JP2009204935A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、結露が発生すると予測される場合であっても、比較的早く印字を開始することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】画像形成装置は、複数頁の印字を指示する複数頁印字指示が入力されたことを条件として、1頁分の印字ごとに第1の時間間隔をあけて搬送部および現像剤像形成部を断続運転させる連続印字モード(通常モード)を実行する制御装置を備える。さらに、画像形成装置は、装置本体内の温度を検出する内部温度センサと、装置本体外の湿度を検出する湿度センサを備え、前記制御装置は、温度と湿度に基づいて装置本体内に結露が発生するか否かを判断し(S1,S2)、結露が発生すると判断したことと複数頁印字指示が入力されたことを条件として、前記第1の時間間隔よりも長い第2の時間間隔をあけて前記搬送部および前記現像剤像形成部を断続運転させる間欠印字モードを実行する。
【選択図】図2

Description

本発明は、装置本体内の結露を抑制することが可能な画像形成装置に関する。
一般的に、プリンタや複写機などの画像形成装置においては、用紙に現像剤を供給することで印字を行った後、用紙を定着装置によって加熱することで現像剤を用紙上に熱定着させている。ところで、画像形成装置内が外部よりも冷えた状態であり、かつ、装置内の用紙に湿気が含まれた状態において、画像形成装置による印字を開始する場合には、定着装置で加熱された用紙から蒸気が発生して、装置内で結露が発生してしまうという問題があった。なお、この結露の発生は、装置外部の温度や湿度が装置内よりも高い場合において、吸気ファンによって装置内に取り入れられる外気が装置内で冷やされることも原因となっている。
この問題に対し、従来、装置本体外の温度および湿度と、装置本体内の温度とに基づいて装置本体内で結露が発生するか否かを判断し、結露が発生すると判断したときに排気ファンおよび吸気ファンを停止して定着装置のヒータを作動させる技術が知られている(特許文献1参照)。具体的に、この技術では、結露が発生すると予想される場合には、各ファンを停止して定着装置のヒータを作動させることで装置本体内を暖めるといったウォーミング動作が実行され、ウォーミング動作により結露が発生しない状態まで装置本体内が暖まった場合には、通常の印字制御が実行される。そのため、この技術によれば、結露が発生すると予想される場合には、装置本体内に外気を取り入れずに装置本体内を暖めることで、装置本体内を結露が発生しない環境にすることができるので、以後の印字制御を良好に行うことが可能となっている。
特開2004−13015号公報
しかしながら、従来技術では、結露が発生すると予想される場合には、前述したウォーミング動作に入るため、直ぐに印字を開始することができないといった問題があった。
そこで、本発明は、結露が発生すると予測される場合であっても、比較的早く印字を開始することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決する本発明は、記録シートを搬送する搬送部と、記録シートに現像剤像を形成する現像剤像形成部と、前記現像剤像形成部から出てくる記録シート上の現像剤を当該記録シートに熱定着させる定着部と、複数頁の印字を指示する複数頁印字指示が入力されたことを条件として、1頁分の印字ごとに第1の時間間隔をあけて前記搬送部および現像剤像形成部を断続運転させる連続印字モードを実行する制御装置と、を備えた画像形成装置であって、装置本体内の温度を検出する内部温度センサと、装置本体内または装置本体外の湿度を検出する湿度センサと、をさらに備え、前記制御装置は、前記温度および前記湿度に基づいて装置本体内に結露が発生するか否かを判断し、結露が発生すると判断したことと複数頁印字指示が入力されたことを条件として、前記第1の時間間隔よりも長い第2の時間間隔をあけて前記搬送部および前記現像剤像形成部を断続運転させる間欠印字モードを実行することを特徴とする。
本発明によれば、制御装置は、結露が発生すると判断しており、かつ、複数頁印字指示が入力されている場合には、間欠印字モードを実行することで、連続印字モードの印字間隔(第1の時間間隔)よりも長い印字間隔(第2の時間間隔)で搬送部および現像剤像形成部を断続運転させる。これにより、通常の連続印字モードよりも定着部で熱定着させる用紙の単位時間当たりの枚数を減らすことができるので、定着部を通過した用紙から発生する水蒸気の量を減らすことができ、結露を抑制することができる。さらに、従来のように結露が発生すると判断した際には印字を全く行わないような構成に比べ、少量ずつながらも用紙へ印字することが可能であるため、従来よりも印字を早く開始することができる。
本発明によれば、結露が発生すると予測される場合には通常の連続印字モードよりも印字間隔が長い間欠印字モードが実行されるので、結露を抑制しながら比較的早く印字を開始することができる。
次に、本発明の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明においては、まず、レーザプリンタの全体構成を簡単に説明した後、本発明の特徴部分の詳細を説明することとする。また、以下の説明においては、レーザプリンタ1の使用時におけるユーザを基準にした方向で説明することとする。すなわち、図1においては、右側を「手前側」と称し、左側を「奥側」と称し、紙面垂直方向のうち奥側を「右側」と称し、紙面垂直方向のうち手前側を「左側」と称する。また、上下方向については、図の上下方向をそのまま「上下方向」と称することとする。
<レーザプリンタの全体構成>
図1に示すように、レーザプリンタ1は、装置本体としての本体ケーシング2内に用紙3を給紙するためのフィーダ部4や、記録シートの一例としての用紙3に画像を形成するための画像形成部5などを備えている。ここで、フィーダ部4と、画像形成部5のうち用紙3の搬送に寄与する各種ローラとは、搬送部の一例に相当する。そして、フィーダ部4および画像形成部5は、後で詳述する制御装置70によって適宜制御される。
<フィーダ部の構成>
フィーダ部4は、公知の構造であり、主に、給紙トレイ6、用紙押圧板7および用紙搬送機構9を備えている。そして、フィーダ部4では、給紙トレイ6内の用紙3が、用紙押圧板7によって上方に寄せられ、用紙搬送機構9によって画像形成部5に搬送される。
<画像形成部の構成>
画像形成部5は、用紙3にトナー像(現像剤像)を形成する現像剤像形成部の一例としてのスキャナユニット16およびプロセスカートリッジ17と、プロセスカートリッジ17から出てくる用紙3上のトナー像を当該用紙3上に熱定着させる定着部18などを備えている。
スキャナユニット16は、図示しないレーザ発光部、回転駆動することでレーザ光を所定の範囲で走査させるポリゴンミラー19、レンズ20,21、反射鏡22,23などを備えている。スキャナユニット16では、レーザビームが図の鎖線で示す経路を通って、感光ドラム27の表面上に高速走査にて照射される。
プロセスカートリッジ17は、本体ケーシング2の手前側のフロントカバー2Aを適宜開放することで、本体ケーシング2に対して着脱可能となっている。このプロセスカートリッジ17は、現像カートリッジ28とドラムユニット51とで主に構成されている。
現像カートリッジ28は、ドラムユニット51を介して本体ケーシング2に対して着脱自在、或いは本体ケーシング2に固定されたドラムユニット51に対して着脱自在に装着されている。現像カートリッジ28は、主に、現像ローラ31、層厚規制ブレード32、供給ローラ33およびトナーホッパ34を備えている。
この現像カートリッジ28では、トナーホッパ34内の現像剤の一例としてのトナーが、アジテータ34Aで攪拌された後、供給ローラ33により現像ローラ31に供給され、このとき、供給ローラ33と現像ローラ31との間で正に摩擦帯電される。現像ローラ31上に供給されたトナーは、現像ローラ31の回転に伴って、層厚規制ブレード32と現像ローラ31との間に進入し、さらに摩擦帯電されつつ、一定厚さの薄層として現像ローラ31上に担持される。
ドラムユニット51は、公知の感光ドラム27、スコロトロン型帯電器29および転写ローラ30を主に備えている。そして、このドラムユニット51内において、感光ドラム27の表面は、スコロトロン型帯電器29により一様に正帯電された後、スキャナユニット16からのレーザビームの高速走査により露光される。これにより、露光された部分の電位が下がって、画像データに基づく静電潜像が形成される。
次いで、現像ローラ31の回転により、現像ローラ31上に担持されているトナーが、感光ドラム27の表面上に形成される静電潜像に供給されて、感光ドラム27の表面上にトナー像が形成される。その後、感光ドラム27と転写ローラ30の間で用紙3が搬送されることで、感光ドラム27の表面に担持されているトナー像が用紙3上に転写される。
定着部18は、公知の構造であり、加熱ローラ41と、押圧ローラ42とを備えている。そして、定着部18では、用紙3上に転写されたトナーを、用紙3が加熱ローラ41と押圧ローラ42との間を通過する間に熱定着させている。なお、定着部18で熱定着された用紙3は、排紙ローラ45によって排紙トレイ46上に送り出される。また、本体ケーシング2には、レーザプリンタ1の電源をONにすると同時に回転する第1のファン63が設けられており、これにより、定着部18や用紙3から発生した熱や水蒸気が装置外に排出される。さらに、本体ケーシング2には、レーザプリンタ1の電源をONにすると同時に回転する第2のファン64が設けられており、これにより、本体ケーシング2外の空気が本体ケーシング2内に取り込まれる。
<制御装置70の詳細構造>
次に、本発明の特徴部分である制御装置70の詳細構造について説明する。
図1に示すように、本体ケーシング2内には、装置内の温度(以下、「内部温度Ta」ともいう。)を検出する内部温度センサ61が設けられるとともに、本体ケーシング2の外面には、装置外の温度および湿度(以下、「外部温度Tb」、「外部湿度Hb」ともいう。)を検出する温湿度センサ62が設けられている。そして、本体ケーシング2内には、内部温度センサ61および温湿度センサ62からの信号やユーザのパソコン(図示せず)からの印字指令に基づいて、フィーダ部4および画像形成部5を制御して印字制御を実行する制御装置70が設けられている。
制御装置70は、CPU、ROM、RAM、通信機器などの公知のハードウェア(図示せず)を備えており、ROMに記録されたプログラムによって各種制御を実行するものである。具体的に、制御装置70は、常時ユーザのパソコンからの印字指令が複数頁の印字を指示する複数頁印字指示であるか否かを判断する複数頁判断処理を実行し、複数頁印字指示であると判断した場合に図2に示すフローチャートに従って制御を実行する。なお、印字指令が複数頁印字指示ではない(単数頁印字指示である)と判断した場合、制御装置70は、後述する通常モードに移行して、1頁分の印字を実行する。
図2に示すように、制御装置70は、前述した複数頁判断処理で複数頁印字指示がなされたと判断すると(START)、内部温度センサ61から内部温度Taを取得して、この内部温度Taが第1閾値T1未満であるか否かを判断することで、装置内で結露が発生する可能性があるか否かを判断する(S1)。ステップS1において内部温度Taが第1閾値T1以上である場合には(No)、制御装置70は、結露の可能性がないと判断して通常モードで印字制御を実行する。
ここで、「通常モード」とは、制御装置70が通常時に行う印字制御をいい、例えば、ユーザのパソコンからの印字指令が複数頁の印字を指示する複数頁印字指示である場合には、図3に示すように、1頁分の印字ごとに第1の時間間隔をあけてフィーダ部4および画像形成部5を断続運転させる連続印字モードのことを指す。詳しくは、1頁分の印字制御においては、制御装置70は、用紙3を搬送するための搬送部(フィーダ部4や画像形成部5の各種ローラ)を所定量だけ回転させることで、1枚の用紙3を給紙トレイ6から排紙トレイ46まで搬送させる。さらに、この1頁分の印字制御において、制御装置70は、スキャナユニット16のレーザ発光部を1頁分のデータに相当する所定時間の間だけ適宜明滅させるとともに、ポリゴンミラー19を前記所定時間だけ回転させる。また、制御装置70は、前記した第1の時間間隔の間(非印字時)において、前述した搬送部やスキャナユニット16の動作を停止させる。
なお、用紙3を搬送するための搬送部(フィーダ部4や画像形成部5の各種ローラ)の回転速度(1頁分の印字速度)は常に一定となっており、第1の時間間隔置きに前記搬送部が一定の回転速度で駆動するようになっている。また、制御装置70は、ユーザのパソコンからの印字指令が単数頁の印字を指示する単数頁印字指示である場合には、連続印字モード時の1頁分の印字速度と同じ印字速度で、1頁分の印字を実行する。
ステップS1において内部温度Taが第1閾値T1未満である場合には(Yes)、制御装置70は、結露の可能性があると判断し、引き続き外部湿度Hbが第2閾値H未満であるか否かを判断することで、通常モードの連続印字動作を行った場合に結露が発生するか否かを判断する(S2)。ステップS2において外部湿度Hbが第2閾値H以上である場合には(No)、制御装置70は、通常モードでは結露が発生してしまうと判断して、通常モードよりも印字間隔が長い間欠印字モードを選択し、この間欠印字モードで印字制御を実行する(S3)。そして、間欠印字モードでの印字制御が完了した後は、制御装置70は再びステップS2の処理を繰り返す。
ここで、「間欠印字モード」とは、図3に示すように、1頁分の印字ごとに、前述した通常モードでの印字間隔(第1の時間間隔)よりも長い第2の時間間隔をあけてフィーダ部4および画像形成部5を断続運転させるモードのことを指す。なお、間欠印字モードにおける1頁分の印字制御では、通常モードの1頁分の印字制御と同様に前記搬送部やポリゴンミラー19等の制御が行われ、非印字時の制御では通常モードのときと同様に前記搬送部やポリゴンミラー19等が停止される。また、間欠印字モードにおいては、1頁分の印字速度が前述した通常モードと同様となっているが、印字間隔が通常モードよりも長くなることにより、複数頁印字時における単位時間当たりの印字頁数は、通常モードよりも少なくなっている。
また、この間欠印字モードは、所定頁分(または所定時間分)の印字が実行されたときに終了するようになっている。そのため、この間欠印字モード時において、複数頁印字指示で指示される頁分の印字が終わる前に、前述した所定頁分の印字が完了した際(所定時間経過した際)には、印字制御が終了するようになっている。なお、複数頁印字指示のうち印字が完了しなかった頁分のデータは、次の処理に送られるようになっている。
なお、本実施形態では、各印字モードや、印字中か否かに関わらず、定着部18の加熱ローラ41を所定温度に加熱し続けるとともに、第1のファン63および第2のファン64を一定速度で回転させ続けるものとする。
ステップS2において外部湿度Hbが第2閾値H未満である場合には(Yes)、制御装置70は、通常モードで結露が発生しないと判断する。しかし、この際、そのまま通常モードに移行した場合には、印字時に定着部18を通過した用紙3から発生する水蒸気によって結露が発生するおそれがある。そのため、制御装置70は、ステップS2でYesと判断した場合には、印字可能な頁数が制限されている試験印字モードを実行する(S4)。
ここで、「試験印字モード」とは、通常モードと同じ印字制御を所定頁分(または所定時間分)だけ実行するモードをいう。そのため、この試験印字モード時において、複数頁印字指示で指示される頁分の印字が終わる前に、前述した所定頁分の印字が完了した際(所定時間経過した際)には、印字制御が終了するようになっている。なお、複数頁印字指示のうち印字が完了しなかった頁分のデータは、次の処理に送られるようになっている。
ステップS4の後、制御装置70は、再び外部湿度Hbが第2閾値H未満であるか否かを判断することで、試験印字モードでの印字時に用紙3から発生する水蒸気によって結露が発生するおそれがあるか否かを判断する(S5)。ステップS5において、外部湿度Hbが第2閾値H以上である場合には(No)、制御装置70は、結露のおそれがあると判断して、間欠印字モードを実行する(S3)。
ステップS5において外部湿度Hbが第2閾値H未満である場合には(Yes)、制御装置70は、結露のおそれがないと判断する。しかし、この際、そのまま通常モードに移行した場合には、装置外から取り込まれる空気内の水分によって装置内で結露するおそれがある。そのため、制御装置70は、ステップS5でYesと判断した場合には、内部温度Taから外部温度Tbを引いた値(以下、「温度差」ともいう。)が第3閾値T2を超えたか否かを判断することで、装置外の空気導入後の印字によって結露が発生する可能性があるか否かを判断する(S6)。
ステップS6において温度差が第3閾値T2以下である場合には(No)、制御装置70は、結露の可能性有りと判断して、試験印字モードを再度実行する(S4)。また、ステップS6において温度差が第3閾値T2を超えた場合には(Yes)、制御装置70は、結露の可能性無しと判断して、通常モード(連続印字モード)に移行する。
なお、前述した各パラメータに具体的な数値を入れるとすると、例えば以下のような数値を入れることができる。
第1閾値T1=15(℃)、第2閾値H=65(%)、第3閾値T2=5(℃)、試験印字モードの実行時間=60(秒)、間欠印字モードの実行時間=300(秒)、試験印字モードおよび通常モードでの単位時間当たりの印字頁数(以下、「印字頁速度」ともいう。)=20(ppm;頁/分)、間欠印字モードでの印字頁速度=3(ppm;頁/分)
次に、前述した具体的な数値に基づいて、制御装置70の制御の一例を説明する。なお、以下の説明における初期条件は、内部温度Taが10℃、外部温度Tbが15℃、外部湿度Hbが66%、複数頁印字指示で指示されている頁数が100頁であるものとする。
図2に示すように、制御装置70は、複数頁印字指示(100頁)がなされたと判断すると(START)、ステップS1において内部温度Ta(10℃)が第1閾値(15℃)未満であると判断するとともに(Yes)、ステップS2において外部湿度Hb(66%)が第2閾値(65%)未満ではないと判断して(No)、ステップS3に移行する。ステップS3に移行した際において、制御装置70は複数頁印字指示(100頁)を参照するとともに、間欠印字モードを選択し、3ppmの印字頁速度で300秒の間、印字を行う。そのため、この間欠印字モードにおいて、制御装置70は、合計15頁分の印字制御を実行する。この際、複数頁印字指示の内容は、100頁分のデータ内容から85頁分のデータ内容に変更される。
間欠印字モードによる印字制御によって、前回66%であった外部湿度Hbが第2閾値(65%)未満に下がった場合には(S2;Yes)、制御装置70は、ステップS4に移行して、試験印字モードを選択し、20ppmの印字頁速度で60秒の間、印字を行う。そのため、この試験印字モードにおいて、制御装置70は、合計20頁分の印字制御を実行する。この際、複数頁印字指示の内容は、85頁分のデータ内容から65頁分のデータ内容に変更される。
ステップS4の後、制御装置70は、試験印字モードでの印字によって外部湿度Hbが第2閾値(65%)以上まで上がってしまったか否かを判断する(S5)。そして、このとき、前述した20頁分の印字制御により定着部18から水蒸気が発生して外部湿度Hbが例えば再び66%まで上がった場合には、制御装置70は、ステップ3に移行して再度間欠印字モードで印字を行う。そして、このように再度間欠印字モードが実行されると、前述したように15頁分の印字が実行されることで、複数頁印字指示の内容が、65頁分のデータ内容から50頁分のデータ内容に変更される。
その後、前述したステップS2,S4の処理を再び経てステップS5に到達した際に外部湿度Hbが第2閾値(65%)未満を維持している場合には(Yes)、制御装置70は、内部温度Taから外部温度Tb(15℃)を引いた値が第3閾値T2(5℃)を超えたか否かを判断する。すなわち、制御装置70は、10℃であった内部温度Taが、外部温度Tb(15℃)に第3閾値T2(5℃)加えた温度(20℃)よりも高くなったか否かを判断する。そして、このステップS6において内部温度Taが例えば21℃まで上がっている場合には、制御装置70は通常モードに移行して、残りの頁分の印字を行う。
以上によれば、本実施形態において以下のような効果を得ることができる。
結露が発生すると予測される場合には通常モード(連続印字モード)よりも印字間隔が長い間欠印字モードが実行されるので、結露を抑制しながら比較的早く印字を開始することができる。
内部温度Taが第1閾値T1未満で、かつ、外部湿度Hbが第2閾値H未満であると判断した場合に、制御装置70が印字頁数を制限した試験印字モードを実行するので、より確実に結露が発生するか否かを判断できる。すなわち、内部温度Taが第1閾値T1未満で、かつ、外部湿度Hbが第2閾値H未満であると判断した場合に、そのまま通常モードに移行してしまうと定着部18を通過した複数の用紙3から発生する水蒸気によって結露が発生するおそれがあるが、印字頁数を制限しながら用紙3を搬送して水蒸気の発生度合いを見ながら制御することができるので、結露の発生をより抑えることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。
前記実施形態では、間欠印字モード中の非印字時においてポリゴンミラー19を停止させたが、本発明はこれに限定されず、図4に示すように間欠印字モード(S3’)中の非印字時においてポリゴンミラー19を回転させ続けてもよい。これによれば、間欠印字モード中の非印字時においてスキャナユニット16内、ひいては本体ケーシング2内の空気がポリゴンミラー19によって攪拌されるので、装置内での結露発生をより抑えることができる。
前記実施形態では、第1のファン63の制御を行っていないが、本発明はこれに限定されず、間欠印字モード中の第1のファン63の回転速度が通常モード(連続印字モード)中の第1のファン63の回転速度よりも遅くなるように、第1のファン63を制御してもよい。また、第2のファン64も同様に、間欠印字モード中の第2のファン64の回転速度が通常モード(連続印字モード)中の第2のファン64の回転速度よりも遅くなるように制御してもよい。具体的には、例えば、図5に示すように、間欠印字モード(S3”)中において第1のファン63および第2のファン64を停止させてもよい。これによれば、間欠印字モードにおいて装置内の熱を外部に逃がすことが抑制されるので、装置内の温度を上げて装置内の飽和水蒸気量を高めることができ、結露の発生をより抑えることができる。なお、図5では第1のファン63および第2のファン64を共に停止させたが、少なくとも一方を停止もしくは減速させてもよい。
前記実施形態では、装置外の湿度を検出する温湿度センサ62を設けたが、本発明はこれに限定されず、装置内の湿度を検出する湿度センサを装置内に設けてもよい。
前記実施形態では、ステップS1,S2の条件を判断することで結露が発生するか否かを判断したが、本発明はこれに限定されず、例えば、従来技術(特開2004−13015号公報)で示すようなマップを用いた判断手法で結露の発生を判断してもよい。
また、図6に示すように、装置本体外の温度Tbと装置本体外の湿度Hbから求められる露点温度Trに基づいて結露判断を行ってもよい。具体的に、この図6に示すフローチャートでは、前記実施形態におけるステップS1を削除するとともに、ステップS2,S5の代わりに、内部温度Taと露点温度Trとの差が第4閾値T3未満であるか否かを判断するステップS11,S12を設けている。これによれば、ステップS11,S12において内部温度Taと露点温度Trとの差が第4閾値T3未満である場合に、結露が発生すると判断されて、前述した間欠印字モード(S3)が実行される。
前記実施形態では、ステップS6で内部温度Taから外部温度Tbを引いた値が第3閾値T2を超えたときに通常モードに移行させたが、本発明はこれに限定されず、通常モードに移行させる条件は他の条件であってもよい。例えば、外部温度Tbを用いない条件であるステップS1の条件を、ステップS6において判断するようにしてもよい。すなわち、ステップS6において内部温度Taが閾値T4未満であるか否かを判断し、閾値T4未満である場合に通常モードに移行してもよい。その場合、ステップS6における閾値を20℃とするとよい。
前記実施形態では、片面印字するレーザプリンタ1に本発明を適用したが、本発明はこれに限定されず、両面印字可能なレーザプリンタにも本発明を適用してもよい。また、レーザプリンタに限らず、その他の画像形成装置、例えば複写機や複合機などに本発明を適用してもよい。
前記実施形態では、現像剤像形成部を、レーザ光を出射するスキャナユニット16と感光ドラム27を有するプロセスカートリッジ17とで構成したが、本発明はこれに限定されず、例えばLEDヘッドやベルト状の感光体で構成してもよい。
前記実施形態では、定着部として加熱ローラ41を有するものを採用したが、本発明はこれに限定されず、例えばガイドによって摺動可能に支持される円筒状の定着フィルムを有するものを採用してもよい。
前記実施形態では、記録シートの一例として、厚紙、はがき、薄紙などの用紙3を採用したが、本発明はこれに限定されず、例えばOHPシートであってもよい。
本発明の一実施形態に係るレーザプリンタを示す断面図である。 制御装置の動作を示すフローチャートである。 通常モード(連続印字モード)と間欠印字モードの違いを示す説明図である。 間欠印字モードの非印字中にポリゴンミラーを回転させる形態を示すフローチャートである。 間欠印字モードに各ファンを停止させる形態を示すフローチャートである。 露点温度に基づいて結露判断を行う形態を示すフローチャートである。
符号の説明
1 レーザプリンタ
2 本体ケーシング
3 用紙
4 フィーダ部
5 画像形成部
16 スキャナユニット
17 プロセスカートリッジ
18 定着部
19 ポリゴンミラー
41 加熱ローラ
61 内部温度センサ
62 温湿度センサ
63 ファン
70 制御装置
H 第2閾値
Hb 外部湿度
T1 第1閾値
T2 第3閾値
Ta 内部温度
Tb 外部温度

Claims (9)

  1. 記録シートを搬送する搬送部と、
    記録シートに現像剤像を形成する現像剤像形成部と、
    前記現像剤像形成部から出てくる記録シート上の現像剤を当該記録シートに熱定着させる定着部と、
    装置本体内の温度を検出する内部温度センサと、
    装置本体内または装置本体外の湿度を検出する湿度センサと、
    複数頁の印字を指示する複数頁印字指示が入力されたことを条件として、1頁分の印字ごとに第1の時間間隔をあけて前記搬送部および現像剤像形成部を断続運転させる連続印字モードを実行する制御装置と、を備えた画像形成装置であって、
    前記制御装置は、
    前記温度および前記湿度に基づいて装置本体内に結露が発生するか否かを判断し、結露が発生すると判断したことと複数頁印字指示が入力されたことを条件として、前記第1の時間間隔よりも長い第2の時間間隔をあけて前記搬送部および前記現像剤像形成部を断続運転させる間欠印字モードを実行することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御装置は、
    前記装置本体内の温度が第1閾値未満で、かつ、前記湿度が第2閾値以上である場合に、結露が発生すると判断することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記装置本体外の温度を検出する外部温度センサをさらに備え、
    前記制御装置は、
    装置本体内の温度から装置本体外の温度を引いた値が第3閾値を超えた場合に、前記連続印字モードに移行することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御装置は、
    前記装置本体内の温度が第1閾値未満で、かつ、前記湿度が第2閾値未満である場合に、前記現像剤像を形成する前記記録シートの数を制限する試験印字モードを実行し、
    前記試験印字モードが終了した後に、再度、前記湿度が第2閾値未満であるか否かを判断し、第2閾値以上である場合には結露が発生すると判断することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  5. 前記現像剤像形成部は、回転駆動することでレーザ光を所定の範囲で走査させるポリゴンミラーを備え、
    前記制御装置は、
    前記間欠印字モード中における非印字時においても、前記ポリゴンミラーを回転させ続けることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 装置本体内の空気を外部に送り出す第1のファンをさらに備え、
    前記制御装置は、
    前記間欠印字モード中の前記第1のファンの回転速度が前記連続印字モード中の前記第1のファンの回転速度よりも遅くなるように、前記第1のファンを制御することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 装置本体外の空気を装置本体内に送り込む第2のファンをさらに備え、
    前記制御装置は、
    前記間欠印字モード中の前記第2のファンの回転速度が前記連続印字モード中の前記第2のファンの回転速度よりも遅くなるように、前記第2のファンを制御することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記装置本体外の温度を検出する外部温度センサをさらに備え、
    前記湿度センサは、前記装置本体外の湿度を検出し、
    前記装置本体内の温度と、前記装置本体外の温度と前記装置本体外の湿度から求められる露点温度との差が、第4閾値未満である場合に、結露が発生すると判断することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  9. 前記制御装置は、
    装置本体内の温度から装置本体外の温度を引いた値が第3閾値を超えた場合に、前記連続印字モードに移行することを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。


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