JP2009211984A - 誘導加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被加熱物の温度が異常に上昇することを防ぐことができると共に、被加熱物内部の温度を正確に測定することができる。誘導加熱装置を提供する。
【解決手段】誘導加熱装置は、被加熱物(1)を載置するトッププレート(2)と、誘導磁界を発生させて、被加熱物(1)を加熱する加熱コイル(5)と、被加熱物(1)から放射された赤外線エネルギ量を検出する第1の赤外線センサ(3)及び第2の赤外線センサ(4)と、第1の赤外線センサ(3)、第2の赤外線センサ(4)それぞれが検出した赤外線エネルギ量に基づいて、加熱コイル(5)の高周波電流を制御して被加熱物(1)の加熱電力量を制御する加熱制御部(6)と、を備える。第1の赤外線センサ(3)と第2の赤外線センサ(4)は、被加熱物(1)の互いに異なる部位から放射される赤外線エネルギを受光するように配置される。
【選択図】図1

Description

本発明は、電磁誘導を利用して被加熱物を加熱する誘導加熱装置に関し、特に赤外線センサを用いて被加熱物の温度を計測し、計測した温度に基づいて加熱制御する誘導加熱装置に関する。
鍋などの被加熱物を加熱コイルにより誘導加熱する誘導加熱装置は、安全・清潔・高効率という優れた特徴が認知されて、近年広く普及している。この誘導加熱装置は、鍋の温度を検出するために、サーミスタなどの感熱素子や被加熱物から放射される赤外線エネルギ量を検出する赤外線センサを備えている。
特許文献1に記載のクッキングヒータ装置は、複数の赤外線センサを備えており、それらは互いに異なる波長域の赤外線強度を検出する赤外線センサである。温度検出手段はそれぞれの赤外線強度の関係から被加熱物の温度を検出している。これにより、特許文献1に記載のクッキングヒータ装置は、被加熱物の輻射率に依存することなく、正確に被加熱物の温度を検出することができる。
また、特許文献2に記載の誘導加熱調理器は、複数の温度検出部を備え、その複数の温度検出部の検出温度のうちの最も高い温度に基づいて制御する場合と、検出温度の変化量に基づいて制御する場合とを組み合わせて、被加熱物の温度を制御している。これにより、特許文献2に記載の誘導加熱調理器は、被加熱物の正確な温度を検出しつつ、被加熱物の急激な温度変化を迅速に検出することができる。
特開2003−109736号公報 特開2006−12606号公報
特許文献1に記載のクッキングヒータ装置は、複数の赤外線センサにより被加熱物のほぼ同一の部位の温度を計測している。被加熱物は部位により温度差があるため、被加熱物のどの部位を計測するかによって、温度の検出値が異なってくる。したがって、このような構成では、最適な制御ができない場合があるという問題があった。また、特許文献2に記載の誘導加熱調理器は、複数の温度検出部により検出された温度を演算して制御内容を決定している。このため、複雑な処理を行う演算部などが必要となり、装置が高価になってしまうという問題があった。
本発明は、前記課題を解決するもので、鍋の温度変化に対する応答速度が速く、鍋の異常な温度上昇を抑制することができると共に、鍋の調理物の温度を正確に測定することができ、さらに被加熱物の温度制御を単純な処理で行うことができる誘導加熱装置を提供することを目的とする。
本発明に係る誘導加熱装置は、被加熱物を載置するトッププレートと、誘導磁界を発生させて、被加熱物を加熱する加熱コイルと、被加熱物から放射された赤外線エネルギ量を検出する第1の赤外線センサ及び第2の赤外線センサと、第1の赤外線センサ、第2の赤外線センサそれぞれが検出した赤外線エネルギ量に基づいて、加熱コイルの高周波電流を制御して被加熱物の加熱電力量を制御する加熱制御部と、を備え、第1の赤外線センサと第2の赤外線センサは、被加熱物の互いに異なる部位から放射される赤外線エネルギを受光するように配置されることを特徴とする。
第1の赤外線センサと第2の赤外線センサの少なくとも一方は、加熱コイルの中心またはその近傍に配置されてもよい。
第1の赤外線センサと第2の赤外線センサの少なくとも一方は、加熱コイルの内周部近傍に配置されてもよい。
加熱コイルは、巻線の密度が疎になる部分を有し、第1の赤外線センサと第2の赤外線センサの少なくとも一方は、加熱コイルの巻線の密度が疎になる部分に配置されてもよい。
第1の赤外線センサ及び第2の赤外線センサは、トッププレートの下方に配置されてもよい。
第1の赤外線センサと第2の赤外線センサは、検出可能領域が異なってもよい。
第1の赤外線センサと第2の赤外線センサのうちのより長い波長域側に検出可能領域がある赤外線センサが、加熱コイルの中心のより近くに配置されてもよい。
上記誘導加熱装置は、第1の赤外線センサと第2の赤外線センサそれぞれが検出したエネルギ量に基づいて、外乱光を検知する外乱光検知部をさらに備え、加熱制御部は、外乱光が検知されたとき、加熱制御の内容を変更してもよい。
外乱光検知部は、より長い波長域側に検出可能領域がある赤外線センサが検出した赤外線エネルギ量が、より短い波長域側に検出可能領域がある赤外線センサが検出した赤外線エネルギ量よりも小さいときは、外乱光が検知されたと判断し、より長い波長域側に検出可能領域がある赤外線センサが検出した赤外線エネルギ量が、より短い波長域側に検出可能領域がある赤外線センサが検出した赤外線エネルギ量以上のときは、外乱光が検知されていないと判断してもよい。
外乱光検知部は、より長い波長域側に検出可能領域がある赤外線センサが検出した赤外線エネルギ量と、より短い波長域側に検出可能領域がある赤外線センサが検知した赤外線エネルギ量の比が、所定の範囲外のときは、外乱光が検知されたと判断し、赤外線エネルギの比が、所定の範囲内のときは、外乱光が検知されていないと判断してもよい。
上記誘導加熱装置は、第1の赤外線センサ、第2の赤外線センサの一方が検出した赤外線エネルギ量に基づいて、他方の赤外線センサが検出した赤外線エネルギ量を補正する補正部をさらに備えてもよい。
本発明の誘導加熱装置によれば、鍋の温度変化に対する応答速度が速く、被加熱物の温度が異常に上昇することを防ぐことができると共に、被加熱物内部の温度を正確に測定することができる。さらに、被加熱物の温度制御を単純な処理で行うことができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。以下の各実施形態において、同じ構成要素については同じ番号を付している。なお、これらの実施形態によって本発明が限定されるものではない。
実施形態1
[誘導加熱装置の構成]
本実施形態では、2つの赤外線センサを用いて、被加熱物の異なる部位の温度を検出する誘導加熱装置について説明する。図1に、本発明の実施形態1による誘導加熱装置の構成を示す。本実施形態の誘導加熱装置は、外郭ケース7と、外郭ケース7の上部に設けられたトッププレート2とを有する。トッププレート2の下方には、誘導加熱により被加熱物1を加熱する加熱コイル5が設けられている。トッププレート2の上面の加熱コイル5と対応する位置に被加熱物1が載置される。
トッププレート2の手前側(使用者側)には、加熱の切/入や火力の上下などの制御命令が割り当てられたスイッチを含む操作部8が設けられている。加熱コイル5の下方には、加熱コイル5に高周波電流を供給するインバータ回路を含む加熱制御部6が設けられている。加熱制御部6は、操作部8によって入力された制御命令に基づいて、加熱コイル5に高周波電流を供給する。これにより、被加熱物1の加熱電力量が制御される。
本実施形態の誘導加熱装置は、さらに、加熱コイル5の下方に第1の赤外線センサ3及び第2の赤外線センサ4を配置する。トッププレート2は、赤外線を透過させる部材で形成されている。第1の赤外線センサ3及び第2の赤外線センサ4は、被加熱物1から放射された赤外線をトッププレート2を介して受光する。赤外線センサはトッププレート2の熱容量の影響を受けないため、サーミスタに比べて応答速度が速いという特性を有する。第1の赤外線センサ3は加熱コイル5の中心に設けられ、第2の赤外線センサ4は加熱コイル5の内周近傍に設けられる。第1の赤外線センサ3と第2の赤外線センサ4は、互いの視野が重ならないように配置される。
誘導加熱装置によって被加熱物1を加熱した場合、加熱コイル5との位置関係によって、被加熱物1の底部に温度差が生じることが知られている。図2に、本発明の実施形態1における加熱コイルと被加熱物の位置と被加熱物の温度の関係を示す。被加熱物1において温度が最も高くなる位置は、加熱コイル5の巻線部分の中心の直上である位置Aである。加熱コイル5の中心の直上である位置Bの温度は、位置Aの温度よりも低くなる。このように、被加熱物1の温度は、計測する位置によって大きく異なるため、目的に応じて計測位置を決定する必要がある。
特許文献1のような従来の技術では、複数の赤外線センサが被加熱物のほぼ同一の部位の温度を計測している。このため、被加熱物のどの部位を測定するかによって温度の検出値が異なり、最適な制御ができない場合があるという問題があった。そこで、本実施形態の誘導加熱装置は応答性の早い赤外線センサを複数備え、各赤外線センサが被加熱物の異なる部位を測定するように、各赤外線センサを配置した。
[赤外線センサの配置]
誘導加熱装置が赤外線センサを用いて被加熱物1の温度を計測する場合、被加熱物1の上方から計測する方法、側方から計測する方法、および下方から計測する方法が考えられる。赤外線センサを用いて上方から被加熱物1の温度を計測する場合、次のような問題がある。赤外線センサを被加熱物1の上方に設けようとすると、赤外線センサを誘導加熱装置の一部として配置することが困難となる。このため、赤外線センサと誘導加熱装置を別途有線または無線で接続する必要がある。また、赤外線センサと被加熱物1の間に赤外線エネルギを遮るものが入る可能性がある。その場合には、被加熱物1の温度を計測することができなくなってしまう。被加熱物1が高温となっていても、誘導加熱装置は検出できないため、非常に危険である。
赤外線センサを用いて側方から被加熱物1の温度を計測する場合、次のような問題がある。赤外線センサを誘導加熱装置の一部として配置することは可能である。しかし、上方から計測する場合と同様に、赤外線センサと被加熱物1の間に赤外線エネルギを遮るものが入る可能性がある。その場合には、被加熱物1の温度を計測することができなくなってしまう。被加熱物1が高温となっていても、誘導加熱装置は検出できないため、非常に危険である。また、誘導加熱装置は被加熱物1の底部を誘導加熱によって加熱するため、被加熱物1の側面温度を計測しても被加熱物1の底部温度は分からない。このため、被加熱物1の底部温度が高温となって、被加熱物1内の油が発火するなどの危険性もある。
以上の点から、本実施形態の誘導加熱装置においては、被加熱物1の底部から放射される赤外線エネルギを検知するように、トッププレート2の下方に赤外線センサを配置した。
図3に、被加熱物1内に油を入れて加熱を行った場合の温度変化を示す。図3(a)は被加熱物1内の油温度であり、図3(b)は加熱コイル5の中心の直上である位置B(図2参照)の鍋底温度であり、図3(c)は加熱コイル5の巻線部分の中心の直上である位置A(図2参照)の鍋底温度である。
誘導加熱装置が、被加熱物1の加熱を開始すると、被加熱物1内の油温度は図3(a)に示すように変化する。加熱開始時から時刻T2までは、油温度は上昇する。時刻T2で、油温度が第1の所定温度H1に達すると、その後は油温度が一定に保たれる。加熱コイル5の中心の直上である位置Bの鍋底温度(図3(b))は、油温度(図3(a))とほぼ同じように上昇する。一方、加熱コイル5の巻線部分の中心の直上である位置Aの鍋底温度は、図3(c)に示すように、加熱開始時から時刻T1までは一気に上昇し、その後被加熱物1内の油温度と同じ温度に近づいていく。
つまり、被加熱物1内の油温度と加熱コイル5の巻線部分の中心の直上である位置Aの鍋底温度とは相関関係がないため、誘導加熱装置が位置Aの鍋底温度を用いて被加熱物1内の油温度を制御することは好ましくない。しかし、被加熱物1内の油温度と加熱コイル5の中心の直上である位置Bの鍋底温度とは相関関係があるので、被加熱物1内の温度を制御するために、位置Bの温度を計測するのが好ましいと考えられる。
また、加熱コイル5の巻線部分の中心の直上である位置Aは被加熱物1で最も温度が高いので、被加熱物1内の油が発火しないように被加熱物1の温度を制御するためには、位置Aの温度を計測するのが好ましいと考えられる。つまり、制御目的に応じて、被加熱物1の底部において温度を測定する部位が異なる。
図2で説明したように、被加熱物1で温度が最も高くなるのは、加熱コイル5の巻線部分の中心の直上である位置Aである。しかし、位置Aの直下には巻線があるため、赤外線センサを配置することはできない。したがって、赤外線センサを加熱コイル5の内周近傍(図2の位置C)または加熱コイル5の外周近傍(図2の位置D)に配置することが考えられる。被加熱物1が加熱コイル5よりも大きい場合には、位置Cの赤外線センサにより計測された温度と、位置Dの赤外線センサにより計測された温度とはほとんど同じである。しかし、被加熱物1が加熱コイル5よりも小さい場合もある。この場合、位置Dの直上に被加熱物1が存在しないため、位置Dの赤外線センサにより被加熱物1の温度を正しく計測することはできない。これに対して、位置Cの直上に被加熱物1が存在しない可能性は低い。よって、加熱コイル5の内周近傍の位置Cに、複数ある赤外線センサのうちの1つ赤外線センサ(第2の赤外線センサ4)を配置する。これにより、被加熱物1の温度が過度に上昇しないように加熱制御することができる。したがって、本実施形態の誘導加熱装置においては、被加熱物1の温度を制御するために、加熱コイルの中心に第1の赤外線センサを配置し、被加熱物1内の油が発火しないように制御するために、加熱コイルの内周近傍に第2の赤外線センサを配置する。
[赤外線センサの感度]
図4(a)に、放射する物体の温度がX℃およびY℃(X>Y)のときの赤外線の波長と赤外線エネルギ量の関係を示す。実線は放射する物体の温度がX℃のときの関係を示し、破線は放射する物体の温度がY℃のときの関係を示す。赤外線エネルギは、放射する物体の温度が高いほど大きなエネルギを放射する。赤外線エネルギ量は、波長によって異なる。
図4(b)に、赤外線センサの分光感度特性を示す。実線はより短い波長側に検出可能領域がある赤外線センサの特性を示し、破線はより長い波長側に検出可能領域がある赤外線センサの特性を示す。赤外線センサは受光できる波長域が決まっており、受光感度は波長に依存する。また、赤外線センサによって、波長と受光感度の関係を示す受光感度の曲線が異なる。
以上から、赤外線センサを用いて温度を測定する場合には、測定する温度と赤外線センサの分光感度波長域を一致させる必要がある。換言すれば、測定する温度によって最適な分光感度波長域があるということになる。また、赤外線センサは分光感度波長域によって値段も変わるため、安価に実現するためにも赤外線センサの分光感度波長域を最適化することが望ましい。
本実施形態の誘導加熱装置は、第1の赤外線センサ3と第2の赤外線センサ4が被加熱物1の異なる部位から放射される赤外線エネルギを受光するように構成されている。既述のように、第1の赤外線センサ3と第2の赤外線センサ4とは、制御目的が異なり、測定する温度も異なる。よって、それぞれの測定温度に応じて検出可能領域が異なる赤外線センサを用いることによって、誘導加熱装置を安価に構成することができる。
2つの赤外線センサは、検出可能領域が異なる。一方は他方に比べてより長い波長域側に検出可能領域がある赤外線センサであり、他方は一方に比べてより短い波長域側に検出可能領域がある赤外線センサである。図1の誘導加熱装置では、加熱コイル5の中心に設けられた第1の赤外線センサ3は、低い温度(例えば、図3の第1の所定温度H1)を検知するために使用される。よって、第1の赤外線センサ3には図4(b)の破線で示すような、より長い波長域側に検出可能領域がある赤外線センサを用いる。また、加熱コイル5の内周近傍に設けられた第2の赤外線センサ4は、高い温度(例えば、図3の第2の所定温度H2)を検知するために使用される。よって、第2の赤外線センサ4には図4(b)の実線で示すような、より短い波長域側に検出可能領域がある赤外線センサを用いる。
[誘導加熱装置の動作]
図5に、本発明の実施形態1の誘導加熱装置による加熱制御のフローチャートを示す。加熱が開始されると、第1の赤外線センサ3は加熱コイル5の中心の直上である位置B(図2)から放射された赤外線エネルギ量を検出し、第2の赤外線センサ4は加熱コイル5の内周の上方である位置E(図2)から放射された赤外線エネルギ量を検出する(S101)。加熱制御部6は、第1の赤外線センサ3が検出した赤外線エネルギに基づき、被加熱物1の位置Bの温度を求め、第2の赤外線センサ4が検出した赤外線エネルギに基づき、被加熱物1の位置Eの温度を求める(S102)。加熱制御部6は、被加熱物1の位置Eの温度が第2の所定温度H2以上か否かを判断する(S103)。第2の所定温度H2は、例えば300℃である。油の発火温度は約330℃であるため、第2の所定温度H2は330℃以下であれば他の値でもよい。加熱制御部6が被加熱物1の位置Eの温度が第2の所定温度H2以上であると判断すると(S103でYes)、加熱を停止する(S107)。誘導加熱は被加熱物1自体を発熱させるため、被加熱物1内に調理物が入っていないときは、被加熱物1の温度が急激に上昇してしまう。本実施形態の誘導加熱装置は、被加熱物1の温度が早く高くなる部位(位置E)の温度を用いることにより、急激な温度上昇をすばやく検知し、安全に加熱制御することができる。
一方、加熱制御部6が被加熱物1の位置Eの温度が第2の所定温度H2未満であると判断すると(S103でNo)、次に加熱制御部6は、被加熱物1の位置Bの温度が第1の所定温度H1以上か否かを判断する(S104)。第1の所定温度H1は、第2の所定温度H2より低い。第1の所定温度H1は、例えば、自動湯沸かし制御を行っている場合には100℃であり、自動揚げ物調理機能で油温を180℃と設定している場合には180℃である。被加熱物1の位置Bの温度が第1の所定温度H1未満の間は(S104でNo)、ステップS101に戻る。加熱制御部6が被加熱物1の位置Bの温度が第1の所定温度H1以上であると判断すると(S104でYes)、被加熱物1の位置Bの温度を第1の所定温度H1に保つために、火力を弱める(S105)。本実施形態の誘導加熱装置は、被加熱物1内の温度を制御するために最良な位置(位置B)の温度を用いることにより、応答速度が速く、かつ被加熱物1内の温度を最も精度良く制御することができる。加熱制御部6は終了操作ありか否かを判断する(S106)。加熱制御部6が終了操作なしと判断すると(S106でNo)、ステップS101に戻る。一方、加熱制御部6が終了操作ありと判断すると(S106でYes)、加熱を停止する(S107)。
以上のように、本実施形態の誘導加熱装置は、加熱コイルの中心に、少なくとも1つの赤外線センサを備え、この赤外線センサの受光したエネルギに応じて加熱制御する。これにより、被加熱物1内の温度を最も精度良く、且つ応答性も良く加熱制御することができる。また、本実施形態の誘導加熱装置は、加熱コイルの内周近傍に、少なくとも1つの赤外線センサを備え、この赤外線線センサにより急激な温度上昇を検知し、安全に加熱制御する。これにより、被加熱物1内に調理物が何もない状態で加熱を行っても、被加熱物1の温度が過度に上昇せず、より安全な誘導加熱装置を実現することができる。さらに、本実施形態の誘導加熱装置は、測定温度に応じて異なる波長域に感度を持つ複数の赤外線センサを用いることによって、誘導加熱装置を安価に構成することができる。
実施形態2
[誘導加熱装置の構成]
図2で説明したように、誘導加熱では、誘導磁界の集中する加熱コイル5の巻線部分の中心の温度は高く、加熱コイル5の中心には巻線がないため、その部分の温度は低いという特徴がある。このため、例えばフライパンでホットケーキを焼いた場合、巻線部分の中心には焼き色が付き、加熱コイル5の中心部分には焼き色が付かないなどの加熱ムラができてしまう。このような被加熱物1の温度分布のバラツキを改善するため、2重コイルを備えた誘導加熱装置が知られている。
本実施形態では、2重コイル備えた誘導加熱装置であって、2つの赤外線センサを用いて、被加熱物の異なる部位の温度を検出する誘導加熱装置について説明する。図6に、本発明の実施形態2による誘導加熱装置の構成を示す。本実施形態の誘導加熱装置は、半径方向において一部が疎になるように巻線を巻いた加熱コイル5を有する。加熱コイル5において、巻線の密度が疎になる部分より内側を内側コイル5aといい、疎になる部分より外側を外側コイル5bという。第1の赤外線センサ3は加熱コイル5の中心に設けられ、第2の赤外線センサ4は巻線の密度が疎になる部分(内側コイル5aと外側コイル5bとの間)に設けられる。
[赤外線センサの配置]
図7に、本発明の実施形態2における加熱コイルと被加熱物の位置と被加熱物の温度の関係を示す。本実施形態において、被加熱物1の温度分布のバラツキは、実施形態1の図2と比較して図7のように改善される。図7の外側コイル5bの巻線部分の中心の直上であって、温度が最も高くなる位置Fと加熱コイル5の中心の直上である位置Bの温度差yは、図2の加熱コイル5の巻線部分の中心の直上であって、温度が最も高くなる位置Aと加熱コイル5の中心の直上である位置Bの温度差xよりも小さくなり、焼き色のムラが改善される。
被加熱物1で温度が最も高くなるのは、外側コイル5bの巻線部分の中心の直上である位置Fである。しかし、位置Fの直下には巻線があるため、赤外線センサを配置することはできない。このため、本実施形態では、被加熱物1で温度が高くなりやすい、加熱コイル5の巻線の密度が疎になる部分、すなわち内側コイル5aと外側コイル5bの間(位置G)に、赤外線センサを配置する。本実施形態の誘導加熱装置は、被加熱物1の異常な温度上昇を抑制する制御を行うために、被加熱物1で温度が高くなりやすい位置Iの温度を計測する。これにより、被加熱物1の温度が過度に上昇しないように加熱制御することができる。
[赤外線センサの感度]
図6の誘導加熱装置では、加熱コイル5の巻線の密度が疎になる部分に設けられた第2の赤外線センサ4は、高い温度(例えば、図3の第2の所定温度H2)を検知するために使用される。よって、第2の赤外線センサ4には短波長域側に感度を持つ赤外線センサを用いる。本実施形態による誘導加熱装置は上記以外については実施形態1のものと同様であるため、説明を省略する。
以上のように、本実施形態の誘導加熱装置は、加熱コイルの中心に、少なくとも1つの赤外線センサを備え、この赤外線センサの受光したエネルギに応じて加熱制御する。これにより、被加熱物1内の温度を最も精度良く、且つ応答性も良く加熱制御することができる。また、本実施形態の誘導加熱装置は、加熱コイルの巻線の密度が疎になる部分に、少なくとも1つの赤外線センサを備え、この赤外線線センサにより急激な温度上昇を検知し、安全に加熱制御する。これにより、被加熱物1内に調理物が何もない状態で加熱を行っても、被加熱物1の温度が過度に上昇せず、より安全な誘導加熱装置を実現することができる。さらに、本実施形態の誘導加熱装置は、測定温度に応じて異なる波長域に感度を持つ複数の赤外線センサを用いることによって、誘導加熱装置を安価に構成することができる。
実施形態3
本実施形態では、外乱光を検知する外乱光検知部をさらに備え、外乱光を検知したときに、加熱制御の内容を変更する誘導加熱装置について説明する。図8に、本発明の実施形態3による誘導加熱装置の構成を示す。本実施形態の誘導加熱装置は、第1の赤外線センサ3と第2の赤外線センサ4それぞれが検出した赤外線エネルギ量に基づいて、外乱光を検知し(詳細は後述)、検知結果を加熱制御部6に出力する外乱光検知部9を有する。加熱制御部6は、検知結果を加熱電力量の制御に利用する。
外乱光を検知する方法を、図9を用いて説明する。図9(a)に、外乱光の一例として太陽光の分光放射照度分布を示す。太陽光の赤外線エネルギ放射は、短波長域において強く、長波長側に行くにつれて弱くなることがわかる。このような特徴は太陽光に限らず、赤外線センサの外乱要因となる蛍光灯や白熱電球などにおいても同様の特徴を有する。
図9(b)に、図4(a)で説明した、放射する物体の温度がX℃およびY℃(X>Y)のときの赤外線の波長と赤外線エネルギ量の関係を示す。実線は放射する物体の温度がX℃のときの関係を示し、破線は放射する物体の温度が温度Y℃のときの関係を示す。赤外線エネルギは、放射する物体の温度が高いほど大きなエネルギを放射する。赤外線エネルギ量は、波長によって異なる。放射する物体の温度が高くなるほど、赤外線エネルギの総量が大きくなると共に、その赤外線エネルギの持つ波長域が広くなり、温度が低いときにはなかった短波長域にまで赤外線エネルギが放射されるようになる。図9(c)に、図4(b)で説明した、赤外線センサの分光感度特性を示す。実線はより短い波長側に検出可能領域がある赤外線センサの特性を示し、破線はより長い波長側に検出可能領域がある赤外線センサの特性を示す。前述のとおり、第1の赤外線センサ3は図9(c)の破線で示すような特性をもち、第2の赤外線センサ4は図9(c)の実線で示すような特性をもつ。
[誘導加熱装置の動作]
外乱光が赤外線センサに入っていない場合において、被加熱物1の温度が低いときは、図9(b)の破線で示すように、赤外線センサ3,4によって受光される赤外線は長波長域に大きなエネルギを有する。したがって、より長い波長側に検出可能領域がある第1の赤外線センサ3は赤外線エネルギ量を検出できるが、より短い波長側に検出可能領域がある第2の赤外線センサ4は赤外線エネルギ量を検出できない。被加熱物1の温度が上昇していくと、図9(b)の実線で示すように、波長域が広がっていき、第1の赤外線センサ3だけでなく、第2の赤外線センサ4でも赤外線エネルギ量を検出できるようになる。被加熱物の温度が高くなっても、第1の赤外線センサ3は、第2の赤外線センサ4が検出している赤外線エネルギ量よりも大きな赤外線エネルギ量を検出する。このように、被加熱物1から放射される赤外線エネルギのみを受光している場合には、被加熱物1の温度が上昇しても、より長い波長域側に検出可能領域がある第1の赤外線センサ3が検出する赤外線エネルギ量は、より短い波長域側に検出可能領域がある第2の赤外線センサ4が検出する赤外線エネルギ量よりも必ず大きくなる。
一方、外乱光が赤外線センサに入っている場合には、図9(a)に示すように、外乱光は短波長域に大きなエネルギを持つため、より短い波長域側に検出可能領域がある第2の赤外線センサ4の検出する赤外線エネルギ量は、より長い波長域側に検出可能領域がある第1の赤外線センサ3の検出する赤外線エネルギ量より大きくなる。これは、被加熱物1から放射される赤外線エネルギではあり得ない状態であり、外乱光を受光している状態であることが考えられる。
したがって、外乱光検知部9は、第1の赤外線センサ3および第2の赤外線センサ4が検出した赤外線エネルギ量を入力し、第1の赤外線センサ3が検出した赤外線エネルギ量と第2の赤外線センサ4が検出した赤外線エネルギ量の大きさを比較する。外乱光検知部9は、より長い波長域側に検出可能領域がある第1の赤外線センサ3が検出した赤外線エネルギ量が、より短い波長域側に検出可能領域がある第2の赤外線センサ4が検出した赤外線エネルギ量未満のときは、外乱光が検知されたと判断する。一方、外乱光検知部9は、より長い波長域側に検出可能領域がある第1の赤外線センサ3が検出した赤外線エネルギ量が、より短い波長域側に検出可能領域がある第2の赤外線センサ4が検出した赤外線エネルギ量以上のときは、外乱光が検知されていないと判断する。
また、被加熱物1から放射される赤外線エネルギにおいて、より長い波長域側に検出可能領域がある赤外線センサとより短い波長域側に検出可能領域がある赤外線センサそれぞれが検出した赤外線エネルギ量の比は、温度によって決まる。したがって、外乱光検知部9は、より長い波長域側に検出可能領域がある第1の赤外線センサ3が検出した赤外線エネルギ量と、より短い波長域側に検出可能領域がある第2の赤外線センサ4が検出した赤外線エネルギ量の比が、温度によって決まる所定の範囲外のときは、外乱光が検知されたと判断し、赤外線エネルギ量の比が、温度によって決まる所定の範囲内のときは、外乱光が検知されていないと判断してもよい。
図10に、本発明の実施形態3の誘導加熱装置による加熱制御のフローチャートを示す。加熱が開始されると、第1の赤外線センサ3は加熱コイル5の中心の直上である位置B(図2)から放射された赤外線エネルギ量を検出し、第2の赤外線センサ4は加熱コイル5の内周の上方である位置E(図2)から放射された赤外線エネルギ量を検出する(S101)。外乱光検知部9は、外乱光が検知されたか否かを判断する(S108)。
外乱光検知部9は外乱光が検知されたと判断すると(S108でYes)、この検知結果を加熱制御部6に出力する。赤外線センサが外乱光を受光しているので、赤外線センサが検出した赤外線エネルギ量に基づいて求める被加熱物1の温度に誤差が生じる。加熱制御部6は被加熱物1の正確な温度が分からず、安全で且つ適切な加熱制御ができないので、加熱を停止する(S107)。一方、外乱光検知部9が外乱光が検知されていないと判断すると(S108でNo)、加熱制御部6は、第1の赤外線センサ3が検出した赤外線エネルギ量に基づき、被加熱物1の位置Bの温度を求め、第2の赤外線センサ4が検出した赤外線エネルギ量に基づき、被加熱物1の位置Eの温度を求める(S102)。加熱制御部6は、被加熱物1の位置Eの温度が第2の所定温度H2以上か否かを判断する(S103)。加熱制御部6が被加熱物1の位置Eの温度が第2の所定温度H2以上であると判断すると(S103でYes)、加熱を停止する(S107)。
一方、加熱制御部6が被加熱物1の位置Eの温度が第2の所定温度H2未満であると判断すると(S103でNo)、次に加熱制御部6は、被加熱物1の位置Bの温度が第1の所定温度H1以上か否かを判断する(S104)。第1の所定温度H1は、第2の所定温度H2より低い。被加熱物1の位置Bの温度が第1の所定温度H1未満の間は(S104でNo)、ステップS101に戻る。加熱制御部6が被加熱物1の位置Bの温度が第1の所定温度H1以上であると判断すると(S104でYes)、被加熱物1の位置Bの温度を第1の所定温度H1に保つために、火力を弱める(S105)。加熱制御部6は終了操作ありか否かを判断する(S106)。加熱制御部6が終了操作なしと判断すると(S106でNo)、ステップS101に戻る。一方、加熱制御部6が終了操作ありと判断すると(S106でYes)、加熱を停止する(S107)。
以上のように、本実施形態の誘導加熱装置は、さらに外乱光を検知する外乱光検知部を備え、外乱光が検知されたとき、加熱制御の内容を変更する。これにより、赤外線センサにより計測される温度の精度が上がり、より適切な加熱制御ができ、使い勝手の良い誘導加熱装置を実現することができる。
なお、本実施形態においては、ステップS107で外乱光検知部9が外乱光が検知されたと判断すると(S107でYes)、加熱を停止する(S104)。これに代えて、本実施形態の誘導加熱装置は、現在の温度に基づいて行われている自動調理の精度が落ちていることを使用者に報知する制御を行ってもよい。そして、使用者が外乱光を減らすように被加熱物1の載置場所を変更したり、誘導加熱装置の周囲環境を変えたりして外乱光が減った場合には、そのことを報知して加熱を再開するなどの制御を行ってもよい。誘導加熱装置の周囲環境を変えるとは、例えばカーテンやブラインドを調節することである。これにより、使用者はどのようにすれば加熱を再開することができるのか理解できるため、より使い勝手の良い誘導加熱装置を実現することができる。
なお、本実施形態の図8の構成では、加熱コイル5が一様に巻かれているが、実施形態2の図6に示す加熱コイル5のように、加熱コイル5の途中に巻線の密度が疎になる部分を有する加熱コイル5を用いて誘導加熱装置を構成してもよい。
実施形態4
[誘導加熱装置の構成]
本実施形態では、赤外線センサが検出した赤外線エネルギ量を補正する補正部10をさらに備えた誘導加熱装置について説明する。図11に、本発明の実施形態4による誘導加熱装置の構成を示す。本実施形態の誘導加熱装置は、第1の赤外線センサ3、第2の赤外線センサ4の一方が検出した赤外線エネルギ量に基づいて、他方の赤外線センサが検出した赤外線エネルギ量を補正し(詳細は後述)、補正結果を加熱制御部6に出力する補正部10を有する。加熱制御部6は、補正結果を加熱電力量の制御に利用する。これにより、被加熱物1の温度をより正確に計測することができる。
具体例を示す。図11のように、第1の赤外線センサ3は加熱コイル5の中心に配置され、第2の赤外線センサ4は加熱コイル5の内周近傍に配置されている。また、第1の赤外線センサ3は、より長い波長側に検出可能領域があり、第2の赤外線センサ4は、より短い波長側に検出可能領域がある。上述したように、被加熱物1から放射される赤外線エネルギのみを受光している場合には、第1の赤外線センサ3が検出する赤外線エネルギ量は、第2の赤外線センサ4が検出する赤外線エネルギ量以上となる。よって、第1の赤外線センサ3が検出する赤外線エネルギ量が、第2の赤外線センサ4が検出する赤外線エネルギ量より小さい場合には、第1の赤外線センサ3が被加熱物1以外から放射された赤外線エネルギを受光していると考えられる。
そこで、補正部10は、第2の赤外線センサ4が被加熱物1以外から放射された赤外線エネルギの影響をどの程度受けているか(以下、影響度という)を、第1の赤外線センサ3が検出した赤外線エネルギ量と第2の赤外線センサが検出した赤外線エネルギ量の差分から推定し、その推定に基づいて第2の赤外線センサ3が検出した赤外線エネルギ量を補正する。具体的に説明する。第1の赤外線センサ3が検出した赤外線エネルギ量をX1とし、第2の赤外線センサ4が検出した赤外線エネルギ量をX2とする。赤外線エネルギ量X1が赤外線エネルギ量X2より小さいときに、影響度(Z=X2−X1)を求め、第2の赤外線センサ4が検出した赤外線エネルギ量X2から影響度Zを引くことにより、第2の赤外線センサ4が検出した赤外線エネルギ量X2を補正する。これにより、被加熱物1の温度をより正確に計測することができる。
なお、本実施形態においては、補正部10は影響度を、第1の赤外線センサ3が検出した赤外線エネルギ量と第2の赤外線センサが検出した赤外線エネルギ量の差分から推定しているが、第1の赤外線センサ3が検出した赤外線エネルギ量と第2の赤外線センサが検出した赤外線エネルギ量の比から推定してもよい。具体的に説明すると、赤外線エネルギ量X1が赤外線エネルギ量X2より小さいときに、影響度(Z=X1/X2)を求め、第2の赤外線センサ4が検出した赤外線エネルギ量X2に影響度Zを掛けることにより、第2の赤外線センサ4が検出した赤外線エネルギ量X2を補正する。
なお、本実施形態の図11の構成では、加熱コイル5が一様に巻かれているが、実施形態2の図6に示す加熱コイル5のように、加熱コイル5の途中に巻線の密度が疎になる部分を有する加熱コイル5を用いて誘導加熱装置を構成してもよい。
本実施形態の誘導加熱装置は、実施形態3の外乱光検知部9をさらに備えてもよい。
また、加熱制御部6、外乱光検知部9、補正部10のうちの2つあるいは全てを1つのマイコンなどで実現してもよい。
本発明の誘導加熱装置によれば、鍋の温度変化に対する応答速度が早く、被加熱物の温度が異常に上昇することを防ぐことができると共に、被加熱物内部の温度を正確に測定することができるという効果を有し、一般家庭などで使用される誘導加熱装置に有用である。
本発明の実施形態1による誘導加熱装置の構成図 本発明の実施形態1における加熱コイルと被加熱物の位置と被加熱物の温度の関係を示す図 被加熱物1内に油を入れて加熱を行った場合の温度変化を示す図 温度と赤外線エネルギ量の関係、赤外線センサの分光感度特性を示す図 本発明の実施形態1の誘導加熱装置による加熱制御のフローチャート 本発明の実施形態2による誘導加熱装置の構成図 本発明の実施形態2における加熱コイルと被加熱物の位置と被加熱物の温度の関係を示す 本発明の実施形態3による誘導加熱装置の構成図 太陽光の分光放射照度分布、温度と赤外線エネルギ量の関係、赤外線センサの分光感度特性を示す図 本発明の実施形態3の誘導加熱装置による加熱制御のフローチャート 本発明の実施形態4による誘導加熱装置の構成図
符号の説明
1 被加熱物
2 トッププレート
3 第1の赤外線センサ
4 第2の赤外線センサ
5 加熱コイル
5a 内側コイル
5b 外側コイル
6 加熱制御部
7 外郭ケース
8 操作部
9 外乱光検知部
10 補正部

Claims (11)

  1. 被加熱物を載置するトッププレートと、
    誘導磁界を発生させて、被加熱物を加熱する加熱コイルと、
    被加熱物から放射された赤外線エネルギ量を検出する第1の赤外線センサ及び第2の赤外線センサと、
    前記第1の赤外線センサ、前記第2の赤外線センサそれぞれが検出した赤外線エネルギ量に基づいて、前記加熱コイルの高周波電流を制御して被加熱物の加熱電力量を制御する加熱制御部と、を備え、
    前記第1の赤外線センサと前記第2の赤外線センサは、被加熱物の互いに異なる部位から放射される赤外線エネルギを受光するように配置されることを特徴とする誘導加熱装置。
  2. 前記第1の赤外線センサと前記第2の赤外線センサの少なくとも一方は、前記加熱コイルの中心またはその近傍に配置されることを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱装置。
  3. 前記第1の赤外線センサと前記第2の赤外線センサの少なくとも一方は、前記加熱コイルの内周部近傍に配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の誘導加熱装置。
  4. 前記加熱コイルは、巻線の密度が疎になる部分を有し、
    前記第1の赤外線センサと前記第2の赤外線センサの少なくとも一方は、前記加熱コイルの巻線の密度が疎になる部分に配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の誘導加熱装置。
  5. 前記第1の赤外線センサ及び前記第2の赤外線センサは、トッププレートの下方に配置されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載の誘導加熱装置。
  6. 前記第1の赤外線センサと前記第2の赤外線センサは、検出可能領域が異なり、一方は他方に比べてより長い波長域側に検出可能領域がある赤外線センサであり、他方は一方に比べてより短い波長域側に検出可能領域がある赤外線センサであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載の誘導加熱装置。
  7. 前記第1の赤外線センサと前記第2の赤外線センサのうちのより長い波長域側に検出可能領域がある赤外線センサが、前記加熱コイルの中心のより近くに配置されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1つに記載の誘導加熱装置。
  8. 前記第1の赤外線センサと前記第2の赤外線センサそれぞれが検出したエネルギ量に基づいて、外乱光を検知する外乱光検知部をさらに備え、
    前記加熱制御部は、外乱光が検知されたとき、加熱制御の内容を変更することを特徴とする請求項6または7に記載の誘導加熱装置。
  9. 前記外乱光検知部は、より長い波長域側に検出可能領域がある赤外線センサが検出した赤外線エネルギ量が、より短い波長域側に検出可能領域がある赤外線センサが検出した赤外線エネルギ量よりも小さいときは、外乱光が検知されたと判断し、より長い波長域側に検出可能領域がある赤外線センサが検出した赤外線エネルギ量が、より短い波長域側に検出可能領域がある赤外線センサが検出した赤外線エネルギ量以上のときは、外乱光が検知されていないと判断することを特徴とする請求項8に記載の誘導加熱装置。
  10. 前記外乱光検知部は、より長い波長域側に検出可能領域がある赤外線センサが検出した赤外線エネルギ量と、より短い波長域側に検出可能領域がある赤外線センサが検知した赤外線エネルギ量の比が、所定の範囲外のときは、外乱光が検知されたと判断し、赤外線エネルギの比が、所定の範囲内のときは、外乱光が検知されていないと判断することを特徴とする請求項8に記載の誘導加熱装置。
  11. 前記第1の赤外線センサ、前記第2の赤外線センサの一方が検出した赤外線エネルギ量に基づいて、他方の赤外線センサが検出した赤外線エネルギ量を補正する補正部をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1つに記載の誘導加熱装置。
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