JP5069162B2 - 金属検出機 - Google Patents

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Description

本発明は、被検査物の通過によって生じる磁界の変化に基づいて被検査物中の金属の有無を検出する金属検出機に関するものである。
一般に、金属検出機により被検査物中に金属の異物があることが検出されたときは、異物が何であるかを確認したり異物を除去する必要があるが、被検査物から手作業で異物を探し出すには多くの手間と時間を要することがある。例えば、多数の小さな製品が入ったダンボール箱または、穀物等の粉体が詰められた大きな袋が被検査物である場合、被検査物の大きさに関わらず、被検査物の中から異物を探し出すことは容易ではない。そこで、被検査物中の異物の位置を求めるようにした金属検出機が提案されている。
従来、この種の金属検出機としては、搬送路に対して互いに異なる角度に傾斜して配設された第1の検出ヘッドと第2の検出ヘッドとで被検査物に含まれる金属の被検査物内の位置を求めるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、所定の角度を有する2組の検出ヘッドを用いることで、被検査物に含まれる金属の位置を検知するようにしたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特許3839815号公報 特開2005−188985号公報
しかしながら、従来の金属検出機においては、複数の検出ヘッドが必要であるため、構造が複雑になり製造コストが増加してしまうという問題があった。
そこで、本発明は、前述のような従来の問題を解決するためになされたもので、1つの検出ヘッドで被検査物中の金属の位置を求めることができる金属検出機を提供することを目的としている。
本発明に係る金属検出機は、被検査物を第1の方向および前記第1の方向と反対の第2の方向に搬送する搬送手段と、前記搬送コンベアの搬送方向に対して角度をなして延在するよう配置され、前記被検査物による磁界変化を検出する検出手段と、前記第1の方向に搬送された前記被検査物の姿勢を変更する姿勢変更手段と、前記被検査物の寸法、前記検出手段の角度、前記検出手段が検出した磁界変化を含む情報を記憶する記憶手段と、前記検出手段が検出した磁界変化を表示する表示手段と、前記第1の方向に搬送される前記被検査物による第1の磁界変化、前記姿勢変更手段により姿勢が変更されてから前記第2の方向に搬送される前記被検査物による第2の磁界変化、および前記記憶手段に記憶された前記被検査物の寸法に基づいて前記被検査物中の金属の位置を前記表示手段に表示させる位置特定モードを実行する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
この構成により、被検査物を第1の方向に搬送して検査したときの磁界変化により金属混入している可能性のある領域を求め、被検査物80を第2の方向に搬送して検査したときの磁界変化により金属が混入している可能性のある領域を求め、2つの領域の重なったところを求めることにより、被検査物80中の金属の混入位置を特定することができる。したがって、1つの検出手段(検出ヘッド)で被検査物中の金属の位置を求めることができる。
また、本発明に係る金属検出機は、前記制御手段が、前記第1の方向に搬送される前記被検査物による第1の磁界変化によって前記被検査物中に金属が混入しているか否かを判別する混入検査モードを実行し、前記被検査物中に金属が混入していると判別したとき、前記位置特定モードを実行することを特徴とする。
この構成により、被検査物中に金属が混入していたときだけ混入位置を特定する位置特定モードが実行されるので、被検査物の検査処理速度が低下するのを防止することができる。
本発明は、1つの検出ヘッドで被検査物中の金属の位置を求めることができる金属検出機を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
まず構成について説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る金属検出機の側面図である。また、図2、図3は、本発明の実施の形態に係る金属検出機の上面図である。
図1〜図3に示すように、金属検出機10は、被検査物80が内部を通過する環状の検出ヘッド17が形成された筐体11と、筐体11の検出ヘッド17内に被検査物80を矢印12aで示す順方向(第1の方向)および矢印12bで示す逆方向(第2の方向)に搬送するコンベア12と、被検査物80の通過を検知する第1投受光器13および第2投受光器16と、筐体11の表面に設けられ利用者によって操作される操作部14と、筐体11の表面に設けられ各種情報を表示する表示部15とを備えている。ここで、被検査物80は、長さ(搬送方向の長さ)L、幅(搬送方向に直交する方向の長さ)W、高さ(コンベア12表面から離れる方向の長さ)Hの略直方体形状を有し、内部には、例えば穀物等を収納している。
検出ヘッド17は、コンベア12を囲い込むように環状に形成されており、内部に磁界を発生させるとともに、磁界の変化を検出するようになっている。また、検出ヘッド17は、コンベア12の搬送方向に対して角度をなして延在するよう配置されている。
コンベア12は、複数のローラおよび複数のローラに架け渡された無端状ベルトとから構成されており、矢印12aで示す順方向および矢印12bで示す逆方向の両方向に移動するようになっている。
第1投受光器13は、図2に示すように、コンベア12の幅方向の端部にそれぞれ配置された投光器13aおよび受光器13bを備えており、被検査物80の通過を光学的に検知するようになっている。具体的には、第1投受光器13は、投光器13aから投光された光が被検査物80により遮られて受光器13bが受光できないときに、第1投受光器13の設置位置を被検査物80が通過していることを検知して通過信号を出力するようになっている。
第2投受光器16は、第1投受光器13と同様に構成されており、第2投受光器16の投光器16aから投光された光が被検査物80により遮られて第2投受光器16の受光器16bが受光できないときに、第2投受光器16の設置位置を被検査物80が通過していることを検知して通過信号を出力するようになっている。
第1投受光器13は、検出ヘッド17に対してコンベア12の一方側に配置されており、第2投受光器16は、検出ヘッド17に対してコンベア12の他方側に第1投受光器13と対称となる位置に配置されている。
金属検出機10は、コンベア12の一端側に、コンベア12により順方向に搬送された被検査物80の姿勢を変更する姿勢変更部材20を備えている。姿勢変更部材20は、図示しないアクチュエータにより回動軸20aを中心として回動するようになっており、コンベア12により順方向に搬送された被検査物80が載置される底面部20dを備えるとともに、回動軸20aの反対側および回動軸20aの近傍に被検査物80の脱落を防止する壁部20b、20cをそれぞれ備えている。
図4(a)〜図4(i)は、本発明の実施の形態に係る金属検出機の姿勢変更部材の状態を時系列で示す側面図である。
図4(a)に示すように、姿勢変更部材20は、コンベア12上から被検査物80が搬送されてこない待機時には、回動軸20aよりも壁部20bの側が下がり底面部20dが傾斜した状態となっている。姿勢変更部材20は、図4(b)に示すように、コンベア12上を矢印12aで示す順方向に被検査物80が搬送されて、図4(c)に示すように、被検査物80が底面部20dに載置されると、図4(d)〜図4(g)に示すように、図示しないモータ等のアクチュエータにより、回動軸20aの周りに回動するようになっている。なお、コンベア12の駆動は、被検査物80が姿勢変更部材20上に載置された図4(c)の状態になると停止するようになっている。被検査物80は、姿勢変更部材20が図4(e)、図4(f)で示す位置まで回動したときには、壁部20cにより下方に落下することが防止され、姿勢変更部材20が図4(g)で示す位置まで回動したときには、側面を下にして壁部20cの上に立った状態となる。
また、姿勢変更部材20は、図4(h)、図4(i)に示すように、更に回動することで、被検査物80を反転させてコンベア12上に載置するようになっている。なお、コンベア12は、被検査物80がその表裏を反転されてコンベア12上に載置された図4(i)の状態になると、矢印12bで示す逆方向に駆動されるようになっている。また、被検査物80は、表裏の反転の前後で、幅方向の位置関係、すなわち搬送方向に直交する方向の位置関係は変化せず、長さ方向の位置関係、すなわち搬送方向の位置関係のみが逆になる。
図5は、本発明の実施の形態に係る金属検出機のブロック図である。
図5に示すように、金属検出機10は、所定周波数の送信信号を発生させる交流発生器21と、交流発生器21が発生した送信信号を増幅する増幅器22と、増幅器22が増幅した送信信号の周波数に対応する交番磁界を発生させる送信コイル23とを備えている。
また、金属検出機10は、送信コイル23と同軸上に配置された一対の受信コイル24a、24bと、受信コイル24a、24bの誘起電圧の差である受信信号を出力する同調回路25とを備えている。これら送信コイル23と受信コイル24a、24bは検出ヘッド17内に配置されている。すなわち、金属検出機10の検出ヘッド17は、送信コイル23と受信コイル24a、24bとが同軸上に配置された同軸型配置の構成を有している。同軸型配置の検出ヘッド17においては、コンベア12の搬送路を囲むように送信コイル23を配置し、送信コイル23と同軸状になるようにコンベア12の搬送方向上流側と下流側に受信コイル24a、24bをそれぞれ配置している。
また、金属検出機10は、同調回路25が出力した受信信号を増幅する増幅器26と、交流発生器21が発生した送信信号を同期検波のために位相調整して交流信号を生成する位相制御部27とを備えている。
また、金属検出機10は、位相制御部27が生成した交流信号の位相を90°移相する移相器28と、位相制御部27が位相調整した交流信号に基づいて増幅器26によって増幅された受信信号から、同期検波によって送信信号に相当する高周波成分を取り除く同期検波器29とを備えている。
また、金属検出機10は、移相器28が移相した交流信号に基づいて、増幅器26が増幅した受信信号から、同期検波によって送信信号に相当する高周波成分を取り除く同期検波器30と、同期検波器30によって検波された信号から不要な周波数成分を除去するバンドパスフィルタ(以下「BPF」という。)32と、BPF32によって出力される信号を増幅する増幅器34とを備えている。
また、金属検出機10は、同期検波器29によって検波された信号から不要な周波数成分を除去するBPF31と、BPF31によって出力される信号を増幅する増幅器33とを備えている。
また、金属検出機10は、増幅器33、34によって増幅された信号をそれぞれアナログ信号からデジタル信号に変換するA/D変換器35と、A/D変換器35によってデジタル信号に変換された信号に基づいて被検査物80中の金属の有無を検出するコンピュータ36と、コンピュータ36によって使用される各種情報を記憶する記憶装置37とを筐体11の内部に備えている。
コンピュータ36は、金属検出機10の各種動作を制御するものであり、プログラムが記録された図示しないROM(Read Only Memory)、ROMに記録されたプログラムに基づいて動作する図示しないCPU(Central Processing Unit)、CPUの作業領域である図示しないRAM(Random Access Memory)等を含んで構成されている。
コンピュータ36は、被検査物80の金属の混入位置を特定する位置特定モードを実行するようになっている。また、コンピュータ36は、被検査物80中に金属が混入しているか否かを判別する混入検査モードを実行し、被検査物80中に金属が混入していると判別したとき、被検査物80の金属の混入位置を特定する位置特定モードを実行するようになっている。
ここで、磁性金属は、磁束密度の大きさに比例して多くの磁束を引き寄せるので、交番磁界中では、磁界の振幅(磁束密度)が最大のときに大きな外部磁界変化を引き起こす。また、非磁性金属は、磁束密度の変化量の大きさに比例してその変化を打ち消す方向の渦電流を多く流し、磁束をジュール熱として消費するので、交番磁界中では、磁束密度の変化量が最大のときに大きな外部磁界変化を引き起こす。したがって、コンピュータ36は、A/D変換器35によってデジタル信号に変換された信号に基づいて金属を検出することができる。
コンピュータ36には、操作部14が接続されており、利用者によって入力操作される操作部14からの情報が入力されるようになっている。操作部14からは、例えば、各種動作の指示、コンベア12の搬送速度、金属検出のためのしきい値、被検査物80の長さL、幅W、高さH、等の情報が利用者により入力される。操作部14から入力された各種数値や、検出ヘッド17により検出された磁界変化等の情報は、記憶装置37に記憶されるようになっている。
また、操作部14からは、コンピュータ36に、被検査物80中に金属が混入しているか否かを判別する混入検査モードを実行し、被検査物80中に金属が混入していると判別したとき、被検査物80の金属の混入位置を特定する位置特定モードを実行する以外に、被検査物80中に金属が混入しているか否かを判別する混入検査モードのみを実行させるか、または、被検査物80の金属の混入位置を特定する位置特定モードのみを実行させるかを指示するようになっている。
また、コンピュータ36には、表示部15が接続されている。表示部15には、コンピュータ36から出力される各種情報が表示されるようになっている。表示部15は、検出ヘッド17が検出した磁界変化や、被検査物80中の金属の位置を表示するようになっている。
また、記憶装置37によって記憶される情報には、金属のサンプルとしてのテストピース(基準テストピース)が送信コイル23と受信コイル24a、24bとの間を通過することによって生じる送信コイル23と受信コイル24a、24bとの間の磁界の変化に応じてコンピュータ36によって生成されるべき信号のレベル(以下「基準レベル」という。)が含まれている。ここで、記憶装置37は、材質、大きさ、形状(球状や棒状等)の少なくとも1つが異なる複数種類のテストピース毎に基準レベルを記憶している。
図6は、本発明の実施の形態に係る金属検出機の出力を示す図である。また、図7は、本発明の実施の形態に係る金属検出機の出力の値を示す図である。
図6(a)に示すように、受信コイル24a、24bは、被検査物80に金属が混入していた場合、被検査物80が矢印12aで示す順方向に搬送され、第1投受光器13が被検査物80の端部の通過を検知してから時間T1が経過して金属が受信コイル24a、24bを通過したときに、被検査物80中の金属に基づく出力を発生し、さらに第2投受光器16が被検査物80の後端部の通過を検知する。また、出力の値は、所定時間間隔ごとにレベル分け(例えば、0〜9の10段階)され、図7(a)に示すマトリックスの10行目のように、"0"以外の数値が、左から右に"1、2、3、5、7、5、2、1"となる。なお、図7(a)に示すマトリックスの列(横方向)が被検査物80の搬送方向の長さに対応し、行(縦方向)が被検査物80の幅(搬送方向に直交する方向の長さ)に対応する。この図7(a)に示すマトリックスの10行目には、第1投受光器13が被検査物80の先端部を検知してから、第2投受光器16が被検査物80の後端部を検知するまでの出力レベルが割り当てられている。
図7(a)に示すように、コンピュータ36は、10行目の値を9行目から0行目に向って、1行毎に、検出ヘッド17の傾きに応じた傾斜で右方向にシフトしながら出力レベルを入れることにより、図6(a)に示すように、被検査物80の平面上における金属90が混入している可能性がある帯状の金属混入領域91を求めるようになっている。金属混入領域91は、図7(a)における最大出力レベル、すなわち"7"の箇所を繋いだ線を中心として、この線に対して、近傍の出力レベルに応じてマトリックスで区切られた各マスに対応付けて得た領域である。なお、図6(a)、図7(a)の左右方向の位置関係は、被検査物80の搬送方向の位置関係と逆になっており、図6(a)、図7(a)を左右反転したものが、被検査物80の搬送方向の位置関係と一致する。
図7(b)に示すように、コンピュータ36は、図7(a)の出力レベルを左右反転して被検査物80の搬送方向の位置関係を一致させるとともに、左右反転した出力レベルを記憶装置37に記憶させるようになっている。
一方、図6(b)に示すように、受信コイル24a、24bは、姿勢変更手段により20により表裏が反転された被検査物80が矢印12bで示す逆方向に搬送され、第2投受光器16が被検査物80の端部の通過を検知してから時間T2が経過して金属が受信コイル24a、24bを通過したときに、被検査物80中の金属に基づく出力を発生し、さらに第2投受光器16が被検査物80の後端部の通過を検知する。また、出力の値は、所定時間間隔ごとにレベル分け(例えば、0〜9の10段階)され、図7(c)に示すマトリックスの10行目のように、"0"以外の数値が、左から右に"2、3、6、5、3、2、1"となる。なお、図7(c)に示すマトリックスの列(横方向)が被検査物80の搬送方向の長さに対応し、行(縦方向)が被検査物80の幅(搬送方向に直交する方向の長さ)に対応する。この図7(c)に示すマトリックスの10行目には、第2投受光器16が被検査物80の先端部を検知してから、第1投受光器13が被検査物80の後端部を検知するまでの出力レベルが割り当てられている。
図7(c)に示すように、コンピュータ36は、10行目の値を9行目から0行目に向って、検出ヘッド17の傾きに応じた傾斜で右方向にシフトしながら入れることにより、図6(b)に示すように、被検査物80の平面上における金属90が混入している可能性がある帯状の金属混入領域92を求めるようになっている。金属混入領域92は、図7(c)における最大出力レベル、すなわち"6"の箇所を繋いだ線を中心として、この線に対して、近傍の出力レベルに応じてマトリックスで区切られた各マスに対応付けてできた領域である。
ここで、図6(a)、図6(b)に示した金属90の位置は、コンピュータ36により求められたものではなく、金属混入領域91、92の中の何れかの場所に位置しているということを示したものに過ぎない。
このようにして得られた出力レベルのマトリックスである図7(b)および図7(c)は、表裏が反転された被検査物80中の金属に基づく出力レベルに対応しており、さらに検出ヘッド17の両端の対称となる位置に配置されている第1投受光器13および第2投受光器16により先端部および後端部を検知することによって列の対称性が保たれている。
また、図6(c)、図7(d)に示すように、コンピュータ36は、被検査物80を矢印12aで示す順方向に搬送したときに取得した出力を左右反転したものと、被検査物80を矢印12bで示す逆方向に搬送したときに取得した出力とを合成するようになっている。具体的には、コンピュータ36は、図7(b)に示す左右反転された出力レベルと、図7(d)に示す逆方向に搬送したときに取得した出力レベルとを、対応する数値毎に掛け合わせるようになっている。例えば、図7(b)の5行9列は、図7(c)の5行6列に対応し、それぞれの数値"7"と"6"を掛けて図7(d)の5行6列の"42"を算出する。このようにして、金属の影響に生じる数値がより明確になるようにするとともに、"0"が掛けられた数値を"0"にすることにより、被検査物80中の水分や検出時のノイズ成分等により生じる微弱な数値を除去するようにしている。
図6(c)、図7(d)においては、金属混入領域91と金属混入領域92とが重なってできた金属混入領域93は、被検査物80の大きさに対して非常に狭い菱形の領域となり、金属混入領域93を金属90の混入位置とみなすことができる。金属混入領域93は、図7(d)の5行6列の"42"に対応する。
図8(a)は、本発明の実施の形態に係る金属検出機の高さ方向の感度変化を示す図である。また、図8(b)、図8(c)は、本発明の実施の形態に係る金属検出機の金属位置の高さ方向の表示例を示す図である。
図8(a)に示すように、受信コイル24a、24bの感度は、磁界が密な受信コイル24a、24bの近くを金属が通過するときに大きく、磁界が疎な受信コイル24a、24bの遠くを金属が通過するときに小さいものとなる。すなわち、コンベア12の搬送面は図1のように受信コイル24a、24bの下部に近いところに配置されているため、被検査物80の高さ方向の金属の位置が、被検査物80の上部(金属位置1に対応する)のとき、または被検査物80の下部(金属位置6に対応する)のときには、金属の通過による受信コイル24a、24bの信号が強い。また、被検査物80の高さ方向の金属の位置が、被検査物80の略中央部(金属位置3、4に対応する)のときには、金属の通過による受信コイル24a、24bの信号が弱い。被検査物80の高さ方向の金属の位置が、図8(a)の金属位置2、5のときには、金属の通過による受信コイル24a、24bの信号は、これらの中間的なものとなる。
したがって、金属の通過時の受信コイル24a、24bの信号強度に基づいて、被検査物80の高さ方向の金属の位置を求めることができる。被検査物80の高さ方向の金属の位置の算出は、コンピュータ36により実行される。具体的には、被検査物80の高さ方向の金属の位置は、被検査物80を順方向に搬送して1回目に検査したときの信号強度と、姿勢変更部材20により表裏反転された被検査物80を逆方向に搬送して検査したときの信号強度とに基づいて算出される。例えば、金属混入領域93に対応する図7(d)の5行6列の"42"は、図7(b)の5行9列の"7"と図7(c)の5行6列の"6"が掛けて合されたものであるが、被検査物80を順方向に移動したときの出力レベルである"7"と、表裏反転された被検査物80を逆方向に搬送したときの出力レベルである"6"との比または差によって、被検査物80の高さ方向の金属の位置を算出および表示することができる。
被検査物80の高さ方向の金属の位置の表示例としては、表示部15に、図8(b)に示すように、表を上にした被検査物80を側面から見た状態の図を表示し、高さ方向の金属の位置を横線で表示したり、図8(c)に示すように、裏を上にした被検査物80を側面から見た状態の図を表示し、高さ方向の金属の位置を横線で表示することができる。
次に、金属検出機10の動作について説明する。
図9は、本発明の実施の形態に係る金属検出機の動作を示すフロー図である。
図9に示すように、まず、コンピュータ36は、順方向に搬送される被検査物80が第1投受光器13を通過して、第1投受光器13からの通過信号の入力が有ったか否かを判別し(ステップS1)、通過信号の入力が無い場合は、ステップS1を継続し、通過信号の入力が有る場合は、受信コイル24a、24bによる検出信号を取得するとともに、この検出信号の出力レベルを記憶装置37に記憶する(ステップS2)。ステップS2で記憶された出力レベルは、図7(a)に示すように、検出ヘッド17の傾きに応じた傾斜で右方向にシフトされたマトリックス状のものである。
ついで、コンピュータ36は、ステップS2で記憶装置37に記憶した出力レベルのマトリックスを左右反転する(ステップS3)。なお、左右反転された出力レベルのマトリックスは、記憶装置37に記憶される。ステップS3で左右反転および記憶された出力レベルのマトリックスは、図7(b)に示すものとなる。
ついで、コンピュータ36は、姿勢変更部材20により表裏が反転されて逆方向に搬送される被検査物80が第2投受光器16を通過して、第2投受光器16からの通過信号の入力が有ったか否かを判別し(ステップS4)、通過信号の入力が無い場合は、ステップS4を継続し、通過信号の入力が有る場合は、受信コイル24a、24bによる検出信号を取得するとともに、この検出信号を記憶装置37に記憶する(ステップS5)。ステップS5で取得および記憶された検出信号は、図7(c)に示すように、検出ヘッド17の傾きに応じた傾斜で右方向にシフトされたマトリックス状のものである。
ついで、コンピュータ36は、ステップS3で反転された検出信号と、ステップS5で取得および記憶された検出信号を合成する(ステップS6)。なお、合成された検出信号は、記憶装置37に記憶される。ステップS6で合成および記憶された検出信号は、図7(d)に示すものとなる。
以上のように、本実施の形態に係る金属検出機は、被検査物80を順方向および逆方向に搬送するコンベア12と、コンベア12の搬送方向に対して角度をなして延在するよう配置され、被検査物80による磁界変化を検出する検出ヘッド17と、順方向に搬送された被検査物80の姿勢を変更する姿勢変更部材20と、被検査物80の寸法、検出ヘッド17の角度、検出ヘッド17が検出した磁界変化を含む情報を記憶する記憶装置37と、検出ヘッド17が検出した磁界変化を表示する表示部15と、順方向に搬送される被検査物80による第1の磁界変化、姿勢変更部材20により姿勢が変更されてから逆方向に搬送される被検査物80による第2の磁界変化、および記憶装置37に記憶された被検査物80の寸法に基づいて被検査物80中の金属の位置を表示部15に表示させる位置特定モードを実行するコンピュータ36と、を備えている。
このため、被検査物80を順方向に搬送して検査したときの磁界変化により金属混入領域91を求め、被検査物80を逆方向に搬送して検査したときの磁界変化により金属混入領域92を求め、金属混入領域91と金属混入領域92の重なったところを金属混入領域93として求めることにより、被検査物80中の金属の混入位置を特定することができる。したがって、1つの検出ヘッド17で被検査物80中の金属の位置を求めることができる。
また、本実施の形態に係る金属検出機は、コンピュータ36が、順方向に搬送される被検査物80による第1の磁界変化によって被検査物80中に金属が混入しているか否かを判別する混入検査モードを実行し、被検査物80中に金属が混入していると判別したとき、位置特定モードを実行するよう構成されている。
このため、被検査物80中に金属が混入していたときだけ混入位置を特定する位置特定モードが実行されるので、被検査物の検査処理速度が低下するのを防止することができる。
また、今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であってこの実施の形態に制限されるものではない。本発明の範囲は、上記した実施の形態のみの説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。例えば、被検査物80の表裏を反転するよう姿勢を変更するための手段としては、本実施の形態で開示した姿勢変更部材20のような構成以外にも、被検査物80の形状、内容物や重量に応じて、他の様々な構成を採用することができる。
本発明の実施の形態に係る金属検出機の側面図である。 本発明の実施の形態に係る金属検出機の上面図である。 本発明の実施の形態に係る金属検出機の上面図である。 (a)〜(i)は、本発明の実施の形態に係る金属検出機の姿勢変更部材の状態を時系列で示す側面図である。 本発明の実施の形態に係る金属検出機のブロック図である。 (a)、(b)は、本発明の実施の形態に係る金属検出機の出力を示す図である。(c)は、本発明の実施の形態に係る金属検出機の合成出力を示す図である。 (a)は、本発明の実施の形態に係る金属検出機の順方向検査時の出力の値を示す図である。(b)は、本発明の実施の形態に係る金属検出機の順方向検査時の出力を左右反転した値を示す図である。(c)は、本発明の実施の形態に係る金属検出機の逆方向検査時の出力を示す図である。(d)は、本発明の実施の形態に係る金属検出機の合成出力の値を示す図である。 (a)は、本発明の実施の形態に係る金属検出機の高さ方向の感度変化を示す図である。(b)、(c)は、本発明の実施の形態に係る金属検出機の金属位置の高さ方向の表示例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る金属検出機の動作を示すフロー図である。
符号の説明
10 金属検出機
11 筺体
12 コンベア(搬送手段)
13 第1投受光器
14 操作部
15 表示部(表示手段)
16 第2投受光器
17 検出ヘッド(検出手段)
20 姿勢変更部材(姿勢変更手段)
21 交流発生器
22 増幅器
23 送信コイル
24a、24b 受信コイル
25 同調回路
26 増幅器
27 位相制御部
28 移相器
29、30 同期検波器
31、32 BPF
33、34 増幅器
35 A/D変換器
36 コンピュータ(制御手段)
37 記憶装置(記憶手段)
80 被検査物

Claims (2)

  1. 被検査物(80)を第1の方向および前記第1の方向と反対の第2の方向に搬送する搬送手段(12)と、
    前記搬送コンベアの搬送方向に対して角度をなして延在するよう配置され、前記被検査物による磁界変化を検出する検出手段(17)と、
    前記第1の方向に搬送された前記被検査物の姿勢を変更する姿勢変更手段(20)と、
    前記被検査物の寸法、前記検出手段の角度、前記検出手段が検出した磁界変化を含む情報を記憶する記憶手段(37)と、
    前記検出手段が検出した磁界変化を表示する表示手段(15)と、
    前記第1の方向に搬送される前記被検査物による第1の磁界変化、前記姿勢変更手段により姿勢が変更されてから前記第2の方向に搬送される前記被検査物による第2の磁界変化、および前記記憶手段に記憶された前記被検査物の寸法に基づいて前記被検査物中の金属の位置を前記表示手段に表示させる位置特定モードを実行する制御手段(36)と、を備えたことを特徴とする金属検出機。
  2. 前記制御手段が、前記第1の方向に搬送される前記被検査物による第1の磁界変化によって前記被検査物中に金属が混入しているか否かを判別する混入検査モードを実行し、前記被検査物中に金属が混入していると判別したとき、前記位置特定モードを実行することを特徴とする請求項1に記載の金属検出機。
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