JP2009212903A - サーバ装置およびトランスポートストリーム送出方法 - Google Patents

サーバ装置およびトランスポートストリーム送出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】デコーダ側の受信バッファでオーバフローが発生するのを防止したサーバ装置を提供すること。
【解決手段】先頭のTTSのタイムスタンプが初期値としてカウンタ15に設定される。ゲート処理部12は、TTSパケットに含まれるタイムスタンプとカウンタ15のカウンタ値とを比較して、TTSパケットの転送制御を行なう。IPパケット構築部13は、ゲート処理部12によって転送された複数のTTSパケットからIPパケットを構築してピークレート制御部14に出力する。ピークレート制御部14は、IPパケット構築部13によって構築されたIPパケット間のギャップ値が、所定のギャップ値以上となるようにIPパケットの送出制御を行なう。したがって、デコーダ側の受信バッファの蓄積量を許容値以下とすることができ、受信バッファでオーバフローが発生するのを防止することが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数のトランスポートストリーム(TS)によって構成されるIP(Internet Protocol)パケットを送出する技術に関し、特に、タイムスタンプが付加されたTTS(Timestamped TS)ストリームを、デコーダ側の受信バッファでオーバフローしないように送出するサーバ装置およびトランスポートストリーム送出方法に関する。
近年、インターネット網を介して映像信号を送受信するシステムが普及してきている。このようなシステムで用いられるサーバおよびセットトップボックス(STB)においては、映像信号の送受信にMPEG(Moving Picture Experts Group)2−TS(Transport Stream)を使用した通信プロトコルが利用されることが多い。
図3は、MPEG2−TSのパケット構成を示す図である。MPEG2−TSは、複数のトランスポートパケット(以下、TSパケットとも呼ぶ。)によって構成される。TSパケットはそれぞれ、188バイトまたは204バイトのサイズを有しており、アダプテーション・フィールド制御およびアダプテーション・フィールドを含んでいる。
アダプテーション・フィールド制御は、そのTSパケットがアダプテーション・フィールドを含むか否かを示す情報である。したがって、アダプテーション・フィールド制御の情報によっては、アダプテーション・フィールドを含まないTSパケットもある。
アダプテーション・フィールドには、対応するTSパケットの付加情報などが格納される。このアダプテーション・フィールドは、PCRフラグおよびオプショナル・フィールドを含んでいる。このPCRフラグは、オプショナル・フィールドにPCRが含まれるか否かを示す情報である。
PCRフラグが“1”の場合には、オプショナル・フィールドにPCRが含まれることを示している。また、PCRフラグが“0”の場合には、オプショナル・フィールドにPCRが含まれないことを示している。したがって、PCRフラグの値によっては、オプショナル・フィールドにPCRを含まないアダプテーション・フィールドもある。
PCRは、トランスポートストリームを生成した符号装置のシステムクロックを、当該トランスポートストリームを受信する復号装置でリカバリするための時刻情報である。また、PCRは、トランスポートストリームを生成した符号装置のシステムクロックの周波数と、当該トランスポートストリームを受信する復号装置が生成するシステムクロックの周波数とを一致させるためのクロック調整値でもある。
すなわち、トランスポートストリームを生成した符号装置のシステムクロックの周波数と、当該トランスポートストリームを受信する復号装置のシステムクロックとは厳密には一致しない。そのため、符号装置で生成したフレーム枚数と同じフレーム枚数を、復号装置でデコードするためには、復号装置において、符号装置のシステムクロックをリカバリして一致させる必要がある。
符号装置は、トランスポートストリームの送信時に、送信するトランスポートストリームに含まれる複数のTSパケットのうち所定の時間間隔のTSパケットに、符号装置のシステムクロックによりカウントされるカウンタ値をPCRとして付加する。復号装置側で、このPCRを用いて符号装置のシステムクロックをリカバリする。
図4は、従来のサーバ装置(符号装置)におけるTS送出方法を説明するための図である。図4(a)は、従来のTSサーバ装置の構成例を示すブロック図である。このTSサーバ装置は、TSファイル101と、IPパケット構築部102と、レート制御回路103と、レート計算部104と、Gap計算部105と、クロック生成部106とを含む。
TSファイル101は、TSストリームのAV(Audio Visual)情報などを記憶している。TSファイル101に記憶されるTSには、AV情報を含んだ有効なTSと、レートを合わせるために挿入された、情報を含まないTS(以下、ヌルTSと呼ぶ。)とが含まれる。
IPパケット構築部102は、TSファイル101からTSストリームを抽出し、n個のTSパケットで1つのIPパケットを構成して出力する。IPパケット構築部102は、TSファイル101に記憶されるヌルTSも含めてIPパケットを構成する。
レート計算部104は、TSストリームのビットレートを計算してGap計算部105に出力する。TSストリームがCBR(Constant Bit Rate)と仮定すると、レート計算部104は、次式によってビットレートを計算する。
ビットレート=PCRを有するTSパケット間のビット数/(PCR値の差×1/27MHz) …(1)
たとえば、PCRを有するTSパケット間にm個のTSパケットが含まれ、1つのTSパケットが188バイトによって構成されるとすると、ビットレートは次式のようになる。
ビットレート=m個×188バイト×8ビット/(PCR値の差×37ns) …(2)
図4(b)は、レート計算部104によって計算されるビットレートの具体例を示す図である。図4(b)において、TS番号“181”のTSパケットにPCR値“7831090320”のPCRが含まれており、TS番号“422”のTSパケットにPCR値“7833330426”のPCRが含まれているため、m=422−181=241個となり、PCR値の差が“2240106”となる。したがって、ビットレートは次式のようになる。
ビットレート=241個×188バイト×8ビット/(2240106×37ns)=4.37Mbps …(3)
Gap計算部105は、レート計算部104によって計算されたビットレートからIPパケット間のGap時間を計算してレート制御回路103に出力する。Gap計算部105は、次式によってGap時間を計算する。
Gap時間=(IPパケットの送出周期に対応する時間)−(1個のIPパケット送出時間) …(4)
1個のIPパケットにn個のTSパケットが含まれるとすると、IPパケットの送出周期に対応する時間は次式によって計算される。
IPパケットの送出周期に対応する時間=n個×188バイト×8ビット×1/ビットレート …(5)
図4(c)は、Gap計算部105によって計算されるGap時間の具体例を示す図である。図4(c)において、1個のIPパケットに7個のTSパケットが含まれており、レート計算部104によって計算されたビットレートが4.37Mbpsであるため、Gap時間は次式のようになる。
Gap時間=(7×188バイト×8ビット×1/4.37Mbps)−(1個のIPパケット送出時間)=2409μs−(1個のIPパケット送出時間) …(6)
レート制御回路103は、クロック生成部106から27MHzのクロックを受けて動作し、1個のIPパケットを送信した後、Gap計算部105から受けたGap時間だけ送信を止めた後に、次のIPパケットを送信する。この処理によって、レート制御回路103は、一定レートでIPパケットをデコーダ(復号装置)側に送信することが可能となる。
しかしながら、従来のTSサーバ装置においては、ヌルTSを含めてIPパケットを構成し、そのIPパケットをデコーダ側に送信するため、冗長となっている。これを解決するために、タイムスタンプを付加したTS(TTS)を用いてIPパケットを構成する技術が従来から用いられている。
TTSを用いたサーバ装置においては、ヌルTSを削除してIPパケットを構成する。このとき、デコーダ側で正しくデコードを行なえるようにするために、各TSパケットに4バイトのタイムスタンプを付加してIPパケットを構成し、デコーダ側に送信する。
このようなTSパケットやTTSパケットでIPパケットを構成してデコーダ側に送信する技術として下記の特許文献1に開示された発明がある。
特許文献1に開示された受信装置において、フロントエンド部は、放送局から放送波により送信されてくる、トランスポートストリームを受信し、デマルチプレクサに出力する。ネットワークI/Fは、たとえば、HTTPで通信を行うことにより、少なくともタイムスタンプと1以上のTSパケットで構成される、所定の単位が連続するパケットストリームを受信する。TS同期抽出部は、TS同期クロックカウンタから供給されるカウント値に基づいて、所定の単位中のTSパケットをデマルチプレクサに出力する。再生部は、フロントエンド部およびTS同期抽出部から供給されるTSパケットを再生する。
特開2005−151434号公報
上述のTTSパケットを用いたサーバ装置においては、冗長なヌルTSを削除してIPパケットを構成するため、実際のコンテンツの再生レートよりも低いレートでTSを送信することができる。しかしながら、ヌルTSの数は変動するため、一定のレートでIPパケットを送信することができない。そのため、最大レート(ピークレート)を指定して、その最大レート以下でTTSストリームを送信する方法が採用されている。
しかしながら、TTSストリームを常に最大レートに近いレートで送信すると、現在の時刻よりもかなり未来に再生されるべき映像も送信することになる。デコーダ側においては、TTSに含まれるタイムスタンプを用いて再生を制御するため、デコーダ側の受信バッファにおけるTTSストリームの蓄積量が増加してゆき、オーバフローする可能性があるといった問題点があった。
また、TTSストリームを常に最大レートに近いレートで送信しない場合でも、デコーダ側の受信バッファの蓄積量が変動するため波状することになる。このような問題点は、上記特許文献1に開示された発明を用いたとしても、解決することはできない。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、デコーダ側の受信バッファでオーバフローが発生するのを防止したサーバ装置およびトランスポートストリーム送出方法を提供することである。
本発明のある局面に従えば、タイムスタンプが付加されたトランスポートストリームパケットを送出するサーバ装置であって、所定値を初期値としてカウントするカウント手段と、トランスポートストリームパケットに含まれるタイムスタンプとカウント手段のカウント値とを比較して、トランスポートストリームパケットの転送制御処理を行なう処理手段と、処理手段によって転送された複数のトランスポートストリームパケットからインターネットプロトコルパケットを構築する構築手段とを含む。
処理手段が、トランスポートストリームパケットに含まれるタイムスタンプとカウント手段のカウント値とを比較して、トランスポートストリームパケットの転送制御を行なうので、デコーダ側の受信バッファの蓄積量を許容値以下とすることができ、受信バッファでオーバフローが発生するのを防止することが可能となる。
好ましくは、カウント手段は、先頭のトランスポートストリームパケットに含まれるタイムスタンプを初期値としてカウントを行なう。
したがって、処理手段は、トランスポートストリームパケットの転送制御を容易に行なうことが可能となる。
好ましくは、処理手段は、タイムスタンプとカウント手段のカウント値との差がしきい値以下の場合にトランスポートストリームパケットの転送を実行し、タイムスタンプとカウント手段のカウント値との差がしきい値よりも大きい場合にトランスポートストリームパケットの転送を停止する。
したがって、デコーダ側の受信バッファの蓄積量が許容値を超えないように制御することが可能となる。
さらに好ましくは、処理手段は、トランスポートストリームパケットの転送を停止した後、タイムスタンプとカウント手段のカウント値との差が0となったときにトランスポートストリームパケットの転送を再開する。
したがって、ヒステリシスを持たせたトランスポートストリームパケットの送出制御を行なうことが可能となる。
好ましくは、サーバ装置はさらに、構築手段によって構築されたインターネットプロトコルパケット間のギャップ値が、所定のギャップ値以上となるようにインターネットプロトコルパケットの送出制御を行なう制御手段を含む。
したがって、インターネットプロトコルパケットの転送レートがピークレート以上となることを防止することが可能となる。
本発明の別の局面に従えば、タイムスタンプが付加されたトランスポートストリームパケットを送出するサーバ装置であって、所定値を初期値としてカウントするカウント手段と、複数のトランスポートストリームパケットからインターネットプロトコルパケットを構築する構築手段と、構築手段によって構築されたインターネットプロトコルパケット内の所定のトランスポートストリームパケットに含まれるタイムスタンプとカウント手段のカウント値とを比較して、インターネットプロトコルパケットの送出制御処理を行なう処理手段とを含む。
処理手段が、構築手段から出力されたインターネットプロトコルパケット内の所定のトランスポートストリームパケットに含まれるタイムスタンプとカウント手段のカウント値とを比較して、インターネットプロトコルパケットの送出制御処理を行なうので、デコーダ側の受信バッファの蓄積量を許容値以下とすることができ、受信バッファでオーバフローが発生するのを防止することが可能となる。
本発明のさらに別の局面に従えば、タイムスタンプが付加されたトランスポートストリームパケットを送出するトランスポートストリーム送出方法であって、所定値を初期値としてカウントを行なうステップと、トランスポートストリームパケットに含まれるタイムスタンプとカウント値とを比較して、トランスポートストリームパケットの転送処理を行なうステップと、転送された複数のトランスポートストリームパケットからインターネットプロトコルパケットを構築するステップとを含む。
本発明のある局面によれば、処理手段が、トランスポートストリームパケットに含まれるタイムスタンプとカウント手段のカウント値とを比較して、トランスポートストリームパケットの転送制御を行なうので、デコーダ側の受信バッファの蓄積量を許容値以下とすることができ、受信バッファでオーバフローが発生するのを防止することが可能となる。
図1は、本発明の実施の形態におけるサーバ装置のTTSストリーム送出方法を説明するための図である。図4(a)は、本発明の実施の形態におけるサーバ装置の構成例を示すブロック図である。このサーバ装置は、TTSファイル11と、ゲート処理部12と、IPパケット構築部13と、ピークレート制御部14と、カウンタ15と、Gap計算部16と、クロック生成部17とを含む。
TTSファイル11は、TTSストリームのAV情報などを記憶している。TTSには、AV情報を含んだ有効なTSを有するTTSと、レートを合わせるために挿入された、情報を含まないTS(ヌルTS)を有するTTS(ヌルTTS)とがあるが、TTSファイル11には有効なTSを有するTTSのみが記憶されており、ヌルTTSは削除されているものとする。
ゲート処理部12は、IPパケット構築部13に対するTTSの転送タイミングを制御することにより、ある一定時間以上未来の映像を送らないといった制御(ゲート処理)を行なう。具体的には、まず、ゲート処理部12が先頭のTTSに含まれるタイムスタンプ値(以下、TTS値と呼ぶ。)を初期値としてカウンタ15に設定し、このTTSをIPパケット構築部13に転送する。なお、カウンタ15には、クロック生成部17によって生成された27MHzクロックが与えられる。
次に、ゲート処理部12は、次のTTSに含まれるTTS値(A)と、カウンタ15のカウンタ値(B)とを用いて、デコーダ側の受信バッファの蓄積量を次式により算出する。なお、この受信バッファの蓄積量とは、サーバ装置が送信したIPパケットのうち再生されずに受信バッファに蓄積される量の予測値のことであり、実際の受信バッファの蓄積量とは異なる場合もあり得る。
受信バッファの蓄積量=1/27MHz×(A−B)×original_bitrate×192/188 …(7)
original_bitrateは、元のTSのビットレートであり、デコーダ側の再生レートでもある。また、192/188を乗算しているのは、4バイトのタイムスタンプ増加によるビットレートの増加分を考慮したものである。
次に、ゲート処理部12は、次式に示すように、計算した受信バッファの蓄積量が許容受信バッファ値以下であれば、そのTTSをIPパケット構築部13に転送(ゲートをオン)する。この許容受信バッファ値は、デコーダ側の受信バッファの許容値を示しており、受信バッファの総容量またはそれよりも小さい値が用いられる。
1/27MHz×(A−B)×original_bitrate×192/188≦許容受信バッファ値 …(8)
式(8)は、次式のように変形することも可能である。したがって、TTS値(A)とカウンタ15のカウンタ値(B)とを比較して、TTSパケットの転送制御を行なっているとも言える。この場合、右辺の値を予めしきい値として保持しておけば、処理効率が向上する。
(A−B)≦許容受信バッファ値÷(1/27MHz×original_bitrate×192/188) …(9)
また、受信バッファの蓄積量が許容受信バッファ値より大きければ、TTSの転送を停止(ゲートをオフ)する。再度ゲートをオンするタイミングとしては、(1)受信バッファの蓄積量が許容受信バッファ値以下となったとき、(2)A−Bが“0”となったとき、の2つがある。
A−Bが“0”となったときに再度ゲートをオンする方法は、送信開始時に戻す再リセットのような方法であり、ヒステリシスを持たせた方法であると言うこともできる。
図1(b)は、ゲート処理部12によるゲート処理の具体例を示す図である。先頭TTS値が初期値としてカウンタ15に設定された場合、original_bitrateでTTSパケットを転送すると、図1(b)に示すように削除されるTTSがあるため、いずれゲート処理部12に入力されるTTSパケットのTTS値(A)がカウンタ値(B)に先行することになる。これは、デコーダ側の受信バッファの蓄積量が増加することを意味しており、その増加量が許容受信バッファ値よりも大きくなったときにゲートをオフする処理が行なわれる。
IPパケット構築部13は、ゲート処理部12から転送されたn個のTTSパケットで1つのIPパケットを構成して出力する。IPパケット構築部13は内部にタイマを有しており、ゲート処理部12からTTSパケットが転送されない時間を計時している。そして、TTSパケットが転送されない時間が所定時間以上となったとき、タイムアウト処理としてTTSパケットの数がn個未満であっても、そのTTSパケットでIPパケットを構成して出力する。
Gap計算部16は、設定ピークレート値(peak_bitrate)からピーク時におけるIPパケット間のGap時間を計算してピークレート制御部14に出力する。Gap計算部16は、次式によってピーク時におけるGap時間(t0)を計算する。
t0=(ピーク時のIPパケットの送出周期に対応する時間)−(1個のIPパケット送出時間) …(10)
1個のIPパケットにn個のTSパケットが含まれるとすると、ピーク時のIPパケットの送出周期に対応する時間は次式によって計算される。
ピーク時のIPパケットの送出周期に対応する時間=n個×188バイト×8ビット×1/peak_bitrate …(11)
ピークレート制御部14は、クロック生成部17から27MHzのクロックを受けて動作し、1個のIPパケットを送信した後、Gap時間がGap計算部16から受けたt0以上となるよう送信を止めた後に、次のIPパケットを送信する。この処理によって、ピークレート制御部14は、設定ピークレート値以下でIPパケットをデコーダ(復号装置)側に送信することが可能となる。
なお、以上の説明においては、ゲート処理部12をIPパケット構築部13の前に配置するようにしたが、ゲート処理部12をIPパケット構築部13の後に配置することも可能である。この場合、ゲート処理部12はIPパケットに含まれるTTSパケットのうち所定のTTS、たとえば先頭のTTSに含まれるタイムスタンプ値とカウンタ15のカウンタ値とを用いてデコーダ側の受信バッファの蓄積量を算出し、IPパケットの送出制御を行なうことになる。
図2は、本発明の実施の形態におけるデコーダの概略構成を示すブロック図である。このデコーダは、TSSデコーダ21と、デマルチプレクサ22と、PCRクロックリカバリ回路23と、デコーダ回路24とを含む。また、TTSデコーダ21は、TTS受信バッファ31と、STC2カウンタ32と、ゲート回路33とを含む。
TTS受信バッファ31は、サーバ装置から受信したIPパケットに含まれるTTSパケットを蓄積する。そして、TTS受信バッファ31は、先頭のTTSパケットに含まれるTTS値をSTC2カウンタ32に設定すると共に、TSパケットを順次ゲート回路33に転送する。
ゲート回路33は、TTS受信バッファ31から受けたTTSパケットに含まれるTTS値と、STC2カウンタ32のカウンタ値とを比較し、一致する場合、またはTTS値がカウンタ値を過ぎている場合に、そのTSパケットをデマルチプレクサ22に出力する。また、ゲート回路33は、TTS値がカウンタ値よりも前であれば、TTS値がカウンタ値と一致するまで、またはTTS値がカウンタ値を過ぎるまでTSパケットをデマルチプレクサ22に出力しない。なお、ゲート回路33は、TTSパケットに含まれるタイムスタンプを除去し、TSパケットとしてデマルチプレクサ22に出力する。
デマルチプレクサ22は、TSパケットに含まれるPCRをPCRクロックリカバリ回路23に出力すると共に、映像情報および音声情報をデコーダ回路24に出力する。
PCRクロックリカバリ回路24は、システムクロックを用いて生成されたタイムスタンプ値と、デマルチプレクサ22から受けたPCRの値とを比較し、その差が“0”となるようにシステムクロックを制御してデコーダ回路24に出力する。
デコーダ回路24は、PCRクロックリカバリ回路23から出力されるシステムクロックに同期してデマルチプレクサ22から受けた映像情報および音声情報を復号して出力する。
以上説明したように、本実施の形態におけるサーバ装置によれば、ゲート処理部12がデコーダ側の受信バッファの蓄積量を算出し、受信バッファの蓄積量と許容受信バッファ値とを比較してIPパケット構築部13へのTTSパケットの転送を制御するようにしたので、デコーダ側の受信バッファでオーバフローが発生するのを防止することが可能となった。
また、ピークレート制御部14が、IPパケット間のGap時間がピーク時におけるGap時間以上となるようにIPパケットの送信タイミングを制御するようにしたので、設定ピークレート値以下でIPパケットをデコーダ側に送信することが可能となった。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態におけるサーバ装置のTTSストリーム送出方法を説明するための図である。 本発明の実施の形態におけるデコーダの概略構成を示すブロック図である。 MPEG2−TSのパケット構成を示す図である。 従来のサーバ装置(符号装置)におけるTS送出方法を説明するための図である。
符号の説明
11 TTSファイル、12 ゲート処理部、13 IPパケット構築部、14 ピークレート制御部、15 カウンタ、16 Gap計算部、17 クロック生成部、21 TTSデコーダ、22 デマルチプレクサ、23 PCRクロックリカバリ回路、24 デコーダ回路、31 TTS受信バッファ、32 STC2カウンタ、33 ゲート回路、101 TSファイル、102 IPパケット構築部、103 レート制御回路、104 レート計算部、105 Gap計算部、106 クロック生成部。

Claims (7)

  1. タイムスタンプが付加されたトランスポートストリームパケットを送出するサーバ装置であって、
    所定値を初期値としてカウントするカウント手段と、
    前記トランスポートストリームパケットに含まれる前記タイムスタンプと前記カウント手段のカウント値とを比較して、前記トランスポートストリームパケットの転送制御処理を行なう処理手段と、
    前記処理手段によって転送された複数の前記トランスポートストリームパケットからインターネットプロトコルパケットを構築する構築手段とを含む、サーバ装置。
  2. 前記カウント手段は、先頭のトランスポートストリームパケットに含まれるタイムスタンプを初期値としてカウントを行なう、請求項1記載のサーバ装置。
  3. 前記処理手段は、前記タイムスタンプと前記カウント手段のカウント値との差がしきい値以下の場合に前記トランスポートストリームパケットの転送を実行し、前記タイムスタンプと前記カウント手段のカウント値との差がしきい値よりも大きい場合に前記トランスポートストリームパケットの転送を停止する、請求項1または2記載のサーバ装置。
  4. 前記処理手段は、前記トランスポートストリームパケットの転送を停止した後、前記タイムスタンプと前記カウント手段のカウント値との差が0となったときに前記トランスポートストリームパケットの転送を再開する、請求項3記載のサーバ装置。
  5. 前記サーバ装置はさらに、前記構築手段によって構築されたインターネットプロトコルパケット間のギャップ値が、所定のギャップ値以上となるように前記インターネットプロトコルパケットの送出制御を行なう制御手段を含む、請求項1〜4のいずれかに記載のサーバ装置。
  6. タイムスタンプが付加されたトランスポートストリームパケットを送出するサーバ装置であって、
    所定値を初期値としてカウントするカウント手段と、
    複数の前記トランスポートストリームパケットからインターネットプロトコルパケットを構築する構築手段と、
    前記構築手段によって構築されたインターネットプロトコルパケット内の所定のトランスポートストリームパケットに含まれる前記タイムスタンプと前記カウント手段のカウント値とを比較して、前記インターネットプロトコルパケットの送出制御処理を行なう処理手段とを含む、サーバ装置。
  7. タイムスタンプが付加されたトランスポートストリームパケットを送出するトランスポートストリーム送出方法であって、
    所定値を初期値としてカウントを行なうステップと、
    前記トランスポートストリームパケットに含まれる前記タイムスタンプと前記カウント値とを比較して、前記トランスポートストリームパケットの転送処理を行なうステップと、
    前記転送された複数の前記トランスポートストリームパケットからインターネットプロトコルパケットを構築するステップとを含む、トランスポートストリーム送出方法。
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