JP2009213634A - 洗濯機 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転槽の振動量の変化から不具合の有無を判断する洗濯機を提供する。
【解決手段】制御部は、洗濯機10の据え付け時に回転槽13の初期振動量を取得する。そのため、初期振動量は、据え付け環境の差や個体差による影響が排除される。制御部は、この初期振動量を据え付け後に検出した検出振動量と対比することにより、据え付け環境あるいは個体差の影響が排除された回転槽13の振動量を検出する。また、制御部は、回転槽13に洗濯物が収容されていない空状態で振動量を検出する。そのため、回転槽13の初期振動量および検出振動量は、回転槽13内における洗濯物の偏りなどによる影響も排除される。これにより、回転槽13の振動量の経時的な変化を洗濯物の影響を受けることなく検出することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、洗濯機に関する。
脱水機能を備えた洗濯機は、洗濯物を収容した槽が高速で回転することにより洗濯物の脱水を行っている。槽は、脱水時に収容した洗濯物が偏ると重量のバランスが崩れて振動量が大きくなる。そのため、洗濯機本体の振動や大きな騒音などを招くおそれがある。そこで、振動センサを設け、脱水時の槽の振動を検出したり、槽の回転を制御したりする洗濯機が公知である(特許文献1から3参照)。
特開2006−346270号公報 特開2006−122239号公報 特許3865791号明細書
槽の振動は、洗濯物の偏りによって発生するだけでなく、洗濯機の据え付け環境や経時的な部品の劣化などによっても発生する。しかしながら、特許文献1から3に開示されている洗濯機の場合、振動センサは、槽に収容された洗濯物が脱水時に偏っているか否かを検出するにすぎない。また、特許文献1から3に開示されている洗濯機は、脱水ごとに槽の振動で洗濯物の偏りを判断しており、経時的な槽の振動の変化を考慮していない。そのため、槽の振動が洗濯物の偏りによるものなのか、あるいは洗濯機の据え付け環境や経時的な部品の劣化などによるものであるのかを判断することは困難である。
そこで、本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、槽の振動量の変化から不具合の有無を判断する洗濯機を提供することにある。
請求項1記載の洗濯機に係る発明は、洗濯物の洗い、すすぎ、脱水または乾燥の少なくともいずれかに用いる槽と、前記槽の内部に洗濯物のない空状態で前記槽の振動量を検出する振動量検出手段と、据え付け時に空状態で検出した前記槽の振動量を初期振動量として取得する初期振動量取得手段と、前記初期振動量取得手段による初期振動量の取得後、前記振動量検出手段で検出した前記槽の振動量と前記初期振動量取得手段で取得した初期振動量との差に基づいて不具合の有無を判断する判断手段と、を備えることを特徴とする。
請求項2記載の洗濯機に係る発明は、洗濯物の洗い、すすぎ、脱水または乾燥の少なくともいずれかに用いる槽と、前記槽の内部に洗濯物のない空状態で前記槽の振動量を検出する振動量検出手段と、出荷前の検査時に空状態で検出した前記槽の振動量を初期振動量として取得する初期振動量取得手段と、前記初期振動量取得手段による初期振動量の取得後、前記振動量検出手段で検出した振動量と前記初期振動量取得手段で取得した初期振動量との差に基づいて不具合の有無を判断する判断手段と、を備えることを特徴とする。
請求項3記載の洗濯機に係る発明は、洗濯物の洗い、すすぎ、脱水または乾燥の少なくともいずれかに用いる槽と、前記槽に収容される洗濯物の重量と前記槽の振動量との関係を振動量テーブルとして記憶している振動量テーブル記憶手段と、前記槽の振動量を検出する振動量検出手段と、前記槽に収容される洗濯物の重量を検出する重量検出手段と、
前記振動量検出手段で検出した前記槽の振動量と前記重量検出手段で検出した洗濯物の重量との関係を、前記振動量テーブル記憶手段に記憶している前記振動量テーブルと対比して不具合の有無を判断する判断手段と、を備えることを特徴とする。
請求項4記載の洗濯機に係る発明は、洗濯物の洗い、すすぎ、脱水または乾燥の少なくともいずれかに用いる槽と、前記槽の振動量を検出する振動量検出手段と、前記槽に収容される洗濯物の重量を検出する重量検出手段と、前記重量検出手段で検出した洗濯物の重量と前記振動量検出手段で検出した前記槽の振動量との関係を振動量テーブルとして記憶する振動量テーブル記憶手段と、前記振動量検出手段で検出した前記槽の振動量と前記重量検出手段で検出した洗濯物の重量との関係を、前記振動量テーブル記憶手段に記憶している前記振動量テーブルと対比して不具合の有無を判断する判断手段と、を備えることを特徴とする。
上記請求項1記載の発明によれば、初期振動量取得手段で据え付け時に初期振動量を取得することにより、取得した初期振動量は据え付け環境あるいは個体差の影響が排除される。そのため、この初期振動量を、据え付け後に振動量検出手段で取得した槽の振動量と対比することにより、据え付け環境あるいは個体差の影響が排除された槽の振動量が検出される。そして、槽の振動量は、槽に洗濯物が収容されていない空状態で検出されるため、洗濯物の偏りによる影響も排除される。したがって、槽の振動量の経時的な変化を検出することができ、この振動量の変化から不具合の有無を判断することができる。
上記請求項2記載の発明によれば、初期振動量取得手段で出荷前の検査時に初期振動量を取得することにより、取得した初期振動量は個体差の影響が排除される。そのため、この初期振動量を、出荷後に振動量検出手段で取得した槽の振動量と対比することにより、個体差の影響が排除された槽の振動量が検出される。そして、槽の振動量は、槽に洗濯物が収容されていない空状態で検出されるため、洗濯物の偏りによる影響も排除される。したがって、槽の振動量の経時的な変化を検出することができ、この振動量の変化から不具合の有無を判断することができる。
上記請求項3記載の発明によれば、振動量テーブル記憶手段で槽の振動量と槽に収容される洗濯物の重量の関係を振動量テーブルとして記憶することにより、振動量テーブルは槽に収容される洗濯物の重量の影響が排除されている。そのため、この振動量テーブルを、振動量検出手段で取得した槽の振動量と対比することにより、洗濯物の重量の影響が排除された槽の振動量が検出される。したがって、槽の振動量の経時的な変化を検出することができ、この振動量の変化から不具合の有無を判断することができる。
上記請求項4記載の発明によれば、振動量検出手段で検出された槽の振動量に基づいて振動量テーブル記憶手段で振動量テーブルを補正することにより、振動量テーブルは個体差の影響が排除される。そのため、この振動量テーブルを、振動量検出手段で取得した槽の振動量と対比することにより、個体差の影響が排除された槽の振動量が検出される。したがって、槽の振動量の経時的な変化を検出することができ、この振動量の変化から不具合の有無を判断することができる。
以下、本発明による洗濯機を図面に基づいて説明する。なお、複数の実施形態において実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による洗濯機を図1に示す。第1実施形態による洗濯機10は、筐体11、水槽12、回転槽13、モータ14、操作パネル15、ヒートポンプユニット16および制御ユニット17などを備えている。第1実施形態による洗濯機10は、回転槽13の回転中心軸が地面と平行または地面と所定の角度をなしているいわゆるドラム型の洗濯機である。モータ14、操作パネル15およびヒートポンプユニット16は、回転槽13に収容された洗濯物の洗い、すすぎ、脱水、乾燥などの各運転を実施するための機能部を構成している。
筐体11は洗濯機10の外郭を形成している。筐体11は、内側に水槽12を形成している。水槽12は、防振ダンパー18および引張りばね19により、筐体11に弾性的に支持されている。水槽12には回転槽13が収容されている。水槽12および回転槽13は、いずれも前方が解放した円筒状に形成されている。水槽12の解放側の端部は、筐体11の前端側に形成された洗濯物出し入れ用の開口部21にベローズ22で接続されている。筐体11に形成された開口部21には、扉23が開閉可能に設けられている。水槽12の下方には排水弁24が設けられている。排水弁24は、水槽12と図示しない排水口との間に設けられている。これにより、水槽12に供給された水は、排水弁24を開放することにより排水口から排出される。
回転槽13は、後端側の中心部に回転軸25が設けられている。回転軸25は、回転槽13の後端からさらに後方へ突出している。突出する回転軸25の端部には、モータ14が取り付けられている。モータ14は、例えば三相のブラシレス直流モータで構成されている。モータ14は、回転軸25を中心に回転槽13を回転駆動する。
操作パネル15は、筐体11の上方外部に設けられている。操作パネル15は、図2に示すように入力部26および表示器27を有している。使用者は、入力部26から所望の運転コースや洗濯物の種類などを入力する。入力部26は、図示しないスイッチから構成されている。スイッチは、押しつけることにより所定の指示が入力される。スイッチは、電源スイッチ、コース選択スイッチが含まれている。表示器27は、図示しないLEDおよび図示しない液晶画面から構成されている。LEDは、点灯または消灯することにより洗濯機10の電源がオン(入)であるかオフ(切)であるかを表示する。また、LEDは、点灯または消灯することにより実行されている運転コースを表示する。液晶画面には、運転の残り時間や現在時刻などを表示するセグメント部、および予め設定された各種の情報を表示するアイコン部を有している。操作パネル15には、上記の他に各種の情報を表示するブロック表示部などが設けられている。
洗濯機10は、ヒートポンプユニット16を備えている。ヒートポンプユニット16は、回転槽13を経由して空気が循環する空気通路の途中に設けられている。空気通路を循環する空気は、ヒートポンプユニット16で水分が除去される。ヒートポンプユニット16は、コンプレッサ28、コンデンサ29およびエバポレータ30などから構成されている。コンプレッサ28で圧縮された冷媒は、コンデンサ29で放熱した後、エバポレータ30で気化される。そのため、空気通路を流れる空気は、コンデンサ29で加熱され、エバポレータ30で冷却される。これにより、回転槽13に収容されている洗濯物から水分を吸収した空気は、エバポレータ30を通過することにより水分が除去される。そして、除湿された空気は、コンデンサ29で加熱された後、再び回転槽13へ供給される。
次に、洗濯機10の電気的な構成について図2に基づいて説明する。
制御部31は、図示しないCPU、ROMおよびRAMなどを有するマイクロコンピュータで構成されている。制御部31は、モータ14、ヒートポンプユニット16、排水弁24、入力部26、表示器27、振動量センサ32、水量センサ33、不揮発性メモリ34およびブザー35と電気的に接続している。振動量センサ32は、例えば半導体センサで構成され、回転槽13の加速度を検出することにより回転槽13の振動量を検出する。水量センサ33は、水槽12の内部における水の有無を検出する。不揮発性メモリ34は、例えばEEPROMなどで構成されている。ブザー35は、制御部31からの駆動指示があると鳴動する。ブザー35は、入力部26からの入力に連動して鳴動する。また、制御部31は、例えば洗濯機10で不具合などが検出されたとき、表示器27に表示、あるいはブザー35を鳴動する。操作パネル15の表示器27およびブザー35は、特許請求の範囲の報知手段を構成している。
次に、上記の構成による洗濯機10の作動を図3から図6に基づいて説明する。
第1実施形態の洗濯機10は、洗濯物の洗い運転、すすぎ運転および脱水運転を含む洗濯運転コースに加えて、初期振動量取得コースおよび振動量検出コースを含んでいる。初期振動量取得コースは、回転槽13の振動量を初期振動量として取得する。振動量検出コースは、回転槽13の振動量を検出する。
(初期振動量取得コース)
初期振動量取得コースは、入力部26からのキー操作により据え付け時に実施される。据え付け時とは、例えば家庭の洗濯機置き場などに洗濯機10が設置される時を意味する。初期振動量取得コースでは、初期振動量が取得される。初期振動量とは、回転槽13の振動量の変化を算出する基準となる値である。初期振動量取得コースでは、回転槽13の内部に洗濯物が収容されていない空状態で回転槽13の振動量が検出される。本明細書中において、空状態とは、回転槽13の内部に例えば衣類などの被洗濯物あるいは被乾燥物などが収容されていない状態を意味する。初期振動量取得コースを実施する制御部31、振動量センサ32および不揮発性メモリ34は、特許請求の範囲の初期振動量取得手段を構成している。
初期振動量取得コースについて図3に基づいて詳細に説明する。
初期振動量取得コースは、入力部26からのキー操作によって開始される。この場合、入力部26からのキー操作は、初期振動量取得コースを実施するための特有の操作として設定されている。
制御部31は、入力部26からのキー操作によって初期振動量取得コースが開始されると、排水弁24を開放し、排水時間タイマT1を0にする(S101)。制御部31は、排水弁24を開放することにより、回転槽13および水槽12に残留している水を排出する。初期振動量取得コースに先立って他の運転コースが実施されている場合、回転槽13および水槽12には水が残留しているおそれがある。そのため、制御部31は、排水弁24を開放して不要な水を排出する。制御部31は、排水弁24を開放すると、排水時間タイマT1を0にする。
制御部31は、ステップS101で排水弁24を開放すると、水槽12の水の排出が完了したか否かを判断する(S102)。制御部31は、例えば水槽12に設けられている水量センサ33で水槽12の内部における水量を検出することにより、水槽12の内部の水の排出が完了したか否かを判断する。
制御部31は、水の排出が完了していないと判断すると、排水時間タイマT1のカウントが2分経過したか否かを判断する(S103)。制御部31は、ステップS101で排水弁24を開放してからの経過時間が2分未満の場合、ステップS101へリターンする。一方、制御部31は、排水弁24を開放してからの経過時間が2分以上と判断すると、エラーを報知する(S104)。制御部31は、例えばブザー35の鳴動や操作パネル15の表示器27の点滅などにより、使用者へ報知する。これにより、使用者は、例えば図示しない排水ホースの接続不良など排水部分の不具合を認識することができる。
制御部31は、ステップS102で排水が完了したと判断すると、脱水運転を開始するとともに脱水時間タイマT2を0にする(S105)。制御部31は、ステップS105で脱水運転を開始すると、回転槽13の回転数が所定の設定回転数に達したか否かを判断する(S106)。設定回転数とは、例えば洗濯機10の固有周波数の影響を受けにくい回転数であり、回転槽13が最も安定して回転する回転数である。制御部31は、回転槽13を設定回転数に制御する。制御部31は、あらかじめROMなどに所定の設定回転数を記憶している。制御部31は、例えばモータ14の回転数から回転槽13の回転数を検出する。制御部31は、検出したモータ14の回転数および設定回転数に基づいてモータ14へ供給する電力あるいは周波数を制御することにより、モータ14および回転槽13の回転数を制御する。
制御部31は、回転槽13の回転数が所定の設定回転数に達していないと判断すると、脱水時間タイマT2のカウントが2分経過したか否かを判断する(S107)。制御部31は、ステップS105で脱水運転を開始してからの経過時間が2分未満の場合、ステップS106へリターンする。一方、制御部31は、脱水運転を開始してからの経過時間が2分以上と判断すると、エラーを報知する(S108)。制御部31は、例えばブザー35の鳴動や操作パネル15の表示器27の点滅などにより、使用者へ警告を発する。これにより、使用者は、例えばモータ14の回転数不足など駆動部分の不具合を認識することができる。
制御部31は、ステップS106で回転槽13の回転数が所定の設定回転数に達したと判断すると、振動量検出カウンタIを0にする(S109)。振動量検出カウンタIは、回転槽13の振動量を検出した回数に対応する。制御部31は、ステップS109で振動量検出カウンタIを0にすると、回転槽13の振動量を検出し、振動量検出カウンタIをインクリメントしてI=I+1とする(S110)。
制御部31は、ステップS110が完了すると、検出した回転槽13の振動量が所定の範囲内であるか否かを判断する(S111)。制御部31は、振動量センサ32から出力される電気信号に基づいて回転槽13の振動量を検出する。制御部31は、検出した回転槽13の振動量が下限値X1と上限値X2との間にあるか否かを判断する。回転槽13は、モータ14で回転駆動されることにより振動しながら回転する。すなわち、回転槽13は、ある程度の振動量を含みつつ回転する。そこで、制御部31は、回転槽13の振動量が下限値X1より大きいか否かを判断する。ここで、回転槽13の回転時における振動量が過大となるとき、回転槽13の回転は安定していない。そのため、制御部31は、回転槽13の振動量が上限値X2よりも小さいか否かを判断する。制御部31は、回転槽13の振動量が下限値X1と上限値X2との範囲内であれば、回転槽13が安定して回転していると判断する。制御部31は、あらかじめROMなどに下限値X1および上限値X2を記憶している。
制御部31は、ステップS111で回転槽13の振動量が下限値X1より大きく上限値X2より小さいと判断すると、検出した回転槽13の振動量を初期振動量A1として取得する(S112)。回転槽13の振動量が下限値X1より大きく上限値X2より小さいとき、回転槽13は安定して回転している。そのため、ここで取得した振動量は、例えば各家庭の洗濯機置き場に洗濯機10を据え付けた際、この洗濯機10の据え付け環境に固有の振動量の基準値とみなすことができる。制御部31は、取得した初期振動量A1を不揮発性メモリ34に記憶する。制御部31は、初期振動量A1を取得すると初期振動量取得コースの処理を終了する。
制御部31は、ステップS111で回転槽13の振動量が下限値X1より小さい、または上限値X2より大きいと判断すると、振動量検出カウンタIが3以上であるか否かを判断する(S113)。制御部31は、振動量検出カウンタIが3未満、すなわち回転槽13の振動量を検出した回数が3回未満であるとき、ステップS110へリターンする。一方、制御部31は、振動量検出カウンタIが3以上であるとき、エラーを報知する(S114)。制御部31は、例えばブザー35の鳴動や操作パネル15の表示器27の点滅などにより初期振動量A1の取得ができなかったことを報知する。
(振動量検出コース)
振動量検出コースは、使用者が回転槽13から衣類などの洗濯物を取り出し、回転槽13が空状態のときに入力部26から特定のキー操作をすることにより実施される。振動量検出コースでは、洗濯機10の据え付け後、すなわち上述の初期振動量A1を取得した後に回転槽13の振動量が検出される。振動量検出コースを実施する制御部31および振動量センサ32は、特許請求の範囲の振動量検出手段を構成している。
以下、図4に基づいて振動量検出コースの詳細を説明する。なお、図3で説明した初期振動量取得コースの流れと同一の処理を行うステップについては詳細な説明を省略する。
制御部31は、入力部26からのキー操作によって振動量検出コースが開始されると、脱水運転を開始して脱水時間タイマT2を0にする(S201)。制御部31は、ステップS201で脱水運転を開始すると、回転槽13の回転数が所定の設定回転数に達したか否かを判断する(S202)。ここで、設定回転数は、初期振動量取得コースのステップS106で用いた設定回転数と同一である。制御部31は、回転槽13の回転数が所定の設定回転数に達していないと判断すると、脱水時間タイマT2のカウントが2分経過したか否かを判断する(S203)。制御部31は、ステップS201で脱水運転を開始してからの経過時間が2分未満の場合、ステップS202へリターンする。一方、制御部31は、脱水運転を開始してからの経過時間が2分以上と判断すると、回転槽13の回転数が設定回転数に達していないとしてエラーを報知する(S204)。
ステップS202で回転槽13の回転数が所定の設定回転数に達したと判断すると、制御部31は、振動量検出カウンタIを0にする(S205)。制御部31は、ステップS205で振動量検出カウンタIを0にすると、回転槽13の振動量を検出し、振動量検出カウンタIをインクリメントしてI=I+1とする(S206)。制御部31は、ステップS206で回転槽13の振動量を検出し振動量検出カウンタIをインクリメントすると、検出した回転槽13の振動量が所定の範囲内であるか否かを判断する(S207)。本実施形態の場合、制御部31は、回転槽13の振動量が上述の下限値X1と上限値X2との間にあるか否かを判断する。ここで、下限値X1および上限値X2は、初期振動量取得コースのステップS111で用いた下限値X1および上限値X2と同一である。
制御部31は、ステップS207で回転槽13の振動量が所定の範囲内と判断すると、検出した回転槽13の振動量を検出振動量A2として取得する(S208)。制御部31は、ステップS208で検出振動量A2を検出すると、検出振動量A2を初期振動量A1に許容量Bを加えた振動量と比較する(S209)。通常、洗濯機10の使用期間が増大するにしたがって、経時的な要因によって検出振動量A2は増大する。一方、厳密に初期振動量A1と検出振動量A2とを比較すると、初期振動量A1の取得直後においても検出振動量A2との差が拡大するおそれがある。そこで、制御部31は、初期振動量A1に許容量Bを加えることにより、この初期振動量A1に許容量Bを加えた値と検出振動量A2とを比較している。許容量Bは、洗濯機10の性能などに応じて任意に設定される値であり、ROMなどに記憶されている。
制御部31は、ステップS207で回転槽13の振動量が所定の範囲外と判断すると、振動量検出カウンタIが3以上であるか否かを判断する(S210)。制御部31は、振動量検出カウンタIが3未満と判断すると、ステップS206へリターンする。一方、制御部31は、振動量検出カウンタIが3以上と判断すると、検出振動量A2の取得ができなかったことを報知する(S211)。
制御部31は、ステップS209において、A2≧A1+Bと判断すると、回転槽13に不具合があると判断する(S212)。制御部31は、A2≧A1+Bである場合、回転槽13の振動量が過大であると判断する。振動量検出コースでは、回転槽13は洗濯物を収容しない空状態で回転する。そのため、検出振動量A2は、洗濯物の偏りなどによる振動ではなく、回転軸25の緩みなど構造的な原因よるものと考えられる。すなわち、検出振動量A2は、回転槽13に収容された洗濯物の影響を排除した回転槽13の構造的な振動量として得られる。したがって、制御部31は、検出振動量A2が過大であるとき、回転槽13など構造的な部分に不具合があると判断する。一方、制御部31は、ステップS209においてA2<A1+Bと判断すると、回転槽13に不具合がないとして処理を終了する。
(不具合時の処理)
次に、不具合時の処理について詳細に説明する。制御部31は、図4に示す流れによって回転槽13に不具合があると判断すると、その旨を使用者の五感を通して報知する。制御部31は、例えば表示器27のランプを点滅させたり、ブザー35を鳴動させたりすることにより、回転槽13の不具合を使用者に報知する。また、制御部31は、例えばモータ14やヒートポンプユニット16などの機能部の機能を低下させることにより、使用者に回転槽13の不具合を報知する。使用者は、これらの報知によって、回転槽13の不具合を認識するとともに、早期の点検が促される。
制御部31は、図4に示すステップS212で回転槽13の不具合があると判断すると、不具合フラグを「1」にする。制御部31は、ステップS212において回転槽13に不具合があると判断すると、不具合フラグを不揮発性メモリ34に記憶する。
制御部31は、回転槽13に不具合があると判断すると、視覚に訴えることにより不具合を報知する。制御部31は、図4のステップS212において、例えば回転軸25の緩みに起因する振動量の増大など、回転槽13に不具合があると判断すると、不揮発性メモリ34に不具合フラグ「1」を記憶する。制御部31は、不具合フラグが「1」であるとき、操作パネル15から視覚を通じて回転槽13の不具合を報知する。制御部31は、操作パネル15に不具合を示す旨の表示、あるいはLEDの点滅などにより、使用者に回転槽13の不具合を報知する。
また、制御部31は、回転槽13に不具合があると判断すると、聴覚に訴えることにより不具合を報知する。制御部31は、不揮発性メモリ34に不具合フラグが「1」と記憶されていると、ブザー35から聴覚を通じて回転槽13の不具合を報知する。制御部31は、ブザー35を鳴動させることにより、使用者に回転槽13の不具合を報知する。
さらに、制御部31は、回転槽13に不具合があると判断すると、例えばモータ14などの機能部の機能を低下させる。
以下、機能部としてのモータ14の機能低下の流れについて図5に基づいて説明する。
本実施形態の場合、制御部31は、不揮発性メモリ34に記憶されている不具合フラグが「1」であるとき、通常の洗濯運転に含まれる脱水運転時にモータ14の回転数を低下させる。
制御部31は、入力部26からのキー操作により洗濯運転が入力されると、脱水運転を開始する(S301)。制御部31は、脱水運転に先立って洗い運転あるいはすすぎ運転を実施してもよい。制御部31は、ステップS301で脱水運転を開始する際、不揮発性メモリ34に記憶されている不具合フラグが「1」であるか否かを判断する(S302)。制御部31は、過去に回転槽13に不具合があると判断されたか否かを不具合フラグに基づいて判断する。
制御部31は、ステップS302で不具合フラグが「1」であると判断すると、脱水運転時の回転槽13の回転数Vを低下させる(S303)。すなわち、制御部31は、回転数V(rpm)を、V=規定脱水回転数−300と設定する。ここで、規定脱水回転数とは、回転槽13に不具合がない通常の脱水運転時における回転槽13の回転数である。一方、制御部31は、ステップS302において不具合フラグが「1」でないと判断すると、規定脱水回転数で脱水運転を行う(S304)。
上記の手順により、回転槽13に不具合があるとき、モータ14の回転数は低下する。そのため、脱水運転にかかる時間が増大したり、洗濯物の脱水が不十分になったりする。これにより、使用者は、洗濯物の仕上がりの悪化に基づいて、回転槽13の不具合を認識することができる。
また、モータ14の回転数は、上述のように不具合フラグが「1」のときに一律回転数を低下させるだけでなく、段階的に低下させてもよい。モータ14の回転数を段階的に低下させる例について図6に基づいて説明する。
制御部31は、洗濯運転が開始されると、不具合フラグが「1」であるか否かを判断する(S401)。制御部31は、ステップS401において不具合フラグが「1」であると判断すると、不具合運転カウンタPをインクリメントしてP=P+1とする(S402)。不具合運転カウンタPは、回転槽13に不具合があると判断された後に洗濯機10が運転された回数を示す。
制御部31は、ステップS401において不具合フラグが「1」でないとき、およびステップS402で不具合運転カウンタPをインクリメントした後、脱水運転を開始する(S403)。このとき、洗濯機10は、脱水運転に先立って洗い運転あるいはすすぎ運転を実施してもよい。制御部31は、ステップS403で脱水運転を開始すると、不揮発性メモリ34に記憶している不具合フラグが「1」であるか否かを判断する(S404)。制御部31は、ステップS404で不具合フラグが「1」でないと判断すると、通常の脱水運転を実施し、処理を終了する(S405)。
一方、制御部31は、ステップS404で不具合フラグが「1」であると判断すると、脱水運転時の回転槽13の回転数Vを設定する(S406)。ここで、回転数Vは、V=規定脱水回転数−P×10で設定される。これにより、回転数Vは、ステップS402で設定した不具合運転カウンタPの値に応じて変化する。不具合フラグが「1」と判断された回数、すなわち回転槽13に不具合があると判断されてから洗濯機10が運転された回数が増加するにつれて、Pは増大する。これにより、回転槽13の回転数Vは、回転槽13に不具合があると判断された後の洗濯機10の運転回数に応じて低下する。
制御部31は、ステップS406において回転槽13の回転数Vを算出すると、算出した回転数Vが300未満か否かを判断する(S407)。制御部31は、回転槽13の回転数Vが300未満であると判断すると、回転数Vを300に設定する(S408)。すなわち、回転槽13の回転数の下限は、300に設定される。一方、制御部31は、ステップS407において回転数Vが300以上のとき、ステップS406で算出された回転数Vにしたがって回転槽13の回転数を設定する。これらの結果、制御部31は、ステップS406またはステップS408で設定された回転数Vで脱水運転を行う(S409)。
上記の手順により、回転槽13に不具合があるとき、モータ14の回転数は徐々に低下する。そのため、脱水運転にかかる時間が徐々に増大したり、洗濯物の脱水が不十分になったりする。これにより、使用者は、洗濯物の仕上がりの悪化に基づいて、回転槽13の不具合を認識することができる。
制御部31は、機能部として上述したモータ14の機能を低下させるだけでなく、他の機能部を低下させてもよい。制御部31は、例えばヒートポンプユニット16の機能を低下させてもよい。この場合、制御部31は、ヒートポンプユニット16による除湿能力あるいは加熱能力を低下させる。これにより、洗濯物の乾燥に必要な時間や乾燥の仕上がりが悪化する。その結果、使用者は、回転槽13の不具合を認識することができる。
制御部31は、以上説明した機能部の機能を低下させる手段を、いずれかを単独で洗濯機10において実施してもよく、複数の手段を組み合わせて実施してもよい。さらに、不具合の報知と機能部の機能の低下とを組み合わせて実施してもよい。
以上説明した第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、制御部31は、初期振動量取得コースにおいて、据え付け時に初期振動量A1を取得する。これにより、取得した初期振動量A1は据え付け環境の差や個体差による影響が排除される。そのため、この初期振動量A1を、据え付け後に検出した検出振動量A2と対比することにより、据え付け環境あるいは個体差の影響が排除された回転槽13の振動量が検出される。そして、回転槽13の初期振動量A1および検出振動量A2は、回転槽13に洗濯物が収容されていない空状態で検出される。そのため、回転槽13の初期振動量A1および検出振動量A2は、いずれも回転槽13の内部における洗濯物の偏りなどによる影響も排除される。したがって、回転槽13の振動の経時的な変化を洗濯物の影響を受けることなく高精度に検出することができ、この回転槽13の振動の変化から不具合の有無を判断することができる。
第1実施形態では、制御部31は、回転槽13の振動から不具合があると判断すると、ブザー35の鳴動や操作パネル15の表示などによりその不具合を報知する。これにより、回転槽13の振動などにより生じている不具合は、視覚や聴覚などの五感を通して使用者へ報知される。したがって、早期の点検を促すことができる。
また、第1実施形態では、制御部31は、回転槽13の振動から不具合があると判断すると、モータ14やヒートポンプユニット16などの機能部の機能を低下させる。これにより、洗い運転、すすぎ運転あるいは脱水運転に必要な時間が増大したり、洗濯物の仕上がりが悪化したりする。したがって、所要時間の増大や洗濯物の仕上がり具合に基づいて回転槽13の不具合を認識することができる。また、モータ14の回転数の低下あるいはヒートポンプユニット16の機能を低下させても、所要時間の増大などを招くだけである。したがって、安全性を確保しつつ、不具合を報知することができる。
第1実施形態では、制御部31は、検出した不具合の進行度合いに応じてモータ14の回転数を段階的に低下させている。これにより、回転槽13の振動による不具合の進行は段階的に報知される。したがって、不具合の早期の認識を促すとともに、突然の機能停止による不便を低減することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態による洗濯機10の作動について説明する。
洗濯機10の構成は、第1実施形態と同一であるので詳細な説明は省略する。第2実施形態では、洗濯機10は初期振動量を出荷前の検査時に取得する点において、初期振動量を据え付け時に取得する第1実施形態と異なっている。
第2実施形態の場合、出荷前の検査時に初期振動量取得コースが実施される。ここで、出荷前の検査とは、製造者による洗濯機10の製造工程が完了し、完成した洗濯機10を出荷する前に製造工場で行われる検査である。
第2実施形態の初期振動量取得コースでは、図3に示す手順にしたがって初期振動量A1が取得される。取得した初期振動量A1は、初期値として不揮発性メモリ34に記憶される。また、制御部31は、図4に示す振動量検出コースの流れにしたがって回転槽13の不具合の有無を判断する。
第2実施形態では、制御部31は、初期振動量取得コースにおいて、出荷前の検査時に初期振動量A1を取得する。これにより、取得した初期振動量A1は個体差による影響が排除される。そのため、この初期振動量A1を、据え付け後に取得した検出振動量A2と対比することにより、個体差の影響が排除された回転槽13の振動量が検出される。そして、回転槽13の初期振動量A1および検出振動量A2は、回転槽13に洗濯物が収容されていない空状態で検出される。そのため、回転槽13の初期振動量A1および検出振動量A2は、いずれも回転槽13内における洗濯物の偏りなどによる影響も排除される。したがって、回転槽13の振動量の経時的な変化を洗濯物の影響を受けることなく高精度に検出することができ、この回転槽13の振動量の変化から不具合の有無を判断することができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態による洗濯機10について図7から図9に基づいて説明する。
第3実施形態では、図7に示すように重量センサ36を備えている点で第1実施形態と異なる。重量センサ36は、制御部31と電気的に接続している。重量センサ36は、回転槽13に収容される洗濯物の重量を検出する。
不揮発性メモリ34は、回転槽13に収容される洗濯物の重量と回転槽13の振動量との関係を振動量テーブルとして記憶している。振動量テーブルは、図8に示すように回転槽13に収容される洗濯物の重量と振動量との関係を含んでいる。振動量テーブルでは、回転槽13に収容される洗濯物の重量に応じて重量ランクGが設定されている。例えば回転槽13に収容された洗濯物の重量が0kg〜1.0kgであるとき、重量ランクGは「1」である。また、振動量テーブルでは、この重量ランクGに応じて標準振動量Cが設定されている。標準振動量Cは、回転槽13に収容された洗濯物の重量に応じて回転槽13に許容される振動量を示す値である。回転槽13に許容される振動量は、回転槽13に収容された洗濯物の重量によって変化する。したがって、振動量テーブルには、重量ランクGに応じて標準振動量Cが設定されている。標準振動量Cは、重量ランクGに応じてG=1のときC=C1、G=2のときC=C2、・・・のように設定されている。不揮発性メモリ34は、特許請求の範囲の振動量テーブル記憶手段を構成している。
以下、不揮発性メモリ34に記憶されている振動量テーブルに基づいて回転槽13の不具合の有無を判断する流れを図9に基づいて説明する。なお、第1実施形態における振動量検出コースと同一の処理を行うステップについては、詳細な説明を省略する。
制御部31は、入力部26からのキー操作により通常の洗濯コースが入力されると、洗濯物の重量を検出し、重量ランクGを設定する(S501)。すなわち、制御部31は、重量センサ36で回転槽13に収容された洗濯物の重量を検出する。そして、制御部31は、検出した洗濯物の重量から振動量テーブルに基づいて重量ランクGを設定する。
制御部31は、ステップS501において重量ランクGを設定すると、脱水運転を開始するとともに、脱水時間タイマT2を0にする(S502)。制御部31は、脱水運転に先立って洗い運転あるいはすすぎ運転を実施してもよい。制御部31は、ステップS502において脱水運転を開始すると、回転槽13の回転数が設定回転数に達したか否かを判断する(S503)。ここで、設定回転数は、第1実施形態における初期振動量取得コースのステップS106で用いた設定回転数と同一である。
制御部31は、ステップS503で回転槽13の回転数が所定の設定回転数に達していないと判断すると、脱水時間タイマT2のカウントが2分経過したか否かを判断する(S504)。制御部31は、ステップS502で脱水運転を開始してからの経過時間が2分未満の場合、ステップS503へリターンする。一方、制御部31は、脱水運転を開始してからの経過時間が2分以上と判断すると、回転槽13の回転数が設定回転数に達していないとしてエラーを報知する(S505)。
制御部31は、ステップS503で回転槽13の回転数が所定の設定回転数に達したと判断すると、振動量検出カウンタIを0にし、基準振動量Y1をY1=Cとする(S506)。制御部31は、ステップS501で設定した重量ランクGに基づいて、不揮発性メモリ34に記憶されている振動量テーブルから標準振動量Cを読み出す。制御部31は、読み出した標準振動量Cを基準振動量Y1に設定する。
制御部31は、ステップS506で基準振動量Y1を設定すると、回転槽13の振動量を検出し、振動量検出カウンタIをインクリメントしてI=I+1とする(S507)。制御部31は、ステップS507で回転槽13の振動量を検出すると、検出した回転槽13の振動量が所定の範囲内であるか否かを判断する(S508)。ここで、下限値X1および上限値X2は、第1実施形態のステップS106で用いた下限値X1および上限値X2と同一である。
制御部31は、ステップS508で回転槽13の振動量が所定の範囲内と判断すると、検出した回転槽13の振動量を検出振動量Y2に設定する(S509)。制御部31は、ステップS511で検出振動量Y2を設定すると、検出振動量Y2を基準振動量Y1に許容量Bを加えた振動量と比較する(S510)。ここで、許容量Bは、第1実施形態のステップS209で用いた許容量Bと同一である。
制御部31は、ステップS508で回転槽13の振動量が所定の範囲外と判断すると、振動量検出カウンタIが3以上であるか否かを判断する(S511)。制御部31は、振動量検出カウンタIが3未満と判断すると、ステップS507へリターンする。一方、制御部31は、振動量検出カウンタIが3以上と判断すると、回転槽13の振動量の検出ができなかったことを報報知する(S512)。
制御部31は、ステップS510において、Y2≧Y1+Bと判断すると、回転槽13の振動量が過大であるとして不具合と判断する(S513)。一方、制御部31は、ステップS510において、Y2<Y1+Bと判断すると、回転槽13に不具合がないとして通常の脱水運転を継続する。
第3実施形態では、制御部31は、回転槽13に収容される洗濯物の重量に応じた振動量テーブルに基づいて回転槽13の振動量を判断する。すなわち、制御部31は、回転槽13の振動量を通常の脱水運転中に実施する。そのため、点検のための特別な操作を使用者に要求することがない。したがって、使用者に負担をかけることなく不具合の有無を判断することができる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態による洗濯機10について図10および図11に基づいて説明する。
洗濯機10の構成は、第3実施形態と同一であるので詳細な説明は省略する。
第4実施形態では、振動量テーブルを作成するための回転槽13の振動量を逐次取得する点で第3実施形態と異なる。不揮発性メモリ34は、回転槽13に収容される洗濯物の重量と回転槽13の振動量との関係を振動量テーブルとして逐次更新しながら記憶している。不揮発性メモリ34に記憶されている振動量テーブルは、図10に示すように重量ランクGnと標準振動量Cnとの関係を含んでいる。第4実施形態では、振動量テーブルに設定されている標準振動量Cnは更新振動量Dnへ逐次更新される。すなわち、標準振動量Cnは、重量ランクGnに対応する初期値として与えられている。制御部31は、この初期値である標準振動量Cnを洗濯機10の運転に応じて逐次取得した更新振動量Dnへ更新する。制御部31は、振動量テーブルに含まれている更新振動量Dnを用いて回転槽13の不具合の有無を判断する。これにより、第4実施形態では、初期値である標準振動量Cnを更新した更新振動量Dnを用いて回転槽13の不具合の有無が判断される。そのため、回転槽13における不具合の有無の判断精度が向上する。
以下、不揮発性メモリ34に記憶されている振動量テーブルに基づいて回転槽13の不具合の有無を判断する流れを図11に基づいて説明する。なお、第3実施形態における回転槽13の不具合の有無の判断の流れと同一の処理を行うステップについては、詳細な説明を省略する。また、振動量テーブルにおいて、重量ランクGn(n=1〜9)に対応する標準振動量をCn(n=1〜9)とし、重量ランクGn(n=1〜9)に対応する更新振動量をDn(n=1〜9)とする。すなわち、重量ランクG1のとき、対応する標準振動量はC1であり、対応する更新振動量はD1である。
制御部31は、洗濯物の重量を検出し、重量ランクGnを設定する(S601)。制御部31は、重量ランクGnを設定すると、脱水運転を開始するとともに、脱水時間タイマT2をT2=0にする(S602)。制御部31は、脱水運転に先立って洗い運転あるいはすすぎ運転を実施してもよい。制御部31は、脱水運転を開始すると、回転槽13の回転数が設定回転数に達したか否かを判断する(S603)。ここで、設定回転数は、第3実施形態における図9に示すステップS503で用いた設定回転数と同一である。
制御部31は、回転槽13の回転数が所定の設定回転数に達していないと判断すると、脱水時間タイマT2のカウントが2分経過したか否かを判断する(S604)。制御部31は、脱水運転を開始してからの経過時間が2分未満の場合、ステップS603へリターンする。一方、制御部31は、脱水運転を開始してからの経過時間が2分以上と判断すると、回転槽13の回転数が設定回転数に達していないとしてエラーを報知する(S605)。
制御部31は、ステップS603において、回転槽13の回転数が所定の設定回転数に達したと判断すると、振動量検出カウンタIを0にし、更新振動量Dnを基準振動量Y1に設定する(S606)。制御部31は、ステップS601において設定した重量ランクGnに基づいて、不揮発性メモリ34に記憶されている振動量テーブルから更新振動量Dnを読み出す。制御部31は、読み出した更新振動量Dnを基準振動量Y1に設定する。
制御部31は、基準振動量Y1を設定すると、回転槽13の振動量を検出し、振動量検出カウンタIをインクリメントしてI=I+1とする(S607)。制御部31は、I=I+1とすると、検出した回転槽13の振動量が所定の範囲内であるか否かを判断する(S608)。ここで、下限値X1および上限値X2は、第3実施形態のステップS508で用いた下限値X1および上限値X2と同一である。
制御部31は、ステップS608において回転槽13の振動量が所定の範囲内と判断すると、検出した回転槽13の振動量を検出振動量Y2に設定し、振動量更新カウンタJnをインクリメントしてJn=Jn+1とする(S609)。振動量更新カウンタJnとは、振動量テーブルを更新した回数を数えるカウンタである。振動量更新カウンタJnは、振動量テーブルの重量ランクGn(n=1〜9)ごとに設けられている。例えば図12に示すように重量ランクGnがG1からG9まであるとき、振動量更新カウンタJnはJ1からJ9まで設定、すなわちJn(n=1〜9)に設定されている。
制御部31は、ステップS608において回転槽13の振動量が所定の範囲外と判断すると、振動量検出カウンタIが3以上であるか否かを判断する(S610)。制御部31は、振動量検出カウンタIが3未満と判断すると、ステップS607へリターンする。一方、制御部31は、振動量検出カウンタIが3以上と判断すると、回転槽13の振動量の検出ができなかったことを報知する(S611)。
制御部31は、ステップS609において検出振動量Y2を設定し、Jn=Jn+1とすると、振動量更新カウンタJnがJn=1であるか否かを判断する(S612)。振動量更新カウンタJnは、初期値として0が設定されている。すなわち、重量ランクGn(n=1〜9)に応じて設定されている振動量更新カウンタJn(n=1〜9)は、過去に一度も更新されていないとき、ステップS612においてJn=1となる。
制御部31は、ステップS612においてJn=1と判断すると、基準振動量Y1に標準振動量Cnを設定する(S613)。ステップS612において振動量更新カウンタJnがJn=1と判断されるとき、標準振動量Cnの値は過去に一度も更新されていないことになる。すなわち、更新振動量Dnは、過去に一度も作成されていない。そこで、制御部31は、振動量更新カウンタJnがJn=1のとき、不揮発性メモリに記憶されている振動量テーブルに含まれる標準振動量Cnを基準振動量Y1として設定する。
一方、制御部31は、ステップS612において振動量更新カウンタJnがJn≠1と判断すると、振動量更新カウンタJnがJn≧10であるか否かを判断する(S614)。振動量更新カウンタJnのカウントは、更新振動量Dnの更新回数である。本実施形態では、振動量更新カウンタJnの上限値を10と設定している。これにより、更新振動量Dnが更新される期間は、更新振動量Dnの更新が10回行われるまで、すなわち洗濯機10の完成後に10回程度の運転が行われるまでの間に制限される。
制御部31は、ステップS614でJ≧10と判断すると、検出振動量Y2が基準振動量Y1に許容量Bを加えた振動量以上であるかを判断する(S615)。ここで、許容量Bは、第3実施形態における図9に示すステップS510で用いた許容量Bと同一である。上述のように、更新振動量Dnは、洗濯機10が完成してから10回程度の運転までの間に更新される。これにより、制御部31は、振動量更新カウンタJnがJn≧10である場合、洗濯機10の使用が開始されてから十分な期間が経過していると判断する。そのため、制御部31は、Jn≧10のとき更新振動量Dnを更新することなく、検出振動量Y2がY2≧Y1+Bであるか否かを判断する。
一方、制御部は、ステップS614において振動量更新カウンタJnがJn<10と判断すると、更新振動量Dnを算出する(S616)。制御部31は、更新振動量DnをDn=(En+Y2)/(Jn−1)で算出する。ここで、Enとは、重量ランクGnごとに算出された過去の更新振動量Dnの総和である。Y2は、ステップS609において取得された今回の脱水運転における回転槽13の振動量である。制御部31は、ステップS609で取得した検出振動量Y2と過去の更新振動量Dnの総和であるEnとの和を、振動量更新カウンタJn−1、すなわち更新振動量Dnの算出回数で除することにより、更新振動量Dnを算出する。これにより、ステップS616において算出される更新振動量Dnは、過去に算出された更新振動量Dnの平均値となる。
制御部31は、ステップS616において基準振動量Y1に更新振動量Dnを設定すると、ステップS615に移行する。制御部31は、ステップS615においてY2≧Y1+Bと判断すると、回転槽13の振動量が過大であるとして不具合と判断する(S617)。一方、制御部31は、Y2<Y1+Bと判断すると、回転槽13に不具合がないとして通常の脱水運転を継続する。
第4実施形態では、振動量テーブルに含まれる更新振動量Dnは、脱水運転時に取得した検出振動量Y2に基づいて更新される。これにより、振動量テーブルから洗濯機10に固有の個体差の影響が排除される。また、更新振動量Dnは、洗濯機10の使用が開始された初期すなわち製造後あるいは据え付け後の短期間で更新される。そのため、検出振動量Y2と更新振動量Dとを比較することにより、据え付け環境や個体差の影響が排除されるとともに、経時的な回転槽13の振動量の変化が検出される。したがって、据え付け環境や個体差の影響を受けることなく、検出される振動量の経時的な変化から回転槽13の不具合の有無を高精度に判断することができる。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態による洗濯機10について図12に基づいて説明する。
洗濯機10の構成は、第3実施形態あるいは第4実施形態の洗濯機10と同一であるので詳細な説明は省略する。
第5実施形態では、回転槽13の振動量の大きさを判断する基準となる基準振動量Y1を、補正値Qで補正する点において第3実施形態と異なる。以下、第5実施形態による洗濯機10の詳細について説明する。
第5実施形態では、制御部31は、第1実施形態と同様に図3に示す初期振動量取得コースと同一の流れにしたがって据え付け時に初期振動量A1を取得する。初期振動量A1は、回転槽13の内部が空状態のとき取得される。そのため、洗濯物の重量は0kgとなり、振動量テーブルにおける重量ランクGはG1となる。
重量ランクGがG1の場合、対応する標準振動量CはC1である。制御部31は、補正値QをQ=A1−C1として算出する。このように初期振動量A1および標準振動量C1から算出された補正値Qは、洗濯機10の据え付け環境の差や個体差による影響が排除された値となる。算出された補正値Qは、不揮発性メモリに記憶される。制御部31、振動量センサ32、不揮発性メモリ34および重量センサ36は、特許請求の範囲の補正手段を構成している。
第5実施形態の場合、回転槽13の不具合の有無は、第3実施形態と同様に振動量テーブルに基づいて判断される。第5実施形態では、基準振動量Y1として標準振動量Cを補正値Qで補正した値を用いる点で第3実施形態と異なる。以下、第5実施形態による洗濯機10により、回転槽13の不具合の有無を判断する流れを図12に基づいて説明する。
制御部31は、重量センサ36で回転槽13に収容された洗濯物の重量を検出し、重量ランクGを設定する(S701)。制御部31は、洗濯物の重量を検出し重量ランクGを設定すると、脱水時間タイマT2を0にする(S702)。制御部31は、脱水運転を開始すると、回転槽13の回転数が所定の設定回転数に達したか否かを判断する(S703)。ここで、設定回転数は、第3実施形態における図9に示すステップS503で用いた設定回転数と同一である。
制御部31は、回転槽13の回転数が所定の設定回転数に達していないと判断すると、脱水時間タイマT2のカウントが2分経過したか否かを判断する(S704)。制御部31は、脱水運転を開始してからの経過時間が2分未満の場合、ステップS703へリターンする。一方、制御部31は、脱水運転を開始してからの経過時間が2分以上と判断すると、回転槽13の回転数が設定回転数に達していないとしてエラーを報知する(S705)。
制御部31は、ステップS703において回転槽13の回転数が所定の設定回転数に達したと判断すると、振動量検出カウンタIを0にし、標準振動量Cに補正値Qを加えた値を基準振動量Y1に設定する(S706)。制御部31は、ステップS701で設定した重量ランクGに基づいて、不揮発性メモリ34から標準振動量Cおよび補正値Qを読み出す。制御部31は、標準振動量Cおよび補正値Qを読み出すと、基準振動量Y1をY1=C+Qとして算出する。これにより、算出される基準振動量Y1は、据え付け環境の差や個体差の影響が排除される。
制御部31は、基準振動量Y1を設定すると、回転槽13の振動量を検出し、振動量検出カウンタIをインクリメントしてI=I+1とする(S707)。制御部31は、回転槽13の振動量を検出すると、検出した回転槽13の振動量が所定の範囲内であるか否かを判断する(S708)。ここで、下限値X1および上限値X2は、第3実施形態のステップS508で用いた下限値X1および上限値X2と同一である。
制御部31は、ステップS708において回転槽13の振動量が所定の範囲内と判断すると、ステップS707で検出した回転槽13の振動量を検出振動量Y2に設定する(S709)。制御部31は、検出振動量Y2を設定すると、検出振動量Y2を基準振動量Y1に許容量Bを加えた振動量と比較する(S710)。ここで、許容量Bは、第3実施形態のステップS510で用いた許容量Bと同一である。
制御部31は、ステップS708において回転槽13の振動量が所定の範囲外と判断すると、振動量検出カウンタIが3以上であるか否かを判断する(S711)。制御部31は、振動量検出カウンタIが3未満と判断すると、ステップS707へリターンする。一方、制御部31は、振動量検出カウンタIが3以上と判断すると、回転槽13の振動量の検出ができなかったことを報報知する(S712)。
制御部31は、ステップS710においてY2≧Y1+Bと判断すると、回転槽13の振動量が過大であるとして回転槽13に不具合があると判断する(S713)。一方、制御部31は、ステップS710において、Y2<Y1+Bと判断すると、回転槽13に不具合がないとして通常の脱水運転を継続する。
第5実施形態では、初期振動量A1に基づいて算出された補正値Qで標準振動量Cを補正した値を基準振動量Y1として設定することにより、基準振動量Y1は洗濯機10の据え付け環境の差や個体差による影響が排除される。したがって、据え付け環境の差や個体差による影響を受けることなく、回転槽13の不具合の有無を高精度に判断することができる。
以上の説明では、第3実施形態による振動量テーブルに含まれる標準振動量Cを補正値Qで補正する例について説明した。しかし、第4実施形態による振動量テーブルに含まれる更新振動量Dnを補正値Qで補正してもよい。
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態による洗濯機10について説明する。
第6実施形態では、最終脱水運転の回数が所定の検査実施回数に達すると回転槽13の振動量を検出する点において上述の各実施形態と異なる。ここで、最終脱水運転とは、一サイクルの洗濯運転において最後に実施される脱水運転である。例えば洗い運転後およびすすぎ運転後にそれぞれ脱水運転を行う場合、すすぎ運転後に行われる脱水運転が最終脱水運転である。制御部31は、この最終脱水運転を実施した回数があらかじめ設定されている検査実施回数に達すると、回転槽13の振動量を検出する。すなわち、制御部31は、洗濯運転の各脱水運転ごと、あるいは各洗濯運転の実施ごとに回転槽13の振動量を検出するのではなく、最終脱水運転を実施した回数が検査実施回数に達する所定期間が経過するごとに回転槽13の振動量を検出する。制御部31は、あらかじめROMなどに検査実施回数を記憶している。
制御部31は、回転槽13の振動量を検出するとき、図13に示すように回転槽13を設定回転数で回転駆動する。ここで、設定回転数は、第3実施形態から第5実施形態で用いた設定回転数と同一である。洗濯運転において脱水運転を実施する場合、洗濯物の脱水を促進するとともに時間を短縮するため、図13に示すように脱水運転における回転槽13の規定脱水回転数は高く設定されている。規定脱水回転数で回転槽13を回転させることにより、脱水の促進および時間の短縮は図られるものの、回転槽13の振動は大きくなる。すなわち、回転槽13は、回転数を高めるほど脱水の促進および時間の短縮が図られるものの、振動が増大する。そこで、制御部3は、回転槽13の回転数を検出するとき、回転槽13を規定脱水回転数よりも回転数が低い設定回転数で回転槽13を回転させる。設定回転数で回転槽13を回転させたとき、回転槽13の振動ひいては洗濯機10の振動は最小となる。すなわち、設定回転数は、回転槽13の固有振動数または洗濯機10の固有振動数が最小となる回転数に設定されている。しかし、設定回転数は規定脱水回転数よりも低く設定されているため、振動量の検出時において脱水運転にかかる時間が通常の脱水運転よりも長くなる。
このように回転槽13を設定回転数で回転させることにより、回転槽13の振動量を検出するとき、脱水運転に要する時間が延長する。例えば洗濯運転の各脱水運転ごと、あるいは各洗濯運転の実施ごとに回転槽13を設定回転数で回転すると、運転に必要な時間が一律延長される。そこで、制御部31は、検査実施回数を例えば10回に設定することにより、脱水運転のうち最終脱水運転が10回行われるごとに、回転槽13を設定回転数で回転する。そのため、特定の脱水運転でのみ回転槽13の振動量が検出される。
第6実施形態では、制御部31は、最終脱水運転が実施された回数が所定の検査実施回数に達すると回転槽13の振動量を検出する。これにより、振動量の検出のために運転時間が延長する脱水運転は減少する。したがって、運転時間の延長を低減しつつ、不具合の有無を判断することができる。
(第7実施形態)
上述の複数の実施形態では、本発明をいわゆるドラム式の洗濯機に適用する例を説明した。しかし、本発明は、ドラム式の洗濯機に限らず縦軸型の洗濯機に適用してもよい。本発明を縦軸型の洗濯機に適用した例を図14に基づいて説明する。
洗濯機110は、筐体111、水槽112、回転槽113、モータ114、操作パネル115および制御ユニット117などを備えている。水槽112は、引張りばね119により筐体111に弾性的に支持されており、内部に回転槽113を形成している。制御ユニット117を構成する図示しない制御部は、振動量センサ132、図示しない重量センサ、図示しない不揮発性メモリおよび排水弁124と電気的に接続している。
例えば、図示しない制御部は、図3に示す流れに従って初期振動量A1を取得し、図4に示す流れにしたがって初期振動量A1と振動量センサ132で検出した回転槽113の振動量とを比較する。これにより、図示しない制御部は、回転槽113の不具合の有無を判断する。あるいは、図示しない制御部は、図9、図11あるいは図12のいずれかに示す流れに従って回転槽113の振動量を検出し、回転槽113の不具合の有無を判断してもよい。このように、縦軸型の洗濯機110であっても、第1実施形態から第6実施形態におけるドラム式の洗濯機10と同様に本発明を適用することができる。
以上説明した複数の実施形態において、図示および説明に用いた具体的な数値は、説明を簡単にするための例示であり、適用する洗濯機に応じて任意に変更することができる。
また、上述の説明では複数の実施形態を個別に説明したが、複数の実施形態を組み合わせて洗濯機10および洗濯機110に適用してもよい。
本発明の第1実施形態による洗濯機の断面図 本発明の第1実施形態による洗濯機の電気的接続を示すブロック図 本発明の第1実施形態による洗濯機の初期振動量の取得の流れを示す概略図 本発明の第1実施形態による洗濯機の振動量の検出の流れを示す概略図 本発明の第1実施形態による洗濯機の機能部の機能の低下の流れを示す概略図 本発明の第1実施形態による洗濯機の機能部の段階的な機能の低下の流れを示す概略図 本発明の第3実施形態による洗濯機の電気的接続を示すブロック図 本発明の第3実施形態による洗濯機の振動量テーブルを示す概略図 本発明の第3実施形態による洗濯機の振動量の検出の流れを示す概略図 本発明の第4実施形態による洗濯機の振動量テーブルを示す概略図 本発明の第4実施形態による洗濯機の振動量の検出の流れを示す概略図 本発明の第5実施形態による洗濯機の振動量の検出の流れを示す概略図 本発明の第6実施形態による洗濯機の脱水運転時の回転槽の回転数の推移を示す概略図 本発明の第7実施形態による洗濯機の断面図
符号の説明
図面中、10、110は洗濯機、13、113は回転槽(槽)、14、114はモータ(機能部)、15、115は操作パネル(機能部)、16はヒートポンプユニット(機能部)、17、117は制御ユニット(制御手段)、27は表示器(報知手段)、31は制御部(判断手段)、32、132は振動量センサ(振動量検出手段)、34は不揮発性メモリ(振動量テーブル記憶手段)、35はブザー(報知手段)、36は重量センサ(振動量検出手段)を示す。

Claims (9)

  1. 洗濯物の洗い、すすぎ、脱水または乾燥の少なくともいずれかに用いる槽と、
    前記槽の内部に洗濯物のない空状態で前記槽の振動量を検出する振動量検出手段と、
    据え付け時に空状態で検出した前記槽の振動量を初期振動量として取得する初期振動量取得手段と、
    前記初期振動量取得手段による初期振動量の取得後、前記振動量検出手段で検出した前記槽の振動量と前記初期振動量取得手段で取得した初期振動量との差に基づいて不具合の有無を判断する判断手段と、
    を備えることを特徴とする洗濯機。
  2. 洗濯物の洗い、すすぎ、脱水または乾燥の少なくともいずれかに用いる槽と、
    前記槽の内部に洗濯物のない空状態で前記槽の振動量を検出する振動量検出手段と、
    出荷前の検査時に空状態で検出した前記槽の振動量を初期振動量として取得する初期振動量取得手段と、
    前記初期振動量取得手段による初期振動量の取得後、前記振動量検出手段で検出した振動量と前記初期振動量取得手段で取得した初期振動量との差に基づいて不具合の有無を判断する判断手段と、
    を備えることを特徴とする洗濯機。
  3. 洗濯物の洗い、すすぎ、脱水または乾燥の少なくともいずれかに用いる槽と、
    前記槽に収容される洗濯物の重量と前記槽の振動量との関係を振動量テーブルとして記憶している振動量テーブル記憶手段と、
    前記槽の振動量を検出する振動量検出手段と、
    前記槽に収容される洗濯物の重量を検出する重量検出手段と、
    前記振動量検出手段で検出した前記槽の振動量と前記重量検出手段で検出した洗濯物の重量との関係を、前記振動量テーブル記憶手段に記憶している前記振動量テーブルと対比して不具合の有無を判断する判断手段と、
    を備えることを特徴とする洗濯機。
  4. 洗濯物の洗い、すすぎ、脱水または乾燥の少なくともいずれかに用いる槽と、
    前記槽の振動量を検出する振動量検出手段と、
    前記槽に収容される洗濯物の重量を検出する重量検出手段と、
    前記重量検出手段で検出した洗濯物の重量と前記振動量検出手段で検出した前記槽の振動量との関係を振動量テーブルとして記憶する振動量テーブル記憶手段と、
    前記振動量検出手段で検出した前記槽の振動量と前記重量検出手段で検出した洗濯物の重量との関係を、前記振動量テーブル記憶手段に記憶している前記振動量テーブルと対比して不具合の有無を判断する判断手段と、
    を備えることを特徴とする洗濯機。
  5. 据え付け時に前記槽の振動量を空状態で補正振動量として取得し、取得した前記補正振動量で前記振動量テーブルを補正する補正手段をさらに備えることを特徴とする請求項3または4記載の洗濯機。
  6. 前記振動量検出手段は、洗濯物を脱水した回数が所定の検査実施回数に達すると、前記槽の振動量を検出することを特徴とする請求項3から5のいずれか一項記載の洗濯機。
  7. 前記判断手段で不具合があると判断すると、不具合を報知する報知手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項記載の洗濯機。
  8. 洗濯物の洗い、すすぎ、脱水および乾燥を実施する複数の機能部と、
    前記判断手段で不具合があると判断すると、前記機能部の機能を低下させる制御手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項記載の洗濯機。
  9. 前記判断手段は、段階的に不具合の有無を判断し、
    前記制御手段は、前記判断手段で判断した不具合の度合いに応じて前記機能部の機能を段階的に低下させることを特徴とする請求項8記載の洗濯機。
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