JP2009215593A - 装飾部品 - Google Patents

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【課題】装飾部品の表面にAuを含有する硬質膜であり、特に金固有の光沢と色調を有し、耐摩耗性の高い高品位であることを特徴とした金色装飾部品を提供すること。
【解決手段】Ti、Zr、Hfのうちから一種類以上の金属からなる窒化物、炭化物もしくは炭窒化物で構成された下地層と、Au、または任意組成のAu−Ni合金、Au−Cu−Pd合金などAu合金からなる仕上層と、Ti、Zr、Hfのうちから一種類以上の金属からなる窒化物、炭化物もしくは炭窒化物から成る保護層とから構成される硬化層を形成させることにより、効果的に金固有の光沢と色調を有し、耐摩耗性に優れた高品位の金色装飾部品が達成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、表面、特に最外層に金を含有する、金色色調の硬化層を有した装飾部品に関するものである。
時計バンド、時計ケ−ス、べゼル、裏蓋、中留、尾錠、リューズなどの時計外装部品や、ピアス、イヤリング、指輪、メガネフレーム、ペンダント、ブローチ、ネックレス、ブレスレットなどの装飾部品には、部品加工が容易な軟質基材であるステンレス、TiおよびTi合金、黄銅などが広く採用されている。しかしながらこれらの軟質基材を加工した装飾部品は使用中のキズ発生などによる外観品質の低下が大きな問題として指摘されている。これは主に、軟質基材自身の表面硬度がビッカ−ス硬度でHv=200程度の低硬度であることに起因するものであり、解決を目指して種々の表面硬化処理が試みられている。
また上記の時計バンド、時計ケ−ス、べゼル、裏蓋、中留、尾錠、リューズなどの時計外装部品や、ピアス、イヤリング、指輪、メガネフレーム、ペンダント、ブローチ、ネックレス、ブレスレットなどの装飾部品には高い装飾性能・外観品質が要求され、特に高級感のある金色色調を確保した表面硬化処理技術が種々試みられている。
軟質基材の硬化方法の一つとして軟質基材表面に被膜を被覆形成する方法があり、手法としては湿式メッキ、イオンプレーティングなどがあげられる。特に装飾部品ではAuメッキ、Au−Niメッキ、Au−Pdメッキなどが広く行われているが、いずれのメッキ被膜も軟らかく使用中のキズが解消するまでには至っていない。
またイオンプレーティングでは窒化チタン膜などを被覆形成する手法があげられるが、窒化チタン膜は内部応力が高いため密着性に難点があり剥離が発生しやすいという欠点があり、いずれも膜剥離問題に対しては完全に解決するまでには至っていない。また剥離が発生した場合には、軟質材料そのものが露出してしまい、この部分で腐蝕が発生し、部品としての使用が不可能となってしまう。また、窒化チタン膜のみ被覆形成した場合、外観の色調は金色であるものの明度が低く、高級感に欠けるため、装飾品に適用するのは困難であった。
これらの問題点を解決するために被覆形成した窒化チタン膜上にAu合金仕上層を設け、外観の向上を図る金色装飾部品が提案されている(特許文献1参照)。これは軟質基材上に被覆形成した窒化チタン膜に、1μm以下の薄いAu合金層を設けるというものであり、Au色調を確保した金色装飾部品を達成することを目的としている。Au色調を有し高硬度、高耐磨耗性を実現しているものの、形状が複雑なものや角ばったものに対しては記述がなされていなかった。そこで筆者らが追試験を行ったところ、試験後の傷は目立ち、傷の侵入深さをKLA・Tencor社 a-stepによって測定したところ傷の目立つ部分はいずれも0.05μm以上であり、深い傷であった。
特開平2006−249510号公報(請求項1)
本発明の目的は金固有の光沢、色調を有しながら、高硬度、対摩耗性を備えた金色装飾部品を提供することにある。
本発明において上記課題を解決するため種々の表面処理方法を検討した結果、装飾部品の表面に金を含有する硬化層を形成させることにより、金固有の光沢と色調を有しながら、耐傷性に優れた高品位の金色色調の装飾部品が達成される。
硬化層の構造を種々検討した結果、以下に記す構造を採用することにより、効果的に金固有の色調を有し、明度の高い高品位の金色色調の硬化層を形成させられることを見出した。
すなわち本発明の装飾部品は、表面に硬化層を有し、硬化層はTi、Zr、Hfのうちから1種類以上の金属からなる窒化物、炭化物もしくは炭窒化物で構成された下地層と、AuまたはAu合金からなる仕上層と、最表層にTi、Zr、Hfのうちから1種類以上の金属からなる窒化物、炭化物もしくは炭窒化物で構成された保護層とから構成されていることを特徴とする。
摩耗による傷の目立ちやすさは傷の侵入深さに依存し、深いほどはっきりとした傷となり目立ちやすくなる。下地層であるTiNやHfCNなどの層はいずれも傷の侵入深さ0.01μm以下の極めて高硬度な膜であり、キズはほとんど認められない。
しかし、Au色調を確保するために仕上層を設けると、AuまたはAu合金は低硬度のため、深い傷が入りやすく、目立ちやすくなる。そこで仕上層の上にこの層よりも傷の目立ちにくい層、すなわち高硬度で深い傷の入りにくい保護層を設けることによって耐摩耗性において格別な効果が得られる。
仕上層には、純金、任意組成のAu−Ni合金、Au−Cu合金、Au−Cu−Pd合金が好ましい。さらに高品位の金色色調と耐摩耗性を得るためには、保護層にHfの窒化物、炭化物、窒炭化化物を用いることが好ましい。
また、本発明の装飾部品において仕上層の膜厚は0.002〜0.3μmであることが好ましく、0.01〜0.1μmであることがさらに好ましい。仕上層の膜厚が下限値未満だと被覆部分が層状にならず島状となってしまい、外観はまだら状の色調を呈してしまう。一方前記上限値を超えると、色調明度はバルクのAuと同等の値をとるものの、硬質被膜として十分な硬度を得ることができない。
さらに、本発明の装飾部品において保護層の膜厚は0.001μm〜0.01μmであることが好ましい。保護層の膜厚が上限値を超えると、明度の低い、暗い色調となってしまう。これは保護層を構成しているTi、Hfなどの窒化物、窒炭化物の反射率が低い事が原因であり、膜厚を厚くするほど、暗い色調となってしまう。ここで、明度とは物体表面の反射率の高低を表す尺度で明るさを表したもので、明度の数値が高ければその物体の明度は明るく、低いときには暗い色調となる。反射率からだけでは反射光としてどのような外観になるかはわからず、反射率を視感度まで考慮して計算、設計することで、視覚的な明るさ、すなわち明度が得られる。この関係式はJIS Z 8701 (2)式とJIS Z
8729 (1)式により規定されている。一方下限値未満の場合、傷の侵入深さに変化が乏しく、保護層としての効果が薄れてしまう。
高硬度の硬化層の上にごく薄いAuまたはAu合金仕上層を設けた場合、AuまたはAu合金バルクに比べ深い傷は入らず、耐摩耗性に優れた構造といえる。しかし複雑な形状の基材では傷つきやすいため、より優れた摩耗性を要求される。そこで、高硬度で耐摩耗性に優れた保護層を最表層に被覆する。仕上層表面を摩擦や衝撃などから保護することができ、傷つきにくい膜を得る。また、外観の色調は最表層の色調に依存する傾向にあるが、最適膜厚の範囲であれば、色調に大きく影響を及ぼす事はない。
以上述べてきたように本発明によれば、Ti、Zr、Hfのうちから一種類以上の金属からなる窒化物、炭化物もしくは炭窒化物で構成された下地層と、AuまたはAu合金からなる仕上層と、最表層にTi、Zr、Hfのうちから1種類以上の金属からなる窒化物、炭化物もしくは炭窒化物で構成された保護層を形成させる。
このように仕上層より硬度の高い保護層が加えることで、硬度の低い仕上層を傷から保護し、外観の向上にあたり格別な効果を得ることができる。
ステンレス、TiおよびTi合金などの材料からなるからなる下地母材を各種装飾部品形状の基材に加工した後、下地層としてHf、Zr、Tiの窒化物、炭化物、炭窒化物であるHfN、TiN、ZrN、TiC、TiCNなどの下地層と、下地層上にAuまたはAu合金からなる仕上層と、最表層にHf、Zr、Tiの窒化物、炭化物、炭窒化物であるHfN、TiN、ZrN、TiC、TiCNからなる保護層を形成させる工程を経る手法を採用することにより明度が高く美的外観に優れた装飾部品が達成される。本発明の詳細を以下の実施例で説明する。
Arと窒素の混合ガスプラズマ雰囲気中で軟質基材であるTi、Ti合金、SUS304、SUS316Lに、下地層としてHfN層、TiN層、TiCN層、またはZrN層を形成させ、その後Arと窒素の混合ガスプラズマ雰囲気中で引き続きArと窒素の混合ガスプラズマ雰囲気中で下地層上に仕上層としてAuまたはAu合金層を形成させ、その後Arと窒素の混合ガスプラズマ雰囲気中で引き続きArと窒素の混合ガスプラズマ雰囲気中で仕上層上にHfN、HfCN層、TiN層、TiCN層、またはZrN、ZrCN層を形成させる手法を採用した。本発明の詳細を以下の実施例で説明する。
(実施例1)
図面を参照して本発明の第1の実施形態を説明する。図1は基材からなる平板の表面に下地層13、仕上層12、保護層11からなる硬化層を形成した断面模式図である。任意の基材14を真空装置内に配置し、真空装置内を真空排気した後にArと窒素を導入してArと窒素の混合ガスプラズマを発生させ、圧力を0.2Paに保った混合ガスプラズマ雰囲気中で、Tiを使用しDCスパッタ法により任意の基材14の表面に下地層13としてTiN層を形成させた。さらに、同一圧力の同一ガスプラズマ雰囲気中でDCスパッタ法により下地層13上に、仕上層12を形成させた。さらに、同一圧力の同一ガスプラズマ雰囲気中で、AuまたはAu合金を使用しDCスパッタ法により下地層13上に、仕上層12を形成させた。さらに、同一圧力の同一ガスプラズマ雰囲気中で、Hf、TiまたはZrを使用しDCスパッタ法により仕上層12上に、保護層11を形成させた。膜厚は設定値で下地層13を構成するTiCN層が0.8μmとなるように、Au合金からなる仕上層12が0.02μm(20nm)、合計で膜厚が0.82μmとなるように成膜時間を調整し成膜を行なった。任意の基材としては800番研磨紙により仕上げた算術平均粗さRa=150Å(15nm)に相当するSUS304からなる時計ケースを使用した。ある時計ケースを使用した。
(実施例2〜24)
実施例1と同様に、真空装置内を真空排気した後にArと窒素を導入してArと窒素の混合ガスプラズマを発生させ、圧力を0.2Paに保った混合ガスプラズマ雰囲気中でHf、TiまたはZrを使用しDCスパッタ法により任意の基材の下地層としてHfN、TiNTiCNまたはZrN層を、形成して下地層13を形成させた。さらに、同一圧力の同一ガスプラズマ雰囲気中で、AuまたはAu合金を使用しDCスパッタ法により下地層13上に、仕上層12を形成させた。さらに、同一圧力の同一ガスプラズマ雰囲気中で、Hf、TiまたはZrを使用しDCスパッタ法により仕上層12上に、保護層11を形成させた。膜厚は設定値で、下地層13を構成するHfN、TiN、TiCNまたはZrN
層が0.8μm、仕上層12を構成するAuまたはAu合金層が0.002μmから0.1μm、保護層12を構成するHfN、TiN、TiCNまたはZrN層が0.001μm〜0.01μmとなるように調整し、合計で膜厚が0.803μmから0.910μmとなるように成膜時間を調整し成膜を行なった。任意の基材には時計ケース、時計バンド、時計ベゼル、裏蓋、中留を使用し、基材材質には800番研磨紙により仕上げた算術平均粗さRa=200Åに相当するTi、Ti合金、SUS304およびSUS316Lを使用した。また仕上層にはAu、または任意組成のAu−Ni合金、Au−Cu−Pd合金を使用した。
(比較例1〜5)
本発明の実施形態の比較例1〜5としてTi、Ti合金、SUS304及びSUS316Lからなる装飾部品である時計ケース、時計バンド、時計ベゼル、裏蓋、または中留などの多様な形状の時計外装部品の表面に、下地層としてTiN、ZrN、TiCN、HfCN,ZrCN、HfNを形成し、その後下地層上に組成任意のAuまたはAu合金を形成、保護層は設けずに合計0.84〜0.90μmとなるよう時間を調整してDCスパッタ法により被覆して仕上げ層を形成させた。
(比較例6〜10)
本発明の実施形態の比較例6〜10として、第1の実施形態と同様に、Ti、Ti合金、SUS304およびSUS316Lからなる装飾部品である時計ケース、時計バンド、時計ベゼル、裏蓋、または中留などの多様な形状の時計外装部品の表面に、下地層としてHfN層、TiN層、TiCN層、またはZrN層を形成し、その後下地層上に仕上層としてのAuまたは任意組成Au合金を形成させ、最表面に保護層としてHfN層、TiN層、TiCN層、またはZrN層を形成させる手法を採用した。ここで仕上層と保護層の厚みは任意の厚みとして調整し、合計で膜厚が0.84μmから1.00μmとなるように成膜時間を調整し成膜を行なった。
第1の実施形態の実施例1〜48、比較例1〜10で得られた時計外装部品の硬度試験、測色評価試験の結果および総合評価結果を表1〜表4に示す。
HfN層、TiN層およびZrN層などの下地層、AuまたはAu合金層で形成されている仕上層の組成はEPMA(X線マイクロアナリシス)分析を行い特定した。硬度は負荷荷重5mNでマイクロビッカース硬度計により測定し、ビッカース硬度Hv=1500以上を合格とした。色調の評価試験は分光測色計(コニカミノルタ社製、CM−2600d)を用いて測定した。使用した光源はJIS Z 8720で規定されるD65、視野角は10°で測定した。JIS Z 8729で規定されるL*a*b*表示の色度図において、L*が80以上のものを合格とした。耐摩耗性試験はスガ摩耗試験社製の摩耗試験機NUS−ISO−2により荷重:200gfという条件で、各装飾品の被膜が形成された側の面(基材の表面が露出しているのとは反対側の面)を、合計300DS(ダブルストローク)磨耗した後の各装飾品の外観を目視により観察し、これらの外観を以下の3段階の基準に従い、評価した。
◎:被膜表面に傷の発生が全く認められない。
○:被膜表面に傷の発生がほとんど認められない。
×:被膜表面に傷の発生が認められる。または、被膜の剥離が認められる。
また、傷の侵入深さはKLA・Tencor社 a-stepにより測定し、傷深さが0.05μm未満であり、なおかつ下地層が露出していないものを合格とした。以上4項目を合格したものを総合評価結果で○とした。
Figure 2009215593
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Figure 2009215593
Figure 2009215593
Figure 2009215593
Figure 2009215593
表1に示すようにTi、Ti合金、SUS304およびSUS316Lからなる時計ケース、時計バンドおよび時計ベゼルなどの多様な形状の時計外装部品である装飾部品の表面に下地層としてHfN、TiN、TiCN、ZrNなどの下地層を形成させ、さらに仕上層としてAuおよびAu合金層を被覆することで硬化層を形成させた。これら実施例1〜48の全てが、硬度試験ではビッカ−ス硬度がHv=1500以上で合格、測色評価試験においても、使用した基板すなわち800番研磨紙にて仕上げた算術平均粗さRa=2
00ÅのTi、Ti合金、SUS304、SUS316Lを使用の下、L*=80以上で合格であり、従って総合評価は実施例1〜48の全てが合格であった。
これらに対し、比較例1〜5は測色評価試験ではL*=81.5以上で合格であったが、硬度試験ではビッカース硬度がHv=1469以下で不合格、耐摩耗試験でも不合格、傷侵入深さも基材が露出しており不合格であった。比較例6〜10は、ビッカース硬度がHv=1560以上で合格、耐摩耗試験、傷侵入深さについても合格であったが測色評価試験ではL*=77.6以下で不合格であった。よって合格総合評価は比較例1〜10の全てが不合格であった。
以上から、保護層の厚みは0.001μm〜0.01μmであることが好ましい。すなわち保護層の膜厚が0.001μm未満では、耐摩耗性に変化がみられず、逆に膜厚が0.01μmより厚い場合には明度が低くなってしまうため高級感のある金色調を有した硬質膜を得ることができないのである。
また、保護層にHfの窒化物、炭化物および窒炭化物を使用するのが好ましい。実施例36〜47の結果より、耐摩耗性においては◎で表面に傷の発生は全く認められず、傷侵入深さについても0.02μm以下であり合格であった。
また、仕上層の厚みは0.002〜0.3μmであることが好ましい。すなわち0.002μm未満の場合では仕上層被覆部分が層状にならず島状となってしまい、外観はまだら状の色調を呈してしまう。さらにL*値にも変化がみられない。逆に、0.3μmを超えると、色調明度L*の値はAuバルクと同様になるものの、硬質被膜として十分な硬度を得ることができない。
基材材質として各実施形態でTi、Ti合金、SUS304およびSUS316Lを使用したが、基材材質はこれらに限らずAlおよび各種のAl合金、各種のステンレス鋼、各種のTi合金、銅合金などからなる材料に適用可能である。
基材と下地層である窒化物、炭化物、炭窒化物層との密着を良好にさせるために、Hf、TiまたはZrからなる金属層をあらかじめ形成させてもよい。
下地層として今回TiN、HfN、ZrN、TiCN,ZrCN,HfCNを用いたが、下地層材料はこれに限らずTi、Zr、Hfのうちから一種類以上の金属からなる窒化物、炭化物もしくは炭窒化物ならば適用可能である。
金属および金属の窒化物とAuまたはAu合金を蒸発させる手段として、DCスパッタ法を採用したが、これは合金組成が簡便に制御できるために採用したのであって、RFスパッタおよびDCスパッタ法に限定する必要はなく、DCマグネトロンスパッタ法、RFマグネトロンスパッタ法など任意のスパッタ法を用いてもよく。またスパッタ法に限らず、ドライプロセスであるならばイオンプレ−ティング法、イオンビ−ム蒸着法などの他のPVD手法を採用しても差し支えがない。同様にプラズマの発生手段もRF法、DC法のいずれの手法を採用してもよい。
下地層を形成させる圧力条件としてガスプラズマ雰囲気の圧力を0.2Paとしているが、ガスプラズマの圧力は同条件に限定する必要はなくガスプラズマが発生可能であれば圧力は任意の数値でよい。
不活性ガスにArを、不活性ガスはプラズマを発生させるために使用したもので、ArやHeに限らずXe、Krなどの他の不活性ガスに替えても構わない。
本発明の装飾部品の一実施形態である時計ケースの断面模式図である。
符号の説明
11 保護層
12 仕上層
13 下地層
14 基材

Claims (2)

  1. 表面に硬化層を有し、該硬化層は、Ti、ZrまたはHfのうちから1種類以上の金属からなる窒化物、炭化物または炭窒化物で構成された下地層と、AuまたはAu合金からなる仕上層と、最表層にTi、ZrまたはHfのうちから1種類以上の金属からなる窒化物、炭化物または炭窒化物で構成された保護層とを有する装飾部品。
  2. 前記保護層がHfからなる窒化物、炭化物または炭窒化物で構成されることを特徴とする請求項1に記載の装飾部品。
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