JP2009208274A - ボールペンの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【目的】 ボールペンチップまたは接続部材とインキ収容管とのペン先の抜ける方向に対しての保持力が低下することがなく、強固に固定できる。
【構成】 ボールペンチップよりも軟質の材料からなるインキ収容管又はインキ収容管に対する接続部材の内孔にボールペンチップを挿入して固定するボールペンの製造方法において、前記ボールペンチップの、前記インキ収容管又は接続部材に挿入される接続端を、インキ収容管又は接続部材に挿入した後に、ボールペンチップよりも硬質で且つボールペンチップの接続端開口部径よりも小径の先端部と大径の後部とを有する押し付け面を有する治具を、インキ収容管又は接続部材の後端開口部より挿入してボールペンチップの接続端開口部に挿入し接続端の外形部を外側に押圧変形して、インキ収容管又は接続部材の内壁に食い込ませて固定する。
【選択図】 図3
【構成】 ボールペンチップよりも軟質の材料からなるインキ収容管又はインキ収容管に対する接続部材の内孔にボールペンチップを挿入して固定するボールペンの製造方法において、前記ボールペンチップの、前記インキ収容管又は接続部材に挿入される接続端を、インキ収容管又は接続部材に挿入した後に、ボールペンチップよりも硬質で且つボールペンチップの接続端開口部径よりも小径の先端部と大径の後部とを有する押し付け面を有する治具を、インキ収容管又は接続部材の後端開口部より挿入してボールペンチップの接続端開口部に挿入し接続端の外形部を外側に押圧変形して、インキ収容管又は接続部材の内壁に食い込ませて固定する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、ボールペンチップよりも軟質の材料からなるインキ収容管又はインキ収容管に対する接続部材の内孔にボールペンチップを挿入して固定するボールペンの製造方法に関する。
従来、ボールペン体のインキ収容管の開口部内にペン先の後端を挿入して固定する方法として、凸部の形成による乗り越え嵌合が知られているが、これはインキ収容管に接続する前の段階で、予めボールペンチップの圧入部に凸部が形成されているものであった。
特開2002−331786号公報
しかしながら、上記にあるようなこれまでに実施されている方法では、インキ収容管又はインキ収容管に対する接続部材にチップを挿入する際に、ボールペンチップのインキ収容管又はインキ収容管に対する接続部材への挿入部外表面に形成された凸部により、インキ収容管又はインキ収容管に対する接続部材の中孔内を移動する際に、インキ収容管又はインキ収容管に対する接続部材の内面を、パイプの軸心に対して外側に押し広げながらチップが挿入されて移動するため、パイプの内孔の表面に、チップの通った跡が付いてしまい、ペン先の抜ける方向に対しての保持力が弱くなり強い固定が得られなかった。
本発明は、ボールペンチップよりも軟質の材料からなるインキ収容管又はインキ収容管に対する接続部材の内孔にボールペンチップを挿入して固定するボールペンの製造方法において、前記ボールペンチップの、前記インキ収容管又は接続部材に挿入される接続端を、インキ収容管又は接続部材に挿入した後に、ボールペンチップよりも硬質で且つボールペンチップの接続端開口部径よりも小径の先端部と大径の後部とを有する押し付け面を有する治具を、インキ収容管又は接続部材の後端開口部より挿入してボールペンチップの接続端開口部に挿入し接続端の外形部を外側に押圧変形して、インキ収容管又は接続部材の内壁に食い込ませて固定するボールペンの製造方法を要旨とする。
ボールペンチップをインキ収容管又はインキ収容管に対する接続部材を介して接続する際に、前記ボールペンチップの、前記インキ収容管又は接続部材に挿入される接続端を、インキ収容管又は接続部材に挿入した後に、前記治具をインキ収容管又は接続部材の後端開口部より挿入してボールペンチップの接続端開口部に挿入し接続端の外形部を外側に押圧変形して、インキ収容管又は接続部材の内壁に食い込ませて固定するため、ボールペンチップが挿入された、インキ収容管又はインキ収容管に対する接続部材の中孔の表面が、ボールペンチップを挿入する前の状態で維持されるため、ボールペンチップとインキ収容管又はインキ収容管に対する接続部材とが強固に固定出来る。
本発明のボールペン体の製造方法は、ボールペンチップをインキ収容管又はインキ収容管に対する接続部材を介して接続する際に、前記ボールペンチップの、前記インキ収容管又は接続部材に挿入される接続端を、インキ収容管又は接続部材に挿入した後に、前記治具をインキ収容管又は接続部材の後端開口部より挿入してボールペンチップの接続端開口部に挿入し接続端の外形部を外側に押圧変形して、インキ収容管又は接続部材の内壁に食い込ませて固定するものである。
ボールペンチップは、インキ通路となる貫通穴の先端開口部に、筆記部材としてのボールを、その一部が突出するように回転自在に抱持したものであり、貫通穴の途中に、ボールの後退を規制する内方突出部を形成し、また、貫通穴の開口部をボールの直径よりも縮径化して抜け落ち防止している。内方突出部は、インキ通路の有効断面積を少なくするので、また、ボールそのものもインキ通路の断面積を少なくするので、内方突出部に溝状のインキ通路を形成し、ボールの外側部分にインキが供給されるようになされているものが多い。また、不使用時のインキ漏れや空気の混入などを抑制するために、ボールの後にコイルスプリングなどの弾撥部材を配置してボールを前方付勢することなどもなされる。
ボールペンチップの材質としては、筆記部材としてのボールを、回転自在に抱持するボールホルダーに加工されるもので、ステンレスや洋白、真鍮などの合金が使用できる。加工性を重視するために、切削性が高く、塑性変形性に富んだものが望ましい。
また、ボールは、タングステンカーバイドやシリコンカーバイドなどの焼結体が使用できる。
ボールペンチップの材質としては、筆記部材としてのボールを、回転自在に抱持するボールホルダーに加工されるもので、ステンレスや洋白、真鍮などの合金が使用できる。加工性を重視するために、切削性が高く、塑性変形性に富んだものが望ましい。
また、ボールは、タングステンカーバイドやシリコンカーバイドなどの焼結体が使用できる。
インキ収容管及びインキ収容管に対する接続部材の材質は、合成樹脂製の材質が使用可能であるが、蒸気透過性などを考慮する必要がある。合成樹脂では、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブチレンテレフタレートなどが、製造の容易さやインキ色の視認性などから好適に使用される。また、着色を施したり、顔料や体質材などを配合することなども適宜なせる。
インキ収容管に収容されるインキとしては、水を主媒体とした水性インキ、アルコールなどの有機溶剤を主媒体とした油性インキのいずれも使用可能であり、これに着色成分である顔料及び/または染料、凍結防止などのための高沸点有機溶剤、被筆記面への定着性を付与する樹脂成分、表面張力や粘弾性、潤滑性などを調整する界面活性剤や多糖類、防錆・防黴剤などが配合されたものであり、誤字修正などを目的とした酸化チタンなどの白色隠蔽成分を配合したものであってもよい。
インキ収容管に収容されるインキとしては、水を主媒体とした水性インキ、アルコールなどの有機溶剤を主媒体とした油性インキのいずれも使用可能であり、これに着色成分である顔料及び/または染料、凍結防止などのための高沸点有機溶剤、被筆記面への定着性を付与する樹脂成分、表面張力や粘弾性、潤滑性などを調整する界面活性剤や多糖類、防錆・防黴剤などが配合されたものであり、誤字修正などを目的とした酸化チタンなどの白色隠蔽成分を配合したものであってもよい。
押圧加工を施す工程は、インキ収容管にインキを充填する前に実施するのが好ましいが、インキを充填した後に行ってもよい。
押圧加工を施す治具としては、押し付け面と略同一面に形成し、外側に向かって変形させるために、ボールペンチップよりも硬質の材料でできたものとする必要があり、元が比較的柔らかい材質であっても圧縮させて実質的にブランク材よりも硬質となればよい。上述のブランク材の材質を考慮すると、超硬やハイス鋼などが好ましい。
押し付け面を有する治具の形状としては、ボールペンチップの接続端開口部に挿入し、接続端の外形部を外側に押圧変形するために、ボールペンチップの接続端開口部径よりも小径の先端部と大径の後部とを有する押し付け面を有している。
押圧加工を施す治具としては、押し付け面と略同一面に形成し、外側に向かって変形させるために、ボールペンチップよりも硬質の材料でできたものとする必要があり、元が比較的柔らかい材質であっても圧縮させて実質的にブランク材よりも硬質となればよい。上述のブランク材の材質を考慮すると、超硬やハイス鋼などが好ましい。
押し付け面を有する治具の形状としては、ボールペンチップの接続端開口部に挿入し、接続端の外形部を外側に押圧変形するために、ボールペンチップの接続端開口部径よりも小径の先端部と大径の後部とを有する押し付け面を有している。
以下、各実施例においては、アルファベットの順に工程が移行するものとする。
工程(a)図1参照
チャック(図示せず)などで固定されたボールペンチップ1のボール側先端のテーパ面に、ワーク押さえ治具2を当接する。
チャック(図示せず)などで固定されたボールペンチップ1のボール側先端のテーパ面に、ワーク押さえ治具2を当接する。
工程(b)図2参照
ワーク押さえ治具2にて、ボールペンチップ1をインキ収容管3の内孔に挿入する。
ワーク押さえ治具2にて、ボールペンチップ1をインキ収容管3の内孔に挿入する。
工程(c)図3参照
インキ収容管3の後端開口部(図示せず)より押圧治具4を挿入し、工程(b)にてインキ収容管3の内孔に挿入されたボールペンチップ1の接続端1a部分の内孔に押圧治具4の先端が挿入されるように押し当てる。押圧治具4の先端は、先端が尖った円錐形状を有しており、その側壁部分が傾斜した押し付け面4aとなっている。押し付け面4aの最大外径部分は、ボールペンチップ1の接続端1a部分の内孔の開口径よりも大径となっており、押圧治具4を前進させることによって接続端1aを拡径状に変形させる。拡径された接続端1aの外形部は、インキ収容管3の内壁に食い込み、ボールペンチップ1とインキ収容管3とが固定される。
インキ収容管3の後端開口部(図示せず)より押圧治具4を挿入し、工程(b)にてインキ収容管3の内孔に挿入されたボールペンチップ1の接続端1a部分の内孔に押圧治具4の先端が挿入されるように押し当てる。押圧治具4の先端は、先端が尖った円錐形状を有しており、その側壁部分が傾斜した押し付け面4aとなっている。押し付け面4aの最大外径部分は、ボールペンチップ1の接続端1a部分の内孔の開口径よりも大径となっており、押圧治具4を前進させることによって接続端1aを拡径状に変形させる。拡径された接続端1aの外形部は、インキ収容管3の内壁に食い込み、ボールペンチップ1とインキ収容管3とが固定される。
工程(d)図4参照
押圧加工終了後、押圧治具4をインキ収容管3より外す。
押圧加工終了後、押圧治具4をインキ収容管3より外す。
1 ボールペンチップ
1a 接続端
2 押圧治具
3 インキ収容管
4 押し付け治具
4a 押し付け面
1a 接続端
2 押圧治具
3 インキ収容管
4 押し付け治具
4a 押し付け面
Claims (1)
- ボールペンチップよりも軟質の材料からなるインキ収容管又はインキ収容管に対する接続部材の内孔にボールペンチップを挿入して固定するボールペンの製造方法において、前記ボールペンチップの、前記インキ収容管又は接続部材に挿入される接続端を、インキ収容管又は接続部材に挿入した後に、ボールペンチップよりも硬質で且つボールペンチップの接続端開口部径よりも小径の先端部と大径の後部とを有する押し付け面を有する治具を、インキ収容管又は接続部材の後端開口部より挿入してボールペンチップの接続端開口部に挿入し接続端の外形部を外側に押圧変形して、インキ収容管又は接続部材の内壁に食い込ませて固定するボールペンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008051415A JP2009208274A (ja) | 2008-02-29 | 2008-02-29 | ボールペンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008051415A JP2009208274A (ja) | 2008-02-29 | 2008-02-29 | ボールペンの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2009208274A true JP2009208274A (ja) | 2009-09-17 |
Family
ID=41181904
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2008051415A Pending JP2009208274A (ja) | 2008-02-29 | 2008-02-29 | ボールペンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2009208274A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015009438A (ja) * | 2013-06-28 | 2015-01-19 | ぺんてる株式会社 | ボールペンチップの製造方法 |
JP2016034724A (ja) * | 2014-08-01 | 2016-03-17 | ゼブラ株式会社 | 筆記具及び該筆記具の製造方法 |
JP2016034723A (ja) * | 2014-08-01 | 2016-03-17 | ゼブラ株式会社 | 筆記具及び該筆記具の製造方法 |
-
2008
- 2008-02-29 JP JP2008051415A patent/JP2009208274A/ja active Pending
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