JP2009215689A - 編地引下げ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡単な構造で面圧調整が可能な編地引下げ装置を提供する。
【解決手段】 支持腕13a,14aの先端付近でニップローラ11,12をそれぞれ回転可能に支持する支持レバー13,14の突出腕13d,14dには、駆動レバー15,16の作動腕15a,16aがリンク部材17,18を介して連結される。突出腕13d,14dと作動腕15a,16aとの間には、引張りばね19,39も掛けられる。駆動レバー15,16の駆動腕15b,16bは、先端が相互に接近し、ホロワ27,28がそれぞれ取付けられる。ホロワ27,28は駆動カム20の外周カム20aおよび溝カム20b,20cが連続する渦巻状の案内路に沿って昇降駆動される。駆動カム20の回転に応じて、ニップローラ11,12が編地を挟む面圧が調整され、ニップローラ11,12間が開く状態での間隔も調整される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、横編機で編成する編地を歯口下方に引下げる編地引下げ装置に関する。
従来から、横編機に編地引下げ装置を設けて、編成されて歯口の下方に垂下する編地を引下げる技術が知られている(たとえば、特許文献1参照)。編地引下げ装置は、歯口の下方に一対のニップローラを備え、編成された編地を挟んで、ニップローラの回転で引下げる。特許文献1の編地引下げ装置では、一方のニップローラを固定し、他方のニップローラを揺動レバーの上端で支持する。揺動レバーの中間付近を揺動軸で揺動変位可能に支持する。揺動レバーの下端側に、モータで駆動する切欠きフランジ状のカムを設け、切欠き部分を当接させて駆動する。揺動レバーの上端側が閉じる方向に揺動変位させる際のカムの周囲に掛けたばねの引き量を変化させることで、ニップローラ間を閉じる面圧としてのニップ圧の調整が可能となる。
一対のニップローラを両方とも揺動レバーの上端でそれぞれ支持して、両方をほぼ同等に移動させてニップローラ間の開閉を行う編地引下げ装置も知られている(たとえば、特許文献2参照)。特許文献2の編地引下げ装置では、間隔を開けて配置する揺動軸で揺動レバーの中間付近を揺動変位可能に支持し、揺動レバーの下端同士を引張りばねで引張るとともに、揺動軸と上端との間で揺動レバーを交差させる。揺動レバーを交差させているので、下端を接近させると、上端も接近し、引張りばねの付勢で上端のニップローラ間に面圧を印加することができる。なお、特許文献2の編地引下げ装置では、揺動レバーの揺動を、ニップローラを回転駆動するモータを利用して行う。このため、回転方向によってニップロールの回転駆動と揺動レバーの揺動とを切換えるワンウェイクラッチや、揺動変位の状態を機械的に保持するロック機構を設けるようにしている。
特公平6−65780号公報 特開2006−176905号公報
編地引下げ装置で編地を引下げるためには、ニップローラ間の間隔を大きくすることが好ましい。編地をニップローラ間に案内することが容易になるからである。ただし、特許文献1のように、ニップローラの揺動変位が片側だけであると、その揺動量が大きくなり、歯口中心からずれたり、設置位置が歯口の直下から下方に遠退いたりするおそれがある。したがって、両方のニップローラを変位させて開閉可能な構成が好ましい。
また、編地引下げ装置では、歯口に垂下する編地を、面圧が大きい状態で強く挟んで強制的に引下げることは好ましくない。横編機では、編地をコース毎に編針で編成し、基本的には、新たなコースの編目を形成すると、先に編成されたコースの編目を編針から外す動作を繰返す。編地引下げ装置で、面圧が大き過ぎると、編地を常に強制的に引下げるので、編地の編成動作に支障が生じるおそれがある。また、編地を強く挟むので、編地に損傷を与えたり、風合いを損ねたりするおそれもある。しかしながら、面圧が小さ過ぎると、編地を充分に引下げることができず、編成中の編地が浮いてしまうことなどで、編成に支障が生じるおそれがある。したがって、ニップローラ間を閉じる場合でも、適切な面圧で編地を挟む必要がある。
横編機では、歯口に沿う針床の長さの範囲内で、編成する編地の編幅を変えることができる。ニップローラの長さは一定となるので、ニップローラを閉じるように作用する力が一定であれば、ニップローラの長さに対して編成する編地幅が広い場合と狭い場合とで、編地を挟む面圧に大きな違いが生じる。したがって、編地の編幅を変えても適切な面圧が得られるようにするためには、面圧を調整可能とする必要がある。
また、横編機では、一つの製品系列を、標準化された針床の長さで分けて複数の機種で構成することがある。このような複数の機種では、編地引下げ装置は基本的に共通化される。ただし、ニップローラは、針床の長さに対応する長さを必要とするので、機種毎に変える必要がある。ニップローラに長さの差があると、自重の差も生じる。ニップローラの自重は、面圧を低下する方向に作用するので、ばねなどによる面圧設定が同一でも、ニップローラの長さの違いで面圧も違ってしまう。したがって、面圧は調整可能とすることが望ましい。ニップローラの長さに応じてばねを変更することは可能であっても、編成許容長さの範囲内での編幅の違いに対応させることは困難であるので、面圧を調整可能とする必要がある。
編地引下げ装置の面圧調整については種々の方法がある。特許文献1では、一方のニップローラを支持する揺動レバーが揺動し、他方のニップローラの位置は固定されているので、片側からのみ面圧調整が可能となる。この方法で、他方のニップローラも揺動レバーで支持して、カムとばねを設けてモータで駆動すれば、両側から面圧調整を行うことができる。編地引下げ装置の構成は左右対称となり、カムを駆動するモータも両側に必要となるので、製造コストが上昇する。また、カムの周囲にばねを巻掛けるので、モータのトルクに影響する。
特許文献2では、ニップローラを回転駆動するモータで、ニップローラを揺動させることができる。ただし、ワンウェイクラッチや、ロック機構を設ける必要があり、構造が複雑となってしまう。また、ニップローラ間を、近接と離隔との二つの位置にロック機構で保つようにしたり、複数のロック位置を設けるようにして、各位置で面圧を変化させることはできるけれども、無段階に自由な面圧の変化を行わせることはできない。
本発明の目的は、簡単な構造で面圧調整が可能な編地引下げ装置を提供することである。
本発明は、横編機の歯口の下方に配置され、軸線が歯口の長手方向に平行となる一対のニップローラを備え、ニップローラの回転で歯口から垂下する編地を引下げるとともに、ニップローラの下方に間隔をあけて配置される一対の揺動軸の軸線回りに揺動してニップローラ間を開閉可能で、閉状態ではニップローラ同士の接触面圧が調整可能な開閉機構がニップローラの軸線の両端側にそれぞれ設けられる編地引下げ装置であって、
各開閉機構は、
上部では各ニップローラを回転可能に支持し、下部では揺動軸の軸線回りの揺動変位が可能なように支持される一対の支持レバーと、
一対の支持レバーの下方に配置され、ニップローラ間が相互に開閉するように、上下方向の駆動で各支持レバーを揺動変位させる駆動機構と、
駆動機構を駆動する共通の駆動源と、
駆動機構と支持レバーとの間に設けられ、駆動機構が支持レバー間を閉じる駆動力を仲介するばねとを、
含むことを特徴とする編地引下げ装置である。
また本発明で、前記各支持レバーは、中間部では前記ニップローラの軸線方向にずれて交差し、下部では上部で支持するニップローラとは異なるニップローラの下側となってから前記揺動軸の軸線回りの揺動変位が可能なように支持され、さらに下方に突出する突出腕を有し、
前記駆動機構は、一対の支持レバーの下方に設けられる支持軸で、ニップローラの軸線に平行な軸線回りの揺動変位が可能なように支持され、該支持軸付近から上方に延びる作動腕、および相互に接近する方向に延びる駆動腕を有する一対の駆動レバーをさらに含み、
前記ばねは、各駆動レバーの作動腕と、該駆動レバーの上方のニップローラを上部で支持する支持レバーの突出腕との間に掛けられる一対の引張りばねであることを特徴とする。
また本発明で、前記駆動機構は、回転カムの表裏に形成される渦巻状の案内路で前記一対の駆動レバーの駆動腕をそれぞれ案内して、前記昇降駆動を行うことを特徴とする。
また本発明で、前記各支持レバーは、下部に、上部で支持するニップローラの下側となる側の前記揺動軸の軸線回りに揺動変位が可能なように支持される支持部と、他方側の揺動軸側に突出して相互に結合される突出腕とを有し、
前記ばねは、支持レバーの突出腕の結合部分と前記駆動機構との間に掛けられる引張りばねであることを特徴とする。
また本発明は、前記開閉機構間の中間で、前記揺動軸に取付けられ、前記ニップローラを、前記閉状態での接触部分の外方から押える押え部材を、さらに含むことを特徴とする。
また本発明で、前記駆動機構は、
前記一対の支持レバーの下方となる位置に設けられる支持軸で、ニップローラの軸線に平行な軸線回りの揺動変位が可能なように支持され、該支持軸付近から側方に延び、先端に前記引張りばねが掛けられる作動腕、および作動腕とは異なる方向に延びる駆動腕を有する駆動レバーと、
駆動レバーの作動腕と駆動腕とを押圧し、作動腕の先端側が上下に揺動するように駆動するカム面を外周に有する回転カムとを、
さらに含むことを特徴とする。
また本発明で、前記引張りばねの両端間には、引張りばねの端部の支持部にピン結合で連結するリンク部材が介在し、少なくとも一方へのピン結合位置には長孔が設けられて、結合位置を変更可能であることを特徴とする。
本発明によれば、編地引下げ装置は、一対のニップローラ間を開閉可能で、閉状態ではニップローラ同士の接触面圧が調整可能な開閉機構を、ニップローラの軸線の両端側にそれぞれ備える。各開閉機構は、支持レバーと、ばねと、駆動機構とを有する簡単な構造で、共通の駆動源で駆動機構を介し、一対の支持レバーを揺動変位させる。支持レバーの上部にはニップローラが支持されているので、揺動変位でニップローラ間を開閉させることができる。駆動機構がニップローラ間を閉じる駆動力をばねで仲介するので、ばねの変形状態に応じてニップローラ間を閉じる力を変化させ、面圧を調整することができる。
また本発明によれば、駆動レバーの駆動腕を昇降駆動すると、各駆動レバーの作動腕から引張りばねを介して支持レバーの突出腕に引張り力が作用し、駆動レバーの上部で支持するニップローラ同士の間隔が開閉する。ニップローラ間が閉じると、引張りばねの付勢に応じて面圧が発生するので、駆動機構による昇降変位に応じて面圧を調整することができる。
また本発明によれば、回転カムの表裏に形成される渦巻状の案内路で一対の駆動レバーの駆動腕の先端をそれぞれ案内して昇降駆動するので、回転カムの角度に応じてニップローラ間の面圧調整を行うことができる。
また本発明によれば、支持レバーは、下部に、上部で支持するニップローラの下側となる側の揺動軸で揺動変位可能に支持される支持部と、他方側の揺動軸側に突出して相互に結合される突出腕とを有する。突出腕の結合は、ニップローラ間の下方で行われるので、結合部分が上下動するように駆動すれば、支持レバーを揺動変位させ、ニップローラ間を開閉させることができる。支持レバーが軸線回りに揺動変位する揺動軸は、各ニップローラ側の下方に位置するので、支持レバーの構成を簡単にすることができる。
また本発明によれば、開閉機構間の中間では、ニップローラを閉状態での接触部分の外方から押える押え部材が駆動軸に取付けられる。ニップローラは、軸線方向の長さが増大すると、中間部で撓みやすくなる。ニップローラの中間部を、押え部材で押えることができるので、撓みによって面圧が逃げないようにすることができる。
また本発明によれば、作動腕の中間に回転カムを作用させ、作動腕の先端での変位を拡大させることができる。駆動レバーは、作動腕とは異なる方向に延びる駆動腕を有し、駆動腕にも回転カムを作用させて、作動腕への駆動とは異なる方向への駆動を行わせることができる。回転カムは、外周がカム面となり、溝カムを形成する場合に比較して厚みを減少させ、小型化を図ることができる。
また本発明によれば、引張りばねとともに、引張りばねの端部の支持部にピン結合で連結するリンク部材を介在させる。リンク部材は、少なくとも一方のピン結合位置には長孔が設けられるので、ピン結合位置間が最短距離となる状態で、引張りばねを縮める方向の駆動も確実に伝達することができる。引張りばねを伸ばす方向の駆動を、ピン結合位置が長孔内で変化する範囲で行う際には、引張りばねの伸びの変化で、面圧調整を行うことができる。
図1は、本発明の実施の一形態の構成を簡略化し、正面として示す。横編機1は、斜線を施して示す前針床2および後針床3を備える。図1では、前針床2および後針床3に対して一定の位置に設けられる軸についても、斜線を施して示す。前針床2および後針床3には、多数の針溝4,5が形成され、各針溝4,5には、編針6,7が摺動変位可能に収容されている。編針6,7としては、たとえば、フック6a,7aが先端に形成される針本体に対し、フック6a,7aを開閉するスライダ6b,7bが独立に摺動変位可能な複合針を用いることができる。フック6a,7aをべらで開閉するべら針を用いることもできる。前針床2と後針床3とは、先端が高くなるように傾斜して、逆V字状に対峙している。この先端間には、歯口8と呼ばれる間隔が設けられ、編針6,7の編成動作で編成される編地が形成され、下方に垂下する。
本実施形態の編地引下げ装置10は、横編機1の歯口8の下方に設けられる。歯口8の直下付近には、一対のニップローラ11,12が配置される。ニップローラ11,12は、歯口8の下方で、紙面に垂直な前針床2および後針床3の長手方向に延びる。ニップローラ11,12間を開閉させ、閉じている状態での面圧を調整する機構は、ニップローラ11,12の両端側にそれぞれ設けられる。この機構は、一対の支持レバー13,14、駆動レバー15,16、リンク部材17,18、引張りばね19,39、および駆動カム20を含む。
支持レバー13,14は、上方に延びる支持腕13a,14aの先端付近でニップローラ11,12をそれぞれ回転可能に支持する。支持レバー13,14同士は、中間の交差部13b,14bで相互に嵌合しながら交差する。前針床2側のニップローラ11を支持する支持レバー13は、交差部13bから下方で後針床3の下方に移行し、支持部13cで揺動変位可能に支持される。支持部13cからは、下方に突出腕13dが突出する。後針床3側のニップローラ12を支持する支持レバー14は、交差部14bから下方で前針床2の下方に移行し、支持部14cで揺動変位可能に支持される。支持部14cからは、下方に突出腕14dが突出する。
後針床3の下方に移行した支持レバー13の突出腕13dには、前針床2の下方に設ける駆動レバー15の作動腕15aが、リンク部材17を介して連結される。前針床2の下方に移行した支持レバー14の突出腕14dには、後針床3の下方に設ける駆動レバー16の作動腕16aが、リンク部材18を介して連結される。突出腕13dと作動腕15aとの間には、引張りばね19も掛けられる。同様に、突出腕14dと作動腕16aとの間にも、引張りばね39が掛けられる。駆動レバー15,16の駆動腕15b,16bは、先端が相互に接近する方向に形成される。駆動腕15b,16bの先端にはホロワ27,28が設けられ、駆動カム20の渦巻状の案内路、および駆動カム20の裏側に形成される同様な案内路による案内で昇降駆動される。駆動カム20の表側の案内路は、外周カム20aおよび溝カム20bとして渦巻状に連続している。駆動カム20の裏側の案内路は、表側と共通の外周カム20aと、溝カム20bの裏側に形成される同様な溝カム20cとが連続して、渦巻状に形成される。駆動カム20は、駆動軸21を介して、共通の駆動源となるモータで回転駆動される。駆動カム20の外周には、突起20dが設けられ、外周カム20aの終端となる。駆動カム20の渦巻状の案内路は、溝カム20b,20cの最奥から突起20dまでの間に形成され、駆動カム20の角度に応じて、駆動軸21の中心軸からの距離が増大する。駆動カム20は、回転板の両側に溝カム20b,20cが形成される一体的なカムであるけれども、回転板の片側に溝カム20b,20cがそれぞれ形成されるような二枚のカムを背中合せ状態で使用することもできる。駆動カム20では、外周カム20aと溝カム20b,20cとを渦巻状に連続させ、回転駆動する角度範囲を大きくしているので、面圧や間隔の角度に応じる調整を容易に行うことができる。
支持レバー13の交差部13bには、交差部ローラ22が設けられ、支持レバー14の交差部14bに設けられる長孔に嵌合する。支持レバー13,14の支持部13c,14cには、揺動軸23,24が挿通され、揺動軸23,24の軸線回りの揺動変位が可能となる。揺動軸23,24は、ニップローラ11,12を駆動する回転力を、軸方向の両端間で伝達する機能も有している。本実施形態の揺動軸23,24は、支持レバー13,14の揺動変位に対して独立に回転するけれども、支持部13c,14cを、軸線回りの揺動変位が可能なように支持している。
駆動レバー15,16は、歯口8の下方に間隔を開けて配置される支持軸25,26の回りに揺動変位が可能なように支持される。支持軸25,26は固定されるけれども、支持軸25,26を回転可能に支持し、駆動レバー15,16を支持軸25,26に固定するようにしてもよい。いずれにしても、駆動レバー15,16は、支持軸25,26の軸線回りに揺動変位することが可能なように支持される。作動腕15a,16aは、駆動レバー15,16が支持軸25,26で支持される部分付近から上方に延びるように形成される。駆動腕15b,16bは、駆動レバー15,16が支持軸25,26で支持される部分付近から相互に接近するように形成され、先端にはホロワ27,28がそれぞれ取付けられる。駆動腕15bの先端のホロワ27は駆動カム20の外周カム20aおよび表側の溝カム20bで昇降駆動され、駆動腕16bの先端のホロワ28は駆動カム20の外周カム20aおよび裏側の溝カム20cで昇降駆動される。
支持レバー13,13の突出腕13d,14dの先端付近とリンク部材17,18の先端付近とは、連結ピン29,30を介してピン結合される。リンク部材17,18の基端付近には、長孔17a,18aが設けられ、駆動レバー15,16の作動腕15a,16aの先端付近との間を、移動ピン31,32を介してそれぞれ連結される。移動ピン31,32は、長孔17a,18aに挿通されるので、長孔17a,18aの長さの範囲内で位置を変えることができる。引張りばね19は、連結ピン29と移動ピン31との間に掛け渡されている。同様の引張りばね39が連結ピン30と移動ピン32との間に掛け渡されている。
揺動軸23には、図の手前側にプーリ33が装着される。プーリ33には、タイミングベルト34が巻掛けられる。タイミングベルト34は、ニップローラ11の端部から図の手前側に突出する軸に装着されるプーリ35にも巻掛けられる。プーリ33,35の間には、アイドルローラ36も設けられ、タイミングベルト34を側方から押圧するアイドルローラ36は、取付腕37の先端に取付けられる。取付腕37は、基端側で支持レバー13に固定されるけれども、取付腕37の角度は、変更することができる。取付腕37の角度を変えることによって、アイドルローラ36によるタイミングベルト34の張り調整を行うことができる。
図2および図3は、横編機1で編地引下げ装置10に関連する構成を、ニップローラ11,12の両側を含めて示す。図2は横編機1としての正面視、図3は横編機1としての平面視でそれぞれ示す。図1は、図2の切断面線I−Iから見た構成に相当する。
ニップローラ11,12の開閉に関しては、駆動カム20の駆動軸21を駆動歯車41を介してモータ42で駆動する構成の機構が、横編機1としての右側とともに左側にも設けられている。図の左右で対応する部分には同一の参照符を付して示し、重複する説明を省略する。ニップローラ11,12の回転駆動に関しては、右側のみで駆動歯車43を介して揺動軸23,24をモータ44で回転駆動する。ニップローラ11の回転駆動は、前述のように、揺動軸23に設けるプーリ33からタイミングベルト34とプーリ35とを介して行う。ニップローラ12の回転駆動は、揺動軸24に対し、横編機1としての左側に設けるプーリ33からタイミングベルト34とプーリ35とを介して行う。横編機1としての右側および左側に設ける編地引下げ装置10の機構部分は、ブラケット45,46に取付けて支持する。
なお、駆動歯車41およびモータ42を、編地引下げ装置10の左右両方に設けるようにしているけれども、いずれか一方のみに設け、他方は延長軸を介して駆動するようにしてもよい。延長軸としては、駆動軸21を延長して、左右の両側に駆動カム20をそれぞれ取付けるようにしてもよい。ただし、長尺な延長軸が歯口4の中心線下方の編地の垂下ライン上に存在することになるので、邪魔になる可能性がある。したがって、中心線から横編機1としての前後にずれた位置でモータ42の出力軸を延長し、延長した軸からベルトなどを介して駆動軸21を回転させる構成の方が好ましい。
図4は、支持レバー13の構成を示す。(a)は左側面、(b)は正面の構成をそれぞれ示す。支持レバー13の上部の支持腕13aの先端付近には、ニップローラ11の軸を挿通させるローラ軸孔13eが設けられる。中間付近の交差部13bには、交差部ローラ22が取付けられる。支持部13cには、揺動軸23を挿通する揺動軸孔13fが設けられる。下方に突出する突出腕13dの下端付近には、連結ピン29を挿通させるピン孔13gが設けられる。アイドルローラ36および取付腕37は、交差部ローラ22の裏側に設けられる。
図5は、支持レバー14の構成を示す。(a)は左側面、(b)は正面の構成をそれぞれ示す。支持レバー14の上部の支持腕14aの先端付近には、ニップローラ12の軸を挿通させるローラ軸孔14eが設けられる。中間付近の交差部14bには、支持レバー13の交差部ローラ22を挿入可能な長孔が設けられる。交差ローラ22の外周が長孔に嵌合するように、支持レバー13,14を交差させると、左右の対称関係を維持するように、支持レバー13,14の揺動変位による角度変化に応じて、交差位置が変化するように案内することができる。支持部14cには、揺動軸24を挿通する揺動軸孔14fが設けられる。下方に突出する突出腕14dの下端付近には、連結ピン30を挿通させるピン孔14gが設けられる。
図6は、ニップローラ11,12間が閉じて、面圧が最大となっている状態を示す。なお、説明の便宜上、ニップローラ11に関する構成のみを示し、ニップローラ12に関する構成は省略する。駆動カム20は、ホロワ27が駆動軸21の中心から最も離れる位置となるように、外周カム20aでホロワ27を上昇させる。駆動レバー15は、支持軸25を中心として反時計回り方向に角変位する。作動腕15aの先端とリンク部材17の長孔17aとをピン結合する移動ピン31は、連結ピン29との間に掛け渡されている引張りばね19を長孔17aの中間付近まで引張る。引張りばね19を介して、支持レバー13の突出腕13dも左方に引張られる。支持レバー13は、支持部13cの揺動軸23を中心として時計回り方向に角変位しようとして、ニップローラ11をニップローラ12側に揺動させる。ニップローラ11,12間を開こうとすると、連結ピン29と移動ピン31との間で、移動ピン31が長孔17aの中間付近まで延びた状態の引張りばね19をさらに延ばす必要があるので、大きな反力が掛り、面圧が最大となる。駆動カム20をさらに時計回り方向に回転させることができれば、引張りばね19をさらに引張り、面圧をさらに大きくすることができるけれども、駆動カム20の外周面に突起20dを設けて上限を設定している。駆動軸21の中心や交差部ローラ22の中心は、全体の中心線10a上に位置し、ニップローラ11,12も中心線10aを挟んで対称に位置する。
図7は、図6で省略したニップローラ12に関する構成を示す。駆動カム20によって、駆動レバー16のホロワ28が上昇させられ、連結ピン30と移動ピン32との間の引張りばね39は、移動ピン32がリンク部材18の長孔18aの中間付近の位置となって最大に延びているので、ニップローラ12をニップローラ11に押しつける面圧は最大となる。編地引下げ装置10では、支持レバー13,14の交差部13b,14bで交差部ローラ22を嵌合させている。これによって、図6および図7に示すように、編地引下げ装置10では、中心線10aの両側で、ニップローラ11,12に関してほぼ対称な動作を行うので、以下の説明では、ニップローラ11に関する動作のみを示す。
図8は、ニップローラ11,12間は閉じていても、面圧が最小となっている状態を示す。連結ピン29と移動ピン31との間に掛け渡される引張りばね19の長さは、移動ピン31が長孔17a内で許容される移動範囲内で最短となり、延ばすように引張るために必要な力は最小となり、面圧も最小となる。したがって、図6と図8との間で、駆動カム20の回転角度に応じて、ニップローラ11,12間を閉じる面圧を調整することができる。
図9は、ニップローラ11,12間を最大に開いている状態を示す。ホロワ27は、溝カム20bの終端で止っている。図8と図9との間で、ホロワ27は外周カム20aではなく、溝カム20b内に留まるので、引張りばね19による引張り力が弱くなっても、ホロワ27が案内路から離脱しないようにすることができる。また、図8から図9の範囲では、ニップローラ11,12間を開く間隔を、駆動カム20の回転角度で調整することができる。
なお、支持レバー13,14の突出腕13d,14dと駆動レバー15,16の作動腕15a,16aとの間は、リンク部材17,18と引張りばね19,39とを用いて連結しているけれども、引張りばね19,39のみを用いるようにしてもよい。支持レバー13,14の支持腕13a,14aを外側に傾斜させると、ニップローラ11,12の自重が間隔を開く方向に作用するので、引張りばね19,39を緩めることで、ニップローラ11,12間を開くことができる。ただし、リンク部材17,18を用いれば、リンク部材17,18で駆動レバー15,16の作動腕15a,16aと支持レバー13,14の突出腕13d,14dとの間を押すことができるので、確実にニップローラ11,12間を開くことができる。なお、リンク部材17,18の長孔17a,18aは、駆動レバー15,16側に設けているけれども、支持レバー13,14側に設けるようにしてもよい。
図10は、本発明の実施の他の形態の編地引下げ装置50の構成を簡略化し、正面として示す。編地引下げ装置50を除く横編機1としての構成は、図1と同様であるので、重複する説明は省略する。また、編地引下げ装置50でも、編地引下げ装置10に対応する部分には同一の参照符を付して、重複する説明を省略する。
本実施形態の編地引下げ装置50で、ニップローラ11,12間を開閉させ、閉じている状態での面圧を調整する機構は、ニップローラ11,12の両端側にそれぞれ設けられる。この機構は、一対の支持レバー51,52、および揺動軸53,54、ならびに単一の駆動レバー55、リンク部材57、引張りばね59、および駆動カム60を含む。
支持レバー51,52は、上方に延びる支持腕51a,52aの先端付近でニップローラ11,12をそれぞれ回転可能に支持する。支持レバー51,52は、前針床2および後針床3の下方にそれぞれ配置される揺動軸53,54で、支持部51b,52bが揺動変位可能なように支持される。本実施形態の揺動軸53,54は固定されているけれども、支持レバー51,52の支持部51b,52bを、軸線回りに揺動変位するように支持している。なお、揺動軸53,54を軸受などで回転可能な状態で支持し、支持レバー51,52の支持部51b,52bと揺動軸53,54との間は固定するようにしてもよい。支持部51b,52bからは、側方となる歯口8の直下方向に突出腕51c,52cがそれぞれ突出する。歯口8の直下付近で、突出腕51c,52cの先端付近は、連結される。この連結部分の下方には、駆動レバー55の作動腕55aが先端側を進出させている。駆動レバー55の作動腕55aの先端と支持レバー51,52の突出腕51c,52cの連結部分との間には、リンク部材57を伴って、引張りばね59が掛け渡されている。
駆動レバー55は、作動腕55aとともに、駆動腕55bも有し、大略的にL字の形状となっている。作動腕55aの中間部分と、駆動腕55bの先端部分とには、回転式の駆動カム60に設けられる作動カム部60aおよび駆動カム部60bからの作用を受けるホロワ55c,55dがそれぞれ設けられる。駆動カム60の駆動軸61には、歯車62が取付けられている。歯車62は、モータ42の出力軸に取付けられる駆動歯車41と噛合して、駆動力を受ける。駆動レバー55の作動腕55aおよび駆動腕55bの基部は、支持部55eとなり、固定されている支持軸55f回りの揺動変位が可能な状態で支持される。支持軸55fを支持部55eに対して固定し、支持軸55fを回転可能に支持するようにしてもよい。すなわち、駆動レバー55の支持部55eが支持軸55fの軸線回りに揺動変位が可能なように支持されていればよい。
支持レバー51,52の突出腕51c,52cの連結部分とリンク部材57の先端付近とは、支持レバー52に設けられる連結ピン52dを介してピン結合される。リンク部材57の基端付近には、長孔57aが設けられ、駆動レバー55の作動腕55aの先端付近との間を、作動腕55aの先端に設けられる移動ピン55gを介してそれぞれ連結される。移動ピン55gは、長孔57aに挿通されるので、長孔57aの長さの範囲内で連結位置を変えることができる。引張りばね59は、連結ピン52dと移動ピン55gの間に掛け渡されている。
揺動軸53,54に対して、図の手前側への軸線の延長上の別軸にプーリ63,64がそれぞれ装着される。プーリ63,64には、タイミングベルト65,66がそれぞれ巻掛けられる。タイミングベルト65,66は、ニップローラ11,12の端部から図の手前側に突出する軸に装着されるプーリ67,68にもそれぞれ巻掛けられる。プーリ63,64には、歯車69,70がそれぞれ同軸上に取付けられ、相互に噛合する。プーリ63側の歯車69には、駆動歯車43が噛合する。駆動歯車43は、モータ44の出力軸に取付けられている。モータ44で駆動歯車43を図上で反時計回り方向に回転駆動すると、ニップローラ11,12が中間に挟む編地を歯口8の下方に引下げる方向に回転させることができる。編地引下げ装置50では、支持レバー51,52が編地引下げ装置10の支持レバー13,14のように交差しないので、横編機1の一側方側のみで両方のニップローラ11,12を回転駆動することができる。
支持レバー51,52は、交差しない状態で支持部51b,52bを揺動軸53,54でそれぞれ揺動変位が可能なように支持されている。したがって、支持レバー51,52の支持腕51a,52aの先端で支持されるニップローラ11,12は、ニップローラ11,12間が対向する状態の背後側から、押えパッド71,72を接触部に有する押え部材73,74で押えるようにして、補強することができる。押え部材73,74は、編地の垂下ラインを遮ることなく設けることができ、揺動軸53,54の中間部で支持される。
図11および図12は、編地引下げ装置50に関連する構成を、ニップローラ11,12の右側について示す。図13および図14は、編地引下げ装置50に関連する構成を、ニップローラ11,12の左側について示す。図11および図13は横編機1としての正面視、図12および図14は横編機1としての平面視でそれぞれ示す。
ニップローラ11,12の開閉に関しては、駆動カム60の駆動軸61を駆動歯車41を介してモータ42で駆動する構成の機構が、横編機1としての右側とともに左側にも設けられている。ニップローラ11,12は、右側のみで駆動歯車43および歯車69,70を介して、モータ44で回転駆動する。ただし、揺動軸53,54は、右側では支持レバー51,52をそれぞれ支持するのに対し、左側では支持レバー52,51をそれぞれ支持する。
右側に設ける編地引下げ装置50の機構部分は、ブラケット75に取付けて支持する。左側に設ける機構部分は、ブラケット76に取付けて支持する。両側のブラケット75,76間は、支持板77,78で連結する。なお、図10では、ブラケット75の図示を省略している。また、駆動歯車41やモータ42は、横編機1としての左右の両方にそれぞれ設けるようにしているけれども、いずれか一方のみに設け、他方は延長軸を介して駆動するようにしてもよいことは、編地引下げ装置10と同様である。
図15は、ニップローラ11,12の撓み防止のための構成を示す。図15(a)は平面視、図15(b)は正面視して示す。ニップローラ11,12が長くなると、中間で編地を押圧して引下げる際に、撓みによって間隔が広がり、面圧が低下してしまうおそれがある。編地引下げ装置50では、ニップローラ11を支持する支持レバー51は前針床2の下の揺動軸53回りに揺動変位し、ニップローラ12を支持する支持レバー52は後針床3の下の揺動軸54回りに揺動変位する。ニップローラ11,12と揺動軸53,54との軸間距離は一定となるので、押えパッド71,72を介してニップローラ11,12を押える押え部材73,74を揺動軸53,54でそれぞれ支持すれば、ニップローラ11,12の撓みを押えることができる。なお、揺動軸53,54の中間部分は、軸支持部材79,80を介して、支持板77,78で支持する。
図16は、支持レバー51の構成を示す。左側は編地引下げ装置50としての正面から見た構成、右側はその右側方から見た構成を示す。突出腕51cの先端付近には、支持レバー52の突出腕52cと結合させるための長孔51dが設けられる。支持レバー51の上部では、支持腕51aの先端付近に、ニップローラ11を回転可能に支持するローラ軸孔51eが設けられる。中間の支持部51bには、揺動軸53を挿通させる揺動軸孔51fが設けられる。なお、ローラ軸孔51eが設けられる部分の長さは、図13および図14に示すように、横編機1としての左側では短くなる。
図17は、支持レバー52の構成を示す。右側は編地引下げ装置50としての正面から見た構成、左側はその左側方から見た構成を示す。突出腕52cの先端付近には、リンク部材57と連結するための連結ピン52dが設けられる。支持レバー52の上部では、支持腕52aの先端付近に、ニップローラ12を回転可能に支持するローラ軸孔52eが設けられる。中間の支持部52bには、揺動軸54を挿通させる揺動軸孔52fが設けられる。連結ピン52dの端部には、支持レバー51の長孔51dに嵌合する連結ローラ52gが設けられる。連結ローラ52gが長孔51dに嵌合して、支持レバー51,52が突出腕51c,52cの先端同士を連結させることができる。図10では、この連結部を、リンク部材57および引張りばね59を介してし、上下方向に駆動することによって、ニップローラ11,12間を開閉させることができる。
図18は、駆動レバー55の構成を示す。右下に、編地引下げ装置50としての正面から見た構成、左下にその左側方から見た構成、右上にその平面構成をそれぞれ示す。駆動レバー55は、作動腕55aと駆動腕55bとで、大略的にL字の形状となる。
図19は、駆動カム60の構成を示す。右側が編地引下げ装置50としての正面から見た構成、左側がその左側方から見た構成をそれぞれ示す。駆動カム60には、駆動レバー55の作動腕55aの中間に設けるホロワ55cに係合する作動カム部60aと、駆動腕55bの先端付近に設けるホロワ55dと係合する駆動カム部60bとが設けられる。このような駆動カム60は、作動カム部60aおよび駆動カム部60bともに、回転カムの外周をカム面として動作させることができる。溝カムなどを用いれば、駆動レバー55には一つのホロワを設けるだけでよい。駆動カム60は、外周をカム面として用いるので、小型化することができる。
図20は、リンク部材57の構成を示す。右側が編地引下げ装置50としての正面から見た構成、左側がその左側方から見た構成をそれぞれ示す。ただし、リンク部材57は、後述するように、鉛直方向ではなく、鉛直方向から少し傾いた状態で使用される。リンク部材57は板状であり、下端側に長孔57aを有し、上端側にはピン孔57bを有する。
図21は、ニップローラ11を補強する構成を示す。左側は、図15(b)と同様に、編地引下げ装置50としての正面から見た構成を示す。右側は、編地引下げ装置50としての右側方から見た構成を示す。押えパッド71を上部で保持する押え部材73の下部には、揺動軸53を挿通させるための軸孔73aが設けられている。ニップローラ12を押えパッド72を介して補強する押え部材74の構成も、基本的には同等である。
図22は、編地引下げ装置50で、ニップローラ11,12間を最大に開いている基準の状態を示す。駆動カム60は、駆動カム部60bでホロワ55dを押して、駆動レバー55を支持軸55fの軸線を中心として、時計回り方向に揺動させている。作動腕55aの先端に設ける移動ピン55gは、リンク部材57の長孔57aの上端に当接し、リンク部材57を上方に押上げる。リンク部材57の上部は、連結ピン52dを介して、支持レバー52の突出腕52cの先端を押上げる。支持レバー52は、揺動軸54の軸線を中心として時計回り方向に変位し、支持腕52aの先端のニップローラ12は、歯口中心8aから離れる。連結ピン52dの端部は、支持レバー51の突出腕51cとも連結されているので、支持レバー51は揺動軸53の軸線を中心として反時計回り方向に変位し、支持腕51aの先端のニップローラ11は、歯口中心8aから離れる。ニップローラ11,12が歯口中心8aから離れるので、ニップローラ11,12間は開く。
図23は、ニップローラ11,12間は閉じていても、面圧が最小となっている状態を示す。連結ピン52dと移動ピン55gとの間に掛け渡される引張りばね59の長さは、移動ピン55gが長孔57a内で許容される移動範囲内では最短となる。引張りばね59を延ばすように引張るために必要な力は最小となり、ニップローラ11,12間が閉じても、面圧も最小となる。面圧最小の閉状態は、図22の基準状態から、たとえば駆動カム60を時計回り方向に52度、角変位させることによって実現される。
図24は、ニップローラ11,12間が閉じて、面圧が最大となっている状態を示す。駆動カム60は、図22の基準状態から、たとえば290度、時計回り方向に変位している。作動カム部60aのみが駆動レバー55の作動腕55aのホロワ55cを押し、駆動カム部60bは駆動腕55bのホロワ55dから離れている。作動腕55aの先端の移動ピン55gは、リンク部材57の長孔57aの下端には達していないので、作動腕55aの先端が下がれば、さらに引張りばね59を引張って面圧を増大させることができる。しかしながら、駆動カム60をさらに時計回り方向に変位させても、作動腕55aの先端が下がらないように、作動カム部60aの形状で制限している。
図22の基準状態から、図23の面圧最小での閉状態までの間は、駆動カム60の角度に応じて、ニップローラ11,12間の間隔が調整可能となる。ニップローラ11,12間の間隔を調整可能であると、編地の編成状態に応じた開きで、編地を適切にニップローラ11,12間に案内することができる。
図23と図24との間では、案内された編地をニップローラ11,12間で挟んでからの面圧調整が可能であり、編地幅が変動するような場合に適切に調整することができる。たとえば、手袋や指付の靴下などでは、指袋を一本ずつ増やしながら編成するので、編幅が変動する。指の本数が少ないときには面圧を小さく、本数が多くなると面圧を大きくするなどで、変動する編幅に応じて面圧も調整することによって、指袋付の編地を適切に編成することができる。また、編幅が同一でも、編組織や編糸の種類の違いなどで、編地の厚さが変化するため、必要な面圧も変り得る。編地引下げ装置10,50では、駆動カム20、60の角度を変化させれば、容易に必要な面圧が得られるように調整することができる。
以上で説明した編地引下げ装置10,50では、回転駆動する駆動カム20,60でニップローラ11,12間を開閉するための昇降駆動を行っているけれども、ボールねじやシリンダなどの機構で昇降駆動するようにしてもよい。
本発明の実施の一形態として、横編機1に設ける編地引下げ装置10の構成を簡略化して示す正面図である。 図1の横編機1の正面図である。 図1の横編機2の平面図である。 図1の支持レバー13の左側面図および正面図である。 図1の支持レバー14の左側面図および正面図である。 図1の編地引下げ装置10で、ニップローラ11,12間が閉じて、面圧が最大となっている状態を、ニップローラ11側で示す正面図である。 図1の編地引下げ装置10で、ニップローラ11,12間が閉じて、面圧が最大となっている状態を、ニップローラ12側で示す正面図である。 図1の編地引下げ装置10で、ニップローラ11,12間が閉じて、面圧が最小となっている状態を、ニップローラ11側で示す正面図である。 図1の編地引下げ装置10で、ニップローラ11,12間が最大に開いている状態を、ニップローラ11側で示す正面図である。 本発明の実施の他の携帯として、横編機1に設ける編地引下げ装置50の構成を簡略化して示す正面図である。 図10の横編機1の右側部分の正面図である。 図10の横編機1の右側部分の平面図である。 図10の横編機1の左側部分の正面図である。 図10の横編機1の左側部分の平面図である。 図10の横編機1で、ニップローラ11,12の撓み防止を図る構成を示す部分的な平面図および正面図である。 図10の支持レバー51の構成を示す、編地引下げ装置50としての正面図および右側面図である。 図10の支持レバー52の構成を示す、編地引下げ装置50としての左側面図および正面図である。 図10の駆動レバー55の構成を示す、編地引下げ装置50としての正面図、左側面図および平面図である。 図10の駆動カム60の構成を示す、編地引下げ装置50としての正面図および左側面図である。 図10のリンク部材57の構成を示す、編地引下げ装置50としての正面図および左側面図である。 図10のニップローラ11を補強する構成を示す、編地引下げ装置50としての正面図および右側面図である。 図10の編地引下げ装置50でニップローラ11,12間が開の状態を示す簡略化した正面図である。 図10の編地引下げ装置50でニップローラ11,12間が閉で面圧最小の状態を示す簡略化した正面図である。 図10の編地引下げ装置50でニップローラ11,12間が閉で面圧最大の状態を示す簡略化した正面図である。
符号の説明
1 横編機
8 歯口
10,50 編地引下げ装置
11,12 ニップローラ
13,14,51,52 支持レバー
15,16,55 駆動レバー
17,18,57 リンク部材
19,39,59 引張りばね
20,60 駆動カム
22 交差部ローラ
23,24,53,54 揺動軸
25,26、55f 支持軸
27,28,55c,55d ホロワ
42,44 モータ
71,72 押えバッド
73,74 押え部材

Claims (7)

  1. 横編機の歯口の下方に配置され、軸線が歯口の長手方向に平行となる一対のニップローラを備え、ニップローラの回転で歯口から垂下する編地を引下げるとともに、ニップローラの下方に間隔をあけて配置される一対の揺動軸の軸線回りに揺動してニップローラ間を開閉可能で、閉状態ではニップローラ同士の接触面圧が調整可能な開閉機構がニップローラの軸線の両端側にそれぞれ設けられる編地引下げ装置であって、
    各開閉機構は、
    上部では各ニップローラを回転可能に支持し、下部では揺動軸の軸線回りの揺動変位が可能なように支持される一対の支持レバーと、
    一対の支持レバーの下方に配置され、ニップローラ間が相互に開閉するように、上下方向の駆動で各支持レバーを揺動変位させる駆動機構と、
    駆動機構を駆動する共通の駆動源と、
    駆動機構と支持レバーとの間に設けられ、駆動機構が支持レバー間を閉じる駆動力を仲介するばねとを、
    含むことを特徴とする編地引下げ装置。
  2. 前記各支持レバーは、中間部では前記ニップローラの軸線方向にずれて交差し、下部では上部で支持するニップローラとは異なるニップローラの下側となってから前記揺動軸の軸線回りの揺動変位が可能なように支持され、さらに下方に突出する突出腕を有し、
    前記駆動機構は、一対の支持レバーの下方に設けられる支持軸で、ニップローラの軸線に平行な軸線回りの揺動変位が可能なように支持され、該支持軸付近から上方に延びる作動腕、および相互に接近する方向に延びる駆動腕を有する一対の駆動レバーをさらに含み、
    前記ばねは、各駆動レバーの作動腕と、該駆動レバーの上方のニップローラを上部で支持する支持レバーの突出腕との間に掛けられる一対の引張りばねであることを特徴とする請求項1記載の編地引下げ装置。
  3. 前記駆動機構は、回転カムの表裏に形成される渦巻状の案内路で前記一対の駆動レバーの駆動腕をそれぞれ案内して、前記昇降駆動を行うことを特徴とする請求項2記載の編地引下げ装置。
  4. 前記各支持レバーは、下部に、上部で支持するニップローラの下側となる側の前記揺動軸の軸線回りに揺動変位が可能なように支持される支持部と、他方側の揺動軸側に突出して相互に結合される突出腕とを有し、
    前記ばねは、支持レバーの突出腕の結合部分と前記駆動機構との間に掛けられる引張りばねであることを特徴とする請求項1記載の編地引下げ装置。
  5. 前記開閉機構間の中間で、前記揺動軸に取付けられ、前記ニップローラを、前記閉状態での接触部分の外方から押える押え部材を、さらに含むことを特徴とする請求項4記載の編地引下げ装置。
  6. 前記駆動機構は、
    前記一対の支持レバーの下方となる位置に設けられる支持軸で、ニップローラの軸線に平行な軸線回りの揺動変位が可能なように支持され、該支持軸付近から側方に延び、先端に前記引張りばねが掛けられる作動腕、および作動腕とは異なる方向に延びる駆動腕を有する駆動レバーと、
    駆動レバーの作動腕と駆動腕とを押圧し、作動腕の先端側が上下に揺動するように駆動するカム面を外周に有する回転カムとを、
    さらに含むことを特徴とする請求項4または5記載の編地引下げ装置。
  7. 前記引張りばねの両端間には、引張りばねの端部の支持部にピン結合で連結するリンク部材が介在し、少なくとも一方へのピン結合位置には長孔が設けられて、結合位置を変更可能であることを特徴とする請求項2〜6のいずれか一つに記載の編地引下げ装置。
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