JP2009207981A - 排ガス浄化用酸化触媒 - Google Patents
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Abstract
【課題】コストを抑えつつ、パティキュレート等の高沸点物質に対して優れた酸化性能を備える排ガス浄化用酸化触媒を提供する。
【解決手段】排ガス浄化用酸化触媒は、一般式Mn2−x−yAgxZryO3で表され、0.05≦x≦0.2かつ0.05≦y≦0.3である複合酸化物を含む。前記一般式において、0.05≦x≦0.2かつ0.05≦y≦0.3である。また、排ガス浄化用酸化触媒は、一般式Mn2−x−y−zAgxZryMzO3で表される複合酸化物を含む。前記一般式において、MはCe、Ru、Ni、Coからなる群から選択される1種の金属であり、0.05≦x≦0.2かつ0.05≦y≦0.3かつ0.02≦z≦0.2である。前記複合酸化物は、いずれもYを含まないので安価であり、排ガス浄化用酸化触媒として用いることにより、カーボンブラック燃焼ピーク温度を実用上必要とされる340℃以下の温度とすることができる。
【選択図】なし
【解決手段】排ガス浄化用酸化触媒は、一般式Mn2−x−yAgxZryO3で表され、0.05≦x≦0.2かつ0.05≦y≦0.3である複合酸化物を含む。前記一般式において、0.05≦x≦0.2かつ0.05≦y≦0.3である。また、排ガス浄化用酸化触媒は、一般式Mn2−x−y−zAgxZryMzO3で表される複合酸化物を含む。前記一般式において、MはCe、Ru、Ni、Coからなる群から選択される1種の金属であり、0.05≦x≦0.2かつ0.05≦y≦0.3かつ0.02≦z≦0.2である。前記複合酸化物は、いずれもYを含まないので安価であり、排ガス浄化用酸化触媒として用いることにより、カーボンブラック燃焼ピーク温度を実用上必要とされる340℃以下の温度とすることができる。
【選択図】なし
Description
本発明は、内燃機関の排ガス中に含まれるパティキュレートや炭化水素を酸化して浄化する排ガス浄化用酸化触媒に関する。
従来、内燃機関の排ガス中に含まれるパティキュレートや炭化水素を酸化して浄化するために、アルミナ等の耐熱性担体に触媒としての貴金属を担持し、さらに酸化反応を促進するために酸化セリウム等を混合した排ガス浄化酸化触媒が用いられている。前記従来の排ガス浄化酸化触媒によれば、前記排ガス中に含まれる低沸点の揮発性有機化合物は酸化することができるが、パティキュレート等の酸化には十分な機能を得ることができない。
これは、前記パティキュレート等の沸点が高いことによる。そこで、前記排ガス中に含まれるパティキュレート等を酸化するために、より強い酸化反応雰囲気を得ることのできる酸化触媒として、2種類の金属元素を含む複合酸化物を用いることが検討されている。
前記複合酸化物として、従来、YMnO3を含むものが知られている(例えば、特許文献1,2参照)。前記YMnO3を含む複合酸化物によれば、前記排ガス浄化酸化触媒として用いることにより、前記パティキュレート等の高沸点物質をより低温で酸化することができる。
しかしながら、前記複合酸化物はイットリウム(Y)を主要元素として含むため高価であり、より安価で、前記パティキュレート等の高沸点物質に対して従来のYMnO3と同等以上の酸化性能を備える酸化触媒が望まれる。
特開2007−216099号公報
特開2007−307446号公報
本発明は、前記事情に鑑み、コストを抑えつつ、パティキュレート等の高沸点物質に対して優れた酸化性能を備える排ガス浄化用酸化触媒を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明者らは、イットリウムに代えて他の金属を用いる触媒について種々検討した。その結果、銀に他の金属を組み合わせることにより、所期の目的を達成できることを見い出し、本発明に到達した。銀それ自体は、イットリウムよりも高価であるが、銀の使用量を限定すると共に、イットリウム及び銀よりも廉価な他の金属と組み合わせることにより、コストを抑えつつ、パティキュレート等の高沸点物質に対して優れた酸化性能を備える排ガス浄化用酸化触媒を得ることができる。
そこで、本発明の第1の態様の排ガス浄化用酸化触媒は、一般式Mn2−x−yAgxZryO3で表され、0.05≦x≦0.2かつ0.05≦y≦0.3である複合酸化物を含むことを特徴とする。
本発明の排ガス浄化用酸化触媒において、前記複合酸化物はイットリウム(Y)を含まないので、従来のYMnO3を含む複合酸化物に対して安価であり、Mn、Ag、Zrを前記の範囲で含むことによりカーボン粒子に対して優れた酸化活性を得ることができる。従って、本発明の第1の態様の排ガス浄化用酸化触媒は、パティキュレート等の高沸点物質に対して優れた酸化性能を得ることができる。
本発明の排ガス浄化用酸化触媒において、銀の含有量を示すxが0.2を超えると、イットリウムを用いる場合に比較してコストを抑える効果を得ることができない。また、前記複合酸化物は前記一般式において、x,yのいずれかが前記範囲外であるときには、前記範囲内であるときに比較して、パティキュレート等の高沸点物質に対して期待した酸化性能を得ることができない。
また、本発明の第2の態様の排ガス浄化用酸化触媒は、一般式Mn2−x−y−zAgxZryMzO3で表されると共に、MはCe、Ru、Ni、Coからなる群から選択される1種の金属であり、0.05≦x≦0.2かつ0.05≦y≦0.3かつ0.02≦z≦0.2である複合酸化物を含むことを特徴とする。
前記複合酸化物は、前記第1の態様の排ガス浄化用酸化触媒の複合酸化物において、さらにCe、Ru、Ni、Coからなる群から選択される1種の金属を含んでいてもよく、カーボン粒子に対して前記第1の態様の排ガス浄化用酸化触媒の複合酸化物と同等の優れた酸化活性を得ることができる。従って、本発明の第2の態様の排ガス浄化用酸化触媒は、パティキュレート等の高沸点物質に対して優れた酸化性能を得ることができる。
前記複合酸化物は前記一般式において、x,y,zのいずれかが前記範囲外であるときには、前記範囲内であるときに比較して、パティキュレート等の高沸点物質に対して期待した酸化性能を得ることができない。
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。図1乃至図6は本実施形態の排ガス浄化用酸化触媒における複合酸化物の組成とカーボンブラック燃焼ピーク温度との関係を示すグラフであり、図7は比較例の複合酸化物の組成とカーボンブラック燃焼ピーク温度との関係を示すグラフである。
本実施形態の排ガス浄化用酸化触媒は、一般式Mn2−x−yAgxZryO3で表され、0.05≦x≦0.2かつ0.05≦y≦0.3である複合酸化物からなるか、または一般式Mn2−x−y−zAgxZryMzO3で表されると共に、MはCe、Ru、Ni、Coからなる群から選択される1種の金属であり、0.05≦x≦0.2かつ0.05≦y≦0.3かつ0.02≦z≦0.2である複合酸化物からなるものである。
前記複合酸化物は、例えば、次のようにして製造することができる。
まず、一般式Mn2−x−yAgxZryO3で表される複合酸化物の場合は、Mn、Ag、Zrのそれぞれの硝酸塩を、前記一般式においてx、yがそれぞれ前記範囲となるモル比で混合し、さらにリンゴ酸と水とを加えて、乳鉢で混合する。また、一般式Mn2−x−y−zAgxZryMzO3で表される複合酸化物の場合は、Mn、Ag、Zrのそれぞれの硝酸塩と、Ce、Ru、Ni、Coからなる群から選択される1種の金属の硝酸塩とを、前記一般式においてx、y、zがそれぞれ前記範囲となるモル比で混合し、さらにリンゴ酸と水とを加えて、乳鉢で混合する。
前記乳鉢での混合は、例えば50℃の温度で、15分間行う。次に、得られた混合物を大気中で、例えば350℃の温度で1時間焼成することにより、焼成物を得る。次に、得られた焼成物を乳鉢で、粉砕する。そして、得られた粉砕物を大気中で、例えば800℃の温度で1時間焼成することより、粉末状の前記複合酸化物を得ることができる。
前記複合酸化物は、いずれも、イットリウムを含まないので安価であり、排ガス浄化用酸化触媒として用いたときに、パティキュレート等の高沸点物質のモデルとしてのカーボンブラックに対し、その燃焼ピーク温度を実用上必要とされる340℃以下の温度とすることができる。
次に、本発明の実施例及び比較例を示す。
本実施例では、まず、硝酸マンガン6水和物と、硝酸銀と、硝酸酸化ジルコニウム2水和物と、リンゴ酸と、水とを所定のモル比となるように混合し、乳鉢で、50℃の温度で、15分間混合した。次に、得られた混合物を、大気中、350℃の温度で1時間焼成して一次焼成物を得た。次に、得られた焼成物を乳鉢で粉砕し、得られた粉砕物を大気中、800℃の温度で1時間焼成することより、一般式Mn1.9−xAgxZr0.1O3で表される複合酸化物を得た。
本実施例では、前記複合酸化物の一般式におけるxを、0,0.01,0.02,0.05,0.1,0.2とし、6通りの複合酸化物を得た。
次に、本実施例で得られた複合酸化物のパティキュレートに対する酸化特性を評価するために、該複合酸化物をパティキュレートのモデルとしてのカーボンブラックと混合して、カーボンブラックの熱分析試験を行った。熱分析試験は、本実施例で得られた各複合酸化物とカーボンブラックとを、複合酸化物:カーボンブラック=20:1(重量比)となるように秤量し、メノウ乳鉢で5分間混合したものを試料とし、ブルカー・エイエックス株式会社製熱分析装置(商品名:TG−DTA2000SA)を用いて、100ml/分の流量で乾燥空気を流しながら、室温から600℃まで、10℃/分の速度で昇温することにより行った。各複合酸化物とカーボンブラックとの混合物の燃焼ピーク温度を、カーボンブラック燃焼ピーク温度として、表1及び図1に示す。
表1及び図1から、Mn1.9−xAgxZr0.1O3で表される複合酸化物では、0.05≦x≦0.2の範囲であるときに、排ガス浄化用酸化触媒として用いることにより、カーボンブラック燃焼ピーク温度を実用上必要とされる340℃以下の温度とすることができることが明らかである。
本実施例では、まず、硝酸マンガン6水和物と、硝酸銀と、硝酸酸化ジルコニウム2水和物と、リンゴ酸と、水とを所定のモル比となるように混合し、乳鉢で、50℃の温度で、15分間混合した。次に、得られた混合物を、大気中、350℃の温度で1時間焼成して一次焼成物を得た。次に、得られた焼成物を乳鉢で粉砕し、得られた粉砕物を大気中、800℃の温度で1時間焼成することより、一般式Mn1.95−yAg0.05ZryO3で表される複合酸化物を得た。
本実施例では、前記複合酸化物の一般式におけるyを、0,0.05,0.1,0.2,0.3,0.4とし、6通りの複合酸化物を得た。
次に、本実施例で得られた複合酸化物のパティキュレートに対する酸化特性を評価するために、本実施例で得られた複合酸化物を用いた以外は実施例1と全く同一にして、カーボンブラックの熱分析試験を行った。各複合酸化物とカーボンブラックとの混合物の燃焼ピーク温度を、カーボンブラック燃焼ピーク温度として、表2及び図2に示す。
表2及び図2から、Mn1.95Ag0.05ZryO3で表される複合酸化物では、0.05≦y≦0.3の範囲であるときに、排ガス浄化用酸化触媒として用いることにより、カーボンブラック燃焼ピーク温度を実用上必要とされる340℃以下の温度とすることができることが明らかである。
以上のように、表1〜2及び図1〜2から、一般式Mn2−x−yAgxZryO3で表される複合酸化物は、0.05≦x≦0.2かつ0.05≦y≦0.3であるときに、排ガス浄化用酸化触媒として用いることにより、カーボンブラック燃焼ピーク温度を実用上必要とされる340℃以下の温度とすることができることが明らかである。
本実施例では、まず、硝酸マンガン6水和物と、硝酸銀と、硝酸酸化ジルコニウム2水和物と、硝酸セリウム6水和物と、リンゴ酸と、水とを所定のモル比となるように混合し、乳鉢で、50℃の温度で、15分間混合した。次に、得られた混合物を、大気中、350℃の温度で1時間焼成して一次焼成物を得た。次に、得られた焼成物を乳鉢で粉砕し、得られた粉砕物を大気中、800℃の温度で1時間焼成することより、一般式Mn1.85−zAg0.05Zr0.1CezO3で表される複合酸化物を得た。
本実施例では、前記複合酸化物の一般式におけるzを、0,0.02,0.05,0.1,0.2,0.3とし、6通りの複合酸化物を得た。
次に、本実施例で得られた複合酸化物のパティキュレートに対する酸化特性を評価するために、本実施例で得られた複合酸化物を用いた以外は実施例1と全く同一にして、カーボンブラックの熱分析試験を行った。各複合酸化物とカーボンブラックとの混合物の燃焼ピーク温度を、カーボンブラック燃焼ピーク温度として、表3及び図3に示す。
表3及び図3から、Mn1.85−zAg0.05Zr0.1CezO3で表される複合酸化物では、0.02≦z≦0.2の範囲であるときに、排ガス浄化用酸化触媒として用いることにより、カーボンブラック燃焼ピーク温度を実用上必要とされる340℃よりも十分に低い温度とすることができることが明らかである。
本実施例では、まず、硝酸マンガン6水和物と、硝酸銀と、硝酸酸化ジルコニウム2水和物と、硝酸ルテニウム溶液(小島化学薬品株式会社製、Ru濃度:51g/リットル、全硝酸濃度:254g/リットル)と、リンゴ酸と、水とを所定のモル比となるように混合し、乳鉢で、50℃の温度で、15分間混合した。次に、得られた混合物を、大気中、350℃の温度で1時間焼成して一次焼成物を得た。次に、得られた焼成物を乳鉢で粉砕し、得られた粉砕物を大気中、800℃の温度で1時間焼成することより、一般式Mn1.85−zAg0.05Zr0.1RuzO3で表される複合酸化物を得た。
本実施例では、前記複合酸化物の一般式におけるzを、0,0.02,0.05,0.1とし、4通りの複合酸化物を得た。
次に、本実施例で得られた複合酸化物のパティキュレートに対する酸化特性を評価するために、本実施例で得られた複合酸化物を用いた以外は実施例1と全く同一にして、カーボンブラックの熱分析試験を行った。各複合酸化物とカーボンブラックとの混合物の燃焼ピーク温度を、カーボンブラック燃焼ピーク温度として、表4及び図4に示す。
表4及び図4から、Mn1.85−zAg0.05Zr0.1RuzO3で表される複合酸化物では、0.02≦z≦0.1の範囲であるときに、排ガス浄化用酸化触媒として用いることにより、カーボンブラック燃焼ピーク温度を実用上必要とされる340℃よりも十分に低い温度とすることができることが明らかである。
本実施例では、まず、硝酸マンガン6水和物と、硝酸銀と、硝酸酸化ジルコニウム2水和物と、硝酸ニッケル6水和物と、リンゴ酸と、水とを所定のモル比となるように混合し、乳鉢で、50℃の温度で、15分間混合した。次に、得られた混合物を、大気中、350℃の温度で1時間焼成して一次焼成物を得た。次に、得られた焼成物を乳鉢で粉砕し、得られた粉砕物を大気中、800℃の温度で1時間焼成することより、一般式Mn1.85−zAg0.05Zr0.1NizO3で表される複合酸化物を得た。
本実施例では、前記複合酸化物の一般式におけるzを、0,0.02,0.05とし、3通りの複合酸化物を得た。
次に、本実施例で得られた複合酸化物のパティキュレートに対する酸化特性を評価するために、本実施例で得られた複合酸化物を用いた以外は実施例1と全く同一にして、カーボンブラックの熱分析試験を行った。各複合酸化物とカーボンブラックとの混合物の燃焼ピーク温度を、カーボンブラック燃焼ピーク温度として、表5及び図5に示す。
表5及び図5から、Mn1.85−zAg0.05Zr0.1NizO3で表される複合酸化物では、0.02≦z≦0.05の範囲であるときに、排ガス浄化用酸化触媒として用いることにより、カーボンブラック燃焼ピーク温度を実用上必要とされる340℃よりも十分に低い温度とすることができることが明らかである。
本実施例では、まず、硝酸マンガン6水和物と、硝酸銀と、硝酸酸化ジルコニウム2水和物と、硝酸コバルト6水和物と、リンゴ酸と、水とを所定のモル比となるように混合し、乳鉢で、50℃の温度で、15分間混合した。次に、得られた混合物を、大気中、350℃の温度で1時間焼成して一次焼成物を得た。次に、得られた焼成物を乳鉢で粉砕し、得られた粉砕物を大気中、800℃の温度で1時間焼成することより、一般式Mn1.85−zAg0.05Zr0.1CozO3で表される複合酸化物を得た。
本実施例では、前記複合酸化物の一般式におけるzを、0,0.02,0.05とし、3通りの複合酸化物を得た。
次に、本実施例で得られた複合酸化物のパティキュレートに対する酸化特性を評価するために、本実施例で得られた複合酸化物を用いた以外は実施例1と全く同一にして、カーボンブラックの熱分析試験を行った。各複合酸化物とカーボンブラックとの混合物の燃焼ピーク温度を、カーボンブラック燃焼ピーク温度として、表6及び図6に示す。
表6及び図6から、Mn1.85−zAg0.05Zr0.1CozO3で表される複合酸化物では、0.02≦z≦0.05の範囲であるときに、排ガス浄化用酸化触媒として用いることにより、カーボンブラック燃焼ピーク温度を実用上必要とされる340℃よりも十分に低い温度とすることができることが明らかである。
以上のように、表3〜6及び図3〜6から、一般式Mn2−x−y−zAgxZryMzO3で表される複合酸化物は、MがCe、Ru、Ni、Coからなる群から選択される1種の金属であり、0.05≦x≦0.2かつ0.05≦y≦0.3かつ0.02≦z≦0.2であるときに、排ガス浄化用酸化触媒として用いることにより、カーボンブラック燃焼ピーク温度を実用上必要とされる340℃以下の温度とすることができることが明らかである。
〔比較例〕
本比較例では、まず、硝酸マンガン6水和物と、硝酸銀と、硝酸酸化ジルコニウム2水和物と、硝酸プラセオジウム6水和物と、リンゴ酸と、水とを所定のモル比となるように混合し、乳鉢で、50℃の温度で、15分間混合した。次に、得られた混合物を、大気中、350℃の温度で1時間焼成して一次焼成物を得た。次に、得られた焼成物を乳鉢で粉砕し、得られた粉砕物を大気中、800℃の温度で1時間焼成することより、一般式Mn1.85−zAg0.05Zr0.1PrzO3で表される複合酸化物を得た。
〔比較例〕
本比較例では、まず、硝酸マンガン6水和物と、硝酸銀と、硝酸酸化ジルコニウム2水和物と、硝酸プラセオジウム6水和物と、リンゴ酸と、水とを所定のモル比となるように混合し、乳鉢で、50℃の温度で、15分間混合した。次に、得られた混合物を、大気中、350℃の温度で1時間焼成して一次焼成物を得た。次に、得られた焼成物を乳鉢で粉砕し、得られた粉砕物を大気中、800℃の温度で1時間焼成することより、一般式Mn1.85−zAg0.05Zr0.1PrzO3で表される複合酸化物を得た。
本比較例では、前記複合酸化物の一般式におけるzを、0,0.02,0.05,0.1,0.2とし、5通りの複合酸化物を得た。
次に、本比較例で得られた複合酸化物のパティキュレートに対する酸化特性を評価するために、本比較例で得られた複合酸化物を用いた以外は実施例1と全く同一にして、カーボンブラックの熱分析試験を行った。各複合酸化物とカーボンブラックとの混合物の燃焼ピーク温度を、カーボンブラック燃焼ピーク温度として、表7及び図7に示す。
表7及び図7から、Mn1.85−zAg0.05Zr0.1PrzO3で表される複合酸化物では、0.02≦z≦2.0の範囲であるときに、カーボンブラック燃焼ピーク温度を実用上必要とされる340℃よりも低い温度とすることができず、排ガス浄化用酸化触媒として用いることができないことが明らかである。
従って、一般式Mn2−x−y−zAgxZryMzO3で表される複合酸化物であっても、MがCe、Ru、Ni、Coからなる群から選択される1種の金属以外の金属である場合には、カーボンブラック燃焼ピーク温度を実用上必要とされる340℃よりも低い温度とすることができず、排ガス浄化用酸化触媒として用いることができないことが明らかである。
Claims (2)
- 一般式Mn2−x−yAgxZryO3で表され、0.05≦x≦0.2かつ0.05≦y≦0.3である複合酸化物を含むことを特徴とする排ガス浄化用酸化触媒。
- 一般式Mn2−x−y−zAgxZryMzO3で表されると共に、MはCe、Ru、Ni、Coからなる群から選択される1種の金属であり、0.05≦x≦0.2かつ0.05≦y≦0.3かつ0.02≦z≦0.2である複合酸化物を含むことを特徴とする排ガス浄化用酸化触媒。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN103460502A (zh) * | 2011-04-19 | 2013-12-18 | 本田技研工业株式会社 | 锂离子氧电池 |
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2008
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