JP2009210218A - 空調制御の仲介装置、空調制御システム、空調制御方法および空調制御プログラム - Google Patents

空調制御の仲介装置、空調制御システム、空調制御方法および空調制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の課題は、快適な空調環境の実現を効率よく行うため、既存の汎用のサーモスタットを用いて新たに導入したインバータ制御の空調機を利用可能とする環境を提供することにある。
【解決手段】本発明に係る仲介装置40a―40c,400a−400cは、自己の温度センサで検知する第1室温値と自己に設定された設定温度とに基づき接点を変化させる空調インターフェース30a−30cに接続され、空調機10,20a−20cと空調インターフェースとを仲介する空調制御のための仲介装置であって、接点の変化を検出する検出部44a,404aと、温度情報を記憶する第1記憶部42,402と、空調機を動作させるための空調目標温度値を決定する空調目標温度値決定部44e,404eと、を備え、空調目標温度値決定部は、接点の変化と、温度情報とに基づき空調目標温度値を決定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、空調制御の仲介装置、空調制御システム、空調制御方法および空調制御プログラムに関する。
従来、特に米国の住宅またはオフィスビル等では、汎用のサーモスタットを空調機のマンマシンインターフェース(コントローラ)として利用することがデファクトスタンダードとなっており、当該汎用のサーモスタットを用いて、空調機とともに他の暖房用機器やファンを制御し、快適な空調環境を効率よく実現している(例えば、特許文献1)。また、米国の空調システムにおいては、空調機として、熱源となる圧縮機をオン・オフ制御するものが多く用いられており、汎用のサーモスタットは、入力された設定温度と室温値とを比較して、接点のオン・オフ制御を行うことで当該空調機を動作させる。
一方、最近では、圧縮機をきめ細かくインバータ制御する空調機も登場してきている。そのような空調機は、制御を行う際に設定温度値が必要となるため、設定温度値を出力できない汎用のサーモスタットではなく空調機専用のインターフェースを用意して、利用者がその専用インターフェースを用いて設定温度の入力をするように促している。
特表平8−505485号
しかし、従来の空調システムにインバータ制御を行う最新の空調機を組み込んだ場合、汎用のサーモスタットに加えて空調機専用のインターフェースを使わなければならなくなり、利用者にとって煩雑である。また、従来の空調システムにインバータ制御を行う最新の空調機のみを導入した場合であっても、利用者は、従来から使い慣れている汎用のサーモスタットではなく、最新の空調機専用のインターフェースの操作方法を習得し、利用しなければならない。
そこで、本発明の課題は、快適な空調環境の実現を効率よく行うため、既存の汎用のサーモスタットを用いて新たに導入したインバータ制御の空調機を利用可能とする環境を提供することにある。
第1発明に係る仲介装置は、空調インターフェースに接続され、空調機と空調インターフェースとを仲介する空調制御のための仲介装置であって、検出部と、記憶部と、空調目標温度値決定部とを備える。空調インターフェースは、自己の温度センサで検知する第1室温値と自己に設定された設定温度とに基づき接点を変化させる。検出部は、接点の変化を検出する。記憶部は、温度情報を記憶する。空調目標温度値決定部は、空調機を動作させるための空調目標温度値を決定する。さらに、空調目標温度値決定部は、接点の変化と温度情報とに基づき空調目標温度値を決定する。
本発明に係る仲介装置では、検出部が検出する接点の変化と、温度情報とに基づいて、空調目標温度値が決定され、空調目標温度値に基づいて空調機が制御される。
これにより、既存の空調インターフェースを用いて運転に設定温度値を必要とする空調機を動作させることができる。
第2発明に係る仲介装置は、第1発明に係る仲介装置であって、温度情報は、空調機を構成する室内機で検知される第2室温値に関する情報と室内機を動作させる温度の限界値に関する情報とを含み、空調目標温度値決定部は、第1の値または限界値を前記空調目標温度値として決定する。第1の値とは、第2室温値に基づいて算出された値である。第2室温値に基づいて算出された値とは、第2室温値の平均値、平均値の補正値等である。
本発明に係る仲介装置では、室内機で検知される第2室温値を用いて算出した値または室内機を動作させる温度の限界値が空調目標温度値として決定される。
これにより、空調機には適当な空調目標温度値が適宜選択されて送信されるため、空調機に適当な空調目標温度値に基づく制御を行うわせることができる。
第3発明に係る仲介装置は、第2発明に係る仲介装置であって、送信部をさらに備える。送信部は、空調機に対して空調目標温度値および空調停止の指令を送信する。記憶部は、空調目標温度値記憶領域と限界値記憶領域とを有する。空調目標温度値記憶領域は、送信部によって送信された第1の値を記憶する。限界値記憶領域は、限界値に関する情報を記憶する。また、空調目標温度値決定部は、限界値である空調目標温度値または空調停止の指令が送信された後に接点の変化が検出された場合、空調目標温度値記憶領域に記憶された第1の値を空調目標温度値として決定する。
本発明に係る仲介装置では、送信部によって空調機に対する空調目標温度値および空調停止の指令が送信され、空調機に送信された第1の値が記憶される。さらに、限界値が空調目標温度値として送信された後あるいは空調停止の指令が送信された後に接点の変化が検出された場合、空調目標温度値記憶領域に記憶された第1の値が空調目標温度値として決定される。
これにより、第2室温値を検知する温度センサ周辺の空気の温度が大きく変動している間は第2室温値を採用せず、好ましい条件下で検知した第2室温値に基づく空調目標温度値を空調機に実行させることができる。
第4発明に係る仲介装置は、第2または第3発明に係る仲介装置であって、限界値は、冷房運転時の下限値または暖房運転時の上限値である。
本発明に係る仲介装置では、冷房運転時の下限値または暖房運転時の上限値が空調目標温度値として決定され、当該空調目標温度値が空調機に送信された後に接点の変化が検出された場合は、空調目標温度値記憶領域に記憶された第1の値が空調目標温度値として決定される。
これにより、冷房運転時の下限値または暖房運転時の上限値が空調機で実行されたことにより生じるオーバーシュートの影響を受けない空調目標温度値を空調機に送信することができる。
第5発明に係る仲介装置は、第2または第3発明に係る仲介装置であって、限界値は冷房運転時の上限値および下限値、または暖房運転時の上限値および下限値である。
本発明に係る仲介装置では、冷房運転時の上限値および下限値または暖房運転時の上限値および下限値が空調目標温度値として決定され空調機に送信された後に接点の変化が検出された場合は、空調目標温度値記憶領域に記憶された第1の値が空調目標温度値として決定される。
これにより、より適当な室内環境下で検知された第2室温値に基づいた空調目標温度値を空調機に送信することができる。
第6発明に係る空調制御システムは、請求項1記載の仲介装置と、空調インターフェースと、空調機とを備える。空調インターフェースは仲介装置によって空調機との接続が仲介される。空調機は、仲介装置から送信される空調目標温度値に基づき空調制御を行う。
本発明に係る空調制御システムでは、検出部が検出する接点の変化と、温度情報とに基づいて、空調目標温度値が決定され、空調目標温度値に基づいて空調機が制御される。
これにより、既存の空調インターフェースを用いて運転に設定温度値を必要とする空調機を動作させることができる。
第7発明に係る空調制御方法は、空調インターフェースを利用して空調機を制御するための空調制御方法であって、第1ステップから第3ステップを備える。空調インターフェースは、自己の温度センサで検知する第1室温値と自己に設定された設定温度とに基づき接点を変化させる。第1ステップでは、接点の変化を検出する。第2ステップでは、温度情報を記憶する。第3ステップでは、空調機を動作させるための空調目標温度値を決定する。また、第3ステップでは、接点の変化と、温度情報とに基づき空調目標温度値を決定する。
本発明に係る空調制御方法では、検出された接点の変化と温度情報とに基づいて空調目標温度値が決定され、当該空調目標温度値に基づいて空調機が制御される。
これにより、既存の空調インターフェースを用いて運転に設定温度値を必要とする空調機を動作させることができる。
第8発明に係る空調制御プログラムは、空調インターフェースを利用して空調機を制御するためコンピュータに実行させる空調制御プログラムであって、第1ステップから第3ステップを備える。空調インターフェースは、自己の温度センサで検知する第1室温値と自己に設定された設定温度とに基づき接点を変化させる。第1ステップでは、接点の変化を検出する。第2ステップでは、温度情報を記憶する。第3ステップでは、空調機を動作させるための空調目標温度値を決定する。また、第3ステップでは、接点の変化と、温度情報とに基づき空調目標温度値を決定する。
本発明に係る空調制御プログラムでは、検出された接点の変化と温度情報とに基づいて空調目標温度値が決定され、当該空調目標温度値に基づいて空調機が制御される。
これにより、既存の空調インターフェースを用いて運転に設定温度値を必要とする空調機を動作させることができる。
第1発明に係る仲介装置では既存の空調インターフェースを用いて運転に設定温度値を必要とする空調機を動作させることができる。
第2発明に係る仲介装置では、空調機に適当な空調目標温度値に基づく制御を行うわせることができる。
第3発明に係る仲介装置では、好ましい条件下で検知した第2室温値に基づく空調目標温度値を空調機に実行させることができる。
第4発明に係る仲介装置では、オーバーシュートの影響を受けない空調目標温度値を空調機に送信することができる。
第5発明に係る仲介装置では、より適当な室内環境下で検知された第2室温値に基づいた空調目標温度値を空調機に送信することができる。
第6発明に係る空調制御システムでは、既存の空調インターフェースを用いて運転に設定温度値を必要とする空調機を動作させることができる。
第7発明に係る空調制御方法では、既存の空調インターフェースを用いて運転に設定温度値を必要とする空調機を動作させることができる。
第8発明に係る空調制御プログラムでは、既存の空調インターフェースを用いて、運転に設定温度値を必要とする空調機を制御することができる。
≪第1実施形態≫
<空調システムの全体構成>
図1は、本発明の実施形態に係る空調システム1の構成を示す。この空調システム1は、例えば、住宅またはオフィスビル等の建物(物件)で用いられる空調システムであり、主として、室外機10および室内機20a−20cからなる空調機と、空調制御のためのインターフェースとして用いる汎用のサーモスタット30a−30cと、仲介装置40a−40cと、から構成されている。
室外機10と室内機20a―20cとは冷媒路88および通信線81を介して接続されている。また、室内機20a−20cは、仲介装置40a−40cと通信線82を介して通信可能に接続されている。2種類の通信線81および82は、同一種類の通信線であっても、異なる種類の通信線であってもよい。さらに、仲介装置40a−40cは、サーモスタット30a−30cと制御線83で接続されている。詳細には、図1に示すように、各室内機20a―20cに、仲介装置40a−40cおよびサーモスタット30a−30cが一対一で接続されている。本実施形態では、サーモスタット30a−30cは、仲介装置40a−40cを介して、それぞれに接続される室内機20a−20cの制御を行う。
<各部の構成>
(1)サーモスタット30a−30cの構成
まず、図2および図3を用いて、サーモスタット30a−30cについて説明する。図2は、サーモスタット30a−30cの表示部の一例を示す。サーモスタット30a−30cは、特に米国で、空調機、ガスファーネス、およびファン等のインターフェースとして多く用いられており、サーモスタット30a−30cに接続される機器のオン・オフ制御機能、温度設定機能、冷暖房の設定機能、除湿設定機能、ファンのオン・オフ設定機能等を有する。さらに、サーモスタット30a−30cは、接続される機器のスケジュール制御が可能である。図3は、サーモスタット30a−30cから出力される信号を示す表である。本実施形態では、後述する仲介装置40a−40cが、これらの信号を空調機の読み取り可能な信号に変換して空調機に送信する。
サーモスタット30a−30cは、設定温度の入力部と、室温を検知する温度センサとを有している。サーモスタット30a−30cは、設定温度と温度センサで検知された室温(第1室温値に相当)との関係で、接点をONまたはOFFに変化する。例えば、冷房運転モードで動作している場合、温度センサで検知される室温が設定温度よりも高くなった場合、接点はONに設定され、温度センサで検知される室温が設定温度よりも低くなった場合は、接点はOFFに設定される。反対に、暖房運転モードで動作している場合は、温度センサで検知される室温が設定温度よりも低くなった場合には、接点はONに設定され、温度センサで検知される室温が設定温度よりも高くなった場合は、接点がOFFに設定される。なお、本実施形態で用いるサーモスタット30a−30cは、ディファレンシャル温度の設定が可能であり、接点は、温度センサによって検知される室温が、ディファレンシャル温度を超えた場合に、OFFからONまたはONからOFFに変化する。
(2)空調機の概略構成
次に、本実施形態の空調システム1に用いられる空調機について説明する。
本実施形態で用いられる空調機は、マルチタイプのヒートポンプ式空調機であり、室外機10と、室内機20a−20cとが、冷媒路88および通信線81により接続されている。室内機20a−20cには、ケーシング内に吸込まれる室内空気の温度である吸込み温度値(第2室温値に相当)を検知する吸込み温度センサ21a−21cが設けられている。以下、室外機10と、室内機20aとからなる空調機について説明するが、その他の室内機20b,20cについても室内機20aと同様の構成であるものとする。
本実施形態に係る空調機は、設定温度値に応じて圧縮機の回転数と室内膨張弁の開度とを段階的に調整することで、室外機10から室内機20aに送られる冷媒を流量調整する。また、室内機20aは、サーモOFFおよびサーモONの運転を自動的に繰り返し、室内環境が当該設定温度値の近傍で保たれるように制御される。ここで、サーモOFFとは、冷房運転および暖房運転が停止した状態をいう。詳細には、冷媒を流さない送風のみの運転または冷媒を僅かに流す低負荷の運転が行われている状態をいう。一方、サーモONとは、冷房運転または暖房運転を実施している状態をいう。詳細には、ファンを作動させ、さらに冷媒流量などを調整して、室内温度が設定温度に近づくように運転している状態をいう。冷房運転時に吸込み温度値が設定温度値の0.5℃以下になった場合および暖房運転時に設定温度値の0.5℃以上になった場合、室内機20aはサーモONの運転からサーモOFFの運転に切り替わる。一方、冷房運転時に吸込み温度値が設定温度値の0.5℃以上になった場合および暖房運転時に設定温度値の0.5℃以下になった場合、室内機20aはサーモOFFの運転からサーモONの運転に切り替わる。
(3)仲介装置40a−40cの構成
次に、仲介装置40a−40cについて説明する。仲介装置40a−40cは、それぞれに接続される一つのサーモスタット30a−30cから入力される各種信号を空調機の読み取り可能な信号に変換し、変換した信号をそれぞれに接続された一つの室内機20a−20cに送信する。また、仲介装置40a−40cは、サーモスタット30a−30cから入力される信号および吸込み温度センサ21a−21cで検知される吸込み温度値等を用いて空調目標温度値を決定し、当該空調目標温度値を設定温度値としてそれぞれに接続された室内機20a−20cに送信する。以下、図4を用いて仲介装置40aについて詳細に説明するが、他の仲介装置40b、40cも同様の構成であるものとする。
仲介装置40aは、主として、通信部41と、記憶部42と、タイマー部43と、制御部44とを備える。通信部41は、入出力ポートからなり、サーモスタット30aおよび室内機20aからの各種信号を入力し、空調機に対する制御信号を出力する。
記憶部42には、後述する空調目標温度値を決定するために用いられる制御プログラムが記憶されている。また、記憶部42は、吸込み温度値記憶領域42aと、空調目標温度値記憶領域42bと、限界値記憶領域42cとを有する。
吸込み温度値記憶領域42aには、後述する吸込み温度値取得部44dに取得される吸込み温度値が記憶される。なお、本実施形態では、吸込み温度値記憶領域42aには、予め初期値として冷房運転モードの上限値(35℃)および暖房運転モードの下限値(15℃)が記憶されている。吸込み温度値記憶領域42aに記憶された値(記憶値M)は、吸込み温度値取得部44dによって新たな吸込み温度値が取得されるたびに、当該新たな吸込み温度値によって上書きされる。
空調目標温度値記憶領域42bには、後述する空調目標温度値決定部44eによって空調目標温度値として決定された値のうち、吸込み温度値を用いて算出された平均値Aであって、空調機に設定温度値として送信された値が記憶される。空調目標温度値記憶領域42bに記憶された値(記憶値S)は、平均値Aが算出され新たな空調目標温度値として決定されるたびに、当該新たな空調目標温度値によって上書きされる。
限界値記憶領域42cには、冷房運転モードおよび暖房運転モードのそれぞれについて、所定の下限値および上限値が記憶されている。ここで、冷房運転モードの下限値および暖房運転モードの上限値とは、空調機を最大負荷で制御する際の温度値であり、冷房運転モードの上限値および暖房運転モードの下限値とは、空調機を最小負荷で制御する際の温度値である。具体的には、冷房運転モードの下限値は18℃、暖房運転モードの上限値は30℃であり、さらに、冷房運転モードの上限値は35℃、暖房運転モードの下限値は15℃である。
タイマー部43は、サーモスタット30a−30cの接点が変化した後の時間を計測する。
制御部44は、CPU等により構成されており、主として、検出部44aと、運転状況把握部44bと、フラグ切替部44cと、吸込み温度値取得部44dと、空調目標温度値決定部44eと、信号変換部44fと、送信部44gとを有する。
検出部44aは、仲介装置40aに接続されたサーモスタット30aの接点の変化を検出する。本実施形態では、Y1(コンプレッサ)信号がONまたはOFFのいずれに設定された状態であるか、また、ONまたはOFFのいずれに変化したかが検出される。このとき、サーモスタット30aから出力されるO(冷房)信号およびB(暖房)信号に基づき、冷房運転モードおよび暖房運転モードが区別される。具体的には、冷房運転モードではO信号がONであり、暖房運転モードではB信号がONである。
運転状況把握部44bは、室内機20aがサーモONで動作している状況か、サーモOFFで動作している状況かを示す信号(サーモ信号)を取得し、室内機20aの運転状況を把握する。
フラグ切替部44cは、変更フラグをONまたはOFFに切り替える。具体的に、フラグ切替部44cは、検出部44aによって接点の変化が検出されると、変更フラグをONに切り替え、仲介装置40aから空調機に対して下限値での運転の指令または空調停止の指令が送信されると、変更フラグをOFFに切り替える。
吸込み温度値取得部44dは、吸込み温度センサ21aで検知された吸込み温度値を室内機20aから取得する。また、吸込み温度値取得部44dによって取得された吸込み温度値は、上述の吸込み温度値記憶領域42aに上書きされていく。
空調目標温度値決定部44eは、室内機20aを動作させるための空調目標温度値を決定する。具体的には、空調目標温度値決定部44eは、Y1信号の変化が検出された際の吸込み温度値と吸込み温度値記憶領域42aに記憶された記憶値Mとの平均値A(第1の値に相当)を算出し、当該平均値Aと空調目標温度値記憶領域42bに記憶された記憶値Sとを比較し、今回の空調目標温度値を決定する。さらに、所定の場合には、限界値記憶領域42cに記憶された限界値(冷房運転時の下限値または暖房運転時の上限値)を空調目標温度値として決定する。詳細には、下記の<空調目標温度値の決定方法>の欄で説明する。
信号変換部44fは、図3に示した、サーモスタット30aの出力信号を空調機の読み取り可能な信号に変換する。本実施形態では、信号G(ファン)は、運転/停止指令に変換され、その他の信号B(暖房),W1(ヒーター),O(冷房),Y1(コンプレッサ),DHM(除湿)は、それぞれの信号パターンから運転モード(冷房運転モード/暖房運転モード)が判断され、空調機の読み取り可能な運転モードの信号に変換される。
送信部44gは、上述の通信部41を介して、信号変換部44fによって変換された信号および室内機20aの空調停止命令等を室内機20aに送信する。また、送信部44gは、空調目標温度値決定部44eによって決定された空調目標温度値を設定温度値として室内機20aに送信する。
<空調目標温度値の決定方法>
以下、図5から図10を参照して、冷房運転時の仲介装置40a−40cにおける空調目標温度値の決定方法を詳細に説明する。なお、以下の説明では、サーモスタット30aおよび仲介装置40aを用いて、室内機20aを制御する際の空調目標温度値の決定方法を説明するが、サーモスタット30bおよび仲介装置40bを用いて室内機20bを制御する場合、およびサーモスタット30cおよび仲介装置40cを用いて室内機20cを制御する場合も同様であるものとする。
(1)処理の流れ
初めに、図5および図6を用いて、仲介装置40aの処理の流れについて説明する。
まず、検出部44aは、サーモスタット30aから出力されるY1信号に変化があったかどうかを判断する(ステップS101)。ステップS101でY1信号の変化が検出されない場合は、Y1信号の変化が検出されるまで待機する。ステップS101でY1信号の変化が検出されると、タイマー部43は時間の計測を開始する(ステップS102)。
次に、変更フラグがONか否かが判断される(ステップS103)。ステップS103において変更フラグがONであると判断された場合には、ステップS104に進み、空調目標温度値決定部44eが、吸込み温度値記憶領域42aに記憶された記憶値M(初期値または前回の吸込み温度値T)と、今回の吸込み温度値Tとの平均値Aを算出する(ステップS104)。一方、ステップS103において、変更フラグがOFFであると判断された場合には、フラグ切替部44cが変更フラグをONに切り替え(ステップS109)、ステップS108に進む。
ステップS105では、空調目標温度値記憶領域42bに記憶値Sがあるか否かが判断される。ステップS105で記憶値Sがあると判断されると、空調目標温度値決定部44eは、平均値Aと、記憶値Sとの差が0.5℃以内で有るか否かを判断する(ステップS106)。一方、ステップS105で空調目標温度値記憶領域42bに記憶値Sがないと判断された場合、空調目標温度値決定部44eは、平均値Aを空調目標温度値として決定し、空調目標温度値記憶領域42bに平均値Aを記憶し(ステップS107)、ステップS108に進む。さらに、ステップS106で平均値Aと記憶値Sとの差が0.5℃を上回っている場合にも、空調目標温度値決定部44eは、平均値Aを空調目標温度値として決定し、平均値Aを空調目標温度値記憶領域42bに記憶し(ステップS107)、ステップS108に進む。一方、ステップS106で、平均値Aと記憶値Sとの差が0.5℃以内である場合には、平均値Aを空調目標温度値記憶領域42bに記憶せずステップS108に進む。
ステップS108では、今回の吸込み温度値取得部44dに取得された吸込み温度値Tが吸込み温度値記憶領域42aに記憶される。その後、送信部44gが、空調目標温度値記憶領域42bに記憶されている記憶値Sを設定温度値として室内機20aに送信する(ステップS110)。ステップS110において、空調目標温度値記憶領域42bに記憶された空調目標温度値の記憶値Sが設定温度値として室内機20aに送信されることで、室内機20aは当該設定温度値に基づいた空調制御を行う。
その後、検出部44aは、Y1信号が変化したか否かを判断する(ステップS111)。ステップS111でY1信号の変化が検出されると、ステップS102に戻って、上記のステップが繰り返され、空調目標温度値決定部44eによって改めて決定された空調目標温度値が設定温度値として室内機20aに送信される。ステップS111で、Y1信号の変化が検出されない場合、タイマー部43で計測される時間が15分を経過したか否かが判断される(ステップS112)。ステップS112で、15分が経過していないと判断された場合には、ステップS111に戻る。ステップS112で、15分が経過していると判断された場合には、Y1信号の状態と、サーモ信号の状態とが不一致の状態であるか否かが判断される(ステップS113)。ここで、Y1信号の状態と、サーモ信号の状態とが不一致の状態とは、Y1信号がONでサーモ信号がOFFの場合、あるいはY1信号がOFFでサーモ信号がONの場合をいう。ステップS113で、Y1信号の状態と、サーモ信号の状態とが一致していると判断された場合は、ステップS111に戻る。ステップS113で、Y1信号の状態と、サーモ信号の状態とが不一致であると判断された場合には、サーモ信号がOFFか否かが判断される(ステップS114)。ステップS114で、サーモ信号がOFFの場合には、空調目標温度値決定部44eによって、限界値記憶領域42cに記憶されている下限値が空調目標温度値として決定され、当該空調目標温度値が設定温度値として室内機20aに送信される(ステップS115)。その後、ステップS117に進む。ステップS114においてサーモ信号がONの場合には、室内機20aに対する空調停止の指令が送信され(ステップS116)、その後ステップS117に進む。ステップS117では、フラグ切替部44cが変更フラグをOFFに切り替える。ステップS117でフラグ切替部44cが変更フラグをOFFに切り替えた後は、ステップS101に戻りY1信号が変化するまで待機する。
(2)タイミングチャート
図7から図10は、冷房運転時に仲介装置40aで行われる処理のタイミングチャートである。図7から図10には、サーモスタット30aで検知される室温値(第1室温値に相当)、サーモスタット30aの設定温度、Y1信号のON/OFF状態、吸込み温度センサ21aで検知される吸込み温度値(第2室温値に相当)、吸込み温度値記憶領域42aに記憶された吸込み温度値である記憶値M、仲介装置40aから室内機20aに設定温度値として送信される空調目標温度値、最低温度(下限値)、室内機20aの発停状態、サーモ信号のON/OFF状態、および変更フラグのON/OFF状態が示されている。
具体的には、図7および図8は、サーモスタット30aに設定された温度が一定の場合を示し、図9は、サーモスタット30aに設定された温度が上昇した場合を示し、図10は、サーモスタット30aに設定された温度が下降した場合を示す。なお、図7はY1信号の変化とサーモ信号の変化とが同期している場合を示し、図8は、Y1信号の変化とサーモ信号の変化とが同期していない場合を示す。例えば、図7では、破線A1でY1信号がOFFからONに変化すると、サーモ信号もOFFからONに変化し、15分経過後に破線A2でY1信号がONからOFFに変化すると、その後サーモ信号も自動的にONからOFFに変化する。ここでは、図11の1−2)に示す制御が行われている。すなわち、先にY1信号が変化してから15分間Y1信号は変化せず、かつ、15分経過後のY1信号とサーモ信号とが一致しているため、不一致になるまで待機する。その後、破線A2でY1信号がOFFに変化したため平均値Aが算出される。一方、図8では、例えば、Y1信号は、破線B1でOFFからONに変化した後15分間変化せずONのままであるが、サーモ信号はOFFに変化している(破線B2参照)。ここでは、図11の2に示す制御が行われている。すなわち、先にY1信号が変化してから15分間Y1信号に変化がないにもかかわらずサーモ信号は変化しており、15分経過後のY1信号とサーモ信号とが一致していないため、下限値が空調目標温度値として送信される。
図7から図10が示すように、検出部44aによってY1信号の変化が検出されるたびにタイマー部43によって時間の計測が行われる。また、Y1信号の変化が検出された際の変更フラグがONの場合には、吸込み温度値記憶領域42aに記憶されている過去の吸込み温度値である記憶値MとY1信号の変化時に検知された吸込み温度値の平均値Aが算出され空調目標温度値として決定される。一方、Y1信号の変化が検出された際の変更フラグがOFFの場合には、先に決定された空調目標温度値であって、空調目標温度値記憶領域42bに記憶された記憶値Sが空調目標温度値として決定され、その後変更フラグがONに切り替えられる。
また、Y1信号の変化が検出された後15分間Y1信号に変化がなかった場合、Y1信号の状態とサーモ信号の状態とが比較される。Y1信号の状態とサーモ信号の状態とが一致している場合は、不一致の状態になるまで待機する。その後、Y1信号の変化が検出されずにY1信号の状態とサーモ信号の状態とが不一致になった場合には、サーモ信号の状態に応じて下限値を設定温度値とする指令または空調停止の指令が室内機20aに対して送信される。変更フラグは、室内機20aに対して下限値を設定温度値とする指令または空調停止の指令が送信された後にOFFに切り替えられる。
なお、空調目標温度値決定部44eが平均値Aを算出した場合、空調目標温度値記憶領域42bに記憶された記憶値Sと、新たに算出した平均値Aとの差が0.5℃以内である場合には、記憶値Sが空調目標温度値として決定される。そのため、設定温度値として先に送信された空調目標温度値に基づく運転が空調機で維持される。
<特徴>
(1)本実施形態に係る空調システム1において、仲介装置40a−40cはサーモスタット30a−30cから出力される制御信号を空調機の読み取り可能な信号に変換する。また、仲介装置40a−40cは、サーモスタット30a−30cから入力される信号および空調機で検知される吸込み温度値に基づいてサーモスタット30a−30cで設定された温度の近似値である空調目標温度値を決定する。当該空調目標温度値が設定温度値として空調機に送信されるため、サーモスタット30a−30cを用いて運転に設定温度値が必要な空調機を動作させることができる。これにより、インバータ制御を行う空調機を新たに導入する場合であっても、従来から使用する空調インターフェースとしてのサーモスタット30a−30cを新たな空調機のインターフェースとして継続して用いることができる。
また、米国では、地下室等にガスファーネスユニットおよびファンユニットを備える補助ユニットを配置する住宅等もある。ガスファーネスユニットは、主として、ガスの燃焼を行うガスファーネスと、その燃焼量を制御するガスファーネスコントローラとから構成されており、ファンユニットは、主として、シロッコファン等のファンと、ファンコントローラとから構成されている。このガスファーネスユニットおよびファンユニットは、サーモスタット30a−30cを用いて制御され、補助ユニット内の空気を過熱し、室内に送り出すことで、室内の空調制御を行っている。本実施形態に係る仲介装置40a−40cを空調システム1に導入することにより、既存のサーモスタット30a−30cを用いて、インバータ制御を行う最新の空調機とガスファーネスユニットおよびファンユニットとの双方を制御することができる。したがって、ユーザに新たな空調インターフェースの操作方法の習得を強いることなく、従来の空調インターフェースを使用したまま、効率の良い空調制御を行うことができる。
(2)本実施形態に係る仲介装置40a−40cは、タイマー部43を備えており、検出部44aが検出する接点信号の状態と、運転状況把握部44bが取得するサーモ信号の状態と、タイマー部43で計測する時間とに応じて、図11に示すように、改めて空調目標温度値を決定するための制御を行う。図11に示す制御は、図7から図10において、それぞれ例示されている。このように、サーモスタット30a−30cで検知される室温値および設定温度の関係で接点が変化せず、先に接点の変化が検出された時から15分間変化が検出されない場合であっても、適宜、適当な方法で空調目標温度値が決定されるため、ユーザの所望する室内環境を継続して提供することができる。
(3)さらに、タイマー部43で計測する所定時間の間にサーモスタット30a−30cから出力される信号のY1信号に変化がない場合、仲介装置40a−40cは、室内機20a−20cからのサーモ信号の状態と、Y1信号の状態とが一致するか否かを判断する。ここで、Y1信号の状態とサーモ信号の状態とが一致している場合は、不一致の状態になるまで待機する。その後、Y1信号の変化が検出されずにY1信号の状態とサーモ信号の状態とが不一致になった場合には、サーモ信号の状態に応じて、空調機に対して下限値を設定温度値として送信するか、あるいは空調停止の指令を送信することにより、強制的にサーモ信号の状態とY1信号の状態とを一致させる。ここで、仲介装置40a−40cが空調機に対して下限値を設定温度値して送信した後の吸込み温度値は、オーバーシュートの影響を受けやすい。また、仲介装置40a−40cが空調機に対して空調停止の指令を送信した後の吸込み温度値は、ファン停止による影響を受けやすい。したがって、このような状況下で検知された吸込み温度値に基づいて算出された平均値Aを空調目標温度値として決定することは好ましくない。しかし、本実施形態に係る仲介装置40a−40cは、空調機に対して下限値を設定温度値として送信した後、あるいは空調停止の指令を送信した後には、新たな空調目標温度値を決定しない。したがって、適当な条件下で検知された吸込み温度値に基づいて空調目標温度値を決定することができる。
(4)本実施形態においては、空調目標温度値決定部44eが平均値Aを算出すると、平均値Aと空調目標温度値記憶領域42bに記憶された記憶値Sとが比較され、その差が0.5℃を越えていた場合に限り、新たに算出された平均値Aが空調目標温度値として決定され、室内機20a−20cに送信されるように設計されている。したがって、室内機20a−20cにおいて頻繁に空調目標温度値を変更する必要がないため、空調機の処理負荷を抑えることができる。
(5)サーモスタット30a−30cは種類によって出力信号も多様であるが、本実施形態に係る仲介装置40a−40cは、サーモスタット30a−30cから出力される基本的な信号を用いて設定温度値の代替となる空調目標温度値を決定するため、大部分のサーモスタット30a−30cに適用することができる。
≪第2実施形態≫
<空調システムの全体構成>
次に、本発明の第2実施形態に係る空調システムの構成について説明する。なお、仲介装置400a−400cの構成を除いては第1実施形態に係る空調システム1の構成と同様であるため、全体構成、サーモスタット30a−30cの構成、及び空調機の概略構成については説明を省略する。
(1)仲介装置400a−400cの構成
仲介装置400a−400cは、それぞれに接続される一つのサーモスタット30a−30cから入力される各種信号を空調機の読み取り可能な信号に変換し、変換した信号をそれぞれに接続された一つの室内機20a−20cに送信する。また、仲介装置400a−400cは、サーモスタット30a−30cから入力される信号および吸込み温度センサ21a−21cで検知する吸込み温度値等を用いて空調目標温度値を決定し、当該空調目標温度値を設定温度値として、それぞれに接続された室内機20a−20cに送信する。以下、図12を用いて仲介装置400aについて詳細に説明するが、他の仲介装置400b、400cも同様の構成であるものとする。
仲介装置400aは、主として、通信部401と、記憶部402と、タイマー部403と、制御部404とを備える。なお、通信部401、記憶部402、およびタイマー部403は、第1実施形態に係る通信部41、記憶部42、およびタイマー部43と同じであるため、説明を省略する。
制御部404は、CPU等により構成されており、主として、検出部404aと、運転状況把握部404bと、フラグ切替部404cと、吸込み温度値取得部404dと、空調目標温度値決定部404eと、信号変換部404fと、送信部404gとを有する。本実施形態に係る検出部404a、運転状況把握部404b、吸込み温度値取得部404d、信号変換部404f、および送信部404gは、第1実施形態に係る検出部44a、運転状況把握部44b、吸込み温度値取得部44d、信号変換部44f、および送信部44gと同じであるため説明を省略する。
フラグ切替部404cは、変更フラグをONまたはOFFに切り替える。具体的に、フラグ切替部404cは、検出部404aによって接点の変化が検出されると、変更フラグをONに切り替え、仲介装置400aから空調機に対して下限値での運転の指令が送信されると、変更フラグをOFFに切り替える。
空調目標温度値決定部404eは、室内機20aを動作させるための空調目標温度値を決定する。具体的には、空調目標温度値決定部404eは、Y1信号の変化が検出された際の吸込み温度値と吸込み温度値記憶領域402aに記憶された記憶値Mとの平均値A(第1の値に相当)を算出し、当該平均値Aと空調目標温度値記憶領域402bに記憶された記憶値Sとを比較し、今回の空調目標温度値を決定する。さらに、所定の場合には、限界値記憶領域402cに記憶された限界値(冷房運転時の上限値および下限値、または暖房運転時の上限値および下限値)を空調目標温度値として決定する。詳細には、下記の<空調目標温度値の決定方法>の欄で説明する。
<空調目標温度値の決定方法>
以下、図13から図18を参照して、冷房運転時の仲介装置400a−400cにおける空調目標温度値の決定方法を詳細に説明する。なお、以下の説明では、サーモスタット30aおよび仲介装置400aを用いて、室内機20aを制御する際の空調目標温度値の決定方法を説明するが、サーモスタット30bおよび仲介装置400bを用いて室内機20bを制御する場合、およびサーモスタット30cおよび仲介装置400cを用いて室内機20cを制御する場合も同様であるものとする。
(1)処理の流れ
初めに、図13および図14を用いて、仲介装置400aの処理の流れについて説明する。
まず、検出部404aは、サーモスタット30aから出力されるY1信号に変化があったかどうかを判断する(ステップS201)。ステップS201で検出部404aがY1信号の変化を検出しない場合は、Y1信号の変化が検出されるまで待機する。ステップS201でY1信号の変化を検出すると、タイマー部403は時間の計測を開始する(ステップS202)。
次に、変更フラグがONか否かが判断される(ステップS203)。ステップS203において変更フラグがONであると判断された場合には、ステップS204に進み、空調目標温度値決定部404eが、吸込み温度値記憶領域402aに記憶されている値である記憶値M(初期値または前回の吸込み温度値T)と、今回の吸込み温度値Tとの平均値Aを算出する(ステップS204)。一方、ステップS203において、変更フラグがOFFであると判断された場合には、フラグ切替部44cが変更フラグをONに切り替え(ステップS209)、ステップS208に進む。
ステップS205では、空調目標温度値決定部404eは、空調目標温度値記憶領域402bに記憶値Sがあるか否かを判断する。ステップS205で記憶値Sがあると判断されると、空調目標温度値決定部404eは、平均値Aと、記憶値Sとの差が0.5℃以内で有るか否かを判断する(ステップS206)。一方、ステップS205で空調目標温度値記憶領域402bに記憶値Sがない場合、空調目標温度値決定部404eは、平均値Aを空調目標温度値として決定し、空調目標温度値記憶領域402bに平均値Aを記憶し(ステップS207)、ステップS208に進む。さらに、ステップS206で平均値Aと記憶値Sとの差が0.5℃を上回っている場合にも、空調目標温度値決定部404eは、平均値Aを空調目標温度値として決定し、平均値Aを空調目標温度値記憶領域402bに記憶し(ステップS207)、ステップS208に進む。一方、ステップS206で、平均値Aと記憶値Sとの差が0.5℃以内である場合には、平均値Aを空調目標温度値記憶領域402bに記憶せずステップS208に進む。
ステップS208では、今回の吸込み温度値取得部404dに取得された吸込み温度値Tが吸込み温度値記憶領域402aに記憶される。その後、送信部404gが、空調目標温度値記憶領域402bに記憶されている記憶値Sを設定温度値として室内機20aに送信する(ステップS210)。ステップS210において、空調目標温度値記憶領域402bに記憶された空調目標温度値の記憶値Sが設定温度値として室内機20aに送信されることで、室内機20aは当該設定温度値に基づいた空調制御を行う。
検出部404aは、Y1信号が変化したか否かを判断する(ステップS211)。ステップS211でY1信号の変化が検出されると、ステップS202に戻って、上記のステップが繰り返され、空調目標温度値決定部404eによって改めて決定された空調目標温度値が設定温度値として室内機20aに送信される。ステップS211で、Y1信号の変化が検出されない場合、タイマー部403で計測される時間が15分を経過したか否かが判断される(ステップS212)。ステップS212で、15分が経過していないと判断された場合には、ステップS211に戻る。ステップS212で、15分が経過していると判断された場合には、Y1信号の状態と、サーモ信号の状態とが不一致の状態であるか否かが判断される(ステップS213)。ここで、Y1信号の状態と、サーモ信号の状態とが不一致の状態とは、Y1信号がONでサーモ信号がOFFの場合、あるいはY1信号がOFFでサーモ信号がONの場合をいう。ステップS213で、Y1信号の状態と、サーモ信号の状態とが一致していると判断された場合は、ステップS211に戻る。ステップS213で、Y1信号の状態と、サーモ信号の状態とが不一致であると判断された場合には、サーモ信号がOFFか否かが判断される(ステップS214)。ステップS214で、サーモ信号がOFFの場合には、空調目標温度値決定部404eは、限界値記憶領域402cに記憶されている下限値を空調目標温度値として決定し、当該空調目標温度値が設定温度値として室内機20aに送信される(ステップS215)。その後、ステップS217に進む。ステップS217では、フラグ切替部404cが変更フラグをOFFに切り替える。ステップS217でフラグ切替部404cが変更フラグをOFFに切り替えた後は、ステップS201に戻りY1信号が変化するまで待機する。ステップS214においてサーモ信号がONの場合には、空調目標温度値決定部404eは、限界値記憶領域402cに記憶されている上限値を空調目標温度値として決定し、当該空調目標温度値が設定温度値として室内機20aに送信される(ステップS216)。その後、ステップS201に戻りY1信号が変化するまで待機する。
(2)タイミングチャート
図15から図18は、仲介装置400aで行われる処理のタイミングチャートである。図15から図18には、サーモスタット30aで検知される室温値、サーモスタット30aの設定温度、Y1信号のON/OFF状態、吸込み温度センサ21aで検知される吸込み温度値、吸込み温度値記憶領域402aに記憶された吸込み温度値である記憶値M、仲介装置400aから室内機20aに設定温度値として送信される空調目標温度値、最高温度(上限値)、最低温度(下限値)、室内機20aの発停状態、サーモ信号のON/OFF状態、および変更フラグのON/OFF状態が示されている。
具体的には、図15および図16は、サーモスタット30aに設定された温度が一定の場合を示し、図17は、サーモスタット30aに設定された温度が上昇した場合を示し、図18は、サーモスタット30aに設定された温度が下降した場合を示す。なお、図15はY1信号の変化とサーモ信号の変化とが同期している場合を示し、図16は、Y1信号の変化とサーモ信号の変化とが同期していない場合を示す。例えば、図15では、破線A1でY1信号がOFFからONに変化すると、サーモ信号もOFFからONに変化し、破線A2でY1信号がONからOFFに変化すると、その後サーモ信号も自動的にONからOFFに変化する。ここでは、図19の1−2)に示す制御が行われている。すなわち、先にY1信号が変化してから15分間Y1信号は変化せず、かつ、15分経過後のY1信号とサーモ信号とが一致しているため、Y1信号とサーモ信号とが不一致になるまで待機する。その後、破線A2でY1信号がOFFに変化したため平均値Aが算出される。一方、図16では、例えば、Y1信号は、破線B1でOFFからONに変化した後15分間変化せずONのままであるが、サーモ信号はOFFに変化している(破線B2参照)。ここでは、図19の2に示す制御が行われている。すなわち、先にY1信号が変化してから15分間Y1信号は変化していないにもかかわらず、サーモ信号は変化しており、15分経過後のY1信号とサーモ信号とが一致していないため、下限値が空調目標温度値として空調機に送信される。
図15から図18が示すように、検出部404aによってY1信号の変化が検出されるたびにタイマー部403によって時間の計測が行われる。また、Y1信号の変化が検出された際の変更フラグがONの場合には、吸込み温度値記憶領域402aに記憶されている過去の吸込み温度値である記憶値MとY1信号の変化時に検知された吸込み温度値の平均値Aが算出され空調目標温度値として決定される。一方、Y1信号の変化が検出された際の変更フラグがOFFの場合には、先に決定された空調目標温度値であって、空調目標温度値記憶領域402bに記憶された記憶値Sが空調目標温度値として決定される。
また、Y1信号の変化が検出された後15分間Y1信号に変化がなかった場合、Y1信号の状態とサーモ信号の状態とが比較される。Y1信号の状態とサーモ信号の状態とが一致している場合は、不一致の状態になるまで待機する。その後、Y1信号の変化が検出されずにY1信号の状態とサーモ信号の状態とが不一致になった場合には、サーモ信号の状態に応じて下限値を設定温度値とする指令または上限値を設定温度値とする指令のいずれかが室内機20aに対して送信される。変更フラグは、室内機20aに対して下限値を設定温度値とする指令が送信された後にOFFに切り替えられる。
なお、空調目標温度値決定部404eが平均値Aを算出した場合、空調目標温度値記憶領域402bに記憶された記憶値Sと、新たに算出した平均値Aとの差が0.5℃以内である場合には、記憶値Sが空調目標温度値として決定される。そのため、設定温度値として先に送信された空調目標温度値に基づく運転が空調機で維持される。
<特徴>
(1)本実施形態に係る仲介装置400a−400cは、第1実施形態に係る仲介装置40a−40cが空調停止の指令を送信する代わりに上限値を設定温度値とする指令を送信する。これにより、室内機20a−20cのファンは継続して回転するため、吸込み温度センサ21a−21c周辺の空気のよどみを解消することができ、吸込み温度センサ21a−21cで適当な室温値を検知することができる。すなわち、適当な室内環境下で検知された吸込み温度値に基づいた空調目標温度値を決定することができる。
(2)本実施形態に係る仲介装置400a−400cは、第1実施形態に係る仲介装置40a−40cと同様、タイマー部403を備えており、検出部404aが検出する接点信号の状態と、運転状況把握部404bが取得するサーモ信号の状態と、タイマー部403で計測する時間とに応じて、図19に示すように、改めて空調目標温度値を決定するための制御を行う。図19に示す制御は、図15から図18において、それぞれ例示されている。このように、サーモスタット30a−30cで検知される室温値および設定温度の関係で接点が変化せず、先に接点の変化が検出された時から15分間変化が検出されない場合であっても、適宜、適当な方法で空調目標温度値が決定されるため、ユーザの所望する室内環境を継続して提供することができる。
<変形例>
(1)第1および第2実施形態において、空調機としてマルチタイプのヒートポンプ式空調機を用いたが、シングルタイプのヒートポンプ式空調機を用いても構わない。また、ヒートポンプ式空調機に限らず、インバータ制御される空調機であれば、その他の空調機にも適用できる。
(2)第1および第2実施形態では冷房運転を例に挙げて説明したが、暖房運転においても同様に適用できる。なお、暖房運転モードでは、冷房運転モードで用いた下限値の代わりに暖房運転モードの上限値を用い、冷房運転モードで用いた上限値の代わりに暖房運転モードの下限値を用いる。上述したように、冷房運転モードおよび暖房運転モードの区別は、O信号およびB信号のいずれがONになっているかで判断される。
また、設定を変更することにより、暖房運転モードで用いる信号を、サーモスタット30a−30cのコンプレッサ信号(Y1)の代わりに、ヒーターの制御信号(W1)にすることもできる。すなわち、冷房運転モードではY1信号が用いられ、暖房運転モードではW1信号が用いられる。
さらに、図3に示すような、他の出力信号を用いて空調目標温度値を決定しても構わない。
(3)第1および第2実施形態において、室内機20a―20cのそれぞれが、個別のリモコンを備えていてもよい。室内機20a―20cにリモコンが設定された場合は、室内機20a―20cの制御がサーモスタット30a−30cからの出力信号に基づく空調目標温度値および個別のリモコンで入力された設定温度値のいずれか一方を選択できるようにしてもよい。これにより、快適な空調環境の実現を柔軟に行うことができる。
(4)第1および第2実施形態に記載の方法を用いて決定した空調目標温度値を補正し、補正後の値に基づいて空調機が動作するように設計しても構わない。
(5)第1および第2実施形態において、ステップS105またはステップS205で空調目標温度値記憶領域42b,402bに記憶されている値(記憶値S)があるか否かを判断しているが、予め初期値(例えば、0)を与えておき、記憶値Sが初期値(例えば、0)に等しいかどうかを判定してもよい。
(6)第1および第2実施形態では、仲介装置40a−40c,400a−400cにおいて、摂氏(℃)を用いて空調目標温度値の決定等を行っているが、摂氏に代えて華氏(°F)を用いても構わない。
(7)第1および第2実施形態に係る空調システム1では、仲介装置40a−40c,400a―400cは、室内機20a―20cが検知する吸込み温度値を用いて空調目標温度値を決定したが、仲介装置40a−40c,400a―400cは、吸込み温度値の代わりに、室内機20a―20cが把握する他の温度センサで得られた値を用いて空調目標温度値を決定することもできる。例えば、室内機20a―20cの吹出し温度センサや、室内機20a―20cのそれぞれに接続されたリモコンの温度センサ、室内機20a―20cの本体からそれぞれ延長して設けた温度センサであるリモートセンサ等によって得られた値を用いることによっても空調目標温度を決定することができる。
(8)第1および第2実施形態では、複数のサーモスタット30a−30cおよび複数の仲介装置40a−40c,400a―400cが室内機20a―20cと一対一で接続され、仲介装置40a−40c,400a―400cで変換されたサーモスタット30a−30cからの制御信号が、それぞれに接続される一台の室内機20a―20cに送信されることにより個別空調を行っているが、図20に示すように、サーモスタット30および仲介装置40が、物件内にそれぞれ一台設置され、サーモスタット30からの制御信号が仲介装置40で変換され、変換された制御信号が室内機20a―20cに送信されてもよい。この場合には、サーモスタット30を用いて複数の室内機20a―20cの集中制御を行うことができる。さらに、物件内にサーモスタット30および仲介装置40がそれぞれ一台設けられる空調システムにおいて、図21に示すように、サーモスタット30からの制御信号が仲介装置40で変換され、変換された制御信号が室外機10に送信されてもよい。この場合にも、サーモスタット30を用いて複数の室内機20a―20cの集中制御を行うことができる。なお、1台のサーモスタット30で複数台の室内機20a−20cを制御する場合は、代表機として設定した室内機のサーモ信号を、室内機20a−20cのサーモ信号として取得する。
(9)第2実施形態に係る仲介装置400a−400cでは、仲介装置400a―400cから空調機に対して下限値での運転の指令が送信された場合に変更フラグがOFFに切り替えられたが(ステップS217)、ステップS216で上限値での運転の指令が送信された場合にもステップS217に進み、変更フラグがOFFに切り替えられるように設計されてもよい。
(10)第1および第2実施形態では、フローのステップS113またはステップS213において、Y1信号の状態とサーモ信号の状態とが不一致の状態か否かが判断され、一致する場合にはステップS111またはステップS211に戻って不一致になるまで待機し、不一致の場合にはステップS114またはステップS214に進みサーモOFFか否かが判断される。ここで、ステップS114またはステップS214の前にY1信号が変化したか否かを判断するステップを新たに追加し、Y1信号の状態とサーモ信号の状態とが不一致の場合にはステップS114またはステップS214に進む代わりに、新たに追加したステップでY1信号が変化したか否かを判断し、Y1信号が変化して無い場合はステップS114またはステップS214に進んでもよい。ステップS113またはステップS213で不一致でない場合は、ステップS111またはステップS211に戻る。なお、新たに追加したステップにおいてY1信号が変化した場合には、ステップS102またはステップS202に戻る。
〈他の実施形態〉
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
本発明は、快適な空調環境の実現を効率よく行うため、既存の汎用のサーモスタットを用いて新たに導入したインバータ制御の空調機を利用可能とする環境を提供するという効果を有し、空調制御の仲介装置、空調制御システム、空調制御方法および空調制御プログラムとして有用である。
第1実施形態に係る空調制御システムの概観図である。 第1および第2実施形態に係るサーモスタットの例である。 第1および第2実施形態に係るサーモスタットから出力される制御信号を示す図である。 第1実施形態に係る仲介装置の概略構成図である。 第1実施形態に係る仲介装置の空調目標温度値の決定方法を示す図である。 第1実施形態に係る仲介装置の空調目標温度値の決定方法を示す図である。 第1実施形態に係る仲介装置で行われる処理のタイミングチャートである。 第1実施形態に係る仲介装置で行われる処理のタイミングチャートである。 第1実施形態に係る仲介装置で行われる処理のタイミングチャートである。 第1実施形態に係る仲介装置で行われる処理のタイミングチャートである。 サーモスタットから出力された信号に15分間変化がない場合に第1実施形態に係る仲介装置で行われる制御をまとめた表である。 第2実施形態に係る仲介装置の概略構成図である。 第2実施形態に係る仲介装置の空調目標温度値の決定方法を示す図である。 第2実施形態に係る仲介装置の空調目標温度値の決定方法を示す図である。 第2実施形態に係る仲介装置で行われる処理のタイミングチャートである。 第2実施形態に係る仲介装置で行われる処理のタイミングチャートである。 第2実施形態に係る仲介装置で行われる処理のタイミングチャートである。 第2実施形態に係る仲介装置で行われる処理のタイミングチャートである。 サーモスタットから出力された信号に15分間変化がない場合に第2実施形態に係る仲介装置で行われる制御をまとめた表である。 第1および第2実施形態の変形例(8)に係る空調制御システムの外観図である。 第1および第2実施形態の変形例(8)に係る空調制御システムの外観図である。
符号の説明
1 空調制御システム
10 室外機
20a−20c 室内機
30 サーモスタット(空調インターフェース)
40a−40c,400a−400c 仲介装置
81,82 通信線
88 冷媒路

Claims (8)

  1. 自己の温度センサで検知する第1室温値と自己に設定された設定温度とに基づき接点を変化させる空調インターフェース(30a−30c)に接続され、空調機(10,20a−20c)と前記空調インターフェースとを仲介する空調制御のための仲介装置(40a―40c,400a−400c)であって、
    前記接点の変化を検出する検出部(44a,404a)と、
    温度情報を記憶する記憶部(42,402)と、
    前記空調機を動作させるための空調目標温度値を決定する空調目標温度値決定部(44e,404e)と、
    を備え、
    前記空調目標温度値決定部は、前記接点の変化と、前記温度情報とに基づき前記空調目標温度値を決定する、
    仲介装置。
  2. 前記温度情報は、前記空調機を構成する室内機で検知される第2室温値に関する情報と前記室内機を動作させる温度の限界値に関する情報とを含み、
    前記空調目標温度値決定部は、前記第2室温値に基づいて算出された第1の値または前記限界値を前記空調目標温度値として決定する、
    請求項1に記載の仲介装置。
  3. 前記空調機に対して前記空調目標温度値および空調停止の指令を送信する送信部(44g,404g)をさらに備え、
    前記記憶部は、前記送信部によって送信された前記第1の値を記憶する空調目標温度値記憶領域(42b,402b)と前記限界値に関する情報を記憶する限界値記憶領域(42c,402c)とを有し、
    前記空調目標温度値決定部は、前記限界値である前記空調目標温度値または前記空調停止の指令が送信された後に前記接点の変化が検出された場合、前記空調目標温度値記憶領域に記憶された前記第1の値を空調目標温度値として決定する、
    請求項2に記載の仲介装置。
  4. 前記限界値は、冷房運転時の下限値または暖房運転時の上限値である、
    請求項2または3に記載の仲介装置。
  5. 前記限界値は、冷房運転時の上限値および下限値、または暖房運転時の上限値および下限値である、
    請求項2または3に記載の仲介装置。
  6. 請求項1記載の仲介装置(40a−40c,400a―400c)と、
    前記仲介装置によって空調機との接続が仲介される前記空調インターフェース(30a−30c)と、
    前記仲介装置から送信される前記空調目標温度値に基づき空調制御を行う前記空調機(10,20a−20c)と、
    を備える空調制御システム。
  7. 自己の温度センサで検知する第1室温値と自己に設定された設定温度とに基づき接点を変化させる空調インターフェース(30a―30c)を利用して空調機(10,20a−20c)を制御するための空調制御方法であって、
    前記接点の変化を検出する第1ステップと、
    温度情報を記憶する第2ステップと、
    前記空調機を動作させるための空調目標温度値を決定する第3ステップと、
    を備え、
    第3ステップでは、前記接点の変化と、前記温度情報とに基づき前記空調目標温度値を決定する、
    空調制御方法。
  8. 自己の温度センサで検知する第1室温値と自己に設定された設定温度とに基づき接点を変化させる空調インターフェース(30a―30c)を利用して空調機(10,20a−20c)を制御するためにコンピュータに実行させる空調制御プログラムであって、
    前記接点の変化を検出する第1ステップと、
    温度情報を記憶する第2ステップと、
    前記空調機を動作させるための空調目標温度値を決定する第3ステップと、
    を備え、
    第3ステップでは、前記接点の変化と、前記温度情報とに基づき前記空調目標温度値を決定する、
    空調制御プログラム。
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