JP2009207793A - 内視鏡システム - Google Patents

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Abstract

【課題】実際に体内に挿入した内視鏡用の処置具が、どのような種類の処置具であるかを医師が適正に検知することができ、間違った処置具を挿入してしまった場合でも、最適な対応を取ることが可能な内視鏡システムを提供する。
【解決手段】内視鏡用の処置具の少なくとも一部に、処置具を識別するための識別情報を付し、内視鏡で撮影した画像を解析して識別情報を抽出/認識して、識別情報が有する情報をモニタ等で表示することにより、前記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は、内視鏡と内視鏡用処置具とを用いて診療等を行なう内視鏡システムに関し、詳しくは、内視鏡を用いて体内に挿入した処置具を、医師が適正に検知することを可能にする内視鏡システムに関する。
周知のように、内視鏡は、人体等の生体内に挿入されて、臓器の診断や検査等に利用されている。
また、周知のように、内視鏡は、基本的に、人体に挿入される挿入部、挿入部の操作や送気送水などの内視鏡の操作を行なう操作部、送気源や吸引ポンプ等と接続されるコネクタ(LG(Light Guide)コネクタ)、および、コネクタと操作部および挿入部を接続するユニバーサルコード(LG軟性部)等から構成される。
また、内視鏡による診療では、体内の観察による診断や検査のみならず、各種の処置具を用いて、様々な治療等が行なわれている。
内視鏡用の処置具としては、例えば、病変部の標本を採取するための生検鉗子、止血やマーキングを行なうためのクリップ、病変部を切除するためのスネア、病変部の組織を採取するための穿刺針、局所注射や薬剤散布を行なうための注射針、血管の拡張等を行なうためのステント等、実に様々な物が知られている。
また、個々の処置具でも、様々な種類がある。
例えば、生検鉗子であれば、標準型/口型/V字型などの形があり、また、それぞれの形で、孔あき/孔なし、および、針付き/針なしが、組み合わせで存在する。
また、クリップであれば、標準タイプ/ショートタイプ/ロングタイプの3種の長さがあり、また、止血用/クリップ用、さらに、止血用にも硬性病巣止血用/軟性病巣止血用のように、用途に応じた種類が有る。
このような処置具を用いる内視鏡での治療では、適正な治療を行なうためには、治療や病変部等に応じて、適正な処置具を使用する必要があるのは、もちろんである。
しかしながら、処置具には、種類が違っても、形が似ている物も多い。例えば、生検鉗子であれば、針付きを使用するつもりが、針無しを挿入してしまう等、間違った種類の処置具を体内に挿入してしまう場合も有り得る。特に、手術室や処置室において、処置具の装着等を行なう場所が暗い場合には、誤った処置具を挿入してしまう可能性は高くなる。
内視鏡で撮影した体内の画像によって、体内に挿入した処置具を見ることはできる。
しかしながら、内視鏡による体内の画像では、処置具の全域を視認することができない場合も多い。さらに、体内の画像では、遠近感を適正に把握することが困難であるため、例えば、クリップの標準タイプ/ショートタイプ/ロングタイプのような、処置具のサイズを正確に判断/確認することは困難である。
使用を考えた物と種類の異なる処置具を挿入してしまい、それに気付かずに治療や組織の採取等の処置を行なった場合には、適正な処置を行なうことができず、そればかりか、医療事故の原因にも成り得る重大な問題となる。
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決することにあり、内視鏡および内視鏡用処置具を用いて治療や検査等を行なうための内視鏡システムにおいて、医師が、実際に体内に挿入した処置具を適正に把握/確認することができ、間違った処置具を体内に挿入してしまった場合でも、処置具の交換や、挿入した処置具に応じた処置等、最適な対処を行なうことを可能にする内視鏡システムを提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明の内視鏡システムは、撮像素子によって画像を撮影する内視鏡と、前記内視鏡を用いて体内に挿入される、内視鏡用の処置具と、前記内視鏡が撮影した画像を処理する画像処理手段と、出力手段とを有し、前記処置具が、表面の少なくとも一部に、この処置具を識別するための識別情報を有し、かつ、前記画像処理手段は、前記内視鏡が撮影した画像を解析して、前記処置具の識別情報を抽出して認識し、この識別情報が有する情報を検出する画像解析手段を有し、さらに、前記出力手段は、前記検出手段が検出した情報を出力することを特徴とする内視鏡システムを提供する。
このような本発明の内視鏡システムにおいて、前記識別情報が、一次元もしくは二次元のバーコードであるのが好ましく、また、前記処置具が、内視鏡用のクリップであり、前記識別情報が、前記クリップのサイズの情報を含むのが好ましく、さらに、前記処置具が、順次使用される複数の処置具が配列されたものであり、各処置具が、前記識別情報に加え、処置具の残数を示す残数情報を有し、前記検出手段は、前記内視鏡が撮影した画像から、前記識別情報に加え、この残数情報も抽出して解析し、処置具の残数を検出し、さらに、前記出力手段は、前記処置具の種類に加え、処置具の残数も出力するのが好ましい。
本発明は、内視鏡および内視鏡用処置具を用いる内視鏡システムにおいて、処置具に、この処置具を識別するための識別情報を記し、内視鏡が撮影した画像を処理するプロセッサ等において、撮影した画像を解析して識別情報を抽出/認識して、識別情報が有する情報、すなわち現在体内に挿入している処置具の情報を出力する。
従って、本発明の内視鏡システムによれば、治療や検査等の処置を行なう医師が、現在体内に挿入している処置具の種類を正確に知見することができ、例えば、間違った種類の処置具を挿入してしまった場合でも、処置具の挿入し直しや、実際に挿入してしまった処置具に応じた処置など、最適な対処を行なうことが可能となる。
以下、本発明の内視鏡システムについて、添付の図面に示される好適実施例を基に、詳細に説明する。
本例において、内視鏡システム10は、一例として、図1に示す生検鉗子10および図2に示すクリップ処置具24、図3に示す内視鏡50、および、図5に示すプロセッサ112を有して構成される。
図1に、本発明の内視鏡システムを構成する生検鉗子の一例の概念図を示す。
図1に示す生検鉗子10は、本発明の内視鏡システムの特徴の1つである識別情報12を有する以外は、内視鏡50の鉗子チャンネル82から体内に挿入されて、生体組織の採取等を行なう公知の鉗子である。
図示例の生検鉗子10は、通常の生体鉗子と同様に、鉗子カップ14と、支持体16と、シース18と、操作ワイヤ20とを有して構成される。また、図示は省略するが、生検鉗子10の基端側(鉗子カップ14と逆側の端部)には、生検鉗子10を操作する操作手段が設けられる。
図示例の生検鉗子10において、鉗子カップ14は、生体組織を挟持/破断して採取する、公知の生検鉗子の鉗子カップと同様のものである。図示例において、鉗子カップ14は、支持体16の支軸16aによって軸支され、操作ワイヤ20の牽引および押し出し(送り出し)によって開閉される。
前述のように、生検鉗子10は、識別情報12を有する以外には、基本的に、公知の生検鉗子と同様のものである。従って、鉗子カップ14は、標準型、長径型、鰐口型、V字型等の全ての形が利用可能であり、回転式でもよく、穴あきでも穴無しでもよく、さらに、針付きでも針無しでもよい。すなわち、本発明においては、公知の生検鉗子の鉗子カップが、全て利用可能である。また、鉗子カップ14の開閉機構等は、公知の生検鉗子と同様でよい。
支持体16は、鉗子カップ14を支持する支持体である。
ここで、図示例の生検鉗子10においては、この支持体16に、生検鉗子10を識別するための各種の情報を有する、識別情報12が記されている。
本発明の内視鏡システムにおいては、内視鏡用の処置具において、後述する内視鏡50の先端部64から突出して体内に挿入され、内視鏡50のCCDセンサ52によって撮影可能な部位に、処置具を識別するため識別情報を有することにより、間違った処置具を体内に挿入してしまった場合でも、最適な対処を施すことを可能にしている。この点に関しては、後に詳述する。
図示例において、識別情報12は、一次元のバーコードであり、一例として、標準型/長径型/鰐口型などの鉗子カップ14の形状の情報、穴あき/穴無しの情報、針付き/針無しの情報、および生検鉗子10の品番(型番/モデル名/品名)の情報を有している。なお、本発明において、処置具として生検鉗子を利用する際には、識別情報が有する情報は、この例に限定はされず、前記各情報の1以上であってもよく、あるいは、これ以外の生検鉗子10に関する情報であってもよい。
すなわち、本発明において、識別情報12(識別情報が有する情報)は、生検鉗子10が、どのような種類の生検鉗子であるかを識別できる情報であれば、各種の情報が利用可能である。
識別情報12を記す位置は、支持体16に限定はされず、例えば、鉗子カップ14であってもよい。すなわち、本発明の内視鏡システムにおいて、識別情報12の位置は、後述する内視鏡50の先端部64から突出して体内に挿入され、内視鏡50のCCDセンサ52によって撮影可能となる位置であれば、内視鏡用の処置具の各種の位置に記すことが可能である。
また、識別情報12は、1カ所のみに記すのには限定はされず、複数個所であってもよい。例えば、図示例の生検鉗子10であれば、支持体16の周方向に90°間隔で4個所、識別情報12を記してもよい。
図示例の生検鉗子10において、識別情報12は一次元のバーコードであるが、本発明は、これに限定はされず、QRコード等の二次元バーコードも利用可能であり、公知のバーコードが全て利用可能である。
また、本発明において、識別情報は、バーコードに限定はされず、各種の記号や記号の配列、数字列などの文字列等、内視鏡用の処置具の種類や特徴等を表現可能であり、かつ、後述する画像処理による抽出および認識(解析)が可能なものであれば、各種のものが利用可能である。
シース18は、例えば、金属ワイヤを密着巻きしたコイルシースであり、各種の生検鉗子で用いられている公知のものである。
操作ワイヤ20は、鉗子カップ14を開閉するためのものである。前述した操作手段によって操作ワイヤ20を牽引し、また、送り出すことにより、生検鉗子10の鉗子カップ14を開閉する。
本発明の内視鏡システムを構成する処置具は、生検鉗子に限定はされず、内視鏡用の処置具が、全て利用可能である。
図2に、本発明の内視鏡システムを構成するクリップ処置具の一例を示す。なお、図2において、(A)〜(C)は、クリップ処置具24を長手方向に切断した断面図であって、(A)は、後述するスカート部38が開く方向を断面とし、(B)および(C)は、この方向と直交する方向の断面である。
図2に示すクリップ処置具24は、公知のクリップ処置具と同様に、体内において生体組織を挟持することにより、止血やマーキングを行なうものであって、クリップ26と、締付けリング28と、シース30と、操作ワイヤ32とを有して構成される。
なお、本発明の内視鏡システムにクリップ処置具を利用する場合には、図示例のクリップ処置具24に限定はされず、公知の内視鏡用のクリップ処置具(クリップ)が、全て利用可能である。従って、クリップ処置具24は、標準タイプ、ショートタイプおよびロングタイプのいずれのサイズ(長さ)でもよく、止血用でもマーキング用でも共用でもよく、さらに、軟性病巣止血用でも硬性病巣止血用でも共用でもよい。
図示例のクリップ処置具24において、クリップ26は、一枚の長尺な板を半分に曲げ、さらに、この板を交差させて長尺な環状のターン部34を形成し、ターン部34と逆側の開放端に、両端部が対向するように屈曲させた爪部36および36を形成してなる形状を有する。この長尺な板の交差部38から開放端側の領域が、生体組織を爪部22でクリッピングするための腕部40および40となる。
すなわち、図示例のクリップ26は、長尺な板を折り返して交差させることによりクリップ26を開放するためのバネとなる環状部を形成してなる、いわゆるクローズクリップである。なお、本発明で利用するクリップ処置具は、これに限定はされず、単に長尺な板を折り曲げただけで、交差させない、いわゆるオープンクリップでもよい。
シース30は、先の生検鉗子10のシース18と同様に、金属ワイヤを密着巻きしたコイルシースであり、各種のクリップ処置具で用いられている公知のものである。
締付けリング28は、上下端が解放する円筒状のもので、シース30内壁面に摺接した状態で、長手方向に進退自在にシース30に収容される。また、図示例においては、図2(D)に模式的に示すように、締付けリング28の側面に、クリップ処置具24の識別情報22が記されている。識別情報22に関しては、後に詳述する。
クリッピング(クリップ26の腕部40(爪部36)による生体組織の挟持)を行なう前の状態では、クリップ26のターン部34は、締付けリング28に収納されている。クリップ26は、自身のバネ力(解放しようとする力)によってターン部34が締付けリング28の内面に押圧されており、これによって、クリップ26が締付けリング28に保持される。
締付けリング28は、スカート部28aを有している。
このスカート部28aは、外方向に開こうとする肉厚の板状部であり、締付けリング28がシース30内に収容されている状態では、シース30の内壁によって内方に押し込まれており、締付けリング28がシース30から突出すると、図2(A)に示すように、外方に開く。これにより、シース30から突出した締付けリング28は、再度、シース30内に戻ることはない。また、スカート部28がシース30の内壁によって内方に押し込まれることによって、この押圧力によって、締付けリング28がシース30内の所定位置に保持される。
操作ワイヤ20は、クリップ処置具24(クリップ26)によるクリッピングを行なうためのものであり、フック32aをクリップ26のターン部34に係合して、クリップ26を牽引するものである。
クリップ処置具24において、最初(内視鏡50に挿入される前の状態)では、クリップ26と締付けリング28は、図2(C)に示すように、前述のようにターン部24を締付けリング28に収容した状態で、クリップ26の先端の爪部36がシース30の先端部と一致するように、シース30に収容される。ターン部34には、操作ワイヤ32のフック32aが係合している。クリップ26の腕部40は、シース30の内壁面に押圧されて、閉塞した状態となっている。
後述する内視鏡50の鉗子チャンネル82からクリップ処置具24(シース30)が挿入されて、先端部64から突出した後、体内の処置部の近傍に至り、シース30が所定量、基端側に牽引されると、クリップ26と締付けリング28がシース30から突出して、図2(A)および(B)に示す状態となる。この作用に関しては、後に詳述する。
ここで、図示例のクリップ処置具24においては、図2(D)に示すように、締付けリング28の側面には、識別情報22が記されている。
先の生検鉗子10の識別情報12と同様、この識別情報22も、一次元のバーコードであり、クリップ処置具24が、どのような種類のクリップ処置具であるかを識別可能にする情報であり、クリップ処置具24に関する各種の情報が、利用可能である。
一例として、標準タイプ/ショートタイプ/ロングタイプのクリップ26のサイズの情報、止血用/マーキング用の情報、軟性病巣止血用/硬性病巣止血用の情報、爪部36の角度の情報、クリップ処置具24の品番などの1以上が例示される。
後に詳述するが、本発明の内視鏡システムでは、内視鏡50が撮影した画像を解析して、識別情報を認識し、その情報を出力する。ここで、内視鏡50で撮影した体内の画像では、遠近感を適正に把握することが困難であり、物の大きさを判断するのが難しい。そのため、本発明において、処置具としてクリップ処置具を利用する場合には、識別情報は、少なくとも、標準タイプ/ショートタイプ/ロングタイプの、クリップのサイズの情報は、有するのが好ましい。
なお、本発明の内視鏡システムを構成するクリップ処置具24において、識別情報を記すのは、締付けリング28に限定はされず、体内に挿入された後、内視鏡50のCCDセンサ52で撮影が可能な場所であれば、クリップ処置具24の各種の場所が利用可能である。
例えば、クリップ26に識別情報22を記してもよく、シース30に識別情報22を記してもよい。また、複数個所に、識別情報22を設けてもよいのも、先の生検鉗子10と同様である。
ここで、図2に示すクリップ処置具24は、クリップ26を1個のみ有する、単発式のクリップ処置具であり、一回のクリッピング毎に、シース30を内視鏡から引き抜いて、クリップ26(および締付けリング28)を装填して、再度、シースを体内に挿入するタイプのクリップ処置具である。
これに対して、複数のクリップ26を装填可能として、一度、シース30を体内に挿入したら、シース30を体内から引き抜く必要なく、複数回のクリッピングを連続して行なうことが可能な、連発式のクリップ処置具も、各種、提案されている。
例えば、特開2002−272751号公報には、シースと、シースに進退自在に挿通された複数の操作ワイヤと、複数のクリップとを有し、クリップをシース内に直列に収容すると共に、クリップと操作ワイヤとを個々に係合させた、連発式のクリップ処置具が開示されている。
また、特開2006−187391号公報には、シースと、シースの軸線方向に複数収納されるクリップと、クリップの操作ワイヤとを有する連発式のクリップ処置具において、クリップの基端部に、クリップの開閉方向と平行で、かつ、先端爪部が係合可能な連結孔を有する開口面を設け、シース内に、クリップを90°ずつ交互に無機を代えて配列して、クリップの先端爪部と連結孔とを係合して複数のクリップを直接連結してなる、連発式のクリップ処置具が開示されている。
本発明の内視鏡システムにおいて、クリップ処置具として、このような連発式のクリップ処置具を用いる場合には、個々のクリップに識別情報を付し、さらに、識別情報に、クリップ処置具を識別するための情報に加え、クリップ処置具に残っているクリップの残数の情報を持たせるのが好ましい。
このような構成とすることにより、医師が、クリップ処置具の種類のみならず、クリップの残数を適正に把握して、止血等行なうことが可能になるので、より、適正な処置が可能になる。
なお、連発式のクリップ処置具において、クリップの残数の情報は、「残数何発」のようなクリップ処置具に収容されるクリップの数(自身を含む残数、もしくは、自身を含まない残数)の情報でもよく、2/4(4個中の2発目)のような「総数何個の何発目」のような情報でもよく、「何発目」のような使用したクリップの数の情報でもよい。
すなわち、クリップの残数の情報は、内視鏡による処置や診断で、医師が、クリップの残数を把握できるものであれば、各種の情報が利用可能である。
前述のように、本発明の内視鏡システムに用いられる処置具は、生検鉗子およびクリップ処置具に限定はされず、細胞診ブラシ、注射・穿刺針、スネア、ステント、透明フード、造影チューブ、パピロトームなど、公知の各種の内視鏡用の処置具が、全て利用可能である。
また、これらの処置具が、どのような種類の物であるかを識別するための識別情報としては、処置具に応じた各種の情報が利用可能である。
例えば、細胞診ブラシであれば、ブラシ外径、シース長、品番等が;
注射・穿刺針であれば、針径、針長、針先のべベル、品番等が;
スネアであれなば、ループ径、形状(半月型、楕円型、六角型など)、ワイヤ径、品番(型番/モデル名/品名)等が;
ステントであれば、外径(ステント部、フレア部)、ステント長、適応ガイドワイヤー、品番等が;
透明フードであれば、形状(ストレート型、斜め型)、爪の有無、品番等が; 造影チューブであれば、形状(標準型、円錐型、長先細型、メタルチップ型など)、品番等が; パピロトームであれば、先端部長、刃長、品番等が; それぞれ例示される。
周知のように、生検鉗子10やクリップ処置具24は、内視鏡による治療や処置を行なう際に、内視鏡を利用して体内の処置部に挿入される。
図3に、本発明の内視鏡システムを構成する内視鏡の一例の概略図を示す。
図3に示す内視鏡50は、体腔(消化管、耳鼻咽喉など)等の治療や検査を行なう処置部に挿入されて、体内の観察、静止画や動画の撮影、生体組織の採取などの処置等を行なう、公知の内視鏡である。この内視鏡50は、CCDセンサ52を用いて検査部位の画像を撮像(撮影)して、検査部位の観察、動画や静止画の撮影を行なう、いわゆる電子スコープ型の内視鏡で、通常の内視鏡と同様に、挿入部54、操作部56、LGコネクタ58、ビデオコネクタ60、および、ユニバーサルコード62とを有して構成される。
挿入部54は、体腔内等の検査部位に挿入される、長尺な部位で、先端(挿入側の先端=操作部56と逆端)の先端部64と、アングル部68と、軟性部70とを有する。
図3(A)に、先端部64を概念的に示す。
図示例の内視鏡において、先端部64には、公知の内視鏡と同様に、検査部位を撮像するためのCCDセンサ52が配置され、CCDセンサ52によって検査部位を撮像するための光学系として(撮像)レンズ72、および、レンズ72に入射した画像(光)をCCDセンサ52の撮像面に入射するためのプリズム74が設けられる。また、CCDセンサ52の出力信号は、処理基板76によってA/D変換等の所定の処理を施されて出力される。処理基板76からの出力信号線は1つにまとめられて、データケーブル78として、アングル部68および軟性部70を通って、操作部56〜ユニバーサルコード62〜LGコネクタ58を経て、ビデオコネクタ60まで挿通される。データケーブル78が転送したデータは、ビデオコネクタ60から、プロセッサ112に出力される。
また、先端部64には、検査部位に送気や送水等を行なうための送気送水チャンネル80の先端開口部や、前述の生検鉗子10やクリップ処置具24、さらには、スネア、ステント等の各種の内視鏡用処置具を体内の処置部に挿入するための鉗子チャンネル(処置具挿通チャンネル)84の先端開口部、さらに、光ファイバなどで構成される、検査部位を照明するためのライトガイド86の光出射端等も配置される。
アングル部(湾曲部)68は、先端部64を目的位置に挿入したり目的位置に位置させるために、操作部56における操作によって上下および左右(直交する4方向)に湾曲する領域である。
軟性部26は、先端部64およびアングル部24と、操作部56とを繋ぐ部位で、検査部位への挿入に対して十分な可撓性を有する長尺なものである。
この軟性部26(さらにはアングル部24)には、前述の鉗子チャンネル(鉗子チューブ)82、送気送水チャンネル80、データケーブル78、ライトガイド86、アングル部24を湾曲するためのワイヤ等が収容/挿通される。
操作部56は、内視鏡50の操作を行なう部位である。
操作部56には、通常の内視鏡と同様に、鉗子チャンネル82に連通する、鉗子等の処置具を挿入するための鉗子口88、鉗子チャンネル82を介して先端部64からの吸引を行なうための吸引ボタン90、送気送水チャンネル80を介して先端部64からから検査部位等に送気や送水を行なうための送気送水ボタン92等が配置される。なお、電子スコープである内視鏡50には、これ以外にも、ズームスイッチ、静止画の撮影スイッチ、動画の撮影スイッチ、フリーズスイッチ等、CCDセンサ52によって画像を観察/撮影するための各種のスイッチが設けられている。
さらに、操作部56には、アングル部68を左右方向に湾曲させるLRツマミ93、同上下方向に湾曲させるUDツマミ94、アングル部68を湾曲状態で保持するためのLRブレーキ96およびUDブレーキ98も設けられる。
LG(Light Guide)コネクタ58は、内視鏡を使用する施設における、送水手段、送気手段、吸引手段等と、内視鏡50とを接続するための部位であり、内視鏡50と施設の送水(給水)手段と接続するための送水コネクタ100、同送気手段と接続するための通気コネクタ102、同吸引手段と接続するための吸引コネクタ、エア供給手段に接続される加圧端子等が配置される。また、LGコネクタ58には、検査部位を照明するためのライトガイド86と照明光源とを接続するためのLG棒104や、電子メスを使用する際にSコードを接続するS端子等が設けられる。
前述のように、内視鏡50は電子スコープであるので、LGコネクタ58には、プロセッサ112と内視鏡50とを接続するためのビデオコネクタ60が接続される。CCDセンサ52が撮像した画像(画像データ)や、操作部56における各種の指示は、前述のデータケーブル78によって、このLGコネクタ58を経てビデオコネクタ60からプロセッサ112に出力される。
ユニバーサルコード(LG軟性部)18は、LGコネクタ58と操作部56とを接続する部位である。
このユニバーサルコード62には、送水コネクタ100に接続する送水チャンネル、通気コネクタ102に接続する送気チャンネル、吸引コネクタに接続する吸引チャンネル、ライトガイド86、データケーブル78等が収容/挿通される。
図5に、本発明の内視鏡システムを構成するプロセッサ112の一例をブロック図で概念的に示す。
図示例において、プロセッサ112は、プロセッサ112の全体の管理や制御を行なう制御部114と、モニタ116と、内視鏡50(CCDセンサ52)が撮影した画像の解析を行なう画像解析部118を有して構成される。また、プロセッサ112には、内視鏡50の洗浄履歴等を管理する(洗浄履歴)管理サーバ156が接続される。
プロセッサ112は、ビデオコネクタ60から送られた画像や内視鏡50の操作情報等に、所定の画像処理を施してモニタ116による表示用の画像(画像データ)とし、CCDセンサ52が撮影した画像や、各種の必要な情報をディスプレイ116に表示するものである。また、プロセッサ112には、必要に応じて、処置具認識信号および処置具操作信号等の各種の情報が供給されるようにしてもよい。この点に関しては、後に詳述する。
以下、生検鉗子10およびクリップ処置具24、内視鏡50、ならびに、プロセッサ112からなる本発明の内視鏡システムの一例の作用を説明することにより、プロセッサ112、および、本発明の内視鏡システムについて、より詳細に説明する。
なお、本発明の内視鏡システムは、生検鉗子10およびクリップ処置具24以外にも、穿刺針やスネア等の各種の内視鏡用の処置具を有して構成されてもよいのは、前述のとおりであり、本発明の内視鏡システムが有する処置具は、いくつでもよい。
内視鏡50のビデオコネクタ60がプロセッサ112に接続され、処置(治療)の準備が完了すると、まず、内視鏡50(その挿入部54)が体内に挿入される。
内視鏡50のCCDセンサ52は、常時、画像を撮影している。CCDセンサ52が撮影した画像(画像データ)は、データケーブル78によってビデオコネクタ60に転送され、ビデオコネクタ60からプロセッサ112に供給される。プロセッサ112は、CCDセンサ52が撮影した画像等に対して、各種の補正等の所定の画像処理を施してモニタ116による表示用の画像とし、この画像(動画)をモニタ116に表示する。
本例では、生検鉗子10による処置を行なうものとして、内視鏡50の先端部64が、生体組織を採取する処置部に挿入されたら、次いで、生検鉗子10(シース18)が、鉗子孔88から鉗子チャンネル82に挿入され、さらに、図4(B)に示すように、鉗子チャンネル82の先端開口部から、突出する。
CCDセンサ52が撮影した画像は、連続的に、プロセッサ112に供給され、前述のように処理されて、モニタ116に動画として表示されている。
ここで、プロセッサ112においては、CCDセンサ52による撮影画像は、画像処理を行なう部位に加え、画像解析部118にも供給されている。画像解析部118は、生検鉗子10に記されている識別情報12のパターン情報や形状情報、および、識別情報12のパターンや形状と、識別情報12が有する各種の情報との関係を、例えばテーブルとして記憶している。
画像解析部118は、供給された画像を解析して識別情報12を検出し、検出した識別情報12を抽出する。すなわち、画像解析部118は、生検鉗子10が内視鏡50の先端部64から突出して、識別情報12がCCDセンサ52の撮影領域に入った時点で、識別情報12を検出/抽出する。
なお、識別情報12の検出および抽出は、公知のパターンマッチング、形状認識、エッジ抽出処理、色抽出等の公知の手段で行なえばよい。
また、必要に応じて、画像解析部118が、生検鉗子10において識別情報12が記録されている部位の形状を記憶しておき、まず、画像解析によって、この部位を抽出して、抽出した部位から、識別情報を抽出するようにしてもよい。
画像解析部118は、識別情報12を抽出したら、次いで識別情報12を認識して、識別情報12から、生検鉗子10に関する情報を検出し、その情報を制御部114に送る。例えば、画像解析部118は、認識した識別情報12から、生検鉗子10の鉗子カップ14の形状、針の有無、穴の有無、および、品番の情報を検出し、制御部114に送る。
制御部114は、CCDセンサ52が撮影した画像に、この生検鉗子10に関する情報を合成して、モニタ116に表示させる。例えば、「標準型/穴あき/針無し/品番BF1812SF」のように、生検鉗子10に関する情報、すなわち生検鉗子10が何であるかを識別可能な情報を、CCDセンサ52による撮影画像と共に表示する。
従って、このモニタ116に表示された生検鉗子10の情報により、処置(診療)を行なっている医師が、実際に体内に挿入した生検鉗子10が何であるかを知見できる。
なお、画像解析部118における識別情報の認識も、パターン解析/認識や形状認識等の公知の方法で行なえばよい。例えば、識別情報がバーコードである場合には、通常のバーコードリーダに準じて認識を行なえばよく、識別情報が数字である場合には、形状認識やパターンマッチングを利用して認識を行なえばよい。
また、本発明の内視鏡システムにおいては、処置具の識別情報から検出した情報を、モニタ116に表示するのみならず、モニタ表示に加え、あるいはモニタ表示に代えて、識別情報から検出した情報を、音声で出力するようにしてもよい。
以上の例は、本発明の内視鏡システムに生検鉗子10を用いた例であるが、クリップ処置具24においても、同様に、識別情報22から、クリップ処置具24に関する各種の情報を検出し、モニタ116に表示する。
クリップ処置具24を用いた処置を行なう場合には、まず、クリップ26のターン部34を締付けリング28に挿入して、フック32aをターン部34に係合して操作ワイヤ32を取り付ける。
次いで、シース30の先端から操作ワイヤ32の基端部側を挿入して、クリップ26の爪部36と、シース30の先端とが一致する図2(C)に示す状態として、シース30にクリップ26(および締付けリング28)を装填する。
先の例と同様に、内視鏡50が体内に挿入され、内視鏡50の先端部64が、クリッピングを行なう目的とする処置部に到達する。
次いで、クリップ26を装填したクリップ処置具24のシース30が、内視鏡50の鉗子孔88から鉗子チャンネル82に挿入される。
この間も、CCDセンサ52が撮影した映像は、モニタ116に表示されているのは、先の例と同様である。
内視鏡50に挿入されたクリップ処置具24のシース30は、内視鏡50の先端部64まで到達し、図6(A)に示すように、この先端部64から突出する。
次いで、操作ワイヤ32はそのままで、シース30のみが、所定長、クリップ処置具24の基端側(操作部側)に引かれる。これにより、図2(A)、(B)および(D)、ならびに、図6(B)に示すように、クリップ26の腕部28および締付けリング28が、シース30から突出した状態となる。また、締付けリング28は、スカート部28aが開いて、シース30への再挿入が不可能な状態となる。
ここで、前述のように、クリップ処置具24の締付けリング28には、クリップ処置具24を識別するための識別情報22が記されており、締付けリング28がシース30から突出した状態となると、CCDセンサ52による撮影領域に識別情報22が位置する。
また、CCDセンサ52が撮影した画像は、画像解析部118にも送られる。
従って、クリップ処置具24が図2(D)等や図6(B)に示す状態となったら、画像解析部118は、CCDセンサ52が撮影した画像から、識別情報22を検出/抽出して、さらに認識する。さらに、画像解析部118は、認識した識別情報22から、クリップ処置具24に関する情報、例えば、長さ(ショートタイプ/標準タイプ/ロングタイプ)の情報、爪部36の角度の情報、品番の情報を検出し、制御部114に送る。また、クリップ処置具24が、特開2002−272751号や同2006−187391号の各公報に開示されるような、連発式のクリップ処置具であり、各クリップ26毎に、クリップの残数が記されている場合には、その情報も、制御部114に送る。
先の例と同様、制御部114は、CCDセンサ52が撮影した画像に、このクリップ処置具24の情報、あるいはさらに、クリップの残数の情報を、CCDセンサ52による撮影画像と共に表示する。
医師が、挿入しているクリップ処置具24が適正であると判断したら、例えば爪部36をクリッピングする生体組織に押圧し、操作ワイヤ32を、所定長、牽引する。
前述のように、締付けリング38は、スカート部38aが開いた状態となっており、シース30内には引き込まれない。従って、操作ワイヤ32の牽引により、クリップ26が締付けリング28に引き込まれ、締付けリング28によって腕部40が閉じられて、爪部36によって生体組織が挟持され、すなわちクリッピングされる。
以上の説明より明らかなように、本発明の内視鏡システムによれば、処置(治療)を行なう医師が、傷や病変部などの処置部を観察しながら、体内に挿入した生検鉗子やクリップ処置具が、自身が選択した正しい物であるか否かを判断できる。
内視鏡による処置や治療では、モニタ116に表示される画像では、処置具の全域を確認できない場合がり、また、遠近感がつかみにくいので、クリップのショートタイプ/標準タイプ/ロングタイプのようなサイズは分かりにくい。そのため、処置を行なう部屋が暗い場合などに、仮に、間違った処置具を体内に挿入してしまった場合には、間違った処置具のまま、処置を行なってしまう可能性がある。
これに対し、本発明の内視鏡システムによれば、医師が、体内に挿入した処置具が何であるかを適正に把握できるので、仮に間違った処置具を挿入した場合でも、処置具を内視鏡50から引き抜いて適正な処置具を入れ直す、挿入してしまった処置具に応じた処置を行なうなど、状況に応じた最適な対応を取ることが可能になり、安全かつ安定した内視鏡用の処置具による処置を可能にできる。
ここで、本発明においては、プロセッサ112において、内視鏡50が撮影した画像を解析して、処置具の識別結果をモニタ116等に表示するのみならず、プロセッサ112に、処置具を認識する(処置具)認識信号や、処置具の操作に関する(処置具)操作情報等も入力して、これらの情報を用いて、挿入した生検鉗子やクリップ処置具に関する情報や、処置具で行なった操作の情報等も、モニタ116に表示するようにしてもよい。
以下、この例について、前記特開2002−272751号や同2006−187391号の各公報に開示されるような、連発式のクリップ処置具を例に、説明する。
図7に、連発式クリップ処置具のクリップ操作部130の一例の外観を示す。なお、図7において(A)は後述するダイヤル132と平行な方向から見た概念図で、(B)は、(A)と直交する方向から見た概念図である。
クリップ操作部130は、ダイヤル132と、操作ワイヤ20と結合する回転クリップ部134と、クリッピングの際に操作ワイヤ20を所定量だけ牽引する牽引リング138と、表示窓140とを有する。
クリップ操作部130において、ダイヤル132は、後述するダイヤル部に結合している。また、後に示すが、ダイヤル132には、クリップの連発数(クリッピング数)を示す数字が記されており、この数字は、表示窓140に表示される。
また、回転グリップ部134には、長手方向に溝が設けてある。処置を行なう医師は、この溝を持って回転クリップ部134を回転させることにより、操作ワイヤ32を回転させて、シース30の先端で開口するクリップ26の向きを、容易に変更出来るようになっている。
図8(A)に、クリップ操作部130の内部構造を概念的に示す。
ダイヤル部は、前記ダイヤル132および表示窓140と、シース移動スケール142と、第1ローラ146aおよび第2ローラ146bを有する。
この例では、一例として、4回のクリッピングを連続して行なうことができる、4連発のクリップ処置具である。
クリップ操作部130(ダイヤル部)は、クリップ16を連発して処置可能なように、シース17を所定長だけ引くための、シース移動スケール142を有する。図8(A)に示す状態は、4個のクリップをシース17に装填して、クリップ処置具を内視鏡50に挿入して、1発目の準備をする状態を示したものである。
シース移動スケール142とシース30とは、シース結合部144で結合されている。また、シース移動スケール142は、互いに近接する方向に付勢される第1ローラ146aおよび第2ローラ146bに挟持されている。第2ローラ146bは、ダイヤル132に同期して回転される。
ダイヤル132を時計回りに回転すると、第1ローラ146aが反時計回りに、第2ローラ146bが時計回りに回転し、シース移動スケール142が図中右方向に移動し、第1ローラ146aが、シース移動スケール142の1発目の凹部142aに到達する。この凹部142aによって第1ローラ146aが沈み込み、その変化をリミットスイッチSW1で感知することで、クリップ操作部130から外部へ、クリップの操作信号が発せられ、処置具の操作信号(クリップ操作信号)として、プロセッサ112に送られる。クリップ操作部130からプロセッサ112への信号伝達は無線、有線を問わず既知の方法で伝達すればよい。
プロセッサ112は、リミットスイッチSW1からの操作信号を受け、1発目のクリッピングの準備が整ったことを、モニタ116に表示する。
また、第1ローラ146aが凹部142a(142b〜142d)に沈み込むことで、確実に,所定量だけシース30を引いたことが分かるメリットもある。
前述のように、第2ローラ146bは、ダイヤル132と同期して回転する。ダイヤル132には、1〜4の数字が記されている。この数字は、所定量のシース30の牽引に対応する第2ローラ146bの回転角に対応して記されており、1発目の準備が完了すると、表示窓140には「1」が表示されるようになっている。従って、前記モニタ表示や、この表示窓140により、処理を行なう医師はクリップの残数を知ることが出来る。
あるいは、図8(B)に示すシース移動スケール148のように、2発目、3発目および4発目の凹部の深さを変えて、第1ローラ146aの高さを変動することにより、第1ローラ146aに係合するアーム150によって作動させるリミットスイッチSW(SW1〜SW4)を異ならせることで、クリップ16のカウント精度が向上する。
なお、本発明においては、このような処置具の操作信号は、連発式のクリップ処置具に限定はされない。
例えば、生検鉗子10の鉗子カップ12の開閉等を行なう操作手段に、鉗子カップ12の開閉動作を検出するリミットスイッチを設け、鉗子カップ12の開閉状態の信号をプロセッサ112に送って、その情報をモニタ116に表示してもよい。また、図2に示すような、単発式のクリップでも、同様の操作/処理は可能である。
図9に、クリップ26の締付けリング28に記された識別情報22を、内視鏡50(CCDセンサ52)が撮影している様子を、模式的に示す。
クリッピング後に、その様子をCCDセンサ52で撮影し、その画像信号を、先と同様に画像処理部118で処理して識別情報を抽出/認識することで、クリップ26の種類を把握することができる。また、連発式のクリップ処置具を用いる場合には、個々のクリップに識別情報を付し、さらに、識別情報に、クリップ処置具を識別するための情報に加え、クリップ処置具のクリップ残数の情報を持たせるのが好ましい。これにより、CCDセンサ52で撮影した画像から、クリップ26の種類に加え、現在のクリップ26の連発数が把握出来る。
さらに、前記画像処理の正常終了信号から、静止画を撮影するシャッター信号を自動発生させることも可能である。
これによりクリップ処置具の操作に集中している医師を煩わせることなく、クリップ状態を静止画で記録することも同時に出来る。
本発明においては、処置具の先端部に設けた識別情報を、内視鏡50の鉗子口88に配置したセンサ(図10参照)で読み取って、処置具の認識信号としてプロセッサ112に送ってもよい。
あるいは、クリップ処置具のように、鉗子口88への挿入時に識別情報22がシース内に隠れている場合には、シース30(シース17)の先端部に、クリップ処置具24を識別する処置具識別情報を設け、これを内視鏡50の鉗子口88に配置したセンサで読み取って、クリップ認識信号としてプロセッサ112に送ってもよい。
図10に、クリップ処置具(単発式/連発式のいずれにも対応)を例に、その一例を示す。図10は、鉗子口近傍に設けた処置具認識センサと、連発式クリップ処置具10のシース30の先端部を示すものである。
シース30には、予め、クリップ処置具のタイプ、連発数等を表す識別情報がバーコード152として記されている。また、鉗子口88の入り口付近には、バーコード152を読み取るバーコードリーダ154が配置されている。なお、バーコードとバーコードリーダに代えて、識別情報を記憶するICタグ(ICチップ)と、ICタグリーダ(チップの読取手段)を設けてもよい。
シース30を鉗子口88から挿入する際に、バーコード152(ICタグ)をバーコードリーダ154(ICタグリーダ)を読み取り、処置具の認識信号(クリップ認識信号)として、プロセッサ112に送る。プロセッサ112は、この認識信号を処理して、クリップのタイプや連発数の情報をモニタ116に表示する。
なお、バーコードリーダ154からプロセッサ112への信号伝達は、先のクリップ操作情報と同様に、無線、有線を問わず既知の方法で伝達すればよい。
本例においては、処置具の識別情報(認識信号)として、処置具に固有の識別コードを利用してもよい。
以下に、クリップ処置具に固有の識別コードを例に説明する。
クリップ処置具に固有の識別コードとは、操作ワイヤ32、クリップタイプ、終端タイプ、連発数等を含む情報を、代表する情報である。
識別コードと各種情報の対応例を下記Tab.1に示す。
Figure 2009207793
Tab.1において、識別コード0001は、クリップタイプがA−3であり、操作ワイヤ20はAB共通で、その終端タイプもAB共通で、連発数が3であることが分かる。また、識別コードを、プロセッサ112に接続された(洗浄履歴)管理サーバ156へ問合せにいくことで、洗浄履歴が分かるようになっており、識別コード0001では、2008年02月25日に、オートクレーブをかけたことが分かる。また洗浄の回数も分かるようになっている。
ここでクリップタイプとは、一例として、先の標準タイプ、ショートタイプ、およびロングタイプを識別するもので、各々、A,B,Cとなっている。
操作ワイヤ32は、その牽引トルク、回転方向の剛性、曲げ方向の剛性別に複数種類を用意しており、上記ではAB共通とCタイプの2種類がある。
終端タイプとはクリップを操作ワイヤ32と結合する際に用いられるフックやダミークリップを指して、AB共通とCタイプの2種類がある。
前述のように、シース30に固有の識別コード(これを示すバーコード152)は、鉗子口88に設けられたバーコードリーダ154によって読み取られ、クリップの認識信号として、プロセッサ112に送られる。プロセッサ112は、前記Tab.1を記憶しており、識別コードから、対応するクリップタイプ、操作ワイヤ、終端タイプ、連発数等の情報を読み出し、これらの情報を、モニタ116へ表示する。
医師は、クリッピングの処置に入る前に、モニタ116を確認することで、対象とする生体に適したクリップサイズや、必要とする牽引トルク量を事前に把握することができ、これにより、適切なクリッピングが可能となる。
以上、本発明の内視鏡システムについて詳細に説明したが、本発明は、上記実施例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行なってもよいのは、もちろんである。
本発明の内視鏡システムを構成する生検鉗子の一例の概念図である。 (A)〜(C)は、本発明の内視鏡システムを構成するクリップ処置具の一例を概念的に示す断面図、(D)は同概念図である。 本発明の内視鏡システムを構成する内視鏡の一例を示す概念図である。 (A)および(B)は、本発明の内視鏡システムの作用を説明するための概念図である。 本発明の内視鏡システムを構成するプロセッサの一例を概念的に示すブロック図である。 (A)および(B)は、本発明の内視鏡システムの作用の別の例を説明するための概念図である。 (A)および(B)は、連発式のクリップ処置具のクリップ操作部を概念的に示す図である。 (A)は、図7に示すクリップ操作部の内部構造を概念的に示す図であり、(B)は、クリップ操作部の内部構造の別の例を概念的に示す図である。 クリップした処置部を内視鏡が撮影している状態を概念的に示す図である。 本発明のクリップ処置具の一例のシース先端部、および、これを利用する内視鏡の鉗子口付近を概念的に示す図である。
符号の説明
10 生検鉗子
12,22 識別情報
14 鉗子カップ
16 支持体
18,30 シース
20,32 操作ワイヤ
24 クリップ処置具
26 クリップ
28 締付けリング
34 ターン部
36 爪部
38 交差部
40 腕部
50 内視鏡
52 CCDセンサ
54 挿入部
56 操作部
58 LGコネクタ
60 ビデオコネクタ
62 ユニバーサルコード
64 先端部
68 アングル部
70 軟性部
72 レンズ
74 プリズム
76 処理基板
78 データケーブル
80 送気送水チャンネル
82 鉗子チャンネル
86 ライトガイド
88 鉗子口
90 吸引ボタン
92 送気送水ボタン
93 LRツマミ
94 UDツマミ
96 LRブレーキ
98 UDブレーキ
100 送水コネクタ
102 通気コネクタ
108 LG棒
112 プロセッサ
114 制御部
116 モニタ
118 画像処理部
130 クリップ操作部
132 ダイヤル
134 回転クリップ部
138 牽引リング
140 表示窓
142,148 シース移動スケール
144 シース結合部
146a 第1ローラ
146b 第2ローラ
150 アーム
152 バーコード
154 バーコードリーダ

Claims (4)

  1. 撮像素子によって画像を撮影する内視鏡と、前記内視鏡を用いて体内に挿入される、内視鏡用の処置具と、前記内視鏡が撮影した画像を処理する画像処理手段と、出力手段とを有し、
    前記処置具が、表面の少なくとも一部に、この処置具を識別するための識別情報を有し、かつ、前記画像処理手段は、前記内視鏡が撮影した画像を解析して、前記処置具の識別情報を抽出して認識し、この識別情報が有する情報を検出する画像解析手段を有し、さらに、前記出力手段は、前記検出手段が検出した情報を出力することを特徴とする内視鏡システム。
  2. 前記識別情報が、一次元もしくは二次元のバーコードである請求項1に記載の内視鏡システム。
  3. 前記処置具が、内視鏡用のクリップであり、前記識別情報が、前記クリップのサイズの情報を含む請求項1または2に記載の内視鏡システム。
  4. 前記処置具が、順次使用される複数の処置具が配列されたものであり、各処置具が、前記識別情報に加え、処置具の残数を示す残数情報を有し、
    前記検出手段は、前記内視鏡が撮影した画像から、前記識別情報に加え、この残数情報も抽出して解析し、処置具の残数を検出し、さらに、前記出力手段は、前記処置具の種類に加え、処置具の残数も出力する請求項1〜3のいずれかに記載の内視鏡システム。
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