JP2009205903A - リチウムイオン二次電池用負極体 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、充放電時のリチウムイオン二次電池における負極層の剥離、滑落等の発生を抑え、サイクル特性を劣化させないようなリチウムイオン二次電池を提供することを主目的とする。
【解決手段】本発明は、負極集電体と、上記負極集電体上に形成されたリチウムと合金可能な元素からなり、表面に凹凸を有する合金活物質層、および上記合金活物質層の凹部に形成され上記合金活物質層の表面の一部を被覆する樹脂層からなる負極層と、を有するリチウムイオン二次電池用負極体であって、上記負極層の表面が、上記合金活物質層と上記樹脂層との面一構造となっていることを特徴とするリチウムイオン二次電池用負極体を提供することにより、上記課題を解決する。
【選択図】図1
【解決手段】本発明は、負極集電体と、上記負極集電体上に形成されたリチウムと合金可能な元素からなり、表面に凹凸を有する合金活物質層、および上記合金活物質層の凹部に形成され上記合金活物質層の表面の一部を被覆する樹脂層からなる負極層と、を有するリチウムイオン二次電池用負極体であって、上記負極層の表面が、上記合金活物質層と上記樹脂層との面一構造となっていることを特徴とするリチウムイオン二次電池用負極体を提供することにより、上記課題を解決する。
【選択図】図1
Description
本発明は、リチウムと合金可能な元素を用いた場合でも、割れによる剥離、滑落の少ないリチウムイオン二次電池用負極体と、これを用いたリチウムイオン二次電池と、その製造方法とに関するものである。
パソコン、ビデオカメラ、携帯電話等の小型化に伴い、情報関連機器、通信機器の分野では、これらの機器に用いる電源として、高エネルギー密度であるという理由から、リチウム二次電池が実用化され広く普及するに至っている。また一方で、自動車の分野においても、環境問題、資源問題から電気自動車の開発が急がれており、この電気自動車用の電源としても、リチウム二次電池が検討されている。
従来、リチウム二次電池に用いられる負極活物質として、グラファイト等の炭素材料が広く用いられているが、炭素材料は一般的にリチウム吸蔵量が少ないため、炭素材料に比べてリチウム吸蔵量が多いSnやSn合金等が注目を浴びている(例えば特許文献1)。
しかしながら、このようなリチウム二次電池において充放電を行うと、例えば図4に示すような負極集電体2と負極層5とからなる従来の負極体1(図4(a))では、負極層5中の、リチウムと合金化する合金化活物質が、リチウムを吸蔵放出する際に膨張、収縮して、負極層5中に割れが発生する(図4(b))。この状態で、さらに充放電を繰り返し行うと、合金化活物質の急激な膨張収縮に耐え切れず、負極層5中の割れが伝播するなどして、負極層5が剥離、滑落してしまう(図4(c))。このため、導電性が欠落して充放電できなくなり、サイクル特性が低くなってしまう。したがって、このような問題を改善して、リチウム二次電池のサイクル特性を向上させることが必要とされている。
この問題に関して、特許文献2においては、負極集電体上にめっき法により0.5μm未満の平均粒径を有するめっき粒子が実質的に連続した錫または錫合金めっき皮膜を形成し、負極層を薄膜化させた二次電池用電極材料を用いるリチウムイオン二次電池が提案されている。負極層を薄膜化することにより、充放電時の負極層の体積変化による応力を小さくし、サイクル特性の向上を図ったものである。
しかしながら、上記の場合、負極層を形成するめっき粒子が小さく、密な状態になるため、体積変化による応力を緩和することはできるものの、実用化できるほどの効果は得ることができないという問題があった。
しかしながら、上記の場合、負極層を形成するめっき粒子が小さく、密な状態になるため、体積変化による応力を緩和することはできるものの、実用化できるほどの効果は得ることができないという問題があった。
この問題に対して、特許文献3では、イオン伝導は可能であるが、導電度の低い架橋性ポリマー、高分子支持体及び有機溶媒を含む混合溶液から形成された高分子フィルムによって覆われたリチウム合金からなる負極体が開示されている。これによれば、高分子フィルムによって被覆されていることにより、集電体および負極層の密着性が高くなり、負極層の剥離・滑落を抑えることができる。また、負極層および電解液の反応性を低減させるとともに、負極層の膨張収縮による機械的損傷を防止することが可能となる。
しかしながら、この場合、高分子フィルムの性質のみによって、負極層および電解液の反応性を制御するのは困難であった。
しかしながら、この場合、高分子フィルムの性質のみによって、負極層および電解液の反応性を制御するのは困難であった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、SnやSi等のリチウムと合金可能な元素を負極層に用いた場合でも、リチウムの挿入脱離による負極層の剥離・滑落を抑制することができるリチウムイオン二次電池用負極体、これを用いたリチウムイオン二次電池、およびその製造方法を提供することを主目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明は負極集電体と、上記負極集電体上に形成されたリチウムと合金可能な元素からなり、表面に凹凸を有する合金活物質層、および上記合金活物質層の凹部に形成され上記合金活物質層の表面の一部を被覆する樹脂層からなる負極層と、を有するリチウムイオン二次電池用負極体であって、上記負極層の表面が、上記合金活物質層と上記樹脂層との面一構造となっていることを特徴とするリチウムイオン二次電池用負極体を提供する。
本発明によれば、合金活物質層凹部に形成された樹脂層によって合金活物質層が被覆されていることにより、合金活物質層の膨張収縮を抑えることができる。これにより、体積変化によって合金活物質層にかかる応力の局所的な集中を緩和することができるため、合金活物質層の割れや滑落の発生を抑制することができる。
また、合金活物質層にひび・割れが生じてしまった場合でも、合金活物質層の一部を樹脂層が覆っているため、負極集電体からの剥離や合金活物質層の滑落を防止することができる。
さらに、上記樹脂層を有することにより、合金活物質層と電解液との反応性を低減することができるので、電解液の劣化を防ぐことができる。この際、合金活物質層と、電解液との反応性を合金活物質層の露出面積によって調整することができるという利点も有する。
また、合金活物質層と、樹脂層とが面一構造となっているため、リチウムイオン二次電池の負極体を薄く形成することができる。
また、合金活物質層にひび・割れが生じてしまった場合でも、合金活物質層の一部を樹脂層が覆っているため、負極集電体からの剥離や合金活物質層の滑落を防止することができる。
さらに、上記樹脂層を有することにより、合金活物質層と電解液との反応性を低減することができるので、電解液の劣化を防ぐことができる。この際、合金活物質層と、電解液との反応性を合金活物質層の露出面積によって調整することができるという利点も有する。
また、合金活物質層と、樹脂層とが面一構造となっているため、リチウムイオン二次電池の負極体を薄く形成することができる。
また、本発明は、上述したリチウムイオン二次電池用負極体と、正極集電体および正極層を有するリチウムイオン二次電池用正極体と、上記負極層および上記正極層の間に配置されたセパレータと、リチウム塩を含有する非水電解液とを有することを特徴とするリチウムイオン二次電池を提供する。
本発明によれば、上述したリチウムイオン二次電池用負極体を用いることにより、充放電時に負極層の剥離・滑落が起こりにくくなるため、サイクル特性の劣化が抑制され、長寿命で高容量なリチウムイオン二次電池とすることができる。
本発明は、上述したリチウムイオン二次電池を製造するリチウムイオン二次電池の製造方法であって、上記負極集電体上に表面に凹凸を有する上記合金活物質層を形成する合金活物質層形成工程と、上記合金活物質層上を覆うように、上記樹脂層を形成する樹脂層形成工程と、上記樹脂層の一部を除去し、上記負極層表面を、上記合金活物質層と上記樹脂層との面一構造にする面一構造形成工程とを有することを特徴とするリチウムイオン二次電池の製造方法を提供する。
本発明によれば、上述した方法によりリチウムイオン二次電池を製造することで、充放電時の負極層の剥離・滑落が抑えられ、サイクル特性が高く、高容量なリチウムイオン二次電池を製造することができる。
本発明は、充放電時に負極層の剥離・滑落が少ないリチウムイオン二次電池用負極体を提供することで、リチウムイオン二次電池に使用した場合、サイクル特性を劣化させないといった効果を奏するものである。
本発明は、リチウムイオン二次電池用負極体、これを用いたリチウムイオン二次電池、およびその二次電池の製造方法に関するものである。以下、それぞれについて説明する。
A.リチウムイオン二次電池用負極体
まず、本発明のリチウムイオン二次電池用負極体について説明する。
本発明のリチウムイオン二次電池用負極体は、負極集電体と、上記負極集電体上に形成されたリチウムと合金可能な元素からなり、表面に凹凸を有する合金活物質層、および上記合金活物質層の凹部に形成され、上記合金活物質層の表面の一部を被覆する樹脂層からなる負極層と、を有するリチウムイオン二次電池用負極体であって、上記負極層の表面が、上記合金活物質層と上記樹脂層との面一構造となっていることを特徴とするものである。
まず、本発明のリチウムイオン二次電池用負極体について説明する。
本発明のリチウムイオン二次電池用負極体は、負極集電体と、上記負極集電体上に形成されたリチウムと合金可能な元素からなり、表面に凹凸を有する合金活物質層、および上記合金活物質層の凹部に形成され、上記合金活物質層の表面の一部を被覆する樹脂層からなる負極層と、を有するリチウムイオン二次電池用負極体であって、上記負極層の表面が、上記合金活物質層と上記樹脂層との面一構造となっていることを特徴とするものである。
図1は本発明のリチウムイオン二次電池用負極体の一例を示す概略断面図である。図1に例示するように、本発明のリチウムイオン二次電池用負極体1は、負極集電体2と、負極集電体2上に形成され、表面に凹凸を有する合金活物質層3、および合金活物質層3の凹部に形成され、合金活物質層3の表面の一部を被覆する樹脂層4からなる負極層5と、を有するリチウムイオン二次電池用負極体あり、負極層5の表面が、合金活物質層3と樹脂層4との面一構造となっていることを特徴とするものである。
ここで、本発明における「面一構造」とは、合金活物質層の凸部表面と、合金活物質層の凹部に形成された樹脂層表面とが同一平面にある構造のことをいう。
ここで、本発明における「面一構造」とは、合金活物質層の凸部表面と、合金活物質層の凹部に形成された樹脂層表面とが同一平面にある構造のことをいう。
本発明によれば、合金活物質層凹部に形成された樹脂層によって合金活物質層が被覆されていることにより、合金活物質層の膨張収縮を抑えることができる。これによって、合金活物質層の体積変化によって発生する応力が合金活物質層に局所的に集中するのを緩和することができ、合金活物質層の滑落等の発生を防止することができる。
また、合金活物質層に割れやひびが生じた場合でも、上記樹脂層で表面を覆うことによって、合金活物質層が滑落したり、負極集電体から剥離する等を抑えることができる。
さらに、上記樹脂層を有することにより、合金活物質層と電解液との反応性を低減することができるので、電解液の劣化を防ぐことができる。この際、合金活物質層と、電解液との反応性を合金活物質層の露出面積によって調整することができるという利点も有する。
また、合金活物質層と、樹脂層とが面一構造となっているため、リチウムイオン二次電池の負極体を薄く形成することができる。
また、合金活物質層に割れやひびが生じた場合でも、上記樹脂層で表面を覆うことによって、合金活物質層が滑落したり、負極集電体から剥離する等を抑えることができる。
さらに、上記樹脂層を有することにより、合金活物質層と電解液との反応性を低減することができるので、電解液の劣化を防ぐことができる。この際、合金活物質層と、電解液との反応性を合金活物質層の露出面積によって調整することができるという利点も有する。
また、合金活物質層と、樹脂層とが面一構造となっているため、リチウムイオン二次電池の負極体を薄く形成することができる。
以下、本発明のリチウムイオン二次電池用負極体の各構成について説明する。
1.負極層
本発明に用いられる負極層は、後述する負極集電体上に形成され、表面に凹凸を有する合金活物質層、および上記合金活物質層の凹部に形成され上記合金活物質層の表面の一部を被覆する樹脂層からなり、上記負極層の表面が、上記合金活物質層と上記樹脂層との面一構造となっているものである。
本発明に用いられる負極層は、後述する負極集電体上に形成され、表面に凹凸を有する合金活物質層、および上記合金活物質層の凹部に形成され上記合金活物質層の表面の一部を被覆する樹脂層からなり、上記負極層の表面が、上記合金活物質層と上記樹脂層との面一構造となっているものである。
a.樹脂層
まず、本発明に用いられる樹脂層について説明する。
上記樹脂層は、後述する合金活物質層の凹部に形成され、合金活物質層の表面の一部を被覆するものである。
まず、本発明に用いられる樹脂層について説明する。
上記樹脂層は、後述する合金活物質層の凹部に形成され、合金活物質層の表面の一部を被覆するものである。
本発明に用いられる樹脂層の膜厚としては、合金活物質層の膨張収縮を抑えることで、負極層の割れの発生を抑制することができる程度であれば、特に限定されない。
ここで、樹脂層の積層方向の膜厚とは、図1に示すように、樹脂層で覆われた合金活物質層の表面上からの距離aのことを指す。
ここで、樹脂層の積層方向の膜厚とは、図1に示すように、樹脂層で覆われた合金活物質層の表面上からの距離aのことを指す。
本発明に用いられる負極層全体の面積における樹脂層の被覆面積の割合としては、負極層全体の膨張収縮を抑制し、かつ、充分な容量が得られる程度に電解液と合金活物質層との反応性を低減させることができるのであれば、特に限定されない。
上記樹脂層は、合金活物質層の体積変化による負極層の割れの発生を抑制するために形成される。
このような樹脂層に用いられる材料としては、合金活物質層の体積変化を抑え、負極層の割れの発生を抑制することができるのであれば、特に限定されない。
本発明においては、樹脂層自体が合金活物質層の体積変化に合わせて膨張・収縮できるよう、弾性のある樹脂を用いることが好ましい。
また、本発明のリチウムイオン二次電池の負極体を、リチウムイオン二次電池に用いた場合、上記樹脂層は、電解液と接するため、樹脂層中の成分が電解液に溶出し、悪影響を与えないことが必要である。
さらに、リチウムイオン二次電池に用いるものであるため、電気分解性の低い樹脂であることが好ましい。
このような樹脂層に用いられる材料としては、合金活物質層の体積変化を抑え、負極層の割れの発生を抑制することができるのであれば、特に限定されない。
本発明においては、樹脂層自体が合金活物質層の体積変化に合わせて膨張・収縮できるよう、弾性のある樹脂を用いることが好ましい。
また、本発明のリチウムイオン二次電池の負極体を、リチウムイオン二次電池に用いた場合、上記樹脂層は、電解液と接するため、樹脂層中の成分が電解液に溶出し、悪影響を与えないことが必要である。
さらに、リチウムイオン二次電池に用いるものであるため、電気分解性の低い樹脂であることが好ましい。
このような樹脂層の材料としては、上述した特性を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、および紫外線硬化性樹脂等が挙げられる。
具体的には、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリイミド、アクリル樹脂、オレフィン樹脂、ビスマレイミドトリアジン、LCP、シアネート系樹脂(シアネートエステル)、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリエチレンナフタレート、ポリ尿素等が挙げられる。これらの樹脂については、2種類以上の複合系樹脂として用いてもよい。
具体的には、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリイミド、アクリル樹脂、オレフィン樹脂、ビスマレイミドトリアジン、LCP、シアネート系樹脂(シアネートエステル)、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリエチレンナフタレート、ポリ尿素等が挙げられる。これらの樹脂については、2種類以上の複合系樹脂として用いてもよい。
b.合金活物質層
本発明に用いられる合金活物質層は、後述する負極集電体上に形成されたリチウムと合金可能な元素からなり、表面に凹凸を有するものである。
本発明に用いられる合金活物質層は、後述する負極集電体上に形成されたリチウムと合金可能な元素からなり、表面に凹凸を有するものである。
上記合金活物質層表面の凹凸としては、合金活物質層の凹部に上述した樹脂層を形成することができ、樹脂層と合金活物質層の凸部とが面一構造を形成できるのであれば、特に限定されない。このような合金活物質層の凹凸としては、例えば、合金活物質層を形成する際に、合金活物質層の表面を粗化することによって形成されたものであってもよいし、マスクを用いて合金活物質層をエッチングして、凹凸をパターニングしたものであってもよい。本発明においては、合金活物質層の表面を粗化することによって形成されたものであることがより好ましい。凹凸を形成する工程が容易であるからである。
本発明に用いられる合金活物質層表面の凹凸が、合金活物質層の表面を粗化することによって形成されたものである場合、上記合金活物質層の表面粗さRaとしては、合金活物質層が凹凸を有し、上述した樹脂層との面一構造を形成することができ、樹脂層と合金活物質層との密着性を高いものとすることができるのであれば特に限定されるものではない。
上記合金活物質層の膜厚としては、充分な容量を得ることができ、かつ、樹脂層との面一構造を形成することができるのであれば、特に限定されるものではなく、リチウムイオン二次電池の用途により適宜調整されるものであるが、0.5μm〜5.0μmの範囲内、中でも1.0μm〜3.0μmの範囲内であることが好ましい。上記範囲に満たない場合、充分な容量を得ることができないからであり、上記範囲を超える場合、合金活物質層の膨張収縮による体積変化が大きくなり、上述した樹脂層では、抑えることができない可能性があるからである。ここで、合金活物質層の膜厚とは、図1に示すように、合金活物質層凸部の膜厚tを指す。
本発明に用いられる合金活物質層に使用される元素としては、リチウムイオンと合金可能なものであれば特に限定されるものではなく、金属リチウム、ケイ素、錫、アルミニウム等、もしくはこれらの合金等が挙げられる。本発明においては特に、錫が好ましい。
c.負極層
本発明に用いられる負極層は、上述した樹脂層および合金活物質層からなるものである。本発明に用いられる負極層の膜厚としては、0.5μm〜5.0μmの範囲内、中でも1.0μm〜3.0μmの範囲内であることが好ましい。上記範囲に満たない場合、十分な容量を得ることができないからであり、上記範囲を超える場合は、単位体積当たりの発電効率が低下するからである。
本発明に用いられる負極層は、上述した樹脂層および合金活物質層からなるものである。本発明に用いられる負極層の膜厚としては、0.5μm〜5.0μmの範囲内、中でも1.0μm〜3.0μmの範囲内であることが好ましい。上記範囲に満たない場合、十分な容量を得ることができないからであり、上記範囲を超える場合は、単位体積当たりの発電効率が低下するからである。
本発明に用いられる負極層の大きさ(面積)としては、用いられるリチウムイオン二次電池の種類によって適宜調整される。
本発明の負極層の形成方法については、後述する「C.リチウムイオン二次電池の製造方法」の項で説明するためここでの記載は省略する。
2.負極集電体
本発明に用いられる負極集電体は、負極層の集電を行う機能を有するものである。
本発明に用いられる負極集電体は、負極層の集電を行う機能を有するものである。
上記負極集電体の材料としては、例えば銅、SUS、ニッケル等を挙げることができ、中でも銅が好ましい。また、負極集電体の形状としては、例えば、箔状、板状、メッシュ状等を挙げることができ、中でも箔状が好ましい。
3.リチウムイオン二次電池用負極体
本発明のリチウムイオン二次電池用負極体は、上述した負極層と負極集電体とからなるものであり、リチウムイオン二次電池用正極体、セパレータ、電解液、および電池ケースとともにリチウムイオン二次電池を形成するのに用いられるものである。
本発明のリチウムイオン二次電池用負極体は、上述した負極層と負極集電体とからなるものであり、リチウムイオン二次電池用正極体、セパレータ、電解液、および電池ケースとともにリチウムイオン二次電池を形成するのに用いられるものである。
また、このようなリチウムイオン電池用負極体の用途としては、例えば自動車等に使用されるリチウムイオン二次電池等を挙げることができる。
B.リチウムイオン二次電池
次に、本発明のリチウムイオン二次電池について説明する。
本発明のリチウムイオン二次電池は、上述したリチウムイオン二次電池用負極体と、正極集電体および正極層を有するリチウムイオン二次電池用正極体と、上記リチウムイオン二次電池用負極体の負極層および上記正極層の間に配置されたセパレータと、リチウム塩を含有する非水電解液とを有することを特徴とするものである。
次に、本発明のリチウムイオン二次電池について説明する。
本発明のリチウムイオン二次電池は、上述したリチウムイオン二次電池用負極体と、正極集電体および正極層を有するリチウムイオン二次電池用正極体と、上記リチウムイオン二次電池用負極体の負極層および上記正極層の間に配置されたセパレータと、リチウム塩を含有する非水電解液とを有することを特徴とするものである。
本発明に用いられるリチウムイオン二次電池について図面を用いて説明する。図2は、本発明のリチウムイオン二次電池の一例を示す概略断面図である。図2に示されるリチウムイオン二次電池10は、負極集電体2、および負極集電体2上に形成された合金活物質層3と樹脂層4とからなる負極層5を有するリチウムイオン二次電池用負極体1と、正極集電体6、および正極集電体6上に形成された正極活物質を含有する正極層7を有するリチウムイオン二次電池用正極体8と、負極層5および正極層7の間に配置されたセパレータ9と、正極活物質および負極活物質の間でリチウムイオンを伝導させる非水電解液(図示せず)と、を有するものである。
以下、本発明に用いられるリチウムイオン二次電池について、構成ごとに説明する。
以下、本発明に用いられるリチウムイオン二次電池について、構成ごとに説明する。
本発明によれば、上述したリチウムイオン二次電池用負極体を有するため、負極層の割れによる剥離・滑落等が起こりにくく、高容量でサイクル特性の高い二次電池とすることができる。
以下、本発明のリチウムイオン二次電池の各構成について説明する。
以下、本発明のリチウムイオン二次電池の各構成について説明する。
1.リチウムイオン二次電池用負極体
本発明に用いられるリチウムイオン二次電池用負極体については、「A.リチウムイオン二次電池用負極体」の項で説明したため、ここでの説明は省略する。
本発明に用いられるリチウムイオン二次電池用負極体については、「A.リチウムイオン二次電池用負極体」の項で説明したため、ここでの説明は省略する。
2.リチウムイオン二次電池用正極体
本発明に用いられるリチウムイオン二次電池用正極体は、正極集電体および正極層を有するものである。
以下それぞれについて説明する。
本発明に用いられるリチウムイオン二次電池用正極体は、正極集電体および正極層を有するものである。
以下それぞれについて説明する。
a.正極層
上記正極体に使用される正極層は、リチウムを吸蔵、放出することのできる正極活物質を含有するものである。
上記正極体に使用される正極層は、リチウムを吸蔵、放出することのできる正極活物質を含有するものである。
このような正極活物質としては、例えば金属Li、LiCoO2、LiCoO4、LiMn2O4、LiNiO2、LiFePO4等を挙げることができる。
また、上記正極層は、さらに導電剤および結着剤(バインダ)を含有していてもよい。
結着剤としては、例えば、ポリビニリデンフロライド(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等を挙げることができる。
また、導電剤としては、例えばアセチレンブラック、ケッチェンブラック等のカーボンブラックなどを挙げることができる。
結着剤としては、例えば、ポリビニリデンフロライド(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等を挙げることができる。
また、導電剤としては、例えばアセチレンブラック、ケッチェンブラック等のカーボンブラックなどを挙げることができる。
b.正極集電体
上記正極集電体とは、上記正極層の集電を行うものである。上記正極集電体の材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えばアルミニウム、SUS、ニッケル、鉄およびチタン等を挙げることができ、中でもアルミニウムおよびSUSが好ましい。さらに、上記正極集電体は、緻密金属集電体であっても良く、多孔質金属集電体であっても良い。
上記正極集電体とは、上記正極層の集電を行うものである。上記正極集電体の材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えばアルミニウム、SUS、ニッケル、鉄およびチタン等を挙げることができ、中でもアルミニウムおよびSUSが好ましい。さらに、上記正極集電体は、緻密金属集電体であっても良く、多孔質金属集電体であっても良い。
c.正極体の形成方法
上記正極体の形成方法としては、特に限定されるものではなく、一般的な正極体の形成方法と同様の方法を用いることができる。具体的には、まず正極活物質、結着材および溶媒等を含有する正極層形成用ペーストを作製し、次に正極層形成用ペーストを正極集電体上に塗布し、乾燥する方法等を挙げることができる。なお、この際、正極層の電極密度を向上させるために、正極層のプレスを行っても良い。
上記正極体の形成方法としては、特に限定されるものではなく、一般的な正極体の形成方法と同様の方法を用いることができる。具体的には、まず正極活物質、結着材および溶媒等を含有する正極層形成用ペーストを作製し、次に正極層形成用ペーストを正極集電体上に塗布し、乾燥する方法等を挙げることができる。なお、この際、正極層の電極密度を向上させるために、正極層のプレスを行っても良い。
3.セパレータ
次に、本発明に用いられるセパレータについて説明する。本発明に用いられるセパレータは、上述したように異なる極性を持つ電極の間に設置され、後述する電解質を保持する機能を有するものである。
上記セパレータの材料としては、異なる極性を持つ電極の間に設置され、後述する電解質を保持する機能を有するものであれば、特に限定されるものではないが、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、セルロースおよびポリアミド等の樹脂を挙げることができ、中でもポリプロピレンが好ましい。また、上記セパレータは、単層構造であっても良く、複層構造であっても良い。複層構造のセパレータとしては、例えばPE/PPの2層構造のセパレータ、PP/PE/PPの3層構造のセパレータ等を挙げることができる。さらに、本発明においては、上記セパレータが、多孔膜、樹脂不織布、ガラス繊維不織布等の不織布等であっても良い。中でも多孔膜が好ましい。
次に、本発明に用いられるセパレータについて説明する。本発明に用いられるセパレータは、上述したように異なる極性を持つ電極の間に設置され、後述する電解質を保持する機能を有するものである。
上記セパレータの材料としては、異なる極性を持つ電極の間に設置され、後述する電解質を保持する機能を有するものであれば、特に限定されるものではないが、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル、セルロースおよびポリアミド等の樹脂を挙げることができ、中でもポリプロピレンが好ましい。また、上記セパレータは、単層構造であっても良く、複層構造であっても良い。複層構造のセパレータとしては、例えばPE/PPの2層構造のセパレータ、PP/PE/PPの3層構造のセパレータ等を挙げることができる。さらに、本発明においては、上記セパレータが、多孔膜、樹脂不織布、ガラス繊維不織布等の不織布等であっても良い。中でも多孔膜が好ましい。
4.非水電解液
本発明においては、上述した電極体中の電極および集電体内、さらにセパレータ内に、通常、リチウム塩を含有する非水電解液を有する。
上記非水電解液は、通常、リチウム塩および非水溶媒を有する。上記リチウム塩としては、一般的なリチウムイオン二次電池に用いられるリチウム塩であれば特に限定されるものではないが、例えばLiPF6、LiBF4、LiN(CF3SO2)2、LiCF3SO3、LiC4F9SO3、LiC(CF3SO2)3およびLiClO4等を挙げることができる。一方、上記非水溶媒としては、上記リチウム塩を溶解できるものであれば特に限定されるものではないが、例えばプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、アセトニトリル、プロピオニトリル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ニトロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。本発明においては、これらの非水溶媒を一種のみ用いても良く、二種以上を混合して用いても良い。また、上記非水電解液として、常温溶融塩を用いることもできる。
本発明においては、上述した電極体中の電極および集電体内、さらにセパレータ内に、通常、リチウム塩を含有する非水電解液を有する。
上記非水電解液は、通常、リチウム塩および非水溶媒を有する。上記リチウム塩としては、一般的なリチウムイオン二次電池に用いられるリチウム塩であれば特に限定されるものではないが、例えばLiPF6、LiBF4、LiN(CF3SO2)2、LiCF3SO3、LiC4F9SO3、LiC(CF3SO2)3およびLiClO4等を挙げることができる。一方、上記非水溶媒としては、上記リチウム塩を溶解できるものであれば特に限定されるものではないが、例えばプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、アセトニトリル、プロピオニトリル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ニトロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。本発明においては、これらの非水溶媒を一種のみ用いても良く、二種以上を混合して用いても良い。また、上記非水電解液として、常温溶融塩を用いることもできる。
5.その他
本発明に用いられるリチウムイオン二次電池は、例えば積層した場合等には、通常、図2で例示されるようなリチウムイオン二次電池を電池ケースに挿入し、その周囲を封口して作製される。上記電池ケースとしては、一般的には、金属製のものが用いられ、例えばステンレス製のもの等が挙げられる。また、本発明に用いられる電池ケースの形状としては、上述したセパレータ、正極層、負極層等を収納できるものであれば特に限定されるものではないが、具体的には、円筒型、角型、コイン型、ラミネート型等を挙げることができる。
本発明に用いられるリチウムイオン二次電池は、例えば積層した場合等には、通常、図2で例示されるようなリチウムイオン二次電池を電池ケースに挿入し、その周囲を封口して作製される。上記電池ケースとしては、一般的には、金属製のものが用いられ、例えばステンレス製のもの等が挙げられる。また、本発明に用いられる電池ケースの形状としては、上述したセパレータ、正極層、負極層等を収納できるものであれば特に限定されるものではないが、具体的には、円筒型、角型、コイン型、ラミネート型等を挙げることができる。
また、このようなリチウムイオン電池の用途としては、例えば自動車等に用いられる。
C.リチウムイオン二次電池の製造方法
次に、本発明のリチウムイオン二次電池の製造方法について説明する。
本発明は、上述したリチウムイオン二次電池を製造するリチウムイオン二次電池の製造方法であって、上記負極集電体上に表面に凹凸を有する上記合金活物質層を形成する合金活物質層形成工程と、上記合金活物質層上を覆うように、上記樹脂層を形成する樹脂層形成工程と、上記樹脂層の一部を除去し、上記負極層表面を、上記合金活物質層と上記樹脂層との面一構造にする面一構造形成工程とを有することを特徴とする製造方法である。
次に、本発明のリチウムイオン二次電池の製造方法について説明する。
本発明は、上述したリチウムイオン二次電池を製造するリチウムイオン二次電池の製造方法であって、上記負極集電体上に表面に凹凸を有する上記合金活物質層を形成する合金活物質層形成工程と、上記合金活物質層上を覆うように、上記樹脂層を形成する樹脂層形成工程と、上記樹脂層の一部を除去し、上記負極層表面を、上記合金活物質層と上記樹脂層との面一構造にする面一構造形成工程とを有することを特徴とする製造方法である。
本発明のリチウムイオン二次電池の製造方法について図を用いて説明する。図3は本発明のリチウムイオン二次電池の製造方法の一例を示す工程図である。図3に示すように、本発明のリチウムイオン二次電池の製造方法は、負極集電体2上に表面に凹凸を有する合金活物質層3を形成する合金活物質層形成工程(図3(a))と、合金活物質層3上を覆うように、樹脂層4を形成する樹脂層形成工程(図3(b))と、樹脂層4の一部を除去し、負極層5表面を、合金活物質層3と樹脂層4との面一構造にする面一構造形成工程(図3(c))とを有する工程である。
本発明によれば、上述した製造方法により、リチウムイオン二次電池を製造することにより、サイクル特性が高く、高容量なリチウムイオン二次電池を得ることができる。
以下、それぞれの工程について説明する。
以下、それぞれの工程について説明する。
1.合金活物質層形成工程
本工程は、上記負極集電体上に表面に凹凸を有する上記合金活物質層を形成する工程である。
本工程は、上記負極集電体上に表面に凹凸を有する上記合金活物質層を形成する工程である。
負極集電体上に合金活物質層を形成する方法としては、所望する膜厚で、かつ、表面に凹凸を形成することができるのであれば、特に限定されるものではない。
例えば負極集電体上に、表面が粗化された合金活物質層を形成する方法であってもよいし、合金活物質層を形成した後、表面を粗化する方法や、マスク等を用いて、合金活物質層の一部をエッチングしてパターニングをする方法等であってもよい。
例えば負極集電体上に、表面が粗化された合金活物質層を形成する方法であってもよいし、合金活物質層を形成した後、表面を粗化する方法や、マスク等を用いて、合金活物質層の一部をエッチングしてパターニングをする方法等であってもよい。
負極集電体上に合金活物質層を形成する方法としては、例えば、スパッタリング法、PVD法、CVD法、電解めっき法、無電解めっき法等を挙げることができ、中でもスパッタリング法および電解めっき法が好ましい。
上記合金活物質層を形成後に、合金活物質層表面を粗化する方法としては、エッチング法、テンプレート法等をあげることができる。
また、負極集電体上に、直接、表面が粗化された合金活物質層を形成する方法としては、予め負極集電体の表面を粗化する等の処理を行なった後、上述した合金活物質層の形成方法を用いる方法、粗化電解めっき法・粗化無電解めっき法によって負極集電体上に合金活物質層を形成する方法等を挙げることができる。
2.樹脂層形成工程
本工程は、上記合金活物質層上を覆うように、樹脂層を形成する工程である。
本工程は、上記合金活物質層上を覆うように、樹脂層を形成する工程である。
本工程で樹脂層を形成する方法としては、均一な厚みの樹脂層を形成することができるのであれば、特に限定されない。例えば、フィルムラミネート法、ロールコート法、スプレー法、カーテンコート法、電着法、スクリーン印刷法、熱圧着法、バーコーター法等が挙げられる。
本工程で形成される樹脂層の膜厚としては、0.1μm〜2.0μmの範囲内、中でも0.5μm〜1.0μmの範囲内であることが好ましい。上記範囲に満たない場合、合金活性層の凹部に形成される樹脂層の厚みが均一にならず、面一構造を形成できない可能性があり、上記範囲を超える場合、後述する「面一構造形成工程」において、工程が煩雑になり、コストもかかるからである。
3.面一構造形成工程
本工程は、上記樹脂層の一部を除去し、上記負極層表面を、上記合金活物質層と上記樹脂層との面一構造にする工程である。
本工程は、上記樹脂層の一部を除去し、上記負極層表面を、上記合金活物質層と上記樹脂層との面一構造にする工程である。
本工程に用いられる樹脂層の除去方法としては、樹脂層の一部を除去し、上記負極層表面を、上記合金活物質層と上記樹脂層との面一構造にすることができるのであれば、特に限定されない。
本工程では、通常、樹脂層をエッチングすることにより除去を行う方法を用いる。
本工程では、通常、樹脂層をエッチングすることにより除去を行う方法を用いる。
エッチング方法としては、一般的な樹脂層のエッチングの際に用いられるものと同様であるため、ここでの記載は省略する。
4.その他の工程
本発明のリチウムイオン二次電池の製造方法は、上述した合金活物質層形成工程、樹脂層形成工程、面一構造形成工程の他にも必要な工程を適宜選択することができる。
通常、リチウムイオン二次電池用正極体を形成する工程や、リチウムイオン二次電池を組み立てる工程等が行われる。
本発明のリチウムイオン二次電池の製造方法は、上述した合金活物質層形成工程、樹脂層形成工程、面一構造形成工程の他にも必要な工程を適宜選択することができる。
通常、リチウムイオン二次電池用正極体を形成する工程や、リチウムイオン二次電池を組み立てる工程等が行われる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例を示して本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例]
(リチウムイオン二次電池用負極体の作製)
電解錫めっき浴(硫酸第一スズ、硫酸、添加剤)に負極集電体である銅基材を浸漬し、めっき処理を行って凹凸を有する合金活物質層を作製した。
次に、得られた合金活物質層上に樹脂(PMMA:ポリメチルメタクリレート)をスピンコート法により塗布した。乾燥後、合金活物質層の一部を露出させるため、樹脂層をエッチング除去することにより、負極層を作製した。
負極体のサイズはφ16mmであった。
(リチウムイオン二次電池用負極体の作製)
電解錫めっき浴(硫酸第一スズ、硫酸、添加剤)に負極集電体である銅基材を浸漬し、めっき処理を行って凹凸を有する合金活物質層を作製した。
次に、得られた合金活物質層上に樹脂(PMMA:ポリメチルメタクリレート)をスピンコート法により塗布した。乾燥後、合金活物質層の一部を露出させるため、樹脂層をエッチング除去することにより、負極層を作製した。
負極体のサイズはφ16mmであった。
(評価用二次電池の作成)
上記リチウムイオン二次電池用負極体、正極体、およびCR2032型コインセル(電池ケース)を用いて評価用二次電池を形成した。なお、正極体には、金属リチウムをφ19mmに打ち抜いたものを、セパレータには、ポリプロピレン(PP)製多孔質膜を用いた。電解液には、エチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)、およびエチルメチルカーボネート(EMC)を体積比率3:3:4で混合した混合溶媒に、支持塩として六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を濃度1mol/Lで溶解したものを用いた。
上記リチウムイオン二次電池用負極体、正極体、およびCR2032型コインセル(電池ケース)を用いて評価用二次電池を形成した。なお、正極体には、金属リチウムをφ19mmに打ち抜いたものを、セパレータには、ポリプロピレン(PP)製多孔質膜を用いた。電解液には、エチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)、およびエチルメチルカーボネート(EMC)を体積比率3:3:4で混合した混合溶媒に、支持塩として六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を濃度1mol/Lで溶解したものを用いた。
[比較例]
リチウムイオン二次電池用負極体として、負極集電体上にめっき法によってスズをめっきし平滑な合金活物質層を形成し、樹脂層を形成していないしたものを用いた以外は、実施例と同様にしてリチウムイオン二次電池を形成した。
リチウムイオン二次電池用負極体として、負極集電体上にめっき法によってスズをめっきし平滑な合金活物質層を形成し、樹脂層を形成していないしたものを用いた以外は、実施例と同様にしてリチウムイオン二次電池を形成した。
(評価)
電流密度0.1mA/cm2で充放電をさせた。この充放電サイクルを20サイクル繰り返し、初回放電容量と20サイクル目の放電容量の比率から容量維持率を評価した。結果を表1に示す。
電流密度0.1mA/cm2で充放電をさせた。この充放電サイクルを20サイクル繰り返し、初回放電容量と20サイクル目の放電容量の比率から容量維持率を評価した。結果を表1に示す。
実施例では、樹脂層が形成されていることにより、合金活物質層と電解液との反応性が低減し、かつ、合金活物質層の膨張収縮による体積変化を抑制することができるため、サイクル特性が向上した。
1 … リチウムイオン二次電池用負極体
2 … 負極集電体
3 … 合金活物質層
4 … 樹脂層
5 … 負極層
6 … 正極集電体
7 … 正極層
8 … リチウムイオン二次電池正極体
9 … セパレータ
10 … リチウムイオン二次電池
2 … 負極集電体
3 … 合金活物質層
4 … 樹脂層
5 … 負極層
6 … 正極集電体
7 … 正極層
8 … リチウムイオン二次電池正極体
9 … セパレータ
10 … リチウムイオン二次電池
Claims (3)
- 負極集電体と、前記負極集電体上に形成されたリチウムと合金可能な元素からなり、表面に凹凸を有する合金活物質層、および前記合金活物質層の凹部に形成され前記合金活物質層の表面の一部を被覆する樹脂層からなる負極層と、を有するリチウムイオン二次電池用負極体であって、
前記負極層の表面が、前記合金活物質層と前記樹脂層との面一構造となっていることを特徴とするリチウムイオン二次電池用負極体。 - 請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用負極体と、正極集電体および正極層を有するリチウムイオン二次電池用正極体と、前記負極層および前記正極層の間に配置されたセパレータと、リチウム塩を含有する非水電解液とを有することを特徴とするリチウムイオン二次電池。
- 請求項2に記載のリチウムイオン二次電池を製造するリチウムイオン二次電池の製造方法であって、
前記負極集電体上に表面に凹凸を有する前記合金活物質層を形成する合金活物質層形成工程と、
前記合金活物質層上を覆うように、前記樹脂層を形成する樹脂層形成工程と、
前記樹脂層の一部を除去し、前記負極層表面を、前記合金活物質層と前記樹脂層との面一構造にする面一構造形成工程とを有することを特徴とするリチウムイオン二次電池の製造方法。
Priority Applications (1)
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JP2008046106A JP2009205903A (ja) | 2008-02-27 | 2008-02-27 | リチウムイオン二次電池用負極体 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US9153817B2 (en) | 2010-06-25 | 2015-10-06 | Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. | Lithium ion secondary battery |
JP2019503560A (ja) * | 2016-07-15 | 2019-02-07 | エルジー・ケム・リミテッド | 負極およびこれを含む二次電池 |
WO2019198938A1 (ko) * | 2018-04-11 | 2019-10-17 | 주식회사 엘지화학 | 리튬 이차전지용 음극, 이의 제조방법 및 이를 포함하는 리튬 이차전지 |
-
2008
- 2008-02-27 JP JP2008046106A patent/JP2009205903A/ja active Pending
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WO2019198938A1 (ko) * | 2018-04-11 | 2019-10-17 | 주식회사 엘지화학 | 리튬 이차전지용 음극, 이의 제조방법 및 이를 포함하는 리튬 이차전지 |
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