JP4457556B2 - プラズマディスプレイ用基板の回収方法 - Google Patents

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  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、大画面で、薄型、軽量のディスプレイ装置として知られているプラズマディスプレイに用いられる基板の回収方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、プラズマディスプレイは、視認性に優れた薄型表示デバイスとして注目されており、高精細化および大画面化が進められている。
【0003】
このプラズマディスプレイには、大別して、駆動的にはAC型とDC型があり、放電形式では面放電型と対向放電型の2種類があるが、高精細化、大画面化および製造の簡便性から、現状では、AC型で面放電型のプラズマディスプレイが主流を占めるようになってきている。
【0004】
このようなプラズマディスプレイにおいては、透明な一対のガラス基板を間に放電空間が形成されるように対向配置するとともにガラス基板に電極群を配置したプラズマディスプレイパネル(以下パネルという)と、このパネルを保持するシャーシと、このシャーシに取り付けられ前記パネルに信号を印加して表示を行う表示駆動回路ブロックとでパネルモジュールを構成し、このパネルモジュールを筐体で覆うことにより完成品としている(特許文献1参照)。
【0005】
ところで、資源の有効利用などの観点から家電製品などのリサイクルが重要視されてきており、プラズマディスプレイのリサイクルについても検討しておく必要がある。
【0006】
【特許文献1】
特許第2807672号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このプラズマディスプレイにおいては、一対のガラス基板を対向配置してなるパネルと金属からなるシャーシとを両面テープや粘着力のある熱伝導パテを用いて取り付けることが行われており、パネルとシャーシとは接着剤を介して接着されている。このため、パネルとシャーシとを分離したとき、パネルを構成するガラス基板に接着剤が付着したまま残ってしまう。ガラス基板を破砕してガラスカレットにすることによりガラス製造の原料として再利用する場合、このようなガラス基板に付着した接着剤は不純物になるという課題があった。
【0008】
本発明はこのような現状に鑑みてなされたもので、プラズマディスプレイを解体する際、パネルの構成部材である基板に接着剤が残ることを抑制することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、プラズマディスプレイパネルを構成する一対の基板のうち少なくとも一方の基板に、接着剤を介して部材を接着してなるプラズマディスプレイ基板の回収方法において、部材が接着された基板から前記部材を分離する工程と、前記基板の被接着面に残る接着剤を除去する接着剤除去工程と、前記基板の被接着面を研磨する研磨工程とを備え、前記研磨工程は、前記接着剤除去工程の後で行うとともに、プラズマディスプレイパネルを構成する一対の基板を分離した後で行うことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
すなわち、本発明の請求項1に記載の発明は、プラズマディスプレイパネルを構成する一対の基板のうち少なくとも一方の基板に、接着剤を介して部材を接着してなるプラズマディスプレイ基板の回収方法において、部材が接着された基板から前記部材を分離する工程と、前記基板の被接着面に残る接着剤を除去する接着剤除去工程と、前記基板の被接着面を研磨する研磨工程とを備え、前記研磨工程は、前記接着剤除去工程の後で行うとともに、プラズマディスプレイパネルを構成する一対の基板を分離した後で行うことを特徴とするプラズマディスプレイ用基板の回収方法である。
【0011】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1において、基板に接着された部材は、プラズマディスプレイパネルの背面側に接着され前記プラズマディスプレイパネルを保持するための保持部材であることを特徴とする。
【0012】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1において、基板に接着された部材は、プラズマディスプレイパネルの表示面側に貼り付けられた保護部材であることを特徴とする。
【0013】
以下、本発明の一実施の形態によるプラズマディスプレイ用基板の回収方法について、図面を用いて説明する。
【0014】
まず、プラズマディスプレイに用いるパネルの構造について図1を用いて説明する。図1に示すように、ガラス製の前面基板1上には、スキャン電極2とサステイン電極3とで対をなすストライプ状の表示電極4が複数形成され、その表示電極4を覆うように誘電体層5が形成され、その誘電体層5上には保護層6が形成されている。このように、前面基板1上には、表示電極4、誘電体層5および保護層6からなる表面層が形成されている。
【0015】
また、ガラス製の背面基板7上には、絶縁体層8で覆われたストライプ状のアドレス電極9が複数形成されている。このアドレス電極9間の絶縁体層8上には、アドレス電極9と平行に複数の隔壁10が配置され、この隔壁10の側面および絶縁体層8の表面に蛍光体層11が設けられている。このように、背面基板7上には、絶縁体層8、アドレス電極9、隔壁10および蛍光体層11からなる表面層が形成されている。
【0016】
これらの前面基板1と背面基板7とは、表示電極4とアドレス電極9とがほぼ直交するように、微小な放電空間を挟んで対向配置されるとともに、周囲が封止され、そして放電空間には、例えばネオンとキセノンの混合ガスが放電ガスとして封入されている。また、表示電極4とアドレス電極9とが交差する位置にそれぞれ放電セルが設けられ、それらの各放電セルには、表示電極4が伸びる方向に沿って、赤色、緑色および青色となるように蛍光体層11が一色ずつ順次配置されている。
【0017】
このような構成のパネルにおいては、アドレス電極9とスキャン電極2の間に書き込みパルスを印加することにより、アドレス電極9とスキャン電極2の間でアドレス放電を行い、表示すべき放電セルを選択した後、スキャン電極2とサステイン電極3との間に、交互に反転する周期的な維持パルスを印加することにより、スキャン電極2とサステイン電極3との間で維持放電を行い、所定の表示を行っている。
【0018】
図2は、図1を用いて説明した構造のパネルを組み込んだプラズマディスプレイの全体構成の一例を示したものである。
【0019】
図2において、パネル12を収容する筐体は、前面枠13と金属製のバックカバー14とから構成され、前面枠13の開口部には光学フィルターおよびパネル12の保護を兼ねたガラスなどからなる前面カバー15が配置されている。この前面カバー15には電磁波の不要輻射を抑制するために、例えば銀蒸着が施されている。また、バックカバー14には、パネル12などで発生した熱を外部に放出するための複数の通気孔14aが設けられている。
【0020】
パネル12の背面側には、アルミニウムなどからなりパネル12を保持するための保持部材であるシャーシ16が熱伝導シート17を介して配置され、そしてシャーシ16の後面側には、パネル12を表示駆動するための複数の回路ブロック18が取り付けられており、これにより表示ユニットが構成されている。回路ブロック18は、パネル12の表示駆動とその制御を行うための電気回路を備えており、パネル12の縁部に引き出された電極引出部に、シャーシ16の四辺の縁部を越えて延びる複数のフレキシブル配線板(図示せず)によって電気的に接続されている。また、シャーシ16の後面には、回路ブロック18を取り付けたり、バックカバー14を固定するためのボス部16aがダイカストなどによる一体成型により突設されている。なお、このシャーシ16は、アルミニウム平板に固定ピンを固定して構成してもよい。なお熱伝導シート17は、パネル12で発生した熱をシャーシ16に効率よく伝え、放熱を行うためのものであり、パネル12およびシャーシ16のそれぞれと、接着剤により接着されている。すなわち、背面基板7には接着剤を介してシャーシ16が接着されている。
【0021】
次に、このようなプラズマディスプレイの解体方法について、図3の解体工程フロー図を用いて説明する。
【0022】
図3において、20は廃棄されたプラズマディスプレイ(廃棄ディスプレイ)から、パネル12、熱伝導シート17およびシャーシ16(図2参照)が一体となった状態のシャーシ付きパネルを取り出す前処理工程、21はシャーシ付きパネルをパネル12とシャーシ16と熱伝導シート17に分離するシャーシ分離工程、22はパネル12の前面基板1と背面基板7とを分離する基板分離工程、23は前面基板1上の表面層を除去する表面層除去工程、24は背面基板7上の表面層を除去する表面層除去工程、25は背面基板7に付着している接着剤を除去する接着剤除去工程、26は背面基板7を研磨する研磨工程である。以下、これらの各工程について説明する。
【0023】
廃棄ディスプレイは、まず前処理工程20に送られる。この工程では、図2に示した前面枠13とバックカバー14とからなる筐体からパネル12の部分を取り出し、回路ブロック18やフレキシブル配線板(図示せず)などを取り外す。これによって、パネル12、熱伝導シート17およびシャーシ16が一体固定された状態のシャーシ付きパネルが取り出される。なお、この工程で分離された筐体を構成するガラス、金属、あるいは回路基板などは、それぞれ洗浄などの簡単な処理の後、再生工程に送られる。
【0024】
前処理工程20において取り出されたシャーシ付きパネルはシャーシ分離工程21へ送られ、パネル12とシャーシ16と熱伝導シート17とに分離される。すなわち、シャーシ付きパネルを、パネル12およびシャーシ16のそれぞれと熱伝導シート17とを接着している接着剤の接着力が低下する温度(例えば150℃程度)に電気炉で加熱し、物理的な引き剥がし力を加えることによって、パネル12とシャーシ16とを分離する。このとき、熱伝導シート17は通常、パネル12に付着した状態になるが、パネル12に付着した熱伝導シート17は、人手などによってパネル12から剥離することができる。なお、分離されたシャーシ16は、そのまま再利用されるか、再び溶融してシャーシなどの原料として再生される。
【0025】
シャーシ分離工程21で得られたパネル12は基板分離工程22へ送られ、前面基板1と背面基板7とを分離する。その分離方法について、パネル12を背面基板7側から見た平面図である図4を用いて説明する。図4に示すように、前面基板1と背面基板7とは、その周縁部においてシール部材30によって接合固定されており、シール部材30の内側の一点鎖線31はパネル12の切断位置を示している。一点鎖線31に沿ってダイヤモンドカッターや砥粒入り高圧噴射水などでパネル12を切断すると、一点鎖線31の内側の部分では前面基板1と背面基板7とに分離され、一点鎖線31の外側の部分では前面基板1と背面基板7とがシール部材30で接合された状態のものが得られる。通常、シール部材30には鉛が含まれているので、一点鎖線31の外側の部分は鉛入りガラスの原料として再利用できる。
【0026】
基板分離工程22において得られた前面基板1では、その表面に表示電極4、誘電体層5や保護層6からなる表面層が形成されているので、表面層除去工程23において前面基板1上の表面層を除去することにより、何も形成されていない状態の前面基板1(ガラス基板)を得る。例えば、図5に示すように、表面層32が形成された前面基板1を研磨装置のテーブル33上に載置し、円盤状の砥石34で研磨することにより表面層32を除去する。砥石34の表面には例えばダイヤモンド砥粒35が設けられ、中央部には研磨時において研磨面に水を供給するための空洞部36が設けられており、空洞部36には水を供給するための装置(図示せず)が接続されている。一例として、粒度が#200程度のダイヤモンド砥粒35を設けた、直径250mmの砥石34を使用し、空洞部36から研磨面に水を噴射しながら、砥石34を350rpmで回転させるとともに表面層32の全体を研磨するよう移動させることにより、前面基板1上の表面層32を除去することができる。ここで、表面層32を除去した後、前面基板1の表面からさらに所定の厚み(20μm程度)の層を研磨して除去するのが好ましい。こうすることによって、前面基板1の内部へ侵入している可能性がある表面層32の構成材料を除去することができる。なお、砥石34を用いる代わりに、例えば砥粒入り高圧水を表面層32へ噴射するようにしてもよい。
【0027】
また、基板分離工程22において得られた背面基板7では、その表面に絶縁体層8、アドレス電極9、隔壁10および蛍光体層11からなる表面層が形成されているので、表面層除去工程24において背面基板7上の表面層を除去する。ここで、背面基板7上の表面層は、表面層除去工程23において前面基板1上の表面層32を除去する方法と同じ方法を用いて除去することができる。このときも表面層除去工程23の場合と同様に、背面基板7上の表面層を除去した後、背面基板7の表面からさらに所定の厚み(20μm程度)の層を研磨して除去するのが好ましい。こうすることによって、背面基板7の内部へ侵入している可能性がある表面層の構成材料を除去することができる。
【0028】
さらに、背面基板7の被接着面(接着剤を介してシャーシ16が接着されていた面)には熱伝導シート17が接着されていたために接着剤が一部残って付着している。背面基板7をガラス製造の原料として再利用するためには、ガラスにとって不純物となる接着剤を除去しておく必要があるので、表面層除去工程24の後の接着剤除去工程25において、背面基板7の被接着面に残って付着している接着剤を除去する。なお、接着剤除去工程25は、基板分離工程22と表面層除去工程24との間で行ってもよい。
【0029】
次に、背面基板7に付着した接着剤を除去する方法について、図6および図7を用いて説明する。
【0030】
図6に示すように、表面層除去工程24において表面層を除去した背面基板7を、接着剤37が付着している被接着面を上にしてステージ38上に載置し、噴射ノズル39から温度が約80℃〜100℃の温水40を背面基板7の被接着面に向けて高圧噴射するとともに、温水40が背面基板7の被接着面全体に噴射されるように噴射ノズル39または背面基板7を移動させるようにする。温水40を使用することで接着剤37の付着力が弱まるために背面基板7から取れやすくなり、高圧噴射によって接着剤37を背面基板7から除去することができる。なお、温度が約80℃〜100℃の温水に炭化ケイ素(SiC)などからなる砥粒を混入し、この砥粒が入った温水を背面基板7の被接着面に向けて高圧で噴射してもよい。温水に砥粒を混入することで、砥粒による研磨作用があるため接着剤37を除去する効率を上げることができる。
【0031】
背面基板7に付着した接着剤を除去する他の方法として、図7に示すように電気炉41を用いてもよい。すなわち、表面層除去工程24において表面層を除去した後の背面基板7を電気炉41に入れ、接着剤37が蒸発する温度以上に背面基板7を加熱することにより、接着剤37が蒸発するか、あるいは燃焼するので、背面基板7に付着していた接着剤37を除去することができる。通常使用される有機系の接着剤では、背面基板7を350℃程度に加熱することにより、接着剤37を除去することができる。
【0032】
このように、図6または図7を用いて説明した方法を用いれば、背面基板7に付着した接着剤を比較的簡単に除去することができるとともに、低コストで効率よく大量に処理することが可能である。また、これらの方法では接着剤37を除去する際に溶剤を使用しなくてもよいので作業環境もよい。
【0033】
ところで、図6または図7を用いて説明した方法を用いれば背面基板7の被接着面に付着した接着剤37を除去できるが、接着剤37を完全に除去してしまうことは困難であり、除去しきれずに微量の接着剤37が背面基板7に残ることが多い。この微量の接着剤37は、背面基板7をガラス製造の原料として使用する際の不純物となる。そこで、本実施の形態では、接着剤除去工程25の後の研磨工程26において、図5に示した砥石34を用いて背面基板7の被接着面を研磨する。このとき、厚みが20μm程度の層を研磨して除去すれば、背面基板7に接着剤37が残ることを抑制することができ、背面基板7をガラス製造の原料としてより好ましい状態にすることができる。接着剤37が背面基板7に相当量付着した状態(接着剤除去工程25に移る前の状態)のときには接着剤37が粘着性を有していることもあり、砥石34を用いて研磨することは容易ではなく作業性が悪いが、接着剤除去工程25を行うことにより研磨工程26に移るときには接着剤37が背面基板7に付着していても微量であり、粘着性はほとんどないので、砥石34を用いた背面基板7の研磨を容易に行うことができる。また、研磨する層の厚みが大きいと研磨に要する時間が長くなり作業効率も悪くなるが、本実施の形態の場合では厚みが20μm程度の層を研磨すればよいので、短時間で作業効率よく研磨を行うことができる。
【0034】
表面層除去工程23を経ることによって得られた前面基板1と、表面層除去工程24、接着剤除去工程25および研磨工程26を経ることによって得られた背面基板7は、表面層や接着剤が除去されたガラス基板となっているので、このガラス基板を粉砕することによりカレット化する。このようにして得られたガラスカレットは、ガラス製造の原料として使用することができるので、ガラス基板のリサイクルが可能となり、ガラス基板のリサイクル率を高めることができる。
【0035】
本実施の形態では、パネル12が熱伝導シート17を介してシャーシ16に保持された場合について説明したが、パネル12が両面テープによってシャーシ16に接着保持された場合などのように、パネル12に接着剤を介して接着したシャーシを有するプラズマディスプレイに対して本発明を適用することができる。また、背面基板7に付着した接着剤を除去する接着剤除去工程25をシャーシ分離工程21と基板分離工程22の間で行ってもよい。このとき、パネル12の状態で背面基板7の被接着面を研磨する研磨工程26を行うと、パネル12が割れてその後の工程を実施するのが困難になる可能性があるので、研磨工程26を行う場合には基板分離工程22の後で行うのが好ましい。
【0036】
次に、本発明の他の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0037】
プラズマディスプレイでは、パネルのガラス表面に、近赤外線カット機能を有するフィルム状のフィルターを直接貼り付けることが知られており、このようなフィルム状のフィルターを用いてプラズマディスプレイを構成したときの一例を図8に示す。図8に示すプラズマディスプレイでは、熱伝導シート17を介してシャーシ16にパネル12を保持し、パネル12の表示面側にフィルム状のフィルターである保護部材42を貼り付けている。すなわち、保護部材42は接着剤43によって、前面基板1の被接着面(表示電極4などが形成されている面とは反対側の面)に貼り付けられている。このような保護部材42を貼り付けたパネル12を解体して前面基板1をガラス製造の原料として再利用する場合には、前面基板1に貼り付けられた保護部材42を剥がすとともに、保護部材42を剥がした後に前面基板1に残る接着剤43を除去する必要がある。
【0038】
そこで、このようなプラズマディスプレイの解体方法について、図9の解体工程フロー図を用いて説明する。
【0039】
図9において、20は廃棄ディスプレイからパネル12、熱伝導シート17およびシャーシ16(図8参照)が一体固定された状態のシャーシ付きパネルを取り出す前処理工程、21はシャーシ付きパネルをパネル12とシャーシ16と熱伝導シート17に分離するシャーシ分離工程、22はパネル12の前面基板1と背面基板7とを分離する基板分離工程、23は前面基板1上の表面層を除去する表面層除去工程、24は背面基板7上の表面層を除去する表面層除去工程、25は背面基板7の被接着面に付着している接着剤を除去する接着剤除去工程、26は背面基板7の被接着面を研磨する研磨工程であり、これらの工程は図3に示した工程と同じである。図9においては、これらの各工程に加え、前面基板1から保護部材42を剥離する保護部材剥離工程27、前面基板1の被接着面に付着している接着剤43を除去する接着剤除去工程28および前面基板1の被接着面を研磨する研磨工程29を有している。各工程20〜26は前述した方法を用いて行えばよい。以下では、保護部材剥離工程27、接着剤除去工程28および研磨工程29について説明する。
【0040】
前面基板1から保護部材42を剥離する保護部材剥離工程27は、シャーシ分離工程21の次に行われる。すなわち、シャーシ分離工程21では、シャーシ付きパネルが、パネル12およびシャーシ16のそれぞれと熱伝導シート17との接着力が低下する温度に加熱されるため、保護部材42と前面基板1との接着力(接着剤43の接着力)も低下しているので、人手などにより物理的な引き剥がし力を加えることによって、前面基板1から保護部材42を剥離することができる。その後、基板分離工程22を行い、前面基板1と背面基板7とを分離する。
【0041】
表面層除去工程23の後の接着剤除去工程28では、保護部材42を剥離した後に前面基板1の被接着面に付着して残っている接着剤43を除去する。この接着剤43を除去する方法としては、背面基板7の接着剤を除去する接着剤除去工程25において説明した方法を用いればよい。なお、接着剤除去工程28は、基板分離工程22と表面層除去工程23の間で行ってもよい
接着剤除去工程28の後で行う研磨工程29では、背面基板7の被接着面を研磨する研磨工程26で説明したように、図5に示した砥石34を用いて前面基板1の被接着面を研磨すればよい。このとき、厚みが20μm程度の層を研磨すればよい。こうすることによって、前面基板1に接着剤43が残ることを抑制することができ、前面基板1をガラス製造の原料としてより好ましい状態にすることができる。
【0042】
なお、接着剤除去工程28は、保護部材剥離工程27と基板分離工程22との間で行ってもよい。このとき、パネル12の状態で研磨工程29を行うとパネル12が割れる可能性があり、その後の工程を実施するのが困難になるので、研磨工程29を行う場合には基板分離工程22の後で行うのが好ましい。また、保護部材剥離工程27は、前処理工程20と接着剤除去工程28の間であればどのタイミングで行うことも可能ではあるが、シャーシ分離工程21においてシャーシ付きパネルを加熱することで保護部材42は剥離しやすい状態になっているため、シャーシ分離工程21の後すぐに保護部材剥離工程27を行うのが好ましい。
【0043】
以上のように、保護部材42が貼り付けられた前面基板1は、表面層除去工程23、保護部材剥離工程27、接着剤除去工程28および研磨工程29を経ることによって、表面層や接着剤が除去されたガラス基板となる。このガラス基板を粉砕してカレット化することにより、ガラス製造の原料として使用することができるので、ガラス基板のリサイクルが可能となり、ガラス基板のリサイクル率を高めることができる。
【0044】
【発明の効果】
以上のように、本発明のプラズマディスプレイ用基板の回収方法によれば、パネルの構成部材である基板に接着剤が残ることを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態におけるプラズマディスプレイのパネルの概略構成を示す斜視図
【図2】同プラズマディスプレイの全体構成を示す分解斜視図
【図3】同プラズマディスプレイの解体方法を示す解体工程フロー図
【図4】同プラズマディスプレイの解体方法においてパネルの前面基板と背面基板とを分離する際の切断位置を示す平面図
【図5】(a)、(b)は同プラズマディスプレイの解体方法において前面基板の表面層を除去する方法を説明するための平面図および断面図
【図6】同プラズマディスプレイの解体方法において背面基板に付着した接着剤を除去する方法を説明するための側面図
【図7】同プラズマディスプレイの解体方法において背面基板に付着した接着剤を除去する他の方法を説明するための断面図
【図8】本発明の他の実施の形態におけるプラズマディスプレイの要部を示す側面図
【図9】同プラズマディスプレイの解体方法を示す解体工程フロー図
【符号の説明】
1 前面基板
7 背面基板
12 パネル
16 シャーシ
17 熱伝導シート
21 シャーシ分離工程
22 基板分離工程
23、24 表面層除去工程
25、28 接着剤除去工程
26、29 研磨工程
27 保護部材剥離工程
32 表面層
37、43 接着剤
42 保護部材

Claims (3)

  1. プラズマディスプレイパネルを構成する一対の基板のうち少なくとも一方の基板に、接着剤を介して部材を接着してなるプラズマディスプレイ基板の回収方法において、部材が接着された基板から前記部材を分離する工程と、前記基板の被接着面に残る接着剤を除去する接着剤除去工程と、前記基板の被接着面を研磨する研磨工程とを備え、前記研磨工程は、前記接着剤除去工程の後で行うとともに、プラズマディスプレイパネルを構成する一対の基板を分離した後で行うことを特徴とするプラズマディスプレイ用基板の回収方法。
  2. 基板に接着された部材は、プラズマディスプレイパネルの背面側に接着され前記プラズマディスプレイパネルを保持するための保持部材であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ用基板の回収方法。
  3. 基板に接着された部材は、プラズマディスプレイパネルの表示面側に貼り付けられた保護部材であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ用基板の回収方法。
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