JP2009209902A - 副室式内燃機関及びその燃焼方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】低オクタン価燃料と高オクタン価燃料との双方を使用しつつ、リーン運転領域の更なる拡大と熱効率の向上とを図る。
【解決手段】副室式内燃機関1は、主室2と、互いに対向するように配置された第1副室3a及び第2副室3bとを備える。第1燃料噴射弁14aは主室2内の第1副室3a側に低オクタン価燃料を供給し、第2燃料噴射弁14bは主室2内の第2副室13b側に高オクタン価燃料を供給する。C/U20は、第1点火プラグ15aの点火により第1副室3aから主室2内に第1トーチ火炎を噴出させると共に第2点火プラグ15bの点火により第2副室3bから主室2内に第2トーチ火炎を噴出させ、運転状態に応じて、これら第1、第2トーチ火炎の衝突位置を制御する。
【選択図】図1
【解決手段】副室式内燃機関1は、主室2と、互いに対向するように配置された第1副室3a及び第2副室3bとを備える。第1燃料噴射弁14aは主室2内の第1副室3a側に低オクタン価燃料を供給し、第2燃料噴射弁14bは主室2内の第2副室13b側に高オクタン価燃料を供給する。C/U20は、第1点火プラグ15aの点火により第1副室3aから主室2内に第1トーチ火炎を噴出させると共に第2点火プラグ15bの点火により第2副室3bから主室2内に第2トーチ火炎を噴出させ、運転状態に応じて、これら第1、第2トーチ火炎の衝突位置を制御する。
【選択図】図1
Description
本発明は、主たる燃焼室である主室の他に副室を備える副室式内燃機関及びその燃焼方法に関する。
ガソリン燃料を燃焼させる内燃機関の一例として、副室式内燃機関がある(例えば、特許文献1を参照)。この副室式内燃機関は、主たる燃焼室の他に副室を備え、該副室からトーチ火炎を噴出させることによって主室内における混合気の燃焼を促進させるものであり、通常の火花点火式内燃機関と比べて可燃限界空燃比を希薄化することができ、熱効率の高い運転を可能とする。
また、同様に熱効率の高い運転を可能とするものとして、圧縮自己着火式内燃機関がある(例えば、特許文献2を参照)。特許文献2に記載の圧縮自己着火式内燃機関は、オクタン化の異なる二種類の燃料を用い、低負荷運転では着火性の高い低オクタン化燃料のみを供給する一方、中・高負荷運転では低オクタン価燃料の供給量を一定に保持しつつ、負荷が高まるほど耐ノック性の高い高オクタン化燃料の供給量を多くすることで、広い運転範囲において圧縮自己着火燃焼の安定化を図るようにしている。
特開昭60−45716号公報
特開2000−179368号公報
ところで、近年、燃費の一層の向上が要求されており、リーン運転領域の更なる拡大と熱効率の向上とが望まれている。
ここで、副室式内燃機関においてリーン運転領域の更なる拡大を図るためには、特に低負荷運転時に安定した燃焼を実現し、未燃HCの増大をいかに抑制するかが課題となる。また、副室式内燃機関ではトーチ火炎がピストン頂面や燃焼室壁面に衝突し易い傾向にあり、かかるトーチ火炎のピストン頂面又は燃焼室壁面への衝突による冷却損失を低減する必要もある。
ここで、副室式内燃機関においてリーン運転領域の更なる拡大を図るためには、特に低負荷運転時に安定した燃焼を実現し、未燃HCの増大をいかに抑制するかが課題となる。また、副室式内燃機関ではトーチ火炎がピストン頂面や燃焼室壁面に衝突し易い傾向にあり、かかるトーチ火炎のピストン頂面又は燃焼室壁面への衝突による冷却損失を低減する必要もある。
一方、特許文献2に記載の圧縮自己着火式内燃機関では、オクタン価の異なる二種類の燃料を用いているところ、この二種類の燃料が常に十分確保されているとは限らず、例えば低負荷運転時に高オクタン価燃料を混在させて供給しなければならない事態も想定される。このような場合には圧縮自己着火による安定した燃焼が実現できず、リーン運転領域を拡大させることは困難となる。特に燃料改質装置を備え、補給された燃料の改質を行って低オクタン化燃料と高オクタン化燃料とを確保する場合には、常に両燃料を十分に確保しておくことが難しいことから、低オクタン価燃料と高オクタン価燃料との双方を供給することを前提とした上で、リーン運転領域を更に拡大する方法を検討する必要がある。
本発明は、以上のような課題に着目してなされたものであり、低オクタン価燃料と高オクタン価燃料との双方を使用しつつ、リーン運転領域の更なる拡大と熱効率の向上とを図ることを目的とする。
そのため、本発明に係る副室式内燃機関では、主室内の一方側に低オクタン価燃料を供給すると共に他方側に低オクタン価燃料を供給し、主室内に複数の火炎を発生させると共に該複数の火炎の衝突位置を運転状態に応じて制御するようにした。
本発明に係る副室式内燃機関によると、主室内で複数の火炎を衝突させると共にその衝突位置を運転状態に応じて制御するので、冷却損失を抑制しつつ、運転状態に応じた燃焼形態を実現し、特に低負荷運転時における未燃HCの生成と高負荷運転時におけるノッキングとを効果的に抑制することができる。
以下、本発明の実施形態を図に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る副室式内燃機関(以下、単に「機関」という)を示している。図1において、機関1は、主たる燃焼室である主室2と、この主室2に隣接する2つの副室(第1副室3a,第2副室3b)とを備えている。第1副室3a及び第2副室3bは互いに対向するように配置されており、それぞれ連通路4a,4bを介して主室2に連通している。好ましくは、第1副室3a(連通路4a)及び第2副室3b(連通路4b)は、主室2の中心軸線Lを挟んで対向配置される。
図1は、本発明の第1実施形態に係る副室式内燃機関(以下、単に「機関」という)を示している。図1において、機関1は、主たる燃焼室である主室2と、この主室2に隣接する2つの副室(第1副室3a,第2副室3b)とを備えている。第1副室3a及び第2副室3bは互いに対向するように配置されており、それぞれ連通路4a,4bを介して主室2に連通している。好ましくは、第1副室3a(連通路4a)及び第2副室3b(連通路4b)は、主室2の中心軸線Lを挟んで対向配置される。
主室2は、シリンダヘッド5の下面と、シリンダブロック6に摺動可能に挿入されたピストン7とによって形成される。この主室2には、2つの吸気ポート8(第1吸気ポート8a,8b)及び2つの排気ポート9(第1排気ポート9a,9b)が開口しており、これらの各開口部には吸気バルブ10(10a,10b)、排気バルブ11(11a,11b)がそれぞれ設けられる。吸気バルブ10(10a,10b)は、吸気カム12(12a,12b)によって開閉駆動され、排気バルブ11a、11bは、排気カム13(13a、13b)によって開閉駆動される。なお、第1吸気ポート8a及び第1排気ポート9aは上記中心軸線Lよりも第1副室3a側に位置し、第2吸気ポート8b及び第2排気ポート9bは上記中心軸線Lよりも第2副室3b側に位置する。
第1吸気ポート8a及び第2吸気ポート8bには、第1燃料噴射弁(第1燃料供給手段)14a、第2燃料噴射弁(第2燃料供給手段)14bがそれぞれ設けられている。
第1燃料噴射弁14aは図示しない第1燃料供給系に接続されており、該第1燃料供給系から供給される低オクタン価燃料を第1吸気ポート8a内に噴射する。一方、第2燃料噴射弁14bは図示しない第2燃料供給系に接続されており、該第2燃料供給系から供給される高オクタン価燃料を第2吸気ポート8b内に供給する。
第1燃料噴射弁14aは図示しない第1燃料供給系に接続されており、該第1燃料供給系から供給される低オクタン価燃料を第1吸気ポート8a内に噴射する。一方、第2燃料噴射弁14bは図示しない第2燃料供給系に接続されており、該第2燃料供給系から供給される高オクタン価燃料を第2吸気ポート8b内に供給する。
第1燃料噴射弁14aから噴射された低オクタン価燃料は第1吸気ポート8a内で新気と混合されて主室2内に導入され、第2燃料噴射弁14bから噴射された高オクタン価燃料は第2吸気ポート8b内で新気と混合されて主室2内に導入される。この結果、低オクタン価燃料と新気の混合気が主室2内の第1副室3a側に供給され、高オクタン価燃料と新気の混合気が主室2内の第2副室3b側に供給されることになる。
なお、低オクタン価燃料及び高オクタン価燃料は、予め分離されたものがそれぞれ補給されてもよいし、(車両に)補給された燃料を燃料改質装置によって低オクタン価燃料と高オクタン価燃料とに分離したものでもよい。
主室2内に供給された混合気の一部は、圧縮行程時に連通路4a,4bを介して第1副室3a、第2副室3b内に導入される。ここで、第1副室3aには第1吸気ポート8aの出口近傍の混合気が導入され、第2副室3bには第2吸気ポート8bの出口近傍の混合気が導入されるため、両副室3a、3b内の混合気の空燃比は、主室2内の混合気の空燃比と比較してリッチなものとなる。なお、第1副室3a及び/又は第2副室3bにも燃料噴射弁(燃料供給手段)を設け、この副室用の燃料噴射弁による燃料噴射によって第1副室3a及び/又は第2副室3b内に混合気を形成するようにしてもよいことはもちろんである。
第1副室3aには、該第1副室3a内の混合気を点火する第1点火プラグ(第1点火手段)15aが設けられ、第2副室3bには、該第2副室3b内の混合気を点火する第2点火プラグ(第2点火手段)15bが設けられている。
第1点火プラグ15aによって第1副室3a内の混合気を点火すると第1副室3a内の圧力が上昇し、第1副室3aから主室2へと連通路4aを介してトーチ火炎(第1トーチ火炎)が噴出する。同様に、第2点火プラグ15bによって第2副室3b内の混合気を点火すると第2副室3b内の圧力が上昇し、第2副室3bから主室2へと連通路4bを介してトーチ火炎(第2トーチ火炎)が噴出する。第1点火プラグ15aと第2点火プラグ15bとを駆動すると、第1副室3a、第2副室3bからそれぞれ第1トーチ火炎、第2トーチ火炎が噴出し、両トーチ火炎は主室2内で衝突することになる。
コントロールユニット(C/U)20は、各種センサから出力される検出信号を入力し、これら検出信号に基づいて第1燃料噴射弁14a、第2燃料噴射弁14bによる燃料噴射(噴射量、噴射時期)及び第1点火プラグ15a、第2点火プラグ15bによる点火(点火時期)等を制御する。上記各種センサとしては、アクセル開度APOを検出するアクセル開度センサ21、機関1の吸入空気量Qaを検出するエアフローメータ22、機関1の冷却水温度Twを検出する水温センサ23、機関1の回転速度Neを検出する回転速度センサ24、第1燃料噴射弁14aに供給される低オクタン価燃料の燃料組成(オクタン価)を検出する第1燃料性状センサ(第1オクタン価検出手段)25、第2燃料噴射弁14bに供給される高オクタン価燃料の燃料組成(オクタン価)を検出する第2燃料性状センサ(第2オクタン価検出手段)26などがある。
次に、C/U20による制御を説明する。C/U20は、第1燃料噴射弁14a及び第2燃料噴射弁14bを制御して、主室2内の第1副室3a側に低オクタン価燃料(混合気)を、主室2内の第2副室3b側に高オクタン価燃料(混合気)を供給する。
そして、主室2内に2つのトーチ火炎を発生させると共に、該2つのトーチ火炎を主室2内で衝突させて、この衝突に伴う乱流効果によって主室2内の混合気の燃焼を促進させる。すなわち、C/U20は、第1点火プラグ15a及び第2点火プラグ15bの駆動を制御して、第1副室3aから主室2内に第1トーチ火炎を、第2副室3bから主室2内に第2トーチ火炎を噴出させると共に、両トーチ火炎の衝突位置を機関1の運転条件に応じて変更する。より具体的には、低負荷運転時においては、第1トーチ火炎と第2トーチ火炎とを、主室2内の高オクタン価燃料(の混合気)が配置された第1副室3a側で衝突させる一方、高負荷運転時においては、第1トーチ火炎と第2トーチ火炎とを主室2内の低オクタン価燃料(の混合気)が配置された第2副室3b側で衝突させる。
本実施形態において、かかるトーチ火炎の衝突位置の制御は、第1点火プラグ15aの点火時期と第2点火プラグ15bの点火時期との位相差を制御することにより行う。
図2は、本実施形態においてC/U20が実行する制御のフローチャートである。図2において、ステップS1では、各種センサの検出信号を読込む。
図2は、本実施形態においてC/U20が実行する制御のフローチャートである。図2において、ステップS1では、各種センサの検出信号を読込む。
ステップS2では、読込んだ各種センサの検出信号に基づき、高オクタン価燃料、低オクタン価燃料の噴射量及び噴射時期をそれぞれ設定する。本実施形態では、低負荷運転時においては可能な限り超リーン空燃比(例えば、空燃比が30以上)となるように噴射量が設定される。また、運転条件に応じて高オクタン価燃料量と低オクタン価燃料量との割合を変化させたり、噴射時期を異ならせたりすることも可能である。
ステップS3では、第1点火プラグ15aの点火時期と第2点火プラグ15bの点火時期との位相差Δt(=第1点火プラグ15aの点火時期(deg BTDC)−第2点火プラグ15bの点火時期(deg BTDC))を設定する。具体的には、機関1の負荷(例えば、基本燃料噴射量Tp=K×Qa/Ne)に基づいて、図3に示すようなテーブルを参照して点火時期の位相差Δtを設定する。これにより、低負荷運転時においては第1点火プラグ15aが第2点火プラグ15bよりも先に動作し、その動作時間差は負荷が低いほど大きくなる。一方、高負荷運転時においては第2点火プラグ15bが第1点火プラグ15aよりも先に動作し、その動作時間差は負荷が高いほど大きくなる。
ステップS4では、ステップS3で設定された点火時期の位相差Δtを主室2内に噴射される燃料の性状に応じて補正する。具体的には、第2燃料噴射弁14bから噴射される高オクタン価燃料のオクタン価(RON2)と、第1燃料噴射弁14aから噴射される低オクタン価燃料のオクタン価(RON1)との差をRON勾配ΔRON(=RON2−RON1)として算出し、このRON勾配ΔRONに基づいて図4に示すようなテーブルを参照して補正係数Kを算出し、この補正係数Kをステップ2で設定された点火時期の位相差Δtに乗算する(Δt←Kt×Δt)。
図4に示すように、RON勾配ΔRONが設定値(設計基準値)であるときに補正係数Kt=1.0となり、RON勾配が設定値よりも小さくなるほど、補正係数Ktも小さな値(<1.0)となる。これにより、高オクタン価燃料と低オクタン価燃料とのオクタン価の差が小さくなるほど、点火時期の位相差Δtも小さくなる。なお、このステップS4での補正は、基本的には燃料改質装置を備える構成において必要となるものであり、低オクタン価燃料及び高オクタン価燃料として常に一定のオクタン価のものが補給される構成においては行わなくてもよい。
ステップS5では、上記位相差Δtに基づき第1点火プラグ15a、第2点火プラグ15bの点火時期(IT1,IT2)を設定する。具体的には、低負荷運転時においては、第1点火プラグ15aの点火時期IT1に対し、第2点火プラグ15bの点火時期IT2が位相差Δtだけ遅れた時期に設定される一方、高負荷運転時においては、第2点火プラグ15bの点火時期IT2に対し、第1点火プラグ15aの点火時期IT1が位相差Δtだけ遅れた時期に設定される。
ステップS6では、燃料噴射を行う。すなわち、ステップS2で設定した噴射時期及び噴射量に基づき第1燃料噴射弁14a、第2燃料噴射弁14bを開弁駆動する。これにより、第1燃料噴射弁14aは所定量の低オクタン価燃料を噴射すると共に第2燃料噴射弁14bは所定量の高オクタン価燃料を噴射し、主室2内の第1副室3a側には低オクタン価燃料(の混合気)が配置され、第2副室3b側に高オクタン価燃料(の混合気)が配置されることになる。
ステップS7では、副室内の混合気を点火する。すなわち、ステップS5で設定した点火時期IT1、IT2に基づき第1点火プラグ15a、第2点火プラグ15bを駆動する。これにより、低負荷運転時においては、まず第1副室3aから第1トーチ火炎が主室2内に噴出し、その後に第2副室3bから第2トーチ火炎が主室2内に噴出することになり、高負荷運転時においては、まず第2副室3bから第2トーチ火炎が主室2内に噴出し、その後に第1副室3aから第1トーチ火炎が主室2内に噴出することになる。
次に、本実施形態の作用を説明する。
上述したように、本実施形態に係る副室式内燃機関では、低負荷運転時においては第1点火プラグ15aを先に駆動し、これに遅れて第2点火プラグ15bを駆動する。これにより、第1副室3aから第1トーチ火炎が噴出し、その後に第2副室3bから第2トーチ火炎が噴出することとなるが、主室2内の混合気は超リーンであり、またトーチ火炎は強せん断流となるため、第1、第2トーチ火炎が噴出しただけでは主室2内での火炎伝播はほとんど生じない。このため、図5に示すように、第1トーチ火炎と第2トーチ火炎とは主室2内の高オクタン価(高RON)燃料が配置されている側(すなわち、第2副室3b側)で衝突する。このトーチ火炎の衝突によって火炎が拡がり、まず高オクタン価燃料が燃焼し、その燃焼はトーチ火炎の衝突による乱流効果によって促進される。そして、この高オクタン価燃料の燃焼に伴う主室2内の熱及び圧力が上昇によって低オクタン価燃料の自着火も誘発される。これにより、超リーン空燃比(30以上)であっても高オクタン化燃料及び低オクタン化燃料の安定した燃焼が可能となり、未燃HCの排出量を低減できる。
上述したように、本実施形態に係る副室式内燃機関では、低負荷運転時においては第1点火プラグ15aを先に駆動し、これに遅れて第2点火プラグ15bを駆動する。これにより、第1副室3aから第1トーチ火炎が噴出し、その後に第2副室3bから第2トーチ火炎が噴出することとなるが、主室2内の混合気は超リーンであり、またトーチ火炎は強せん断流となるため、第1、第2トーチ火炎が噴出しただけでは主室2内での火炎伝播はほとんど生じない。このため、図5に示すように、第1トーチ火炎と第2トーチ火炎とは主室2内の高オクタン価(高RON)燃料が配置されている側(すなわち、第2副室3b側)で衝突する。このトーチ火炎の衝突によって火炎が拡がり、まず高オクタン価燃料が燃焼し、その燃焼はトーチ火炎の衝突による乱流効果によって促進される。そして、この高オクタン価燃料の燃焼に伴う主室2内の熱及び圧力が上昇によって低オクタン価燃料の自着火も誘発される。これにより、超リーン空燃比(30以上)であっても高オクタン化燃料及び低オクタン化燃料の安定した燃焼が可能となり、未燃HCの排出量を低減できる。
図6は、低負荷運転時の熱発生履歴を示している。従来の機関では、リーン運転領域を拡大すると、破線で示すように、燃焼が緩慢となり(燃焼期間が長くなり)、未燃HCの増大と効率の悪化を招いてしてしまうことになる。これに対し、本実施形態に係る副室式内燃機関では、実線で示すように、トーチ火炎の衝突によって生じる1段目の燃焼によって高オクタン価燃料を燃焼させ、この高オクタン価燃料の燃焼によって低オクタン価燃料の自着火が誘発される(2段目の燃焼)。このため、従来に比べてリーンな混合気であっても安定した燃焼を実現でき、リーン燃焼領域を拡大することができると共に燃焼期間も短くなって更なる低燃費(高効率な)運転が可能になる。
さらに本実施形態においては、高オクタン価燃料と低オクタン価燃料とのオクタン価の差(RON勾配ΔRON)が小さいほど点火時期の位相差Δtが小さく補正されるので、図7に示すように、RON勾配が小さいほど第1トーチ火炎と第2トーチ火炎との衝突位置が主室2の中心側に近づくことになる。これにより、RON勾配が大きい場合には高オクタン価燃料を早く燃焼させて未燃HCの生成を抑制し(図7(a))、ROM勾配が小さくなって均質に近い場合には第1トーチ火炎と第2トーチ火炎とを主室2のほぼ中心で衝突させ、そこから火炎伝播させることで主室2内にほぼ均等に火炎(燃焼)を進行させて未燃HCの生成を抑制する(図7(c))。
一方、高負荷運転時においては第2点火プラグ15bを先に駆動し、これに遅れて第1点火プラグ15aを駆動する。このため、図8に示すように、第1トーチ火炎と第2トーチ火炎とは主室2内の低オクタン価(低RON)燃料が配置されている側(第1副室3a側)で衝突する。このトーチ火炎の衝突によって火炎が拡がることで、まず低オクタン価燃料が燃焼し、その燃焼はトーチ火炎の衝突による乱流効果によって促進される。そして、この低オクタン価燃料の燃焼によって高オクタン価燃料も燃焼することになる。
図9は、高負荷運転時の熱発生履歴を示している。従来の機関では、破線で示すように、燃焼後半における自着火によるノッキングが問題となる(破線)。この問題は、特に主室2内に低オクタン価燃料がある場合に生じ易い。この点、本実施形態に係る副室式内燃機関では、実線で示すように、トーチ火炎の衝突によって生じる1段目の燃焼によって低オクタン価燃料を燃焼させ、この低オクタン価燃料の燃焼によって高オクタン価燃料を燃焼させる(2段目の燃焼)。このため、自着火によるノッキングの発生を抑制でき、例えば高オクタン価燃料を主室2内に均質に供給した場合と同等の負荷であっても安定した燃焼が可能となる。
さらに低負荷運転時と同様、本実施形態においては、高オクタン価燃料と低オクタン価燃料とのオクタン価の差(RON勾配)が小さいほど点火時期位相差Δtが小さく補正されるので、図10に示すように、ROM勾配が小さいほど1トーチ火炎と第2トーチ火炎との衝突位置が主室2の中心側に近づくことになる。これにより、RON勾配が大きい場合には、自着火性の高い低オクタン価燃料を早く燃焼させてノッキングの発生を抑制し(図10(a))、ROM勾配が小さくなって均質に近い場合には第1トーチ火炎と第2トーチ火炎とを主室2のほぼ中心で衝突させ、そこから火炎伝播させることでノッキングの発生を抑制する(図10(c))。
本実施形態において、C/U20が本発明に係る「燃焼制御手段」、「制御手段」として機能する。
本実施形態によると、副室式内燃機関において、第1副室3aから噴出する第1トーチ火炎と第2副室3bから噴出する第2トーチ火炎とを主室2内で衝突させて主室2内の混合気を燃焼させるようにしたので、トーチ火炎のピストン頂面た主室2壁面への衝突が抑制され、副室式内燃機関において生じ易い冷却損失を低減できる。また、第1トーチ火炎と第2トーチ火炎との衝突位置は、第1点火プラグ15aの点火時期と第2点火プラグ15bの点火時期との位相差を制御することによって、容易に制御することができ、これにより、運転状態に応じた適切な燃焼形態とすることができる。
本実施形態によると、副室式内燃機関において、第1副室3aから噴出する第1トーチ火炎と第2副室3bから噴出する第2トーチ火炎とを主室2内で衝突させて主室2内の混合気を燃焼させるようにしたので、トーチ火炎のピストン頂面た主室2壁面への衝突が抑制され、副室式内燃機関において生じ易い冷却損失を低減できる。また、第1トーチ火炎と第2トーチ火炎との衝突位置は、第1点火プラグ15aの点火時期と第2点火プラグ15bの点火時期との位相差を制御することによって、容易に制御することができ、これにより、運転状態に応じた適切な燃焼形態とすることができる。
また、低負荷運転時においては第1点火プラグ15aの点火時期を第2点火プラグ15bの点火時期よりも早く設定し、第1副室3aから噴出する第1トーチ火炎と第2副室3bから噴出する第2トーチ火炎とを主室2内の第2副室3b側(すなわち、高オクタン価燃料が配置された側)で衝突させるので、高オクタン価燃料の燃焼が促進されると共に、この高オクタン価燃料の燃焼によって低オクタン価燃料の自着火が誘発される。これにより、超リーン空燃比であっても安定した燃焼を実現して未燃HCの生成を抑制できる。また、更なるリーン運転領域の拡大が可能となり、低燃費運転を実現できる。
さらに、高負荷運転時においては第2点火プラグ15bの点火時期を第1点火プラグ15aの点火時期よりも早く設定し、第1副室3aから噴出する第1トーチ火炎と第2副室3bから噴出する第2トーチ火炎とを主室2内の第1副室3a側(すなわち、低オクタン価燃料が配置された側)で衝突させるので、自着火性の高い低オクタン価燃料を自着火に至る前に燃焼させることができる共に、この低オクタン価燃料の燃焼によって高オクタン価燃料の燃焼も促進される。これにより、高負荷運転時におけるノッキングの発生を抑制することができる。
ここで、高オクタン価燃料と低オクタン価燃料とのオクタン価の差(RON勾配)に応じて第1トーチ火炎と第2トーチ火炎との衝突位置を制御(変更)し、RON勾配が小さいほど衝突位置を主室2の中心側に制御することにより、供給される燃料の状態に合わせた燃焼を実現し、低負荷運転時においては効果的に未燃HCの生成を抑制し、高負荷運転時においては効果的にノッキングの発生を抑制できる。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。
図11は、第2実施形態に係る副室式内燃機関を示している。基本的な構成は上記第1実施形態における副室式内燃機関と同じである。第1実施形態との主な相違点は、第2実施形態に係る副室式内燃機関は、第1副室3a及び第2副室3bに水素供給路(水素供給手段)31a、31bが接続され、運転状態に応じて第1副室3a及び第2副室3bの少なくとも一方に水素を供給できるようになっていることである。すなわち、水素は水素貯蔵部(図示省略)から送出され、水素供給路31a,31bを介して第1副室3a、第2副室3bに供給される。水素供給量は、水素供給路31a.31bに設けられたバルブ等の水素量制御手段32a,32bによって調整される。水素量制御手段32a,32bの動作はC/U20によって制御される。
図11は、第2実施形態に係る副室式内燃機関を示している。基本的な構成は上記第1実施形態における副室式内燃機関と同じである。第1実施形態との主な相違点は、第2実施形態に係る副室式内燃機関は、第1副室3a及び第2副室3bに水素供給路(水素供給手段)31a、31bが接続され、運転状態に応じて第1副室3a及び第2副室3bの少なくとも一方に水素を供給できるようになっていることである。すなわち、水素は水素貯蔵部(図示省略)から送出され、水素供給路31a,31bを介して第1副室3a、第2副室3bに供給される。水素供給量は、水素供給路31a.31bに設けられたバルブ等の水素量制御手段32a,32bによって調整される。水素量制御手段32a,32bの動作はC/U20によって制御される。
図12は、第2実施形態においてC/U20が実行する制御のフローチャートである。図12において、ステップS11、ステップS12は、図2のステップS1、ステップS2と同様である。
ステップS13では、第1点火プラグ15a、第2点火プラグ15bの点火時期ITを設定する。ここでは、図2のステップS5と異なり、第1点火プラグ15aの点火時期と第2点火プラグ15bの点火時期とが同時期に設定される。
ステップS14では、第1副室3aに供給される水素量と第2副室3bに供給される水素量との差(水素供給量差)ΔMを設定する。具体的には、機関1の負荷に基づいて、図13に示すようなテーブルを参照して水素供給量差ΔMを設定する。これにより、低負荷運転時においては第1副室3aに供給される水素量が第2副室3bに供給される水素量よりも多くなり、その差は負荷が低いほど大きくなる。一方、高負荷運転時においては第2副室3bに供給される水素量が第1副室3aに供給される水素量よりも多くなり、その差は負荷が高いほど大きくなる。
ステップS15では、図2のステップS6と同様、燃料噴射を行う。これにより、主室2内の第1副室3a側には低オクタン価燃料が配置され、第2副室3b側に高オクタン価燃料が配置されることになる。
ステップS16では、上記水素供給量差ΔMに基づき第1副室3a及び第2副室3bに水素を供給する。ここで、水素供給量差ΔMを満たせばよく、常に第1副室3aと第2副室3bとの両方に水素を供給する必要はない(すなわち、いずれか一方のみに水素を供給するようにしてもよい)。
ステップS17では、副室内の混合気を点火する。すなわち、ステップS13で設定した点火時期ITに基づき第1点火プラグ15a、第2点火プラグ15bを駆動する。
供給される水素が多いほど副室内における燃焼が早くなり、トーチ火炎の噴出時期も早くなる。このため、本実施形態においても、低負荷運転時には、まず第1副室3aから第1トーチ火炎が主室2内に噴出し、その後に第2副室3bから第2トーチ火炎が主室2内に噴出することになり、第1トーチ火炎と第2トーチ火炎とは主室2内の高オクタン価燃料が配置された側(第2副室3b側)で衝突し、高負荷運転時においては、まず第2副室3bから第2トーチ火炎が主室2内に噴出し、その後に第1副室3aから第1トーチ火炎が主室2内に噴出することになり、第1トーチ火炎と第2トーチ火炎とは主室2内の低オクタン価燃料が配置された側(第1副室3a側)で衝突する。
供給される水素が多いほど副室内における燃焼が早くなり、トーチ火炎の噴出時期も早くなる。このため、本実施形態においても、低負荷運転時には、まず第1副室3aから第1トーチ火炎が主室2内に噴出し、その後に第2副室3bから第2トーチ火炎が主室2内に噴出することになり、第1トーチ火炎と第2トーチ火炎とは主室2内の高オクタン価燃料が配置された側(第2副室3b側)で衝突し、高負荷運転時においては、まず第2副室3bから第2トーチ火炎が主室2内に噴出し、その後に第1副室3aから第1トーチ火炎が主室2内に噴出することになり、第1トーチ火炎と第2トーチ火炎とは主室2内の低オクタン価燃料が配置された側(第1副室3a側)で衝突する。
このように、点火時期の位相差を制御することに代えて第1副室3aと第2副室3bへの水素供給量を制御することによっても第1トーチ火炎と第2トーチ火炎との衝突位置を容易に制御することができ、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、上記第1実施形態と同様、RON勾配に応じて水素供給量差ΔMを補正するようにしてもよく、この場合には、ROM勾配が小さいほど水素供給量差ΔMを小さく補正する。また、点火時期の位相差と水素供給量の両方を適宜制御するようにしてもよい。このようにすれば、第1トーチ火炎と第2トーチ火炎との衝突位置をより細かく制御することが可能となる。
次に、本発明の第3実施形態を説明する。
図14は、第3実施形態に係る副室式内燃機関を示している。本実施形態に係る副室式内燃機関は、副室が1つしかなく、また、主室内の混合気を点火する点火プラグ(以下「主室点火プラグ」という)が設けられている点で上記第1、第2実施形態と相違する。
図14は、第3実施形態に係る副室式内燃機関を示している。本実施形態に係る副室式内燃機関は、副室が1つしかなく、また、主室内の混合気を点火する点火プラグ(以下「主室点火プラグ」という)が設けられている点で上記第1、第2実施形態と相違する。
図14に示すように、本実施形態では、副室3と主室点火プラグ17とが対向するように配置される。好ましくは、副室3(連通路4)及び主室点火プラグ17は、主室2の中心軸線Lを挟んで対向配置される。第1吸気ポート8a及び第1排気ポート9aは上記中心軸線Lよりも副室3側に位置し、第2吸気ポート8b及び第2排気ポート9bは上記中心軸線Lよりも主室点火プラグ15c側に位置する。その他の構成については第1、第2実施形態と同様である。但し、本実施形態においては、副室3内の混合気を点火する点火プラグ15(第1、第2実施形態における第1点火プラグ15aに相当する)を「副室点火プラグ」と呼ぶことにする。
かかる構成において、C/U20は、主室2内に低オクタン価燃料及び高オクタン価燃料を供給し、副室点火プラグ15の点火時期と主室点火プラグ17の点火時期との位相差を制御することにより、副室3から噴出されるトーチ火炎と主室点火プラグ17によって開始される火炎伝播(面)との衝突位置を制御する。なお、上記第2実施形態のように、副室3に水素供給通路を接続し、副室3内への水素供給量を調整することによってトーチ火炎と火炎伝播(面)との衝突位置を制御するようにしてもよい。
具体的には、低負荷運転時には、図15(b)に示すように、第1燃料噴射弁14a、第2燃料噴射弁14bより燃料を噴射して、主室2内の副室3側に低オクタン価燃料を、主室2内の主室点火プラグ17側に高オクタン価燃料を供給(配置)する。
そして、副室点火プラグ15を先に駆動し、これに遅れて主室点火プラグ17を駆動する。これにより、まず副室3からトーチ火炎が噴出し、このトーチ火炎と、主室点火プラグ15cにより開始された火炎伝播面とが主室2内の主室点火プラグ17側(すなわち、高オクタン価燃料が配置された側)で衝突する。この結果、高オクタン価燃料の燃焼が促進されると共に、この高オクタン価燃料の燃焼によって低オクタン価燃料の自着火が誘発され、超リーン空燃比であっても安定した燃焼を実現して未燃HCの生成を抑制できる。また、従来の機関に比べて更なるリーン運転領域の拡大が可能となる。
なお、本実施形態においても、図16に示すように、高オクタン価燃料と低オクタン価燃料とのオクタン価の差(RON勾配)が小さいほど副室点火プラグ15の点火時期と主室点火プラグ17の点火時期との位相差を小さくし、トーチ火炎と火炎伝播面との衝突位置を主室2の中心側に近づけるようにしてもよいことはもちろんである。また、本実施形態においては、高負荷運転時には高オクタン価燃料の割合を増大させるのが好ましい。
ところで、以上説明した実施形態では燃料を吸気ポートに噴射しているが、筒内に直接燃料を噴射する2つの燃料噴射弁を設け、この2つの燃料噴射弁によって主室2内に低オクタン価燃料と高オクタン価燃料とを配置するようにしてもよい。
また、点火時期の位相差や副室への水素供給量を制御することによって主室2内における2つの火炎(第1トーチ火炎と第2トーチ火炎、トーチ火炎と火炎伝播面)の衝突位置を制御(変更)することを示したが、これに限るものではない。例えば、点火プラグに供給する点火エネルギーに差を設けることで2つのトーチ火炎の衝突位置を制御するようにしてもよい。例えば、上記第1実施形態において、第1点火プラグ15aに供給する点火エネルギーを第2点火プラグ15bに供給する点火エネルギーよりも大きくすれば、第1トーチ火炎と第2トーチ火炎とを主室2内の第2副室3b側で衝突させることができる。また、点火プラグと連通路の位置関係を変えてトーチ火炎の噴出時期を変更し、これにより、2つのトーチ火炎の衝突位置を制御するようにしてもよい。
さらに、上記各実施形態では、主室2内において2つの火炎を衝突させる構成を示しているが、3つ以上の火炎を衝突させるようにしてもよい。
1…副室式内燃機関、2…主室、3…副室、3a…第1副室、3b…第2副室、4a,4b…連通路、14a…第1燃料噴射弁(第1燃料供給手段)、14b…第2燃料噴射弁(第2燃料供給手段)、15…副室点火プラグ(副室点火手段)、15a…第1点火プラグ(第1点火手段)、15b…第2点火プラグ(第2点火手段)、17…主室点火プラグ(主室点火手段)、20…コントロールユニット(C/U)、21…アクセル開度センサ、22…エアフローメータ、23…水温センサ、24…回転速度センサ、25…第1燃料性状センサ(第1オクタン価検出手段)、26…第2燃料性状センサ(第2オクタン価検出手段)、31a,31b…水素供給路、32a,32b…水素量制御手段
Claims (15)
- 主たる燃焼室である主室と、連通路を介して前記主室に連通する少なくとも1つの副室とを有する副室式内燃機関であって、
前記主室内の一方側に低オクタン価燃料を供給し、他方側に高オクタン価燃料を供給する燃料供給手段と、
前記主室内に前記副室から噴出するトーチ火炎を含む複数の火炎を前記主室内の一方側と他方側とにおいて発生させると共に該複数の火炎を衝突させて該主室内の混合気を燃焼させる燃焼制御手段と、を備え、
前記燃焼制御手段は、運転状態に応じて前記複数の火炎の衝突位置を制御することを特徴とする副室式内燃機関。 - 前記燃焼制御手段は、低負荷運転時に前記複数の火炎を前記主室内の前記高オクタン価燃料が供給された側で衝突させることを特徴とする請求項1記載の副室式内燃機関。
- 主たる燃焼室である主室と、
それぞれが連通路を介して前記主室と連通し、互いに対向するように配置された第1副室及び第2副室と、
前記主室内の前記第1副室側に低オクタン価燃料を供給する第1燃料供給手段と、
前記主室内の前記第2副室側に高オクタン価燃料を供給する第2燃料供給手段と、
前記第1副室内の混合気を点火する第1点火手段と、
前記第2副室内の混合気を点火する第2点火手段と、
運転状態を検出する運転状態検出手段と、
前記運転状態に応じて、前記第1点火手段の点火によって第1副室から前記主室内に噴出する第1トーチ火炎と、前記第2点火手段の点火によって前記第2副室から前記主室内に噴出する第2トーチ火炎との衝突位置を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の副室式内燃機関。 - 前記制御手段は、低負荷運転時に前記第1トーチ火炎と前記第2トーチ火炎とを前記主室内の前記第2副室側で衝突させることを特徴とする請求項3記載の副室式内燃機関。
- 前記制御手段は、高負荷運転時に前記第1トーチ火炎と前記第2トーチ火炎とを前記主室内の前記第1副室側で衝突させることを特徴とする請求項3又は請求項4記載の副室式内燃機関。
- 前記低オクタン価燃料のオクタン価を検出する第1オクタン価検出手段と、
前記高オクタン価燃料のオクタン価を検出する第2オクタン価検出手段と、を備え、
前記制御手段は、前記高オクタン価燃料と前記低オクタン価燃料とのオクタン価の差が小さいほど、前記第1トーチ火炎と前記第2トーチ火炎との衝突位置を前記主室の中心に近づけることを特徴とする請求項4又は請求項5記載の副室式内燃機関。 - 前記制御手段は、前記第1点火手段の点火時期と前記第2点火手段の点火時期との位相差を制御することによって前記第1トーチ火炎と前記第2トーチ火炎との衝突位置を制御することを特徴とする請求項3〜6のいずれか1つに記載の副室式内燃機関。
- 前記第1副室及び前記第2副室の少なくとも一方に水素を供給可能な水素供給手段を備え、
前記制御手段は、前記第1副室への水素供給量と前記第2副室への水素供給量の差を制御することによって前記第1トーチ火炎と前記第2トーチ火炎との衝突位置を制御することを特徴とする請求項3〜7のいずれか1つに記載の副室式内燃機関。 - 前記制御手段は、低負荷運転時においては、前記第1副室のみに水素を供給し、又は、前記第1副室への水素供給量を前記第2副室への水素供給量よりも多くすることを特徴とする請求項8記載の副室式内燃機関。
- 前記制御手段は、前記第1点火手段への点火エネルギーと第2点火手段への点火エネルギーとの差を制御することによって前記第1トーチ火炎と前記第2トーチ火炎との衝突位置を制御することを特徴とする請求項3〜8のいずれか1つに記載の副室式内燃機関。
- 主たる燃焼室である主室と、
前記主室内の混合気を点火する主室点火手段と、
連通路を介して前記主室と連通し、前記主室点火手段に対向するように配置された副室と、
前記副室内の混合気を点火する副室点火手段と、
前記主室内の前記副室側に低オクタン価燃料を供給する第1燃料供給手段と、
前記主室内の前記主室点火手段側に高オクタン価燃料を供給する第2燃料供給手段と、
運転状態を検出する運転状態検出手段と、
運転状態に応じて、前記副室点火手段の点火によって前記副室から前記主室内に噴出するトーチ火炎と、前記主室点火手段の点火によって開始される火炎伝播との衝突位置を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の副室式内燃機関。 - 前記制御手段は、低負荷運転時に前記トーチ火炎と前記火炎伝播とを前記主室内の前記主室点火手段側で衝突させることを特徴とする請求項11記載の副室式内燃機関。
- 主たる燃焼室である主室と、連通路を介して前記主室に連通する少なくとも1つの副室とを有する副室式内燃機関の燃焼方法であって、
前記主室内の一方側に低オクタン価燃料を供給し、他方側に高オクタン価燃料を供給するステップと、
前記主室内に、前記副室から噴出するトーチ火炎を含む複数の火炎を発生させ、該複数の火炎を衝突させて該主室内の混合気を燃焼させるステップと、含み、
低負荷運転時に、前記複数の火炎を前記主室内の前記高オクタン価燃料が供給された側で衝突させることを特徴とする副室式内燃機関の燃焼方法。 - 主たる燃焼室である主室と、互いに対向するように配置された第1副室及び第2副室とを有する副室式内燃機関の燃焼方法であって、
前記主室内の前記第1副室側に低オクタン価燃料を供給し、前記第2副室側に高オクタン価燃料を供給するステップと、
前記第1副室から前記主室内に第1トーチ火炎を噴出させる共に前記第2副室から前記主室内に第2トーチ火炎を噴出させ、前記第1トーチ火炎と前記第2トーチ火炎と衝突させて該主室内の混合気を燃焼させるステップと、を含み、
低負荷運転時に、前記第1トーチ火炎と前記第2トーチ火炎とを前記主室内の前記第2副室側で衝突させることを特徴とする請求項13記載の副室式内燃機関の燃焼方法。 - 主たる燃焼室である主室と、該主室内の混合気を点火する主室点火手段に対向するように配置された副室とを有する副室式内燃機関の燃焼方法であって、
前記主室内の前記副室側に低オクタン価燃料を供給し、前記主室点火手段側に高オクタン価燃料を供給するステップと、
前記副室から前記主室内にトーチ火炎を噴出させると共に前記主室点火手段の点火によって火炎伝播を開始させ、前記トーチ火炎と前記火炎伝播と衝突させて該主室内の混合気を燃焼させるステップと、を含み、
低負荷運転時に、前記トーチ火炎と前記火炎伝播とを前記主室内の前記主室点火手段側で衝突させることを特徴とする請求項13記載の副室式内燃機関の燃焼方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008056777A JP2009209902A (ja) | 2008-03-06 | 2008-03-06 | 副室式内燃機関及びその燃焼方法 |
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Cited By (1)
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KR20140124015A (ko) * | 2012-04-11 | 2014-10-23 | 미츠비시 쥬고교 가부시키가이샤 | 2 사이클 가스 엔진 |
-
2008
- 2008-03-06 JP JP2008056777A patent/JP2009209902A/ja active Pending
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KR20140124015A (ko) * | 2012-04-11 | 2014-10-23 | 미츠비시 쥬고교 가부시키가이샤 | 2 사이클 가스 엔진 |
KR101664640B1 (ko) * | 2012-04-11 | 2016-10-10 | 미츠비시 쥬고교 가부시키가이샤 | 2 사이클 가스 엔진 |
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