本発明にかかる第1の照明装置は、平面上に、少なくとも一方向に列を形成するように配列された光源としての複数の発光素子と、前記発光素子に駆動電流を供給して発光させる光源駆動回路とを備え、前記発光素子は、複数個が電気的に直列接続された直列接続体を形成し、前記光源駆動回路は、前記駆動電流を供給するための定電圧電源と、前記発光素子の直列接続体に供給される前記駆動電流の電流値を制御する電流値制御部と、前記発光素子の点灯非点灯を個別に制御する点灯制御回路とを有し、前記発光素子の直列接続体は、複数の列に属する前記発光素子により形成されている。
この構成によれば、個々の発光素子毎に点灯非点灯を制御しつつ、電気的に直列接続された発光素子に駆動電流を供給する光源駆動回路の電源を定電圧電源とすることで、光源駆動回路の電源として定電流源を用いる場合と比べて駆動回路の回路構成自体を簡素化することができる。さらに、直列接続体を複数の列に属する発光素子で形成することで、発光素子の通常の発光パターンにおいて、定電圧電源を用いる場合において電力ロスにつながる、一つの直列接続体の中で部分的に非点灯となる発光素子の数を低減することができ、光源駆動回路の回路効率が低下することを効果的に抑えることができる。
また、発光色の異なる複数種類の発光素子を有し、前記発光素子の直列接続体が同じ発光色の発光素子のみを直列接続することにより形成されていることが好ましい。このようにすることで、光源からの照射光の色合いを細かな領域毎に制御することができる。
さらに、前記直列接続体を形成するそれぞれの列に属する前記発光素子が、同数であることが好ましい。
また、本発明にかかる第2の照明装置は、平面上に、少なくとも一方向に列を形成するように配列された光源としての複数の発光素子と、前記発光素子に駆動電流を供給して発光させる光源駆動回路とを備え、前記発光素子は、複数個が電気的に直列接続された直列接続体を形成し、前記光源駆動回路は、前記駆動電流を供給するための定電圧電源と、前記発光素子の直列接続体に供給される前記駆動電流の電流値を制御する電流値制御部と、 前記発光素子の点灯非点灯を個別に制御する点灯制御回路とを有し、前記発光素子の直列接続体は、一つの列に属する複数の前記発光素子により形成された部分接続体が複数個、電気的に直列接続されて構成され、前記発光素子の発光パターンに応じて、前記直列接続体が、同一の列に属する前記部分接続体で構成される場合と、複数の列に属する前記部分接続体で構成される場合とを切り替える切替手段を有する。
この構成によれば、個々の発光素子毎に点灯非点灯を制御しつつ、電気的に直列接続された発光素子に駆動電流を供給する光源駆動回路の電源を定電圧電源とすることで、光源駆動回路の電源として定電流源を用いる場合と比べて駆動回路の回路構成自体を簡素化することができる。さらに、定電圧電源を用いる場合において電力ロスにつながる、一つの直列接続体の中で部分的に非点灯となる発光素子の数がより少なくなるように、切替手段によって、発光素子の発光パターンに対応した調整ができるので、光源駆動回路の回路効率が低下することを効果的に抑えることができる。
また、発光色の異なる複数種類の発光素子を有し、前記直列接続体が、同じ発光色の発光素子のみを直列接続した部分接続体で形成されていることが好ましい。このようにすることで、光源からの照射光の色合いを細かな領域毎に制御することができる。
さらに、それぞれの前記部分接続体を形成する前記発光素子が同数であることが好ましい。
また、前記電流値制御部が、前記発光素子の直列接続体と直列に接続された電流値制御素子であることが好ましい。このようにすることで、電流値制御素子によって、定電圧電源から発光素子に供給される駆動電流を容易かつ確実に制御することができる。
そして、この場合に、前記電流値制御素子が、トランジスタであることが好ましい。電流値制御素子としてトランジスタを用いることで、高い応答性と回路構成の小型化を同時に実現することができる。
また、前記発光素子は、発光ダイオードであることが好ましい。
さらに、表示部と、本発明にかかる照明装置とを備え、前記表示部には前記照明装置からの光が照射されるようにすることで、細かい領域毎に照射光を制御でき、かつ、高い効率のバックライトを有する画像表示装置を得ることができる。
以下、本発明の照明装置およびこれを備えた表示装置の好ましい実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下では、本発明にかかる表示装置を、透過型液晶パネルを表示部として備えたテレビジョン用の液晶表示装置として、本発明にかかる照明装置をそのバックライトとして使用したものを例示して説明するが、この説明は本発明の適用対象を限定するものではない。本発明にかかる表示装置の表示部としては、例えば半透過型液晶表示素子を用いることができる。また、本発明にかかる表示装置の用途は、テレビジョン用の液晶表示装置に限定されず、コンピュータモニタや、駅や美術館等の公共機関での情報ディスプレイモニタなど広範な用途に使用することができる。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施形態にかかる表示装置として、本発明の第1の照明装置をバックライトとして用いた場合の概略構成を示す分解斜視図である。図1に示すように、実施の形態1にかかる液晶表示装置1は、表示部である液晶パネル2と、この液晶パネル2で画像表示を行うために必要な光を照射する照明装置であるバックライト7とを備えている。なお、画像表示を行うための信号処理を行う映像表示回路や、アクティブバックライトとしてバックライトの部分部分の色合いや明るさを調整するための制御回路、駆動回路などは、図1では図示を省略している。
液晶パネル2は、画素を透過する透過光量を制御することで画像を表示する透過型の表示素子であり、多階調での画像表示が可能であればそのタイプに制限はなく、TFTなどのスイッチング素子を用いたアクティブマトリックス型か、単純マトリックス型であるかは問わない。また、液晶表示のモードとしても、各種の表示モードの液晶パネルを使用することができる。
なお、本発明において液晶パネル2は、従来周知のものをそのまま用いることができるので、図面を用いた詳細な説明は省略するが、図示しない液晶層と、液晶層を狭持する一対の透明基板3,4と、透明基板3,4の各外側表面上にそれぞれ設けられた一対の偏光板5,6とを備えている。また、液晶パネル2には、液晶パネル2を駆動するためのドライバ回路が設けられ、フレキシブルプリント基板などを介して、液晶表示装置全体を駆動する駆動回路と接続されている。
例えば本実施形態における液晶パネル2は、アクティブマトリクス型の液晶パネルであり、マトリクス状に配置された走査線およびデータ線へ走査信号およびデータ信号を供給することにより、液晶層を画素単位に駆動可能に構成されている。つまり、各画素は、走査線およびデータ線の各交点近傍に設けられたスイッチング素子(TFT)が走査線の信号にてオン状態とされたときに、データ線から画素電極へ書き込まれる階調信号であるデータ信号の電位レベルに応じて液晶分子の配列状態が変化することにより、データ信号に応じた階調表示を行う。すなわち、液晶パネル2では、バックライト7から偏光板6を介して入射された光の偏光状態が液晶層によって変調され、かつ、偏光板5を通過して監視者側に出射していく光量が制御されることにより、所望の画像が表示される。
バックライト7は、複数の光源である発光素子としてのLED8が、金属や樹脂からなる有底枠状のシャーシ9の底面に多数配置されたものである。バックライト7からの照射光は、液晶パネル2の背面側の面である照射面に照射される。また、本実施形態の液晶表示装置のバックライト7は、液晶パネル2で表示される表示画像に基づいて、それぞれのLED8から照射される照射光の輝度を制御することで、液晶パネル2の背面側に照射されるバックライト7からの照射光の色と輝度とを部分部分で変化させるアクティブバックライト方式を採用している。
なお、図1においては、光源であるLED8を略正方形状の平面を有するものとして表しているが、本実施形態にかかるLED8はこの形状に限らない。また、バックライト底面に配置されるLED8の数も、図1に示した個数に限定されるものではない。さらに、LED8として赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の三色のものが用いられ、これら三色のLEDから照射される光を合成することで、バックライトの照射光を白色としているが、図1ではLED8の発光色についての区別は示していない。
図1で概略を示すように、LED8は、シャーシ9の底面である平面上に、縦方向および横方向に多数個が配列されている。このLED8の個数は、バックライト7としてどの程度の明るさが必要かという観点や、アクティブバックライトとして、液晶パネル2の照射面における照射光の色合いや輝度のコントロールをどの程度の細かさで行うかという観点などから適宜定められるものである。例えば40インチクラスのテレビジョン受像機として、数百個から数千個のLED8を用いることもある。また、LED8の配列も、図1に示したような縦方向および横方向にマトリクス状に並んだものに限られず、少なくとも一方向に列を形成して配列されていれば、例えば列ごとにその配置位置をずらしたスタッガー配列としてもかまわない。
次に、図2を用いて、本実施形態の液晶表示装置での画像表示における信号処理について説明する。図2は、本実施形態にかかる液晶表示装置における駆動回路の構成を示す概略ブロック図である。なお、本実施形態において、バックライトの駆動を説明するために適宜ブロック図を用いて説明するが、このブロック図は駆動回路や信号処理回路を概念上わかりやすくするためのものである。したがって、一つの回路基板上に構成された回路を機能的に分けて別々のブロックとする場合もあり、ブロック図で示した個々のブロックに対応する、別個の回路構成などのハードウェアが必ずしも存在するわけではない。
図2に示すように、入力された映像信号に基づいて、映像信号処理回路11で画像制御信号と光源制御信号とが生成される。
光源制御信号は、バックライト7の底面に配置されたLED8それぞれに対し、その照射光の輝度を指示し、定められたタイミングで照射させる信号である。本実施形態で採用されるアクティブバックライト方式では、液晶パネル2に表示される表示画像に対応して、光源からの照射光が制御される。例えば、暗い画像が表示されている部分では、バックライトからの照射光を暗くしたり、また、単色の画像が表示されている部分では、バックライトからの照射光を表示画像の色と合わせたりすることが行われる。このようにすることで、液晶パネルの表示領域全面に対して常に最大値となる光量の白色光を照射し続ける方式のバックライトと比較して、バックライトの消費電力を低減できるほか、いわゆる黒浮きを無くして表示画像のコントラストを向上したり、色純度の高い画像を表示したりすることができる。
画像制御信号は、表示部である液晶パネル2の各画素にどのような階調を与えるかを定める信号、すなわち各画素における透過率を制御する信号である。この画像制御信号は、通常、液晶表示装置として表示すべき表示画像を規定する映像信号として与えられた、液晶パネルの各画素を構成するR、G、B三色のサブ画素それぞれの階調信号である。なお、本実施形態ではアクティブバックライト方式を採用しているため、実際に液晶パネルの各サブ画素に求められる階調の値は、映像信号から得られた階調信号に対して、そのサブ画素に照射されるバックライトからの照射光の色と輝度とに応じた補正が加えられたものである。
画像制御信号は階調制御回路12に入力されて、垂直方向と水平方向との走査によって1つの画像を表示することができるように、水平駆動信号と垂直駆動信号とに分割される。水平駆動信号と垂直駆動信号は、それぞれ水平駆動回路14と垂直駆動回路15を駆動させる。そして、液晶パネル2において、垂直駆動回路15により順次選択された走査線17に対応して、水平駆動回路14からデータ線18を介して画像表示のための階調信号が順次各画素に与えられることで表示画像が形成される。
光源制御信号は、光源制御回路13に入力され、光源であるLED8それぞれが照射すべき照射光の輝度を示す光源駆動信号が生成される。光源駆動信号は、光源駆動回路16に入力され、光源駆動回路16において、それぞれのLED8に対して指示された輝度での照射光が実現される。本実施形態に用いられている発光素子であるLED8は、発光特性が電流値制御の素子であるため、駆動電流値に応じた輝度で発光する。駆動電流は、光源駆動回路16から接続線19を介してLED8に供給される。
なお本実施形態では、早い応答速度での輝度制御を行うため、および、LED8の駆動電流が変化することにより発光色の色調が変化してしまうことを回避するため、個々のLED8の発光時間をPWM制御することで、人間の視覚の積分作用によって各LED8における実質的な明るさを制御している。従って、それぞれのLED8の輝度を決める信号は、それぞれのLED8に流される駆動電流値と、PWM制御での点灯時間の割合であるDuty値とになる。ここで、駆動電流値は、その値が大きいほどLED8の発光輝度の値は大きくなる。また、Duty値が大きいほど、LED8の実効的な発光輝度の値は大きくなる。
次に、本実施形態にかかる液晶表示装置1のバックライト7の光源駆動回路16と、これに接続されている発光素子であるLED8について、図3を用いて説明する。
図3に示すように、本実施形態のバックライトの光源駆動回路16は、LED8(8a〜8h)が形成する直列接続体31に流される駆動電流を供給するための、一定の電圧を供給する定電圧電源(Vin)21と、LED8の直列接続体31に流される駆動電流を制御する電流値制御部として、LED8の直列接続体31に直列に接続された電流値制御素子であるトランジスタ22、さらにLED8の個々の点灯非点灯を制御する点灯制御回路としてのスイッチング素子23(23a〜23h)とを有している。なお、電流値制御素子はトランジスタ22に限られるものではなく、例えば定電流源など、LED8の直列接続体31に流れる電流値を直接制御できる他の回路素子を用いることができる。また、電流値制限部としても、LED8の直列接続体31に電流値制御素子を直列に接続する構成に限られるものではない。
LED8は、8つのLED8a〜8hが電気的に直列接続された直列接続体31を形成している。なお、この直列接続体31を形成するLED8の個数は、8個には限られない。また、直列接続体31を形成するLED8の配列状態の詳細については後述する。
上記したように、本実施形態にかかる液晶表示装置1のバックライト7では、光源であるLED8の輝度の制御を、LED8の直列接続体31に印加するLED駆動電流の値と、それぞれのLED8a〜8h毎にその点灯−非点灯状態をPWM制御する際の点灯時間の割合であるDuty値とによって行う。このため、光源制御回路13から、トランジスタ22にはDC制御信号が、また、それぞれのLED8a〜hに並列に接続されたスイッチング素子23a〜23hにはPWM制御信号がそれぞれ印加される。
図3に示すように、本実施形態の光源駆動回路16では、発光素子であるLEDに駆動電流を供給するための電源を定電圧電源(Vin)21とし、定電圧電源(Vin)21)と、直列に接続されたLED8の直列接続体31とが直列に接続されている。また、LED8の直列接続体とグランド(接地)電位との間に、電流値制御素子であるトランジスタ22が接続されている。このようにして、電源からは一定の電圧を供給し、電流制御素子によって、直列接続された複数のLED8に流される駆動電流を一括制御する駆動方式を、以下レギュレータ方式と呼ぶこととする。このレギュレータ方式によれば、定電流源を用いる場合に比べ、電源として簡素な構成として小型化も容易である。また、LED8の駆動電流値の制御を高い応答速度で行えるとともに、複数のLED8の直列接続体31を一括して制御する多チャンネル化を容易に実現することができる。このようなレギュレータ方式は、回路構成を簡略化できるとともに光源駆動回路としての駆動効率を向上することができるという点で、実用上優れたLED駆動方式である。
次に、本実施形態にかかる液晶表示装置1のバックライト7における、光源としての発光素子であるLED8の配列状態と、LED8の直列接続体31の形成状態について、図面を用いて説明する。
図4は、本実施形態にかかるバックライト7のLED8の配列状態とその電気的接続状態を示す図である。図4に示すように、本実施形態にかかるバックライト7では、光源であるLED8は、横方向に同じ色の発光色のLEDが列を形成するように並んで配列されている。図4において、一番上に形成されている第1の列には赤色の発光色のLED8が、図中右側端部の8RAから左側端部の8RHまでの8個並んでいる。また、上から二段目に形成されている第2の列には、緑色の発光色のLED8が、図中右側端部の8GAから左側端部の8GHまでの8個並んでいる。さらに、上から三段目の第3の列には、青色の発光色のLED8が、図中右側端部の8BAから左側端部の8BHまでの8個並んでいる。このように赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色の発光色のLED8が集まって配置されることで、それぞれのLED8からの発光色が合成されて白色の面状光源となっている。
同じように、四段目の第4の列には、再び赤色の発光色のLED8が、図中右側端部の8RIから左側端部の8RPまでの8個、五段目の第5の列には、緑色の発光色のLED8が、図中右側端部の8GIから左側端部の8GPまでの8個、さらに、六段目の第6の列には、青色の発光色のLED8が、図中右側端部の8BIから左側端部の8BPまでの8個、それぞれ並んでいる。図4では、上記のように一つの列を形成するLEDを8個とし、列の数としても第1列から第6列の6列分しか示されていないが、バックライト7では、このように赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色の発光色のLED8の組が、縦方向にも横方向にも多数並んで配列されている。
それぞれのLED8は、多数個が直列に接続された直列接続体31を形成している。図4に示すように、本実施形態のバックライト7では、第1の列に属する赤色LED8RAと8RBとが直列に接続されて、さらに、同じ赤色の発光色を有するLEDが形成する列である第4の列に属する赤色LED8RIと8RJとが直列に接続され、さらに第1の列に属する赤色LED8RCと8RDが接続され、第4の列に属する赤色LED8RKと8RLとが直列に接続されている。これら8個の赤色の発光色を有するLED8RA,8RB,8RI,8RJ,8RC,8RD,8RK,8RLが第1のLEDの直列接続体31aを形成する。
この第1のLEDの直列接続体31aの一端には、定電圧電源21(VinR1)が接続され、他端は、電流値制御素子としてのトランジスタ22(22R1)を介してグランド電位に接続され、トランジスタ22(22R1)によって制御されて一定の駆動電流が供給される。
また、第1の列に属する赤色LED8REと8RFとが直列に接続されて、さらに、同じ赤色の発光色を有するLEDが形成する列である第4の列に属する赤色LED8RMと8RNとが直列に接続され、さらに第1の列に属する赤色LED8RGと8RHが接続され、第4の列に属する赤色LED8ROと8RPとが直列に接続されている。これら8個の赤色の発光色を有するLED8RE,8RF,8RM,8RN,8RG,8RH,8RO,8RPが第2のLEDの直列接続体31bを形成する。この第2のLEDの直列接続体31bも、低電圧電源21(VinR2)と、電流値制御素子としてのトランジスタ22(22R2)を介してグランド電位に接続され、トランジスタ22(22R2)によって制御されて一定の駆動電流が供給される。
なお、第1の直列接続体31aと、第2の直列接続体31bとにおいて、それぞれの直列接続体を形成するLED8が同じものであれば、その個々の接続順序は図4に示す例に限られない。
緑色の発光色を有するLED8も、赤色の発光色を有するLED8と同様に、8個の緑色の発光色を有するLED8GA,8GB,8GI,8GJ,8GC,8GD,8GK,8GLが第1のLEDの直列接続体31aを、また、別の8個の緑色の発光色を有するLED8GE,8GF,8GM,8GN,8GG,8GH,8GO,8GPが第2のLEDの直列接続体31bを形成する。さらに、青色の発光色を有するLED8も同様に、8個の青色の発光色を有するLED8BA,8BB,8BI,8BJ,8BC,8BD,8BK,8BLが第1のLEDの直列接続体31aを、また、別の8個の青色の発光色を有するLED8BE,8BF,8BM,8BN,8BG,8BH,8BO,8BPが第2のLEDの直列接続体31bを形成する。なお、緑色と青色の発光色を有するLED8の接続状態については、図面の煩雑化を避けるために図4での図示を一部省略している。
本実施形態のバックライト装置7では、上記のように、一つの列を形成するように配列されている同じ色の発光色を有するLED8のみでLED8の直列接続体を形成するのではなく、同じ色の発光色を有するLED8が形成する異なる複数の列に属するLED8によって、LED8の直列接続体31が形成されている。
つぎに、このように、LED8の直列接続体31を、同じ列を形成するLED8のみで形成するのではなく、異なる列を形成するLED8によって形成することの効果について説明する。
図5は、LED8の直列接続体を形成する場合についての、図4で示した本実施形態にかかるバックライト7における実施例との比較を行う、比較例における接続状況を示している。図5に示すように、比較例では、同じ列を形成するLED8のみから、LED8の直列接続体41を形成している。具体的には、図5中最上段に位置する、第1の列に属する8個の赤色LED8RA〜8RHが第1の直列接続体41aを形成し、第4の列に属する8個の赤色LED8RI〜8RPが第2の直列接続体41bを形成している。なお、緑色発光色を有するLED8GA〜8GHと8GI〜8GP、および、青色発光色を有するLED8BA〜8BHと8BI〜8BPも、同様に第1の直列接続体41aおよび第2の直列接続体41bとを形成しているが、図4と同様に図面の煩雑を避けるため、図示を省略する。
図6は、本実施形態にかかるバックライト7でのLED8の実効的な輝度の調整手法である、PWM制御におけるDuty値の状態を示すイメージ図である。本実施形態にかかるバックライト7では、それぞれのLED8の実効的な輝度の調整をPWM制御によって行っている。LED8からの照射光として高い輝度が必要な場合は、図6の上段に示すように、全部で10m秒の期間中の9m秒の間、すなわちDuty値を90%としてLED8に駆動電流を印加する。この状態をPWM90%と称することとする。一方、LED8からの照射光として低い輝度が求められる場合には、図6の下段に示すように、全部で10m秒の期間中の1m秒の間、すなわちDuty値を10%としてLED8に駆動電流を印加する。この状態をPWM10%と称する。なお、本実施形態でのようにPWM制御によってLED8の発光時間を調整し、実効的な輝度の制御を行う場合は、一般的にLED8の発光時間の割合がそのまま監視者が認識する輝度のつよさとなる。
図7は、実際に液晶パネル2に表示される画像に対応してバックライト7の光源であるLED8の輝度調整を行った場合の、光源駆動回路での効率低下の状況を示すイメージ図である。図7(a)が表示画像のパターンを、図7(b)がLEDの直列接続体の形成が実施例の場合を、図7(c)が比較例の場合を示している。
今、図7(a)に示すように、夜空のような暗い背景に三日月のような形の白色の明るい部分を有する画像が表示されたとする。そして、この図7(a)に示す表示画像での部分部分の輝度に対応して、表示画像の輝度分布パターンと同じ発光パターンでバックライト7の光源としての発光素子であるLED8の輝度制御を行ったとする。このときの図7(a)中に領域Aとして示した部分の拡大図が図7(b)および図7(c)であり、図7(b)と図7(c)のマス目は、それぞれが一つのLED8が照射する領域を示している。すなわち、一つ一つのマス目毎にRGB三色のLEDひと組が対応する。
領域Aでは、図7(a)に示すとおり、領域の右側半分が明るい部分、左側半分が暗い部分となっていて、この境界線が左下から右上に斜めに横切るようになっている。この部分を拡大すると、図7(b)および図7(c)に示すように、8A,8B,8C,8I,8J,8K,8Lの部分が明るい部分となりこの部分はハッチングを施さない。一方、残りの8D,8E,8F,8G,8H,8M,8N,8O,8Pの部分が暗い部分となり、この暗い部分に斜線のハッチングを施す。
そして、図7(b)と図7(c)の暗い部分については図6に示したPWM10%の制御を行い、明るい部分についてはPWM90%での輝度制御を行う。このとき、本実施形態の光源駆動回路で採用されているレギュレータ方式では、PWM10%で制御された部分で駆動回路の効率が低下する場合がある。この効率が低下する部分を、図7(b)および図7(c)では、十字状のハッチングで示す。その結果、LEDの直列接続体の形成パターンとして、図7(b)に示す本実施形態における実施例の方が、図7(c)に示す比較例の場合よりも、十字状のハッチングで示された領域の数が少なく、全体として駆動回路の回路効率の低下が抑制されていることが分かる。
ここでまず、レギュレータ方式の駆動回路で、回路効率の低下が生じる原因を説明する。図3に示したように、レギュレータ方式では定電圧源(Vin)21とグランドとの間に、LED8(8a〜8h)の直列接続体31と電流値制限素子であるトランジスタ22が直列に接続されている。ここで、全てのLED8a〜8hが点灯している状態では、それぞれのLEDには、順方向端子間電圧(Vf)と呼ばれる電圧が印加されている。
いま仮に、全てのLED8の順方向端子間電圧(Vf)の値がVaとすると、全てのLED8a〜8hが点灯している状態では、トランジスタ22には「Vin−8×Va」の大きさの電圧がかかることになる。この電圧値は、レギュレータ方式の駆動回路の設計時に考慮することで、ほとんど無視できるほど小さい値にすることができる。
一方、一つのLED、たとえば8aが非点灯である場合は、スイッチング素子23aが閉じているためLED8aには、順方向端子間電圧がかからない。このときスイッチング素子23aにおける抵抗値は十分に小さいため、LED8aの部分では電位差が生じず、トランジスタ22には「Vin−7×Va」の大きさの電圧がかかる。トランジスタ22は、一定の抵抗値を有する素子として把握できるので、その端子間電圧に比例する電流が流れこの電流によって熱が発生して消費される。つまり、全てのLED8が点灯している状態と比較して、1つのLED8が点灯していない状態では、1つ分のLED8の順方向端子間電圧値に相当する電位差がトランジスタ22に余分にかかることになる。このように、レギュレータ方式では、LED8の直列接続体31中に占める非点灯のLED8の個数に応じた電力ロスが生じる。
なお、LED8の直列接続体31を形成するLED8が全て非点灯の場合は、トランジスタ22でLED8の直列接続体31全体に印加される駆動電流を0とすることができるので、電力ロスは発生しない。したがって、レギュレータ方式の光源駆動回路では、LED8の直列接続体31を構成する、いずれかのLED8が点灯している場合であって、かつ、非点灯のLED8が存在する場合に電力ロスが生じ、この電力ロスは非点灯のLED8が多いほど大きくなる。
図7(b)に示す、本発明の実施例の場合には、図4で示したようにLEDの直列接続体31が、異なる二つの列に属するLED8により形成されている。したがって、図7(b)の右側に位置する、8A,8B,8C,8D,8I,8J,8K,8Lの8個のLEDにより構成される第1の直列接続体31aでは、暗い部分である、LEDの発光時間のDuty値が10%となっているものが、より長い時間非点灯となる。そして、非点灯とされる8DのLEDに相当する電力ロスが生じる。一方、図7(b)の左側に位置する、8E,8F,8G,8H,8M,8N,8O,8Pの8個のLEDにより構成される第2の直列接続体31bでは、同じタイミングで全てのLEDが非点灯とされるため電力ロスは生じない。
これに対し、図7(c)に示す、比較例の場合には、図5で示したようにLEDの直列接続体41が、全て同じ一つの列に属するLED8により形成されている。したがって、図7(c)の上側に位置する、8A,8B,8C,8D,8E,8F,8G,8Hの8個のLEDにより構成される第1の直列接続体41aでは、非点灯とされる8D,8E,8F,8G,8Hの合計5個のLEDに相当する電力ロスが生じる。一方、図7(c)の下側に位置する、8I,8J,8K,8L,8M,8N,8O,8Pの8個のLEDにより構成される第2の直列接続体41bでも、非点灯とされる8M,8N,8O,8Pの4個のLEDに相当する電力ロスが生じる。結果として、同じ状態のLEDの輝度コントロールを行った場合でも、比較例の場合には実施例と比較して、9倍にも相当する量の電力ロスが生じることが分かる。
このような、実施例と比較例とのLEDの直列接続体の形成パターンによる電力ロスの大きさの違いを、LEDのさまざまな点灯非点灯のパターンについて示したものが、図8および図9である。なお、それぞれの点灯非点灯パターンにおいて、非点灯部分ではPWM10%で、点灯部分ではPWM90%での制御が行われていること、また、電力ロスが生じることになるLEDに十字状のハッチングを表示している点は、図7と同様である。
図8は、本実施形態の実施例であるLED8の配列パターンで、図8の最上段にLED8の接続状態の概略を示すように、異なる2つの列に属するLED8によって直列接続体が形成されている。この場合には、図中右半分の8個のLED8が第1の直列接続体31aを形成し、図中左半分の8個のLED8が、第2の直列接続体31bを形成する。
図8(a)から図8(f)に、LEDの点灯非点灯のパターンを6つ示しているが、LEDの直列接続体を形成する全部のLEDが点灯状態となるか、または、全部が非点灯状態となる、図8(a)、図8(d)、図8(f)の場合には、電力ロスは生じない。また、図8(b)の場合はLED2個分、図8(c)の場合にはLED6個分、図8(e)の場合にはLED6個分の電力ロスが、それぞれ生じる。
図9は、比較例のLED8の配列パターンで、図9の最上段にLED8の接続状態の概略を示す。比較例の場合は、一つの列に属するLED8のみによって直列接続体が形成されている。この場合には、図中上半分の8個のLED8が第1の直列接続体41aを形成し、図中下半分の8個のLED8が、第2の直列接続体41bを形成する。
図9(a)から図9(f)の、LEDの点灯非点灯のパターンを図8に示した実施例のものと比較すると、図9(a)、図9(b)、図9(c)、図9(f)の場合では、実施例の接続パターンでの電力ロスと同じであるが、図9(d)、図9(e)の2つの点灯非点灯パターンの場合では、図8に示した実施例の場合よりも電力ロスが大きくなる。一方、比較例の電力ロスが実施例の場合よりも小さくなるパターンは一つもない。
以上、説明したように、複数の列に属するLEDによってLEDの直列接続体を形成することで、LEDの点灯非点灯のパターンとして通常用いられる多くの場合において、光源駆動回路での電力ロスの発生を低減することができ、光源駆動回路における回路効率の低下を抑制することができる。その結果、回路構成が簡易で多チャンネル化に適したレギュレータ方式の光源駆動回路で生じる、回路効率の低下を低減した、実用に適した光源駆動回路を得ることができる。
なお、本実施形態においては、LEDの直列接続体を、同じ色の発光色を有するLEDが形成する2つの列に属するLEDで形成する例について示したが、これに限られるものではなく、LEDの直列接続体を3つ以上の列に属するLEDで形成してもよい。
[実施の形態2]
次に、本発明にかかる液晶表示装置1に使用されるバックライト7として、本発明にかかる第2の照明装置を用いた場合について、実施の形態2として説明する。
なお、この実施の形態2では、バックライトとして用いられる照明装置における、光源であるLEDが形成する直列接続体の形成パターンのみが前記した実施の形態1と異なり、他の構成部分は実施の形態1として示したものと同じであるため、重複する部分の説明は省略する。
次に、本実施形態にかかる液晶表示装置1のバックライト7における、光源としての発光素子であるLED8の配列状態と、LED8の直列接続体31の形成状態について、図面を用いて説明する。
図10は、実施の形態2にかかるバックライト7のLED8の配列状態とその電気的接続状態を示す図である。図10に示すように、実施の形態2にかかるバックライト7でも、上記実施の形態1として図4を用いて説明したものと同じく、光源であるLED8は、横方向に同じ色の発光色のLED8が列を形成するように並んで配列されている。
図10においても図4と同様に、一番上に形成されている第1の列には赤色の発光色のLED8が、図中右側端部の8RAから左側端部の8RHまでの8個並んでいる。また、第2の列には、緑色の発光色のLED8が、8GAから8GHまでの8個、第3の列には、青色の発光色のLED8が、8BAから8BHまでの8個並んでいる。このように赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色の発光色のLED8が集まって配置されることで、それぞれのLED8からの発光色が合成されて白色の面状光源となっている。
同じように、第4の列には、赤色の発光色のLED8が、8RIから8RPまでの8個、第5の列には、緑色の発光色のLED8が、8GIから8GPまでの8個、さらに、第6の列には、青色の発光色のLED8が、8BIから8BPまでの8個、それぞれ並んでいる。図10においても、上記のように一つの列を形成するLEDを8個とし、列の数としても第1列から第6列の6列分しか示されていないが、バックライト7では、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の3色の発光色のLED8の組が、縦方向にも横方向にも多数並んで配列されている。
図10に示す実施の形態2にかかるバックライト7においては、LED8が形成する直列接続体は、同じ列に属する複数のLED8によって形成される部分接続体32が複数個直列に接続されて形成されていて、かつ、この複数個の部分接続体32の接続が、発光素子であるLED8の発光パターンに応じて切り替えられる切替手段を有している点が、実施の形態1と異なる。
赤色の発光色を有するLED8について見ると、第1の列に属する4個のLED8RA、8RB、8RC、8RDが直列に接続されて第1の部分接続体32aを形成し、同じく第1の列に属する4個のLED8RE、8RF、8RG、8RHが直列に接続されて第2の部分接続体32bを形成している。また、同じ赤色の発光色を有するLEDが形成する、第4の列に属する4個の赤色LED8RI、8RJ、8RK、8RLが直列に接続されて第3の部分接続体32cを形成し、同じく第4の列に属する4個のLED8RM、8RN、8RO、8RPが直列に接続され、第4の部分接続体32dが形成されている。
そして、第1の部分接続体32aと第2の部分接続体32bとの接続と切り離しを行うスイッチング素子24a、第1の部分接続体32aと第4の部分接続体32dとの接続と切り離しを行うスイッチング素子24c、第3の部分接続体32cと第2の部分接続体32bとの接続と切り離しを行うスイッチング素子24b、第3の部分接続体32cと第4の部分接続体32dとの接続と切り離しを行うスイッチング素子24dとが設けられている。
切替手段であるこれら4つのスイッチング素子24a、24b、24c、24dが、発光素子であるLED8の発光パターンに応じて、図10では図示しない光源制御回路13からの制御信号によって切り替えられる。そして、スイッチング素子24aと24dとを接続し、24bと24cとを切り離すことで、LED8の直列接続体が同じ列に属するLED8によって形成された部分接続体32aと32b、32cと32dとで形成されるようにする場合と、スイッチング素子24bと24cとを接続し、24aと24dとを切り離すことで、LED8の直列接続体が異なる列に属するLED8によって形成された部分接続体32aと32d、32cと32bとで形成されるようにする場合との切り替えを行う。
なお、このようにして切り替えられて複数の部分接続体32により形成されたLEDの直列接続体は、その一端に、低電圧電源21(VinR1,VinR2)が接続され、他端は、電流値制御素子としてのトランジスタ22(22R1、22R2)を介してグランド電位に接続され、トランジスタ22によって制御されて一定の駆動電流が供給される。
また、図10において、緑色の発光色を有する16個のLED8GA〜8GP、青色の発光色を有する16個のLED8BA〜8BPが形成する部分接続体の構成と、部分接続体同士の接続を切り替えて直列接続体を形成する切替手段であるスイッチング素子24については、赤色の発光色を有するLED8RA〜8RPの場合と同様であるため、その詳細の図示を省略する。
図11は、実施の形態2において、実際に液晶パネル2に表示される画像に対応してバックライト7の光源であるLED8の輝度調整を行った場合の、光源駆動回路での効率低下の状況を示すイメージ図である。図11(a)は表示画像のパターンを示し、図11(b)はLEDの直列接続体が、異なる列に属するLEDにより形成された部分接続体が直列に接続されて形成された場合を、図11(c)はLEDの直列接続体が、同じ列に属するLEDにより形成された部分接続体が直列に接続されて形成された場合を示している。
図11(a)に示すように、夜空のような暗い背景に複数の星がある場合のような、白色の明るい部分が分散して示される画像が表示されたとする。そして、この図11(a)に示す表示画像の輝度分布に対応して、同じ輝度分布を持つ発光パターンによって、バックライト7の光源としての発光素子であるLED8の輝度制御を行ったとする。すなわち、この図11(a)が、発光素子の発光パターンとなる。
このときの図11(a)中に領域Bとして示した部分の拡大図が図11(b)および図11(c)であり、図11(b)と図11(c)のマス目は、図7の場合と同様にそれぞれが一つのLED8が照射する領域を示している。また、斜線のハッチングを施した暗い部分でPWM10%の制御を行い、ハッチングを施さない明るい部分ではPWM90%での制御を行う点、電力が生じる部分のLEDに十字状のハッチングを施す点についても、図7と同様とする。
図11(a)に示す領域Bでは、領域の左上端部と右下端部のみが明るい部分となり、それ以外の部分は全て暗い部分となる。この部分を拡大すると、図11(b)および図11(c)に示すように、8Hと8Iのみが明るい部分となり、残りの8A、8B、8C、8D,8E,8F,8G,8J、8K、8L、8M,8N,8O,8Pの部分が暗い部分となる。
このとき、図11(b)に示すように、LEDの直列接続体の形成が、異なる列に属するLEDにより形成された部分接続体32aと32d、および、部分接続体32cと32bが、それぞれ直列に接続されてなされた場合には、部分接続体32cと32bとにより形成された直列接続体では、6個のLED8J、8K、8L、8E、8F、8Gの部分で電力ロスが生じる。一方、部分接続体32aと32dとにより形成された直列接続体では、全てのLEDが非点灯の暗い部分となるため、電力ロスが生じない。
一方、図11(c)に示すように、LEDの直列接続体の形成が、同じ列に属するLEDにより形成された部分接続体32aと32b、および、部分接続体32cと32dが、それぞれ直列に接続されてなされた場合には、全ての暗い部分で電力ロスが生じるため、それぞれの直列接続体で7個のLEDの部分で電力が生じ、領域全体では14個のLEDの部分で電力ロスが生じる。
このように、図11(a)に示すような発光素子の点灯パターンの場合には、図11(b)に示したように、異なる列に属するLEDによって形成された部分接続体を直列に接続して、直列接続体を形成することが好ましいことになる。したがって、光源制御回路からの制御信号によって、切替手段であるスイッチング素子24の接続と切り離しが制御され、図11(b)として示したような、異なる列に属するLEDが形成する部分接続体によって、直列接続体が形成されるようになる。
また、逆に、明るい部分と暗い部分とがそれぞれ細い線状になって交互に並ぶ場合など、LEDが形成する列を跨った発光パターンではない場合には、同じ列に属するLEDによって形成された部分接続体によって直列接続体が形成される方が、電力ロスが少なくなる。したがって、この場合には、光源制御回路からの制御信号によって、切替手段であるスイッチング素子の接続と切り離しが制御され、同じ列に属するLEDから構成された部分接続体が直列に接続されて、直列接続体が形成されるようになる。
このように、実施の形態2の場合には、発光素子の点灯パターンに応じてLEDの直列接続体が、どの部分接続体を直列に接続して形成されるかを切り替え、より電力ロスの小さい、すなわち回路効率の高い構成とすることができる。このため、回路構成が簡易で多チャンネル化に適したレギュレータ方式の光源駆動回路で生じる回路効率の低下を低減した、実用に適した光源駆動回路を得ることができる。
なお、実施の形態2の場合には、バックライトにおける発光素子の点灯パターンを常に把握する必要があるが、本実施形態にかかるバックライト7では、アクティブバックライト方式が採用されているため、光源制御回路では常に発光素子であるLEDそれぞれの照射輝度の状態を判断して、これを制御している。このため、光源制御回路に、発光素子の点灯パターンを解析し、切替手段により好適な直列接続体が形成されるように判断し、且つ制御する機能を付加する上で格別な困難性は生じない。また、切替手段として、スイッチング素子を用いた例を示したが、このスイッチング素子としては、本実施形態にかかるバックライト7のLED8の輝度をPWM制御によって調整するスイッチング素子23と同様のものを用いることができるので、格別なコストアップに繋がることなく、本実施形態にかかるバックライト7を実現することができる。
以上、本発明の実施形態にかかるバックライトについて、RGB各色のLEDが1つずつ用いられて、白色光原を実現する例について示したが、本発明のバックライトはこれに限らない。例えばRとBのLEDがそれぞれ1つずつと、GのLEDが2つ用いられて白色光源を形成するものでもよく、また、単体で白色のLEDを用いる場合や、特殊用途として、RGBを含めた1色のみのLEDを光源である発光素子として用いる場合など、本発明はLEDの発光色に影響を受けることなく適用することができる。
発光素子であるLEDが形成する列としては、表示画面における横方向(水平方向)に列を形成するものを例示した。しかし、発光素子であるLEDの形成する列の方向は、これに限らず、例えば表示画面の縦方向(垂直方向)に列を形成するものでもよい。
また、本発明の実施形態としては、表示画面の横方向に加えて、縦方向(垂直方向)にも列を形成する、行列状(マトリクス状)にLEDが配列されたものについて例示したが、発光素子であるLEDは、縦横の2方向に列を形成しなくてもよいことは言うまでもない。
さらに、直列接続体を形成するそれぞれの列に属するLEDの数として、4個の場合について例示したが、LEDの数は4個に限られない。それぞれの列に属するLEDの個数をいくつにするかは、LEDの配列個数と配列間隔、さらには、光源駆動回路における一つのチャンネルで、いくつのLEDを駆動するかという観点から、適宜定められるものである。また、それぞれの列に属するLEDの数が同じ場合について例示したが、これは、それぞれの列に属するLEDの個数をそろえることで、光源駆動回路の回路構成上の配置が規則正しくなるからであり、異なる列に属するLEDの個数が同じで無くてもかまわない。
さらに、上記本実施形態においては、光源に含まれる発光素子としてLEDを用いる場合を示したが、本発明はこれに限られるものではなく、EL光源などの他の発光素子を光源に用いることができる。
また、本発明にかかる照明装置の用途として液晶表示装置のバックライトとして用いる例を示したが、本発明にかかる照明装置は、効率よく所定の輝度の照射光を照射することができ、しかも部分部分の照射光の色や輝度を変化させることができる薄型の照明装置であるため、天井や壁面に埋め込まれる光源や、ショーケースなどに用いられる照明装置として幅広い用途を有するものである。