JP2009201189A - 電気システムの制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】家屋に設けられたブレーカにより電力供給が停止される頻度を低減する。
【解決手段】プラグインハイブリッド車に搭載されたバッテリは、外部の電源から供給された電力により充電される。フェール信号を継続して受信した時間を示すフェール継続時間CCGFAILが確定時間α以上になると、電気システムのフェールが確定される。PM−ECUがフェール信号を受信すると、フェール継続時間CCGFAILが確定時間α以上になる前に、バッテリと外部の電源との電気的な接続が遮断される。
【選択図】図11
【解決手段】プラグインハイブリッド車に搭載されたバッテリは、外部の電源から供給された電力により充電される。フェール信号を継続して受信した時間を示すフェール継続時間CCGFAILが確定時間α以上になると、電気システムのフェールが確定される。PM−ECUがフェール信号を受信すると、フェール継続時間CCGFAILが確定時間α以上になる前に、バッテリと外部の電源との電気的な接続が遮断される。
【選択図】図11
Description
本発明は、電気システムの制御装置に関し、特に、車両の外部の電源から供給される電力を車両に搭載された蓄電機構に充電する技術に関する。
従来より、ハイブリッド車、電気自動車、燃料電池車など、電動モータを駆動源として用いる車両が知られている。このような車両には、電動モータに供給する電力を蓄えるバッテリおよびキャパシタなどの蓄電機構が搭載される。バッテリには、回生制動時に発電された電力、もしくは車両に搭載された発電機が発電した電力が蓄えられる。ところで、たとえば家屋の電源など、車両の外部の電源から車両に搭載されたバッテリに電力を供給して充電する車両もある。
特許第2695083号公報(特許文献1)は、モータの駆動とバッテリの充電との両機能を備えたモータ駆動装置を開示する。以下、車両の外部に設けられた電源により車両に搭載されたバッテリを充電する車両をプラグイン車とも記載する。
特許第2695083号公報
ハイブリッド車など、バッテリの電力により走行可能な車両においては、バッテリの充放電電力を制御する電気システムに、過電圧、過電流および過熱など異常が発生した場合、電気システムを停止し、バッテリを電気システムから遮断することが望ましい。しかしながら、電圧センサ、電流センサおよび温度センサなどの出力信号には、ノイズが混入し得る。ノイズが混入した場合、電気システムの異常が誤って検出される。電気システムの異常が誤って検出された場合に電気システムを停止すると、電気システムが正常であるにもかかわらず車両の走行が不能となり得る。そこで、電気システムの異常が継続して検出された時間がしきい値以上であると電気システムを停止することが好ましい。
しかしながら、特許第2695083号公報に記載されたようなプラグイン車において、電気システムの異常が継続して検出された時間がしきい値以上になるまで電気システムを稼動し、外部電源から供給された電力をバッテリに充電し続けると、充電電力が過剰になり得る。この場合、家屋に設けられたブレーカにより電力供給が停止される。ブレーカにより電力供給が停止されたことにユーザが気付かず、電力供給が停止されたままであると、バッテリの充電が停止されたまま放置される可能性がある。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、家屋に設けられたブレーカにより電力供給が停止される頻度を低減することができる電気システムの制御装置を提供することである。
第1の発明に係る電気システムの制御装置は、車両に搭載された蓄電機構および連結器を介して車両に連結される車両の外部の電源を接続した状態と遮断した状態とを切換えるための切換手段が設けられ、電源から供給される電力を蓄電機構に充電する電気システムの制御装置である。この制御装置は、電気システムの異常を検出するための検出手段と、電気システムの異常を継続して検出した時間が予め定められたしきい値以上である場合、電気システムの異常を確定するための手段と、電気システムの異常が検出された場合、電気システムの異常を継続して検出した時間がしきい値以上になる前に、蓄電機構および電源を遮断するように切換手段を制御するための制御手段とを備える。
この構成によると、電気システムの異常が継続して検出された時間が予め定められたしきい値以上であると、電気システムの異常が確定される。電気システムの異常が検出された場合、電気システムの異常を継続して検出した時間がしきい値以上になる前に、蓄電機構および電源が遮断される。これにより、電気システムの異常が検出された場合には、誤検出の可能性があっても、電気システムの異常が確定する前に蓄電機構の充電を停止することができる。そのため、異常な充電状態を防止することができる。その結果、家屋に設けられたブレーカにより電力供給が停止される頻度を低減することができる電気システムの制御装置を提供することができる。
第2の発明に係る電気システムの制御装置においては、第1の発明の構成に加え、電気システムの異常が確定する前に電気システムの異常を検出しなくなった場合、蓄電機構および電源を接続するように切換手段を制御するための手段をさらに備える。
この構成によると、電気システムの異常が確定する前に電気システムの異常を検出しなくなった場合、蓄電機構および電源が接続される。これにより、電気システムの異常を誤検出した場合には、蓄電機構の充電を再開することができる。そのため、電気システムが正常である場合には、蓄電機構を確実に充電することができる。
第3の発明に係る電気システムの制御装置は、第1または2の発明の構成に加え、しきい値よりも短い時間だけ電気システムの異常を継続して検出した回数をカウントするための手段と、しきい値よりも短い時間だけ電気システムの異常を継続して検出した回数が予め定められた回数以上であると、電気システムを停止するための手段をさらに備える。
この構成によると、電気システムの異常を誤検出した回数がカウントされる。電気システムの異常を誤検出した回数が多いと、たとえば電圧センサ、電流センサおよび温度センサなどの異常を検出するためのセンサの通信経路において何等かの異常があるといえる。この場合、蓄電機構の充電に障害をもたらし得る。したがって、電気システムが停止される。これにより、蓄電機構の充電および放電を含めて、電気システムの全ての機能を停止することができる。そのため、過充電および過放電などを防止することができる。
第4の発明に係る電気システムの制御装置においては、第1〜3のいずれかの発明の構成に加え、制御手段は、電源から供給される電力を蓄電機構に充電している状態で、電気システムの異常が検出された場合、電気システムの異常を継続して検出した時間がしきい値以上になる前に、蓄電機構および電源を遮断するように切換手段を制御するための手段を含む。
この構成によると、蓄電機構の充電中に電気システムの異常が検出された場合、電気システムの異常が確定する前に蓄電機構および電源が遮断される。これにより、充電中に電気システムの異常が検出された場合には、誤検出の可能性があっても速やかに充電を停止し、異常な充電状態を防止することができる。そのため、家屋に設けられたブレーカは、電力供給が可能である状態を維持することができる。
第5の発明に係る電気システムの制御装置においては、第4の発明の構成に加え、車両は、蓄電機構の電力が供給されるモータからの駆動力により走行する。制御装置は、車両の走行中に電気システムの異常が検出された場合、電気システムの異常が確定するまで、電気システムが作動した状態を維持するための手段と、電気システムの異常が確定した場合、モータに供給する電力を低減するための手段とをさらに備える。
この構成によると、車両の走行中に電気システムの異常が検出された場合、電気システムの異常が確定するまで、電気システムが作動した状態が維持される。これにより、電気システムの異常を誤検出した可能性がある状態では、蓄電機構の放電を含めて、電気システムの機能を維持することができる。そのため、電気システムの異常を誤検出した場合には、モータによる車両の走行が可能な状態を維持することができる。一方、電気システムの異常が確定すると、モータに供給される電力が低減される。これにより、過放電などを防止することができる。
第6の発明に係る電気システムの制御装置は、第1〜4のいずれかの発明の構成に加え、電気システムの異常が確定した場合、電気システムを停止するための手段をさらに備える。
この構成によると、電気システムの異常が確定すると、電気システムが停止される。これにより、蓄電機構の充電および放電を含む、電気システムの全ての機能を停止することができる。そのため、過充電および過放電などを防止することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る制御装置を搭載したプラグインハイブリッド車について説明する。この車両は、エンジン100と、第1MG(Motor Generator)110と、第2MG120と、動力分割機構130と、減速機140と、バッテリ150とを備える。
この車両は、エンジン100および第2MG120のうちの少なくともいずれか一方からの駆動力により走行する。なお、プラグインハイブリッド車の代わりに、その他、モータからの駆動力のみで走行する電気自動車もしくは燃料電池車を用いるようにしてもよい。
エンジン100、第1MG110および第2MG120は、動力分割機構130を介して接続されている。エンジン100が発生する動力は、動力分割機構130により、2経路に分割される。一方は減速機140を介して前輪160を駆動する経路である。もう一方は、第1MG110を駆動させて発電する経路である。
第1MG110は、U相コイル、V相コイルおよびW相コイルを備える、三相交流回転電機である。第1MG110は、動力分割機構130により分割されたエンジン100の動力により発電する。第1MG110により発電された電力は、車両の走行状態や、バッテリ150のSOC(State Of Charge)の状態に応じて使い分けられる。たとえば、通常走行時では、第1MG110により発電された電力はそのまま第2MG120を駆動させる電力となる。一方、バッテリ150のSOCが予め定められた値よりも低い場合、第1MG110により発電された電力は、後述するインバータにより交流から直流に変換される。その後、後述するコンバータにより電圧が調整されてバッテリ150に蓄えられる。
第1MG110が発電機として作用している場合、第1MG110は負のトルクを発生している。ここで、負のトルクとは、エンジン100の負荷となるようなトルクをいう。第1MG110が電力の供給を受けてモータとして作用している場合、第1MG110は正のトルクを発生する。ここで、正のトルクとは、エンジン100の負荷とならないようなトルク、すなわち、エンジン100の回転をアシストするようなトルクをいう。なお、第2MG120についても同様である。
第2MG120は、U相コイル、V相コイルおよびW相コイルを備える、三相交流回転電機である。第2MG120は、バッテリ150に蓄えられた電力および第1MG110により発電された電力のうちの少なくともいずれかの電力により駆動する。
第2MG120の駆動力は、減速機140を介して前輪160に伝えられる。これにより、第2MG120はエンジン100をアシストしたり、第2MG120からの駆動力により車両を走行させたりする。なお、前輪160の代わりにもしくは加えて後輪を駆動するようにしてもよい。
プラグインハイブリッド車の回生制動時には、減速機140を介して前輪160により第2MG120が駆動され、第2MG120が発電機として作動する。これにより第2MG120は、制動エネルギを電力に変換する回生ブレーキとして作動する。第2MG120により発電された電力は、バッテリ150に蓄えられる。
動力分割機構130は、サンギヤと、ピニオンギヤと、キャリアと、リングギヤとを含む遊星歯車から構成される。ピニオンギヤは、サンギヤおよびリングギヤと係合する。キャリアは、ピニオンギヤが自転可能であるように支持する。サンギヤは第1MG110の回転軸に連結される。キャリアはエンジン100のクランクシャフトに連結される。リングギヤは第2MG120の回転軸および減速機140に連結される。
エンジン100、第1MG110および第2MG120が、遊星歯車からなる動力分割機構130を介して連結されることで、エンジン100、第1MG110および第2MG120の回転数は、図2に示すように、共線図において直線で結ばれる関係になる。
図1に戻って、バッテリ150は、複数のバッテリセルを一体化したバッテリモジュールを、さらに複数直列に接続して構成された組電池である。バッテリ150の電圧は、たとえば200V程度である。バッテリ150には、第1MG110および第2MG120の他、車両の外部の電源から供給される電力が充電される。
本実施の形態において、エンジン100は、PM(Power train Manager)−ECU(Electronic Control Unit)170により制御される。第1MG110および第2MG120は、MG−ECU172により制御される。PM−ECU170とMG−ECU172とは双方向に通信可能に接続される。プラグインハイブリッド車には、PM−ECU170およびMG−ECU172の他、後述する充電器ECU174が搭載される。PM−ECU170と充電器ECU174とは双方向に通信可能に接続される。PM−ECU170は、エンジン100の制御機能の他、MG−ECU172および充電器ECU174を管理する機能を有する。
たとえば、PM−ECU170からの指令信号により、MG−ECU172および充電器ECU174の起動(電源オン)および停止(電源オフ)が制御される。また、PM−ECU170は、MG−ECU172に対して第1MG110の発電電力および第2MG120の駆動電力などを指令する。さらに、PM−ECU170は、充電器ECU174に対してバッテリ150への充電電力などを指令する。
PM−ECU170は、PM−ECU170自身の指令により停止することが可能である。PM−ECU170の起動は、電源ECU176により管理される。電源ECU176は、補機バッテリ(図示せず)から電力が供給され続ける限り、常時起動している。
図3を参照して、プラグインハイブリッド車の電気システムについてさらに説明する。プラグインハイブリッド車には、コンバータ200と、第1インバータ210と、第2インバータ220と、SMR(System Main Relay)230と、充電器240と、インレット250とが設けられる。
コンバータ200は、リアクトルと、二つのnpn型トランジスタと、二つダイオードとを含む。リアクトルは、バッテリ150の正極側に一端が接続され、2つのnpn型トランジスタの接続点に他端が接続される。
2つのnpn型トランジスタは、直列に接続される。npn型トランジスタは、MG−ECU172により制御される。各npn型トランジスタのコレクタ−エミッタ間には、エミッタ側からコレクタ側へ電流を流すようにダイオードがそれぞれ接続される。
なお、npn型トランジスタとして、たとえば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を用いることができる。npn型トランジスタに代えて、パワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field-Effect Transistor)等の電力スイッチング素子を用いることができる。
バッテリ150から放電された電力を第1MG110もしくは第2MG120に供給する際、電圧がコンバータ200により昇圧される。逆に、第1MG110もしくは第2MG120により発電された電力をバッテリ150に充電する際、電圧がコンバータ200により降圧される。
コンバータ200と、第1インバータ210および第2インバータ220との間のシステム電圧VHは、電圧センサ180により検出される。電圧センサ180の検出結果は、MG−ECU172に送信される。
第1インバータ210は、U相アーム、V相アームおよびW相アームを含む。U相アーム、V相アームおよびW相アームは並列に接続される。U相アーム、V相アームおよびW相アームは、それぞれ、直列に接続された2つのnpn型トランジスタを有する。各npn型トランジスタのコレクタ−エミッタ間には、エミッタ側からコレクタ側へ電流を流すダイオードがそれぞれ接続される。そして、各アームにおける各npn型トランジスタの接続点は、第1MG110の各コイルの中性点112とは異なる端部にそれぞれ接続される。
第1インバータ210は、バッテリ150から供給される直流電流を交流電流に変換し、第1MG110に供給する。また、第1インバータ210は、第1MG110により発電された交流電流を直流電流に変換する。
第2インバータ220は、U相アーム、V相アームおよびW相アームを含む。U相アーム、V相アームおよびW相アームは並列に接続される。U相アーム、V相アームおよびW相アームは、それぞれ、直列に接続された2つのnpn型トランジスタを有する。各npn型トランジスタのコレクタ−エミッタ間には、エミッタ側からコレクタ側へ電流を流すダイオードがそれぞれ接続される。そして、各アームにおける各npn型トランジスタの接続点は、第2MG120の各コイルの中性点122とは異なる端部にそれぞれ接続される。
第2インバータ220は、バッテリ150から供給される直流電流を交流電流に変換し、第2MG120に供給する。また、第2インバータ220は、第2MG120により発電された交流電流を直流電流に変換する。
コンバータ200、第1インバータ210および第2インバータ220は、MG−ECU172により制御される。MG−ECU172は、コンバータ200、第1インバータ210および第2インバータ220の制御機能の他、コンバータ200、第1インバータ210および第2インバータ220のフェール(異常)を検出する機能を有する。
たとえば、電圧センサ180により検出されるシステム電圧VH、電流センサ(図示せず)により検出される入出力電流、温度センサ(図示せず)により検出されるコンバータ200、第1インバータ210および第2インバータ220の温度などがしきい値以上であると、フェールを検出する。MG−ECU172がフェールを検出した場合、フェールを表わすフェール信号がMG−ECU172からPM−ECU170に送信される。
SMR230は、バッテリ150と充電器240との間に設けられる。SMR230は、バッテリ150と電気システムとを接続した状態および遮断した状態を切換えるリレーである。SMR230が開いた状態であると、バッテリ150が電気システムから遮断される。SMR230が閉じた状態であると、バッテリ150が電気システムに接続される。
すなわち、SMR230が開いた状態であると、バッテリ150が、コンバータ200および充電器240などから電気的に遮断される。SMR230が閉じた状態であると、バッテリ150から、コンバータ200および充電器240などと電気的に接続される。
SMR230の状態は、PM−ECU170により制御される。たとえば、PM−ECU170が起動すると、SMR230が閉じられる。PM−ECU170が停止する際、SMR230が開かれる。
充電器240は、バッテリ150とコンバータ200との間に接続される。図4に示すように、充電器240は、AC/DC変換回路242と、DC/AC変換回路244と、絶縁トランス246と、整流回路248とを含む。
AC/DC変換回路242は、単相ブリッジ回路から成る。AC/DC変換回路242は、充電器ECU174からの駆動信号に基づいて、交流電力を直流電力に変換する。また、AC/DC変換回路242は、コイルをリアクトルとして用いることにより電圧を昇圧する昇圧チョッパ回路としても機能する。
DC/AC変換回路244は、単相ブリッジ回路から成る。DC/AC変換回路244は、充電器ECU174からの駆動信号に基づいて、直流電力を高周波の交流電力に変換して絶縁トランス246へ出力する。
絶縁トランス246は、磁性材から成るコアと、コアに巻回された一次コイルおよび二次コイルを含む。一次コイルおよび二次コイルは、電気的に絶縁されており、それぞれDC/AC変換回路244および整流回路248に接続される。絶縁トランス246は、DC/AC変換回路244から受ける高周波の交流電力を一次コイルおよび二次コイルの巻数比に応じた電圧レベルに変換して整流回路248へ出力する。整流回路248は、絶縁トランス246から出力される交流電力を直流電力に整流する。
AC/DC変換回路242とDC/AC変換回路244との間の電圧(平滑コンデンサの端子間電圧)は、電圧センサ182により検出され、充電器ECU174に入力される。また、充電器240の出力電流は、電流センサ184により検出され、充電器ECU174に入力される。さらに、充電器240の温度は、温度センサ186により検出され、充電器ECU174に入力される。
充電器ECU174は、車両外部の電源からバッテリ150の充電が行なわれるとき、充電器240を駆動するための駆動信号を生成して充電器240へ出力する。充電器ECU174は、充電器240の制御機能の他、充電器240のフェール検出機能を有する。電圧センサ182により検出される電圧、電流センサ184により検出される電流、温度センサ186により検出される温度などがしきい値以上であると、充電器240のフェールが検出される。フェールが検出されると、フェールを示すフェール信号が充電器ECU174からPM−ECU170に送信される。
インレット250は、たとえばプラグインハイブリッド車の側部に設けられる。インレット250には、プラグインハイブリッド車と外部の電源402とを連結する充電ケーブル300のコネクタが接続される。
プラグインハイブリッド車と外部の電源402とを連結する充電ケーブル300は、コネクタ310と、プラグ320と、CCID(Charging Circuit Interrupt Device)330とを含む。
充電ケーブル300のコネクタ310は、プラグインハイブリッド車に設けられたインレット250に接続される。コネクタ310には、スイッチ312が設けられる。充電ケーブル300のコネクタ310が、プラグインハイブリッド車に設けられたインレット250に接続された状態でスイッチ312が閉じると、充電ケーブル300のコネクタ310が、プラグインハイブリッド車に設けられたインレット250に接続された状態であることを表わすコネクタ信号CNCTがPM−ECU170に入力される。
スイッチ312は、充電ケーブル300のコネクタ310をハイブリッド車のインレット250に係止する係止金具に連動して開閉する。係止金具は、コネクタ310に設けられたボタンを操作者が押すことにより揺動する。
たとえば、充電ケーブル300のコネクタ310がハイブリッド車に設けられたインレット250に接続した状態で、操作者が、図5に示すコネクタ310のボタン314から指を離した場合、係止金具316がハイブリッド車に設けられたインレット250に係合するとともに、スイッチ312が閉じる。操作者がボタン314を押すと、係止金具316とインレット250との係合が解除されるとともに、スイッチ312が開く。なお、スイッチ312を開閉する方法はこれに限らない。
図4に戻って、充電ケーブル300のプラグ320は、家屋に設けられたコンセント400に接続される。コンセント400には、プラグインハイブリッド車の外部の電源402から交流電力が供給される。
CCID330は、リレー332およびコントロールパイロット回路334を有する。リレー332が開いた状態では、プラグインハイブリッド車の外部の電源402からプラグインハイブリッド車へ電力を供給する経路が遮断される。リレー332が閉じた状態では、プラグインハイブリッド車の外部の電源402からプラグインハイブリッド車へ電力を供給可能になる。リレー332の状態は、充電ケーブル300のコネクタ310がプラグインハイブリッド車のインレット250に接続された状態でPM−ECU170により制御される。
コントロールパイロット回路334は、充電ケーブル300のプラグ320がコンセント400、すなわち外部の電源402に接続され、かつコネクタ310がプラグインハイブリッド車に設けられたインレット250に接続された状態において、コントロールパイロット線にパイロット信号(方形波信号)CPLTを送る。パイロット信号は、コントロールパイロット回路334内に設けられた発振器から発振される。
コントロールパイロット回路334は、充電ケーブル300のプラグ320がコンセント400に接続されると、コネクタ310がプラグインハイブリッド車に設けられたインレット250から外されていても、一定のパイロット信号CPLTを出力し得る。ただし、コネクタ310がプラグインハイブリッド車に設けられたインレット250から外された状態で出力されたパイロット信号CPLTを、PM−ECU170は検出できない。
充電ケーブル300のプラグ320がコンセント400に接続され、かつコネクタ310がプラグインハイブリッド車のインレット250に接続されると、コントロールパイロット回路334は、予め定められたパルス幅(デューティサイクル)のパイロット信号CPLTを発振する。
パイロット信号CPLTのパルス幅により、供給可能な電流容量がプラグインハイブリッド車に通知される。たとえば、充電ケーブル300の電流容量がプラグインハイブリッド車に通知される。パイロット信号CPLTのパルス幅は、外部の電源402の電圧および電流に依存せずに一定である。
一方、用いられる充電ケーブルの種類が異なれば、パイロット信号CPLTのパルス幅は異なり得る。すなわち、パイロット信号CPLTのパルス幅は、充電ケーブルの種類毎に定められ得る。
本実施の形態においては、充電ケーブル300によりプラグインハイブリッド車と外部の電源402とが連結された状態において、外部の電源402から供給された電力がバッテリ150に充電される。バッテリ150の充電時には、SMR230、CCID330内のリレー332が閉じられる。
外部の電源402の交流電圧VACは、プラグインハイブリッド車の内部に設けられた電圧センサ188により検出される。検出された電圧VACは、PM−ECU170に送信される。
図6を参照して、PM−ECU170の機能ついてさらに説明する。なお、以下に説明する機能はソフトウエアにより実現するようにしてもよく、ハードウェアにより実現するようにしてもよい。
PM−ECU170は、フェール検出部500と、フェール確定部502と、フェールセーフ部504と、維持部506と、遮断部508と、充電再開部510と、カウント部512と、停止部514とを備える。
フェール検出部500は、プラグインハイブリッド車の電気システムのフェールを検出する。PM−ECU170は、フェール信号をMG−ECU172もしくは充電器ECU174から受取ることにより、電気システムのフェールを検出する。なお、PM−ECU170において直接電気システムのフェールを検出するようにしてもよい。
PM−ECU170が受信するフェール信号は、ノイズである場合がある。したがって、PM−ECU170がフェールを検出した場合、フェールが誤って検出された可能性がある。
フェール確定部502は、電気システムのフェールを継続して検出した時間が予め定められた確定時間α以上である場合、電気システムのフェールを確定する。すなわち、電気システムのフェールが誤検出されたのではないと判定される。一方、電気システムのフェールを継続して検出した時間が確定時間αより短い場合、フェールが誤検出されたと判定される。
フェールセーフ部504は、プラグインハイブリッド車の走行中であって、外部の電源402から供給される電力をバッテリ150に充電している状態ではない場合に電気システムのフェールが確定した場合、第2MG120に供給する電力を低減するフェールセーフを実行する。より具体的には、第2MG120に供給する電力の最大値が低減される。
維持部506は、プラグインハイブリッド車の走行中であって、外部の電源402から供給される電力をバッテリ150に充電している状態ではない場合に電気システムのフェールが検出された場合、電気システムのフェールが確定するまで、電気システムが作動した状態を維持する。
遮断部508は、外部の電源402から供給される電力をバッテリ150に充電している状態で、電気システムのフェールが検出された場合、電気システムのフェールを継続して検出した時間が確定時間α以上になる前に、バッテリ150と外部の電源402との電気的な接続を遮断する。すなわち、フェールが確定する前に、バッテリ150と外部の電源402との電気的な接続が遮断される。たとえば、CCID330内のリレー332が開かれる。バッテリ150と外部の電源402との電気的な接続が遮断される際、充電器240は、充電を停止するように制御される。
充電再開部510は、電気システムのフェールが確定する前に電気システムのフェールを検出しなくなった場合、バッテリ150と外部の電源402とを電気的に接続する。たとえば、CCID330内のリレー332が閉じられる。充電器240は、充電を再開するように制御される。
カウント部512、確定時間αよりも短い時間だけ電気システムのフェールを継続して検出した回数をカウントする。
停止部514は、電気システムのフェールが確定した場合、電気システムを停止する。より具体的には、PM−ECU170、MG−ECU172および充電ECU174の電源をオフすることにより、電気システムの全ての機能が停止される。
また、停止部514は、確定時間αよりも短い時間だけ電気システムのフェールを継続して検出した回数が予め定められた確定回数n以上であると、電気システムを停止する。
図7〜10を参照して、PM−ECU170が実行するプログラムの制御構造について説明する。なお、PM−ECU170により実行されるプログラムをCD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)などの記録媒体に記録して市場に流通させてもよい。
S100にて、PM−ECU170は、外部の電源402から供給される電力をバッテリ150に充電している状態であるか否かを判断する。外部の電源402から供給される電力をバッテリ150に充電している状態であると(S100にてYES)、処理はS110に移される。もしそうでないと(S100にてNO)、すなわち、プラグインハイブリッド車の走行中であると、処理はS180に移される。
S110にて、PM−ECU170は、フェール信号を受信したか否かを判断する。フェール信号を受信すると(S110にてYES)、処理はS120に移される。もしそうでないと(S110にてNO)、処理はS150に移される。
S120にて、PM−ECU170は、フェール信号を受信した、すなわち電気システムのフェールを検出したフェール継続時間CCGFAILが零であるか否かを判断する。フェール継続時間CCGFAILが零であると(S120にてYES)、処理はS122に移される。もしそうでないと(S120にてNO)、処理はS124に移される。
S122にて、PM−ECU170は、充電中断回数カウンタNCGSTPのカウント数を一つ増加する。S124にて、PM−ECU170は、フェール継続時間CCGFAILの計測値を増加する。たとえば、予め定められた時間だけ計測値が増加される。
S130にて、PM−ECU170は、フェール継続時間CCGFAILが確定時間α以上であるか否かを判定する。フェール継続時間CCGFAILが確定時間α以上であると(S130にてYES)、処理はS132に移される。もしそうでないと(S130にてNO)、処理はS140に移される。
S132にて、PM−ECU170は、電気システムのフェールを確定する。S134にて、PM−ECU170は、電気システムを停止する。その後、この処理は終了する。
S140にて、PM−ECU170は、充電中断フラグXCGSTPをセットする。すなわち、充電が中断される。S142にて、PM−ECU170は、バッテリ150と外部の電源402との電気的な接続を遮断する。S144にて、PM−ECU170は、充電中断時間CCGSTPの計測値を増加する。たとえば、予め定められた時間だけ計測値が増加される。その後、処理はS160に移される。
S150にて、PM−ECU170は、フェール継続時間CCGFAILをクリアする。S152にて、PM−ECU170は、充電中断時間CCGSTPが予め定められた中断設定時間β(β>α)以上であるか否かを判断する。充電中断時間CCGSTPが中断設定時間β以上であると(S152にてYES)、処理はS154に移される。もしそうでないと(S152にてNO)、処理はS160に移される。
S154にて、PM−ECU170は、充電中断フラグXCGSTPをクリアする。すなわち、充電が再開される。S156にて、PM−ECU170は、バッテリ150と外部の電源402とを電気的に接続する。S158にて、PM−ECU170は、充電中断時間CCGSTPをクリアする。その後、処理はS160に移される。
S160にて、PM−ECU170は、中断回数モニタ時間CCGFmがフェールモニタ時間γ(γ>>β)以上あるか否かを判断する。中断回数モニタ時間CCGFmがフェールモニタ時間γ以上であると(S160にてYES)、処理はS162に移される。もしそうでないと(S160にてNO)、処理はS164に移される。S162にて、PM−ECU170は、中断回数モニタ時間CCGFmおよび充電中断回数カウンタNCGSTPをクリアする。
S164にて、PM−ECU170は、充電中断回数カウンタNCGSTPが確定回数n以上であるか否かを判断する。充電中断回数カウンタNCGSTPが確定回数n以上であると(S164にてYES)、処理はS170に移される。もしそうでないと(S164にてNO)、処理はS166に移される。S166にて、PM−ECU170は、中断回数モニタ時間CCGFmの計測値を増加する。たとえば、予め定められた時間だけ計測値が増加される。その後、処理はS100に戻される。
S170にて、PM−ECU170は、フェール信号の認識フェールを確定する。S172にて、PM−ECU170は、電気システムを停止する。その後、この処理は終了する。
S180にて、PM−ECU170は、フェール信号を受信したか否かを判断する。フェール信号を受信すると(S180にてYES)、処理はS182に移される。もしそうでないと(S180にてNO)、処理はS186に移される。
S182にて、PM−ECU170は、フェール継続時間CCGFAILの計測値を増加する。たとえば、予め定められた時間だけ計測値が増加される。S184にて、PM−ECU170は、電気システムが作動した状態を維持する。S186にて、PM−ECU170は、フェール継続時間CCGFAILをクリアする。その後、処理はS100に戻される。
S188にて、PM−ECU170は、フェール継続時間CCGFAILが確定時間α以上であるか否かを判定する。フェール継続時間CCGFAILが確定時間α以上であると(S188にてYES)、処理はS190に移される。もしそうでないと(S188にてNO)、処理はS100に戻される。
S190にて、PM−ECU170は、電気システムのフェールを確定する。S192にて、PM−ECU170は、第2MG120に供給する電力を低減する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態におけるPM−ECU170の動作について説明する。
外部の電源402から供給される電力をバッテリ150に充電している状態において(S100にてYES)、フェール信号が受信されると(S110にてYES)、フェール継続時間CCGFAILが零であるか否かが判断される(S120)。
フェール継続時間CCGFAILが零であると(S120にてYES)、充電中断回数カウンタNCGSTPのカウント数が一つ増加される(S122)。また、フェール継続時間CCGFAILの計測値が増加される(S124)。
フェール継続時間CCGFAILが確定時間αよりも短いと(S130にてNO)、充電中断フラグXCGSTPがセットされ(S140)、図11の時間T1に示すように、バッテリ150と外部の電源402との電気的な接続が遮断される(S142)。その後、充電中断時間CCGSTPの計測値が増加される(S144)。
これにより、フェールが検出された場合には、誤検出の可能性があっても、電気システムのフェールが確定する前にバッテリ150の充電を停止し、過充電などを防止することができる。そのため、電源402のコンセント400が設けられた家屋のブレーカは、電力供給が可能である状態を維持することができる。その結果、家屋に設けられたブレーカにより電力供給が停止される頻度を低減することができる。
図11の時間T2に示すように、フェール継続時間CCGFAILが確定時間α以上になると(S130にてYES)、電気システムのフェールが確定されて(S132)、電気システムが停止される(S132)。これにより、バッテリ150の蓄電機構の充電および放電を含む、電気システムの全ての機能を停止することができる。そのため、過充電および過放電などを防止することができる。
ところで、PM−ECU170が受信したフェール信号は、ノイズである場合がある。図12に示すように、時間T3でフェール信号を受信した後、フェール継続時間CCGFAILが確定時間α以上になる前に、すなわちフェールが確定される前にフェール信号が受信されなくなると(S110にてNO)、受信したフェール信号はノイズである可能性が高い。この場合、フェール継続時間CCGFAILがクリアされる(S150)。
充電中断時間CCGSTPが中断設定時間βより短い間は、充電の中断は継続される。図12の時間T4において、充電中断時間CCGSTPが中断設定時間β以上になると(S152にてYES)、充電中断フラグXCGSTPがクリアされ(S154)、バッテリ150と外部の電源402とが電気的に接続される(S156)。これにより、バッテリ150の充電を再開することができる。そのため、バッテリ150を確実に充電することができる。なお、充電中断時間CCGSTPはクリアされる(S158)。
フェール継続時間CCGFAILが確定時間αよりも短い間は(S130にてNO)、中断回数モニタ時間CCGFmがフェールモニタ時間γ以上あるか否かが判断される(S160)。中断回数モニタ時間CCGFmがフェールモニタ時間γよりも短いと(S160にてNO)、充電中断回数カウンタNCGSTPが確定回数n以上であるか否かが判断される(S164)。充電中断回数カウンタNCGSTPが確定回数nより少ないと(S164にてNO)、中断回数モニタ時間CCGFmの計測値が増加される(S166)。
図13に示すように、時間T5において充電中断回数カウンタNCGSTPが増加し始めた後、充電中断回数カウンタNCGSTPが確定回数n以上になる前に、時間T6において中断回数モニタ時間CCGFmがフェールモニタ時間γ以上になると(S160にてYES)、中断回数モニタ時間CCGFmおよび充電中断回数カウンタNCGSTPがクリアされる(S162)。
一方、図14に示すように、時間T7において充電中断回数カウンタNCGSTPが増加し始めた後、中断回数モニタ時間CCGFmがフェールモニタ時間γ以上になる前に、充電中断回数カウンタNCGSTPが確定回数n以上になると(S164にてYES)、フェール信号の認識フェールが確定され(S170)、電気システムが停止される(S172)。
これにより、ノイズが多いためにバッテリ150の充電に障害をもたらし得る場合には、バッテリ150の充電および放電を含めて、電気システムの全ての機能を停止することができる。そのため、過充電および過放電などを防止することができる。
外部の電源402から供給される電力をバッテリ150に充電している状態でない場合(S100にてNO)、すなわちプラグインハイブリッド車が走行中である場合に、フェール信号が受信されると(S180にてYES)、フェール継続時間CCGFAILの計測値が増加される(S182)。
プラグインハイブリッド車が走行中である場合には、図15の時間T9においてフェール信号を受信しても、電気システムが作動した状態が維持される(S184)。これにより、電気システムのフェールを誤検出した可能性がある状態では、バッテリ150の放電を含めて、電気システムの機能を維持することができる。そのため、電気システムのフェールを誤検出した場合には、第2MG120による走行が可能な状態を維持することができる。
時間T10において、フェール継続時間CCGFAILが確定時間α以上になると(S188にてYES)、電気システムのフェールが確定され(S190)、第2MG120に供給する電力が低減される(S192)。すなわち、フェールセーフが実行される。これにより、過放電などを防止することができる。
図16に示すように、時間T11でフェール信号を受信した後、フェール継続時間CCGFAILが確定時間α以上になる前に、すなわちフェールが確定される前にフェール信号が受信されなくなると(S180にてNO)、受信したフェール信号はノイズである可能性が高い。この場合、フェール継続時間CCGFAILがクリアされる(S186)。
以上のように、本実施の形態に係る制御装置によれば、フェール信号が受信されると、フェール継続時間CCGFAILが確定時間α以上になる前に、バッテリと外部の電源との電気的な接続が遮断される。これにより、フェールが検出された場合には、誤検出の可能性があっても、電気システムのフェールが確定する前にバッテリの充電を停止し、過充電などを防止することができる。そのため、外部の電源のコンセントが設けられた家屋のブレーカは、電力供給が可能である状態を維持することができる。その結果、家屋に設けられたブレーカにより電力供給が停止される頻度を低減することができる。
なお、充電器240を用いてバッテリ150を充電する代わりに、図17に示すように、第1インバータ210および第2インバータ220を用いてバッテリ150を充電するようにしてもよい。
以下、第1インバータ210および第2インバータ220を用いてバッテリ150を充電する構成について説明する。
プラグインハイブリッド車には、DFR(Dead Front Relay)260と、LCフィルタ270とが設けられる。DFR260は、第1MG110の中性点112および第2MG120の中性点122に接続される。DFR260は、プラグインハイブリッド車の電気システムと外部の電源とを接続した状態および遮断した状態を切換えるリレーである。DFR260が開いた状態であると、プラグインハイブリッド車の電気システムが外部の電源から遮断される。DFR260が閉じた状態であると、プラグインハイブリッド車の電気システムが外部の電源に接続される。LCフィルタ270は、DFR260とインレット250との間に設けられる。
第1インバータ210および第2インバータ220において、U相コイルとU相アームの組、V相コイルとV相アームの組およびW相コイルとW相アームの組は、それぞれコンバータ200と同様の構成を有する。したがって、第1インバータ210および第2インバータ220は、車両外部の電源から供給された電力をバッテリ150に充電する際に電圧を昇圧できる。たとえば、100Vの電圧が200V程度の電圧に昇圧される。
図18を参照して、外部の電源402によりバッテリ150を充電する際におけるコンバータ200、第1インバータ210および第2インバータ220の動作について説明する。図18には、図17に示す回路図のうちの充電に関する部分を示す。
図18では、図17の第1インバータ210および第2インバータ220のうちのU相アーム212,222が代表として示されている。第1MG110および第2MG120のコイルのうちのU相コイル114,124が代表として示されている。他の2相の回路は、U相の回路と同様に作動する。そのため、ここではそれらの詳細な説明は繰り返さない。
前述したように、第1MG110のU相コイル114と第1インバータ210のU相アーム212との組、および第2MG120のU相コイル124と第2インバータ220のU相アーム222との組は、それぞれコンバータ200と同様の構成を有する。
外部の電源402の電圧VAC>0である場合、すなわちライン410の電圧VXがライン420の電圧VYよりも高い場合、コンバータ200のトランジスタ601はON状態にされ、トランジスタ602はOFF状態にされる。第1インバータ210のトランジスタ612が外部の電源402の電圧VACに応じた周期およびデューティー比でスイッチングされる。トランジスタ611がOFF状態またはダイオード711の導通に同期して導通されるスイッチング状態に制御される。第2インバータ220のトランジスタ621はOFF状態にされ、トランジスタ622はON状態にされる。
第1インバータ210のトランジスタ612がON状態であると、電流がU相コイル114、トランジスタ612、ダイオード722、U相コイル124の順で流れる。U相コイル114およびU相コイル124に蓄積されたエネルギは、第1インバータ210のトランジスタ612がOFF状態になると放出される。放出されたエネルギ、すなわち電力は、第1インバータ210のダイオード711およびコンバータ200のトランジスタ601を経由してバッテリ150に供給される。
なお、第1インバータ210のダイオード711による損失を低減させるために、ダイオード711の導通期間に同期させてトランジスタ611を導通させても良い。外部の電源の電圧VACおよびシステム電圧(コンバータ200とインバータとの間における電圧)VHの値に基づいて、第1インバータ210のトランジスタ612のスイッチングの周期およびデューティー比が定められる。
外部の電源402の電圧VAC<0である場合、すなわちライン410の電圧VXがライン420の電圧VYよりも低い場合、コンバータ200のトランジスタ601はON状態にされ、トランジスタ602はOFF状態にされる。第2インバータ220ではトランジスタ622が電圧VACに応じた周期およびデューティー比でスイッチングされ、トランジスタ621がOFF状態またはダイオード721の導通に同期して導通されるスイッチング状態にされる。第1インバータ210のトランジスタ611はOFF状態にされ、トランジスタ612はON状態にされる。
第2インバータ220のトランジスタ622がON状態であると、電流がU相コイル124、トランジスタ622、ダイオード712、U相コイル114の順で流れる。U相コイル114およびU相コイル124に蓄積されたエネルギは、第2インバータ220のトランジスタ622がOFF状態になると放出される。放出されたエネルギ、すなわち電力は、第2インバータ220のダイオード721およびコンバータ200のトランジスタ601を経由してバッテリ150に供給される。
なお、第2インバータ220のダイオード721による損失を低減させるために、ダイオード721の導通期間に同期させてトランジスタ621を導通させても良い。外部の電源の電圧VACおよびシステム電圧VHの値に基づいて、トランジスタ622のスイッチングの周期およびデューティー比が定められる。
バッテリ150の充電時には、SMR230、DFR260およびCCID330内のリレー332が閉じられる。フェール信号を受信したことによりバッテリ150の充電を中断する際には、CCID330内のリレー332に加えて、DFR260が開かれる。さらに、第1インバータ210および第2インバータ220のトランジスタがOFF状態にされる。すながち、ゲートが遮断される。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100 エンジン、110 第1MG、120 第2MG、130 動力分割機構、140 減速機、150 バッテリ、160 前輪、170 PM−ECU、172 MG−ECU、174 充電器ECU、176 電源ECU、180,188 電圧センサ、182,184 電流センサ、186 温度センサ、200 コンバータ、210 第1インバータ、220 第2インバータ、230 SMR、240 充電器、242 AC/DC変換回路、244 DC/AC変換回路、246 絶縁トランス、248 整流回路、250 インレット、260 DFR、270 LCフィルタ、300 充電ケーブル、310 コネクタ、312 スイッチ、320 プラグ、330 CCID、332 リレー、334 コントロールパイロット回路、400 コンセント、402 電源、500 フェール検出部、502 フェール確定部、504 フェールセーフ部、506 維持部、508 遮断部、510 充電再開部、512 カウント部、514 停止部。
Claims (6)
- 車両に搭載された蓄電機構および連結器を介して前記車両に連結される前記車両の外部の電源を接続した状態と遮断した状態とを切換えるための切換手段が設けられ、前記電源から供給される電力を前記蓄電機構に充電する電気システムの制御装置であって、
前記電気システムの異常を検出するための手段と、
前記電気システムの異常を継続して検出した時間が予め定められたしきい値以上である場合、前記電気システムの異常を確定するための手段と、
前記電気システムの異常が検出された場合、前記電気システムの異常を継続して検出した時間が前記しきい値以上になる前に、前記蓄電機構および前記電源を遮断するように前記切換手段を制御するための制御手段とを備える、電気システムの制御装置。 - 前記電気システムの異常が確定する前に前記電気システムの異常を検出しなくなった場合、前記蓄電機構および前記電源を接続するように前記切換手段を制御するための手段をさらに備える、請求項1に記載の電気システムの制御装置。
- 前記しきい値よりも短い時間だけ前記電気システムの異常を継続して検出した回数をカウントするための手段と、
前記しきい値よりも短い時間だけ前記電気システムの異常を継続して検出した回数が予め定められた回数以上であると、前記電気システムを停止するための手段をさらに備える、請求項1または2に記載の電気システムの制御装置。 - 前記制御手段は、前記電源から供給される電力を前記蓄電機構に充電している状態で、前記電気システムの異常が検出された場合、前記電気システムの異常を継続して検出した時間が前記しきい値以上になる前に、前記蓄電機構および前記電源を遮断するように前記切換手段を制御するための手段を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の電気システムの制御装置。
- 前記車両は、前記蓄電機構の電力が供給されるモータからの駆動力により走行し、
前記車両の走行中に前記電気システムの異常が検出された場合、前記電気システムの異常が確定するまで、前記電気システムが作動した状態を維持するための手段と、
前記電気システムの異常が確定した場合、前記モータに供給する電力を低減するための手段とをさらに備える、請求項4に記載の電気システムの制御装置。 - 前記電気システムの異常が確定した場合、前記電気システムを停止するための手段をさらに備える、請求項1〜4のいずれかに記載の電気システムの制御装置。
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