JP2009202277A - 超仕上げ加工工程における仕上げ状態の判定装置及び判定方法 - Google Patents

超仕上げ加工工程における仕上げ状態の判定装置及び判定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ワーク表面の超仕上げを行う超仕上げ加工工程において超仕上げ加工の間にその仕上げ状態を判定する。
【解決手段】仕上げ状態判定装置16は、ワークWの表面に超仕上げ加工を施す加工装置1に設けられるAEセンサ15と、対象となるワークWの超仕上げ加工の前に行われる他のワークに対する超仕上げ加工の際にAEセンサ15から出力されるAE信号をマスタ信号100として記憶するマスタ信号記憶部34と、対象となるワークWの超仕上げ加工の際にAEセンサから出力されるAE信号である検査信号200をマスタ信号記憶部34に記憶されたマスタ信号100と比較する信号比較部36と、信号比較部36による比較結果に基づき仕上げ状態の良否を判定する判定部37と、を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、細かい砥粒の砥石などをワーク表面に押し付けて表面の超仕上げを行う超仕上げ加工工程において、その仕上げ状態の良否を判定する判定装置及び判定方法に関する。
超仕上げとは、細かい砥粒の砥石などを低い圧力でワーク表面に押し付けた状態で加工物に回転を与えるとともに、砥石とワークとの間で相対往復運動を与え、ワーク表面を滑らかな表面に仕上げる加工方法である。
図1の(A)及び(B)は、超仕上げによる加工方法の説明図である。図示の例では、ワークであるベアリング内輪Wに設けられたベアリング軌道面50の表面に超仕上げ加工を施す様子を示している。
ベアリング内輪Wの外周に設けられたベアリング軌道面50を超仕上げを行う際には、矢印A1に示す向きにベアリング内輪Wをその軸心ARを回転軸として回転させる。そして、ベアリング内輪Wを回転させる間に、図1の(B)に示す偏芯した枢動軸Cを中心にして砥石20に回転運動を与え矢印A2に示す向きに回転往復運動させる。図1の(A)に示す構成例では、砥石20に回転運動を与えるために回転シャフト22を介してモータ21を砥石に接続する。
AE(Acoustic Emission)センサについてはNDISのNo.2106−79、2106−91などに、AEセンサを使用した研削盤については下記特許文献1などに記載されるように広く知られているので、AEセンサ及び研削盤の詳しい説明は省略する。
特開平6−114692号公報
従来、超仕上げ加工工程においては仕上げ状態の良否を判定する方法がなかった。このため、予め定めた所定時間だけ研磨を行うことによって仕上げ加工工程が完了したと見なしていた。このため、実際の加工に先だって加工装置やワーク毎に適正な時間を設定する必要があった。
また、それぞれの加工作業中に何らかの問題が発生することにより期待する加工精度が実現できていない場合でもそれを判定することができなかった。さらに、設定された加工時間が長すぎる場合には、必要な加工精度を達成した後も加工を続けてしまうため、スループットが低下するという問題があった。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、ワーク表面の超仕上げを行う超仕上げ加工工程において、超仕上げ加工の間にその仕上げ状態を判定することを可能とすることを目的とする。
上記目的を達成するため、本判定装置は、ワークの表面に超仕上げ加工を施す加工装置に設けられるAEセンサと、対象となるワークの超仕上げ加工の前に行われる他のワークに対する超仕上げ加工の際にAEセンサから出力されるAE信号をマスタ信号として記憶するマスタ信号記憶部と、対象となるワークの超仕上げ加工の際にAEセンサから出力されるAE信号である検査信号をマスタ信号記憶部に記憶されたマスタ信号と比較する信号比較部と、信号比較部による比較結果に基づき前記対象となるワークに対する仕上げ状態の良否を判定する判定部と、を備える。
また本方法では、対象となるワークの超仕上げ加工の前に行われる他のワークに対する超仕上げ加工の際にこれらワークの表面に超仕上げ加工を施す加工装置に設けられたAEセンサから出力されるAE信号をマスタ信号として記憶し、
対象となるワークの超仕上げ加工の際にAEセンサから出力されるAE信号である検査信号と記憶された前記マスタ信号との比較結果に基づき対象となるワークに対する超仕上げ加工の良否を判定する。
ワーク表面の超仕上げを行う超仕上げ加工工程において、超仕上げ加工の間にその仕上げ状態を判定することが可能となる。
以下、添付する図面を参照して本発明の実施例を説明する。図2の(A)〜(C)は、本方法を概略的に説明する説明図である。ワークと砥石とを接触させて検索する研削盤において、砥石とワークとの間の接触検出にAE(Acoustic Emission)センサが使用される。AEセンサは対象とする周波数などに応じて各種の方式があるが、研削盤などの加工装置で使用するAEセンサは数十kHz〜数百MHzの超音波領域を対象とし、圧電素子などで構成される。
ワーク表面の超仕上げを行う加工装置にAEセンサを設けると、加工中のワークとの間の摺動により振動が生じる。AEセンサはこの振動を検出したAE信号を出力する。図2の(A)は正常に超仕上げ加工が行われた際の波形を示す。超仕上げ加工では、ワークを回転させるだけでなく砥石とワークとの間で相対往復運動を与える。このため、図2の(A)に示されるように、この往復運動の周期に応じた周期性のある変動がAE信号に生じる。
本方法では、予めワークに対して正常に超仕上げ加工が行われた状態でAEセンサが検出したAE信号をマスタ信号100として記憶しておく。
次に、図2の(B)及び(C)に示すように、実際の加工対象のワークに超仕上げ加工を施す際に検出したAE信号である検査信号200とマスタ信号100とを比較する。上述の通り、AE信号には砥石とワークとの間で相対往復運動の周期に応じた周期性のある変動が存在するので、検査信号とマスタ信号との比較の際には、互いの波形の間の位置合わせを行う。そして、図2の(B)に示すように、検査信号とマスタ信号との間の違い小さくその差が所定の範囲内である場合にはワークの表面の加工状態が良好であり、超仕上げ加工が完了したと判定する。また図2の(B)に示すように、検査信号とマスタ信号との間の違いが大きくその差が所定の範囲内にない場合にはワークの表面の加工状態が良好でなく、超仕上げ加工が完了していないと判定する。
図3の(A)は、本判定装置を設けた加工装置の全体構成の例を示す構成図であり、図3の(B)は図3の(A)のワーク駆動機構部分の立面図を示したものである。加工装置1は、図1の(A)及び(B)を参照して説明したような、ベアリング内輪Wに設けられたベアリング軌道面50の表面に超仕上げ加工を行う装置である。以下、本明細書では、ベアリング軌道面の表面の超仕上げ加工を例として説明を行うが、本発明は特定のワークへ適用されるように限定されて解釈されるべきではなく、様々なワークの表面の超仕上げ加工における仕上げ状態の良否の判定に適用可能である。
ベース11の上には、ワークであるベアリング内輪Wをその軸心を回転軸として矢印A1に示す向きに回転させる回転台11と、偏芯した枢動軸Cを中心に砥石20を矢印A2に示す向きに回転往復運動させるモータ21と、砥石20を回転往復運動させるべきモータ21の回転運動を伝達する回転シャフト22と、モータ21をベース11に固定する砥石支持アーム13とを備えている。
加工装置1は、加工機制御装置14によって制御され、矢印A1に示す向きにベアリング内輪Wを回転させる。その間に、加工装置1は、砥石20をベアリング内輪Wの外周に設けられたベアリング軌道面50に接触させて回転往復運動させることにより、ベアリング軌道面50の超仕上げ加工を行う。
砥石支持アーム13には、砥石20とベアリング内輪Wとの間の摺動により発生する振動を検出してAE信号を出力するAEセンサ15が設けられる。仕上げ状態判定装置16は、AE信号を処理してベアリング軌道面50における超仕上げ加工の仕上げ状態の良否を判定し、超仕上げ加工が完了した場合にはその旨を加工機制御装置14に通知する。
また、仕上げ状態判定装置16は、AE信号を処理して加工装置1の加工工程に異常が発生したことを検出して、その旨を表示装置やプリンタ装置などであるデータ出力装置17に出力する。
図4は、仕上げ状態判定装置16の構成例を示すブロック図である。図示のように仕上げ状態判定装置16は、AEセンサ15が出力するアナログAE信号を所定の強度の信号に増幅する増幅器30と、増幅されたアナログAE信号をディジタルAE信号に変換するアナログ/ディジタル変換器31と、ディジタルAE信号に背景雑音除去処理などの所定の信号処理を施す信号処理部32を備える。
また仕上げ状態判定装置16は、実際の加工対象のベアリング内輪Wに対する加工を開始する前に、正常に超仕上げ状態に加工されたベアリング内輪と砥石20との発生波をAWセンサ15で検出したときに、信号処理部32が出力するAE信号をマスタ信号として取得するマスタ信号取得/生成部33と、マスタ信号取得/生成部33により取得されたマスタ信号を記憶するメモリ34を備える。マスタ信号の取得方法の例は後述する。
仕上げ状態判定装置16は、実際の加工対象のベアリング内輪Wの加工の際に信号処理部32が出力するAE信号(以下「検査信号」と示す)の波形をメモリ34に記憶されたマスタ信号の波形に位置合わせする位置合わせ処理部35と、位置合わせされた検査信号の波形とマスタ信号の波形とを比較する比較する比較部36と、比較部36による比較結果に基づいて加工中のベアリング内輪Wの仕上げ状態の良否を判定する判定部37と、を備える。
さらに仕上げ状態判定装置16は、後述する指標値決定部38と異常検出部39とを備えている。
図5は、本方法の第1例を示すフローチャートである。ステップS1では、マスタ信号取得/生成部33がマスタ信号を取得する。ここでマスタ信号として、ベアリング内輪Wのベアリング軌道50が正常に超仕上げされている状態においてAEセンサ15により検出されたAE信号を、信号処理部32で調整した信号を取得する。
例えばオペレータは、実際の超仕上げ加工作業を始まる前に、超仕上げ状態に加工されたベアリング内輪を加工装置1にセットして砥石20による研磨作業を開始する。その後オペレータが、図示しない仕上げ状態判定装置16の操作部を操作してマスタ信号の取得を指示し、マスタ信号取得/生成部33が操作部から生じる指示信号に従って信号処理部32から出力されるAE信号をマスタ信号として取得する。
図6の(A)はマスタ信号の波形を示す図である。上述の通り、超仕上げにおいてはワークであるベアリング内輪Wが回転するだけでなく、ベアリング内輪Wと砥石20との間に相対往復運動が与えられる。このためAEセンサ15が出力するAE信号には、相対往復運動の周期Tに応じた周期性を有する信号レベルの変動が現れる。例えば、図6の(B)に示すようなベアリング内輪Wと砥石20との間の相対往復運動の例では、モータ21によって、偏芯した枢動軸Cを中心に砥石20を矢印A2に示す向きに回転往復運動させると、実線で示す20aの位置に砥石20がある場合には接触面積が比較的大きくなり、AE信号の信号レベルが大きくなる。一方で点線で示す20bの位置に砥石20がある場合には砥石20とベアリング軌道50との接触面積が小さくなり、AE信号の信号レベルが小さくなる。このため図6の(A)に示すAE信号には、ベアリング内輪Wと砥石20との間に相対往復運動の周期Tの半分の周期で強弱が周期的に現れる。
ステップS2では、マスタ信号取得/生成部33が取得したマスタ信号100が、メモリ34に記憶する。そして続くループ処理S3〜S12を処理すべきワーク(ベアリング内輪W)の数だけ繰り返す。
ステップS4では、実際の加工対象であるベアリング内輪Wを加工装置1にセットして砥石20による研磨作業を開始し、そのときAEセンサ15が出力するAE信号を採取する。ステップS5では、AE信号に対して信号処理部32によって背景雑音の除去処理などが行われ、信号処理部32から検査信号が出力される。
ステップS6において、図4に示す異常検出部39は、検査信号の信号レベルに基づいて、加工装置1による加工工程に異常があるか否かを検出する。図7の(A)及び図7の(B)は、異常検出部39による異常検出処理を説明する図である。
異常検出部39は、例えば径が過大なベアリング内輪Wがセットされたり、又は砥石20とベアリング内輪Wとが衝突するなどの原因により、AE信号の信号レベルが異常に大きく、所定の閾値T1よりも大きくなった場合には、加工装置1による加工工程に異常があると検出する。図7の(A)は信号レベルが異常に大きいAE信号の例を示しており、期間t1〜t7においてAE信号の信号レベルが所定の閾値T1を上回っている。
また、異常検出部39は、例えば砥石20が欠損している等の原因によりAE信号の信号レベルが異常に小さく、処置の閾値T2よりも小さくなった場合には、加工装置1による加工工程に異常があると検出する。図7の(B)は信号レベルが異常に小さいAE信号の例を示しており、期間t10〜t11においてAE信号の信号レベルが所定の閾値T2よりも小さくなっている。
ステップS6にて異常があると判定した場合には、ステップS13にて異常検出部39は、異常検出信号を出力する。異常検出信号はデータ出力装置17を介してオペレータに提示される。また異常検出部39を異常検出信号を加工機制御装置14に出力して、自動的に加工を停止させてもよい。ステップS6にて異常がないと判定した場合には処理をステップS7に進める。
ステップS7では、位置合わせ処理部35は、信号処理部32から出力される検査信号の波形の位置を、メモリ34に記憶されたマスタ信号の波形の位置に合わせる。例えば、位置合わせ処理部35は、検査信号に周期的に現れるピークの位置を検出し、検出されたピーク位置とマスタ信号の波形に現れるピーク位置との差を検査信号とマスタ信号との間のシフト量として決定してよい。そして位置合わせ処理部35は、比較部36が検査信号とマスタ信号との間で位置合わせされた状態で対応する互いの信号レベル同士を比較できるように、このシフト量を比較部36へ出力してよい。
または、位置合わせ処理部35は、検査信号とマスタ信号とを相対シフトさせながら各時刻における検査信号とマスタ信号との信号レベルの差の合計を求め、この合計値が最も小さくなるシフト量を算出してもよい。
ステップS8では、比較部36は、位置合わせ処理部35により位置合わせされた検査信号の信号波形とマスタ信号の波形との信号波形を比較する。例えば、位置合わせ処理部35において検査信号とマスタ信号との間のシフト量が検出される場合には、このシフト量だけ検査信号とマスタ信号とを相対シフトした時刻同士の信号レベル同士が比較される。比較部36は、検査信号とマスタ信号との間の差の大きさの指標となる比較結果を算出する。比較結果は例えば、ある期間内における検査信号とマスタ信号との信号レベルの差分の積分値であってよい。または、検査信号とマスタ信号とのピーク値の差として算出してもよい。比較結果の算出方法は加工装置1やワークの種類に応じて様々なものを利用してよい。
ステップS9では、比較部36により算出された比較結果に基づいて、判定部37が、現在加工中のベアリング内輪Wに対する仕上げ状態の良否を判定する。図8の(A)及び図8の(B)は、判定部による仕上げ状態の良否の判定処理を説明する図である。
判定部37は、比較部36により算出された比較結果が所定の閾値より小さく、すなわち検査信号200とマスタ信号100との間の差が所定の範囲内である場合には、ワークの表面の加工状態が良好であると判定する(図8の(A))。
一方で、判定部37は、比較部36により算出された比較結果が所定の閾値より大きく、検査信号200とマスタ信号100との間の差が所定の範囲内にない場合にはワークの表面の加工状態が良好でないと判定する(図8の(B))。
検査信号200とマスタ信号100との間の差が所定の範囲内にない場合には、処理をステップS4へ戻し、所定の範囲内に入るまでステップS4〜S9を繰り返す。検査信号200とマスタ信号100との間の差が所定の範囲内に至った場合には、超仕上げ処理が完了したと判定して、超仕上げ加工が完了した旨を加工機制御装置14に通知し、ワークの交換を促すとともに、処理をステップS10に移す。
ステップS10では、図4に示す指標値決定部38は、個々のワーク、即ちベアリング内輪Wに対して行った超仕上げ加工における加工作業のそれぞれの状況を示す所定の指標値を算出する。
これらの指標値は、個々の加工作業に対する評価を与えるために生成されるものであってよく、例えば、超仕上げ加工の開始時からステップS9による加工完了時までの所要時間や、この間における検査信号とマスタ信号との間の差分の積分値、または超仕上げ加工の開始時における検査信号の信号レベル強度など、様々な指標値を設定可能である。例えば、加工開始時から完了時までの所要時間の長短や信号レベルの積分値は、砥石の摩耗状況などを知る手がかりを与える。
そして指標値決定部38は、繰り返しループS3〜S12を実行するたびに、ステップS11において、当該ループで加工したベアリング内輪Wに対して行った超仕上げ加工に関する上記指標値を、順次、データ出力装置17を介して出力する。これにより、複数回行われる超仕上げ加工に関する指標値が時系列順に出力されることになる。
図9の(A)及び図9の(B)は指標値決定部が決定する各ワークに対する指標値を時系列順に並べたグラフの例を示す。図9の(A)のグラフは、超仕上げ加工の開始時から加工完了時までにおける検査信号とマスタ信号との間の差分の積分値を指標値としてその時間的推移を示し、図9の(B)は超仕上げ加工の開始時から加工完了時までの所要時間を指標値としてその時間的推移を示している。ユーザはこのような指標値の推移を観察することにより、加工装置1側の状態変化をモニタすることができる。これにより次回のメンテナンス時期を予測することが可能となる。
図10は、本方法の第2例を示すフローチャートである。図においてステップS1〜S13に示した各ステップの処理内容は図5に示すフローチャートと同様である。本方法では、個々のワークWに対する超仕上げ加工が終了したステップS9の後のステップS20において、マスタ信号取得/生成部33は、各ワークWの超仕上げ加工が完了した時点において信号処理部32から出力されるAE信号をメモリ34に記憶すると共に、過去の直近の所定回数(例えば直近10回)のワークWの超仕上げ加工の終了時に取得したAE信号の平均波形をマスタ信号として生成し、次回の良否判定に使用するマスタ信号をこの生成した信号に更新する。
このようにマスタ信号を使用経過に応じて更新していくことにより、作業中の砥石の温度変化によるAE信号の微妙な変動にも追従することができる。
本判定装置によれば、超仕上げ加工の際に発生するAE信号を測定し、予め取得した正常な加工時のAE信号であるマスタ信号と比較することで、現在の仕上げ状態をリアルタイムで確認することができる。なお判定は仕上げ加工中に行われ、仕上げ加工後に新たに良否判定の工程を行うものではないので、本判定のためにスループットが低下することがない。また、従来のようにみなし所要時間による研磨に比べて、最小限の時間で加工を行うことができるので、加工工程のスループットの向上が期待できる。
また、本判定装置では、各ワークに対する超仕上げ加工における加工作業の状況を示す所定の指標値を各々決定し、これら指標値を時系列順に並べて出力できるので、砥石20の劣化等の加工装置1側の状態変化をモニタすることができる。これにより次回のメンテナンス時期を予測することが可能となる。
本発明は、細かい砥粒の砥石などをワーク表面に押し付けて表面の超仕上げを行う超仕上げ加工工程において、その仕上げ状態の良否を判定する判定装置及び判定方法に適用可能である。
(A)及び(B)は、超仕上げによる加工方法の説明図である。 (A)〜(C)は、本方法を概略的に説明する説明図である。 (A)及び(B)は、本判定装置を設けた加工装置の全体構成の例を示す構成図である。 仕上げ状態判定装置の構成例を示すブロック図である。 本方法の第1例を示すフローチャートである。 (A)はマスタ信号の波形を示す図であり、(B)はワークと砥石との間の往復運動の説明図である。 (A)及び(B)は、異常検出部による異常検出処理を説明する図である。 (A)及び(B)は、判定部による仕上げ状態の良否の判定処理を説明する図である。 (A)及び(B)は指標値決定部が決定する各ワークに対する指標値を時系列順に並べたグラフである。 本方法の第2例を示すフローチャートである。
符号の説明
1 加工装置
11 ベース
12 回転台
13 砥石支持アーム
15 AEセンサ
20 砥石
21 モータ
50 ベアリング軌道
W ベアリング内輪

Claims (10)

  1. ワークの表面に超仕上げ加工を施す間にその仕上げ状態を判定する超仕上げ加工工程における仕上げ状態の判定装置であって、
    ワークの表面に超仕上げ加工を施す加工装置に設けられるAEセンサと、
    対象となるワークの超仕上げ加工の前に行われる他のワークに対する超仕上げ加工の際に、前記AEセンサから出力されるAE信号をマスタ信号として記憶するマスタ信号記憶部と、
    前記対象となるワークの超仕上げ加工の際に前記AEセンサから出力されるAE信号である検査信号を前記マスタ信号記憶部に記憶されたマスタ信号と比較する信号比較部と、
    前記信号比較部による比較結果に基づき前記対象となるワークに対する仕上げ状態の良否を判定する判定部と、
    を備えることを特徴とする仕上げ状態の判定装置。
  2. 前記検査信号の信号波形と前記マスタ信号の信号波形との位置合わせを行う位置合わせ処理部を、さらに備え、
    前記信号比較部は、互いに位置合わせがされた前記検査信号と前記マスタ信号とを比較することを特徴とする請求項1に記載の判定装置。
  3. 前記対象となるワークの超仕上げ加工の前に行われる他のワークへの複数回の超仕上げ加工の際に前記AEセンサから出力されるAE信号の平均値を、前記マスタ信号として作成するマスタ信号作成部を備えることを特徴とする請求項1に記載の判定装置。
  4. 前記検査信号の信号強度が所定の範囲内にないとき、加工作業の状況の異常を検出する異常検出部を備えることを特徴とする請求項1に記載の判定装置。
  5. 複数のワークについて、各ワークに対する超仕上げ加工における加工作業の状況を示す所定の指標値を各々決定する指標値決定部と、
    前記複数のワークの各々について決定した前記指標値を時系列順に並べて出力する指標値出力部と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の判定装置。
  6. ワークの表面に超仕上げ加工を施す間にその仕上げ状態を判定する超仕上げ加工工程における仕上げ状態の判定方法であって、
    対象となるワークの超仕上げ加工の前に行われる他のワークに対する超仕上げ加工の際に、これらワークの表面に超仕上げ加工を施す加工装置に設けられたAEセンサから出力されるAE信号をマスタ信号として記憶し、
    前記対象となるワークの超仕上げ加工の際に前記AEセンサから出力されるAE信号である検査信号と記憶された前記マスタ信号との比較結果に基づき前記対象となるワークに対する超仕上げ加工の良否を判定する、
    ことを特徴とする仕上げ状態の判定方法。
  7. 前記検査信号と前記マスタ信号との比較の際に、前記検査信号の信号波形と前記マスタ信号の信号波形との間の位置合わせを行うことを特徴とする請求項6に記載の判定方法。
  8. 前記対象となるワークの超仕上げ加工の前に行われる他のワークへの複数回の超仕上げ加工の際に前記AEセンサから出力されるAE信号の平均値を、前記マスタ信号として作成することを特徴とする請求項6に記載の判定方法。
  9. 前記検査信号の信号強度が所定の範囲内にないとき、加工作業の状況に異常が生じたことを検出することを特徴とする請求項6に記載の判定方法。
  10. 複数のワークについて、各ワークに対する超仕上げ加工における加工作業の状況を示す所定の指標値を各々決定し、
    前記複数のワークの各々について決定した前記指標値を時系列順に並べて出力することを特徴とする請求項6に記載の判定方法。
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