JP2009212473A - 金属用研磨液、及び化学的機械的研磨方法 - Google Patents

金属用研磨液、及び化学的機械的研磨方法 Download PDF

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Abstract

【課題】半導体デバイス製造工程における化学的機械的研磨(CMP)に用いられる金属用研磨液で、被研磨体(ウエハ)を研磨する際に、高い研磨速度と低ディッシングとの両立を可能とする金属用研磨液、及びそれを用いた化学的機械的研磨方法の提供。
【解決手段】下記一般式(1)で表される化合物(1)を含有することを特徴とする半導体デバイスの製造における化学的機械的研磨用の金属用研磨液。一般式(1)中、R〜Rは、それぞれ独立に所定の原子または基を表す。
Figure 2009212473

【選択図】なし

Description

本発明は、半導体デバイスの製造工程において、化学的機械的な平坦化を行う際に用いられる金属用研磨液、及びこれを用いた研磨方法に関する。
近年、半導体集積回路(以下LSIと記す)で代表される半導体デバイスの開発においては、小型化・高速化のため、近年配線の微細化と積層化による高密度化・高集積化が求められている。このための技術として化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing、以下CMPと記す)等の種々の技術が用いられてきている。
このCMPは層間絶縁膜等の被加工膜の表面平坦化、プラグ形成、埋め込み金属配線の形成等を行う場合に必須の技術であり、この技術を用いて、基板の平滑化や配線形成時の余分な金属薄膜の除去を行っている(例えば、特許文献1参照。)。
CMPの一般的な方法は、円形の研磨常盤(プラテン)上に研磨パッドを貼り付け、研磨パッド表面を研磨液で浸して、パッドに基板(ウエハ)の表面を押しつけ、その裏面から所定の圧力(研磨圧力)を加えた状態で、研磨常盤及び基板の双方を回転させ、発生する機械的摩擦により基盤の表面を平坦化するものである。
CMPに用いる金属用研磨溶液は、一般には、砥粒(例えばアルミナ、シリカ)と酸化剤(例えば過酸化水素)とが含まれる。基本的なメカニズムは、酸化剤によって金属表面を酸化し、その酸化皮膜を砥粒で除去することで研磨していると考えられており、その方法は、例えば、非特許文献1に記載されている。
しかしながら、このような固体砥粒を含む金属用研磨液を用いてCMPを行うと、研磨傷(スクラッチ)、研磨面全体が必要以上に研磨される現象(シニング)、研磨金属面が皿上にたわむ現象(ディッシング)、金属配線間の絶縁体が必要以上に研磨されたうえ、配線金属面が皿上にたわむ現象(エロージョン)などが発生することがある。この弊害を抑止する手段として、例えば特許文献3及び4には、1,2,3−ベンゾトリアゾール、2−アミノチアゾール、キナルジン酸などを研磨液に含ませることが効果的であるとの記載がある。
米国特許4944836号明細書 特開平2−278822号公報 特開平8−64594号公報 特開平8−83780号公報 ジャーナル・オブ・エレクトロケミカルソサエティ誌(Journal of Electrochemical Society)、1991年、第138巻、第11号、3460〜3464頁
ディッシング現象について、1,2,3−ベンゾトリアゾール、2−アミノチアゾール、キナルジン酸などを用いても、充分に改良されず、更に良好な添加剤がもとめられた。このように、高速研磨とディッシングの低減との両立は未だ不十分であり、本発明は、この問題点に鑑みなされたもので、以下の目的を達成することを課題とする。
即ち、本発明の目的は、被研磨体(ウエハ)を研磨する際に、高い研磨速度と低ディッシングとの両立を可能とする金属用研磨液、及びそれを用いた化学的機械的研磨方法を提供することにある。
本発明者は鋭意検討した結果、下記の金属用研磨液及びそれを用いた研磨方法により、前記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の金属用研磨液及びそれを用いた研磨方法は以下の通りである。
<1>
下記一般式(1)で表される化合物(1)を含有することを特徴とする半導体デバイスの製造における化学的機械的研磨用の金属用研磨液。
Figure 2009212473

一般式(1)中、
〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、脂肪族炭化水素基、アリール基、ヘテロ環基、−COR、−CO、−CONR、−CN、−OR10、−NR1112、−SO13、−SONR1415を表す。R〜R15は、それぞれ独立に、水素原子、脂肪族炭化水素基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、または、アルキルもしくはアリールスルホニル基を表す。
とR、RとR、RとR、および、RとRは、互いに連結して環を形成しても良い。
<2>
前記一般式(1)における、RとR、RとR、RとR、および、RとRの少なくとも一組が、互いに連結して縮環を形成していることを特徴とする上記<1>に記載の金属用研磨液。
<3>
前記一般式(1)における、RとRが互いに連結し、ベンゾ縮環を形成していることを特徴とする上記<1>もしくは<2>に記載の金属用研磨液。
<4>
前記一般式(1)で表される化合物(1)が、pKaが13以下の解離性基を有している事を特徴とする上記<1>〜<3>のいずれかに記載の金属用研磨液。
<5>
前記一般式(1)中のRが−COHである事を特徴とする上記<1>〜<4>のいずれかに記載の金属用研磨液。
<6>
さらに下記一般式(2)で表される化合物(2)を含有することを特徴とする上記<1>〜<5>のいずれかに記載の金属用研磨液。
Figure 2009212473

一般式(2)中、R〜Rは、一般式(1)中のR〜Rで表される基と同義の基を表す。
<7>
化合物(1)と化合物(2)の添加量のモル比(1):(2)が、1:1〜1:100である事を含有することを特徴とする上記<6>に記載の金属用研磨液。
<8>
下記一般式(3)で表される界面活性剤を含有することを特徴とする上記<1>〜<7>のいずれかに記載の金属用研磨液。
R−Ar−O−Ar−SO 一般式(3)
一般式(3)中、
Rは、炭素数8〜20の直鎖又は分岐のアルキル基を表す。
Arは、アリール基を表す。
は、水素イオン、アルカリ金属イオン、又はアンモニウムを表す。
<9>
一次粒子径が20〜40nmであり、且つ、会合度が2以下のコロイダルシリカを含有することを特徴とする上記<1>〜<7>のいずれかに記載の金属用研磨液。
<10>
前記一次粒子径が20〜40nmであり、且つ、会合度が2以下のコロイダルシリカが、表面の珪素原子の少なくとも一部がアルミニウム原子で修飾されているコロイダルシリカであることを特徴とする上記<1>〜<9>のいずれかに記載の金属用研磨液。
<11>
更に、少なくとも1種のアミノカルボン酸を含有することを特徴とする上記<1>〜<10>のいずれかに記載の金属用研磨液。
<12>
前記少なくとも1種のアミノカルボン酸が、グリシン、アラニン、もしくは、サルコシンであることを特徴とする上記<11>に記載の金属用研磨液。
<13>
上記<1>〜<12>のいずれかに記載の金属用研磨液を研磨定盤上の研磨パッドに供給し、該研磨定盤を回転させることで、該研磨パッドを被研磨体の被研磨面と接触させつつ相対運動させて研磨することを特徴とする化学的機械的研磨方法。
本発明によれば、被研磨体(ウエハ)を研磨する際に、高い研磨速度と低ディッシングとの両立を可能とする金属用研磨液、及びそれを用いた化学的機械的研磨方法を提供することができる。
以下、本発明の具体的態様について説明する。
<金属用研磨液>
本発明の金属用研磨液は、半導体デバイス製造工程における化学的機械的研磨(CMP)に用いられ、後述する一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする金属用研磨液である。
本発明の金属用研磨液を構成する各成分については、以下に詳述するが、それぞれの成分は1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、本発明において「金属用研磨液」とは、研磨に使用する組成(濃度)の研磨液のみならず、使用時に必要により希釈して用いる研磨濃縮液も本発明では特に断りのない限り、研磨液と称する。濃縮液は研磨に使用する際に、水又は水溶液などで希釈して、研磨に使用されるもので、希釈倍率は一般的には1〜20体積倍である。
〔一般式(1)で表される化合物〕
本発明の金属用研磨液は、下記一般式(1)で表される化合物を含有する。
Figure 2009212473
一般式(1)中、
〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、脂肪族炭化水素基、アリール基、ヘテロ環基、−COR、−CO、−CONR、−CN、−OR10、−NR1112、−SO13、−SONR1415を表す。R〜R15は、それぞれ独立に、水素原子、脂肪族炭化水素基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、または、アルキルもしくはアリールスルホニル基を表す。
とR、RとR、RとR、および、RとRは、互いに連結して環を形成しても良い。
上記一般式(1)中のR〜Rにおいて、
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、およびヨウ素原子が挙げられる。
脂肪族炭化水素基としては、好ましくは炭素数1〜20の直鎖、分岐、または環状アルキル基(例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、t−ブチル、n−オクチル、エイコシル、2−クロロエチル、2−シアノエチル、2−エチルヘキシル、シクロヘキシル、シクロペンチル、4−n−ドデシルシクロヘキシル、ビシクロ[1,2,2]ヘプタン−2−イル、ビシクロ[2,2,2]オクタン−3−イル)等)、炭素数2〜30の置換または無置換のアルケニル基(例えば、ビニル、アリル、プレニル、ゲラニル、オレイル、2−シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−イル、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−1−イル、ビシクロ[2,2,2]オクト−2−エン−4−イル等)、および、炭素数2〜30の置換または無置換のアルキニル基であり、例えば、エチニル、またはプロパルギル等が挙げられる。
アリール基としては、好ましくは炭素数6〜30の置換もしくは無置換のアリール基であり、例えば、フェニル、p−トリル、ナフチル、m−クロロフェニル、o−ヘキサデカノイルアミノフェニルが挙げられる。
ヘテロ環基は、好ましくは5又は6員の置換もしくは無置換の芳香族もしくは非芳香族のヘテロ環化合物から一個の水素原子を取り除いた一価の基であり、それらはさらに縮環していてもよい。更に好ましくは、炭素数3〜30の5もしくは6員の芳香族のヘテロ環基である。ヘテロ環基の例には、置換位置を限定しないで例示すると、ピリジン、ピリジンN−オキシド、ピラジン、ピリダジン、ピリミジン、トリアジン、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、シンノリン、フタラジン、キノキサリン、ピロール、インドール、フラン、ベンゾフラン、チオフェン、ベンゾチオフェン、ピラゾール、イミダゾール、ベンズイミダゾール、トリアゾール、オキサゾール、ベンズオキサゾール、チアゾール、ベンゾチアゾール、イソチアゾール、ベンズイソチアゾール、チアジアゾール、イソオキサゾール、ベンズイソオキサゾール、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、イミダゾリジン、チアゾリンなどに対応する一価の基が挙げられる。
また、上記一般式(1)中、R〜Rが、−COR、−CO、−CONR、−CN、−OR10、−NR1112、−SO13、−SONR1415を表す場合の、R〜R15における脂肪族炭化水素基、アリール基、ヘテロ環基は、上記R〜Rで表される脂肪族炭化水素基、アリール基、ヘテロ環基と同様のものが挙げられる。R〜R15におけるアシル基としては、好ましくはホルミル基、炭素数2〜30の置換又は無置換のアルキルカルボニル基、炭素数7〜30の置換もしくは無置換のアリールカルボニル基、炭素数4〜30の置換もしくは無置換の炭素原子でカルボニル基と結合しているヘテロ環カルボニル基(例えば、アセチル、ピバロイル、2−クロロアセチル、ステアロイル、ベンゾイル、p−n−オクチルオキシフェニルカルボニル、2−ピリジルカルボニル、2−フリルカルボニルなど)が挙げられる。R〜R15におけるアルキルもしくはアリールスルホニル基としては、好ましくは炭素数1〜30の置換又は無置換のアルキルスルホニル基、6〜30の置換又は無置換のアリールスルホニル基が好適に挙げられ、例えばメチルスルホニル、エチルスルホニル、トリフルオロメチルスルホニル、フェニルスルホニル、p−トルエンスルホニルなどを挙げることができる。
また一般式(1)中のR〜Rには、可能な限り更に置換基を有していてもよく、導入可能な置換基としては、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子)、アルキル基(直鎖、分岐又は環状のアルキル基であり、ビシクロアルキル基のように多環アルキル基であっても、活性メチン基を含んでもよい)、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基(置換する位置は問わない)、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヘテロ環オキシカルボニル基、カルバモイル基(置換基を有するカルバモイル基としては、例えば、N−ヒドロキシカルバモイル基、N−アシルカルバモイル基、N−スルホニルカルバモイル基、N−カルバモイルカルバモイル基、チオカルバモイル基、N−スルファモイルカルバモイル基)、カルバゾイル基、カルボキシ基又はその塩、オキサリル基、オキサモイル基、シアノ基、カルボンイミドイル基、ホルミル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基(エチレンオキシ基若しくはプロピレンオキシ基単位を繰り返し含む基を含む)、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、(アルコキシ若しくはアリールオキシ)カルボニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、スルホニルオキシ基、アミノ基、(アルキル、アリール、又はヘテロ環)アミノ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、ウレイド基、チオウレイド基、N−ヒドロキシウレイド基、イミド基、(アルコキシ若しくはアリールオキシ)カルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、セミカルバジド基、チオセミカルバジド基、ヒドラジノ基、アンモニオ基、オキサモイルアミノ基、N−(アルキル若しくはアリール)スルホニルウレイド基、N−アシルウレイド基、N−アシルスルファモイルアミノ基、ヒドロキシアミノ基、ニトロ基、4級化された窒素原子を含むヘテロ環基(例えば、ピリジニオ基、イミダゾリオ基、キノリニオ基、イソキノリニオ基)、イソシアノ基、イミノ基、メルカプト基、(アルキル、アリール、又はヘテロ環)チオ基、(アルキル、アリール、又はヘテロ環)ジチオ基、(アルキル又はアリール)スルホニル基、(アルキル又はアリール)スルフィニル基、スルホ基、スルファモイル基(置換基を有するスルファモイル基としては、例えば、N−アシルスルファモイル基、N−スルホニルスルファモイル基)、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基等が挙げられる。
また、RとR、RとR、RとR、および、RとRは、互いに連結して環を形成しても良いが、形成する環としては、置換もしくは無置換の飽和および不飽和の5または6員環からなる環が好ましく、例えば、置換もしくは無置換のベンゾ縮環、ナフト縮環、ヘテロ縮環(ピリジン環、ピリミジン環など)などが挙げられ、ベンゾ縮環がより好ましい。また、さらに好ましくは、RとRが環を形成することが好ましい。
pKaが13以下の解離性基としては、一般式(1)で表される化合物を50%テトラヒドロフラン水溶液中でのpKaが13以下の基であり、具体的な解離性基はそれに置換する置換基の電子効果もによるが、例えば、カルボキシル基、スルホ基、ホスホ基、アミド基、イミド基、スルホンアミド基、スルホンイミド基等が挙げられる。
上記一般式(1)中のR〜Rとして、より好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のフェニル基、ヘテロ環基、−COR、−CO、−CONR、−OR10、−NR1112、−SONR1415であり、更に好ましくは、水素原子、−CO、−CONRである。
また、上記一般式(1)中のR〜Rの少なくとも一つは、水素原子以外であることが好ましく、もっとも好ましくは、少なくとも一つの−COHが置換していることが好ましく、置換位置としては、Rに置換していることが好ましい。
以下に本発明の一般式(1)で表される化合物の具体例を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではない。
Figure 2009212473
本発明で用いる一般式(1)で表される化合物の添加量は、総量として、研磨に使用する際の金属用研磨液1L中、1×10−8〜1×10−1molの範囲が好ましく、より好ましくは1×10−7〜1×10−2molの範囲、更に好ましくは1×10−6〜1×10−3molの範囲である。
本発明の一般式(1)で表される化合物は、市販のピリジンもしくはキノリン化合物等を過酸化水素、または、過酢酸等の酸化剤で酸化することにより容易に合成することができる。例えば、前記の化合物(1−2)は、ケミカル・コミュニケーション(Chem.Commun.)、第17巻、1577〜1578頁(2000年)に記載されているとおり、メタノール溶媒中、過酸化水素によって高収率で合成することができる。
〔一般式(2)で表される化合物〕
本発明の金属用研磨液は、さらに下記一般式(2)で表される化合物を含有する事が好ましい。
Figure 2009212473
一般式(2)中、R〜Rは、一般式(1)中のR〜Rで表される基と同義の基を表す。
以下に本発明の一般式(2)で表される化合物の具体例を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではない。
Figure 2009212473
本発明で用いる一般式(2)で表される化合物の添加量は、総量として、研磨に使用する際の金属用研磨液1L中、1×10−8〜1×10−1molの範囲が好ましく、より好ましくは1×10−7〜1×10−2molの範囲、更に好ましくは1×10−6〜1×10−3molの範囲である。
また、一般式(2)で表される化合物の添加量は、前記一般式(1)で表される化合物の添加量に対して、モル比として1×10−2〜1×10である事が好ましく、1×10−1〜1×103である事がより好ましく、1〜1×102であることがより好ましい。
本発明の一般式(2)で表される化合物は、市販のピリジンもしくはキノリン類、および、それらを原料にして容易に合成することができる。
〔一般式(3)で表される界面活性剤〕
本発明の金属用研磨液は、更にディッシングを低減する目的で、下記一般式(3)で表される界面活性剤を含有する事が好ましい。
R−Ar−O−Ar−SO 一般式(3)
一般式(3)中、
Rは、炭素数8〜20の直鎖又は分岐のアルキル基を表す。
Arは、それぞれ独立してアリール基を表す。
は、水素イオン、アルカリ金属イオン、又はアンモニウムを表す。
Rの炭素数8〜20の直鎖又は分岐のアルキル基としては、炭素数10〜20であるものが好ましく、炭素数12〜20であるものがより好ましい。なお、Rで表されるアルキル基は、直鎖、及び分岐のいずれであってもよいが、直鎖であるものが好ましい。
Rで表されるアルキル基として、具体的には、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基が挙げられ、中でも、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基が好ましい。
Arで表されるアリール基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル等が挙げられるが、中でも、フェニル基が好ましい。
なお、一般式(3)中に存在する複数のArは、同じであっても異なっていてもよく、同じものであることが好ましい。
前記アルキル基、又は、アリール基は、更に置換基を有していてもよく、導入可能な置換基としては、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子)、アルキル基(直鎖、分岐又は環状のアルキル基であり、ビシクロアルキル基のように多環アルキル基であっても、活性メチン基を含んでもよい)、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基(置換する位置は問わない)、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヘテロ環オキシカルボニル基、カルバモイル基(置換基を有するカルバモイル基としては、例えば、N−ヒドロキシカルバモイル基、N−アシルカルバモイル基、N−スルホニルカルバモイル基、N−カルバモイルカルバモイル基、チオカルバモイル基、N−スルファモイルカルバモイル基)、カルバゾイル基、カルボキシ基又はその塩、オキサリル基、オキサモイル基、シアノ基、カルボンイミドイル基、ホルミル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基(エチレンオキシ基若しくはプロピレンオキシ基単位を繰り返し含む基を含む)、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、(アルコキシ若しくはアリールオキシ)カルボニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、スルホニルオキシ基、アミノ基、(アルキル、アリール、又はヘテロ環)アミノ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、ウレイド基、チオウレイド基、N−ヒドロキシウレイド基、イミド基、(アルコキシ若しくはアリールオキシ)カルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、セミカルバジド基、チオセミカルバジド基、ヒドラジノ基、アンモニオ基、オキサモイルアミノ基、N−(アルキル若しくはアリール)スルホニルウレイド基、N−アシルウレイド基、N−アシルスルファモイルアミノ基、ヒドロキシアミノ基、ニトロ基、4級化された窒素原子を含むヘテロ環基(例えば、ピリジニオ基、イミダゾリオ基、キノリニオ基、イソキノリニオ基)、イソシアノ基、イミノ基、メルカプト基、(アルキル、アリール、又はヘテロ環)チオ基、(アルキル、アリール、又はヘテロ環)ジチオ基、(アルキル又はアリール)スルホニル基、(アルキル又はアリール)スルフィニル基、スルホ基、スルファモイル基(置換基を有するスルファモイル基としては、例えば、N−アシルスルファモイル基、N−スルホニルスルファモイル基)、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基等が挙げられるが、アルキル基やスルホ基が好ましい。
更に、前記一般式(3)において、Mは、水素イオン、アルカリ金属イオン、又はアンモニウムを表す。
で表されるアルカリ金属イオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオンが好ましく、ナトリウムイオンがより好ましい。
また、Mで表されるアンモニウム(NH )には、アンモニウムの水素原子をアルキル基で置換したものも含まれる。例えば、メチルアンモニウム、エチルアンモニウム等が挙げられる。
としては、より好ましくは、水素イオン、又はアンモニウムであり、特に、水素イオンが好ましい。
前記一般式(3)で表される界面活性剤として、具体的には、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸、テトラデシルジフェニルエーテルジスルホン酸、ヘキサデシルジフェニルエーテルジスルホン酸、オクタデシルジフェニルエーテルジスルホン酸、エイコシルジフェニルエーテルジスルホン酸等のアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸及びその塩、ドデシルジフェニルエーテルモノスルホン酸、テトラデシルジフェニルエーテルモノスルホン酸、ヘキサデシルジフェニルエーテルモノスルホン酸、オクタデシルモノフェニルエーテルジスルホン酸、エイコシルモノフェニルエーテルジスルホン酸等のアルキルジフェニルエーテルモノスルホン酸及びその塩、ドデシルジナフチルエーテルジスルホン酸、ドデシルジアントリルエーテルジスルホン酸、ドデシルジナフチルエーテルモノスルホン酸、ドデシルジアントリルエーテルモノスルホン酸、及びそれらの塩等が挙げられる。
中でも、前記一般式(3)で表される界面活性剤としては、ディッシングを低減する点から、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸又はその塩を含むことが好ましく、また、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸とアルキルジフェニルエーテルモノスルホン酸との混合物、又は、これらの塩の混合物であることが好ましい。
なお、上記のような混合物である場合、アルキルジフェニルエーテルモノスルホン酸が混合物中10モル%以上含まれることが好ましく、より好ましくは30モル%以上含まれ、更に好ましくは50モル%以上含まれる。
前記一般式(3)で表される界面活性剤は、使用する際の金属用研磨液中、0.0001質量%〜0.1質量%含まれることが好ましく、0.0005質量%〜0.05質量%
含まれることがより好ましく、0.001質量%〜0.01質量%含まれるが更に好ましい。
前記一般式(3)で表される界面活性剤の合成方法は、特に限定されず、市販品を好ましく用いることができる。
次に、本発明の金属用研磨液に含まれる前記一般式(3)で表される界面活性剤と併用可能な界面活性剤及び親水性ポリマーについて説明する。
本発明においては、以下のような各種の界面活性剤や親水性ポリマーを併用することができる。
陰イオン界面活性剤としては、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩が挙げられる。
陽イオン界面活性剤としては、脂肪族アミン塩、脂肪族4級アンモニウム塩、塩化ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩が挙げられる。
両性界面活性剤としては、カルボキシベタイン型、アミノカルボン酸塩、イミダゾリニウムベタイン、レシチン、アルキルアミンオキサイドを挙げられる。
非イオン界面活性剤としては、エーテル型、エーテルエステル型、エステル型、含窒素型が挙げられる。
また、フッ素系界面活性剤も用いることもできる。
また、親水性ポリマーとしては、ポリエチレングリコール等のポリグリコール類、ポリビニルアルコール、ポロビニルピロリドン、アルギン酸等の多糖類、ポリメタクリル酸等のカルボン酸含有ポリマー等が挙げられる。
なお、上記のものは、酸若しくはそのアンモニウム塩の方が、アルカリ金属、アルカリ土類金属、ハロゲン化物等による汚染がなく望ましい。上記例示化合物の中でもシクロヘキサノール、ポリアクリル酸アンモニウム塩、ポリビニルアルコール、コハク酸アミド、ポロビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーがより好ましい。
これらの界面活性剤や親水性ポリマーの重量平均分子量としては、500〜100000が好ましく、特には2000〜50000が好ましい。
前記一般式(3)で表される界面活性剤以外の界面活性剤及び/又は親水性ポリマーの添加量は、使用する際の金属用研磨液中、0.0001質量%〜1.0質量%含まれることが好ましく、0.0005質量%〜0.5質量%含まれることがより好ましく、0.001質量%〜0.1質量%含まれるが更に好ましい。
〔砥粒〕
本発明の金属用研磨液は砥粒を含有することが好ましい。好ましい砥粒としては、例えば、シリカ(沈降シリカ、フュームドシリカ、コロイダルシリカ、合成シリカ)、セリア、アルミナ、チタニア、ジルコニア、ゲルマニア、酸化マンガン、炭化ケイ素、ポリスチレン、ポリアクリル、ポリテレフタレートなどが挙げられる。
また、砥粒は平均粒径が5〜1000nmが好ましく、特には10〜200nmが好ましい。
砥粒の添加量としては、砥粒は、使用する際の金属用研磨液の全質量に対して0.01〜20質量%であることが好ましく、0.05〜5質量%の範囲であることがより好ましい。研磨速度の向上とウエハ面内の研磨速度のばらつきの低減における充分な効果を得る上で0.01質量%以上が好ましく、CMPによる研磨速度が飽和するため、20質量%以下が好ましい。
また、砥粒を含有しないか、濃度0.01質量%未満で砥粒を含有する場合、好ましくはpH3.5以上、特にはpH4.0以上とすることにより、研磨速度とディッシングの特性が向上することを見出した。この場合、ポリアクリル酸など前述の親水性ポリマーを添加することが好ましく、添加量は一般的には0.0001〜5質量%、好ましくは0.01〜0.5質量%である。
本発明の砥粒としては、一次粒子径が20〜40nmであり、且つ、会合度が2以下のコロイダルシリカ(以下、適宜、「特定コロイダルシリカ」と称する)がより好適に用いられる。
即ち、コロイダルシリカ粒子の一次粒子径は、パッドの空孔への目詰まりによる研磨速度低下を防ぐ観点で、20nm以上であることが好ましく、また、ディッシング低減効果が顕著に発現する点で40nm以下が好ましい。
ここで、本発明におけるコロイダルシリカ粒子の一次粒子径とは、コロイダルシリカ粒子の粒子径と、その粒子径を持つ粒子数を積算した累積度数と、の関係を示す粒度累積曲線を求め、この曲線の累積度数が50%のポイントでの粒子径を意味するものである。
なお、このコロイダルシリカ粒子の粒子径は、動的光散乱法から得られた粒度分布において求められる平均粒子径を表す。例えば、粒度分布を求める測定装置しては堀場製作所製LB−500等が用いられる。
ここで、会合度とは、一次粒子が凝集してなる二次粒子の径を一次粒子の径で除した値(二次粒子の径/一次粒子の径)を意味する。会合度が1とは、単分散した一次粒子のみのものを意味する。
なお、二次粒子径は電子顕微鏡等で測定することができる。
本発明における特定コロイダルシリカは、表面の珪素原子の少なくとも一部がアルミニウム原子で修飾されているコロイダルシリカであることが好ましい。このように、表面の珪素原子の少なくとも一部がアルミニウム原子で修飾されているコロイダルシリカを用いることにより、ディッシングのより一層の低減が可能となる。
本発明において「表面の珪素原子の少なくとも一部がアルミニウムで修飾されているコロイダルシリカ」とは、配位数4の珪素原子を含むサイトを有するコロイダルシリカ表面に、アルミニウム原子が存在している状態を意味するものであり、該コロイダルシリカ表面に4個の酸素原子が配位したアルミニウム原子が結合し、アルミニウム原子が4配位の状態で固定された新たな表面が生成した状態であってもよく、また、表面に存在する珪素原子が一旦引き抜かれて、アルミニウム原子と置き換わった新たな表面が生成した状態であってもよい。
特定コロイダルシリカの調製に用いられるコロイダルシリカとしては、粒子内部にアルカリ金属などの不純物を含有しない、アルコキシシランの加水分解により得たコロイダルシリカであることがより好ましい。一方、ケイ酸アルカリ水溶液からアルカリを除去する方法で製造したコロイダルシリカも用いることができるものの、この場合、粒子の内部に残留するアルカリ金属が徐々に溶出し、研磨性能に影響を及ぼす懸念があるため、そのような観点からは、前記アルコキシシランの加水分解により得られたものが原料としてはより好ましい。
このようなコロイダルシリカ粒子表面のケイ素原子をアルミニウム原子に修飾し、特定コロイダルシリカを得る方法としては、例えば、コロイダルシリカの分散液にアルミン酸アンモニウム等のアルミン酸化合物を添加する方法を好適に用いることができ、より具体的には、アルミン酸アルカリ水溶液を添加して得られたシリカゾルを80〜250℃で0.5〜20時間加熱し、陽イオン交換樹脂又は陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂に接触させる方法、酸性珪酸液とアルミニウム化合物水溶液をSiO含有アルカリ水溶液又はアルカリ金属水酸化物水溶液に添加する方法、又はアルミニウム化合物が混在する酸性珪酸液をSiO含有アルカリ水溶液又はアルカリ金属水酸化物水溶液に添加する方法、によって調製したアルミニウム化合物含有アルカリ性シリカゾルを陽イオン交換樹脂で処理して脱アルカリする方法が挙げられる。これらの方法は、特許第3463328号公報、特開昭63−123807号公報に詳細に記載され、この記載を本発明に適用することができる。
また、その他の方法として、コロイダルシリカの分散液にアルミニウムアルコキシドを添加する方法が挙げられる。ここで用いるアルミニウムアルコキシドは如何なるものでもよいが、好ましくは、アルミニウムイソプロポキシド、アルミニウムブトキシド、アルミニウムメトキシド、アルミニウムエトキシドであり、特に好ましくはアルミニウムイソプロポキシド、アルミニウムブトキシドである。
特定コロイダルシリカは、4配位のアルミン酸イオンとコロイダルシリカ表面のシラノール基との反応によって生成したアルミノシリケイトサイトが負の電荷を固定し、粒子に負の大きなゼータポテンシャルを与えることによって、酸性においても分散性に優れている。したがって、前述の如き方法によって製造した特定コロイダルシリカは、アルミニウム原子が4個の酸素原子に配位された状態で存在することが重要である。
このような構造即ち、コロイダルシリカ表面においてケイ素原子とアルミニウム原子との修飾が生じていることは、例えば、砥粒のゼータ電位を測定することによって容易に確認することができる。
コロイダルシリカ表面の珪素原子をアルミニウム原子に修飾する場合の、アルミニウム原子への修飾量は、コロイダルシリカ分散液に添加するアルミン酸化合物、アルミニウムアルコキシドなどの添加量(濃度)を制御することにより、適宜制御することができる。
ここで、コロイダルシリカ表面へのアルミニウム原子の導入量(導入アルミニウム原子数/表面珪素原子サイト数)は、分散液中に添加したアルミニウム系化合物のうち、反応後に残存する未反応アルミニウム系化合物から消費されたアルミニウム系化合物の量を算出し、それらが100%反応したと仮定し、コロイダルシリカ直径から換算される表面積、コロイダルシリカの比重2.2、及び、単位表面積あたりのシラノール基数(5〜8個/nm)から見積もることができる。実際の測定は、得られた特定コロイダルシリカ自体を元素分析し、アルミニウムが粒子内部に存在せず、表面に均一に薄くひろがると仮定し、上記コロイダルシリカの表面積/比重、及び、単位表面積あたりのシラノール基数を用いて求める。
表面の珪素原子の少なくとも一部がアルミニウムで修飾されているコロイダルシリカの具体的な製法例を挙げる。まず、コロイダルシリカを5〜25質量%の範囲で水に分散させた分散液を調製する。該分散液にpH調整剤を加えてpHを5〜11に調整し、その後、攪拌しながらAl濃度3.6質量%、NaO/Alモル比1.50のアルミン酸ナトリウム水溶液15.9gを数分以内にゆっくり添加し0.5時間攪拌する。その後、溶媒を除去して、特定コロイダルシリカを得る。
本発明の金属用研磨液におけるコロイダルシリカの含有量は、ディッシングやスクラッチ等の低減という観点から、研磨に使用する際の金属用研磨液の全質量に対して、1質量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.0001質量%以上0.9質量%以下であり、更に好ましくは0.001質量%以上0.7質量%以下である。
本発明の金属用研磨液には、砥粒は一種または複数混合して用いることができる。
なお、本発明の金属用研磨液に含有される砥粒のうち、特定コロイダルシリカの質量割合が50質量%以上であることが好ましく、より好ましくは80質量%以上である。含有される砥粒の全てが特定コロイダルシリカであってもよい。
本発明の金属用研磨液に用いうる好ましい砥粒としては、ヒュームドシリカ、コロイダルシリカ、セリア、アルミナ、チタニア等が好ましく、特に好ましくはコロイダルシリカである。
特定コロイダルシリカ以外の砥粒のサイズは、特定コロイダルシリカと同等以上2倍以下であることが好ましい。
〔有機酸〕
本発明に係る金属用研磨液は更に少なくとも1種の有機酸を含有することが好ましい。ここでいう有機酸は、金属の酸化剤ではなく、酸化の促進、pH調整、緩衝剤としての作用を有する。
有機酸の例として、例えば、少なくとも一つのカルボン酸もしくはスルホン酸が挙げられ、好ましくは、アミノ酸類もしくはアミノ酸以外の水溶性有機酸類が挙げられる。
アミノ酸としては、水溶性のものが好ましい。以下の群から選ばれたものがより適している。
即ち、グリシン、L−アラニン、β−アラニン、L−2−アミノ酪酸、L−ノルバリン、L−バリン、L−ロイシン、L−ノルロイシン、L−イソロイシン、L−アロイソロイシン、L−フェニルアラニン、L−プロリン、サルコシン(n−メチルグリシン)、L−オルニチン、L−リシン、タウリン、L−セリン、L−トレオニン、L−アロトレオニン、L−ホモセリン、L−チロシン、3,5−ジヨード−L−チロシン、β−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−L−アラニン、L−チロキシン、4−ヒドロキシ−L−プロリン、L−システィン、L−メチオニン、L−エチオニン、L−ランチオニン、L−シスタチオニン、L−シスチン、L−システィン酸、L−アスパラギン酸、L−グルタミン酸、S−(カルボキシメチル)−L−システィン、4−アミノ酪酸、L−アスパラギン、L−グルタミン、アザセリン、L−アルギニン、L−カナバニン、L−シトルリン、δ−ヒドロキシ−L−リシン、クレアチン、L−キヌレニン、L−ヒスチジン、1−メチル−L−ヒスチジン、3−メチル−L−ヒスチジン、エルゴチオネイン、L−トリプトファン、アクチノマイシンC1、アパミン、アンギオテンシンI、アンギオテンシンII及びアンチパイン等が挙げられる。
また、アミノ酸以外の有機酸としては、以下の群から選ばれたものがより適しており、水溶性のものが望ましい。
即ち、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、2−メチル酪酸、n−ヘキサン酸、3,3−ジメチル酪酸、2−エチル酪酸、4−メチルペンタン酸、n−ヘプタン酸、2−メチルヘキサン酸、n−オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、安息香酸、グリコール酸、サリチル酸、グリセリン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、マレイン酸、フタル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、イミノ二酢酸、アセトアミドイミノ二酢酸、ニトリロ三プロパン酸、ニトリロ三メチルホスホン酸、ジヒドロキシエチルグリシン、トリシン、及びそれらのアンモニウム塩やアルカリ金属塩等の塩、硫酸、硝酸、アンモニア、アンモニウム塩類、又はそれらの混合物等が挙げられる。
本発明においては、上記の有機酸又はアミノ酸の中でも、アミノカルボン酸を用いることが好ましい。アミノカルボン酸としては、たとえば、グリシン、イミノ二酢酸、メチルイミノ二酢酸、サルコシン、ニトリロ三プロパン酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、β−アラニン、グリシルグリシン、ジヒドロキシエチルグリシン、アセドアミドイミノ二酢酸、トリシン等があげられる。
アミノカルボン酸としてグリシン、アラニン、もしくは、サルコシンを含有することが特に好ましい。
有機酸の添加量は、研磨に使用する際の金属用研磨液の1L中、0.005〜0.5molとすることが好ましく、0.01〜0.3molとすることがより好ましく、0.05〜0.3molとすることが特に好ましい。即ち、有機酸の添加量は、研磨速度向上の点で0.01mol以上が好ましく、ディッシング防止の観点から0.3mol以下が好ましい。
本発明の金属用研磨液において、上記有機酸は単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
また、これらの有機酸は、常法に従って合成できるほか、市販品を使用してもよい。
〔酸化剤〕
本発明の金属用研磨液は、研磨対象の金属を酸化できる化合物(酸化剤)を含有することが好ましい。
具体的には、過酸化水素、過酸化物、硝酸塩、ヨウ素酸塩、過ヨウ素酸塩、次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩、塩素酸塩、過塩素酸塩、過硫酸塩、重クロム酸塩、過マンガン酸塩、オゾン水、及び銀(II)塩、鉄(III)塩が挙げられるが、中でも、過酸化水素もしくは過硫酸塩がより好ましく用いられる。
酸化剤の添加量は、研磨に使用する際の金属用研磨液の1L中、0.003mol〜8molとすることが好ましく、0.03mol〜6molとすることがより好ましく、0.1mol〜4molとすることが特に好ましい。即ち、酸化剤の添加量は、金属の酸化が十分で高いCMP速度を確保する点で0.003mol以上が好ましく、研磨面の荒れ防止の点から8mol以下が好ましい。
〔他の成分〕
本発明の金属用研磨液は、更に他の成分を含有してもよく、例えば、pH調整剤、その他の添加剤を挙げることができる。
(pH調整剤)
本発明の金属用研磨液は、所定のpHとすべく、酸剤、アルカリ剤、又は緩衝剤を添加されることが好ましい。
酸剤としては、無機酸が用いられ、この無機酸としては、硫酸、硝酸、ホウ酸、燐酸などが挙げられる。中でも硫酸が好ましい。
アルカリ剤及び緩衝剤としては、アンモニア、水酸化アンモニウム及びテトラメチルアンモニウムハイドロキサイドなどの有機水酸化アンモニウム、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどのようなアルカノールアミン類などの非金属アルカリ剤、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどのアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウムなどの炭酸塩、リン酸三ナトリウムなどのリン酸塩、ホウ酸塩、四ホウ酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩などを挙げることができる。
特に好ましいアルカリ剤としては、水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム及びテトラメチルアンモニウムハイドロキサイドである。
pH調整剤の添加量としては、pHが好ましい範囲に維持される量であればよく、研磨に使用する際の金属用研磨液の1L中、0.0001mol〜1.0molとすることが好ましく0.003mol〜0.5molとすることがより好ましい。
研磨に使用する際の金属用研磨液のpHは3〜12が好ましく、より好ましくは4〜9であり、特に5〜8が好ましい。上記酸剤、アルカリ剤、緩衝剤を用いることで、本発明の金属用研磨液のpHを上記好ましい範囲に調整するものである。
(キレート剤)
本発明に係る金属用研磨液は、混入する多価金属イオンなどの悪影響を低減させるために、必要に応じてキレート剤(即ち、硬水軟化剤)を含有していてもよい。
キレート剤としては、カルシウムやマグネシウムの沈澱防止剤である汎用の硬水軟化剤やその類縁化合物を用いることができ、必要に応じてこれらを2種以上併用してもよい。
キレート剤の添加量は混入する多価金属イオンなどの金属イオンを封鎖するのに充分な量であればよく、例えば、研磨に使用する際の金属用研磨液の1L中、0.0003mol〜0.07molになるように添加することが好ましい。
<化学的機械的研磨方法>
本発明の化学的機械的研磨方法は、本発明の金属用研磨液を研磨定盤上の研磨パッドに供給し、該研磨定盤を回転させることで、該研磨パッドを被研磨体の被研磨面と接触させつつ相対運動させて研磨することを特徴とする。
以下、この化学的機械的研磨方法について詳細に説明する。
(研磨装置)
まず、本発明の研磨方法を実施できる装置について説明する。
本発明に適用可能な研磨装置としては、被研磨面を有する被研磨体(半導体基板等)を保持するホルダーと、研磨パッドを貼り付けた(回転数が変更可能なモータ等を取り付けてある)研磨定盤と、を備える一般的な研磨装置が使用でき、例えば、FREX300(荏原製作所)を用いることができる。
(研磨圧力)
本発明の研磨方法では、研磨圧力、即ち、被研磨面と前記研磨パッドとの接触圧力が3000〜25000Paで研磨を行うことが好ましく、6500〜14000Paで研磨を行うことがより好ましい。
(研磨定盤の回転数)
本発明の研磨方法では、研磨定盤の回転数が50〜200rpmで研磨を行うことが好ましく、60〜150rpmで研磨を行うことがより好ましい。
(研磨液供給方法)
本発明では対象金属を研磨する間、研磨定盤上の研磨パッドに金属用研磨液をポンプ等で連続的に供給する。この供給量に制限はないが、研磨パッドの表面が常に研磨液で覆われていることが好ましい。
本発明の研磨方法には、濃縮された研磨液に水又は水溶液を加え希釈して用いることもできる。希釈方法としては、例えば、濃縮された研磨液を供給する配管と、水又は水溶液を供給する配管と、を途中で合流させて混合し、希釈された研磨液を研磨パッドに供給する方法などを挙げることができる。その場合の混合は、圧力を付した状態で狭い通路を通して液同士を衝突混合する方法、配管中にガラス管などの充填物を詰め液体の流れを分流分離、合流させることを繰り返し行う方法、配管中に動力で回転する羽根を設ける方法など、通常に行われている方法を用いることができる。
また、他の希釈方法としては、研磨液を供給する配管と水又は水溶液を供給する配管とをそれぞれ独立に設け、それぞれから所定量の液を研磨パッドに供給し、研磨パッドと被研磨面の相対運動により混合する方法する方法も本発明に用いることができる。
更に、1つの容器に、所定量の濃縮された研磨液と水又は水溶液を入れて混合し、所定の濃度に希釈した後に、その混合液を研磨パッドに供給する方法も、本発明に適用することができる。
これらの方法以外に、研磨液が含有すべき成分を少なくとも2つの構成成分に分けて、それらを使用する際に、水又は水溶液を加え希釈して研磨パッドに供給する方法も、本発明に用いることができる。この場合、酸化剤を含む成分と、本発明における有機酸を含有する成分と、に分割して供給することが好ましい。
具体的には、酸化剤を1つの構成成分(A)とし、有機酸、添加剤、界面活性剤、複素環化合物、砥粒、及び水を1つの構成成分(B)とすることが好ましく、それらを使用する際に水又は水溶液で構成成分(A)と構成成分(B)を希釈して使用する。この場合、構成成分(A)と構成成分(B)と水又は水溶液とをそれぞれ供給する3つの配管が必要であり、3つの配管を研磨パッドに供給する1つの配管に結合し、その配管内で混合してもよく、2つの配管を結合してから他の1つの配管を結合して混合してもよい。例えば、溶解しにくい添加剤を含む構成成分と他の構成成分を混合し、混合経路を長くして溶解時間を確保してから、更に水又は水溶液の配管を結合することで研磨液を供給することも可能である。
また、上記の3つの配管をそれぞれ研磨パッドに導き研磨パッドと被研磨面の相対運動により混合して供給してもよいし、1つの容器に3つの構成成分を混合した後に、その混合液を研磨パッドに供給してもよい。更に、金属用研磨液を濃縮液とし、希釈水を別にして研磨面に供給してもよい。
(研磨液の供給量)
本発明の研磨方法において、研磨液の研磨定盤上への供給量は50〜500ml/minとすることが好ましく、100〜300ml/minであることがより好ましい。
(研磨パッド)
本発明の研磨方法において用いられる研磨パッドは、特に制限はなく、無発泡構造パッドでも発泡構造パッドでもよい。前者はプラスチック板のように硬質の合成樹脂バルク材をパッドに用いるものである。また、後者は更に独立発泡体(乾式発泡系)、連続発泡体(湿式発泡系)、2層複合体(積層系)の3つがあり、特には2層複合体(積層系)が好ましい。発泡は、均一でも不均一でもよい。
本発明における研磨パッドは、更に研磨に用いる砥粒(例えば、セリア、シリカ、アルミナ、樹脂など)を含有したものでもよい。また、それぞれに硬さは軟質のものと硬質のものがあり、どちらでもよく、積層系ではそれぞれの層に異なる硬さのものを用いることが好ましい。材質としては不織布、人工皮革、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル、ポリカーボネート等が好ましい。また、研磨面と接触する面には、格子溝/穴/同心溝/らせん状溝などの加工を施してもよい。
次に、本発明の研磨方法において研磨が施される被研磨体(基板、ウエハ)について説明する。
(配線金属材料)
本発明における被研磨体は、銅又は銅合金からなる配線を持つ基板(ウエハ)であることが好ましい。配線金属材料としては、銅合金の中でも銀を含有する銅合金が適している。銅合金に含有される銀含量は、10質量%以下、更には1質量%以下で優れた効果を発揮し、0.00001〜0.1質量%の範囲である銅合金において最も優れた効果を発揮する。
(配線の太さ)
本発明における被研磨体は、例えば、DRAMデバイス系では、ハーフピッチで、好ましくは0.15μm以下、より好ましくは0.10μm以下、更に好ましくは0.08μm以下の配線を有することが好ましい。
一方、MPUデバイス系では、好ましくは0.12μm以下、より好ましくは0.09μm以下、更に好ましくは0.07μm以下の配線を有することが好ましい。
このような配線を有する被研磨体に対して、本発明に使用される研磨液は特に優れた効果を発揮する。
(バリア金属材料)
本発明における被研磨体において、銅配線と絶縁膜(層間絶縁膜を含む)との間には、銅の拡散を防ぐためのバリア層が設けられる。このバリア層を構成するバリア金属材料としては、低抵抗のメタル材料、例えば、TiN、TiW、Ta、TaN、W、WNが好ましく、中でもTa、TaNが特に好ましい。
以下に合成例と実施例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。
尚、以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができ、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定されない。
[実施例1〜11、比較例1〜2]
下記表1に示す研磨液101〜111、201〜202を調製し、研磨試験及び評価を行った。
(金属用研磨液の調製)
下記組成を混合し、各金属用研磨液を調整した。
・化合物(1):表1に示す化合物 ・・・3.0mmol/L
・化合物(2):表1に示す化合物 ・・・表1に記載の量
・有機酸:表1に示す化合物 ・・・0.26mol/L
・砥粒:表1に示す砥粒 ・・・3.2g/L
・界面活性剤:表1に示す化合物 ・・・0.01g/L
・酸化剤:過硫酸アンモニウム ・・・12.5g/L
純水を加えて全量を1000mLとし、また、アンモニア水で調整してpH9.5とした。
コロイダルシリカは全て市販品であり、一次粒子径(表中では単に粒子径と表記)20〜70nmのものを用いた。
(研磨試験)
以下の条件で研磨を行い、研磨速度及びディッシングの評価を行った。
・研磨装置:FREX300(荏原製作所)
・被研磨体(ウエハ):
(1)研磨速度算出用;シリコン基板上に厚み1.5μmのCu膜を形成した
直径300mmのブランケットウエハ
(2)ディッシング評価用;直径300mmの銅配線ウエハ(パターンウエハ)
(マスクパターン754CMP(ATDF社))
・研磨パッド:IC1400−K Groove(ロデール社製)
・研磨条件;
研磨圧力(被研磨面と前記研磨パッドとの接触圧力):14000Pa
研磨液供給速度:200ml/min
研磨定盤回転数:104rpm
研磨ヘッド回転数:85rpm
(評価方法)
研磨速度:
前記(1)のブランケットウエハを60秒間研磨し、ウエハ面上の均等間隔の49箇所に対し、研磨前後での金属膜厚を電気抵抗値から換算して求め、それらを研磨時間で割って求めた値の平均値を研磨速度とした。
ディッシング:
前記(2)のパターンウエハに対し、非配線部の銅が完全に研磨されるまでの時間に加え、更にその時間の25%分だけ余分に研磨を行い、ラインアンドスペース部(ライン10μm、スペース10μm)の段差を、接触式段差計DektakV3201(Veeco社製)で測定した。
スクラッチ数:
前記(2)のパターンウエハを研磨後の銅膜につき、ウェハ欠陥検査装置(アプライド・マテリアルズ社製、形式ComPLUS)を用いて、被研磨面全面あたりの欠陥数を計測した。次いで、ウェハ欠陥検査装置が欠陥としてカウントしたもののうち、ランダムに200個選び出し、そのうちのスクラッチであるものの個数を計測し、下記式により、ウェハ全面あたりのスクラッチ数を計算した。
スクラッチ数(個/面)=ウェハ欠陥検査装置がカウントした全欠陥数(個/面)×200個のうちのスクラッチであるものの数(個)/200(個)を求めた。
表1に、評価結果を示す。
Figure 2009212473
<表中の略号>
Newcol:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(日本乳化剤製Newcol 220L)
ペレックス:アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(花王製ペレックスSS−L)
ネオペレックス:ドデシルベンゼンスルホン酸(花王製ネオペレックスNo6)
エレミノール:ドデシルアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(三洋化成製エレミノールMON)
表1から明らかなように、本発明の金属用研磨液を用いた化学的機械的研磨方法により、高い研磨速度と低ディッシングが両立できることが分かった。また、スクラッチ数も低く、本発明化合物が優れていることが分かった。
特に、本発明の一般式(1)で表される化合物と一般式(2)で表される化合物の併用時や、界面活性剤がドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸の時や、有機酸がアミノ酸の時、及び砥粒の粒子径が20〜40nmの時に本発明の効果が顕著であることが分かる。

Claims (13)

  1. 下記一般式(1)で表される化合物(1)を含有することを特徴とする半導体デバイスの製造における化学的機械的研磨用の金属用研磨液。
    Figure 2009212473
    一般式(1)中、
    〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、脂肪族炭化水素基、アリール基、ヘテロ環基、−COR、−CO、−CONR、−CN、−OR10、−NR1112、−SO13、−SONR1415を表す。R〜R15は、それぞれ独立に、水素原子、脂肪族炭化水素基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、または、アルキルもしくはアリールスルホニル基を表す。
    とR、RとR、RとR、および、RとRは、互いに連結して環を形成しても良い。
  2. 前記一般式(1)における、RとR、RとR、RとR、および、RとRの少なくとも一組が、互いに連結して縮環を形成していることを特徴とする請求項1に記載の金属用研磨液。
  3. 前記一般式(1)における、RとRが互いに連結し、ベンゾ縮環を形成していることを特徴とする請求項1もしくは2に記載の金属用研磨液。
  4. 前記一般式(1)で表される化合物(1)が、pKaが13以下の解離性基を有している事を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の金属用研磨液。
  5. 前記一般式(1)中のRが−COHである事を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の金属用研磨液。
  6. さらに下記一般式(2)で表される化合物(2)を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の金属用研磨液。
    Figure 2009212473
    一般式(2)中、R〜Rは、一般式(1)中のR〜Rで表される基と同義の基を表す。
  7. 化合物(2)の添加量が、化合物(1)の添加量に対して、モル比として1〜1×102倍であることを特徴とする請求項6に記載の金属用研磨液。
  8. 下記一般式(3)で表される界面活性剤を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の金属用研磨液。
    R−Ar−O−Ar−SO 一般式(3)
    一般式(3)中、
    Rは、炭素数8〜20の直鎖又は分岐のアルキル基を表す。
    Arは、それぞれ独立してアリール基を表す。
    は、水素イオン、アルカリ金属イオン、又はアンモニウムを表す。
  9. 一次粒子径が20〜40nmであり、且つ、会合度が2以下のコロイダルシリカを含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の金属用研磨液。
  10. 前記一次粒子径が20〜40nmであり、且つ、会合度が2以下のコロイダルシリカが、表面の珪素原子の少なくとも一部がアルミニウム原子で修飾されているコロイダルシリカであることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の金属用研磨液。
  11. 更に、アミノカルボン酸を含有することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の金属用研磨液。
  12. 前記アミノカルボン酸が、グリシン、アラニン、もしくは、サルコシンであることを特徴とする請求項11に記載の金属用研磨液。
  13. 請求項1〜12のいずれかに記載の金属用研磨液を研磨定盤上の研磨パッドに供給し、該研磨定盤を回転させることで、該研磨パッドを被研磨体の被研磨面と接触させつつ相対運動させて研磨することを特徴とする化学的機械的研磨方法。
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