JP2009216373A - 流動塩化法及び流動塩化炉 - Google Patents

流動塩化法及び流動塩化炉 Download PDF

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Abstract

【課題】 金属製の炉壁の内面に沿って耐火物層を有する流動塩化炉において、流動塩化操業に影響を与えることなく、流動塩化炉の炉壁の孔あき頻度を低下させる。耐火物層の乾燥期間を短縮する。
【解決手段】 耐火物層20に接する炉壁10に脱ガス孔14を設ける。脱ガス孔14を開閉可能とし、流動塩化操業開始前の耐火物層20の乾燥時に前記脱ガス孔14を開放状態とし、乾燥後の流動塩化操業開始後は前記脱ガス孔14を密閉状態とする。乾燥時には、開放された脱ガス孔14から強制吸引を行うことも可能である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、四塩化チタン等の製造に用いられる流動塩化法、及びその流動塩化法に使用される流動塩化炉に関する。
金属Tiの製造原料である四塩化チタンは、工業的には流動塩化炉を用いた流動塩化法により製造されることが多い。流動塩化炉を用いた流動塩化法による四塩化チタンの製造では、流動塩化炉内において原料であるルチル鉱石粉末とコークス粉末とを混合した状態で炉底から塩素ガスを吹き込み、コークスの燃焼による高温下で炉内下部に原料流動層を形成することにより、ルチル鉱石が塩素ガスにより塩化され、四塩化チタンガスが生成されて炉頂部から導出される。
ここで使用される流動塩化炉は、腐食性の高い高温の塩素ガスに内面が曝されるために、金属製の炉壁の内側を耐火物層で保護した構成になっている。耐火物層は、高温の塩素ガスに対する耐性の大きいSiO2 (シリカ)、Al2 3 (アルミナ)などを主成分とする耐火物レンガを、同じくSiO2 、Al2 3 などを主成分とするモルタルを介して積み上げ接合することにより構成される。反応部である炉壁内下部の流動層部分は、特に厚い耐火物層で保護される。
しかしながら、反応部である流動層部分では、原料粉末が高温中で塩素ガスと共に激しく流動しているため、耐火物層の損耗が激しい。特にモルタル目地は、耐火物レンガと比べて耐酸化性、耐磨耗性が低いために、この部分の損耗が特に進み、最終的には金属製の炉壁に達して炉壁を腐食させ、孔あきを発生させることがある。炉壁に孔あきが発生すると、加圧操業ならば塩素ガスが炉外へ流出して周囲の環境へ悪影響を及ぼす。減圧操業ならば、大気が炉内へ吸引され、大気中の水分と塩素ガスが反応して塩化水素ガスとなり、炉内ばかりでなく下流側の腐食を進行させる原因になる。
このため、孔あきが発生すると、速やかに炉壁の補修(溶接による封止措置)が行われるが、設備等へのダメージは避けられない。このようなことから、炉壁の孔あきの発生頻度を低下させる技術が求められており、その一つとして特許文献1に記載された空気吹き込み法がある。これは、流動塩化操業中に、炉壁及び耐火物層を貫通して設けた挿入孔から炉内に乾燥空気を吹き込むものであり、耐火物層の表面に耐磨耗性、耐酸化性に優れた皮膜を形成することにより、耐火物層の損耗を抑制することができる。
しかしながら、この方法は流動塩化反応中に炉内雰囲気を操作するため、反応に影響を与える危険がある。また、原料であるルチル鉱石中にリンが所定量含まれることが必要であり、この点からも操業が制約を受けるおそれがある。このようなことから、流動塩化操業に影響を与える危険のない炉壁の孔あき抑制策が求められている。
特開平5−246718号公報
本発明の目的は、流動塩化操業に影響を与えることなく、流動塩化炉の炉壁の孔あき頻度を大幅に低下させることができる流動塩化法、及びその流動塩化に使用する流動塩化炉を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明者らは流動塩化炉における金属製炉壁の孔あき原因について詳細な調査、検討を行った。その結果、以下の事実が判明した。
流動塩化炉における金属製炉壁の孔あき原因は、高温の塩素ガスがその炉壁に直接接触することによる腐食と考えられる。より詳しくは、炉壁の内側にライニングされた耐火物層のモルタル目地が、操業の進行に伴って損傷し、損傷部分を伝って塩素ガスが炉壁に到達することが炉壁腐食の原因と考えられる。しかしながら、実際の腐食による孔あきは、このモルタル目地の物理的損傷速度から推定されるよりも早期に発生している可能性のあることが判明し、その原因を解明したところ、耐火物層の炉壁近傍に水分が封じ込められている事実に到達した。
すなわち、流動塩化炉の築炉時、炉壁の完成後、その内側に耐火物レンガによる耐火物層を形成するが、その場合、水分を含んだモルタルが、耐火物レンガの接合材として使用される。モルタル中の水分は塩素ガスと反応して、腐食性の強い塩化水素ガスを発生させるので、その水分を除去するために、築炉後に炉内でコークスを数日間燃焼させる。すなわち、炉内にコークス粉末のみを装填し、炉底から空気を吹き込んでそのコークスを燃焼させ、モルタル中の水分を十分に除去した後に炉内に原料鉱石粉末を投入し、炉底ガスを塩素ガスに切り換えて流動塩化操業を開始する。
本発明者らは、この築炉後の乾燥工程に問題があると考えた。すなわち、乾燥工程では、耐火物層の内面ではモルタルの乾燥は進む。しかし、炉壁に近い部分ではモルタルの乾燥が遅れ、モルタル中に水分が一部残留するおそれがある。この状態で流動塩化操業を開始すると、操業初期は問題ない。なぜなら、耐火物層の表層部ではモルタル中の水分は十分に排除されているからである。ところが、モルタル目地の表層部は水分が除去された健全部分であるとはいえ、流動反応による腐食、磨耗のために、操業の進行につれて損傷が進む。その結果、モルタル目地の損傷が、水分が残った炉壁近傍部分に到達する。すなわち、水分が残った炉壁近傍のモルタル目地部分に至る塩素ガスルートが形成される。そうなると、モルタル目地に残留する水分が高温の塩素ガスと反応して、腐食性の強い塩化水素ガスが生成され、炉壁の腐食が一気に進み、孔あきに至る。
このようなプロセスを経て、耐火物層におけるモルタル目地の損傷は、操業途中から加速度的に進行し、その結果、健全目地の損耗速度から想定していた期間よりも早く炉壁が損傷し、孔あきに至る結果となるのである。火入れ乾燥期間を大幅に延長すれば、最終的には、炉壁近傍におけるモルタル目地からも水分を除去することができるが、操業効率の著しい低下を招く。また、乾燥に要するコークス量が増加し、この点からも経済性の悪化を招く。
このような考えを基礎として、本発明者らは耐火物層の炉壁近傍におけるモルタル目地から水分を効率的かつ迅速に除去する方法を検討し、その一つとして、炉壁にガス抜き孔を設け、耐火物層完成後の火入れ乾燥期に、このガス抜き孔からモルタル中の水分、特に炉壁近傍のモルタル中の水分を炉壁の外へ優先的に排出することを試みた。その結果、炉壁の孔あきが発生するまでの期間が延び、また発生量も大きく減少することが判明した。なお、このガス抜き孔は、流動塩化操業開始後は閉止する必要がある。
本発明の流動塩化法はかかる知見を基礎として完成されたものであり、金属製の炉壁の内面に沿って耐火物層を有する流動塩化炉を用いる流動塩化法において、耐火物層に接する炉壁に脱ガス孔が設けられており、流動塩化操業開始前の耐火物層の乾燥時に前記脱ガス孔を開放状態とし、乾燥後の流動塩化操業開始後は前記脱ガス孔を密閉状態とするものである。
本発明の流動塩化法においては、流動塩化操業開始前の耐火物層の火入れ乾燥時に脱ガス孔を開放状態とすることにより、耐火物層の炉壁近傍部分に含まれる水分が、この脱ガス孔を通して効率的に炉壁外へ排出される。したがって、乾燥期間を延長せずとも、乾燥後に耐火物層の炉壁近傍部分に水分が残留する事態が可及的に抑制される。
また、本発明の流動塩化炉は、金属製の炉壁の内面に沿って耐火物層を有する流動塩化炉において、炉壁の内外を連通させる少なくとも1個の脱ガス孔を炉壁に有しており、脱ガス孔に組み合わされた開閉機構により、火入れ後も炉壁の内外が脱ガス孔を介して連通する状態と遮断される状態とに切り換え可能に構成されていることにより、本発明の流動塩化法の実施、特に乾燥時における炉壁近傍の耐火物層の乾燥に適するものとなる。
本発明の流動塩化法及び流動塩化炉において、炉壁の内側に設けられる耐火物層は、通常、耐火物レンガとモルタルで構成される。本発明の流動塩化法及び流動塩化炉は、乾燥時における耐火物層の炉壁近傍におけるモルタルの乾燥促進が可能である。
脱ガス孔は開閉の必要がある。なぜなら、乾燥後の流動塩化操業中は、脱ガス孔を閉じて炉内ガスの炉外への流出や炉内への大気の流入を防止する必要があるからである。
脱ガス孔の開閉に関しては、蓋板の溶断、溶接による脱着等も可能であるが、効率の点からは開閉機構、開閉機能によるのが好ましい。開閉機構、開閉機能とは、例えばガスケットと蓋板の組合せのように、炉体を破壊することなく、部品の脱着によって密閉状態と開放状態を切り換えることができる機構、機能であり、バルブによる開閉のように切り換え操作による開閉機構、開閉機能も含む。流動塩化炉の操業開始の度に開閉の必要があるため、溶接密封よりも開閉機構、開閉機能によるほうが作業性が高く、合理的である。ガスケットは耐熱樹脂製でも金属製でもよい。
乾燥時には、炉内を大気圧より高くすることが望まれる。これにより、炉内から脱ガス孔へのガスフローが形成され、耐火物層の乾燥が促進される。炉内を大気圧より高くするといっても、僅かな圧力差で効果を得ることができる。この圧力差を実現するためには、例えばコークス燃焼のための炉底部からのエアの送気圧力を利用する。炉頂部から燃焼排ガスを放出する際、炉頂部を全開にすると炉内は大気圧となるが、炉頂部からの燃焼排ガスを配管を経路して排出するなど、排出側の抵抗を僅かに大きくすれば、大気圧より高い炉内圧が得られる。この程度の圧力差で十分である。
乾燥時には又、炉壁に設けられた脱ガス孔から排気ポンプにより強制吸引を行うことが可能である。これにより、耐火物層の炉壁近傍部分に残留する水分の除去効率が上がり、耐火物層の乾燥が促進される。すなわち、脱ガス孔から強制吸引を行うと、脱ガス孔内付近が減圧状態となる。水や塩酸は、減圧状態となることで蒸気圧(沸点)が下がり、蒸発しやすくなり、強制排気効果とあいまって除去が促進される。この操作は耐火物層の層厚が大きい場合に特に有効である。吸引圧(排気ポンプ能力)は、蒸発促進の観点から低いほどよく、60kPa(0.6気圧:450mmHg)以下が望ましいが、大気圧より低ければ(大気圧未満であれば)、乾燥期間短縮効果は小さくなるものの蒸発促進効果は認められる。吸引圧(排気ポンプ能力)の下限については、極端な低圧はポンプの設備コストを必要以上に高めるので、0.01Pa以上が望ましい。ポンプの形式で言えば、工業的に広く使用されているダイヤフラム式ポンプなどの汎用の真空ポンプで十分である。
脱ガス孔の個数が複数の場合、全ての脱ガス孔から強制吸引することを原則とするが、一部の脱ガス孔からのみ強制吸引を行ってもよく、相応の効果を挙げることができる。
乾燥を終了するタイミングは、脱ガス孔から排出されるガスの露点によって決定することができる。脱ガス孔から強制吸引を行う場合は、脱ガス孔からの排ガスである排気ポンプの吐出側のガスの露点から決定することができる。脱ガス孔からの排ガスの露点は耐火物層の炉壁近傍部分における乾燥度を表す。この露点が0℃以下、好ましくは−5℃以下になった時点で乾燥を終了するのが好ましい。この露点の下限については、乾燥期間の不必要な延長を回避するために−20℃以上が望ましい。
脱ガス孔の個数は、少なくとも1個でよいが、乾燥効率の点からは3個以上が好ましい。脱ガス孔が1個でも効果があるのは次の理由による。乾燥初期には、金属製の炉壁と耐火物層との間はモルタルで埋められていてるため殆ど隙間がなく、ガスが通過するルートも殆どない。しかし、乾燥が進むと、乾燥が遅いといえども、炉壁近傍のモルタルも乾燥が進み、多孔質状になっていく。炉壁とモルタルとの間には比較的隙間が形成されやすいこともあって、多孔質化が進むにつれて、炉壁と多孔質体層の間の各所に不定形の隙間が出現し、それが互いに繋がってガスの通過ルートが形成される。このため、炉壁に1個でも脱ガス孔を設ければ、炉の反対側からでも、また上方や下方からでもガス通過ルートを通って水分が放出され、程度の差はあれ炉壁近傍の耐火物層の乾燥促進が可能である。
前述したとおり、乾燥促進効果を高めるためには、脱ガス孔は多いほどよいのは当然であり、この観点から3個以上が好ましいが、脱ガス孔が多すぎると、開閉の手数がかかるだけでなく、操業中にリークのおそれが生じる。この観点から、脱ガス孔は200個以下に制限するのが好ましい。脱ガス孔が3個以上の場合、その平面配置としては、炉壁の俯瞰図上で全脱ガス孔の位置を頂点とする多角形の内部に炉の中心軸が存在する配置形態が好ましい(図3参照)。これにより、炉の周方向において脱ガス孔が分散配置されることになり、脱ガス孔からの水分放出性が向上する。
脱ガス孔の鉛直方向の配置位置(高低レベル)については、炉頂部、炉底部でもよく、その配置位置を限定するものではないが、水分除去効率を考えると、流動塩化炉内の耐火物層の全高の10〜90%の範囲内に少なくとも1個の脱ガス孔を設けるのが好ましく、20〜80%の範囲内に1個以上の脱ガス孔を設けるのがより好ましい。また、これらの範囲内にできるだけ多くの脱ガス孔を設けるのが更に好ましい。なぜなら、炉頂部や炉底部では上や下にもガスが逃げ、水分が逸散するが、炉頂部や炉底部から離れた部分では炉内側へしかガスの逃げ場がなく、水分除去が進まないからである。
更に詳しく説明するならば、炉内下部の流動層が形成される領域は、耐火物層が厚く形成され、水分除去が遅れる。このため、前記範囲内で、且つ流動層が形成される領域に脱ガス孔を設けるのがよく、特に脱ガス孔の個数が少ない場合は、この領域に集中的に脱ガス孔を配置するのがよい。最も合理的な配置形態としては、前記範囲内で、且つ流動層に対応する耐火物層が厚く形成された領域に1個又は複数個の脱ガス孔を設ける。この場合も、炉壁の俯瞰図上で全脱ガス孔の位置を頂点とする多角形の内部に炉の中心軸が存在するように、3個以上の脱ガス孔を設けるのが好ましいことは、前述したとおりである。
脱ガス孔の直径は4〜300mmが好ましく、6〜150mmがより好ましい。脱ガス孔の形状は円形に限らないが、円形以外の場合は、面積換算でこれと同等範囲が好ましい。脱ガス孔が小さすぎると、圧損等により脱ガス効果、水分除去効果が不十分となるおそれがある。大きすぎると、脱ガス孔付近で耐火物層の外側に形成される空間が大きくなり、流動塩化操業中に、この空間が未反応塩素ガスの迂回路となるおそれがある。また、その空間が大きければ築炉時の障害となるおそれもある。更に、シール部も大きくなり、流動塩化操業中のリークのおそれも高まる。
脱ガス孔が複数個の場合、全ての脱ガス孔がこの大きさを満足するのが望ましいが、必ずしもその必要はなく、少なくとも一つ、できるだけ多くの脱ガス孔がこの大きさを満足するのが好ましいということである。
特許文献1に記載された挿入孔は、操業中に炉内に乾燥空気を吹き込むためのものであるため、炉壁及び耐火物層の両方を貫通して形成される。これに対し、本発明で使用される脱ガス孔は、耐火物層の炉壁近傍部分からの水分除去を促進するためのものであるため、炉壁のみを貫通し、耐火物層を貫通してはならない。この点において、両者は構造及び機能が明確に相違する。
本発明の流動塩化法は、金属製の炉壁の内面に沿って耐火物層を有する流動塩化炉を用いる流動塩化法において、耐火物層に接する炉壁に脱ガス孔が設けられており、流動塩化操業開始前の耐火物層の乾燥時に前記脱ガス孔を開放状態とし、乾燥後の流動塩化操業開始後は前記脱ガス孔を密閉状態とすることにより、乾燥時において耐火物層の炉壁近傍部分からの水分除去を促進することができる。したがって、流動塩化操業時における炉壁の孔あき頻度を大幅に低下させることができ、補修に要する工数、コストを低減できる。また、乾燥期間を短縮できるので、炉の操業効率を高めることができると共に、乾燥に要するコークスコスト等を低減できる。更に、操業前の乾燥期間中に措置を行うので、その措置が流動塩化操業に悪影響を与えるおそれがない。
また、本発明の流動塩化炉は、金属製の炉壁の内面に沿って耐火物層を有する流動塩化炉において、炉壁の内外を連通させる少なくとも1個の脱ガス孔を炉壁に有しており、前記脱ガス孔に組み合わされた開閉機構により、火入れ後も炉壁の内外が前記脱ガス孔を介して連通する状態と遮断される状態とに切り換え可能に構成されているので、火入れ乾燥時に開閉機構を開け、炉壁の内外を連通させることにより、耐火物層の炉壁近傍部分からの水分除去を促進することができる。したがって、流動塩化操業時における炉壁の孔あき頻度を大幅に低下させることができ、補修に要する工数、コストを低減できる。また、乾燥期間を短縮できるので、炉の操業効率を高めることができると共に、乾燥に要するコークスコスト等を低減できる。更に、操業前の乾燥期間中に措置を行うので、その措置が流動塩化操業に影響を与えるおそれがない。
本発明の一実施形態を示す流動塩化炉の概略構成図で縦断立面図。 図1中のA部拡大図。 図1中のB−B線断面矢示図。 本発明の別の実施形態を説明するための流動塩化炉の概略構成図で、図3に対応する横断面図である。
以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態を示す流動塩化炉の概略構成図で立面図、図2は図1中のA部拡大図、図3は図1中のB−B線断面矢示図である。
本実施形態で使用される流動塩化炉は四塩化チタンガスの製造に使用される。この流動塩化炉は、図1に示すように、金属(ここでは鋼)からなる縦型の筒状炉壁10と、炉壁10の内面にライニングされた耐火物層20とを備えている。炉壁10は、底部及び頂部が開放した円筒形状の本体部11を有している。本体部11の底部は、中心部に塩素ガスの導入口を有する底板により閉塞されており、その導入口には塩素ガス導入管12が接続されている。本体部11の頂部は、中心部に四塩化チタンガスの導出口を有する天板により閉塞されており、その導出口には四塩化チタンガス導出管13が接続されている。
耐火物層20は、流動塩化炉の本体部11の内側に円筒状に構築されており、より具体的には、図2に示すように、SiO2 、Al2 3 などを主成分とする多数の耐火物レンガ21を、同じくSiO2 、Al2 3 などを主成分とするモルタル22を接合材として円筒状に隙間なく積み上げ、且つ本体部11の内面に密着させることにより構成されている。流動層が形成される炉内下半部では、耐火物層20の厚みがそれより上方と比べて厚くされている。
炉壁10の本体部11には、複数の脱ガス孔14が設けられている。複数の脱ガス孔14は、耐火物層20の厚みが大きい流動層形成域(炉内下半部)の中段部に3個設けられており、耐火物層20の全高を1としたときの耐火物層20の下端からの高さは、約0.3〜0.4である。3個の脱ガス孔14は、図3に示すように、周方向に等間隔(120度間隔)で配置されており、その結果、炉壁10の俯瞰図上で全脱ガス孔の位置を頂点とする多角形は正三角形となり、その中心を流動塩化炉の中心軸が通過する。
個々の脱ガス孔14は、それを包囲するように炉壁10の本体部11の外面に溶接された脱ガス管15と組み合わされている。脱ガス管15の先端部はフランジ部になっており、このフランジ部に、脱ガス孔14の開閉機構としての円形の開閉蓋16が、ボルトにより取り外し可能に装着されることにより、脱ガス孔14は密閉される。開閉蓋16とフランジ部との間は、耐熱樹脂製又は金属製のガスケットによりシールされている。ボルトを外せば、開閉蓋16は脱ガス管15のフランジ部から簡単に取り外され、脱ガス孔14を開放することができる。
次に、上記流動塩化炉を用いた流動塩化法について説明する。
炉壁10の内側に耐火物層20が構築されると、その耐火物層20を乾燥させるために、炉内にコークス粉末を投入しつつ、炉底部の塩素ガス導入管12から空気を吹き込むことにより、コークス粉末の流動層を形成しながらそのコークス粉末を燃焼させる。乾燥期間中は、全ての脱ガス孔14において、脱ガス管15の先端フランジ部から開閉蓋16を取り外し、脱ガス孔14を開放しておき、この状態で、コークスの燃焼による耐火物層20の乾燥を続ける。
耐火物層20の乾燥期間中、炉頂部の四塩化チタンガス導出管13から排出される排ガスの露点を定期的に測定し、その露点が所定値(例えは0℃以下、或いは−5℃以下)になった時点で、乾燥を終える。乾燥期間は、流動塩化炉の規模にもよるが、通常は数日である。乾燥期間中に消費されるコークスも、流動塩化炉の規模にもよるが、通常は一日あたり数トンである。
乾燥が終了すると、全ての脱ガス孔14において、脱ガス管15の先端フランジ部に開閉蓋16を装着して、脱ガス孔14を密閉する。また、コークス粉末と共に、原料粉末であるルチル鉱石粉末を炉内に投入し始めると共に、炉底部の塩素ガス導入管12から吹き込むガスを、空気から塩素ガスに切り替える。これにより、流動塩化法による四塩化チタンの製造が始まる。製造された四塩化チタンは、ガス状態で炉頂部の四塩化チタンガス導出管13から導出される。
上記流動塩化炉を用いた流動塩化法においては、耐火物層20の乾燥期間中、炉壁10に複数設けた脱ガス孔14が開放されている。炉内圧力は炉頂部の四塩化チタンガス導出管13により断面積が絞られるため大気圧よりやや高い。このため、耐火物層20中の水分が脱ガス孔14からも排出される。特に、水分が抜けにくい炉壁10の近傍においても、耐火物層20、特にモルタル22中の水分の除去が促進される。その結果、乾燥期間の短縮が可能になり、炉の操業効率の向上が図られると共に、乾燥コストの低減が図られる。
少数の脱ガス孔14でも炉壁近傍のモルタル20の乾燥が効果的に促進される理由は、前述したとおり、モルタル20が乾燥に伴って多孔質化し、水分の通り道となって脱ガス孔14と連通すること、及び炉内圧力が大気圧より高く維持されていることにある。
流動塩化操業が開始されると、脱ガス孔14が密閉されるので、脱ガス孔14から塩素ガスなどが排出される危険はない。
流動塩化操業を続けるに従い、耐火物層20の損傷、特にモルタル20の損傷が進む。乾燥期間中の脱ガス孔14の開放により耐火物層20の炉壁近傍におけるモルタル22中の残留水分が除去され、耐火物層20のモルタル22の全体から水分が効果的に除去されていることにより、耐火物層20のモルタル目地が損傷して炉内の高温の塩素ガスが炉壁近傍に達したとしても、塩化水素ガスの生成による炉壁10の急速な腐食進行は生じない。その結果、炉壁10の孔あき補修頻度が低下し、これに要するコストが節減される。
図4は本発明の別の実施形態を説明するための流動塩化炉の概略構成図で、図3に対応する横断面図である。
前述の実施形態では、流動塩化炉の炉壁10の内側に耐火物層20が構築された後、その耐火物層20を乾燥させるために、炉内にコークス粉末の流動層を形成しながらそのコークス粉末を燃焼させた。そして、その乾燥期間中は、全ての脱ガス孔14において、脱ガス管15の先端フランジ部から開閉蓋16を取り外し、脱ガス孔14を開放した状態で、コークスの燃焼による耐火物層20の乾燥を続けた。
これに対し、本実施形態では、流動塩化炉の炉壁10の内側に耐火物層20が構築された後の乾燥期間中に、全ての脱ガス孔14において、脱ガス管15の先端フランジ部から開閉蓋16を取り外し、脱ガス孔14を開放した状態で、脱ガス管15に炉を包囲する環状の強制吸引系30を接続する。
環状の強制吸引系30は、脱ガス管15の先端フランジ部に接続される接続管31、接続管31と連結される連結管32、接続管31と連結管32を繋ぐ第1ホース33、隣接する連結管33,33同士を繋ぐ第2ホース34、排気ポンプ35、排気ポンプ35を特定の連結管33と繋ぐ第3ホース36なとからなる。接続管31の先端部は、脱ガス管15の先端フランジ部に対応するフランジ構造である。連結管33は一つを除きT字型であり、残りの一つは十字型である。十字型の連結管33は汎用の真空ポンプからなる排気ポンプ35と接続される。管類は金属製、ホース類は樹脂製である。
本実施形態における操業手順は以下のとおりである。
炉壁10の内側に耐火物層20が構築されると、その耐火物層20を乾燥させるために、炉内にコークス粉末を投入しつつ、炉底部の塩素ガス導入管12から空気を吹き込むことにより、コークス粉末の流動層を形成しながらそのコークス粉末を燃焼させる。本実施形態では、乾燥開始に先立ち、全ての脱ガス孔14において、脱ガス管15の先端フランジ部から開閉蓋16を取り外し、脱ガス管15に前述した強制吸引系30を接続する。そして、強制吸引系30における排気ポンプ35を作動させる。乾燥期間中、炉内圧力が大気圧よりやや高くなることは、前述した実施形態の場合と同じである。
コークス流動層の燃焼により、炉壁10の内側に構築された耐火物層20の乾燥が進行する。この乾燥期間中、炉内圧力が大気圧よりやや高く維持されると共に、炉壁10に複数設けた脱ガス管15から強制吸引が行われる。これらにより、耐火物層20中の水分が脱ガス孔14から特に効果的に排出される。すなわち、脱ガス管15からの強制吸引により脱ガス管15内が減圧状態となり、水の沸点が下がることにより、水分が抜けにくい炉壁10の近傍においても、耐火物層20、特にモルタル22中の水分の除去が促進されるのである。その結果、乾燥期間の更なる短縮が可能になり、炉の操業効率の向上が図られると共に、乾燥コストの低減が図られる。
耐火物層20の乾燥期間中、炉頂部の四塩化チタンガス導出管13から排出される排ガスの露点を定期的に測定し、その露点が所定値(例えは0℃以下、或いは−5℃以下)になった時点で、乾燥を終えることは、前述した実施形態の場合と同じである。
乾燥が終了すると、全ての脱ガス管15から強制吸引系30を取り外し、脱ガス管15の先端フランジ部に開閉蓋16を装着して、脱ガス孔14を密閉する。また、コークス粉末と共に、原料粉末であるルチル鉱石粉末を炉内に投入し始めると共に、炉底部の塩素ガス導入管12から吹き込むガスを、空気から塩素ガスに切り替える。これにより、流動塩化法による四塩化チタンの製造が始まる。製造された四塩化チタンは、ガス状態で炉頂部の四塩化チタンガス導出管13から導出される。
実際の四塩化チタン製造用流動塩化炉の炉壁に、図1〜図3に示す脱ガス管付きの円形の脱ガス孔を設けた。脱ガス孔を設けた位置は、耐火物層の全高を1としたときの層下端からの高さが約0.3のレベルであり、周方向には等間隔(120度間隔)である。脱ガス孔の直径は20mmとした。
脱ガス孔を設けない従来の流動塩化炉において耐火物層の乾燥、及び流動塩化操業を行った場合と、脱ガス孔を設けた本発明の流動塩化炉において耐火物層の乾燥、及び流動塩化操業を行った場合とについて、乾燥期間、及び1操業あたりの炉壁の孔あき回数を調査した。孔あき回数は2回の操業における平均値である。操業中の炉壁の孔あきは、発見次第、溶接により補修した。本発明の流動塩化炉における乾燥では、単に脱ガス孔を開放した場合と、図4に示すように、開放した脱ガス孔から強制吸引を行った場合の2種類を実施した。調査結果を表1に示す。
Figure 2009216373
比較例1〜3は脱ガス孔を設けない従来の流動塩化炉における結果である。コークスの流動燃焼による耐火物層の乾燥時に、炉頂部から排出されるコークス燃焼排ガスの露点を定期的に測定し、その露点によって耐火物層の乾燥度を評価した。乾燥に要するコークス量は1日あたり約6トンである。
前記排ガスの露点が+5℃の場合を比較例1、露点が0℃の場合を比較例2、露点が−5℃の場合を比較例3とした。乾燥日数を増やすにつれて排ガスの露点が下がり、操業1回あたりの炉壁の孔あきトラブル回数が減少する。
排ガスの露点が最も低い−5℃の比較例3の場合、乾燥日数は7日であり、乾燥に要したコークスは約42トンである。それにもかかわらず、操業1回あたりの平均孔あきトラブル回数は2回である。
これに対し、脱ガス孔を設けた本発明の流動塩化炉の場合、3個の脱ガス孔のうちの1個を乾燥時に開放した実施例1(他の2個の脱ガス孔は全期間閉止)では、比較例3と同じ耐火物層の乾燥度(排ガスの露点が−5℃)に到達させるのに必要な乾燥日数は、従来の7日から1日少ない6日に減少し、乾燥に要するコークス量は約36トンで、6トン節減できた。また操業1回あたりの平均孔あき回数は0.5に減少した。
乾燥時に3個の脱ガス孔の全てを開放した実施例2では、比較例3と同じ耐火物層の乾燥度(排ガスの露点が−5℃)に到達させるのに必要な乾燥日数は、更に少ない5日に減少し、乾燥に要するコークス量は約30トンで、約12トン節減できた。また操業1回あたりの平均孔あき回数は0となった。
乾燥時に3個の脱ガス孔の全てを開放し、且つそれらの脱ガス孔から強制吸引を行った実施例3では、比較例3と同じ耐火物層の乾燥度(排ガスの露点が−5℃)に到達させるのに必要な乾燥日数は、更に少ない3日に減少し、乾燥に要するコークス量は約18トンで、約18トン節減できた。また操業1回あたりの平均孔あき回数は0となった。使用した排気ポンプは40kPa(0.4気圧)のダイヤフラム式真空ポンプである。
このように、炉壁に設けた脱ガス孔を乾燥開始期に開放し、更には強制吸引を行うことにより、耐火物層の乾燥が促進され、乾燥に要するコストが節減されると共に、炉壁の孔あきトラブル回数が減少し、その補修に要する手間、コストが節減される。
10 炉壁
11 本体部
12 塩素ガス導入管
13 四塩化チタンガス導出管
14 脱ガス孔
15 脱ガス管
16 開閉蓋(開閉機構)
20 耐火物層
21 耐火物レンガ
22 モルタル
30 強制吸引系
31 接続管
32 連結管
33,34,36 ホース
35 排気ポンプ

Claims (9)

  1. 金属製の炉壁の内面に沿って耐火物層を有する流動塩化炉を用いる流動塩化法において、耐火物層に接する炉壁に脱ガス孔が設けられており、流動塩化操業開始前の耐火物層の乾燥時に前記脱ガス孔を開放状態とし、乾燥後の流動塩化操業開始後は前記脱ガス孔を密閉状態とする流動塩化法。
  2. 請求項1に記載の流動塩化法において、乾燥時に炉内を大気圧より高くする流動塩化法。
  3. 請求項1又は2に記載の流動塩化法において、乾燥時に前記脱ガス孔から排気ポンプにより強制吸引を行う流動塩化法。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の流動塩化法において、脱ガス孔が開閉機能を有する流動塩化法。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の流動塩化法において、脱ガス孔が3個以上あり、炉壁の俯瞰図上で全脱ガス孔の位置を頂点とする多角形の内部に炉の中心軸が存在する流動塩化法。
  6. 請求項1〜5の何れかに記載の流動塩化法において、耐火物層が耐火物レンガとモルタルで構成されており、流動塩化法により四塩化チタンを生成させる流動塩化法。
  7. 金属製の炉壁の内面に沿って耐火物層を有する流動塩化炉において、炉壁の内外を連通させる少なくとも1個の脱ガス孔を炉壁に有しており、前記脱ガス孔に組み合わされた開閉機構により、火入れ後も炉壁の内外が前記脱ガス孔を介して連通する状態と遮断される状態とに切り換え可能に構成されている流動塩化炉。
  8. 請求項7に記載の流動塩化炉において、脱ガス孔が3個以上あり、炉壁の俯瞰図上で全脱ガス孔の位置を頂点とする多角形の内部に炉の中心軸が存在するようにそれらの脱ガス孔が配置されている流動塩化炉。
  9. 請求項7又は8に記載の流動塩化炉において、炉壁の内面に沿った耐火物層の全高を1としたときの耐火物層下端からのレベルが0.1〜0.9の間に、少なくとも1つの脱ガス孔が設けられている流動塩化炉。
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