JP2019155516A - 加工装置及び加工方法 - Google Patents

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大野 貴司
Takashi Ono
貴司 大野
剛 薩摩
Takeshi Satsuma
剛 薩摩
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Abstract

【課題】加工前のワークの振動を測定することで当該ワークの品質データを取得し、この品質データに基づいてワークの加工条件を変更することにより、加工品質を向上させることができる加工装置を提供する。【解決手段】ワークWの加工を行う加工部と、加工前のワークの振動を測定する振動センサ20と、この振動センサ20により測定された前記ワークWの振動を解析する解析部と、この解析部の解析により得られる前記ワークの品質データに基づいて、前記加工部による当該ワークWの加工条件を変更する加工条件変更部と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は加工装置及び加工方法に関する。
軸受装置の外輪は環状の金属部材からなっており、その内周面には、通常、切削加工及び研削加工が施される。かかる外輪(以下、「ワーク」ともいう)の内周面の加工は、従来、切削加工を経て研削加工前のワークの真円度について抜き取り検査を行う。そして、この検査に合格したロットについてはワークの真円度が安定しているという前提条件において、研削装置の加工条件(ワークの回転数、砥石の送り速度等)を一定にして研削加工を行っている。そして、研削工程の後工程においてワークの真円度についての検査を行い、当該検査において異常が連続又は多発したときに研削加工の条件や、研削工程の前工程である切削加工の状態等の検討を行っている。
しかし、治具の摩耗等の経年変化や外部要因(環境温度の変化等)により、前工程である切削のための装置の加工状態又は条件が変化すると、これに伴い、抜き取り検査に合格したロットであっても当該ロット内に真円度にばらつきがあるワーク(規格外の真円度を有するワークを含む)が多く含まれる恐れがある。真円度にばらつきがあるワークが研削装置に入ってきた際、前記のように当該研削装置の加工条件が一定であると、ワークの真円度に異常が発生する恐れがある。真円度に異常があるワーク(不良品)が多発すると歩留まりが低下するだけでなく、研削装置、及び場合によっては切削装置を停止させて加工条件や加工状態等を検討する必要があり、生産効率が低下する。
環状のワークの研削加工において、その生産性を向上させるために、加工途中又は加工終了時にワークの真円度を求める技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1記載の研削装置では、研削途中又は研削終了後のワークの外径寸法について当該ワークを回転させながら測定した複数回数分のデータを周波数解析することで、当該ワークの真円度を算出している。そして、算出した真円度に基づいて、不良品の判定や補正データの作成を行っている。
特開2005−246494号公報
しかし、特許文献1記載の技術は、研削加工の途中又は終了後におけるワークの真円度を求めるものであり、研削加工前のワークの真円度を求めるものではない。このため、補正データにより加工条件の変更等を事後的に行うとしても、研削加工前のワーク全数について個別に品質チェックするものではない。そのため、品質にばらつきのあるワークを研削加工する恐れがあることから、前述した歩留まりや生産効率の向上の点において更なる改良が望まれる。
本発明は、ワークの品質を向上させることができる加工装置及び加工方法を提供することを目的としている。
本発明の加工装置は、
(1)ワークの加工を行う加工部と、加工前のワークの振動を測定する振動センサと、この振動センサにより測定された前記ワークの振動を解析する解析部と、この解析部の解析により得られる前記ワークの品質データに基づいて、前記加工部による当該ワークの加工条件を変更する加工条件変更部と、を備える。
本発明の加工装置は、加工前のワークの振動を測定することで当該ワークの品質データを取得し、この品質データに基づいてワークの加工条件を変更している。これにより、加工前のワークの品質にばらつきがあった場合でも、個々に取得可能なワークの品質データに基づいて加工条件を変更することで、加工後のワークの品質を向上させることができる。その結果、加工後のワークの歩留まりを向上させることができる。また、規格外の品質を有する不良品が発生することを抑制することができるので、加工装置の稼働を停止して加工条件等を検討することを減らすことができ、生産効率を向上させることができる。なお、本明細書において、「品質データ」とは、ワークに要求される寸法、形状、特性等の品質に関するデータのことをいい、例えば軸受装置の外輪の場合、当該外輪の内周面の真円度を例示することができる。また、「加工条件」とは、ワークに所定の加工を行う際の加工部における条件のことである。例えば、ワークを回転させて当該ワークに砥石をあてて研削加工を行う場合、ワークの回転速度、砥石の回転速度、砥石の送り速度等を加工条件としてあげることができる。
(2)上記(1)の加工装置において、前記ワークは円板状又は環状の部材であり、前記品質データは、加工前のワークを回転させた状態における当該ワークの振動加速度を周波数解析して得られる周波数成分データとすることができる。この場合、回転する加工前のワークの振動加速度を周波数解析して得られる周波数成分データから、当該ワークの真円度の状態を推定することができ、この真円度の状態に基づいて加工条件を変更することで、加工後のワークの真円度を向上させることができる。変更する加工条件としては、円板状又は環状のワークに研削加工を施す場合、ワークの回転数や砥石の回転数をあげることができる。
(3)上記(1)又は(2)の加工装置において、前記加工部は前記ワークに接触して当該ワークを支持するワーク受け治具を備えており、
前記振動センサが前記ワーク受け治具に取り付けられていることが望ましい。ワークに研削加工を施す場合、加工装置としての研削装置は、通常、研削加工時に当該ワークを支持するためのワーク受け治具を備えているので、現状の設備を利用して本発明の加工装置を構成する振動センサを搭載することができる。換言すれば、現状の設備を利用して簡単に本発明の加工方法を実施することができる。
(4)上記(3)の加工装置において、前記ワークは軸受装置の外輪であり、前記加工部は、前記外輪の内周面を研削加工する研削装置であり、前記外輪の外周面と接触するワーク受け治具に前記振動センサが取り付けられるものとすることができる。この場合、軸受装置の外輪の内周面を研削加工するに際し当該内周面の真円度を向上させることができる。
(5)本発明の加工方法は、ワークの加工を行う加工方法であって、
加工前のワークの振動を測定する測定工程と、
測定された振動を解析する解析工程と、
解析により得られる前記ワークの品質データに基づいて、当該ワークを加工する際におけるワークの加工条件を変更する加工条件変更工程と
を含む。
本発明の加工方法では、加工前のワークの振動を測定することで当該ワークの品質データを取得し、この品質データに基づいてワークの加工条件を変更している。これにより、加工前のワークの品質にばらつきがあった場合でも、個々に取得可能なワークの品質のデータに基づいて加工条件を変更することで、加工後のワークの品質を向上させることができる。その結果、加工後のワークの歩留まりを向上させることができる。また、規格外の品質を有する不良品が発生することを抑制することができるので、加工装置の稼働を停止して加工条件等を検討するのを減らすことができ、生産効率を向上させることができる。
本発明によれば、ワークの品質を向上させることができる加工装置及び加工方法を提供することができる。
本発明の加工装置の一実施形態を含む加工システムの説明図である。 図1に示される研削装置の構成を示す説明図である。 研削装置に搭載された環状のワーク周辺を軸方向からみた説明図である。 判定ユニットの構成の一例を示す概略図である。 図2に示される研削装置でワークを加工中の当該ワーク周辺の説明図である。 ワークの振動加速度の周波数解析の一例を示す図である。 本発明の加工方法の一実施形態のフローチャートである。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の加工装置及び加工方法の実施形態を詳細に説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
〔加工装置〕
図1は、本発明の一実施形態に係る加工装置である研削装置1を含む加工システムの説明図であり、図2は、図1に示される研削装置1の構成を示す説明図である。
研削装置1は、ワークである外輪Wを研削する装置である。より詳細には、研削装置1は、環状の部材である外輪Wの内周面に対し研削加工を施す装置である。研削装置1は、加工部10と、振動センサ20と、判定ユニット30とを備えている。研削装置1の前段には切削装置2が設けられており、切削装置2及び研削装置1は、同一の製造ライン上に配置される。
外輪Wは、図1に示される矢印F方向に、切削装置2及び研削装置1の順に搬送される。従って、切削装置2が製造ラインの上流側に配置され、研削装置1が当該製造ラインの下流側に配置されている。換言すれば、切削装置2による切削加工が、研削装置1による研削加工の前工程であり、当該研削加工は、前記切削加工の後工程である。なお、研削装置1の下流側には、図示しない検査装置が設けられており、研削装置1で研削加工された外輪Wの真円度、円筒度等の検査が行われる。
加工部10は、図2に示されるように、外輪Wを保持して回転させる切込台11と、先端に研削砥石12が装着された回転する砥石軸13を有するホイルヘッド14と、ホイルヘッド14の砥石軸13をベルト15を介して回転させるホイルヘッド駆動用モータ16と、切込台11をホイルヘッド14に対して相対移動させて研削砥石12に外輪Wに対する切込み動作(研削加工)を行わせる切込みモータ17とを備えている。加工部10は、さらに、外輪Wの内周の加工寸法を規定するための定寸装置であるインプロセスゲージ18を備えている。
本実施形態の加工部10は、図3に示されるように、研削加工時に外輪Wの外周面と接触して当該外輪Wを支持する一対のワーク受け治具19a,19bを備えている。一方のワーク受け治具19aは外輪Wの下部と接触し、他方のワーク受け治具19bは、ワーク受け治具19aから周方向に90°離れた外輪Wの側部と接触している。外輪Wの側部と接触する受け部19bの後端面(外輪Wと接触する側の端面と反対側の端面)に振動センサ20が取り付けられている。また、加工部10は、当該加工部10を制御する加工部制御ユニット100を備えている(図4参照)。
判定ユニット30はコンピュータからなっており、図4に示されるように、演算処理の中枢として機能する判定部31と、判定部31で実行するプログラムが格納されたROM及び判定部31が制御動作を行う際にデータ等が一時的に書き込まれたり、その書き込まれたデータが読みだされたりするRAMを含む記憶部32と、振動センサ20からデータを受信する受信部33と、加工部10の加工部制御ユニット100に、後述する変更された加工条件のデータ等を送信する送信部34とを備えている。判定部31は、振動センサ20からのデータを解析する解析部35と、この解析部35の解析により得られる外輪Wの品質データに基づいて当該外輪Wの加工条件、例えば外輪Wの回転速度、研削砥石12の回転速度、研削砥石12の送り速度等を変更する加工条件変更部36とを含んでいる。
ホイルヘッド14及びホイルヘッド駆動用モータ16は、図示しないベース上に設けられている。研削加工に際しては、まず、待機位置にあるベースが、研削砥石12が外輪Wの中に入り込むまで当該外輪Wの軸方向に沿って外輪Wに向かって所定距離だけ移動する。ついで、切込台11が、外輪Wの内周面に研削砥石12が接触する位置まで前記軸方向と直交する方向に移動する。外輪Wの内周面に接触した研削砥石12が砥石軸13の回転に従って回転することによって、外輪Wの内周面が研削砥石12によって研削加工される。研削完了後、切込台11は、前述した移動方向と逆方向に移動して研削砥石12を外輪Wの内周面から離間させ、ついで、前記ベースが外輪Wの軸方向に沿って当該外輪Wから離れる方向に所定距離だけ移動して待機位置に戻る。
図5は、加工中の外輪W周辺の説明図である。インプロセスゲージ18は研削砥石12の近傍に設けられる。インプロセスゲージ18のゲージ部18aは、研削加工中に外輪Wの内周面と接触して当該外輪Wの内径を測定する。インプロセスゲージ18は判定ユニット30に通信可能に接続されており、当該インプロセスゲージ18の出力信号は判定ユニット30の受信部33に送信される。
〔加工方法〕
前述した研削装置1を用いて、本発明の加工方法の一実施形態である研削加工が行われる。研削加工は、通常、割出工程、準急工程、黒皮工程、粗工程、仕上工程及びスパークアウト(SO)工程を含んでおり、これらの工程がこの順で行われる。割出工程では、研削砥石12は外輪Wと非接触の状態にある。続く準急工程において、研削砥石12は外輪Wの軌道の肩に接触する。かかる準急工程では、研削砥石12は外輪Wの内周面全体に接触するまでには至らず、黒皮工程の途中において、全面接触となる。続く粗工程では研削砥石12は所定研削量だけ外輪Wの内周面を研削し、次の仕上工程で、表面粗さが所定精度となるように研削が行われる。そして、切込みを与えずに研削砥石12を回転させるスパークアウト(SO)工程が最後に行われる。
本実施形態に係る研削加工では、割出工程が行われる前の段階、すなわち研削加工が施される前(加工前)の外輪Wの振動加速度が測定される(測定工程)。この測定工程に際し、外輪Wは、ワーク受け治具19a、19bにより支持され、且つ、回転可能な状態にされている。測定工程では、図示しない主軸により外輪Wだけが回転され、研削砥石12は回転されない。外輪Wは、振動センサ20が取り付けられたワーク受け治具19bと接触しており、当該振動センサ20は回転する外輪Wからの振動加速度を収集する。得られた振動加速度のデータは、判定ユニット30の受信部33に送られ、当該判定ユニット30の解析部35において周波数解析(FFT解析)される。
図6は、かかる周波数解析の一例を示す図であり、横軸は回転する外輪Wからの振動加速度の周波数(Hz)を示しており、縦軸は当該振動加速度の強度(m/S)を示している。図6において、太い実線は規格内の正常な真円度を有する外輪Wを示しており、細い実線は、前工程である切削工程において所定の切削工程が行われておらず、規格外の異常な真円度を有する外輪Wを示している。規格外の異常な真円度として、例えば外輪Wの周面において径方向のひずみが2山又は3山存在する場合を例示することができる。図6の細い実線は、3つのひずみの山が存在する外輪Wの振動加速度の周波数解析の結果を示しており、f(Hz)近傍、f(Hz)近傍、及びf〜f(Hz)近傍の3か所に振動強度のピークが表れており、特にf(Hz)近傍に大きなピークが表れている。なお、円環状の外輪Wにおいて、振動センサ20が取り付けられたワーク受け治具19bの先端が接触する外周面にひずみが存在する場合、当該ひずみの径方向内側に位置する外輪Wの内周面にも、外周面のひずみに対応するひずみが存在する。すなわち、例えば外周面に、真円を基準として径方向外側に向かって凸となるひずみが存在する場合、内周面には、真円を基準として径方向外側に向かって凹となるひずみが存在する。したがって、外輪Wの外周面のひずみに起因すると考えられる、振動センサ20により得られる前記振動強度のピークの状態から、当該外輪Wの内周面の真円度の状態を推定することが可能である。
規格内の正常な真円度を有する外輪Wでは、太い実線で示されるように、外輪Wの回転速度がfの定数倍の場合、振動強度はf(Hz)近傍に1か所のピークを有するだけである。従って、正常な真円度を有する外輪Wについて予め求めておいたピーク周波数(振動強度のピークが表れる周波数)と、測定対象の外輪Wのピーク周波数とを比較し、後者のピーク周波数が前者の正常な真円度を有する外輪Wのピーク周波数と一致しない場合、より詳細には、両ピーク周波数の差が所定の閾値(例えば、10Hz)を超える場合に、加工前の外輪Wの真円度が規格外であると判断して、加工条件変更部36によって、前述した外輪Wの加工条件を変更する。そして、加工条件変更部36により変更された加工条件が送信部34から加工部10の加工部制御ユニット100に送信され、変更された加工条件に基づいて加工部10の主軸の回転数や研削砥石12の送り速度等が制御される。
図7は、本実施形態に係る研削方法のフローチャートを示す。
まず、ステップS1において、判定ユニット30の判定部31は、前工程である切削工程を経た外輪Wが、切込台11の所定位置に送られたか否かを判断する。すなわち、外輪Wの外周面にワーク受け治具19a,19bが接触し当該外輪Wがワーク受け治具19a,19bにより支持された状態(ローディング完了)であるか否かが判断される。外輪Wのローディングが完了していると判断されると、判定部31は、ステップS2に処理を進め、当該ステップS2において、外輪Wを回転させる主軸(図示せず)の回転を開始させる。
ついで、ステップS3において、判定部31は、主軸の回転数、すなわち外輪Wの回転数が設定回転数に到達したか否かを判断する。設定回転数としては、例えばf×60rpmとすることができる。外輪Wの回転数が設定回転数に到達していると判断されると、判定部31は、ステップS4に処理を進める。
ステップS4では、振動センサ20からの振動加速度のデータが所定数だけ取集される。振動加速度のデータは、例えば5KHzのデータ周期でサンプリングすることができる。この場合、データは0.0002秒(1秒/5000)毎に取集される。後述するステップS5におけるFFT解析における周波数分解能を1Hz以下にするために、本実施形態では、8192(2の13乗)点のデータを取集している。この場合、分解能は、以下に示すように、0.6Hzとなる。 なお、解析上限及びライン数の算出に際し用いた「2.56」は、周波数レンジを10進数表記とするための定数である。
解析上限:5000Hz/2.56=1953Hz
ライン数:8192点/2.56=3200ライン
分解能:1953Hz/3200ライン=0.6Hz
0.0002秒毎に合計8192点のデータを取集していることから、データの取集開始から終了までに、0.0002秒×8192≒1.6秒の時間を要する。
ステップS4において収集された振動加速度のデータは、続くステップS5において、判定部31の解析部35により周波数解析(FFT解析)される。
ついで、ステップS6において、判定部31は、ステップS5における周波数解析により得られる振動強度がピークとなる周波数が、予め求めておいた規格内の真円度を有する外輪Wから得られる周波数と一致するか否かを判断する。具体的に、判定部31は、ステップS5で得られた周波数と、規格内の真円度を有する外輪Wから得られる周波数との差が、例えば±5Hz以内であるときに、両周波数は一致するとして、ステップS7に処理を進める。そして、前述した割出工程からスパークアウト工程までの研削工程を行い、スパークアウト工程が終了すると研削加工が完了する(ステップS16)。一方、判定部31は、両周波数が一致しないと判断すると、ステップS8に処理を進める。
ステップS8において、判定部31の加工条件変更部36は、例えば外輪Wを回転させる主軸の回転数を設定回転数の95%の回転数に変更させる。回転数として、研削砥石12の回転数を変更することも可能であるが、研削加工における外輪Wの一般的な回転数(Frpm程度)に対して当該研削砥石12の回転数は一般的にF(F>>F)rpm程度である。このため、外輪Wの回転数に比べてかなり大きいことから、短時間で変更が可能であるという点より、外輪Wの主軸の回転数を変更する方が好ましい。主軸の回転数を変更するに際しては、研削砥石12の回転数が当該主軸の回転数の整数倍にならないようにすることが望ましい。研削砥石12の回転数が主軸の回転数の整数倍又はその近傍になっていると、研削砥石12と外輪Wが周方向においてほぼ同じ箇所同士が当たることになるので、外輪Wの内周面のひずみを効率よく解消するという点からは、整数倍にならないように設定することが望ましい。
ついで、ステップS9において、判定部31は、研削加工を開始させて前述した割出工程から黒皮工程までの各工程を行う。
ついで、ステップS10において、判定部31は、研削加工のために予め設定されている工程信号に基づいて前記黒皮工程に続く粗工程に移るか否かの判断を行う。ステップS10において、判定部31は、粗工程開始の工程信号を受信していると判断すると、ステップS11に処理を進める。ステップS11において、判定部31の加工条件変更部36は、加工速度(研削砥石12の送り速度)を低速化して粗工程を行う。具体的に、粗工程における加工速度Vaを設定された速度の90%の速度に低速化させた状態で粗工程を行う。真円でない外輪Wの内周面を研削砥石12で研磨して、当該内周面のひずみを修正するに際し、研削砥石12の送り速度を設定値よりも小さくすると当該研削砥石12のダメージを小さくすることができる。このことは、後述するステップS13における仕上工程においても同様である。
ついで、ステップS12において、判定部31は、研削加工のために予め設定されている工程信号に基づいて前記粗工程に続く仕上工程に移るか否かの判断を行う。ステップS12において、判定部31は、仕上工程開始の工程信号を受信していると判断すると、ステップS13に処理を進める。ステップS13において、判定部31の加工条件変更部36は、加工速度(研削砥石12の送り速度)を低速化して仕上工程を行う。具体的に、仕上工程における加工速度Vsを設定された速度の90%の速度に低速化させた状態で仕上工程を行う。
ついで、ステップS14において、判定部31は、研削加工のために予め設定されている工程信号に基づいてスパークアウト工程までの所定の研削工程が完了したか否かの判断を行う。判定部31は、ステップS14において所定の研削工程が完了していると判断すると、ステップS15に処理を進め、当該ステップS15において、ステップS8、ステップS11及びステップS13において変更した加工条件を元の設定された条件に戻し、ついで、研削工程が完了する(ステップS16)。
〔その他の変形例〕
本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、前述した実施形態では、加工装置として研削装置を実施形態とし、「加工前のワーク」として、研削装置の前段に設けられた切削装置で切削加工が施された外輪としているが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、切削加工として、2段階の切削加工を施す場合、後段の仕上げ用の切削装置を本発明の加工装置の実施形態とし、この仕上げ用の切削装置の前段に設けられた粗削り用の切削装置で切削加工されたワークを「加工前のワーク」とすることもできる。
また、前述した実施形態では、加工条件の変更例として、外輪Wを回転させる主軸の回転数を設定回転数の95%の回転数にしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、加工前の外輪Wの内周面の真円度の状態に応じて、例えば設定回転数の90%、85%、80%等に変更することもできる。同様に、研削砥石12の送り速度についても、設定された速度の90%に変更する場合に限定されるものではなく、例えば設定された速度の80%、70%等に変更することもできる。
また、前述した実施形態では、外輪Wを回転させる主軸の回転数を変更しているが、前述したように、研削砥石の回転数を変更することも可能である。さらに、外輪Wを回転させる主軸及び研削砥石の両回転数を変更することも可能である。
また、前述した実施形態では、外輪Wの振動加速度を周波数解析して得られる周波数成分データに基づいて、研削加工時の加工条件を変更しているが、振動センサにより取得可能な他の情報、例えば振動加速度の大きさ(振幅)に基づいて、研削加工時に加工条件を変更することもできる。
また、前述した実施形態では、ワークとして環状の部材である外輪を研削する装置を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば芯押し台を有する装置及び方法に対して、本発明を適用することができる。
また、前述した実施形態では、ワークとして外輪を例示しているが、本発明におけるワークは環状(円筒状)の部材であれば何でもよい。
1:研削装置 10:加工部 11:切込台
12:研削砥石 13:砥石軸 14:ホイルヘッド
15:ベルト 16:ホイルヘッド駆動モータ
17:切込みモータ 18:インプロセスゲージ
19a,19b:ワーク受け治具 20:振動センサ 30:判定ユニット
31:判定部 32:記憶部 33:受信部
34:送信部 35:解析部 36:加工条件変更部
100:加工部制御ユニット
























Claims (5)

  1. ワークの加工を行う加工部と、加工前のワークの振動を測定する振動センサと、この振動センサにより測定された前記ワークの振動を解析する解析部と、この解析部の解析により得られる前記ワークの品質データに基づいて、前記加工部による当該ワークの加工条件を変更する加工条件変更部と、を備える加工装置。
  2. 前記ワークは円板状又は環状の部材であり、
    前記品質データは、加工前のワークを回転させた状態における当該ワークの振動加速度を周波数解析して得られる周波数成分データである、請求項1に記載の加工装置。
  3. 前記加工部は前記ワークに接触して当該ワークを支持するワーク受け治具を備えており、
    前記振動センサが前記ワーク受け治具に取り付けられている、請求項1又は請求項2に記載の加工装置。
  4. 前記ワークは軸受装置の外輪であり、前記加工部は、前記外輪の内周面を研削加工する研削装置であり、前記外輪の外周面と接触するワーク受け治具に前記振動センサが取り付けられる、請求項3に記載の加工装置。
  5. ワークの加工を行う加工方法であって、
    加工前のワークの振動を測定する測定工程と、
    測定された振動を解析する解析工程と、
    解析により得られる前記ワークの品質データに基づいて、当該ワークを加工する際におけるワークの加工条件を変更する加工条件変更工程と
    を含む、加工方法。



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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113714933A (zh) * 2021-07-29 2021-11-30 浙江万向精工有限公司 一种磨床专用的gis振动信号连续采集系统及方法

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