓枠をキャビティ内の端子に向けて案内されるテーパー形状等としたり、端子に平行に案内されるように設計したりすることによって、相手方コネクタの端子をキャビティ内の端子に挿入し易く形成することができ、第2窓部は、所定の肉厚で窓枠を形成し、端子とランス部との係止部を解除するために、例えば、窓枠周辺部を支点として治具を強く押し当てながらランス部を変形させて端子との係止を解除することができる。
(3)に係る発明は、キャビティ及び窓部が行、列又は行列の形態で配列されるので、第1部材において複数の端子を所定位置に整列させ、第2部材の壁部においてキャビティの開口部に対応するように窓部を配置させることによって、複数端子を有するコネクタを形成することができる。
(4)に係る発明は、壁部を案内する案内部をさらに備えているので、第1部材と第2部材とを挿抜方向の移動のみで容易に組み立てることができる。
(5)に係る発明は、案内部において係止部が形成されているので、第1部材と第2部材との組み立てについて、嵌合状況を目視しながら行うことができる。
(6)に係る発明は、相手方コネクタに設けられた突起又は凹部と嵌合するための凹部又は突起が第2部材のハウジングに設けられるので、本発明に係るコネクタの組み立て完成後に、相手方コネクタを強固に固定することができる。
図2(a)は、図1(a)の組み立て途中であって、B面をみた斜視図である。
図2(b)は、図1(b)の組み立て途中であって、A面をみた斜視図である。
図4は、本発明に係るコネクタの組み立て構成図である。
図4(a)は第1部材1の上面図である。
図4(b)は第1部材1と第2部材2とを組み立てた正面図である。
図4(c)は図2(a)における第1部材1と第2部材2との組み立て途中であって、B−Bの断面図である。
図4(d)は第1部材1と第2部材2との組み立てを完成した図4(b)のB−Bの断面図である。
まず、図1を参照して、第1部材1と第2部材2との嵌合において、第2部材2のリテーナ4が、前記キャビティ3を垂直方向に横断するように第1部材1の空洞部11に挿入され、第2部材2の壁部5が第1部材1の案内部12に沿って挿入され、同時に、第1部材1の画成部19が、第2部材2の壁部5とリテーナ4との間に形成された空間部21に挿入されるように図2(a)(又は図2(b))の状態に組み立てられる。この時点では、空洞部11内の側面13の内面において、図5に示したように、第1部材1の両側面13の係止片14と第2部材2のリテーナ4の段部10とが当接し、一時的にリテーナ4の挿入を阻止しており、第1部材1と第2部材2とは完全に結合されていない。この状況におけるキャビティ3内の様子が図4(c)に示されている。第2部材2の壁部5は第1部材1のA面と接してそれを覆うように位置し、壁部5の窓部8は各キャビティ3の内部に連通している。また、リテーナ4は、第1部材1のキャビティ3内を横断する空洞部11を密封するとともに、孔部9を介してキャビティ3と連通する連通孔を形成している。これにより、各キャビティ3は、各孔部9を介して前面Aから後面Bまで連通する構成となる。
後方のB面側における各キャビティ3の開口部から前記孔部9を介して端子15を前方のA面方向に挿入する。端子15には、端末処理された電線が圧着部を介して接続されており、周面に凹部18が形成されている。当該端子15は、その凹部18がランス部16と対向するように挿入される。その挿入過程において、端子15の周面は、ランス部16の突起部17を押圧し、その表面を摺動しながらランス部16を弾性変形させる。そして、挿入完了位置で、突起部17が前記凹部18に嵌合して、突起部17の押圧は解除されることとなり、ランス部16が弾性復元する。これにより、端子15とランス部16との係止部が形成され、当該係止によって端子15のB面方向への移動が規制される。さらにこのとき、端子15の先端部は、壁部5の一部と当接して挿入方向への移動が規制されている。
以上のように、端子15は、キャビティ3内の所定位置に配置され、挿入方向及び引抜き方向への移動が規制される。ここで、例えば、端子15をキャビティ内から取出したい場合や、電線との接触不良等を発見した場合は、図7に示したように、窓部8から係止部に対して治具30を挿入し、窓部8の窓枠周辺の肉厚部を支点としてテコの原理を利用して突起部17と凹部18との係止を解除することができる。当該解除作業において、支点部に負荷をかけても窓枠部の周辺部の厚みは大きいので破損することはない。
図6は、第1部材1の側面13の内面の係止片14と第2部材2のリテーナ4の段部10との空洞部11内部における係止図を示している。第1部材1と第2部材2とを完全に嵌合させるために、第2部材2のリテーナ4及び壁部5が挿入方向に挿入されると、段部10が係止片14の傾斜面に沿って摺動しながら互いに弾性変形して所定位置で弾性復元して図6に示したように嵌合する。これにより、係止片14と段部10との係止部が形成され、第1部材1と第2部材2との組み立てが完成する。
また、第1部材1と第2部材2との係止部に関する変形例としては、案内部12上に突起又は凹部を設け、壁部5の側部に突起又は凹部を設けることによって互いの突起及び凹部を嵌合させて係止部を形成することもできる。
図8(a)と(b)は異なる角度からみた組み立て前の斜視図である。図9は、第1部材81と第2部材82との組み立て完成図である。
第1部材81には、前面A及び後面B方向に開口部を有して貫通するキャビティ83が一列に二段形成され、キャビティ83を途中で切断するように空洞部91が形成されている。前面A側のキャビティ83を有する画成部99の両側面には、傾斜を有する突起90が形成されている。また、キャビティ83内には、図示されていないランス部(図10及び11の符号103参照)が延びており、端子が所定位置まで挿入されたときに、引抜き方向に対する係止部を形成する。
続いて、電線を接続した端子105が、後面Bから前面A方向へと各キャビティ83内に挿入される。図10において、端子105は、ランス部103の突起部を押圧しつつ、ランス部103を弾性変形させながら挿入される。そして、ランス部103は、所定位置で、突起部が端子の開口部に嵌入して弾性復元する。それにより、端子105の開口部の縁部とランス部103の突起とが係止されて端子の引抜き方向への移動が規制される。また、端子105の挿入方向への規制は、正面壁部95がその役割を担う。このとき、端子105の挿入力が大きくても正面壁部95の厚みは十分に大きいので、端子105の当接によって正面壁部95が損傷することはない。
また、リテーナ84の孔部89を画定する頂壁92は、上段の端子105と所定間隔を隔てて位置し、孔部89の底面部98は、下段の端子105と所定間隔を隔てて位置している。
本実施例によるコネクタは、正面壁部95における1つの窓部87が、ランス部103と端子105との係止部への貫通孔と、相手方コネクタの端子を受容するための孔部との二つの機能を有する。
2・・・第2部材
3・・・キャビティ
4・・・リテーナ
5・・・壁部
6・・・接続部
7・・・第1窓部
8・・・第2窓部
9・・・孔部
10・・段部
11・・空洞部
12・・案内部
13・・側部
14・・係止片
15・・端子
16・・ランス部
17・・突起部
18・・凹部
19・・画成部
20・・規制部
21・・空間部
30・・治具
81・・第1部材
82・・第2部材
83・・キャビティ
84・・リテーナ
85・・前壁部
86・・接続部
87・・窓部
89・・孔部
90・・突起
91・・空洞部
92・・頂壁
93・・凸部
94・・係止片
95・・正面壁部
97・・第1溝部
97’・・第2溝部
98・・底面部
99・・画成部
100・・案内部
103・・ランス部
105・・端子
Claims (1)
- 第1部材と第2部材とを有して構成され、
第1部材が、前後方向に開口部を有して貫通する1又は複数のキャビティを有し、該キャビティにはその内部にランス部が突設され、
第2部材が、前後方向に開口部を有して貫通する孔部が形成されたリテーナ部を有し、
前記リテーナ部が、第1部材において前記キャビティ内を横断するように、かつ、前記孔部と前記キャビティとを連通するように挿入され、
端子が、前記ランス部に係止されるまで後方から前記キャビティ内に挿入され、
前記リテーナ部が完全に挿入されると、前記端子がリテーナ部により保持されるコネクタにおいて、
第2部材には、リテーナ部と連結され、第1部材の前方向の開口部を覆うように壁部が設けられ、該壁部には、前記前方向のそれぞれの開口部を介してキャビティ内に連通する窓部が設けられ、
第1部材及び第2部材の組立中に、窓部の開口部が前記ランス部と前記端子との係止部に対して連通し、
前記リテーナ部が完全に挿入されると、前記窓部の開口部が、前記端子に対向する位置で開口部を介してキャビティ内に相手方コネクタの端子を受容することができることを特徴とするコネクタ。
Priority Applications (1)
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