JP2009189153A - 電動車両および電動車両の異常部位特定方法 - Google Patents

電動車両および電動車両の異常部位特定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】車両走行用の電力を蓄電可能な蓄電装置を車両外部の交流電源から充電可能な電動車両において、充電経路の異常部位を特定可能とする。
【解決手段】DFRおよびCCIDリレーのオフ時に電圧VACが非零のとき(S10,S20にてYES)、交流電源の接続有無が判定される(S30)。電源接続時(S30にてYES)、電圧VACが交流と判定されると(S50にてYES)、CCIDリレーのオン固着異常と特定される(S60)。一方、電源非接続時(S30にてNO)、インバータの停止に拘わらず電圧VACが非零を示すとき、第2放電抵抗の断線と特定され(S80)、インバータの停止により電圧VACが零を示すときは、DFRのオン固着異常と特定される(S110)。
【選択図】図9

Description

この発明は、車両走行用の電力を蓄電可能な蓄電装置を車両外部の交流電源から充電可能な電動車両において充電経路の異常を特定する技術に関する。
特許第2695083号公報(特許文献1)は、車両外部の交流電源から車載直流電源を充電可能な電動機駆動及び動力処理装置を開示する。この装置は、蓄電池と、インバータIA,IBと、誘導電動機MA,MBと、制御ユニットとを備える。誘導電動機MA,MBは、Y結線された巻線CA,CBをそれぞれ含む。巻線CA,CBの中性点NA,NBには、EMIフィルターを介して入力/出力ポートが接続される。インバータIA,IBは、それぞれ誘導電動機MA,MBに対応して設けられ、それぞれ巻線CA,CBに接続される。インバータIA,IBは、蓄電池に並列に接続される。
この装置においては、再充電モード時、入力/出力ポートに接続される単相電源から巻線CA,CBの中性点NA,NBに交流電力が与えられる。そして、その中性点NA,NBに与えられた交流電力をインバータIA,IBを用いて直流電力に変換し、蓄電池を充電することができる。(特許文献1参照)。
特許第2695083号公報 特許第3915219号公報
車両において何らかの異常が発生したとき、確実なフェールセーフや修理を実現するために異常部位を特定する必要がある。そして、上記公報に開示された装置のように車両外部の電源から蓄電装置を充電可能な電動車両においては、充電経路の異常部位を特定する必要があるところ、上記公報には、充電経路の異常部位を特定する手法については特に検討されていない。
そこで、この発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、その目的は、車両走行用の電力を蓄電可能な蓄電装置を車両外部の交流電源から充電可能な電動車両であって、充電経路の異常部位を特定可能な電動車両を提供することである。
また、この発明の別の目的は、車両走行用の電力を蓄電可能な蓄電装置を車両外部の交流電源から充電可能な電動車両において、充電経路の異常部位を特定可能な異常部位特定方法を提供することである。
この発明によれば、電動車両は、車両走行用の電力を蓄電可能な蓄電装置を車両外部の交流電源から充電可能な電動車両であって、受電部と、電圧変換装置と、第1のリレーと、電圧センサと、制御装置とを備える。受電部は、交流電源から供給される電力を受電可能に構成される。電圧変換装置は、受電部によって受電された交流電力を電圧変換して蓄電装置へ出力可能に構成される。第1のリレーは、受電部と電圧変換装置との間に配設される電力線対に設けられる。電圧センサは、第1のリレーと受電部との間において電力線対間の電圧を検出する。制御装置は、交流電源から蓄電装置の充電を制御する。制御装置は、リレー操作部と、接続判定部と、異常特定部とを含む。リレー操作部は、受電部に接続される車両外部の充電ケーブルから当該電動車両へ送信される制御信号の電位を操作することによって、充電ケーブルに設けられる第2のリレーを遠隔操作可能に構成される。接続判定部は、充電ケーブルによって交流電源が受電部に接続されているか否かを判定する。異常特定部は、第1のリレーがオフされ、かつ、リレー操作部によって第2のリレーがオフされている場合に電圧センサによって電圧が検出されているとき、接続判定部の判定結果および電圧センサの検出結果に基づいて、第2のリレーに異常が発生しているか、それとも当該電動車両内で異常が発生しているかを特定する。
好ましくは、異常特定部は、電圧変換装置の動作停止によって電圧センサの検出値が略零になると、第1のリレーに異常が発生していると特定する。
好ましくは、電動車両は、コンデンサと、放電抵抗とをさらに備える。コンデンサは、第1のリレーと受電部との間において電力線間に接続される。放電抵抗は、第1のリレーと受電部との間においてコンデンサに並列に接続され、コンデンサの蓄積電荷を放電である。異常特定部は、電圧変換装置の動作停止によっても電圧センサの検出値が非零のとき、放電抵抗が断線していると特定する。
好ましくは、異常特定部は、接続判定部によって交流電源が受電部に接続されていると判定され、かつ、電圧センサの検出値が交流電圧を示すとき、第2のリレーに異常が発生していると特定する。
好ましくは、電圧変換装置は、第1および第2の交流電動機と、第1および第2のインバータとを含む。第1および第2の交流電動機は、星形結線された第1の多相巻線および星形結線された第2の多相巻線をそれぞれ固定子巻線として含む。第1および第2のインバータは、第1および第2の交流電動機にそれぞれ対応して設けられ、各インバータは、蓄電装置と電力を授受可能に構成される。電力線対は、第1の多相巻線の中性点および第2の多相巻線の中性点に接続される。
また、この発明によれば、異常部位特定方法は、車両走行用の電力を蓄電可能な蓄電装置を車両外部の交流電源から充電可能な電動車両の異常部位特定方法である。電動車両は、受電部と、電圧変換装置と、第1のリレーと、電圧センサとを備える。受電部は、交流電源から供給される電力を受電可能に構成される。電圧変換装置は、受電部によって受電された交流電力を電圧変換して蓄電装置へ出力可能に構成される。第1のリレーは、受電部と電圧変換装置との間に配設される電力線対に設けられる。電圧センサは、第1のリレーと受電部との間において電力線対間の電圧を検出する。受電部に接続される車両外部の充電ケーブルには、第2のリレーが設けられる。異常部位特定方法は、第1および第2のリレーがオフされているときに電圧センサによって電圧が検出されているか否かを判定する第1のステップと、充電ケーブルによって交流電源が受電部に接続されているか否かを判定する第2のステップと、第1および第2のステップの判定結果に基づいて、第2のリレーに異常が発生しているか、それとも当該電動車両内で異常が発生しているかを特定する第3のステップとを含む。
好ましくは、第3のステップは、電圧変換装置の動作停止によって電圧センサの検出値が略零になると、第1のリレーに異常が発生していると特定するサブステップを含む。
好ましくは、電動車両は、コンデンサと、放電抵抗とをさらに備える。コンデンサは、第1のリレーと受電部との間において電力線間に接続される。放電抵抗は、第1のリレーと受電部との間においてコンデンサに並列に接続され、コンデンサの蓄積電荷を放電可能である。第3のステップは、電圧変換装置の動作停止によっても電圧センサの検出値が非零のとき、放電抵抗が断線していると特定するサブステップを含む。
好ましくは、第3のステップは、交流電源が受電部に接続されていると判定され、かつ、電圧センサの検出値が交流電圧を示すとき、第2のリレーに異常が発生していると特定するサブステップを含む。
この発明においては、交流電源から供給される電力を受電する受電部と受電された交流電力を電圧変換して蓄電装置へ出力する電圧変換装置との間に配設される電力線対に第1のリレーが設けられる。また、受電部に接続される車両外部の充電ケーブルに第2のリレーが設けられる。そして、第1および第2のリレーがオフされている場合に電圧センサによって第1のリレーと受電部との間において電圧が検出されているとき、交流電源と受電部との接続状態および電圧センサの検出結果に基づいて充電経路の異常部位が特定される。
したがって、この発明によれば、車両走行用の電力を蓄電可能な蓄電装置を車両外部の交流電源から充電可能な電動車両において充電経路の異常部位を特定することができる。そして、異常部位が特定されることによって、その後の確実なフェールセーフや修理を実現することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1は、この発明の実施の形態による電動車両の一例として示されるハイブリッド車両のパワートレーン構成を示した図である。図1を参照して、このハイブリッド車両10は、エンジン100と、第1MG(Motor Generator)110と、第2MG120と、動力分割機構130と、駆動輪140とを備える。また、ハイブリッド車両10は、蓄電装置150と、SMR(System Main Relay)250と、昇圧コンバータ200と、第1インバータ210と、第2インバータ220と、第1コンデンサC1と、第2コンデンサC2と、第1放電抵抗R1と、電圧センサ181とをさらに備える。さらに、ハイブリッド車両10は、電力入力線ACL1,ACL2と、DFR(Dead Front Relay)260と、LCフィルタ280と、充電インレット270と、電圧センサ182と、電流センサ183と、ECU170とをさらに備える。
エンジン100、第1MG110および第2MG120は、動力分割機構130に連結される。そして、このハイブリッド車両10は、エンジン100および第2MG120の少なくとも一方からの駆動力によって走行する。エンジン100が発生する動力は、動力分割機構130によって2経路に分割される。すなわち、一方は駆動輪140へ伝達される経路であり、もう一方は第1MG110へ伝達される経路である。
第1MG110および第2MG120は、交流電動機であり、たとえば三相交流同期電動機から成る。第1MG110および第2MG120の各々は、Y結線された三相コイルをステータコイルとして含む。第1MG110は、動力分割機構130によって分割されたエンジン100の動力を用いて発電する。たとえば、蓄電装置150の充電状態(以下「SOC(State Of Charge)」とも称する。)が予め定められた値よりも低くなると、エンジン100が始動して第1MG110により発電が行なわれ、蓄電装置150が充電される。
第2MG120は、蓄電装置150に蓄えられた電力および第1MG110により発電された電力の少なくとも一方を用いて駆動力を発生する。そして、第2MG120の駆動力は、駆動輪140に伝達される。これにより、第2MG120はエンジン100をアシストしたり、第2MG120からの駆動力によって車両を走行させたりする。
なお、車両の制動時には、駆動輪140により第2MG120が駆動され、第2MG120が発電機として動作する。これにより、第2MG120は、走行エネルギーを電力に変換して制動力を発生する回生ブレーキとして機能する。そして、第2MG120により発電された電力は、蓄電装置150に蓄えられる。
動力分割機構130は、サンギヤと、ピニオンギヤと、キャリアと、リングギヤとを含む遊星歯車から成る。ピニオンギヤは、サンギヤおよびリングギヤと係合する。キャリアは、ピニオンギヤを自転可能に支持するとともに、エンジン100のクランクシャフトに連結される。サンギヤは、第1MG110の回転軸に連結される。リングギヤは第2MG120の回転軸および駆動輪140に連結される。
蓄電装置150は、充放電可能な直流電源であり、たとえば、ニッケル水素やリチウムイオン等の二次電池から成る。蓄電装置150の電圧は、たとえば200V程度である。蓄電装置150には、第1MG110および第2MG120によって発電される電力の他、後述のように、車両外部の電源から供給される電力が蓄えられる。なお、蓄電装置150として、大容量のキャパシタも採用可能であり、蓄電装置150は、第1MG110および第2MG120による発電電力や車両外部の電源からの電力を一時的に蓄え、その蓄えた電力を第2MG120へ供給可能な電力バッファであれば如何なるものでもよい。
SMR250は、蓄電装置150と昇圧コンバータ200との間に設けられる。SMR250は、蓄電装置150と、昇圧コンバータ200やインバータ210,220から成る電圧変換装置との電気的な接続/遮断を行なうためのリレーであり、ECU170からの制御信号SEによってオン/オフ制御される。すなわち、車両走行時および車両外部の電源から蓄電装置150の充電時、SMR250はオンされ、蓄電装置150は電圧変換装置に電気的に接続される。一方、車両システムの停止時、SMR250はオフされ、蓄電装置150は電圧変換装置から電気的に切離される。
第1コンデンサC1は、正極線PL1と負極線NLとの間に接続され、正極線PL1および負極線NLに含まれる電力変動成分を低減する。昇圧コンバータ200は、リアクトルと、正極線PL2および負極線NL間に直列に接続される上アームおよび下アームとを含む。上下各アームは、npn型トランジスタと、npn型トランジスタに逆並列に接続されるダイオードとから成る。リアクトルは、正極線PL1と上下アームの接続ノードとの間に接続される。
なお、npn型トランジスタとして、たとえば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を用いることができる。また、npn型トランジスタに代えて、パワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field-Effect Transistor)等の電力スイッチング素子を用いてもよい。
昇圧コンバータ200は、蓄電装置150から第1MG110または第2MG120へ電力が供給される際、ECU170からの制御信号PWCに基づいて、蓄電装置150から放電される電力を昇圧して第1MG110または第2MG120へ供給する。また、昇圧コンバータ200は、蓄電装置150を充電する際、制御信号PWCに基づいて、第1MG110または第2MG120から供給される電力を降圧して蓄電装置150へ出力する。
第2コンデンサC2は、正極線PL2と負極線NLとの間に接続され、正極線PL2および負極線NLに含まれる電力変動成分を低減する。第1放電抵抗R1は、第2コンデンサC2に並列に接続され、第2コンデンサC2の残留電荷を放電することができる。電圧センサ181は、正極線PL2と負極線NLとの間の電圧VHを検出し、その検出値をECU170へ出力する。
第1インバータ210は、U相アーム、V相アームおよびW相アームを含む。U相アーム、V相アームおよびW相アームは、正極線PL2と負極線NLとの間に並列に接続される。各相アームは、直列に接続された2つのnpn型トランジスタを含み、各npn型トランジスタにはダイオードが逆並列に接続される。各相アームにおける2つのnpn型トランジスタの接続点は、第1MG110における対応のコイル端であって中性点112とは異なる端部に接続される。
そして、第1インバータ210は、ECU170からの制御信号PWI1に基づいて、第1MG110により発電された交流電力を直流電力に変換して昇圧コンバータ200へ供給する。また、第1インバータ210は、エンジン100の始動時、制御信号PWI1に基づいて、昇圧コンバータ200から供給される直流電力を交流電力に変換して第1MG110へ供給する。
第2インバータ220も、第1インバータ210と同様の構成から成り、各相アームにおける2つのnpn型トランジスタの接続点は、第2MG120における対応のコイル端であって中性点122とは異なる端部に接続される。
そして、第2インバータ220は、ECU170からの制御信号PWI2に基づいて、昇圧コンバータ200から供給される直流電力を交流電力に変換して第2MG120へ供給する。また、第2インバータ220は、車両の制動時には、制御信号PWI2に基づいて、第2MG120により発電された交流電力を直流電流に電力して昇圧コンバータ200へ供給する。
さらに、車両外部の電源から蓄電装置150の充電が行なわれるとき、第1インバータ210および第2インバータ220は、車両外部の電源から第1MG110の中性点112および第2MG120の中性点122に与えられる交流電力をECU170からの制御信号PWI1,PWI2に基づいて直流電力に変換し、その変換した直流電力を昇圧コンバータ200へ供給する。
また、第1インバータ210は、ECU170からシャットダウン信号SD1を受けると、その動作を停止する。すなわち、第1インバータ210は、シャットダウン信号SD1を受けると、各相アームを形成する各npn型トランジスタのゲートを遮断する。
第2インバータ220も同様に、ECU170からシャットダウン信号SD2を受けると、その動作を停止する。すなわち、第2インバータ220は、シャットダウン信号SD2を受けると、各相アームを形成する各npn型トランジスタのゲートを遮断する。
DFR260は、第1MG110の中性点112と充電インレット270との間に配設される電力入力線ACL1と、第2MG120の中性点122と充電インレット270との間に配設される電力入力線ACL2とから成る電力線対に設けられる。DFR260は、充電インレット270と中性点112,122との電気的な接続/切離しを行なうためのリレーであり、ECU170からの制御信号DEによってオン/オフ制御される。すなわち、車両外部の電源から蓄電装置150の充電時、DFR260はオンされ、充電インレット270は中性点112,122に電気的に接続される。一方、車両外部の電源から蓄電装置150の非充電時、DFR260はオフされ、充電インレット270は中性点112,122から電気的に切離される。
LCフィルタ280は、DFR260と充電インレット270との間に設けられ、車両外部の電源から蓄電装置150の充電時、第1および第2インバータ210,220のスイッチング動作に応じて発生する高周波のノイズが車両外部の電源へ出力されるのを防止する。
充電インレット270は、車両外部の電源から充電電力を受電するための電力インターフェースである。車両外部の電源から蓄電装置150の充電時、充電インレット270には、車両外部の電源から車両へ電力を供給するための充電ケーブルのコネクタが接続される。
電圧センサ182は、LCフィルタ280と充電インレット270との間に設けられ、電力入力線ACL1と電力入力線ACL2との間の電圧VACを検出してECU170へ出力する。電流センサ183は、DFR260と第1MG110の中性点112との間に設けられ、車両外部の電源から蓄電装置150の充電時に電力入力線ACL1に流れる電流IACを検出してECU170へ出力する。なお、電流センサ183を電力入力線ACL2に設け、電力入力線ACL2に流れる電流を検出してもよい。
ECU170は、SMR250、昇圧コンバータ200、第1インバータ210、第2インバータ220およびDFR260を駆動するための各制御信号を生成し、これら各装置の動作を制御する。なお、ECU170の構成については、後ほど詳しく説明する。
図2は、図1に示したハイブリッド車両10の充電機構に関する部分の概略構成図である。図2を参照して、ハイブリッド車両10と車両外部の電源402とを連結する充電ケーブルは、コネクタ310と、プラグ320と、充電回路遮断装置(以下「CCID(Charging Circuit Interrupt Device)」とも称する。)330とを含む。
コネクタ310は、車両に設けられた充電インレット270に接続可能に構成される。コネクタ310には、リミットスイッチ312が設けられている。そして、コネクタ310が充電インレット270に接続されるとリミットスイッチ312が作動し、コネクタ310が充電インレット270に接続されたことを示すケーブル接続信号PISWがECU170に入力される。
プラグ320は、たとえば家屋に設けられた電源コンセント400に接続される。電源コンセント400には、電源402(たとえば系統電源)から交流電力が供給される。
CCID330は、CCIDリレー332と、コントロールパイロット回路334とを含む。CCIDリレー332は、充電ケーブル内の電力線対に設けられる。CCIDリレー332は、コントロールパイロット回路334によってオン/オフ制御される。そして、CCIDリレー332がオフされているときは、充電ケーブル内で電路が遮断され、CCIDリレー332がオンされると、電源402からハイブリッド車両10へ電力を供給可能になる。
コントロールパイロット回路334は、コネクタ310および充電インレット270を介して車両のECU170へパイロット信号CPLTを出力する。このパイロット信号CPLTは、コントロールパイロット回路334から車両のECU170へ定格電流を通知するとともに、ECU170によって操作されるパイロット信号CPLTの電位に基づいてECU170からCCIDリレー332を遠隔操作するための信号である。そして、コントロールパイロット回路334は、パイロット信号CPLTの電位変化に基づいてCCIDリレー332をオン/オフ制御する。
図3は、図2に示した充電機構をより詳細に説明するための図である。図3を参照して、CCID330は、CCIDリレー332およびコントロールパイロット回路334の他、電磁コイル606と、漏電検出器608とを含む。コントロールパイロット回路334は、発振器602と、抵抗素子R3と、電圧センサ604とを含む。
発振器602は、電圧センサ604によって検出されるパイロット信号CPLTの電位が規定の電位V1(たとえば12V)近傍のときは非発振の信号を出力し、パイロット信号CPLTの電位がV1から低下すると、規定の周波数(たとえば1kHz)およびデューティーサイクルで発振する信号を出力する。なお、パイロット信号CPLTの電位は、後述のように、ECU170の抵抗回路502で抵抗値を切替えることによって操作される。また、デューティーサイクルは、電源402から充電ケーブルを介して車両へ供給可能な定格電流に基づいて設定される。
そして、パイロット信号CPLTの電位が規定の電位V3(たとえば6V)近傍に低下すると、コントロールパイロット回路334は、電磁コイル606へ電流を供給する。電磁コイル606は、コントロールパイロット回路334から電流が供給されると電磁力を発生し、CCIDリレー332をオン状態にする。
漏電検出器608は、充電ケーブル内の電力線対に設けられ、漏電の有無を検出する。具体的には、漏電検出器608は、電力線対に互いに反対方向に流れる電流の平衡状態を検出し、その平衡状態が破綻すると漏電の発生を検知する。なお、特に図示しないが、漏電検出器608により漏電が検出されると、電磁コイル606への給電が遮断され、CCIDリレー332がオフされる。
一方、車両側において、LCフィルタ280は、第3コンデンサC3と、第2放電抵抗R2と、コモンモードチョークコイル286と、ラインバイパスコンデンサ288とを含む。第3コンデンサC3は、電力入力線ACL1と電力入力線ACL2との間に接続され、電源402から蓄電装置150の充電時、電力入力線ACL1,ACL2に含まれるノーマルモードノイズを低減する。第2放電抵抗R2は、第3コンデンサC3に並列に接続され、第3コンデンサC3の残留電荷を放電することができる。コモンモードチョークコイル286およびラインバイパスコンデンサ288は、電源402から蓄電装置150の充電時、電力入力線ACL1,ACL2に含まれるコモンモードノイズを低減する。
ECU170は、抵抗回路502と、入力バッファ504,506と、CPU(Control Processing Unit)508とを含む。抵抗回路502は、プルダウン抵抗R4,R5と、スイッチSW1,SW2とを含む。プルダウン抵抗R4およびスイッチSW1は、パイロット信号CPLTが通信されるコントロールパイロット線L1と車両アース512との間に直列に接続される。プルダウン抵抗R5およびスイッチSW2も、コントロールパイロット線L1と車両アース512との間に直列に接続される。そして、スイッチSW1,SW2は、それぞれCPU508からの制御信号S1,S2に応じてオン/オフされる。
この抵抗回路502は、パイロット信号CPLTの電位を操作するための回路である。すなわち、コネクタ310が充電インレット270に接続されると、制御信号S1に応じてスイッチSW1がオンされ、抵抗回路502は、プルダウン抵抗R4によってパイロット信号CPLTの電位を規定の電位V2(たとえば9V)に低下させる。また、車両において充電準備が完了すると、制御信号S2に応じてスイッチSW2がオンされ、抵抗回路502は、プルダウン抵抗R4,R5によってパイロット信号CPLTの電位を規定の電位V3(たとえば6V)に低下させる。このように、抵抗回路502を用いてパイロット信号CPLTの電位を操作することにより、ECU170からCCIDリレー332を遠隔操作することができる。
入力バッファ504は、コントロールパイロット線L1のパイロット信号CPLTを受け、その受けたパイロット信号CPLTをCPU508へ出力する。入力バッファ506は、コネクタ310のリミットスイッチ312に接続される信号線L3からケーブル接続信号PISWを受け、その受けたケーブル接続信号PISWをCPU508へ出力する。
なお、信号線L3にはECU170から電圧がかけられており、コネクタ310が充電インレット270に接続されると、リミットスイッチ312がオンすることによって信号線L3の電位は接地レベルとなる。すなわち、ケーブル接続信号PISWは、コネクタ310が充電インレット270に接続されているときL(論理ロー)レベルとなり、非接続時はH(論理ハイ)レベルとなる信号である。
CPU508は、ケーブル接続信号PISWおよびパイロット信号CPLTに基づいて電源402と車両との接続を判定する。具体的には、CPU508は、入力バッファ506から受けるケーブル接続信号PISWに基づいて充電インレット270とコネクタ310との接続を検出し、入力バッファ504から受けるパイロット信号CPLTの入力有無に基づいてプラグ320と電源コンセント400との接続を検出する。
CPU508は、ケーブル接続信号PISWに基づき充電インレット270とコネクタ310との接続が検出されると、制御信号S1を活性化する。これにより、パイロット信号CPLTの電位がV1から低下することによってパイロット信号CPLTが発振し、CPU508は、パイロット信号CPLTのデューティーサイクルに基づいて、電源402から車両へ供給可能な定格電流を検出する。
定格電流が検出され、蓄電装置150の充電準備が完了すると、CPU508は、制御信号S2を活性化する。これにより、パイロット信号CPLTの電位がV3まで低下し、CCID330においてCCIDリレー332がオンされる。その後、CPU508は、DFR260をオンする。これにより、電源402からの交流電力が第1MG110の中性点112および第2MG120の中性点122に与えられ(いずれも図示せず)、蓄電装置150の充電制御が実行される。
また、CPU508は、電源402から蓄電装置150の充電が行なわれる充電モード時にDFR260およびCCIDリレー332がオフされる充電待機中、電圧センサ182からの電圧VACの検出値に基づいて充電経路の異常監視を行なう。そして、DEF260およびCCIDリレー332がオフされているにも拘わらず電圧VACが検出された場合、後述の方法により異常部位の特定を行なう。具体的には、CPU508は、後述の方法により、車両外部のCCID330においてCCIDリレー332がオン固着(オン状態で溶着またはオン/オフ指令の異常)しているか、それとも車両内部で異常が発生しているかを特定し、さらには、車両内部においてDFR260がオン固着しているか、それともLCフィルタ280における第2放電抵抗R2が断線しているかを特定する。
図4は、図3に示したCPU508の機能ブロック図である。図4を参照して、CPU508は、コンバータ制御部702と、第1インバータ制御部704と、第2インバータ制御部706と、充電制御部708と、接続判定部710と、異常特定部712とを含む。
コンバータ制御部702は、電圧VH,VLの各検出値に基づいて、昇圧コンバータ200を駆動するための制御信号PWCを生成する。なお、電圧VLは、正極線PL1と負極線NLとの間の電圧であって、図示されない電圧センサによって検出される。このコンバータ制御部702は、走行モード時だけでなく、電源402から蓄電装置150の充電が行なわれる充電モード時にも充電制御部708からの通知に基づいて制御信号PWCを生成する。
第1インバータ制御部704は、第1MG110のトルク目標値TR1、第1MG110のモータ電流MCRT1およびロータ回転角θ1の各検出値、ならびに電圧VHの検出値に基づいて、第1MG110を駆動するための制御信号PWI1を生成する。また、第1インバータ制御部704は、第1インバータ210の停止が指示されると、第1インバータ210に含まれる各npn型トランジスタのゲートを遮断するためのシャットダウン信号SD1を第1インバータ210へ出力する。
第2インバータ制御部706は、第2MG120のトルク目標値TR2、第2MG120のモータ電流MCRT2およびロータ回転角θ2の各検出値、ならびに電圧VHの検出値に基づいて、第2MG120を駆動するための制御信号PWI2を生成する。また、第2インバータ制御部706は、第2インバータ220の停止が指示されると、第2インバータ220に含まれる各npn型トランジスタのゲートを遮断するためのシャットダウン信号SD2を第2インバータ220へ出力する。
なお、上記において、トルク目標値TR1,TR2は、図示されない他のECUにおいてアクセル開度や車両速度などに基づいて算出される。また、モータ電流MCRT1,MCRT2およびロータ回転角θ1,θ2は、図示されないセンサによって検出される。
さらに、第1インバータ制御部704および第2インバータ制御部706は、車両外部の電源402から蓄電装置150の充電時、後述のように第1インバータ210および第2インバータ220が単相PWMコンバータの各相アームとして動作するように、充電制御部708からの零相電圧指令値に基づいて制御信号PWI1,PWI2をそれぞれ生成する。
充電制御部708は、車両外部の電源402から蓄電装置150の充電が行われる充電モード時、電源402の接続を検知した旨の通知を接続判定部710から受けると、制御信号DE,SEを活性化することによってDFR260およびSMR250をオンさせる。そして、充電制御部708は、電源402から中性点112,122に与えられる交流電力の電圧VACおよび電流IACの各検出値ならびに蓄電装置150のSOCに基づいて、第1および第2インバータ210,220を単相PWMコンバータの各相アームとして動作させるための零相電圧指令値を生成して第1インバータ制御部704および第2インバータ制御部706へ出力する。なお、零相電圧指令値は、第1および第2インバータ210,220の零電圧ベクトル(後述)を制御するための指令値である。また、蓄電装置150のSOCは、種々の公知の手法を用いて算出することができる。
接続判定部710は、ケーブル接続信号PISWに基づいて充電インレット270とコネクタ310との接続を検出すると、制御信号S1を活性化する。また、接続判定部710は、パイロット信号CPLTの入力を検知し、かつ、パイロット信号CPLTのデューティーサイクルに基づいて定格電流を検知すると、制御信号S2を活性化する。そして、接続判定部710は、ケーブル接続信号PISWに基づいて充電インレット270とコネクタ310との接続が検出され、パイロット信号CPLTの受信によってプラグ320と電源コンセント400との接続が検出されると、電源402の接続を検知した旨の通知を充電制御部708および異常特定部712へ出力する。
異常特定部712は、電圧センサ182から電圧VACの検出値を受け、電源402の接続を検知した旨の通知を接続判定部710から受ける。そして、異常特定部712は、充電モード時にDFR260およびCCIDリレー332がオフされる充電待機中、電圧センサ182からの電圧VACの検出値に基づいて充電経路の異常監視を行ない、DEF260およびCCIDリレー332がオフされているにも拘わらず電圧VACが検出されると、後述の方法により異常部位の特定を行なう。
図5は、充電経路に異常が発生していないときの電圧VACの波形図であり、図6〜8は、充電経路に異常が発生したときの電圧VACの波形図である。図5を参照して、時刻t1において、DFR260およびCCIDリレー332の遮断指令が出力されたとする(充電待機状態)。遮断指令に応じてDFR260およびCCIDリレー332が正常にオフされ、第2放電抵抗R2が正常に機能すると、第3コンデンサC3の残留電荷が第2放電抵抗R2により放電され、電圧VACは零となる。
図6を参照して、時刻t1においてDFR260およびCCIDリレー332の遮断指令が出力されたにも拘わらず電圧センサ182の検出値が交流電圧を示したときは、CCIDリレー332のオン固着異常と特定される。すなわち、CCIDリレー332がオン固着したために、電源402の交流電圧が充電インレット270に継続して印加されている。
図7を参照して、時刻t1においてDFR260およびCCIDリレー332の遮断指令が出力されたにも拘わらず、電圧センサ182の検出値が交流電圧ではないけれども非零を示したときは、DFR260のオン固着異常か、第2放電抵抗R2の断線かが想定される。ここで、時刻t2において、インバータ210,220の遮断指令に応じて電圧VACが略零となったときは、第2放電抵抗R2は正常に機能しているので、DFR260のオン固着異常と特定される。
一方、図8を参照して、時刻t2において、インバータ210,220の遮断指令が出力されたにも拘わらず電圧VACが非零を示したときは、第2放電抵抗R2の断線異常と特定される。
図9は、図3に示したCPU508により実行される充電経路の異常部位特定処理を説明するためのフローチャートである。なお、このフローチャートに示される処理は、電源402から蓄電装置150の充電が行なわれる充電モード中に一定時間ごとまたは所定の条件成立時にメインルーチンから呼び出されて実行される。
図9を参照して、CPU508は、DFR260およびCCIDリレー332の遮断指令が出力されたか否かを判定する(ステップS10)。遮断指令が出力されていない(すなわちオン指令出力中)と判定されると(ステップS10においてNO)、CPU508は、以降の一連の処理を行なうことなくステップS120へ処理を移行する。
ステップS10においてDFR260およびCCIDリレー332の遮断指令が出力されたと判定されると(ステップS10においてYES)、CPU508は、電圧センサ182からの検出値に基づいて、電圧VACが非零であるか否かを判定する(ステップS20)。電圧VACが零であると判定されると(ステップS20においてNO)、CPU508はステップS120へ処理を移行する。
ステップS20において電圧VACが非零であると判定されると(ステップS20においてYES)、CPU508は、ケーブル接続信号PISWおよびパイロット信号CPLTに基づいて電源402の接続有無を判定する(ステップS30)。
ケーブル接続信号PISWがHレベルか(コネクタ310が非接続)、またはパイロット信号CPLTの入力が検出されず(プラグ320が非接続)、その結果電源402は非接続であると判定されると(ステップS30においてNO)、異常部位は車両内部であると判断できるので、CPU508は、後述のステップS70へ処理を移行する。
一方、ステップS30において、ケーブル接続信号PISWがLレベルであり(コネクタ310が接続)、かつパイロット信号CPLTの入力が検出され(プラグ320が接続)、その結果電源402の接続が判定されると(ステップS30においてYES)、異常部位が車両外部の充電ケーブルの可能性もある。
そこで、CPU508は、後述のVAC挙動検出処理を実行し(ステップS40)、電圧センサ182によって検出される電圧VACの波形が交流を示すか否かを判定する(ステップS50)。そして、電圧センサ182の検出波形が交流を示すと判定されると(ステップS50においてYES)、CPU508は、車両外部の充電ケーブルに設けられたCCIDリレー332においてオン固着異常が発生しているものと特定する(ステップS60)。一方、ステップS50において検出波形が交流ではないと判定されると(ステップS50においてNO)、ステップS70へ処理を移行する。
ステップS50において電圧センサ182の検出波形が交流でないと判定されたとき、またはステップS30において電源402が非接続であると判定されたとき、CPU508は、第1および第2インバータ210,220が停止(ゲート遮断)しているか否かを判定する(ステップS70)。そして、第1および第2インバータ210,220が停止していると判定されると(ステップS70においてYES)、CPU508は、LCフィルタ280の第2放電抵抗R2が断線しているものと特定する(ステップS80)。
一方、ステップS70において、第1および第2インバータ210,220が停止していないと判定されると(ステップS70においてNO)、CPU508は、第1および第2インバータ210,220へシャットダウン指令SD1,SD2を出力することによって第1および第2インバータ210,220を停止させる(ステップS90)。
第1および第2インバータ210,220の停止後、CPU508は、電圧センサ182からの検出値に基づいて、電圧VACが略零になったか否かを判定する(ステップS100)。そして、電圧VACが略零になったと判定されると(ステップS100においてYES)、CPU508は、DFR260においてオン固着異常が発生しているものと特定する(ステップS110)。一方、ステップS100において電圧VACが非零であると判定されると(ステップS100においてNO)、CPU508は、ステップS80へ処理を移行し、LCフィルタ280の第2放電抵抗R2が断線しているものと特定する。
なお、ステップS60において異常部位がCCIDリレー332であると特定された場合、電源402から蓄電装置150の充電はその後禁止されるけれども、その後の走行は許可される。充電ケーブルに設けられたCCIDリレー332の異常は、車両の走行とは何ら関係ないからである。
また、ステップS80においてLCフィルタ280の第2放電抵抗R2の断線が特定された場合、その後の充電および走行のいずれも許可される。電源402から蓄電装置150の充電終了後にLCフィルタ280における第3コンデンサC3の残留電荷を放電する第2放電抵抗R2の断線は、充電制御自体および車両の走行とは何ら関係ないからである。なお、第2放電抵抗R2の断線が特定された場合、充電終了後にDFR260をオンさせ、第1放電抵抗R1を用いるなどして第3コンデンサC3の残留電荷を放電させることが可能である。
また、ステップS110において異常部位がDFR260であると特定された場合、その後の充電および走行のいずれも禁止される。CCIDリレー332の異常時とは異なりその後の走行も禁止されるのは、DFR260の異常(オン固着)は、走行モード時に充電インレット270に電圧を発生させるからである。
このように、充電経路の異常部位を特定することにより、確実なフェールセーフを実現することができる。また、異常部位の修理も迅速に行なうことができる。
図10は、図9に示したVAC挙動検出処理を説明するためのフローチャートである。図10を参照して、CPU508は、DFR260およびCCIDリレー332の遮断指令出力後、所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS210)。なお、この所定時間は、遮断指令の出力後、電圧VACが安定するまでの検出マスク時間である。
所定時間経過すると(ステップS210においてYES)、CPU508は、電圧センサ182からの検出値に基づいて、電圧VACについて正負反転が発生しているか否かを判定する(ステップS220)。具体的には、CPU508は、電源402の交流周波数により決定される変動周期内に電位の正負反転が発生したか否かを判定する。
そして、電圧VACについて正負反転有りと判定されると(ステップS220においてYES)、CPU508は、電圧VACを交流と判定する(ステップS230)。一方、ステップS220において正負反転無しと判定されると(ステップS220においてNO)、CPU508は、電圧VACを非交流と判定する(ステップS240)。
次に、車両外部の電源402から蓄電装置150の充電方法について説明する。
図11は、図1に示した第1および第2インバータ210,220ならびに第1および第2MG110,120の零相等価回路を示した図である。第1インバータ210および第2インバータ220の各々は、三相ブリッジ回路から成り、各インバータにおける6個のスイッチング素子のオン/オフの組合わせは8パターン存在する。その8つのスイッチングパターンのうち2つは相間電圧が零となり、そのような電圧状態は零電圧ベクトルと称される。零電圧ベクトルについては、上アームの3つのスイッチング素子は互いに同じスイッチング状態(全てオンまたはオフ)とみなすことができ、また、下アームの3つのスイッチング素子も互いに同じスイッチング状態とみなすことができる。
車両外部の電源402から蓄電装置150の充電時、電圧VACおよび電流IACの各検出値に基づいて生成される零相電圧指令値に基づいて、第1インバータ210および第2インバータ220の零電圧ベクトルが制御される。したがって、この図11では、第1インバータ210の上アームの3つのスイッチング素子は上アーム210Aとしてまとめて示され、第1インバータ210の下アームの3つのスイッチング素子は下アーム210Bとしてまとめて示されている。同様に、第2インバータ220の上アームの3つのスイッチング素子は上アーム220Aとしてまとめて示され、第2インバータ220の下アームの3つのスイッチング素子は下アーム220Bとしてまとめて示されている。
そして、図11に示されるように、この零相等価回路は、電源402から第1MG110の中性点112および第2MG120の中性点122に与えられる単相交流電力を入力とする単相PWMコンバータとみることができる。そこで、第1インバータ210および第2インバータ220において零相電圧指令値に基づいて零電圧ベクトルを変化させ、第1インバータ210および第2インバータ220を単相PWMコンバータのアームとして動作するようにスイッチング制御することによって、電源402から供給される交流電力を直流電力に変換して正極線PL2および負極線NLに供給することができる。そして、昇圧コンバータ200を介して蓄電装置150を充電することができる。
以上のように、この実施の形態によれば、電源402の接続状態および電圧センサ182の検出結果に基づいて、充電経路の異常部位を特定することができる。そして、異常部位が特定されることによって、その後の確実なフェールセーフや修理を実現することができる。
なお、上記の実施の形態においては、電源402からの交流電力を中性点112,122に与え、第1および第2インバータ210,220および第1および第2MG110,120を単相PWMコンバータとして動作させることによって蓄電装置150を充電するものとしたが、電源402から蓄電装置150を充電するための専用の電圧変換器および整流器を蓄電装置150に並列に別途接続してもよい。
また、上記においては、動力分割機構130によりエンジン100の動力を分割して駆動輪140と第1MG110とに伝達可能なシリーズ/パラレル型のハイブリッド車について説明したが、この発明は、その他の形式のハイブリッド車にも適用可能である。すなわち、たとえば、第1MG110を駆動するためにのみエンジン100を用い、第2MG120でのみ車両の駆動力を発生する、いわゆるシリーズ型のハイブリッド車や、エンジン100が生成した運動エネルギーのうち回生エネルギーのみが電気エネルギーとして回収されるハイブリッド車、エンジンを主動力として必要に応じてモータがアシストするモータアシスト型のハイブリッド車などにもこの発明は適用可能である。
また、この発明は、昇圧コンバータ200を備えないハイブリッド車にも適用可能である。また、この発明は、エンジン100を備えずに電力のみで走行する電気自動車や、電源として蓄電装置に加えて燃料電池をさらに備える燃料電池車にも適用可能である。
なお、上記において、充電インレット270は、この発明における「受電部」に対応し、第1および第2インバータ210,220および昇圧コンバータ200は、この発明における「電圧変換装置」を形成する。また、DFR260は、この発明における「第1のリレー」に対応し、電圧センサ182は、この発明における「電圧センサ」に対応する。さらに、ECU170は、この発明における「制御装置」に対応し、CPU508および抵抗回路502は、この発明における「リレー操作部」を形成する。また、さらに、第3コンデンサC3は、この発明における「コンデンサ」に対応し、第2放電抵抗R2は、この発明における「放電抵抗」に対応する。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の実施の形態による電動車両の一例として示されるハイブリッド車両のパワートレーン構成を示した図である。 図1に示すハイブリッド車両の充電機構に関する部分の概略構成図である。 図2に示す充電機構をより詳細に説明するための図である。 図3に示すCPUの機能ブロック図である。 充電経路に異常が発生していないときの電圧VACの波形図である。 充電経路に異常が発生したときの電圧VACの第1の波形図である。 充電経路に異常が発生したときの電圧VACの第2の波形図である。 充電経路に異常が発生したときの電圧VACの第3の波形図である。 図3に示すCPUにより実行される充電経路の異常部位特定処理を説明するためのフローチャートである。 図9に示すVAC挙動検出処理を説明するためのフローチャートである。 図1に示す第1および第2インバータならびに第1および第2MGの零相等価回路を示した図である。
符号の説明
10 ハイブリッド車両、100 エンジン、110 第1MG、112,122 中性点、120 第2MG、130 動力分割機構、140 駆動輪、150 蓄電装置、170 ECU、181,182,604 電圧センサ、183 電流センサ、200 昇圧コンバータ、210 第1インバータ、210A,220A 上アーム、210B,220B 下アーム、220 第2インバータ、250 SMR、260 DFR、270 充電インレット、280 LCフィルタ、286 コモンモードチョークコイル、288 ラインバイパスコンデンサ、310 コネクタ、312 リミットスイッチ、320 プラグ、330 CCID、332 CCIDリレー、334 コントロールパイロット回路、400 電源コンセント、402 電源、502 抵抗回路、504,506 入力バッファ、508 CPU、512 車両アース、602 発振器、606 電磁コイル、608 漏電検出器、702 コンバータ制御部、704 第1インバータ制御部、706 第2インバータ制御部、708 充電制御部、710 接続判定部、712 異常特定部、C1 第1コンデンサ、C2 第2コンデンサ、C3 第3コンデンサ、R1 第1放電抵抗、R2 第2放電抵抗、PL1,PL2 正極線、NL 負極線、ACL1,ACL2 電力入力線、R3 抵抗素子、R4,R5 プルダウン抵抗、SW1,SW2 スイッチ、L1 コントロールパイロット線、L2 接地線、L3 信号線。

Claims (9)

  1. 車両走行用の電力を蓄電可能な蓄電装置を車両外部の交流電源から充電可能な電動車両であって、
    前記交流電源から供給される電力を受電可能に構成された受電部と、
    前記受電部によって受電された交流電力を電圧変換して前記蓄電装置へ出力可能に構成された電圧変換装置と、
    前記受電部と前記電圧変換装置との間に配設される電力線対に設けられる第1のリレーと、
    前記第1のリレーと前記受電部との間において前記電力線対間の電圧を検出する電圧センサと、
    前記交流電源から前記蓄電装置の充電を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、
    前記受電部に接続される車両外部の充電ケーブルから当該電動車両へ送信される制御信号の電位を操作することによって、前記充電ケーブルに設けられる第2のリレーを遠隔操作可能に構成されたリレー操作部と、
    前記充電ケーブルによって前記交流電源が前記受電部に接続されているか否かを判定する接続判定部と、
    前記第1のリレーがオフされ、かつ、前記リレー操作部によって前記第2のリレーがオフされている場合に前記電圧センサによって電圧が検出されているとき、前記接続判定部の判定結果および前記電圧センサの検出結果に基づいて、前記第2のリレーに異常が発生しているか、それとも当該電動車両内で異常が発生しているかを特定する異常特定部とを含む、電動車両。
  2. 前記異常特定部は、前記電圧変換装置の動作停止によって前記電圧センサの検出値が略零になると、前記第1のリレーに異常が発生していると特定する、請求項1に記載の電動車両。
  3. 前記第1のリレーと前記受電部との間において前記電力線間に接続されるコンデンサと、
    前記第1のリレーと前記受電部との間において前記コンデンサに並列に接続され、前記コンデンサの蓄積電荷を放電可能な放電抵抗とをさらに備え、
    前記異常特定部は、前記電圧変換装置の動作停止によっても前記電圧センサの検出値が非零のとき、前記放電抵抗が断線していると特定する、請求項1または請求項2に記載の電動車両。
  4. 前記異常特定部は、前記接続判定部によって前記交流電源が前記受電部に接続されていると判定され、かつ、前記電圧センサの検出値が交流電圧を示すとき、前記第2のリレーに異常が発生していると特定する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電動車両。
  5. 前記電圧変換装置は、
    星形結線された第1の多相巻線および星形結線された第2の多相巻線をそれぞれ固定子巻線として含む第1および第2の交流電動機と、
    前記第1および第2の交流電動機にそれぞれ対応して設けられ、各々が前記蓄電装置と電力を授受可能に構成された第1および第2のインバータとを含み、
    前記電力線対は、前記第1の多相巻線の中性点および前記第2の多相巻線の中性点に接続される、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電動車両。
  6. 車両走行用の電力を蓄電可能な蓄電装置を車両外部の交流電源から充電可能な電動車両の異常部位特定方法であって、
    前記電動車両は、
    前記交流電源から供給される電力を受電可能に構成された受電部と、
    前記受電部によって受電された交流電力を電圧変換して前記蓄電装置へ出力可能に構成された電圧変換装置と、
    前記受電部と前記電圧変換装置との間に配設される電力線対に設けられる第1のリレーと、
    前記第1のリレーと前記受電部との間において前記電力線対間の電圧を検出する電圧センサとを備え、
    前記受電部に接続される車両外部の充電ケーブルには、第2のリレーが設けられ、
    前記異常部位特定方法は、
    前記第1および第2のリレーがオフされているときに前記電圧センサによって電圧が検出されているか否かを判定する第1のステップと、
    前記充電ケーブルによって前記交流電源が前記受電部に接続されているか否かを判定する第2のステップと、
    前記第1および第2のステップの判定結果に基づいて、前記第2のリレーに異常が発生しているか、それとも当該電動車両内で異常が発生しているかを特定する第3のステップとを含む、電動車両の異常部位特定方法。
  7. 前記第3のステップは、前記電圧変換装置の動作停止によって前記電圧センサの検出値が略零になると、前記第1のリレーに異常が発生していると特定するサブステップを含む、請求項6に記載の電動車両の異常部位特定方法。
  8. 前記電動車両は、
    前記第1のリレーと前記受電部との間において前記電力線間に接続されるコンデンサと、
    前記第1のリレーと前記受電部との間において前記コンデンサに並列に接続され、前記コンデンサの蓄積電荷を放電可能な放電抵抗とをさらに備え、
    前記第3のステップは、前記電圧変換装置の動作停止によっても前記電圧センサの検出値が非零のとき、前記放電抵抗が断線していると特定するサブステップを含む、請求項6または請求項7に記載の電動車両の異常部位特定方法。
  9. 前記第3のステップは、前記交流電源が前記受電部に接続されていると判定され、かつ、前記電圧センサの検出値が交流電圧を示すとき、前記第2のリレーに異常が発生していると特定するサブステップを含む、請求項6から請求項8のいずれか1項に記載の電動車両の異常部位特定方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011087445A (ja) * 2009-10-19 2011-04-28 Fujitsu Ten Ltd 制御装置、及び、制御方法
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US9586495B2 (en) 2013-03-25 2017-03-07 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Automotive vehicle

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