JP2009217205A - 表示装置の分解方法および分解装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、表示装置をなすガラス基板上に設けた表面層を予め剥離して回収することで、簡易な方法で、高純度の材料を、次工程の材料として提供することを目的とするものである。
【解決手段】本発明は、ガラス基板(1および8)上に表面層47を設けた表示装置(14)を固定する筐体(15と16)から、表示装置(14)を取り出す筐体取り外し工程21を経た後、ガラス基板(1および8)上の表面層47を除去する表面層除去工程28で、レーザ光線48を照射することで表面層47をガラス基板(1および8)から剥離するというものである。
【選択図】図5

Description

本発明は、表示装置をなすガラス基板上に設けた表面層を回収する分解方法および分解装置に関するものである。
従来より、廃電化製品を再資源化する技術はいろいろなものが提案されている。
特に、テレビ受像機においては、大画面を構築するための基幹技術である液晶パネルやプラズマディスプレイパネル(以下、PDPと称す。)を再資源化する技術が多数提案されている。
その中心は、表示装置の主要部材であるガラスを再資源化するというものである。
その方法は、ブラウン管で表示装置を構築していた頃から大きな進展はなく、次のような方法が提案されている。
まず、ブラウン管の場合、ブラウン管を構成するガラス組成の違いから、ブラウン管をパネル部とファンネル部とに分割し、各々をスイングハンマーなどに代表される破砕機を用いてガラス片へと粉砕し、金属片は磁力選別装置にて除去している。
その後、このガラス片は、回転ドラムなどに代表される研磨機を用いてガラス片相互を擦り合わせ、ガラス片表面を研磨している。
このようにして研磨されたガラスカレットは、再資源として次工程のメーカーへと出荷される。
一方、研磨によって発生した研磨屑には、破砕機や研磨機といった設備起因で発生する
金属成分やガラス粉などが混在した状態となっているため、磁力による選別などの工程を経て回収され、再資源化が図られている。
また、液晶パネルの場合、液晶パネルを構成する偏光板や液晶などの回収工程を経た後、ガラス基板を破砕機にてガラス片へと破砕する。
その後の工程は、ブラウン管と同様の工程を経る(例えば、特許文献1参照)。
あるいはPDPの場合、PDPを構成する前面パネルと背面パネルとに分離後、各表面層を研磨して除去し、素ガラスの基板とする。
その後、この素ガラスの基板を破砕してガラスカレットとし、再資源化を行っている(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−305501号公報 特開2007−161550号公報
ところで、テレビ受像機やコンピュータのディスプレイのみならず、携帯電話やナビゲーションシステム、あるいは炊飯器や洗濯機などに代表される白物家電など、多岐にわたる分野に用いられる表示装置の多くは、ガラスを基材として製造されている。
したがって、この表示装置を再資源化するためには、主要な成分であるガラス基材をいかに再資源として利用できるようにするか、が検討課題の中心であった。
従来、ガラスを再資源化するために、破砕後に行う擦り合わせによる表面研磨では、どうしても表面層の塗布物や薄膜が完全に除去できないため、純度の高い素ガラスを得ることができず、次工程のガラスメーカーでは受け取ってもらえなかった。
その結果、表示装置のガラスは、付加価値の低いガラスウールやガラスビーズ、路盤材やセメントの原料として再資源化できればよいほうであり、更に純度が低い場合、再資源化されずに埋立てや焼却処分を行っていた。
ところで、上述したように、ガラスの付加価値を高めるために表面研磨を行うことで発生する研磨屑の中には、貴金属や希少金属(例えば、銀、インジウム、クロムなど)が含まれている。
昨今、これらの金属は、資源の枯渇が問題視されており、高い純度で再資源化されることが望まれている。
しかしながら、表示装置の大半を占めるガラスを再資源化するために、上述した擦り合わせによる研磨方法では、設備起因となる金属や、再資源化の工程で生じる様々な異物が発生するため、これらの研磨屑から上述した貴金属や希少金属を分離、選別することは容易ではなく、高い純度で再資源化することは困難であるという課題があった。
そこで、本発明は、ガラス基板上に設けた表面層を非接触で、剥離回収することで、簡易な方法で、高純度のガラス基材および、貴金属や希少金属を回収し、次工程の材料として提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明の表示装置の分解方法は、ガラス基板上に表面層を設けた表示装置を固定する筐体から、表示装置を取り出す筐体取り外し工程を経た後、ガラス基板上の表面層を除去する表面層除去工程で、レーザ光線を照射することにより、非接触で表面層そのものを昇華または、溶融せしめるとともに、ガラス基板の表面層を剥離するというものである。
また本発明の表示装置の分解装置は、レーザ光線を発生するレーザ光源と、レーザ光線を表示装置へと照射するノズルと、レーザ光源とノズルとを連絡するアームとを設けるというものである。
上記発明により、表示装置を構成するガラス基板上の表面層を、ガラス基板表面層より昇華ガスとともにリン片状の微小片として剥離することが可能となる。
本発明によれば、表示装置を構成するガラス基板上の表面層を、ガラス基板表面層より昇華ガスとともにリン片状微小片として非接触で剥離することが可能となり、表面層を構成する部材を所定のガスや微小片で回収することができる。
その結果、表面層を構成する部材を高い純度で回収するとともに、ガラス基材をも高い純度で回収することが可能となる。
本発明の実施の形態は、ガラス基板上に表面層を設けた表示装置を固定する筐体から、表示装置を取り出す筐体取り外し工程を経た後、ガラス基板上の表面層を除去する表面層除去工程で、レーザ光線を照射することにより、非接触で表面層をガラス基板から剥離するというものである。
このような表示装置の分解方法を用いれば、表面層をなす部材をガスとともにリン片状の微小片で剥離することが可能となる。
さらに、本発明の実施の形態は、上記剥離した表面層の昇華したガスとリン片状の微小片を所定箇所へと回収する表面層回収工程を設けたものである。
本工程を設けることにより、昇華したガスとリン片状の微小片として剥離した表面層を、所定箇所へ回収し易くすることができる。
その結果、所定のガスや微小片で表面層を回収することが可能となり、再資源としての表面層回収部材の純度を高めることができる。
しかも、ガラス基材も高い純度で回収することができる。
また、本発明の実施の形態は、レーザ光線を発生するレーザ光源と、レーザ光線を表示装置へと照射するノズルと、レーザ光源とノズルとを連絡するアームとを設けるというものである。
本構成により、表面層をなす部材を昇華したガスとリン片状の微小片で剥離することが可能となる。
さらに、本発明の実施の形態は、ノズルから照射したレーザ光線によって、表示装置をなすガラス基板上に設けた表面層が剥離した結果生じる昇華したガスとリン片状の微小片を所定箇所へと回収する回収手段とを設けるというものである。
本構成により、昇華したガスとリン片状の微小片として剥離した表面層を、所定箇所へ回収し易くすることができる。
その結果、所定のガスや微小片で表面層を回収することが可能となり、再資源としての表面層回収部材の純度を高めることができる。
以下、本発明の実施例について、プラズマディスプレイ装置を用いた場合を一例として図面を参照しながら説明する。
(実施例1)
まず、プラズマディスプレイ装置におけるPDPの構造について、図1を用いて説明する。
図1に示すように、ガラス基板からなる前面基板1上には、走査電極2と維持電極3とで対をなすストライプ状の表示電極4が複数形成され、その表示電極4を覆うように誘電体層5が形成され、その誘電体層5上には保護層6が形成されている。
このように、前面基板1上に表示電極4、誘電体層5および保護層6からなる表面層を形成することにより、前面パネル7を構成している。
また、ガラス基板からなる背面基板8上には、ストライプ状のアドレス電極9が複数形成され、アドレス電極9を覆うように誘電体層10が形成されている。アドレス電極9間の誘電体層10上には、アドレス電極9と平行に複数の隔壁11が配置され、この隔壁11の側面および誘電体層10の表面に蛍光体層12が設けられている。
このように、背面基板8上にアドレス電極9、誘電体層10、隔壁11、蛍光体層12からなる表面層を形成することにより、背面パネル13を構成している。
これらの前面基板1と背面基板8とは、表示電極4とアドレス電極9とが直交するように、微小な放電空間を挟んで対向配置されるとともに、周辺部が封着部材で接合されて封止され、放電空間には、例えばネオンとキセノンの混合ガスが放電ガスとして封入されている。
また、表示電極4とアドレス電極9とが交差する位置にそれぞれ放電セルが形成され、その各放電セルには、表示電極4が伸びる方向に、赤色、緑色および青色となるように蛍光体層12が一色ずつ順次配置されている。
以上のように、前面パネル7と背面パネル13とからなるパネル(PDP)14において、アドレス電極9と走査電極2との間に書き込みパルスを印加することで、アドレス電極9と走査電極2との間でアドレス放電を行い、表示すべき放電セルを選択する。
その後、走査電極2と維持電極3との間に、交互に反転する周期的な維持パルスを印加することで、走査電極2と維持電極3との間で維持放電を行い、所定の表示を行う。
図2は、上述した構造のパネル14を組み込んだ、プラズマディスプレイ装置の全体構成の一例を示したものである。
図2に示すように、表示装置であるパネル14を収容する筐体は、前面カバー15と金属製の背面カバー16とから構成され、前面カバー15の開口部には光学フィルターおよびパネル14の保護を兼ねたガラス等からなる前面板17が配置されている。
なお、この前面板17には電磁波の不要輻射を抑制するために、銀蒸着が施されている。
一方、背面カバー16には、パネル14等で発生した熱を外部に放出するための複数の通気孔16aが設けてある。
次に、パネル14の背面側には、このパネル14を保持するアルミニウム等からなるシャーシ18が熱伝導シート19を介して配置され、さらに、シャーシ18の背面側には、パネル14を表示駆動するための複数の電気回路部材20を取り付けることで、表示ユニットが構成されている。
この電気回路部材20は、パネル14の表示駆動とその制御を行うための電気回路を備えており、パネル14の縁部に引き出された電極引出部(図示せず)に、シャーシ18の四辺の縁部を越えて延びる複数のフレキシブル配線板(図示せず)によって電気的に接続されている。
また、シャーシ18の後面には、電気回路部材20を取り付けたり、背面カバー16を固定するためのボス部18aが、ダイカスト等による一体成型によって突設されている。
なお、このシャーシ18は、アルミニウム平板に固定ピンを固定して構成してもよい。
ところで、熱伝導シート19は、パネル14で発生した熱をシャーシ18に効率よく伝えて放熱を促すためのものであり、パネル14およびシャーシ18のそれぞれと接着剤によって接着している。
つまり、図1に示した、パネル14をなす背面パネル13の構成要素である背面基板8は、図2に示すように、接着剤と熱伝導シート19を介してシャーシ18に接着している。
次に、このようなプラズマディスプレイ装置の解体方法について、図3の工程フロー図に従って説明する。
廃棄するプラズマディスプレイ装置(廃棄PDPテレビ)は、筐体取り外し工程21において、まず人手により背面カバー16を外した後、前面カバー15を外す。
次の電気回路部材解体工程22では、図示していない固定ネジ等を外して、電気回路部材20をシャーシ18から順次取り外す。
さらに、図示していないフレキシブル配線板をパネル14から取り外す。
この段階では、パネル14、熱伝導シート19およびシャーシ18が一体に固定されたモジュールの状態である。
次のシャーシ分離工程23では、このモジュールを電気炉にて熱伝導シート19の接着剤の接着力が低下する温度まで加熱することにより、熱伝導シート19の接着力を低下させている。
この状態で、人手あるいは機械的な方法にて引き剥がし力を加えることにより、パネル14とシャーシ18と熱伝導シート19とに分離している。
次に、基板分離工程24では、分離されたパネル14に対し、封着部材によって接合した部分に沿ってレーザ光線を照射することで、パネル14の外周部を切断し、前面パネル7と背面パネル13とに分離する。
その後、表面層除去工程25において、前面パネル7に対してレーザ光線を照射することで、前面基板1上に設けた表面層を剥離、除去することができ、前面基板1は素ガラスの基板となる。
同様に、表面層除去工程26において、背面パネル13に対してレーザ光線を照射することで、背面基板8上に設けた表面層を剥離、除去することができ、背面基板8は素ガラスの基板になる。
この素ガラスの基板をカレット化し、カレット化によって得られたカレットガラスを溶融することで、再び表示装置用のガラス基板として付加価値の高いガラスのリサイクルを可能にするものである(カレット化工程27)。
また、前面基板1および、背面基板8上に設けられている表面層は、レーザ光線を照射することによって表層剥離を生じ、大小様々のリン片状の微小片となって各々前面基板1、背面基板8から剥れるため、後述する回収手段によって容易に回収することが可能となる(表面層回収工程28)。
上述したように、廃棄PDPテレビに対して、筐体取り外し工程21、電気回路部材解体工程22およびシャーシ分離工程23を行うことにより、パネル14を取り出すことができる。
次に、この基板分離工程24の実施方法について、図面を用いて説明する。
取出されたパネル14は、図4に示すように、前面パネル7と背面パネル13との周辺部が封着部材(フリットガラス)30によって接合されている。
図4(a)は平面図であり、図4(b)はパネル周辺部を示す断面図である。
封着部材30にて接合された部分であるパネル周辺部のパネル内側(図中、一点鎖線60を付与)を切断すれば、切断箇所の内側の部分は前面パネル7と背面パネル13とに分かれる構造となっている。
すなわち、一例として図4に示した一点鎖線60の位置でパネル14をレーザ光線にて切断する。
同様に、他の3辺においても相等する位置(接合部分の内側の位置)でパネル14をレーザ光線にて切断する。
このように、基板分離工程24では、封着部材30が形成された接合部分の内側(図中、一点鎖線60)を切断することで、パネル14を、封着部材30を含むパネル周辺部と、前面パネル7と背面パネル13とに分離する部分とに分けることができる。
次に、基板分離工程24において、パネル14の切断を行う際に用いる切断装置と、表面層除去工程25、26において、前面基板1および背面基板8上に設けられた表面層を剥離、除去する際に用いる剥離装置について、図5〜図10を用いて説明する。
切断装置31および、剥離装置32の斜視図を図5に示す。
まず、符号33を付与したものは、切断装置31および、剥離装置32に対してレーザを供給するレーザ光源である。
レーザ光源33から出力されたレーザは、分岐部34を介して、切断装置31へとレーザを供給する切断側アーム35と、剥離装置32へとレーザを供給する剥離側アーム36とに分光される。
切断側アーム35および、剥離側アーム36の先端には、各々集光レンズ(図示せず)を有する切断用ノズル37と剥離用ノズル38とが設けてあり、レーザ光源33から供給されたレーザはこの集光レンズを介して切断レーザ光線45、剥離レーザ光線48として出力される。
切断用ノズル37と剥離用ノズル38とは、各々切断側アーム35と剥離側アーム36の関節39を折り曲げることで所定の位置へと移動することが可能となっている。
この関節39を多関節とすれば、より円滑に所定の位置へ、各々のノズル37、38を移動させることができる。また、切断用ノズル37と剥離用ノズル38を3軸ロボットに取り付ければ、照射位置を数値制御でき、様々な大きさや形状にも対応可能となる。
つぎに、符号40を付与したものは、パネル14を載置する切断用テーブルであり、符号41を付与したものは、前面パネル7または、背面パネル13を載置する剥離用テーブルである。
この剥離用テーブル41に載置する前面パネル7または、背面パネル13は、図3の工程フロー図を用いて説明したように、切断装置32を用いてパネル14の周辺部を切断することで分離可能となったものである。
なお、レーザ光源33としてCOレーザを用いれば、前面パネル7をなす前面基板1および、背面パネル13をなす背面基板8が、素ガラスの基板であることからレーザ光線を吸収する吸収体として作用するので、パネル14の切断や各々前面基板1、背面基板8上に施した表面層が剥離し易くなる。
しかも、各々前面基板1、背面基板8上の表面層を溶融、気化させることで剥離するとともに、ガラス基板の表面も溶融、気化できるので、ガラス基板上に残留物がなくなる。
その結果、高純度の表面層のリン片上の微小片と、高純度のガラス基板とを得ることが可能となる。
また、レーザ光源33としてYAGレーザを用いた場合には、レーザ光線がガラス基板に吸収されることなく透過するため、除去する材質によっては基板上の表面層のみを除去することが可能となり、ガラス基板にダメージを与えることなく表面層を剥離することが可能となる。
その他、剥離する対象物に応じて、レーザ光線の波長、出力を調整すれば、同様の作用、効果を得ることができる。
具体的な例として、1.5kWのCOレーザを50mm角の範囲で高速に走査すれば、表面層を溶融、気化することができ、ガラス基板上から剥離することができた。
また、図6に示すように、切断側アーム35と剥離側アーム36に換えて、切断側ファイバー42と剥離側ファイバー43として伝送経路に光ファイバーを用いれば、各々切断側アーム35、剥離側アーム36を用いていたときよりも、より滑らかな動きを得ることができる。
次に、図7を用いて、基板分離工程24の詳細を説明する。
図7に示したものは、切断装置31の要部側面図である。図に示すように、切断用テーブル40上には、図3で説明した筐体取り外し工程21からシャーシ分離工程23を経て取り出したパネル14が載置されている。
このパネル14は、図中、要部拡大図に示すように、封着部材30を含むパネル14の周辺部を、切断用テーブル40から突き出すように載置している。
このような状態で、図示しないレーザ光源から出力されたレーザ光線は、切断用ノズル37から切断レーザ光線45として照射される。
切断レーザ光線45を照射する目標位置は、パネル14の接合部である封着部材30の内側、すなわち図中、一点鎖線60で示した箇所である。
なお、レーザ光源(図示せず)の種類や、切断レーザ光線45の出力、焦点深度、波長などの諸条件によっては、図8に示すように、パネル14に対して切断用ノズル37と対象となる位置に切断用ノズル37aを設け、パネル14の両側から切断レーザ光線45、45aを照射すれば、一度の作業でパネル14の周辺部を図中、上下方向から同時に切断することが可能となる。
上述したように、レーザ光線を用いてパネル14を切断すれば、以下の作用効果を奏することが可能となる。
すなわち、従来用いていた物理的手段、例えばダイヤモンドカッター、ダイヤモンドホイールカッター(いずれも図示せず)などの場合、図9(a)に示すように、基本的なカットの軌跡60が直線であることから、以下の課題があった。
すなわち、パネル14の一部に避けて切断したい部分61がある場合、パネル14の周辺部の切断において、図中62で示した余分な切り落としが生じることになる。
これに対し、本発明のレーザ光線で切断する場合、図9(b)に示すように、その軌跡63を任意に走らせることができ、しかも、曲線の加工も行うことができる。
したがって、再資源化に至らない、不要な部分の削除が必要最小限の加工で止めることが可能となる。
また、リサイクル現場においては、図10に示すように、パネルが割れ、欠けのない状態で戻ってくるとは限らず、割れているパネル14aや欠けているパネル14bに対して、上述したカッターなどの接触を伴う物理的手段を用いた場合、カッターを押し付けて傷を付ける際に、割れている部分64が動くために傷を付けることが困難である。
あるいは、図10(b)のように、パネル14bの一部に欠け部65がある場合、欠け部65において、カッターを損傷する可能性がある。
これに対し、レーザ光線を用いた場合、非接触であるため、上記のような不具合を起こすことなく、必要な部位の加工がパネル14a、14bの割れ64、欠け部65に関係なく可能である。
しかも、レーザ光線は溶断であるため、その切り口はシャープなエッジとならないので、作業者が取り扱う際、より安全となる。
さらに、非接触加工であるため、切断工具自体が起因となる部材の微粉等が発生することがないので、純度の高い回収物を得ることが可能となる。
加えて、物理的接触を伴わないため、カッターの刃のメンテナンスや交換作業が発生しないため、工程の稼動率を低下させることがない。
つぎに、図11を用いて、表面層除去工程25、26について説明する。
図11に示したものは、剥離装置32の要部側面図である。図に示すように、剥離用テーブル41上には、図5から図8を用いて説明した基板分離工程24(図3中)を経て、前面パネル7および、背面パネル13に分離されたものが載置される。
以下、前面パネル7の表面層を剥離する場合を例に取り説明する。
図に示すように、前面パネル7は、走査電極2、維持電極3からなる表示電極4および、誘電体層5と保護層6からなる表面層47を図中上方となるように、剥離用テーブル41上に載置される。
このような状態で、図示しないレーザ光源から出力されたレーザ光線は、剥離用ノズル38から剥離レーザ光線48として照射される。
剥離レーザ光線48の出力は、レーザ光源(図示せず)の種類や、表面層47の材料などに応じて設定すればよい。
本実施例では、剥離レーザ光線48を、前面パネル7の端部(図中、左端)から右方へと順次照射する。
剥離レーザ光線48を照射された表面層47は、レーザエネルギーを吸収することで、発熱し、溶融、蒸発あるいは昇華することになるため、前面基板1から剥離することができる。
あるいは、レーザエネルギーを低くして表面層47のみを発熱させることで、前面基板1と表面層47との間に熱応力を発生させることになり、その結果、前面基板1と表面層47とを剥離させることができる。
なお、1.5kWのCOレーザレーザを走査して照射させることで、表層剥離した表面層47は、50〜300mm角程度の微小片49となって剥れた。
つぎに、この表面層47から剥離した昇華ガスと微小片49を回収する回収手段として、例示した送風ファン50と、昇華ガスと微小片回収部51について説明する。
図11に図示したように、一方に送風ファン50(図11中、左方)、他方に剥離した昇華ガスと微小片49を回収するための微小片回収部51(図11中、右方)を設置する。
そして、矢印52に示すように、送風ファン50から微小片回収部51へ向けて、昇華ガスと微小片49を移動させるに足る程度の風量を送風ファン50が供給する。
この風量は、昇華ガスと微小片49の組成に応じて適宜、適切な風量を設定すればよい。
このようにすれば、銀やインジウムなどの貴金属や希少金属を含む表面層47を、従来の研磨屑から選別、回収するよりも、必要な部位をガスや微小片単位で回収することができるため、より高い純度で再資源を提供することが可能となる。
さらに、図12に示すように、微小片49を回収する風の流れを送風ファン50aから微小片回収部51a(AC方向)、送風ファン50bから微小片回収部51b(BD方向)の2系統設ける。
このような回収手段を設けた場合、パネル14の種類に応じて風の流れる方向を切り換えれば、液晶パネルとPDPあるいは、第1のメーカーと第2のメーカーなどのように、異なる種類のパネルあるいは、メーカー毎に応じた昇華ガスと微小片49の回収を、同じ工程で処理することが可能となる。
なお、昇華ガスと微小片49の回収手段としては、上述したもののほかに、剥離用テーブル41を所定方向に傾斜させる(図10中、AからCへの傾斜させる)、あるいは、ブラシなどを用いて掃拭してもよい。
また、上述した送風ファン50や剥離用テーブル41の傾斜、あるいはブラシなどの掃拭手段、更にはパネル14の上方にて微小片回収部51aに回収されないガスを回収する大型のフード53などを組合せれば、より回収効率が向上する。
以上、詳細な説明についてプラズマディスプレイ装置を用いて説明したが、本発明は、液晶パネルや、SED(Surface-conduction Electron-emitter Display)、LCD(Liquid Crystal Display)、EL(electroluminescence)ディスプレイなどの平面型の表示パネルに対しても適用することができるのは勿論のこと、ブラウン管のような曲面を持つ表示装置であっても同様の効果を得ることができる。
また、いわゆるテレビ受像機のみならず、ナビゲーションシステムや携帯電話など、他の表示装置でも同様の効果を得ることができる。
本発明は、例えば、ブラウン管内面の一部に塗布されている鉛などように、表示装置のガラス基板の再資源化や、ガラス基板に設けられた物質の再資源化のみならず、環境負荷物質の回収にも用いることができる。
更には、塗装やメッキしてある樹脂材のリサイクルにおいても、塗装やメッキを容易に剥離することができ、純度の高いリサイクル材を提供することができる。
本発明の一実施例におけるプラズマディスプレイパネルの構造を示す斜視図 本発明の一実施例におけるプラズマディスプレイ装置の全体構成図 本発明の一実施例におけるプラズマディスプレイ装置の解体工程のフロー図 (a)は本発明の一実施例におけるプラズマディスプレイパネルの平面図、(b)は同プラズマディスプレイパネル周辺部の要部断面図 本発明の一実施例におけるプラズマディスプレイパネルの切断装置および剥離装置の斜視図 本発明の他の一実施例におけるプラズマディスプレイパネルの切断装置および剥離装置の斜視図 本発明の一実施例におけるプラズマディスプレイパネルの切断装置の要部側面図 本発明の他の一実施例におけるプラズマディスプレイパネルの切断装置の要部側面図 本発明の一実施例と従来のプラズマディスプレイパネルの切断状態を比較する説明図 本発明の一実施例におけるプラズマディスプレイパネルの切断状態を比較する説明図 本発明の一実施例におけるプラズマディスプレイパネルの剥離装置の要部側面図 (a)は本発明の一実施例における表面層から剥離した微小片を回収する回収手段を説明する平面概念図、(b)は同側面概念図
符号の説明
1 前面基板(ガラス基板)
8 背面基板(ガラス基板)
14、14a、14b パネル(表示装置)
15 前面カバー(筐体)
16 背面カバー(筐体)
21 筐体取り外し工程
25、26 表面層除去工程
28 表面層回収工程
33 レーザ光源
35 切断側アーム(アーム)
36 剥離側アーム(アーム)
37、37a 切断用ノズル(ノズル)
38 剥離用ノズル(ノズル)
45、45a 切断レーザ光線(レーザ光線)
47 表面層
48 剥離レーザ光線(レーザ光線)
49 微小片
50、50a、50b 送風ファン(回収手段)
51、51a、51b 微小片回収部(回収手段)

Claims (4)

  1. ガラス基板上に表面層を設けた表示装置を固定する筐体から、前記表示装置を取り出す筐体取り外し工程を経た後、前記ガラス基板上の前記表面層を除去する表面層除去工程で、レーザ光線を照射することにより、非接触で前記表面層を前記ガラス基板から剥離することを特徴とする表示装置の分解方法。
  2. ガラス基板上に表面層を設けた表示装置を固定する筐体から、前記表示装置を取り出す筐体取り外し工程を経た後、前記ガラス基板上の前記表面層に対してレーザ光線を照射することで、前記表面層を前記ガラス基板から非接触で剥離する表面層除去工程と、この表面層除去工程にて発生する剥離した表面層の微小片を所定箇所へと回収する表面層回収工程とを設けたことを特徴とする表示装置の分解方法。
  3. レーザ光線を発生するレーザ光源と、前記レーザ光線を表示装置へと照射するノズルと、前記レーザ光源と前記ノズルとを連絡するアームとを設けたことを特徴とする表示装置の分解装置。
  4. レーザ光線を発生するレーザ光源と、前記レーザ光線を表示装置へと照射するノズルと、前記レーザ光源と前記ノズルとを連絡するアームと、前記ノズルから照射した前記レーザ光線によって、前記表示装置をなすガラス基板上に設けた表面層が剥離した結果生じる表面層の微小片を所定箇所へと回収する回収手段とを設けたこと特徴とする表示装置の分解装置。
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