JP2009204312A - 金属検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
被検査体の検査を行いながら効率良く金属検出装置の検出動作が正常か否かを確認することができる金属検出装置を提供する。
【解決手段】
金属検出装置において、被検査体搬送路は第1の速度で被検査体を搬送し、試験片搬送路は第1の速度とは異なる第2の速度で試験片を搬送し、受信信号から第1の速度に対応した被検査体信号を抽出する被検査体信号抽出部と、受信信号から第2の速度に対応した試験片信号を抽出する試験片信号抽出部とを備え、制御演算部は被検査体信号に基づいて被検査体に混入している金属の有無を判定するとともに、試験片信号に基づいて試験片に収められた試験用金属を検出するようにした。
【選択図】図2

Description

本発明は、たとえば、食品、医薬品などの被検査体の通過によって生じる磁界の変化に基づいて被検査体中に混入した金属の有無を検出する金属検出装置に関するものである。
従来、第1の方式の金属検出装置として、図15に示すように被検査体80に混入した金属に磁性を帯びさせるための直流磁界発生手段18によって被検査体80に磁性を帯びさせ、その被検査体80に金属81が混入していた場合に磁性を帯びさせられた金属81が移動することによって生じる磁界の変化に基づいて金属混入の有無を検出する金属検出装置200が、特に食品を生産する生産ラインにおいて広く使用されている。
また、従来、第2の方式の金属検出装置として、図16に示すように送信コイル33等の磁界発生手段によって発生させた交番磁界69中に被検査体80を通過させ、その被検査体80に金属81が混入していた場合に磁束密度の変化やうず電流の発生といった磁界の変化に基づいて金属異物混入の有無を検出する金属検出装置200が、特に食品を生産する生産ラインにおいて広く使用されている。被検査体80が食品である場合には製品に対する安全性や品質管理が要求されており、食品に金属81が混入していると大きな問題となるため、金属検出装置による金属混入検査工程が重要なものとなる。
従って、金属検出装置200の感度は常に保証されている必要があり、金属検出装置200が正常に検出動作を行っているか否かを確認するために、テストピースと呼ばれる試験用金属90が封入された試験片91をユーザが被検査体搬送路12に定期的に流し、検出部30が試験片91を検出する場合には金属検出装置200の検出動作を正常と判断し、検出部30が試験片91を検知しない場合には金属検出装置200の検出動作を異常と判断していた。
しかし、装置の不具合は不定の時点で発生するものであり、たとえば朝に正常に作動していた金属検出装置200が午後に故障する場合もある。よって、なるべく頻繁に感度テストを行った方が好ましいのであるが、そのためには金属検出装置200のみならずそれを組み込んだ生産ライン全体を停止する必要があるため、処理効率が著しく低下するという問題が生じる。
ここで、金属検出の効率を低下させることなく検出動作確認を行うものとして、金属検出装置200の稼働中に磁界中に試験片91や試験用金属90を挿入したときに、検出部30が試験片91や試験用金属90を検出する場合には金属検出装置200の検出動作を正常と判断し、検出部30が試験片91や試験用金属90を検知しない場合には金属検出装置200の検出動作を異常と判断し、金属検出装置200を停止させずに検出動作確認を行う金属検出装置がある。
さらに、被検査体搬送路12によって搬送される被検査体80とともに、かつ当該被検査体の搬送速度と略同一の速度で試験片91や試験用金属90を磁界中に挿入して、検出動作確認を行う金属検出装置がある。
(たとえば、特許文献1段落番号[0102]、[0103]参照)。
特開2003−14866号公報
しかしながら、この試験片91や試験用金属90を挿入するタイミングによっては、被検査体80が検出部30を通過するタイミングと、試験片91や試験用金属90が検出部30を通過するタイミングとが重なった場合、被検査体80が金属81が混入していないOK品であるにも関わらず、誤って金属81が混入しているNG品と判定されてしまうことがある。このNG品と判定された被検査体80は、捨てるか再検査を行う必要があり、被検査体80の無駄や再検査の手間が発生するという問題があった。
本発明は、従来の問題を解決するためになされたもので、被検査体80が検出部30を通過するタイミングと、試験片91や試験用金属90が検出部30を通過するタイミングとが重なった場合であっても、被検査体80が誤ってNG品と判定されることがなくなり、被検査体80の無駄や再検査の手間が発生することがなく、被検査体80の検査を行いながら効率良く金属検出装置200の検出動作が正常か否かを確認することができる金属検出装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1の金属検出装置10では、被検査体80を搬送する被検査体搬送路12と、試験用金属90を収めた試験片91を搬送する試験片搬送路20と、搬送される前記被検査体に混入している金属および前記試験片に収められた前記試験用金属を検出する検出部30と、前記検出部から出力された受信信号70に基づいて金属の有無を判定する制御演算部60とを備えた金属検出装置200において、前記被検査体搬送路は第1の速度v1で前記被検査体を搬送し、前記試験片搬送路は前記第1の速度とは異なる前記第2の速度v2で前記試験片を搬送し、前記受信信号から前記第1の速度に対応した被検査体信号72、142、144を抽出する被検査体信号抽出部39、138、140と、前記受信信号から前記第2の速度に対応した試験片信号73、143、145を抽出する試験片信号抽出部40、139、141とを備え、前記制御演算部は前記被検査体信号に基づいて前記被検査体に混入している金属の有無を判定するとともに、前記試験片信号に基づいて前記試験片に収められた前記試験用金属を検出する構成を有している。
また、本発明の請求項2の金属検出装置10では、前記試験片をあらかじめ設定された所定時期に前記試験片搬送路に前記第2の速度で搬送するための搬送時期情報99を記憶する搬送時期記憶部97を備え、前記制御演算部は前記搬送時期記憶部に記憶された前記搬送時期情報に従った時期に前記試験片を前記搬送路に前記第2の速度で搬送する構成を有している。
また、本発明の請求項3の金属検出装置10では、請求項2において、前記搬送時期情報を所定時間間隔とした構成を有している。
また、本発明の請求項4の金属検出装置10では、請求項1において、前記制御演算部は操作部25に試験片搬送操作が行われたとき、前記試験片を前記試験片搬送路に前記第2の速度で搬送することを特徴とする構成を有している。
また、本発明の請求項5の金属検出装置10では、請求項1または4のいずれか1項において、前記制御演算部は前記操作部に前記試験片搬送操作が行われたとき、前記試験片を前記試験片搬送路に前記第2の速度で複数回搬送する構成を有している。
また、本発明の請求項6の金属検出装置10では、請求項1から5のいずれか1項において、前記試験片を前記試験片搬送路に前記第2の速度で搬送する回数となる搬送回数情報98を記憶する搬送回数記憶部96を備え、前記搬送時期情報に従った時期または前記操作部に前記試験片搬送操作が行われたとき、前記制御演算部は前記搬送回数記憶部に記憶された前記搬送回数情報に従った回数で前記試験片を前記搬送路に前記第2の速度で搬送する構成を有している。
本発明の請求項1の金属検出装置では、被検査体搬送路は第1の速度で被検査体を搬送し、試験片搬送路は第1の速度とは異なる第2の速度で試験片を搬送し、検出部からの受信信号から第1の速度に対応した被検査体信号抽出する被検査体信号抽出部と、検出部からの受信信号から第2の速度に対応した試験片信号を抽出する試験片信号抽出部とを備え、制御演算部は被検査体信号被検査体信号に基づいて被検査体に混入している金属の有無を判定するとともに、試験片信号に基づいて試験片に収められた試験用金属を検出する構成を有しているので、被検査体が検出部を通過するタイミングと、試験片や試験用金属が検出部を通過するタイミングとが重なった場合であっても、被検査体が金属が混入していないOK品であるにも関わらず、誤って金属が混入しているNG品と判定されることがなくなり、被検査体の無駄や再検査の手間が発生することがなく、被検査体の検査を行いながら効率良く金属検出装置の検出動作が正常か否かを確認することができる。
さらに、本発明の請求項1の金属検出装置では、被検査体が検出部を通過するタイミングと、試験片や試験用金属が検出部を通過するタイミングとが重なった場合であっても、被検査体が金属が混入していないOK品であるにも関わらず、誤って金属が混入しているNG品と判定されることがなくなるために、ユーザが被検査体の動きを見ながら検出部内で試験片と被検査体が重ならないように試験片搬送操作をするタイミングに注意をする必要がなくなり、ラインの生産性向上が可能となる。
さらに、本発明の請求項2の金属検出装置では、あらかじめ設定された所定時期に自動的に試験片搬送路内の試験片を搬送するようにしているので、ユーザが手動で試験片搬送操作を行わなくても試験片搬送路内を試験片が搬送され、試験用金属を検出部に挿脱することができ、所定時期に自動で検出動作確認を行えることにより、金属検出装置の感度の経時変化、経年変化や、不定の時点で発生する装置の不具合を確実に発見することができるので、検出動作確認の信頼性の向上および自動化と省力化が可能となる。
さらに、本発明の請求項3の金属検出装置では、所定時間間隔で自動的に試験片搬送路内の試験片を搬送するようにしているので、ユーザが手動で試験片搬送操作を行わなくても所定時間間隔で試験片搬送路内を試験片が搬送され、試験用金属を検出部に挿脱することができ、所定時間間隔で自動で検出動作確認を行えることにより、金属検出装置の感度の経時変化、経年変化や、不定の時点で発生する装置の不具合をより確実に発見することができるので、検出動作確認の信頼性の向上および自動化と省力化が可能となる。
さらに、本発明の請求項4の金属検出装置では、操作部へのユーザの試験片搬送操作に従って試験片搬送路内の試験片の移動をさせているので、ユーザは任意のタイミングで検出動作確認をすることができる。しかも、本発明では被検査体が検出部を通過するタイミングと、試験片や試験用金属が検出部を通過するタイミングとが重なった場合であっても、被検査体が誤ってNG品と判定されることがないので、被検査体の無駄や再検査の手間が発生することがなく、ユーザが被検査体の動きを見ながら検出部内で試験片と被検査体が重ならないように試験片搬送操作をするタイミングに注意をする必要がなくなり、ラインの生産性向上が可能となる。
さらに、本発明の請求項5の金属検出装置では、請求項4の発明の効果に加えて、操作部へのユーザの試験片搬送操作に従って試験片搬送路内の試験片を複数回移動させているので、試験片がユーザの1回の試験片搬送操作で複数回移動するために試験用金属を検出部に複数回挿脱することができ、ユーザの操作回数が1回にも関わらず複数回の検出動作確認が可能となるので、検出動作確認の信頼性を向上させることができる。
さらに、本発明の請求項6の金属検出装置では、請求項5の発明の効果に加えて、あらかじめ設定された所定時期や所定時間間隔で自動的に試験片搬送路内の試験片を搬送するようにしているので、ユーザが手動で試験片搬送操作を行わなくてもあらかじめ設定された所定時期や所定時間間隔で試験片搬送路内を試験片が搬送され、試験用金属を検出部に挿脱することができ、所定時期や所定時間間隔で自動で検出動作確認を行えるので、金属検出装置の感度の経時変化、経年変化や、不定の時点で発生する装置の不具合を極めて確実に発見することができるので、ラインの生産性向上に加え、金属検出装置の検出動作確認の信頼性の向上および自動化と省力化が可能となる。
以下、本発明の実施の形態に係る金属検出装置について、以下、図面を用いて説明する。
[第1実施形態]
図1および図2は本発明に係る金属検出装置の第1実施形態を示す図であり、本発明を直流磁界発生手段を用いて被検査体に磁性を帯びさせる第1の方式の金属検出装置に適用した例を示している。
図1に示すように、本実施の形態に係る金属検出装置10は、筐体11に設けられた検査穴11aと、この筐体11の検査穴11a内に挿通されて被検査体80を搬送する被検査体搬送コンベア12と、被検査体80に含まれる金属81に磁性を帯びさせる磁化部18と、被検査体80が筐体11の検査穴11a内に進入したことを検知する光学式等の進入センサ16とを備えている。
磁化部18は、直流磁界を発生させて金属81に磁性を帯びさせるために永久磁石、電磁石等、公知の直流磁界発生手段が用いられる。
被検査体搬送コンベア12は、所定幅の無端ベルト13を複数のローラ14a、14bに着脱可能に巻き掛けて、その上走部に所定長さの被検査体搬送路を構成するようになっている。被検査体80は、被検査体搬送コンベア12によって図1中の矢印17aで示すように第1の速度v1で左方側から右方側へと搬送されるようになっている。また、無端ベルト13は少なくとも一方側のローラ14a又は14bを介し、たとえば速度制御および正逆転切換えが可能なDCブラシレスモータ等の搬送モータ15によって駆動され、被検査体80を被検査体搬送コンベア12上の所定の搬送先まで搬送するようになっている。なお、搬送モータ15は、図2に示す制御演算部60によって制御されている。
図1に示すように、本実施の形態に係る金属検出装置10は、試験用金属90を収めた試験片91を矢印17bで示す方向に第1の速度v1とは異なる第2の速度v2で搬送する試験片搬送路20をさらに備えている。
ここで、前述の磁化部18は、被検査体80に含まれる金属81に磁性を帯びさせるとともに、試験片91に収められた試験用金属90に磁性を帯びさせている。なお、試験片91に収められた試験用金属90は、磁化部18で磁性を帯びさせることに限られず、本発明の金属検出装置10に含まれない外部の磁化手段によりあらかじめ磁性を帯びさせられていてもよい。
また、図1に示すように、受信コイル34a、34bは、コンベア12の被検査体搬送方向に直交する面を各コイルの開口面として筐体11の検査穴11aの外周に設けられている。
なお、受信コイル34、34bは、それぞれの各コイルの開口面が筐体11の検査穴11aの上面と下面とに並行となるように筐体11の検査穴11aの上面近傍と下面近傍に設けられていてもよい。
試験片搬送路20は、所定長さの非磁性非電導性の材質のシリンダ21と、その長手方向の両端部に試験片91を駆動するための通気管22a、22bが接続されている。この試験片搬送路20は、この筐体11の検査穴11aの内側に挿通され、被検査体搬送コンベア12とは搬送方向に並行して設けられている。
なお、試験片搬送路20の位置は、筐体11の検査穴11aの内側や、受信コイル34a、34bの内側に限られるものではなく、筐体11の検査穴11aの外側や、受信コイル34a、34bの外側に設けられていてもよい。これは、試験片搬送路20の位置が検査穴11aの外側や、受信コイル34a、34bの外側では、検査穴11aの内側や、受信コイル34a、34bの内側よりも金属検出感度は低下するが、金属検出装置が正常に検出動作を行っているか否かを確認するためであれば、試験片91に収められた試験用金属90の物理的大きさまたは/およびその帯びさせる磁性を検査穴11aの外側や、受信コイル34a、34bの外側で検出可能な程度まで大きくしておくことにより試験片搬送路20の位置が検査穴11aの外側や、受信コイル34a、34bの外側であっても検出動作の確認に必要な金属検出感度を確保できるためである。
もちろん、上述の理由により試験片搬送路20の位置が受信コイル34a、34bの外側および外側の筐体11の内部や、筐体11の外部であっても試験片91に収められた試験用金属90の物理的大きさまたは/およびその帯びさせる磁性を検出可能な程度まで大きくしておくことにより検出動作の確認に必要な金属検出感度を確保するようにしていれば検出動作の確認には差し支えがない。
シリンダ21の内部には着脱可能な試験片91を設けている。試験片91は、試験片搬送路20によって図1中の左方側から右方側、右方側から左方側へと搬送されるようになっている。シリンダ21を非磁性非電導性の素材を用いて構成しているのは、磁化部18により磁性を帯びさせられた被検査体80に含まれた金属81が発生する磁界や、試験片91に収められた磁性を帯びさせられた試験用金属90が発生する磁界に対し、シリンダ21の素材自体が影響を与えないようにするためである。通気管22a、22bは、シリンダ21内部に空気を供給することができるように構成されている。なお、通気管22a、22bに空気を供給するタイミングおよび空気の流量は、図2に示す制御演算部60によって制御されている。
通気管22aから空気を供給することによって試験片91を図1の左方側から右方側に移動させることができる。一方、通気管22bから空気を供給することによって試験片91を図1の右方側から左方側に移動させることができる。すなわち、通気管22a、22bがシリンダ21内にて試験片91を往復移動させる移動手段として機能する。シリンダ21にて試験片91を往復移動させることにより、試験片91に収められた試験用金属90を筐体11に設けられた検査穴11aを通過させることができ、磁性を帯びさせられた試験用金属90を繰り返し検査穴11aに挿脱することができる。
試験片91に収められた試験用金属90は、材質は磁性金属(Fe等)からなり、形状は球状、円柱状、針状、網状、その他被検査体に混入するおそれのある形状と大きさに形成されている。
試験片91は、試験用金属90の錆、汚れ、形状変化等を防ぎ、かつ大きさが0.1mm程度から数mm程度と小さな試験用金属90をユーザが目視でその存在を認識し、手で取扱いやすくするため、視覚的に認識しやすく手で取り扱いやすい大きさ、形状、色に形成された非磁性非電導性の素材、たとえば樹脂で形成し、その内部に試験用金属90を収めている。試験片91の表面には、試験片91に収められた試験用金属90の大きさ、材質、形状の情報をユーザが目視で確認できるよう、非磁性非電導性の印刷または刻印を用いて、試験用金属90の大きさ、材質、形状の情報を表面に記載している。試験片91を非磁性非電導性の素材を用いて構成しているのは、磁化部18により磁性を帯びさせられた被検査体80に含まれた金属81が発生する磁界や、試験片91に収められた磁性を帯びさせられた試験用金属90が発生する磁界に対し、試験片91を構成する試験用金属90以外の素材自体が影響を与えないようにするためである。また、試験片91の形状は、シリンダ21内を通気管22a、22bに供給される空気により生じる圧力によって円滑に移動できるよう、シリンダ21の内面に適合した形状とされている。なお、試験片91は、試験片91に収められた試験用金属90の大きさ、材質、形状によって複数種類が用意されている。
さらに、シリンダ21には、複数種類の試験片91を交換可能とするための図示しない試験片交換機構が設けられている。試験片交換機構は、シリンダ21の壁面に設けられた開閉可能な蓋部からなり、この蓋部は、蓋部が開けられたときは試験片91の取り出しまたは取り付けが可能となる開口面の大きさと形状に形成され、この蓋部が閉じられたときは試験片駆動のための通気管22a、22bからの空気が漏洩しないようにシリンダ21が密閉される構造となっている。ユーザは試験片交換機構を用いて検出動作確認を行いたい大きさ、材質、形状の試験用金属90が収められた試験片91をシリンダ21内に取り付けることができる。
筐体11の外部には、ユーザによる被検査体80の検査条件の入力、検出動作確認のための試験片91を駆動する条件の入力、試験片91の種類に関する情報等の入力、ユーザの任意のタイミングで試験片91を駆動するための検出動作確認実行キー等、入力や実行を行うための操作部25を備えている。また、筐体11の外部には、操作部25で入力された情報、被検査体80の検査条件、検出動作確認のための試験片91を駆動する条件、被検査体80の検査結果、検出動作確認結果等を表示する表示部26とを備えている。
図1で説明した構成に加え、本実施の形態に係る金属検出装置10は、図2に示すように構成されている。以下、図2を用いて説明する。
磁化部18により磁性を帯びさせられた被検査体80に含まれた金属81や、試験片91に収められた磁性を帯びさせられた試験用金属90が、互いに逆相に結合された一対の受信コイル34aと受信コイル34bとの間を通過することにより、受信コイル34aと受信コイル34bには被検査体80に含まれた金属81や、試験片91に収められた磁性を帯びさせられた試験用金属90が有する磁界の移動による磁界の変動が発生し、受信コイル34aの誘起電圧と受信コイル34bの誘起電圧との差である差動出力すなわち受信信号が発生する。受信コイル34aと受信コイル34bにより出力された受信信号を増幅する増幅器36とを備えている。
なお、受信コイル34aと受信コイル34bとの間に被検査体80や試験片91が存在しない状態において、受信コイル34aと受信コイル34bとの誘起電圧が等しく平衡し、両者の差である差動出力すなわち受信信号がゼロになるようにあらかじめ調整されている。
増幅器36で増幅された受信信号は、被検査体80の搬送速度である第1の速度v1に対応した信号の周波数成分f1のみを取り出すための被検査体信号バンドパスフィルタ(以下「被検査体信号BPF」という。)39と、試験片91の搬送速度である第2の速度v2に対応した信号の周波数成分f2のみを取り出すための試験片信号バンドパスフィルタ(以下「試験片信号BPF」という。)40とにそれぞれ並行して入力される。
被検査体信号BPF39によって出力される信号を増幅する増幅器41と、増幅器41によって出力される信号をアナログ信号からディジタル信号に変換して出力する被検査体信号A/D変換器53とを備えている。
試験片信号BPF40によって出力される信号を増幅する増幅器42と、増幅器42によって出力される信号をアナログ信号からディジタル信号に変換して出力する試験片信号A/D変換器54とを備えている。
被検査体信号A/D変換器53によってディジタル信号に変換された信号に基づいて被検査体80中の金属81の有無を検出する一方、試験片信号A/D変換器54によってディジタル信号に変換された信号に基づいて試験片91に収められた試験用金属90を検出する制御演算部60と、制御演算部60によって使用される各種情報を記憶した記憶装置65とを筐体11の内部に備えている。
制御演算部60内の被検査体判定部61は、被検査体信号A/D変換器53が出力するディジタル信号を、被検査体検出設定部62で設定された検出条件と、記憶装置65内のレベル記憶部67の情報とに基づいて処理し、被検査体80中の金属81の有無を検出するように構成されている。
制御演算部60内の試験片判定部63は、試験片信号A/D変換器54が出力するディジタル信号を、試験片検出設定部64で設定された検出条件と、記憶装置65内のレベル記憶部67の情報と、試験片搬送信号95とに基づいて処理し、試験片91に収められた試験用金属90の有無を検出するように構成されている。
記憶装置65内のレベル記憶部67に記憶される情報には、磁化部18によって磁性を帯びさせられた金属81を含まない正常な被検査体80、すなわちOK品を送信コイル33と受信コイル34aと34bとの間を通過させたとき、この正常な被検査体80が通過することによって生じる磁界の変化に応じて制御演算部60によって生成される信号のレベル(以下「基準被検査体信号レベル」という。)が含まれている。また、レベル記憶部67には、被検査体80の品種によって複数種類の被検査体毎にそれぞれ基準被検査体信号レベルを記憶しておき、被検査体80の品種に対応させて基準被検査体信号レベルを変更するようになっている。
制御演算部60内の被検査体判定部61は、レベル記憶部67に記憶された被検査体80に対応した基準被検査体信号レベルと、受信コイル34aと受信コイル34bとの間を磁化部18により磁性を帯びさせられた被検査体80が通過することによって生じる磁界の変化に応じて制御演算部60によって生成された信号のレベルとを比較して、通過したその被検査体80の信号のレベルが基準被検査体信号レベルを超える信号のレベルであるとき、その被検査体80に金属81が混入していると判定する。
記憶装置65内のレベル記憶部67に記憶される情報には、金属検出装置10の出荷時等、正常な検出感度を有することが明らかな金属検出装置10に、試験片91に含まれた磁性を帯びさせられた試験用金属90を通過させたとき、受信コイル34aと受信コイル34bとの間を試験片91に収められた磁性を帯びさせられた試験用金属90が通過することによって生じる受信コイル34aと受信コイル34bとの間の磁界の変化に応じて制御演算部60によって生成される信号のレベル(以下「基準試験片レベル」という。)が含まれている。なお、レベル記憶部67には、大きさ、材質、形状の少なくとも1つが異なる複数種類の試験片毎に基準試験片レベルを記憶していてもよい。
制御演算部60内の試験片判定部63は、レベル記憶部67に記憶された試験片91に収められた磁性を帯びさせられた試験用金属90に対応した基準試験片信号レベルと、受信コイル34aと34bとの間を試験片91に収められた磁性を帯びさせられた試験用金属90が通過することによって生じる磁界に応じて制御演算部60によって生成された信号のレベルとを比較して、通過した試験片91に収められた磁性を帯びさせられた試験用金属90の信号のレベルが基準試験片信号レベルを超える信号のレベルであるとき、試験片91が存在すると判定する。
制御演算部60は、プログラムが記録された図示していないROM(Read Only Memory)、ROMに記録されたプログラムに基づいて動作する図示していないCPU(Central Processing Unit)、CPUの作業領域である図示していないRAM(Random Access Memory)、I/Oインタフェース等を含んで構成されている。
記憶装置65は、プログラムが記録された図示していないROM(Read Only Memory)、ハードディスク、メモリカード等の着脱可能な記憶手段、I/Oインタフェース等を含んで構成されている。
次に、金属検出装置10の動作について説明する。
まず、通常の運転で行われる被検査体80中の金属81の有無を検出する動作について図1、図2、図3、図4、図5を用いて説明する。
なお、ここでは被検査体80中の金属81の有無を判定するため、被検査体80が搬送される第1の速度v1に対応して磁界中移動により変化する低周波信号成分f1に係る信号の流れについて説明する。
制御演算部60は、被検査体搬送コンベア12によって搬送された被検査体80が進入センサ16によって検出されたことを検知すると、以下に述べる被検査体80中の金属81の有無を検出する動作を開始する。
被検査体搬送コンベア12によって受信コイル34aと受信コイル34bとの間を第1の速度v1で搬送され、磁化部18により磁性を帯びさせられた金属81を含む被検査体80が通過すると、被検査体80に含まれた金属81が有する磁界の移動による磁界の変動が発生し、受信コイル34aの誘起電圧と受信コイル34bの誘起電圧との平衡状態がくずれ、両者の差である差動出力すなわち受信信号70が出力され、出力された受信信号70は、増幅器36に出力されて増幅される。
受信信号70は、被検査体80が搬送される第1の速度v1に対応して磁界中移動により変化する低周波信号成分f1を基本とする信号となり、たとえば図4に示す実線X1のような信号波形で表すことができる。基本となる低周波信号成分f1は、図4に示す破線X1aで示している。なお、低周波信号成分f1の周期はT1となる。
増幅器36に出力されて増幅された受信信号70は、被検査体の搬送速度である第1の速度v1に対応した信号の周波数成分f1のみを取り出すための被検査体信号BPF39に入力される。
被検査体信号BPF39は、被検査体80が搬送される第1の速度v1に対応して磁界中移動により変化する低周波信号成分f1を取り出すフィルタ特性を有している。たとえば図3に示すようなf1を通過帯域とし、f2を充分に減衰させるバンドパス特性を有する。
ただし、被検査体信号BPF39は、バンドパスフィルタに限られるものではなく、f1を通過帯域とし、f2を充分に減衰させる特性を有していればローパスフィルタまたはバンドエリミネーションフィルタであってもよい。
ここで、被検査体信号BPF39は、アナログフィルタを用いている。アナログフィルタは公知の演算増幅器や受動素子を用いたフィルタ回路で構成されている。
被検査体信号BPF39に入力された受信信号70は、被検査体信号BPF39の有するf1を通過帯域としたバンドパス特性によって被検査体80に係る信号のみが取り出され被検査体信号72として出力された後、増幅器41で増幅される。被検査体信号72は、たとえば図5に示す実線X1aのような信号波形で表すことができる。
増幅器41で増幅された被検査体信号39は、被検査体信号A/D変換器53でアナログからディジタルの信号に変換され、ディジタル被検査体信号101として制御演算部60に取り込まれる。
制御演算部60は、被検査体信号A/D変換器53から入力されるディジタル被検査体信号101に基づいて生成した信号の測定レベルと、被検査体検出設定部62で設定された検出条件と、記憶装置65に記憶された基準被検査体信号レベルとに基づいて被検査体80中の金属81の有無、材質および大きさを検出する。
そして、制御演算部60は、被検査体80中の金属検出結果を表示部26に表示する。
したがって、ユーザは、金属検出装置10による被検査体80中の金属81の有無、材質および大きさを確認することができる。
次に、試験片搬送路20内の試験用金属90が収められた試験片91を検出する動作について図1、図2、図3、図6、図7を用いて説明する。
なお、ここでは試験片91に収められた試験用金属90を検出するため、試験片91が搬送される第2の速度v2に対応して磁界中移動により変化する低周波信号成分f2に係る信号の流れについて説明する。
制御演算部60は、操作部25へのユーザの試験片搬送操作またはあらかじめ設定された搬送時期情報99ならびに搬送回数情報98に従って、試験片91を試験片搬送路20に第2の速度v2で搬送するための試験片搬送信号95を発生させる。図示しない空気圧発生部は、試験片搬送信号95を受けると試験片91を試験片搬送路20を構成するシリンダ21内にて移動させるために通気管22aまたは22bのいずれか一方に空気を供給する。試験片91は、通気管22aまたは22bのいずれか一方に空気を供給されると、シリンダ21と試験片91の間の空気圧により、図1の左方側から右方側または右方側から左方側に移動する。
なお、搬送時期情報99は、記憶装置65内の搬送時期記憶部97に記憶されている。搬送時期情報99は、たとえば工場出荷時の設定や、ユーザが設定した所定の時刻になると制御演算部60に対して試験片搬送信号95を発生させるよう指定することができるように構成されている。なお、搬送時期情報99はユーザが設定した所定の時刻だけに限らず、所定の年月日を含めた指定を行ってもよい。
図8(a)では、搬送時期情報99に対応した動作確認時刻の設定を行う画面を例示している。毎日の指定時刻に動作確認を実行させたい場合には、当該指定時刻の選択や指定時刻の変更も可能であり、全選択ボタンにより一括して複数の指定時刻を選択するようにしてもよいし、出荷時設定ボタンにより工場出荷時の設定に戻すことができてもよい。
また、図8(b)では、搬送時期情報99に対応した動作確認時刻の設定を行う画面において、図8(a)とは異なる形態の動作確認時刻の設定画面を例示している。指定年月日の指定時刻に動作確認を実行させたい場合には、当該指定年月日の選択や指定年月日および指定時刻の変更も可能であり、全選択ボタンにより一括して複数の指定年月日の指定時刻を選択するようにしてもよいし、出荷時設定ボタンにより工場出荷時の設定に戻すことができてもよい。
さらに好ましくは、搬送時期情報99は所定時間間隔、たとえば2時間間隔で制御演算部60に対して試験片搬送信号95を発生させるように指定することができるように構成されているとよい。これは、金属検出装置10の温度変化や経時変化による特性の変化、経年変化、不定の時点で発生する装置の不具合により金属検出装置10の検出感度が劣化している場合でも、所定時間間隔で検出動作確認を自動で行うようにすれば、本来NG品となるべき被検査体80をOK品として判定してしまうことを未然に防止することができるためである。
図8(c)では、搬送時期情報99に対応した動作確認時刻の設定を行う画面において、図8(a)、(b)とは異なる形態の動作確認時刻の設定画面を例示している。毎日の所定時間間隔で動作確認を実行させたい場合には、当該所定時間間隔の選択や変更も可能である。もちろん、毎日の所定時間間隔に限られるものではなく、指定した年月日において所定時間間隔で動作確認を実行させるようにしてもよい。
また、搬送回数情報98は、記憶装置65内の搬送回数記憶部96に記憶されている。搬送回数情報98は、たとえば工場出荷時の設定や、ユーザが設定した所定の試験片91の搬送回数で、制御演算部60に対して試験片搬送信号95を発生させることができるように構成されている。搬送回数は、たとえば1回でもよく、複数回を指定することができるように構成されている。さらに、操作部25には図示しない検出動作確認実行キーを複数備え、1回のみ試験片搬送を行いたい場合には1回のみ搬送する機能を意味する検出動作確認実行キーを押下すれば試験片91が1回のみ搬送され、複数回試験片搬送を行いたい場合には複数回搬送する機能を意味する検出動作確認実行キーを押下すれば試験片91は複数回搬送されるように構成してもよい。
図8(d)では、搬送回数情報98に対応した動作確認ボタンを押下した場合の搬送回数の設定を行う画面を例示している。ここでは、ユーザが任意のタイミングで動作確認ボタンを押下した場合の試験片91が搬送される回数が表示されている。当該搬送回数の選択や搬送回数の変更も可能である。また、出荷時設定ボタンにより工場出荷時の設定に戻すことができてもよい。なお、搬送回数に係る動作および表示は搬送回数に限られず、往復回数としても差し支えない。
特に、搬送回数情報98は複数回試験片搬送を行うように設定することが望ましい。これは、1回の検出動作確認実行キーの押下で、検出部を複数回試験片が通過するため、より確実に検出動作確認が行えるためである。
図8(e)では、搬送回数情報98に対応した搬送回数の設定を行う画面において、前述の搬送時期情報99に対応した動作確認時刻と組み合わせた場合の搬送回数の設定を行う画面を例示している。指定時刻に動作確認を実行させた場合に、当該指定時刻に試験片91が搬送される回数が表示されている。当該搬送回数の選択や搬送回数の変更も可能である。また、出荷時設定ボタンにより工場出荷時の設定に戻すことができてもよい。なお、搬送回数に係る動作および表示は搬送回数に限られず、往復回数としても差し支えない。
搬送回数情報98の用途は、操作部25へのユーザの試験片搬送操作を行ったとき制御演算部60に対して指定された搬送回数の試験片搬送信号95を発生させる用途に限られず、前述の搬送時期情報99で指定された所定時期や所定時間間隔で制御演算部60に対して試験片搬送信号95を発生させるときに、この所定時期や所定時間間隔毎にそれぞれ指定された搬送回数で搬送するように試験片搬送信号95を発生させる用途としてもよい。このようにすることで、所定時期や所定時間間隔で自動で検出動作確認を行えるうえ、指定した搬送回数で試験片がその都度搬送されるようになり、特に指定した搬送回数が複数回である場合には金属検出装置10の感度の経時変化、経年変化や、不定の時点で発生する装置の不具合を極めて確実に発見できるためである。
図8(f)では、搬送回数情報98に対応した搬送回数の設定を行う画面において、前述の搬送時期情報99に対応した動作確認時刻と組み合わせた場合の搬送回数の設定を行う画面において、図8(e)とは異なる形態の搬送回数の設定画面を例示している。動作確認時刻として、指定年月日の指定時刻に動作確認を実行させたい場合や、所定時間間隔で動作確認を実行させたい場合や、指定日や指定曜日の指定時刻に動作確認を実行させたい場合を示している。
前述と同様に、指定時刻に動作確認を実行させた場合に、当該指定時刻に試験片91が搬送される回数が表示されている。当該搬送回数の選択や搬送回数の変更も可能である。また、出荷時設定ボタンにより工場出荷時の設定に戻すことができてもよい。なお、搬送回数に係る動作および表示は搬送回数に限られず、往復回数としても差し支えない。
空気圧発生部で発生させる空気の流量および空気の発生時間は、被検査体搬送コンベア12により被検査体80を搬送する第1の速度v1とは異なる第2の速度v2で試験片91が搬送されるようにあらかじめ設定されている。好ましくは、第2の速度v2は第1の速度v1よりも十分に速い速度とすることが望ましい。
上述したように、制御演算部60は試験片搬送信号95を発生させるとともに、試験片搬送路20によって搬送された試験片91に対し、以下に述べる試験片91を検出する動作を開始する。
試験片搬送路20によって受信コイル34aと受信コイル34bとの間を第2の速度v2で搬送され、試験片91に収められた磁性を帯びさせられた試験用金属90が通過すると、試験片91に収められた磁性を帯びさせられた試験用金属90が有する磁界の移動による磁界の変動が発生し、受信コイル34aの誘起電圧と受信コイル34bの誘起電圧との平衡状態がくずれ、両者の差である差動出力すなわち受信信号70が出力され、出力された受信信号70は、増幅器36に出力されて増幅される。
受信信号70は、試験片91が搬送される第2の速度v2に対応して磁界中移動により変化する低周波信号成分f2を基本とする信号となり、たとえば図6に示す実線X2のような信号波形で表すことができる。基本となる低周波信号成分f2は、図6に示す破線X2aで示している。なお、図6に示されるように、低周波信号成分f2の周期はT2となる。
受信信号70は、試験片91の搬送速度である第2の速度v2に対応した信号の周波数成分f2のみを取り出すための試験片信号BPF40に入力される。
試験片信号BPF40は、試験片91が搬送される第2の速度v2に対応して磁界中移動により変化する低周波信号成分f2を取り出すフィルタ特性を有している。たとえば図3に示すようなf2を通過帯域とし、f1を充分に減衰させるバンドパス特性を有する。
ただし、試験片信号BPF40は、バンドパスフィルタに限られるものではなく、f2を通過帯域とし、f1を充分に減衰させる特性を有していればハイパスフィルタまたはバンドエリミネーションフィルタであってもよい。
ここで、試験片信号BPF40は、アナログフィルタを用いている。アナログフィルタは公知の演算増幅器や受動素子を用いたフィルタ回路で構成されている。
また、試験片信号BPF40は、試験片91が搬送される第2の速度v2に対応して磁界中移動により変化する低周波信号成分f2を取り出すフィルタ特性を有しているが、第2の速度v2を任意に変化させた場合には、第2の速度v2の変化に合わせて低周波信号成分f2も変化するため、当該フィルタ特性も変化した低周波信号成分f2を取り出すようにフィルタ特性を変化させるか切り替えを行うことが望ましい。
試験片信号BPF40に入力された受信信号70は、試験片信号BPF40の有するf2を通過帯域としたバンドパス特性によって試験片91に係る信号のみが取り出され試験片信号73として出力された後、増幅器42で増幅される。試験片信号73は、たとえば図7に示す実線X2aのような信号波形で表すことができる。
増幅器42で増幅された試験片信号73は、試験片信号A/D変換器54でアナログからディジタルの信号に変換され、ディジタル試験片信号102として制御演算部60に取り込まれる。
制御演算部60は、試験片信号A/D変換器54から入力されるディジタル試験片信号102に基づいて生成した信号の測定レベルと、試験片検出設定部64で設定された検出条件と、記憶装置65内のレベル記憶部67の情報と、試験片搬送信号95とに基づいて、試験片91の有無を検出する。
ここで、制御演算部60は、記憶装置65内のレベル記憶部67の情報と、試験片搬送信号95とに基づいて検出動作の可否の判定を行う。試験片搬送信号95に対応して試験片91に収められた試験用金属90の検出がなされていれば、金属検出装置10の検出動作は正常と判定し、試験片搬送信号95に対応して試験片91に収められた試験用金属90を検出がなされていなければ、金属検出装置10の検出動作に異常があると判定する。
なお、操作部25へのユーザの試験片搬送操作または指定された所定時期や所定時間間隔で複数回試験片搬送が行われるように設定がなされていた場合には、たとえば複数回の試験片搬送のうち、1度でも試験片搬送信号95に対応して試験片91に収められた試験用金属90の検出がなされていなければ、金属検出装置10の検出動作に異常があると判定してもよいし、他には複数回の試験片搬送のうち、所定の割合で試験片搬送信号95に対応して試験片91に収められた試験用金属90の検出がなされていなければ、金属検出装置10の検出動作に異常があると判定してもよい。
ここで、複数回の試験片搬送のうち、1度でも試験片搬送信号95に対応して試験片91に収められた試験用金属90の検出がなされない場合、金属検出装置10の検出動作に異常があると判定するようにすれば、厳格な金属検出装置10の検出動作の判定が可能となり、判定に高い信頼性を持たせることができる。一方、複数回の試験片搬送のうち、所定の割合で試験片搬送信号95に対応して試験片91に収められた試験用金属90の検出がなされない場合、金属検出装置10の検出動作に異常があると判定するようにすれば、判定の信頼性は低下するものの、金属検出装置10の周囲に存在する高周波雑音等の影響を受けるために試験片91に収められた試験用金属90の通過がないのに検出がなされるような誤検出が多発する環境では、誤検出による誤判定の発生を減少させ、判定を安定化させることができる。
そして、制御演算部60は、金属検出装置10の検出動作の判定結果を表示部26に表示する。
したがって、ユーザは、金属検出装置10による試験片91に収められた試験用金属90の検出の可否を確認することができるので、金属検出装置10の検出動作が正常か異常かを判断することができる。
なお、金属検出装置10は、判定結果を表示する表示部26を判定結果出力手段として備えているが、表示以外の方法によって判定結果を出力するようになっていても良い。たとえば、金属検出装置10は、音声やアラームによってユーザに判定結果を出力しても良いし、電気信号によって他の機器に判定結果を出力しても良い。
また、本実施形態では被検査体信号A/D変換器53の前段に被検査体信号BPF39を、試験片信号A/D変換器54の前段に試験片信号BPF40をそれぞれアナログフィルタで構成して配置している。しかしこれに限られず、被検査体信号A/D変換器53の後段に被検査体信号BPF39を、試験片信号A/D変換器54の後段に試験片信号BPF40を、それぞれディジタルフィルタで構成してもよい。
このように被検査体信号BPF39および試験片信号BPF40をディジタルフィルタで構成することにより、アナログフィルタでは金属検出装置10の温度変化によって中心周波数やカットオフ周波数、挿入損失、通過帯域幅等の変動の発生や経年変化が発生する可能性があるが、これがなくなるために安定した特性を得ることができる。
さらに、ディジタルフィルタで構成することにより、ディジタルフィルタを構成するプログラムの変更によってアナログフィルタよりも簡易にフィルタの中心周波数やカットオフ周波数を変更することができるので、第1の速度v1の変更や、第2の速度v2の変更をした際には簡易にその速度の対応した信号の周波数成分のみを取り出すための所望のフィルタ特性を有するように設定が可能となる。
本発明の金属検出装置10によれば、受信コイル34aと34bとの間を磁化部18によって磁性を帯びさせられた被検査体80と試験片91に収められた磁性を帯びさせられた試験用金属90とが異なるタイミングで通過した場合はもとより、磁化部18によって磁性を帯びさせられた被検査体80と試験片91に収められた磁性を帯びさせられた試験用金属90とが通過するタイミングとが重なった場合であっても、上述したように第1の速度v1に対応して磁界中移動により変化する低周波信号成分f1を取り出すフィルタと、第2の速度v2に対応して磁界中移動により変化する低周波信号成分f2を取り出すフィルタとを備え、それぞれ独立して被検査体80中の金属81の有無、材質および大きさを検出し、試験片91の有無を検出しているので、被検査体がOK品であるにも関わらず、誤ってNG品と判定されてしまうことがない。よって、誤ってNGと判定される被検査体がなく、捨てるか再検査を行う必要がなくなり、被検査体の無駄や再検査の手間が発生することもない。
[第2実施形態]
図9および図10は本発明に係る金属検出装置の第2実施形態を示す図であり、本発明を交番磁界を用いた第2の方式の金属検出装置に適用した例を示している。
なお、本実施の形態の金属検出装置10は、装置本体の構成が上述の第1実施形態と類似の構成であり、被検査体80に含まれる金属81および試験片91に収められた試験用金属90に磁性を帯びさせる磁化部18を本実施の形態では有していない一方、交番磁界を発生させるための送信信号を発生させるための信号発生器31と、送信信号を増幅する増幅器32と、交番磁界を発生させる送信コイル33と、受信コイル34a、34bからの受信信号を出力する同調回路35とを有し、この受信信号の同相成分と直交成分とをそれぞれ同期検波して、これらの同期検波された信号からそれぞれ被検査体80の搬送速度である第1の速度v1に対応した信号の周波数成分f1のみを取り出す処理と、試験片91の搬送速度である第2の速度v2に対応した信号の周波数成分f2のみを取り出す処理とを行っている。したがって、第1実施形態と同一の構成については、図1および図2に示した符号を用い、相違する点のみを詳述する。
図9に示すように、本実施形態の金属検出装置10は、図1に示す金属検出装置10の構成のうち磁化部18を有していない一方、交番磁界を発生させる送信コイル33を有する点が相違している。
上述のように、磁化部18を本実施形態では有していないため、被検査体80に含まれる金属81および試験片91に収められた試験用金属90にはあらかじめ磁性を帯びさせられていない一方、送信コイル33を本実施形態では有しているため、被検査体80に含まれる金属81および試験片91は送信コイル33によって発生させられた交番磁界を通過する点が第1実施形態とは異なっている。
試験片搬送路20の位置は、筐体11の検査穴11aの内側や、送信コイル33、受信コイル34a、34bの内側に限られるものではなく、筐体11の検査穴11aの外側や、送信コイル33、受信コイル34a、34bの外側に設けられていてもよく、さらに送信コイル33、受信コイル34a、34bの外側および外側の筐体11の内部や、筐体11の外部であってもよいことやその理由は第1実施形態と同様である。
通気管22aから空気を供給することによって試験片91を図9の左方側から右方側に移動させることができる。一方、通気管22bから空気を供給することによって試験片91を図9の右方側から左方側に移動させることができる。すなわち、通気管22a、22bがシリンダ21内にて試験片91を往復移動させる移動手段として機能する。シリンダ21にて試験片91を往復移動させることにより、試験片91に収められた試験用金属90を筐体11に設けられた検査穴11aを通過させることができ、試験用金属90を送信コイル33が発生する磁界中に繰り返し挿脱することができる。
試験片91に収められた試験用金属90は、材質は第1実施形態で述べた磁性金属(Fe等)に加え、非磁性金属(SUS等)からなり、形状は球状、円柱状、針状、網状、その他被検査体に混入するおそれのある形状と大きさ、材質に形成されている。
図9で説明した構成に加え、本実施の形態に係る金属検出装置10は、図10に示すように構成されている。以下、図10を用いて説明する。
所定周波数の交流の送信信号を発生させる信号発生器31と、信号発生器31によって発生させられた送信信号を増幅する増幅器32と、増幅器32によって増幅された送信信号の周波数に対応する交番磁界を発生させる送信コイル33と、送信コイル33と同軸上または対向して配置され互いに逆相に結合された一対の受信コイル34a、34bと、送信コイル33によって発生させられた交番磁界による受信コイル34aの誘起電圧と受信コイル34bの誘起電圧との差である差動出力すなわち受信信号を出力する同調回路35と、同調回路35によって出力された受信信号を増幅する増幅器36とを備えている。
なお、送信コイル33と受信コイル34a、34bとの間に被検査体80や試験片91が存在しない状態において、受信コイル34aと受信コイル34bとの誘起電圧が等しく平衡し、両者の差である差動出力すなわち受信信号がゼロになるようにあらかじめ調整されている。
信号発生器31によって発生させられた送信信号を同期検波のために位相調整した交流信号を生成する位相制御部130と、位相制御部130によって生成された交流信号を更に90°移相する移相器131とを備えている。
位相制御部130によって位相調整された交流信号に基づいて増幅器36によって増幅された受信信号の高周波成分を取り除いて検波を行う同相同期検波器132と、移相器131によって移相調整された交流信号に基づいて増幅器36によって増幅された受信信号の高周波成分を取り除いて検波を行う直交同期検波器133とを備えている。
同相同期検波器132によって検波された信号から不要な周波数成分を除去する同相バンドパスフィルタ(以下「同相BPF」という。)134と、直交同期検波器133によって検波された信号から不要な周波数成分を除去する直交バンドパスフィルタ(以下「直交BPF」という。)135と、同相BPF134によって出力される信号を増幅する増幅器136と、直交BPF135によって出力される信号を増幅する増幅器137とを備えている。
増幅器136によって増幅された信号および増幅器137によって増幅された信号のそれぞれの信号から被検査体の搬送速度である第1の速度v1に対応した信号の周波数成分f1のみを取り出すための同相被検査体信号バンドパスフィルタ(以下「同相被検査体信号BPF」という。)138と、直交被検査体信号バンドパスフィルタ(以下「直交被検査体信号BPF」という。)140とを備えている。
増幅器136によって増幅された信号および増幅器137によって増幅された信号のそれぞれの信号から試験片の搬送速度である第2の速度v2に対応した信号の周波数成分f2のみを取り出すための同相試験片信号バンドパスフィルタ(以下「同相試験片信号BPF」という。)139と、直交試験片信号バンドパスフィルタ(以下「直交試験片信号BPF」という。)141とを備えている。
同相被検査体信号BPF138によって出力される信号を増幅する増幅器142と、直交被検査体信号BPF140によって出力される信号を増幅する増幅器144と、増幅器142および増幅器144によって出力される信号をアナログ信号からディジタル信号に変換して出力する被検査体信号A/D変換器53とを備えている。
同相試験片信号BPF139によって出力される信号を増幅する増幅器143と、直交試験片信号BPF141によって出力される信号を増幅する増幅器145と、増幅器143および増幅器145によって出力される信号をアナログ信号からディジタル信号に変換して出力する試験片信号A/D変換器54とを備えている。
被検査体信号A/D変換器53によってディジタル信号に変換された信号に基づいて被検査体80中の金属81の有無を検出する一方、試験片信号A/D変換器54によってディジタル信号に変換された信号に基づいて試験片91に収められた試験用金属90を検出する制御演算部60と、制御演算部60によって使用される各種情報を記憶した記憶装置65とを筐体11の内部に備えている。
制御演算部60内の被検査体判定部61は、被検査体信号A/D変換器53が出力するディジタル信号を、第1実施形態の構成に加え記憶装置65内の発生周波数記憶部66の情報とに基づいて処理し、被検査体80中の金属81の有無を検出するように構成されている。
制御演算部60内の試験片判定部63は、試験片信号A/D変換器54が出力するディジタル信号を、第1実施形態の構成に加え記憶装置65内の発生周波数記憶部66の情報と、試験片搬送信号95とに基づいて処理し、試験片91に収められた試験用金属90の有無を検出するように構成されている。
ところで、磁性金属は、磁束密度の大きさに比例して多くの磁束を引き寄せるので、交番磁界中では、磁界の振幅(磁束密度)が最大のときに大きな外部磁界変化を引き起こす。また、非磁性金属は、磁束密度の変化量の大きさに比例してその変化を打ち消す方向のうず電流が多く流れ磁束をジュール熱として消費するので、交番磁界中では、磁束密度の変化量が最大のときに大きな外部磁界変化を引き起こす。したがって、制御演算部60は、被検査体信号A/D変換器53によってディジタル信号に変換された信号に基づいて、金属の大きさだけでなく、金属の材質(Fe、SUS等)をも検出することができる。
さらに、金属検出装置10は、送信コイル33からの磁界周波数を決定する信号発生器31の発生周波数は、操作部25の設定操作により、制御演算部60からの制御を介してあらかじめ記憶装置65に記憶された複数の周波数のうちいずれか1つの周波数を発生周波数として設定可能なように構成してもよい。この構成では、ユーザが試験用金属90の材質を既知の場合、試験用金属90の材質に対して検出感度の高い周波数を用いることにより、より確実に検出動作確認を行うことができる。これは、試験用金属90の材質が磁性金属(Fe等)または非磁性金属(SUS等)のように複数存在する場合には、これらの試験用金属90の材質によって検出しやすい周波数が異なるためである。
この場合、記憶装置65内の発生周波数記憶部66に記憶される情報には、発生周波数である複数の周波数と、試験片91に収められた試験用金属90の複数の材質とが含まれている。つまり、発生周波数記憶部66は、試験用金属90の複数の材質と、それぞれの材質に対して検出感度の高い周波数とを対応させて記憶している。
さらに、記憶装置65では、前述したように試験用金属90の大きさ、材質、形状の少なくとも1つが異なる複数種類の試験片毎に基準レベルが記憶されている。これら複数種類の試験片毎の基準レベルに対し、それぞれの材質に対して検出感度の高い周波数とを対応させて記憶させていてもよい。つまり、試験用金属90の大きさ、材質、形状およびそれぞれの材質に対して検出感度の高い周波数とを対応させて記憶していてもよい。
次に、金属検出装置10の動作について説明する。
まず、通常の運転で行われる被検査体80中の金属81の有無を検出する動作について図3、図9、図10、図11、図13を用いて説明する。
なお、ここでは被検査体80中の金属81の有無を判定するため、被検査体80が搬送される第1の速度v1に対応して磁界中移動により変化する低周波信号成分f1に係る信号の流れについて説明する。
制御演算部60は、被検査体搬送コンベア12によって搬送された被検査体80が進入センサ16によって検出されたことを検知すると、以下に述べる被検査体80中の金属81の有無を検出する動作を開始する。
なお、被検査体80に金属81が混入していなくても、被検査体80の種類によっては被検査体80に含まれる水分、金属成分のために被検査体80が通過する際に、受信コイル34a、34b間の出力の平衡状態がくずれる場合がある。この平衡状態のくずれを検出することにより被検査体80の進入を検知することが可能となっている場合は進入センサ16はなくてもよい。
被検査体搬送コンベア12によって送信コイル33と受信コイル34a、34bとの間を第1の速度v1で搬送された被検査体80が通過すると、被検査体80に含まれる水分、金属成分、被検査体80に混入した金属81等により受信コイル34aの誘起電圧と受信コイル34bの誘起電圧との平衡状態がくずれ、両者の差である差動出力すなわち受信信号70が同調回路35に出力され、同調回路35に出力された受信信号70は、増幅器36に出力されて増幅される。
受信信号70は、信号発生器31および送信コイル33によって発生させられた交番磁界69の周波数fcを有する交流信号成分に、被検査体80が搬送される第1の速度v1に対応して磁界中移動により変化する低周波信号成分f1を基本とする成分が重畳した信号となり、たとえば図11に示す実線X3のような信号波形で表すことができる。基本となる低周波信号成分f1は、図11に示す破線X3bで示している。なお、図11に示されるように、低周波信号成分f1の周期はT1となる。
増幅器36で増幅された受信信号70は、同相同期検波器132、直交同期検波器133にそれぞれ並行して入力される。また、同相同期検波器132には位相制御部130を介し信号発生器31からの送信信号68を同期検波するために位相調整した信号が入力され、直交同期検波器133には位相制御部130からの信号の位相を移相器131によって更に90°移相させた信号が入力される。
同相同期検波器132は、位相制御部130からの位相調整された交流信号に基づいて増幅器36で増幅された受信信号70から不要な周波数成分となる送信信号fc相当の高周波成分を取り除いた同相検波出力信号150を同相BPF134に出力する。同様に、直交同期検波器133は、位相制御部130からの位相調整された交流信号に基づいて、増幅器36で増幅された受信信号70から不要な周波数成分となる送信信号fc相当の高周波成分を取り除いた直交検波出力信号151を直交BPF135に出力する。
ここでの同相同期検波器132、直交同期検波器133による同相検波出力信号150および直交検波出力信号151は、位相制御部130の位相設定値によっても異なるが、たとえば、磁束密度の変化が最大となる瞬間(位相0°)側において、磁束密度変化が大きいほどジュール熱を消費して外部磁界変化を引き起こす非磁性金属の影響が大きい同相検波出力信号150および直交検波出力信号151と、磁束密度自体がほぼ最大となる瞬間(磁界波形の振幅が最大となる瞬間( 位相90°) 側において、磁束密度が大きいほどより多くの磁束を引き付けて外部磁界変化を引き起こす磁性金属の影響の大きい同相検波出力信号150および直交検波出力信号151となる。
なお、同相BPF134、直交BPF135は、同相同期検波器132、直交同期検波器133でそれぞれ検波された同相検波出力信号150、直交検波出力信号151から高周波ノイズ成分を除去するフィルタ特性を有している。
同相BPF134から出力される低周波成分の検波出力信号である同相ろ波検波出力信号152は、受信信号70の所定位相位置の瞬時値を結ぶ包絡線の波形を形成するものとなり、波形の形状はたとえば図11に示す実線X3aのような信号波形で表すことができる。
同様に、直交BPF135から出力される低周波成分の検波出力信号である直交ろ波検波出力信号153は、受信信号70の前記所定位相位置から送信信号fcの周期τの1/4周期分、つまり90°だけ位相がずれた瞬時値を結ぶ包絡線の波形を形成するものとなり、波形の形状は、図11に示す実線X3aを送信信号fcの周期τの1/4周期分、つまり90°だけ位相をずらした同等の形状となる。
同相BPF134、直交BPF135からそれぞれ出力される同相ろ波検波出力信号152、直交ろ波検波出力信号153は、増幅器136、137でそれぞれ増幅される。
増幅器136で増幅された同相ろ波検波出力信号152は、同相被検査体信号BPF138、同相試験片信号BPF139にそれぞれ並行して入力される。増幅器137で増幅された直交ろ波検波出力信号153は、直交被検査体信号BPF140、直交試験片信号BPF141にそれぞれ並行して入力される。
ここでは、被検査体80中の金属81の有無を判定するため、被検査体80が搬送される第1の速度v1に対応して磁界中移動により変化する低周波信号成分f1に係る信号の流れについてのみ説明し、同相被検査体信号BPF138および直交被検査体信号BPF140の信号にのみ着目して説明する。
同相被検査体信号BPF138および直交被検査体信号BPF140は、被検査体80が搬送される第1の速度v1に対応して磁界中移動により変化する低周波信号成分f1を取り出すフィルタ特性を有している。たとえば図3に示すようなf1を通過帯域とし、f2を充分に減衰させるバンドパス特性を有する。
なお、同相被検査体信号BPF138および直交被検査体信号BPF140の形式や構成は第1実施形態と同様である。
同相被検査体信号BPF138に入力された同相ろ波検波出力信号152は、同相被検査体信号BPF138の有するf1を通過帯域としたバンドパス特性によって被検査体80に係る信号のみが取り出され、同相被検査体信号154として出力された後、増幅器142で増幅される。同相被検査体信号154は、たとえば図13に示す実線X3bのような信号波形で表すことができる。
一方、直交被検査体信号BPF140に入力された直交ろ波検波出力信号153は、直交被検査体信号BPF140の有するf1を通過帯域としたバンドパス特性によって被検査体80に係る信号のみが取り出され、直交被検査体信号156として出力された後、増幅器144で増幅される。なお、直交被検査体信号156の波形の形状は、図13に示す実線X3bを送信信号fcの周期τの1/4周期分、つまり90°だけ位相をずらした同等の形状となる。
増幅器142で増幅された同相被検査体信号154および増幅器144で増幅された直交被検査体信号156は、被検査体信号A/D変換器53でアナログからディジタルの信号に変換され、ディジタル被検査体信号101として制御演算部60に取り込まれる。
制御演算部60は、被検査体信号A/D変換器53から入力されるディジタル被検査体信号101に基づいて生成した信号の測定レベルと、被検査体検出設定部62で設定された検出条件と、記憶装置65に記憶された基準被検査体信号レベルとに基づいて被検査体80中の金属81の有無、材質および大きさを検出する。
そして、制御演算部60は、被検査体80中の金属検出結果を表示部26に表示する。
したがって、ユーザは、金属検出装置10による被検査体80中の金属81の有無、材質および大きさを確認することができる。
次に、試験片搬送路20内の試験片91に収められた試験用金属90を検出する動作について図3、図9、図10、図12、図14を用いて説明する。
なお、ここでは試験片91に収められた試験用金属90を検出するため、試験片91が搬送される第2の速度v2に対応して磁界中移動により変化する低周波信号成分f2に係る信号の流れについて説明する。
制御演算部60は、第1実施形態と同様に試験片搬送路20によって搬送された試験片91に対し、以下に述べる試験片91を検出する動作を開始する。
試験片搬送路20によって送信コイル33と受信コイル34a、34bとの間を第2の速度v2で搬送された試験片91が通過すると、試験片91に収められた試験用金属90により受信コイル34aの誘起電圧と受信コイル34bの誘起電圧との平衡状態がくずれ、両者の差である差動出力すなわち受信信号70が同調回路35に出力され、同調回路35に出力された信号は、増幅器36に出力されて増幅される。
受信信号70は、信号発生器31および送信コイル33によって発生させられた交番磁界69の周波数fcを有する交流信号成分に、試験片91が搬送される第2の速度v2に対応して磁界中移動により変化する低周波信号成分f2を基本とする成分が重畳した信号となり、たとえば図12に示す実線X4のような信号波形で表すことができる。基本となる低周波信号成分f2は、図12に示す破線X4bで示している。なお、図12に示されるように、低周波信号成分f2の周期はT2となる。
増幅器36で増幅された受信信号70は、同相同期検波器132、直交同期検波器133にそれぞれ並行して入力される。また、同相同期検波器132には位相制御部130を介し信号発生器31からの送信信号68を同期検波するために位相調整した信号が入力され、直交同期検波器133には位相制御部130からの信号の位相を移相器131によって更に90°移相させた信号が入力される。
同相同期検波器132は、位相制御部130からの位相調整された交流信号に基づいて増幅器36で増幅された受信信号70から不要な周波数成分となる送信信号fc相当の高周波成分を取り除いた同相検波出力信号150を同相BPF134に出力する。同様に、直交同期検波器133は、位相制御部130からの位相調整された交流信号に基づいて、増幅器36で増幅された受信信号70から不要な周波数成分となる送信信号fc相当の高周波成分を取り除いた直交検波出力信号151を直交BPF135に出力する。
ここでの同相同期検波器132、直交同期検波器133による同相検波出力信号150および直交検波出力信号151は、位相制御部130の位相設定値によっても異なるが、たとえば、磁束密度の変化が最大となる瞬間(位相0°)側において、磁束密度変化が大きいほどジュール熱を消費して外部磁界変化を引き起こす非磁性金属の影響が大きい同相検波出力信号150および直交検波出力信号151と、磁束密度自体がほぼ最大となる瞬間(磁界波形の振幅が最大となる瞬間( 位相90°) 側において、磁束密度が大きいほどより多くの磁束を引き付けて外部磁界変化を引き起こす磁性金属の影響の大きい同相検波出力信号150および直交検波出力信号151となる。
なお、同相BPF134、直交BPF135は、同相同期検波器132、直交同期検波器133でそれぞれ検波された同相検波出力信号150、直交検波出力信号151からそれそれ高周波ノイズ成分を除去するフィルタ特性を有している。
同相BPF134から出力される低周波成分の検波出力信号である同相ろ波検波出力信号152は、受信信号70の所定位相位置の瞬時値を結ぶ包絡線の波形を形成するものとなり、波形の形状はたとえば図12に示す実線X4aのような信号波形で表すことができる。
同様に、直交BPF135から出力される低周波成分の検波出力信号である直交ろ波検波出力信号153は、受信信号70の前記所定位相位置から送信信号fcの周期τの1/4周期分、つまり90°だけ位相がずれた瞬時値を結ぶ包絡線の波形を形成するものとなり、波形の形状は、図12に示す実線X4aを送信信号fcの周期τの1/4周期分、つまり90°だけ位相をずらした同等の形状となる。
同相BPF134、直交BPF135からそれぞれ出力される同相ろ波検波出力信号152、直交ろ波検波出力信号153は、増幅器136、137でそれぞれ増幅される。
増幅器136で増幅された同相ろ波検波出力信号152は、同相被検査体信号BPF138、同相試験片信号BPF139にそれぞれ並行して入力される。増幅器137で増幅された直交ろ波検波出力信号153は、直交被検査体信号BPF140、直交試験片信号BPF141にそれぞれ並行して入力される。
ここでは、試験片91に収められた試験用金属90を検出するため、試験片91が搬送される第2の速度v2に対応して磁界中移動により変化する低周波信号成分f2に係る信号の流れについてのみ説明し、同相試験片信号BPF139および直交試験片信号BPF141の信号にのみ着目して説明する。
同相試験片信号BPF139および直交試験片信号BPF141は、試験片91が搬送される第2の速度v2に対応して磁界中移動により変化する低周波信号成分f2を取り出すフィルタ特性を有している。たとえば図3に示すようなf2を通過帯域とし、f1を充分に減衰させるバンドパス特性を有する。
なお、同相試験片信号BPF139および直交試験片信号BPF141の形式や構成は第1実施形態と同様である。
同相試験片信号BPF139に入力された同相ろ波検波出力信号152は、同相試験片信号BPF139の有するf2を通過帯域としたバンドパス特性によって試験片91に係る信号のみが取り出され、同相試験片信号155として出力された後、増幅器143で増幅される。同相試験片信号155は、たとえば図14に示す実線X4bのような信号波形で表すことができる。
一方、直交試験片信号BPF141に入力された直交ろ波検波出力信号153は、直交試験片信号BPF141の有するf2を通過帯域としたバンドパス特性によって試験片91に係る信号のみが取り出され、直交試験片信号157として出力された後、増幅器145で増幅される。なお、直交試験片信号157の波形の形状は、図14に示す実線X4bを送信信号fcの周期τの1/4周期分、つまり90°だけ位相をずらした同等の形状となる。
増幅器143で増幅された同相試験片信号155および増幅器145で増幅された直交試験片信号157は、試験片信号A/D変換器54でアナログからディジタルの信号に変換され、ディジタル試験片信号102として制御演算部60に取り込まれる。
制御演算部60は、試験片信号A/D変換器54から入力されるディジタル試験片信号102に基づいて生成した信号の測定レベルと、試験片検出設定部64で設定された検出条件と、記憶装置65内のレベル記憶部67、発生周波数記憶部66の情報と、試験片搬送信号95とに基づいて、試験片91の有無を検出する。
ここで、制御演算部60は、試験片搬送信号95と、記憶装置65内のレベル記憶部67、発生周波数記憶部66の情報とに基づいて検出動作の可否の判定を行う。試験片搬送信号95に対応して試験片91に収められた試験用金属90の検出がなされていれば、金属検出装置10の検出動作は正常と判定し、試験片搬送信号95に対応して試験片91に収められた試験用金属90の検出がなされていなければ、金属検出装置10の検出動作に異常があると判定する。
そして、制御演算部60は、金属検出装置10の検出動作の判定結果を表示部26に表示する。
したがって、ユーザは、金属検出装置10による試験片91に収められた試験用金属90の検出の可否を確認することができるので、金属検出装置10の検出動作が正常か異常かを判断することができる。
また、本実施形態では被検査体信号A/D変換器53の前段に同相被検査体信号BPF138および直交被検査体信号BPF140を、試験片信号A/D変換器54の前段に同相試験片信号BPF139および直交試験片信号BPF141をそれぞれアナログフィルタで構成して配置している。しかしこれに限られず、被検査体信号A/D変換器53の前段に同相被検査体信号BPF138および直交被検査体信号BPF140を、試験片信号A/D変換器54の前段に同相試験片信号BPF139および直交試験片信号BPF141を、それぞれディジタルフィルタで構成してもよい。
以上、説明したように本発明の金属検出装置10によれば、送信コイル33と受信コイル34aと34bとの間を被検査体80と試験片91に収められた試験用金属90とが異なるタイミングで通過した場合はもとより、被検査体80と試験片91に収められた試験用金属90とが通過するタイミングとが重なった場合であっても、上述したように第1の速度v1に対応して磁界中移動により変化する低周波信号成分f1を取り出すフィルタと、第2の速度v2に対応して磁界中移動により変化する低周波信号成分f2を取り出すフィルタとを備え、それぞれ独立して被検査体80中の金属81の有無、材質および大きさを検出し、試験片91の有無を検出しているので、被検査体がOK品であるにも関わらず、誤ってNG品と判定されてしまうことがない。よって、誤ってNGと判定される被検査体がなく、捨てるか再検査を行う必要がなくなり、被検査体の無駄や再検査の手間が発生することもない。
本発明の第1実施形態に係る金属検出装置の概略構成図 本発明の第1実施形態に係る金属検出装置のブロック図 本発明の第1実施形態および本発明の第2実施形態に係る被検査体BPFおよび試験片信号BPFの通過帯域特性を例示する図 本発明の第1実施形態に係る信号X1およびX1aを例示する波形図 本発明の第1実施形態に係る被検査体信号72(X1a)を例示する波形図 本発明の第1実施形態に係るX2およびX2aを例示する波形図 本発明の第1実施形態に係る試験片信号73(X2a)を例示する波形図 本発明の第1実施形態に係る搬送時期情報および搬送回数情報の設定を例示する図 本発明の第2実施形態に係る金属検出装置の概略構成図 本発明の第2実施形態に係る金属検出装置のブロック図 本発明の第2実施形態に係る信号X3、X3aおよびX3bを例示する波形図 本発明の第2実施形態に係る信号X4、X4aおよびX4bを例示する波形図 本発明の第2実施形態に係る信号154、信号156(X3b)を例示する波形図 本発明の第2実施形態に係る信号155、信号157(X4b)を例示する波形図 従来の第1の方式の金属検出装置のブロック図 従来の第2の方式の金属検出装置のブロック図
符号の説明
10 金属検出装置
11 筐体
11a 検査穴
12 被検査体搬送コンベア(被検査体搬送路)
13 無端ベルト
14a、14b ローラ
16 進入センサ
17a 被検査体搬送方向
17b 試験片搬送方向
18 磁化部(直流磁界発生手段)
20 試験片搬送路
21 シリンダ
22a、22b 通気管
25 操作部
26 表示部
30 検出部(18、33、34a、34b)
31 信号発生器
32、36、41、42、136、137、142、143、144、145 増幅器
33 送信コイル
34a、34b 受信コイル
35 同調回路
39 被検査体信号バンドパスフィルタ(被検査体信号BPF)
40 試験片信号バンドパスフィルタ(試験片信号BPF)
45 BPF39、BPF138、BPF140の通過帯域特性
46 BPF40、BPF139、BPF141の通過帯域特性
53 被検査体信号A/D変換器
54 試験片信号A/D変換器
60 制御演算部
61 被検査体判定部
62 被検査体検出設定部
63 試験片判定部
64 試験片検出設定部
65 記憶装置
66 発生周波数記憶部
67 レベル記憶部
68 送信信号
69 交番磁界
70 受信信号
72 被検査体信号
73 試験片信号
80 被検査体
81 金属
90 試験用金属
91 試験片
95 試験片搬送信号
96 搬送回数記憶部
97 搬送時期記憶部
98 搬送回数情報
99 搬送時期情報
101 ディジタル被検査体信号
102 ディジタル試験片信号
130 位相制御部
131 位相器
132 同相同期検波器
133 直交同期検波器
134 同相バンドパスフィルタ(同相BPF)
135 直交バンドパスフィルタ(直交BPF)
138 同相被検査体信号バンドパスフィルタ(同相被検査体信号BPF)
139 同相試験片信号バンドパスフィルタ(同相試験片信号BPF)
140 直交被検査体信号バンドパスフィルタ(直交被検査体信号BPF)
141 直交試験片信号バンドパスフィルタ(直交試験片信号BPF)
150 同相検波出力信号
151 直交検波出力信号
152 同相ろ波検波出力信号
153 直交ろ波検波出力信号
154 同相被検査体信号
155 同相試験片信号
156 直交被検査体信号
157 直交試験片信号
200 従来の金属検出装置
fc 送信信号の周波数(交番磁界の周波数)
f1 第1の速度で搬送される被検査体信号に係る周波数
f2 第2の速度で搬送される試験片信号に係る周波数
v1 第1の速度
v2 第2の速度
X1 低周波信号成分f1を基本とする信号
X1a 低周波信号成分f1(被検査体信号72)
X2 低周波信号成分f2を基本とする信号
X2a 低周波信号成分f2(試験片信号73)
X3 交番磁界の周波数fcを有する交流信号成分に低周波信号成分f1を基本とする成分が重畳した信号
X3a 低周波信号成分f1を基本とする信号
X3b 低周波信号成分f1
X4 交番磁界の周波数fcを有する交流信号成分に低周波信号成分f2を基本とする成分が重畳した信号
X4a 低周波信号成分f2を基本とする信号
X4b 低周波信号成分f2

Claims (6)

  1. 被検査体(80)を搬送する被検査体搬送路(12)と、
    試験用金属(90)を収めた試験片(91)を搬送する試験片搬送路(20)と、
    搬送される前記被検査体に混入している金属および前記試験片に収められた前記試験用金属を検出する検出部(30、18、33、34a、34b)と、
    前記検出部から出力された受信信号(70)に基づいて金属の有無を判定する制御演算部(60)とを備えた金属検出装置(200)において、
    前記被検査体搬送路は第1の速度(v1)で前記被検査体を搬送し、
    前記試験片搬送路は前記第1の速度とは異なる前記第2の速度(v2)で前記試験片を搬送し、
    前記受信信号から前記第1の速度に対応した被検査体信号(72、142、144)を抽出する被検査体信号抽出部(39、138、140)と、
    前記受信信号から前記第2の速度に対応した試験片信号(73、143、145)を抽出する試験片信号抽出部(40、139、141)とを備え、
    前記制御演算部は前記被検査体信号に基づいて前記被検査体に混入している金属の有無を判定するとともに、前記試験片信号に基づいて前記試験片に収められた前記試験用金属を検出することを特徴とする金属検出装置(10)。
  2. 前記試験片をあらかじめ設定された所定時期に前記試験片搬送路に前記第2の速度で搬送するための搬送時期情報(99)を記憶する搬送時期記憶部(97)を備え、前記制御演算部は前記搬送時期記憶部に記憶された前記搬送時期情報に従った時期に前記試験片を前記搬送路に前記第2の速度で搬送することを特徴とする請求項1に記載の金属検出装置。
  3. 前記搬送時期情報は所定時間間隔であることを特徴とする請求項2に記載の金属検出装置。
  4. 前記制御演算部は操作部(25)に試験片搬送操作が行われたとき、前記試験片を前記試験片搬送路に前記第2の速度で搬送することを特徴とする請求項1に記載の金属検出装置。
  5. 前記制御演算部は前記操作部に前記試験片搬送操作が行われたとき、前記試験片を前記試験片搬送路に前記第2の速度で複数回搬送することを特徴とする請求項1または4のいずれか1項に記載の金属検出装置。
  6. 前記試験片を前記試験片搬送路に前記第2の速度で搬送する回数となる搬送回数情報(98)を記憶する搬送回数記憶部(96)を備え、前記搬送時期情報に従った時期または前記操作部に前記試験片搬送操作が行われたとき、前記制御演算部は前記搬送回数記憶部に記憶された前記搬送回数情報に従った回数で前記試験片を前記搬送路に前記第2の速度で搬送することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の金属検出装置。
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