JP2014190886A - 異物検出装置および異物検出方法 - Google Patents

異物検出装置および異物検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】環境温度等が変化しても、異物の有無を適正に検出することのできる異物検出装置、および異物検出方法を提供すること。
【解決手段】異物検出装置5において、異物検出部80は、検出エリア40に搬入された紙幣2の磁気特性を検出する磁気センサ10を備え、磁気センサ10からの出力に基づいて紙幣2に金属製の異物が含まれているか否かの異物検出処理を行う。また、環境温度の変化に対応して異物検出処理の検出条件の補正処理を行う検出条件補正部86が設けられており、タイミング制御部88は、紙幣2が搬入されたときに異物検出部80に異物検出処理を行わせ、異物検出処理の休止期間に検出条件補正部86に補正処理を行わせる。また、タイミング制御部88は、紙幣2が搬入されたときでも、検出条件補正部86が補正処理を行っているときは、補正処理が終了するまで、異物検出部80に異物検出処理の実行を待たせる。
【選択図】図1

Description

本発明は、検査対象試料に混在している金属材料を磁気的に検出する異物検出装置および異物検出方法に関するものである。
検査対象試料に混在している金属材料を磁気的に検出する装置として、食品や電池材料に混入している金属製の異物を磁気的に検出する装置が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。かかる特許文献1、2に記載の装置では、磁気センサで検出した検査対象試料の磁気特性に基づいて異物の有無を判定する。
特開2004−28955号公報 特開2011−247709号公報
しかしながら、磁気センサを用いた異物検出装置や異物検出方法では、環境温度が変化すると、コイル線の抵抗変化、コアの透磁率変化、コア等を保持する筐体の形状変化等が発生する。このため、センサ出力が変動し、誤検出が発生しやすいという問題点がある。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、環境温度等が変化しても、異物の有無を適正に検出することのできる異物検出装置、および異物検出方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る異物検出装置は、検出エリアに磁気センサを備え、該磁気センサからの出力に基づいて前記検出エリアに搬入された検査対象試料に金属製の異物が含まれているか否かの異物検出処理を行う異物検出部と、前記異物検出処理の検出条件の補正処理を行う検出条件補正部と、前記検査対象試料が前記検出エリアに搬入されたときに前記異物検出部に前記異物検出処理を行わせ、当該異物検出処理の休止期間に前記検出条件補正部に補正処理を行わせるタイミング制御部と、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る異物検出方法は、検査エリアに搬入された検査対象試料に金属製の異物が含まれているか否かの異物検出処理を磁気センサによって行う異物検出工程と、該異物検出工程の休止期間に前記異物を検出する条件の補正処理を自動的に行う補正工程と、を有することを特徴とする。
本発明では、異物検出処理の休止期間に異物を検出する条件の補正処理を自動的に行うため、環境温度の変化等によって磁気センサからの出力が変動する場合でも、かかる変動に伴う誤検出の発生を抑制することができる。
本発明に係る異物検出装置において、前記タイミング制御部は、前記検査対象試料が前記検出エリアに搬入されたときでも、前記検出条件補正部が前記補正処理を行っているときは、当該補正処理が終了するまで、前記異物検出部に前記異物検出処理の実行を待たせることが好ましい。すなわち、本発明に係る異物検出方法では、前記補正工程を行っているときは、該補正工程が終了するまで、次回の前記異物検出工程を自動的に待つことが好ましい。かかる構成によれば、補正処理中に検査対象試料が検出エリアに搬入されてきたときでも、かかる検査対象試料を補正後の条件で異物の検出を行うことができる。
本発明に係る異物検出装置において、前記異物の検出が実施される前の前記検査対象試料を前記検出エリアに搬入するとともに、前記異物の検出が実施された後の前記検査対象試料を前記検出エリアから搬出する搬送機構を有し、前記検出条件補正部は、前記検出エリアに前記検査対象試料が存在しない状態での前記磁気センサからの出力に基づいて前記補正処理を行い、前記タイミング制御部は、前記異物検出部が前記異物検出処理を終了し、かつ、前記異物の検出が実施された後の前記検査対象試料を前記搬送機構が前記検出エリアから搬出するまで、前記検出条件補正部に前記補正処理の実行を待たせることが好ましい。すなわち、本発明に係る異物検出方法において、前記補正工程では、前記検出エリアに前記検査対象試料が存在しない状態での前記磁気センサからの出力に基づいて前記補正処理を行い、前記検出工程を終了し、かつ、当該検出工程が実施された後の前記検査対象試料が前記検出エリアから搬出されるまで、前記補正工程を自動的に待つことが好ましい。かかる構成によれば、補正処理を正確に行うことができる。
本発明に係る異物検出装置において、前記検出条件補正部が次回の前記補正処理を行うタイミングを指示するタイマーを備え、前記タイミング制御部は、前記異物検出部が前記異物検出処理を終了したときに前記タイマーに計時を開始させ、前記異物検出部が前記異物検出処理を開始するときに前記タイマーに計時を停止させることが好ましい。かかる構成によれば、補正処理を所定のタイミングで自動的に行うことができる。
本発明に係る異物検出装置において、前記検出条件補正部は、例えば、前記検出条件として、前記異物の有無を判定するときの閾値を補正する。かかる構成によれば、磁気センサの駆動条件を変更する場合に比して、検出条件を容易に補正することができる。
本発明に係る異物検出装置において、前記検出エリアへの前記検査対象試料の搬入はセンサによって監視される構成を採用することができる。
本発明に係る異物検出装置において、前記磁気センサは、前記検出エリアに交流磁界を発生させる励磁コイルと、前記交流磁界を検出する検出コイルと、を有している構成を採用することができる。
本発明において、前記検査対象試料は、例えば、紙幣である。かかる構成によれば、紙幣が金属製のクリップで止められている場合でも、クリップの検出を行うことができる。それ故、その後、紙幣を識別機に搬送する場合でも、クリップが識別機に搬送されることを防止することができる。
本発明では、異物検出処理の休止期間に異物を検出する条件の補正処理を自動的に行うため、環境温度の変化等によって磁気センサからの出力が変動する場合でも、かかる変動に伴う誤検出の発生を抑制することができる。
本発明の実施の形態1に係る異物検出装置の説明図である。 本発明の実施の形態1に係る異物検出装置に用いた磁気センサの説明図である。 図2に示す磁気センサのコアも含めた状態での正面図である。 本発明の実施の形態に係る異物検出装置に用いた磁気センサの測定原理を示す説明図である。 本発明の実施の形態1に係る異物検出装置に用いた磁気センサからの出力を示す説明図である。 本発明の実施の形態1に係る異物検出装置で採用されている検出処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る異物検出装置で採用されている動作タイミングの制御方法を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る異物検出装置の説明図である。 本発明の実施の形態3に係る異物検出装置に用いた磁気センサの説明図である。 図9に示す磁気センサのコアも含めた状態での説明図である。 本発明の実施の形態4に係る異物検出装置に用いた磁気センサの説明図である。 本発明の実施の形態5に係る異物検出装置に用いた磁気センサの説明図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、励磁コイルと検出コイルとが対向している方向をZ軸方向とし、Z軸方向に直交する方向をX軸方向とし、X軸方向およびZ軸方向に直交する方向をY軸方向として説明する。また、Z軸方向は検査対象試料の厚さ方向に相当し、X軸方向は検査対象試料の幅方向に相当し、Y軸方向は検査対象試料の搬送方向に相当する。また、Y軸方向の一方側Y1が検査対象試料の上流側(搬入口101の側)に相当し、Y軸方向の他方側Y2が検査対象試料の下流側(紙幣識別機90の側)に相当する。
[実施の形態1]
(異物検出装置の全体構成)
図1は、本発明の実施の形態1に係る異物検出装置の説明図であり、図1(a)、(b)は、異物検出装置の全体構成を示す説明図、および異物検出装置の各機能を示すブロック図である。
図1において、銀行等に設置されているATM装置1(現金自動預け払い機; Automatic Teller Machine)においては、搬入された1枚乃至複数枚の紙幣2(検査対象試料)にクリップやホッチキスの針等の金属製の異物Sが混在していないかを検査する異物検出装置5が設けられており、異物Sが混在していないと判定された紙幣2のみが紙幣識別機90に搬送されるようになっている。
異物検出装置5は、紙幣2が配置されてくる検出エリア40に配置された磁気センサ10と、磁気センサ10からの出力に基づいて異物Sの有無を判定する異物検出部80等が構成された制御装置8とを有している。また、異物検出装置5は、搬入口101から磁気センサ10が配置された検出エリア40まで紙幣2をY軸方向に搬送するとともに、検出エリア40から紙幣識別機90まで紙幣2をY軸方向に搬送する搬送機構15を有している。本形態において、搬送機構15は、搬入口101から磁気センサ10の検出エリア40まで紙幣2をY軸方向に搬送するベルト式搬送機構13と、磁気センサ10の検出エリア40から紙幣識別機90まで紙幣2をY軸方向に搬送するベルト式搬送機構14とが設けられており、ベルト式搬送機構13とベルト式搬送機構14との受け渡し箇所に検出エリア40が配置されている。このため、搬送機構15は、異物Sの検出が実施される前の紙幣2を検出エリア40に搬入するとともに、異物Sの検出が実施された後の紙幣2を検出エリア40から搬出する。その際、搬送機構15は、異物Sが混在していないと判定された紙幣2については検出エリア40から紙幣識別機90に搬送し、異物Sが混在していると判定された紙幣2については検出エリア40から搬入口101に戻す。
異物検出装置5は、検出エリア40において紙幣2が搬入されている側に試料有無監視用のセンサ70を備えており、本形態において、センサ70は、発光ダイオード71とフォトダイオード72とを備えた光センサからなる。
(磁気センサ10の構成)
図2は、本発明の実施の形態1に係る異物検出装置5に用いた磁気センサ10の説明図であり、図2(a)、(b)、(c)、(d)は、磁気センサ10の正面図、側面図、励磁コイルの説明図、および検出コイルの説明図である。図3は、図2に示す磁気センサ10のコアも含めた状態での正面図である。
図2に示すように、磁気センサ10は、励磁コイル20と、励磁コイル20に対してZ軸方向で対向してX軸方向に直線的に配列された複数の検出コイル30とを有しており、検出コイル30と励磁コイル20との間には、紙幣2等の検査対象試料が配置される検出エリア40が構成されている。かかる磁気センサ10において、励磁コイル20は駆動回路(図示せず)によって駆動されて交流磁界を発生させ、検出コイル30は、励磁コイル20が発生させる交流磁界を検出する。本形態においては、励磁コイル20が検出エリア40に対してZ軸方向の一方側Z1に配置され、検出コイル30が検出エリア40に対してZ軸方向の他方側Z2に配置されている。また、検出コイル30は、紙幣2の搬送方向(Y軸方向)に直交する幅方向(X方向)に複数配置されており、紙幣2の幅方向の複数の位置に対応する磁気特性を検出する。
励磁コイル20はいずれも、検出エリア40の幅方向(X軸方向)における寸法がY軸方向の寸法より大の矩形形状を有するコイルであり、開口部20aを検出エリア40が位置するZ軸方向に向けている。かかる励磁コイル20のX軸方向における寸法は、検出エリア40の幅方向(X軸方向)の寸法よりわずかに大である。
複数の検出コイル30は、開口部30aを検出エリア40が位置するZ軸方向に向けたコイルであり、検出コイル30は、X軸方向における寸法がY軸方向における寸法と略等しい矩形形状を有している。検出コイル30のY軸方向における寸法は、励磁コイル20のY軸方向における寸法と略等しく、検出コイル30のX軸方向における寸法は、励磁コイル20のX軸方向における寸法よりかなり小である。本形態では、検出コイル30をX軸方向に10個配列させたときの長さ寸法が検出エリア40と同一である。言い換えれば、検出コイル30が配列されている範囲によって検出エリア40が規定されている。ここで、検出コイル30は、励磁コイル20より検出エリア40に接近した位置にある。
このように構成した磁気センサ10において、励磁コイル20および検出コイル30として空芯コイルを用いてもよいが、図3に示すように、コアに巻回されている構成を採用することができる。より具体的には、励磁コイル20は、検出エリア40に対してZ軸方向の一方側Z1に配置された励磁コイル用コア615に設けられ、検出コイル30は、検出エリア40に対してZ軸方向の他方側Z2に配置された検出コイル用コア625に設けられ、励磁コイル用コア615と検出コイル用コア625とは磁気的に結合している。より具体的には、励磁コイル20および検出コイル30は、検出エリア40に対してZ軸方向の一方側Z1から他方側Z2に延在した共通のコア60に巻回されている。ここで、コア60においては、枠部61において、枠部62に対向する縁には、枠部62に向けて突出する1つの突極状の励磁コイル用コア615がX軸方向に延在するように形成され、かかる励磁コイル用コア615に励磁コイル20が巻回されている。また、枠部62において、枠部61に対向する縁には、枠部61に向けて突出する突極状の検出コイル用コア625がX軸方向に複数形成されており、複数の検出コイル用コア625毎に検出コイル30が巻回されている。
(基本原理)
図4は、本発明の実施の形態1に係る異物検出装置5に用いた磁気センサ10の測定原理を示す説明図であり、図4(a)、(b)は、金属製の異物Sが存在しない状態の説明図、および金属製の異物Sが存在する状態の説明図である。図5は、本発明の実施の形態1に係る異物検出装置5に用いた磁気センサ10からの出力を示す説明図である。
図4(a)に示すように、磁気センサ10において、センサ駆動部11(図1(b)参照)によって励磁コイル20に交流が供給されると、検出コイル30は、励磁コイル20によって発生した磁界を検出する。その際、紙幣2に金属の異物Sが混入していなければ、磁力線Lは、接線の方向が励磁コイル20による磁場の方向に一致するような曲線を描く。これに対して、図4(b)に示すように、紙幣2に金属製の異物Sが混入している場合、異物Sから離間した位置では、磁力線Lの接線の方向が励磁コイル20による磁場の方向に一致するような曲線を描くが、異物S付近では磁力線Lsが歪む。従って、複数の検出コイル30のうち、異物S付近に位置する検出コイル30での検出結果が変化する。例えば、異物Sが磁性材料からなる場合、透磁率が高まるので、複数の検出コイル30のうち、異物S付近に位置する検出コイル30からの出力は、図5に示すように、待機時の電圧レベルL0から、ピークL1で示すように、出力レベルが上昇する。これに対して、例えば、異物Sが非磁性材料からなる場合、渦電流の影響で異物S付近に位置する検出コイル30からの出力は、図5に示すように、待機時の電圧レベルL0から、ピークL2で示すように、出力レベルが低下する。このため、図5に示すように、検出コイル30からの出力に対して、第1閾値電圧V1および第2閾値電圧V2を設定しておけば、検出コイル30からの出力を監視することによって異物Sの存在を検出することができる。
また、本形態の磁気センサ10では、励磁コイル20と検出コイル30とは、検出エリア40を挟んだ反対側に各々、配置されている。従って、検出エリア40のうち、励磁コイル20に近い位置に検査対象試料がある場合には、検査対象試料は検出コイル30から遠い位置にあり、励磁コイル20から遠い位置に検査対象試料がある場合には、検査対象試料は検出コイル30に近い位置にある。それ故、検出エリア40のいずれの位置に検査対象試料があるかによって感度が変化することを緩和することができるので、検査対象試料の位置に起因する感度の変化を緩和することができる。
ここで、検出コイル30は、紙幣2の搬送方向(Y軸方向)に直交する幅方向(X方向)に複数配置されており、紙幣2の幅方向の複数の位置に対応する磁気特性を検出する。従って、磁気センサ10は、各検出コイル30に対応する複数チャンネル分が出力される。
また、上記の検出処理は、検出コイル30からアナログ信号として出力される信号をA/Dコンバータ(ADC)によってデジタル信号に変換して行われる。従って、検出コイル30からの出力信号は、ピークL1およびピークL2を含めて、A/Dコンバータ(ADC)によってデジタル化可能な範囲に設定されている。
(異物検出装置5での検出)
図6は、本発明の実施の形態1に係る異物検出装置5で採用されている検出処理を示すフローチャートである。なお、図6に示す処理は、CPU等の制御の下、RAM等の記憶部に予め格納されているプログラムに沿って実行される。
本形態の異物検出装置5において、紙幣2には、金属部分によってスレッドやホログラム等が形成されている場合があり、このような場合、スレッドやホログラムを構成する金属部分を異物Sと誤検出するおそれがある。このため、本形態では、図1(b)および図6を参照して以下に説明する検出方法が採用されている。
より具体的には、図1(b)に示すように、本形態の異物検出装置5では、制御装置8に、磁気センサ10からの出力に基づいて紙幣2に金属製の異物が含まれているか否かを判定する異物有無判定部81が構成されており、異物有無判定部81と磁気センサ10とによって、異物検出部80が構成されている。また、制御装置8には、異物検出部80での検出結果に基づいて搬送機構15を制御する搬送制御部85が構成されている。
ここで、異物有無判定部81は、紙幣2が異物Sを含まないときに磁気センサ10から出力される紙幣データ(照合用データ)を記憶しておく照合用データ記憶部83と、閾値電圧(第1閾値電圧V1および第2閾値電圧V2)を記憶しておく閾値電圧記憶部84と、今回搬入された紙幣2の磁気特性を磁気センサ10が検出したときの出力と照合用データとを比較して異物Sの有無の判定を行うデータ比較部82とを有している。
また、本形態において、磁気センサ10は、複数の検出コイル30に対応する複数チャンネル分を出力し、各チャンネルは、紙幣2の幅方向の各位置に対応する。一方、照合用データ記憶部83には、紙幣2が異物Sを含まないときに各検出コイル30から出力される複数チャンネル分の紙幣データが記憶されている。
本形態では、図6に示すように、検出エリア40に搬入されてきた紙幣2の磁気特性を磁気センサ10によって検出すると、まず、ステップS11において、データ比較部82は、磁気センサ10の複数の検出コイル30から出力された各チャンネルの出力と、閾値電圧記憶部84に記憶されている閾値電圧(第1閾値電圧V1および第2閾値電圧V2)とを比較する。
かかるステップS11での比較において、いずれのチャンネルの出力も閾値電圧(第1閾値電圧V1および第2閾値電圧V2)を超えていないと判断された場合、ステップS12において、データ比較部82は、異物Sがないとの出力処理を行う。かかる判定結果が出た場合、図1(a)に示す搬送機構15は、紙幣2を検出エリア40から紙幣識別機90に搬送する。
これに対して、ステップS11での比較において、いずれかのチャンネルの出力が閾値電圧(第1閾値電圧V1および第2閾値電圧V2)を超えていると判断された場合、ステップS13において、データ比較部82は、検出コイル30から出力された各チャンネルの出力を全て取得するとともに、全てのチャンネル分の紙幣データを照合用データ記憶部83から取得し、ステップS14において、検出コイル30からの出力と紙幣データとを各チャンネル毎に比較する。
かかるステップS14での比較において、検出コイル30からの出力が閾値電圧(第1閾値電圧V1および第2閾値電圧V2)を超えているチャンネル(紙幣2の幅方向の位置)が、スレッドやホログラムが形成されている位置と同じであると判断された場合、ステップS12において、データ比較部82は、異物Sがないとの出力処理を行う。
これに対して、ステップS14での比較において、検出コイル30からの出力が閾値電圧(第1閾値電圧V1および第2閾値電圧V2)を超えているチャンネル(紙幣2の幅方向の位置)が、スレッドやホログラムが形成されている位置と同じでないと判断された場合、ステップS15において、データ比較部82は、異物Sがあるとの出力処理を行う。その結果、図1(a)に示す搬送機構15は、紙幣2を検出エリア40から搬入口101に戻す。
このように、本形態では、磁気センサ10からの出力に基づいて異物Sの有無を判定する際、紙幣2が異物を含まないときに磁気センサ10から出力される紙幣データ(照合用データ)との比較を行う。このため、紙幣2自身に金属部分が設けられている場合でも、異物Sの有無を誤検出しにくい。
また,本形態において、磁気センサ10は、複数の検出コイル30によって紙幣2の位置毎の磁気特性を検出する一方、照合用データ記憶部83は、紙幣データ(照合用データ)として紙幣2の位置毎のデータを記憶しておき、今回搬入された紙幣2の磁気特性を磁気センサ10が検出したときの出力と紙幣データとを紙幣2の位置毎に比較して異物Sの有無の判定を行う。このため、紙幣2に異物Sが混在しているか否かの誤検出がより発生しにくい。
(異物検出装置5での検出条件の補正)
図7は、本発明の実施の形態1に係る異物検出装置5で採用されている動作タイミングの制御方法を示すフローチャートである。
本形態の異物検出装置5において、環境温度が変化すると、励磁コイル20や検出コイル30に用いたコイル線の抵抗変化、コア60の透磁率変化、コア60等を保持する筐体の形状変化等が発生し、図5に点線で示すように、センサ装置10からの出力において、待機時の電圧レベル、およびピークL1、L2のレベルがシフトし、紙幣2に異物Sが混在しているか否かの誤検出が発生するおそれがある。
そこで、本形態の異物検出装置5では、図1(b)に示すように、制御装置8に、異物検出部80での異物検出処理の検出条件に補正処理を行う検出条件補正部86が設けられている。本形態では、後述するように、検出条件補正部86は、検出エリア40に紙幣2が存在しない状態での磁気センサ10からの出力に基づいて補正処理を行い、例えば、環境温度の上昇に伴って、待機時の出力の電圧レベルL0が実線Laで示すレベルから点線Lbにレベルまで低下したとき、閾値電圧(第1閾値電圧V1および第2閾値電圧V2)を変更する。
また、本形態では、制御装置8にはタイミング制御部88が構成されており、タイミング制御部88は、紙幣2が搬入されたときに異物検出部80に異物検出処理を自動的に行わせるとともに、タイミング制御部88は、異物検出部80での異物検出処理の休止期間に検出条件補正部86に補正処理を自動的に行わせる。
また、異物検出部80は、試料有無監視用のセンサ70によって、検出エリア40に紙幣2が搬入されたとき、紙幣2に対する異物検出処理を自動的に行うが、タイミング制御部88は、紙幣2が検出エリア40に搬入されたときでも、検出条件補正部86が補正処理を行っているときは、補正処理が終了するまで異物検出部80に異物検出処理の実行を待たせる。
また、検出条件補正部86は、検出エリア40に紙幣2が存在しない状態での磁気センサ10からの出力に基づいて補正処理を行う。このため、タイミング制御部88は、異物検出部80が異物検出処理を終了し、かつ、異物Sの検出が実施された後の紙幣2を搬送機構15が検出エリア40から搬出するまで、検出条件補正部86に補正処理の実行を待たせる。
このようなタイミング制御を行うにあたって、制御装置8には、検出条件補正部86が次回の補正処理を行うタイミングを指示するタイマー87が設けられており、タイマー87に設定された時間が経過すると、検出条件補正部86は、補正処理を自動的に開始する。但し、タイミング制御部88は、異物検出部80が異物検出処理を終了したときにタイマー87に計時を開始させ、異物検出部80が異物検出処理を開始するときにはタイマー87に計時を停止させる。
かかるタイミング制御の内容を、図7を参照して、タイミング制御部88で実行される処理に沿って説明する。なお、図7に示す処理は、CPU等の制御の下、RAM等の記憶部に予め格納されているプログラムに沿って実行される。
図7に示すように、本形態では、ステップS21からステップS22までの処理が無限ループとして実行される。まず、ステップS23において、タイミング制御部88は、検出条件補正部86において検出条件の補正処理中でないかを判断する。かかるステップS23での判断において、補正処理中であると判断された場合、補正処理が終了するまで待機する。
これに対して、ステップS23での判断において、補正処理中でないと判断された場合、タイミング制御部88は、ステップS24で試料有無監視用のセンサ70からの出力に基づいて、検出エリア40での紙幣2の有無を判断する。
かかるステップS24での判断において、紙幣2がないと判断された場合、タイミング制御部88は、ステップS25において、異物検出部80で異物検出処理中であるかを判断する。かかるステップS25での判断において、異物検出部80で異物検出処理中であると判断された場合、ステップS22を経てステップS21に戻る。これに対して、ステップS25での判断において、異物検出部80で異物検出処理中でないと判断された場合、タイミング制御部88は、ステップS26において、異物検出処理が終了してから所定時間が経過し、異物検出処理が行われた紙幣2が検出エリア40から搬出されたかを判断する。かかるステップS26での判断において、所定時間が経過していないと判断された場合、ステップS22を経てステップS21に戻る。これに対して、ステップS26での判断において、所定時間が経過していると判断された場合、タイミング制御部88は、タイマー87に計時を開始させる。この状態のまま、時間が経過し、タイマー87に設定された時間が経過すると、検出条件補正部86は、検出条件の補正処理を自動的に実行する。
一方、ステップS24での判断において、紙幣2があると判断された場合、タイミング制御部88は、ステップS28において、タイマー87に計時を停止させる。そして、タイミング制御部88は、ステップS29において、異物検出部80に異物検出処理を実行させた後、ステップS22を経てステップS21に戻る。
このように、検出条件補正部86は、タイマー87に設定された時間が経過すると、検出条件の補正処理を自動的に実行する。このため、環境温度の変化等によって磁気センサ10からの出力が変動する場合でも、かかる変動に伴う誤検出の発生を抑制することができる。
また、タイミング制御部88は、異物検出部80での異物検出処理の休止期間のみに検出条件補正部86に補正処理を行わせる。従って、検出条件補正部86が検出条件の補正処理を自動的に実行するように構成しても、異物検出部80での異物検出処理を妨げることはない。
また、タイミング制御部88は、紙幣2が検出エリア40に搬入されたときでも、検出条件補正部86が補正処理を行っているときは、補正処理が終了するまで、異物検出部80に異物検出処理の実行を待たせる。このため、補正処理中に紙幣2が検出エリア40に搬入されてきたときでも、かかる紙幣2を補正後の条件で異物の検出を行うことができる。
また、タイミング制御部88は、異物検出部80での異物検出処理が終了した後でも、異物検出処理が実施された紙幣2が検出エリア40にある場合、検出条件補正部86に補正処理の開始を待たせ、異物検出処理が実施された紙幣2が検出エリア40から搬出されたときに、検出条件補正部86に補正処理を行わせる。従って、検出条件補正部86は、検出エリア40に紙幣2が存在しない状態での磁気センサ10からの出力に基づいて補正処理を行うことができるので、補正処理を正確に行うことができる。
また、検出条件補正部86は、検出条件として、異物Sの有無を判定するときの閾値電圧(第1閾値電圧V1および第2閾値電圧V2)を変更する。このため、磁気センサ10の駆動条件を変更する場合に比して、検出条件を容易に補正することができる。
なお、検出条件補正部86において、検出条件として、異物Sの有無を判定するときの閾値電圧(第1閾値電圧V1および第2閾値電圧V2)を変更するにあたっては、検出エリア40に紙幣2が存在しない状態での磁気センサ10からの出力電圧をデジタル信号に変換する際の中点とし、かかる中点に対して、一定の差に加算または減算した値を閾値電圧(第1閾値電圧V1および第2閾値電圧V2)とすることが好ましい。かかる補正処理によれば、たとえ、環境温度変化に伴って、検出エリア40に紙幣2が存在しない状態での磁気センサ10からの出力電圧がどのレベルに変化した場合でも、ピークL1に相当する電圧値、およびピークL2に相当する電圧値を適正にデジタル信号に変換でき、閾値電圧(第1閾値電圧V1および第2閾値電圧V2)との比較を正確に行うことができる。
[実施の形態2]
図8は、本発明の実施の形態2に係る異物検出装置5の説明図であり、図8(a)、(b)は、異物検出装置5に用いたベルト式搬送機構13の説明図、および異物検出装置5の各機能を示すブロック図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付して図示し、それらの説明を省略する。
本形態では、検出エリア40に搬入された紙幣2の量を監視する試料量監視手段を設け、データ比較部82では、今回搬入された紙幣2の磁気特性を磁気センサ10が検出したときの出力と紙幣データ(照合用データ)とを比較する際、紙幣2の量の監視結果に基づいて、紙幣2の量を同等とした条件での比較により、異物Sの有無の判定を行う。
より具体的には、図8(a)に示すように、ベルト式搬送機構13は、一対の搬送ベルト131,132と、一方の搬送ベルト131を他方の搬送ベルト132に押し付けて紙幣2の束2aを搬送ベルト131,132によって上下から保持する駆動機構133と、搬送ベルト131,132によって紙幣2の束2aを保持したときの搬送ベルト131,132の間隔等の状態により、束2aの厚さ(紙幣2の量)を監視する試料量監視センサ134とを有している。
また、試料量監視センサ134での監視結果は、異物検出部80のデータ比較部82に出力されるようになっている。このため、データ比較部82は、試料量監視センサ134での監視結果に基づいて、例えば、今回搬入された紙幣2の磁気特性を磁気センサ10が検出したときの出力を紙幣2が1枚のときのレベルに換算した後、換算後の値を紙幣データ(照合用データ)とを比較する。このため、金属部分等によってスレッドやホログラム等が形成されている紙幣2が束2aになって投入された場合でも、紙幣2自身に設けられた金属部分によって、異物Sが有ると誤検出することを回避することができる。
[実施の形態3]
図9は、本発明の実施の形態3に係る異物検出装置5に用いた磁気センサ10の説明図であり、図9(a)、(b)、(c)、(d)は、磁気センサの正面図、側面図、励磁コイルの説明図、および検出コイルの説明図である。図10は、図9に示す磁気センサのコアも含めた状態での説明図であり、図10(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)は、磁気センサの正面図、磁気センサの側面図、磁気センサを矢印Rの方向からみた説明図、磁気センサを矢印Qの方向からみた説明図、磁気センサに用いたコアの正面図、および磁気センサで発生する磁力線を模式的に示す説明図である。なお、本形態の基本的な構成は実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付して図示し、それらの説明を省略する。
図9に示すように、本形態において、磁気センサ10では、励磁コイル20として、検出エリア40に対してZ軸方向の一方側Z1に配置された第1励磁コイル21と、検出エリア40に対してZ軸方向の他方側Z2に配置された第2励磁コイル22とが設けられている。励磁コイル20(第1励磁コイル21および第2励磁コイル22)はいずれも、検出エリア40の幅方向(X軸方向)における寸法がY軸方向の寸法より大の矩形形状を有する空芯コイルであり、開口部20aを検出エリア40が位置するZ軸方向に向けている。かかる励磁コイル20(第1励磁コイル21および第2励磁コイル22)のX軸方向における寸法は、検出エリア40の幅方向(X軸方向)の寸法よりわずかに大である。
また、本形態では、複数の検出コイル30として、検出エリア40に対してZ軸方向の他方側Z2で検出エリア40を挟んで第1励磁コイル21に対向する複数の第1検出コイル31と、検出エリア40に対してZ軸方向の一方側Z1で検出エリア40を挟んで第2励磁コイル22に対向する複数の第2検出コイル32とが設けられている。ここで、第1検出コイル31は、第1励磁コイル21の交流磁界を検出する一方、第2検出コイル32は、第2励磁コイル22の交流磁界を検出する。検出コイル30(第1検出コイル31および第2検出コイル32)は、開口部30aを検出エリア40が位置するZ軸方向に向けた空芯コイルであり、検出コイル30は、X軸方向における寸法がY軸方向における寸法と略等しい矩形形状を有している。検出コイル30のY軸方向における寸法は、励磁コイル20のY軸方向における寸法と略等しく、検出コイル30のX軸方向における寸法は、励磁コイル20のX軸方向における寸法よりかなり小である。本形態では、検出コイル30をX軸方向に10個配列させたときの長さ寸法が検出エリア40と同一である。言い換えれば、検出コイル30が配列されている範囲によって検出エリア40が規定されている。
ここで、第1励磁コイル21は、複数の第2検出コイル32に対して検出エリア40とは反対側(Z軸方向の一方側Z1)に配置され、第2励磁コイル22は、複数の第1検出コイル31に対して検出エリア40とは反対側(Z軸方向の他方側Z2)に配置されている。このため、励磁コイル20(第1励磁コイル21および第2励磁コイル22)は、検出コイル30(第1検出コイル31および第2検出コイル32)より検出エリア40から離間した位置にある。
本形態では、第1励磁コイル21と第2励磁コイル22とは、時間をずらして交互に駆動される。また、複数の検出コイル30(複数の第1検出コイル31および複数の第2検出コイル32)は、順次駆動される。このため、第1励磁コイル21と第2励磁コイル22とに周波数が異なる交流を供給する等の構成を採用しなくても、第1励磁コイル21の交流磁界を第1検出コイル31が検出した結果と、第2励磁コイル22の交流磁界を第2検出コイル32が検出した結果とに基づいて、異物Sの有無を検出することができる。
また、本形態では、励磁コイル20として、検出エリア40の一方側に配置された第1励磁コイル21と、検出エリア40の他方側に配置された第2励磁コイル22とが設けられ、検出コイル30として、検出エリア40の他方側で第1励磁コイル21の交流磁界を検出する第1検出コイル31と、検出エリア40の一方側で第2励磁コイル22の交流磁界を検出する第2検出コイル32とが設けられている。このため、検出エリア40において検査対象試料が励磁コイル20や検出コイル30からいずれの距離の位置にあっても、同等の感度を得ることができる。
また、第1励磁コイル21は、第2検出コイル32に対して検出エリア40とは反対側に配置され、第2励磁コイル22は、第1検出コイル31に対して検出エリア40とは反対側に配置されている。このため、励磁コイル20(第1励磁コイル21および第2励磁コイル22)は、検出コイル30(第1検出コイル31および第2検出コイル32)より検出エリア40から離間した位置にあるので、検出エリア40の全体にわたって磁界を発生させることができる。
このように構成した磁気センサ10において、励磁コイル20および検出コイル30として空芯コイルを用いてもよいが、図10に示すように、コアに巻回されている構成を採用することができる。
より具体的には、第1励磁コイル21および第2検出コイル32は、検出エリア40に対してZ軸方向の一方側Z1に配置された第1コア610に設けられ、第2励磁コイル22および第1検出コイル31は、検出エリア40に対してZ軸方向の他方側Z2に配置された第2コア620に設けられ、第1コア610と第2コア620とは磁気的に結合している。例えば、本形態では、励磁コイル20(第1励磁コイル21および第2励磁コイル22)、および検出コイル30(第1検出コイル31および第2検出コイル32)は、検出エリア40に対してZ軸方向の一方側Z1から他方側Z2に延在した共通のコア60に巻回されている。
本形態において、コア60は、Y軸方向に厚さ方向を向けた板状であり、検出エリア40に対してZ軸方向の一方側Z1でX軸方向に延在する枠部61と、検出エリア40に対してZ軸方向の他方側Z2でX軸方向に延在する枠部62と、枠部61、62のX軸方向の一方端同士を繋げる枠部63と、枠部61、62のX軸方向の他方端同士を繋げる枠部64とを備えた矩形枠状を有している。また、コア60は、枠部61、62を長辺とし、枠部63、64を短辺とする長方形形状である。
ここで、枠部61において、枠部62に対向する縁には、枠部62に向けて突出する突極状の第1コア610がX軸方向に複数形成され、枠部62において、枠部61に対向する縁には、枠部61に向けて突出する突極状の第2コア620がX軸方向に複数形成されている。また、第1コア610の枠部61側に位置する根元部分には、X軸方向の両端部に位置する第1コア610の外側を通って第1励磁コイル21が巻回されており、第1コア610の検出エリア40側に位置する先端部分には、複数の第1コア610毎に第2検出コイル32が巻回されている。また、第2コア620の枠部62側に位置する根元部分には、X軸方向の両端部に位置する第2コア620の外側を通って第2励磁コイル22が巻回されており、第2コア620の検出エリア40側に位置する先端部分には、複数の第2コア620毎に第1検出コイル31が巻回されている。このため、第1励磁コイル21は、複数の第2検出コイル32に対して検出エリア40とは反対側(Z軸方向の一方側Z1)に配置され、第2励磁コイル22は、複数の第1検出コイル31に対して検出エリア40とは反対側(Z軸方向の他方側Z2)に配置されている。
なお、コア60は、図10に示す形態に限定されているわけではなく、第1コア610と第2コア620とが磁気的に結合され、かつ、第1励磁コイル21、複数の第2検出コイル32、第2励磁コイル22、および第1検出コイル31が対向した空間に検出エリア40を備えていれば良い。また、第1コア610と第2コア620とを磁気的に結合させるにあたっては、第1コア610と第2コア620とを一体の磁性体に形成する形態や、第1コア610と第2コア620を別の磁性体を介して接続する形態の他、第1コア610を構成する磁性体と第2コア620を構成する磁性体とが近接して配置されることにより、磁気的に結合している構成であってもよい。
[実施の形態4]
図11は、本発明の実施の形態4に係る異物検出装置5に用いた磁気センサ10の説明図であり、図11(a)、(b)、(c)は、磁気センサの正面図、磁気センサの側面図、および磁気センサを矢印Pの方向からみた説明図である。なお、本形態の基本的な構成は実施の形態1、3と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付して図示し、それらの説明を省略する。
図11に示すように、本形態の磁気センサ10も、実施の形態1、3と同様、励磁コイル20と、励磁コイル20に対してZ軸方向で対向してX軸方向に直線的に配列された複数の検出コイル30とを有しており、検出コイル30と励磁コイル20との間には、図1に示す紙幣2等の検査対象試料が配置される検出エリア40が構成されている。また、励磁コイル20として、検出エリア40に対してZ軸方向の一方側Z1に配置された第1励磁コイル21と、検出エリア40に対してZ軸方向の他方側Z2に配置された第2励磁コイル22とが設けられている。また、複数の検出コイル30として、検出エリア40に対してZ軸方向の他方側Z2で検出エリア40を挟んで第1励磁コイル21に対向する複数の第1検出コイル31と、検出エリア40に対してZ軸方向の一方側Z1で検出エリア40を挟んで第2励磁コイル22に対向する複数の第2検出コイル32とが設けられている。ここで、第1検出コイル31は、第1励磁コイル21の交流磁界を検出する一方、第2検出コイル32は、第2励磁コイル22の交流磁界を検出する。
本形態の磁気センサ10においても、実施の形態3と同様、励磁コイル20(第1励磁コイル21および第2励磁コイル22)、および検出コイル30(第1検出コイル31および第2検出コイル32)は、検出エリア40に対してZ軸方向の一方側Z1から他方側Z2に延在した共通のコア60に巻回されている。かかるコア60も、実施の形態3と同様、枠部61において、枠部62に対向する縁には、枠部62に向けて突出する突極状の第1コア610がX軸方向に複数形成され、枠部62において、枠部61に対向する縁には、枠部61に向けて突出する突極状の第2コア620がX軸方向に複数形成されている。
本形態では、第1コア610には、複数の第1コア610毎に第2検出コイル32が巻回され、かかる第2検出コイル32を覆うように、X軸方向の両端部に位置する第1コア610の外側を通って第1励磁コイル21が巻回されている。また、第2コア620には、複数の第2コア620毎に第1検出コイル31が巻回され、かかる第1検出コイル31を覆うように、X軸方向の両端部に位置する第2コア620の外側を通って第2励磁コイル22が巻回されている。すなわち、第1励磁コイル21は第2検出コイル32の周りで巻回され、第2励磁コイル22は第1検出コイル31の周りで巻回されている。
なお、かかる構成の場合も、第1コア610を構成する磁性体と第2コア620を構成する磁性体とが近接して配置されることにより、磁気的に結合している構成を採用してもよい。
[実施の形態5]
図12は、本発明の実施の形態5に係る異物検出装置5に用いた磁気センサ10の説明図であり、図12(a)、(b)は、第1励磁コイル21および第2検出コイル32を巻回したコア60aの正面図、および第2励磁コイル22および第1検出コイル31を巻回したコア60bの正面図である。なお、本形態の基本的な構成は実施の形態1、3等と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付して図示し、それらの説明を省略する。
図12に示すように、本形態では、図3に示す磁気センサ10の構成を利用して、検出エリア40に対してZ軸方向の一方側Z1に第1励磁コイル21および第2検出コイル32を配置し、Z軸方向の他方側Z2に第2励磁コイル22および第1検出コイル31を配置してある。すなわち、図3に示すコア60と、図3に示すコア60をZ軸方向で反転させたコア60とが各々、コア60a、60bとしてY軸方向で交互に配置されている。
ここで、図12(a)に示すコア60aは、枠部61において、枠部62に対向する縁には、枠部62に向けて突出する突極状の第1励磁コイル用コア611が形成され、かかる第1励磁コイル用コア611に第1励磁コイル21が巻回されている。また、枠部62において、枠部61に対向する縁には、枠部61に向けて突出する突極状の第1検出コイル用コア621がX軸方向に複数形成され、かかる第1検出コイル用コア621に第1検出コイル31が巻回されている。
図12(b)に示すコア60bは、コア60aに対してY軸方向で対向配置されている。かかるコア60bでは、枠部62において、枠部61に対向する縁には、枠部61に向けて突出する突極状の第2励磁コイル用コア622が形成され、かかる第2励磁コイル用コア622に第2励磁コイル22が巻回されている。また、枠部61において、枠部62に対向する縁には、枠部62に向けて突出する突極状の第2検出コイル用コア612がX軸方向に複数形成され、かかる第2検出コイル用コア612に第2検出コイル32が巻回されている。
なお、かかる構成の場合も、第1励磁コイル用コア611を構成する磁性体と第1検出コイル用コア621を構成する磁性体とが近接して配置されることにより、磁気的に結合し、第2励磁コイル用コア622を構成する磁性体と第2検出コイル用コア612を構成する磁性体とが近接して配置されることにより、磁気的に結合している構成を採用してもよい。
[他の実施の形態]
上記実施の形態では、第1検出コイル31および第2検出コイル32を各々、複数設けたが、第1検出コイル31および第2検出コイル32を各々、1つずつ設けた構成を採用してもよい。また、上記実施の形態では、紙幣2を検査対象試料としたが、食品(検査対象試料)の製造等の分野において食品への金属製の異物の混入の検出に本発明を適用してもよい。また、電気部品の製造等の分野において、使用する材料(検査対象試料)への金属製の異物の混入の検出に本発明を適用してもよい。
1 ATM装置
2 紙幣(検査対象試料)
2a 紙幣の束
5 異物検出装置
8 制御装置
10 磁気センサ
13、14 ベルト式搬送機構
15 搬送機構
20 励磁コイル
30 検出コイル
40 検出エリア
70 試料有無監視用のセンサ
80 異物検出部
81 異物有無判定部
82 データ比較部
83 照合用データ記憶部
84 閾値電圧記憶部
86 検出条件補正部
87 タイマー
88 タイミング制御部
131、132 搬送ベルト
133 駆動機構
134 試料量監視センサ(試料量監視手段)
S 異物

Claims (12)

  1. 検出エリアに磁気センサを備え、該磁気センサからの出力に基づいて前記検出エリアに搬入された検査対象試料に金属製の異物が含まれているか否かの異物検出処理を行う異物検出部と、
    前記異物検出処理の検出条件の補正処理を行う検出条件補正部と、
    前記検査対象試料が前記検出エリアに搬入されたときに前記異物検出部に前記異物検出処理を行わせ、当該異物検出処理の休止期間に前記検出条件補正部に補正処理を行わせるタイミング制御部と、
    を有することを特徴とする異物検出装置。
  2. 前記タイミング制御部は、前記検査対象試料が前記検出エリアに搬入されたときでも、前記検出条件補正部が前記補正処理を行っているときは、当該補正処理が終了するまで、前記異物検出部に前記異物検出処理の実行を待たせることを特徴とする請求項1に記載の異物検出装置。
  3. 前記異物の検出が実施される前の前記検査対象試料を前記検出エリアに搬入するとともに、前記異物の検出が実施された後の前記検査対象試料を前記検出エリアから搬出する搬送機構を有し、
    前記検出条件補正部は、前記検出エリアに前記検査対象試料が存在しない状態での前記磁気センサからの出力に基づいて前記補正処理を行い、
    前記タイミング制御部は、前記異物検出部が前記異物検出処理を終了し、かつ、前記異物の検出が実施された後の前記検査対象試料を前記搬送機構が前記検出エリアから搬出するまで、前記検出条件補正部に前記補正処理の実行を待たせることを特徴とする請求項1または2に記載の異物検出装置。
  4. 前記検出条件補正部が次回の前記補正処理を行うタイミングを指示するタイマーを備え、
    前記タイミング制御部は、前記異物検出部が前記異物検出処理を終了したときに前記タイマーに計時を開始させ、前記異物検出部が前記異物検出処理を開始するときに前記タイマーに計時を停止させることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の異物検出装置。
  5. 前記検出条件補正部は、前記検出条件として、前記異物の有無を判定するときの閾値を補正することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の異物検出装置。
  6. 前記検出エリアへの前記検査対象試料の搬入はセンサによって監視されることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の異物検出装置。
  7. 前記磁気センサは、前記検出エリアに交流磁界を発生させる励磁コイルと、前記交流磁界を検出する検出コイルと、を有していることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の異物検出装置。
  8. 前記検査対象試料は、紙幣であることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の異物検出装置。
  9. 検査エリアに搬入された検査対象試料に金属製の異物が含まれているか否かの異物検出処理を磁気センサによって行う異物検出工程と、
    該異物検出工程の休止期間に前記異物を検出する条件の補正処理を自動的に行う補正工程と、
    を有することを特徴とする異物検出方法。
  10. 前記補正工程を行っているときは、該補正工程が終了するまで、次回の前記異物検出工程を自動的に待つことを特徴とする請求項9に記載の異物検出方法。
  11. 前記補正工程では、前記検出エリアに前記検査対象試料が存在しない状態での前記磁気センサからの出力に基づいて前記補正処理を行い、
    前記異物検出工程が終了し、かつ、当該異物検出工程が実施された後の前記検査対象試料が前記検出エリアから搬出されるまで、前記補正工程を自動的に待つことを特徴とする請求項9または10に記載の異物検出方法。
  12. 前記検査対象試料は、紙幣であることを特徴とする請求項9乃至11の何れか一項に記載の異物検出方法。
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