JP2009198545A - 多層膜フィルム及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】多層膜を1回の塗布で形成でき、該形成した各層において異なる機能を有するドメインを容易に作製することができる。
【解決手段】
透明支持体12上に、複数のモノマー或いはポリマーを少なくとも1種類の溶媒に相溶させた塗布液を単層塗布する工程と、該塗布層を乾燥させる工程とを備えた多層膜の製造方法であって、塗布層を乾燥させる工程において、少なくとも1種類の溶媒を透明支持体12の内部に所定速度で浸透させることにより、塗布層を異なる組成の上下層に分離させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は多層膜フィルム及びその製造方法に係り、特に、平坦な基板又は連続的に搬送されるプラスチックや金属等のシート上に高分子溶液を塗布、乾燥することにより多層膜を形成する方法に関するものである。
液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等のフラットパネルディスプレイ市場の拡大、急速な発展の中で、大画面化、高画質化、高精度化、低消費電力化等に対応した技術開発が求められている。
このフラットパネルディスプレイの高機能化に対する部材の一つとして、ディスプレイ表面に貼り付ける等により、画面に映り込んだ光を散乱させて視認性を向上させる防眩性フィルムや反射防止フィルムがある。
このような防眩性フィルム、反射防止フィルムとしては、種々のものが提案されている。例えば、特許文献1には、透明基板上に、樹脂ビーズを含む防眩層を形成した防眩性フィルムが提案されている。特許文献2には、透明材料中に微小空孔を分散させることで、透明材料自身の屈折率よりも低くした多孔質光学材料が提案されている。
特許文献3には、反射防止膜の成膜方法において、スパッタ成膜初期はターゲットに対向させる状態で基板を保持し、成膜時間に比例して基板を徐々にターゲットに対して傾けながら成膜することで、多孔質な膜を形成する方法が開示されている。
特許文献4には、スピノーダル分解による相分離を利用して、マトリックス樹脂内にポリマードメインを含有する防眩層を形成した防眩性フィルムの製造方法が提案されている。
特開平6−18706号公報 特開平6−3501号公報 特開平7−333403号公報 特開2005−195820号公報
しかしながら、上記特許文献では、いずれも安定して製造するのは困難であり、材料コスト或いは製造コストが高くなる虞があった。具体的には、上記特許文献1のように粒子を分散させる場合は、粒子の粒度分布のばらつきや凝集等により性能が安定しないという問題がある。また、特許文献4のように樹脂マトリクス中にドメインを形成する方法では、膜厚方向にドメインサイズがばらつき易いという問題がある。
特に、上記特許文献4において、所望サイズのドメインを形成するには複数回に分けて多層塗布する必要がある。このため、製造費の増大に繋がるだけでなく、最終塗布厚みが厚くなるため、所望の機能を発現できなくなる虞があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、多層膜を1回の塗布で形成でき、該形成した各層において異なる機能を有するドメインを容易に作製することができる多層膜フィルム及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1は前記目的を達成するために、支持体上に、複数のモノマー或いはポリマーを少なくとも1種類の溶媒に相溶させた塗布液を単層塗布する工程と、該塗布層を乾燥させる工程とを備えた多層膜フィルムの製造方法であって、前記塗布層を乾燥させる工程において、前記少なくとも1種類の溶媒を前記支持体の内部に所定速度で浸透させることにより、前記塗布層を異なる組成の上下層に分離させることを特徴とする多層膜フィルムの製造方法を提供する。
請求項1によれば、複数のモノマー或いはポリマーを少なくとも1種類の溶媒に相溶させた塗布液を支持体上に塗布した後、乾燥させる工程において、溶媒を支持体の内部に所定速度で浸透させる。これにより、塗布層内部の厚み方向に溶媒の濃度分布が生じ、上下層に分離した多層膜を1回の塗布で形成することができる。したがって、一回の塗布で、各層において異なる機能を有する多層膜を形成することができる。
請求項2は請求項1において、前記塗布液を塗布する工程の前工程として、前記所定速度で溶媒が前記支持体に浸透するように、前記溶媒の種類と前記支持体の種類との組み合わせを設計する工程を備えたことを特徴とする。
溶媒が支持体へ浸透する速度は、溶媒の種類と支持体の種類との組み合わせによって異なる。請求項2によれば、塗布する工程の前工程として、上記溶媒の種類と支持体の種類との組み合わせを設計する工程を行うので、溶媒を所定速度で支持体に浸透させることができる。
請求項3は請求項1又は2において、前記多層膜は、前記乾燥させる工程において(前記溶媒の乾燥速度)/(前記溶媒の支持体への浸透速度)>1とすることを特徴とする。
請求項3によれば、乾燥速度の方を浸透速度よりも大きくするので、溶媒の浸透が進行しすぎて支持体の変形等を引き起こすのを抑制できる。
請求項4は請求項1〜3の何れか1項において、前記溶媒の乾燥速度は、0.03〜5g/m/秒であることを特徴とする。
多層膜の形成には一定の乾燥時間が必要であるが、乾燥速度が遅すぎると溶媒の浸透が進行しすぎて支持体の変形等を引き起こす虞がある。一方、乾燥速度が速すぎると十分なサイズの相構造が形成されなかったり、乾燥のムラによる面状品質の低下等が生じる虞がある。請求項4によれば、このような不具合を生じることなく、上下層に分離させることができる。
請求項5は請求項1〜4の何れか1項において、前記塗布液は、前記支持体への浸透速度が前記溶媒の1/2以下である他の溶媒を含むことを特徴とする。
請求項5によれば、支持体への浸透速度が前記浸透する溶媒の1/2以下である他の溶媒を含むので、塗布層の厚み方向に溶媒の濃度勾配を大きくすることができる。これにより、浸透性の高い溶媒の支持体への浸透を促進することができる。
請求項6は請求項1〜5の何れか1項において、前記複数のモノマー或いはポリマーのうち少なくとも2種類は非相溶であることを特徴とする。
請求項6によれば、少なくとも2種類のモノマー或いはポリマーが非相溶であるため、乾燥に伴う相分離を起こし易くすることができる。
請求項7は請求項1〜6の何れか1項において、前記上下層の組成比が、前記溶媒、第1のポリマー、及び第2のポリマーより構成される三角相図上における臨界点を介して前記第1のポリマー側、前記第2のポリマー側へそれぞれ濃度変化させるように前記乾燥速度と前記浸透速度の比を調整することを特徴とする。
三角相図において、臨界点を介して第1のポリマー側は、第1のポリマーリッチの相を形成し、第2のポリマー側は、第2のポリマーリッチの相を形成する。そして、共通連続相から表面張力の作用により液滴構造を形成する。このため、請求項7によれば、臨界点をまたぐように上下層の組成比を移行させるので、海島構造の組成比が反転した上下層を形成することができる。
本発明の請求項8は前記目的を達成するために、請求項1〜7の何れか1項に記載の方法により製造したことを特徴とする多層膜フィルムを提供する。
このような多層膜フィルムとしては、例えば、反射防止フィルム、防眩性フィルム、偏光板、光学補償フィルムなどの光学的機能性フィルムシート、熱現像感剤、ナノ粒子等を含む機能性フィルム、燃料電池のセパレータフィルム、磁気記録テープ、接着テープ、バリアフィルム等に用いることができる。
請求項9は請求項8において、前記多層膜フィルムは、前記支持体上に少なくとも第1のポリマー層、第2のポリマー層が形成され、前記第1のポリマー層は、前記第1のポリマーマトリクス中に前記第2のポリマードメインが分散してなり、前記第2のポリマー層は、前記第2のポリマーマトリクス中に前記第1のポリマードメインが分散してなることを特徴とする。
請求項9によれば、第1のポリマーマトリクス中に第2のポリマードメインが分散した第1のポリマー層と、第2のポリマーマトリクス中に第1のポリマードメインが分散した第2のポリマー層と、よりなる多層膜を1回の塗布で形成できる。したがって、従来のように複数回塗布を行う必要もなく、各層の機能の異なる多層膜を効率的に作製することができる。
請求項10は請求項8又は9において、前記多層膜フィルムは、各層の屈折率が異なる反射防止フィルムであることを特徴とする。
請求項10によれば、1回の塗布で、屈折率の異なる光学干渉層を形成することができる。
本発明によれば、多層膜を1回の塗布で形成でき、該形成した各層において異なる機能を有するドメインを容易に作製することができる。
以下、添付図面に従って本発明に係る多層膜フィルムの製造方法の好ましい実施の形態について説明する。
まず、本実施形態において、多層膜フィルムの一例として反射防止フィルムの構造について説明する。なお、多層膜フィルムとしては、反射防止フィルムに限らず、熱現像感剤、ナノ粒子等を含む機能性フィルム、燃料電池のセパレータフィルム等の各種フィルムに適用できることはいうまでもない。
図1は、本実施形態における反射防止フィルムの一例を示す断面模式図である。図1に示すように、反射防止フィルム10は、透明支持体12上に、第1のポリマーを主成分とする第1のポリマー層14と、第2のポリマーを主成分とする第2のポリマー層16と、が積層された多層膜18が形成されてなる。なお、本実施形態では、2種類のポリマーを用いて2層の膜構造を形成する例で説明するが、3種類以上の複数のポリマー(或いはモノマー)を用いて3層以上の多層膜を形成することもできることはいうまでもない。
透明支持体12としては、第1、第2のポリマー層を形成する際に使用する溶媒が浸透するものであり、且つ透明なものであればよい。透明支持体の光透過率は、80%以上であることが好ましく、86%以上であることがさらに好ましい。透明支持体のヘイズは、2.0%以下であることが好ましく、1.0%以下であることがさらに好ましい。透明支持体の屈折率は、1.4乃至1.7であることが好ましい。また、プラスチックフィルムを用いることが好ましい。プラスチックフィルムの材料の例には、セルロースエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル(例、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等、)、ポリスチレン、ポリオレフィン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリメチルメタクリレート及びポリエーテルケトン等が挙げられる。
第1のポリマー層14は、第1のポリマーのマトリクス14A中に、第2のポリマーのドメイン16Bが分散した海島構造となっている。
第2のポリマー層16は、第2のポリマーのマトリクス16A中に、第1のポリマーのドメイン14Bが分散した海島構造となっている。
ドメイン14B、16Bの形状は、特に限定されず、例えば、円形状、楕円形状等である。ドメイン14B、16Bの平均粒子径は、例えば、50nm〜20μmとすることが好ましい。
ドメイン14Bの平均粒子径は、透明支持体12側の屈折率よりも空気界面側の屈折率を高くして反射防止性を向上させる上で、ドメイン16Bの平均粒子径よりも小さいことが好ましい。
マトリクス14A/ドメイン14B、マトリクス16A/ドメイン16Bの体積割合は、例えば、90/10〜30/70程度とすることができる。また、ドメイン14B、16Bは、マトリクスの内部だけでなくマトリクスの表面にも分散してもよい。これにより、マトリクスの表面に凸凹構造やうねり構造を形成することができる。ドメイン14B、16Bが、マトリクスの表面に部分的に突出している場合、突出した凸部の平均高さは、例えば、0.1〜5μmであることが好ましい。
多層膜18としての厚みは、例えば1〜500μm、好ましくは5〜200μm程度である。
反射防止フィルム10としては、必要に応じて、例えばハードコート層や帯電防止層(例えば、導電剤や親水性成分を含む光硬化性樹脂で構成された導電性薄膜など)等の薄膜を形成してもよい。
次に、多層膜18を構成する各種素材について説明する。
本実施形態に使用されるポリマー(第1、第2のポリマー)としては、特に限定はないが、通常、熱可塑性樹脂が使用される。熱可塑性樹脂としては、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、有機酸ビニルエステル系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、ハロゲン含有樹脂、オレフィン系樹脂(脂環式オレフィン系樹脂を含む)、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂、ポリスルホン系樹脂(ポリエーテルスルホン、ポリスルホンなど)、ポリフェニレンエーテル系樹脂(2,6−キシレノールの重合体など)、セルロース誘導体(セルロースエステル類、セルロースカーバメート類、セルロースエーテル類など)、シリコーン樹脂(ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサンなど)、ゴム又はエラストマー(ポリブタジエン、ポリイソプレンなどのジエン系ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴムなど)などが例示できる。これらの熱可塑性樹脂は、二種以上組み合わせて使用できる。
(メタ)アクリル系樹脂としては、(メタ)アクリル系単量体の単独又は共重合体、(メタ)アクリル系単量体と共重合性単量体との共重合体などが使用できる。(メタ)アクリル系単量体には、例えば、(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルなどの(メタ)アクリル酸C1−10アルキル;(メタ)アクリル酸フェニルなどの(メタ)アクリル酸アリール;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;グリシジル(メタ)アクリレート;N,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート;(メタ)アクリロニトリル;トリシクロデカンなどの脂環式炭化水素基を有する(メタ)アクリレートなどが例示できる。共重合性単量体には、前記スチレン系単量体、ビニルエステル系単量体、無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸などが例示できる。これらの単量体は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
(メタ)アクリル系樹脂としては、例えば、ポリメタクリル酸メチルなどのポリ(メタ)アクリル酸エステル、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸共重合体、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸メチル−アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アクリル酸エステル−スチレン共重合体(MS樹脂など)などが挙げられる。好ましい(メタ)アクリル系樹脂としては、ポリ(メタ)アクリル酸メチルなどのポリ(メタ)アクリル酸C1−6アルキル、特にメタクリル酸メチルを主成分(50〜100重量%、好ましくは70〜100重量%程度)とするメタクリル酸メチル系樹脂が挙げられる。
セルロース誘導体のうちセルロースエステル類としては、例えば、脂肪族有機酸エステル(セルロースジアセテート、セルローストリアセテートなどのセルロースアセテート;セルロースプロピオネート、セルロースブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなどのC1−6有機酸エステルなど)、芳香族有機酸エステル(セルロースフタレート、セルロースベンゾエートなどのC7−12芳香族カルボン酸エステル)、無機酸エステル類(例えば、リン酸セルロース、硫酸セルロースなど)が例示でき、酢酸・硝酸セルロースエステルなどの混合酸エステルであってもよい。セルロース誘導体には、セルロースカーバメート類(例えば、セルロースフェニルカーバメートなど)、セルロースエーテル類(例えば、シアノエチルセルロース;ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのヒドロキシC2−4アルキルセルロース;メチルセルロース、エチルセルロースなどのC1−6アルキルセルロース;カルボキシメチルセルロース又はその塩、ベンジルセルロース、アセチルアルキルセルロースなど)も含まれる。
好ましい熱可塑性樹脂としては、通常、非結晶性であり、かつ有機溶媒(特に複数のポリマーや硬化性化合物を溶解可能な共通溶媒)に可溶な樹脂が使用される。特に、成形性又は製膜性、透明性や耐候性の高い樹脂、例えば、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、脂環式オレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロース誘導体(セルロースエステル類など)などが好ましい。特に、熱可塑性樹脂として、セルロース誘導体が好ましい。セルロース誘導体は、半合成高分子であり、他の樹脂や硬化剤と溶解挙動が異なるため、非常に良好な相分離性を有する。
また、硬化後の耐擦傷性の観点から、例えば、互いに非相溶なポリマーのうち一方のポリマーとして、硬化反応に関与する官能基(硬化剤と反応可能な官能基)を有するポリマーを用いることもできる。このような官能基としては、縮合性又は反応性官能基(例えば、ヒドロキシル基、酸無水物基、カルボキシル基、アミノ基又はイミノ基、エポキシ基、グリシジル基、イソシアネート基など)、重合性官能基(例えば、ビニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、アリルなどのC2−6アルケニル基、エチニル、プロピニル、ブチニルなどのC2−6アルキニル基、ビニリデンなどのC2−6アルケニリデン基、又はこれらの重合性官能基を有する官能基((メタ)アクリロイル基など)等)等が挙げられる。
本実施形態においては、例えば、第1のポリマーがセルロース誘導体(例えば、セルロースアセテートプロピオネートなどのセルロースエステル類)であり、第2のポリマーがアクリル系樹脂である場合、第1のポリマーと第2のポリマーとの質量比は、例えば、1:3〜1:10程度とすることが好ましい。なお、複数のポリマーの代わりに、複数のモノマーを用いてもよく、或いはポリマーとモノマーを組み合わせて用いることもできる。
例えば、アクリレートモノマーで、具体的な素材としてはペンタエリスリトールトリアクリレートやジペンタエリスリトールヘキサアクリレートなどがある。
硬化性化合物としては、熱線や活性エネルギー線(紫外線や電子線など)等により反応する官能基を有する化合物であり、熱や活性エネルギー線などにより硬化又は架橋して樹脂(特に硬化又は架橋樹脂)を形成可能な種々の硬化性化合物が使用できる。
硬化性化合物としては、例えば、熱硬化性化合物又は樹脂[エポキシ基、イソシアネート基、アルコキシシリル基、シラノール基、重合性基(ビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイル基など)などを有する低分子量化合物(又はプレポリマー、例えば、エポキシ系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂などの低分子量樹脂など)]、活性光線(紫外線など)により硬化可能な光硬化性化合物(光硬化性モノマー、オリゴマー、プレポリマーなどの紫外線硬化性化合物など)などが例示でき、光硬化性化合物は、EB(電子線)硬化性化合物などであってもよい。なお、光硬化性モノマー、オリゴマーや低分子量であってもよい光硬化性樹脂などの光硬化性化合物を、単に「光硬化性樹脂」という場合がある。硬化性化合物は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
光硬化性化合物は、通常、光硬化性基、例えば、重合性基(ビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイル基など)や感光性基(シンナモイル基など)を有しており、特に重合性基を有する光硬化性化合物(例えば、単量体、オリゴマー(又は樹脂、特に低分子量樹脂))が好ましい。
重合性基を有する光硬化性化合物のうち、単量体としては、例えば、単官能性単量体[(メタ)アクリル酸エステルなどの(メタ)アクリル系単量体、例えば、アルキル(メタ)アクリレート(メチル(メタ)アクリレートなどのC1−6アルキル(メタ)アクリレートなど)、シクロアルキル(メタ)アクリレート、橋架環式炭化水素基を有する(メタ)アクリレート(イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレートなど)、グリシジル(メタ)アクリレート;酢酸ビニルなどのビニルエステル、ビニルピロリドンなどのビニル系単量体など]、少なくとも2つの重合性不飽和結合を有する多官能性単量体[エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレートなどのアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリオキシテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレートなどの(ポリ)オキシアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、アダマンタンジ(メタ)アクリレートなどの橋架環式炭化水素基を有するジ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートなどの3〜6程度の重合性不飽和結合を有する多官能性単量体]が例示できる。
硬化性化合物は、その種類に応じて、硬化剤と組み合わせて用いてもよい。例えば、光硬化性化合物は光重合開始剤と組み合わせて用いることができる。
光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン類又はプロピオフェノン類、ベンジル類、ベンゾイン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、アシルホスフィンオキシド類等を使用できる。光重合開始剤の含有量は、硬化性化合物に対して0.1〜20重量部程度とすることができる。
なお、複数のポリマーの相分離性は、それぞれ双方の成分に対する良溶媒を用いて均一溶液を調製し、溶媒を徐々に蒸発させる過程で、残存固形分が白濁するか否かを目視にて確認することにより簡便に判定できる。複数のポリマーの相分離性を、更に厳密に測定したい場合には、分光光度計や濁度計を用いて、濃度変化に対する出力(透過率、吸収率等)の変化点より、相分離の発生した濃度を正確に測定する方法を用いることができる。また、光散乱法によっても相分離の発生の有無を調べることもできる。
上記溶媒としては、上記複数のポリマーのうち少なくとも2種類のポリマーを溶解し、且つ透明支持体12へ浸透するものであればよい。即ち、透明支持体12の種類、ポリマーや重合性成分の種類等に応じて適宜選択することができる。このような溶媒としては、混合溶媒の場合、少なくとも1種類は固形分(複数のポリマー及び硬化性化合物、反応開始剤、その他添加剤)を均一に溶解できる溶媒であればよく、例えば、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなど)、エーテル類(ジオキサン、テトラヒドロフランなど)、脂肪族炭化水素類(ヘキサンなど)、脂環式炭化水素類(シクロヘキサンなど)、芳香族炭化水素類(トルエン、キシレンなど)、ハロゲン化炭素類(ジクロロメタン、ジクロロエタンなど)、エステル類(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなど)、水、アルコール類(エタノール、イソプロパノール、ブタノール、シクロヘキサノールなど)、セロソルブ類(メチルセロソルブ、エチルセロソルブなど)、セロソルブアセテート類、スルホキシド類(ジメチルスルホキシドなど)、アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)などが例示できる。これらの溶媒は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
上記溶媒に、透明支持体への浸透速度が極めて小さい溶媒(浸透性の低い溶媒)を混合した混合溶媒としてもよい。このような浸透性の低い溶媒としては、透明支持体との組み合わせによるが、透明支持体への浸透速度が既述した溶媒(浸透性の高い溶媒)の1/2以下となる溶媒、例えば、透明支持体としてTACを用いた場合、浸透性の低い溶媒としてはブタノール、テトラヒドロフラン等を挙げることができる。
透明支持体12としては、溶媒による濃度分布を精密に制御する上で、既述した中でも第1、第2のポリマーを溶解する溶媒のみを浸透させ、それ以外の成分を浸透させない材料が好ましい。また、透明支持体12としては、予め表面に他の機能層が形成されたものも含まれる。
上記のような多層膜構造は、以下のようにして形成することができる。即ち、上記多層膜構造は、透明支持体12上に、共通の溶媒によって複数の非相溶なポリマー(或いはモノマー)を相溶した溶液を塗布した後、乾燥させることにより形成する。この乾燥させる工程は、(イ)前記塗布した溶液の少なくとも1種類の溶媒(浸透性の高い溶媒)を透明支持体12内に所定速度で浸透させることにより、塗布層の厚み方向に濃度分布を形成させて上下へ相分離させる作用、(ロ)乾燥に伴う相分離(核形成やスピノーダル分解)を生じさせることによりドメインを有する海島(液滴)相構造(球状、真球状、円盤状や楕円体状等の独立相の海島構造)を形成する作用、を伴う。即ち、相分離の進行に伴って、核形成や成長機構により海島構造が発達する場合と、スピノーダル分解によって共連続相構造を形成し、その後の相分離の進行によって海島(液滴相)構造となる場合がある。
なお、上記の方法において、熱又は光重合性成分(特に多官能硬化モノマー及び/又はオリゴマー)を使用し、多層膜を形成した後に、活性エネルギー線(紫外線、電子線等)の照射や加熱により重合させて硬化させてもよい。
図2は、非相溶の第1、第2のポリマーと、これらのポリマーを溶解する溶媒と、を含む溶液の相分離を説明する三角相図の一例であり、第1のポリマーがセルロースアシレートプロピオネート(CAP)、第2のポリマーがアクリル樹脂の場合である。
同図において、実線の曲線はバイノーダル線を示しており、相分離が発生する境界線である。点線の曲線は、スピノーダル線を示している。
バイノーダル線の内側の領域で相分離が発生する。バイノーダル線とスピノーダル線で囲まれた領域は準安定領域と呼ばれ、相分離は核形成や成長機構により進行する。スピノーダル線の内側の領域は不安定領域であり、スピノーダル分解による相分離が起こる。バイノーダル線とスピノーダル線が一致する点が臨界点Pである。
図2に示すように、上記(イ)、(ロ)において、溶液の乾燥開始点Sから相分離した上下層の組成比が三角相図上の臨界点Pを別方向(第1、第2のポリマー側)にまたぐように濃度変化させる。これにより、例えば、下層では、第1のポリマーを主成分とするマトリクス中において核形成や成長機構、或いはスピノーダル分解によって第2のポリマーの海島(液滴相)構造が形成され、上層では、第2のポリマーを主成分とするマトリクス中において、第1のポリマーの海島(液滴相)構造が形成される。これにより、図1に示すような組成比が反転した均一な海島構造を有する多層膜を得ることができる。
このようなスピノーダル線、バイノーダル線、臨界点等については、例えば、文献(CORNELL UNIVERSITY PRESS,「Scaling Concepts in Polymer Physics」,p94-96)に基づいて求めることができる。
上記の制御は、溶液に含まれる少なくとも1種類の溶媒(浸透性の高い溶媒)が透明支持体へ浸透する速度(浸透速度)と、溶液から蒸発する速度(乾燥速度)との比を制御することにより行う。即ち、溶液の塗布層の厚み方向に上記溶媒の濃度分布を生じさせることにより相分離させる。
具体的には、(溶媒の乾燥速度)/(溶媒の透明支持体への浸透速度)>1を満たす範囲とすることが好ましく、(溶媒の乾燥速度)/(溶媒の透明支持体への浸透速度)>2を満たす範囲とすることがより好ましい。
上記溶媒の透明支持体への浸透速度は、例えば、透明支持体と溶媒の組み合わせ、溶液中の溶媒の含有量、溶質の含有量等により調整することができる。例えば、溶液中の溶媒の含有量を増加させた場合、塗布層の厚み方向に溶媒の濃度勾配が大きくなるので、溶媒の浸透速度を上げることができる。
透明支持体と溶媒の組み合わせは、溶媒が浸透し易いもの、具体的には溶媒の浸透速度が溶媒の乾燥速度よりも大きくなる組み合わせが好ましい。また、上記溶媒の浸透速度は、透明支持体へほとんど浸透しない他の溶媒を添加することで調整することもできる。この場合、塗布層の厚み方向における濃度勾配を大きくするので、浸透速度を上げることができる。
浸透速度は、例えば、図3に示すような顕微ラマン測定装置20により測定することができる。即ち、同図に示すように、ガラスセル22内部に透明支持体12と溶媒24を封入し、溶媒の透明支持体12内部へ浸透量の時間変化を、断面方向(同図の横より)から顕微ラマン測定装置20を用いて測定する。顕微ラマン測定装置20としては、例えば、inVia Reflex (Renishaw社)のものが使用できる。
上記溶媒の乾燥速度は、乾燥風速、乾燥温度等により調整することができる。また、乾燥速度は、0.03〜5g/m/秒であることが好ましい。これは、乾燥速度が遅すぎると溶媒の浸透が進行しすぎて透明支持体の変形等を引き起こす虞があり、逆に乾燥速度が速すぎると十分なサイズの相構造が形成されなかったり、乾燥のムラによる面状品質の低下等が生じる虞があるためである。
乾燥速度は、例えば、図4に示すようなポータブル型のFTIR装置30により測定することができる。即ち、同図に示すように、センサー部32がファイバーになったポータブル型のFTIR装置30を用いて、矢印方向に走行する透明支持体12の塗布層の上部から、乾燥に伴う塗布層内部の溶媒の蒸発量の時間変化を吸光度変化より調べる。このようなFTIR装置としては、例えば、VIR-9500(日本分光)を使用できる。
次に、本実施形態における多層膜構造を備えた反射防止フィルムの製造方法について説明する。なお、反射防止層用の塗布液としては、非相溶の2種類のポリマー、これらのポリマーを溶解する溶媒、及び硬化性化合物を含む溶液を用いる例である。
図1は、本実施形態の反射防止フィルムの製造工程40の一例を示した概略図である。
長尺状の透明支持体12(既に何らかの機能層が形成されているものも含む)が、フィルムロール42から送出機44により送り出される。透明支持体12の走行速度は、例えば、0.1〜1.5m/秒とすることができる。
透明支持体12はガイドローラ46によってガイドされて除塵機48に送りこまれる。除塵機48は、透明支持体12の表面に付着した塵を取り除くことができるようになっている。除塵機48の下流には、塗布手段であるエクストルージョン方式の塗布装置50の塗布ヘッド50Aが設けられており、反射防止層用塗布液がバックアップローラに巻き掛けられた透明支持体12上に逐次、もしくは同時に塗布できるようになっている。塗布層は、例えば、湿潤厚みが40μm以下とすることができる。
塗布方法としては、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート、マイクログラビア法等も用いることができる。塗布ヘッド50Aは、クリーンルーム等の清浄な雰囲気に設置するとよい。その際、清浄度はクラス1000以下が好ましく、クラス100以下がより好ましく、クラス10以下が更に好ましい。
塗布ヘッド50Aの下流には、本実施形態における相分離を生じさせる(初期)乾燥ゾーン54と、加熱(本乾燥)ゾーン56と、が順次設けられている。(初期)乾燥ゾーン54で、形成された塗布層の表面を気体層でシールしながら溶媒を抑制下に蒸発させ、溶媒の大部分を蒸発させ後に、塗布層をさらに加熱(本乾燥)ゾーン56で乾燥することが好ましい。
この乾燥ゾーン54では、防眩層用塗布液の塗布層を、所定温度(例えば、室温25℃)で溶媒を蒸発させると共に、透明支持体12内部に溶媒を浸透させることにより上述した相分離を誘起させる。
乾燥速度は、速すぎると相分離する前に乾燥して固化するため、0.03〜5.0g/m2/秒とすることが好ましい。乾燥温度は、溶媒の沸点に応じて、例えば、40〜120℃程度の温度で乾燥させてもよい。乾燥風量は、例えば1〜20m/分程度とすることができる。
乾燥ゾーン54における該塗布層表面の気体層のシールは、塗布層の表面に沿って気体を塗布層の移動速度に対して−0.1〜0.1m/秒の相対速度となるように移動させることが好ましい。上記溶媒を抑制下に蒸発させるには、塗布層中の溶媒含有量の減少速度が時間と比例関係にある期間内に行なうことが好ましい。乾燥は覆いを付けることが好ましい。また、乾燥風には整流した風もしくは均一な風を用いてもよいし、もしくは蒸発した溶媒を塗布層に対向して設置された冷却凝縮板により凝縮させ取り除いてもよい。
加熱(本乾燥)ゾーン56としては、特に限定はないが、熱風加熱装置(例えば、特開2001−314799に記載の熱処理装置等)、ヒータ加熱装置等が使用できる。熱風加熱する場合、加熱ムラを抑制する上で、熱風の風速は1m/秒以下とすることが好ましい。
乾燥工程の下流には、塗布層を硬化させる工程として、熱線や活性エネルギー線(紫外線や電子線など)により塗布層を硬化又は架橋させる。硬化方法としては、硬化性化合物の種類に応じて選択できるが、例えば、紫外線照射装置58が使用される。この紫外線照射により、所望の硬化、架橋を形成できるようになっている。
また素材によっては熱で硬化するための熱処理ゾーンが設けられ所望の硬化、架橋を行うこともある。または、上記塗布層を形成した透明支持体12を巻き取った後、別工程でオーブン加熱や、搬送しての熱処理を行うこともある。そして、この下流に設けられた巻取り機60により、反射防止膜が形成された透明支持体12が巻き取られるようになっている。
透明支持体12上に逐次塗布を行い2層以上の塗布層を形成させる場合には、これらを連続で行う(巻き取らず、塗布、乾燥工程を繰り返し、最終的に巻き取る)ことが生産上は好ましい。
以上説明したように、本発明に係る多層膜フィルム及びその製造方法を採用することにより、透明支持体上に異なる機能(組成の違いによる屈折率変化等)を有する多層膜を1回の塗布で容易に形成できる。これにより、屈折率の異なる光干渉層を備えた反射防止フィルムを生産効率よく製造することができる。
なお、本実施形態では、2種類のポリマーを溶媒に溶解させた溶液を用いて2層の膜構造を形成する例で説明したが、3種類以上の複数のポリマー(或いはモノマー)を溶媒に溶解させた溶液を用いて3層以上の多層膜を形成することもできる。
本発明に係る多層膜は、以下に述べる反射防止フィルムの好ましい実施態様において、防眩層、低屈折率層、中屈折率層、高屈折率層のうち任意の組み合わせを構成することができる。
即ち、反射防止フィルムは、透明支持体上に単層から複数層の光干渉層からなる反射防止層が最表面に設けられ、必要に応じてハードコート層、防眩層が透明支持体と光干渉層の間に設けられる。中でも、防眩層と反射防止層の両方を具備したものを防眩性反射防止フィルムという。
透明支持体上に防眩層、低屈折率層を積層した層構成からなる防眩性反射防止フィルムは、以下を満足する屈折率を有する様に設計される。防眩層>低屈折率層の屈折率、また又、透明支持体と防眩層の間に、ハードコート層を設けてもよい。反射防止膜のヘイズは、防眩層にあったヘイズとすることが好ましい。又膜の強度は、JIS K5400に従う鉛筆硬度試験でH以上であることが好ましく、2H以上であることがさらに好ましく、3H以上であることが最も好ましい。
透明支持体上にハードコート層を設け、低屈折率層を積層した層構成からなるクリア型反射防止膜以下を満足する屈折率を有する様に設計される。防眩層>低屈折率層の屈折率、また又、透明支持体と防眩層の間に、ハードコート層を設けてもよい。反射防止膜のヘイズは、5%以下あることが好ましく、3%以下がさらに好ましい。又膜の強度は、JIS K5400に従う鉛筆硬度試験でH以上であることが好ましく、2H以上であることがさらに好ましく、3H以上であることが最も好ましい。
もしくは透明支持体上に防眩層を設け、高屈折率層、低屈折率層を積層した層構成からなる防眩性反射防止膜以下を満足する屈折率を有する様に設計される。高屈折率層の屈折率>透明支持体の屈折率>低屈折率層の屈折率。反射防止膜のヘイズは、防眩層にあったヘイズとすることが好ましい。又膜の強度は、JIS K5400に従う鉛筆硬度試験でH以上であることが好ましく、2H以上であることがさらに好ましく、3H以上であることが最も好ましい。
もしくは透明支持体上にハードコート層を設け、高屈折率層、低屈折率層を積層した層構成からなる防眩性反射防止膜以下を満足する屈折率を有する様に設計される。高屈折率層の屈折率>透明支持体の屈折率>低屈折率層の屈折率。反射防止膜のヘイズは、5%以下あることが好ましく、3%以下がさらに好ましい。又膜の強度は、JIS K5400に従う鉛筆硬度試験でH以上であることが好ましく、2H以上であることがさらに好ましく、3H以上であることが最も好ましい。
〔高屈折率層及び中屈折率層〕
高屈折率層の屈折率は、−般に1.70〜2.20である。高屈折率層の厚さは、5nm〜10μmであることが好ましく、10nm〜1μmであることがさらに好ましい。中屈折率層の屈折率は、低屈折率層の屈折率と高屈折率層の屈折率との間の値となるように調整する。中屈折率層の屈折率は、1.50〜1.70であることが好ましい。
〔低屈折率層〕
低屈折率層は、高屈折率層の上に順次積層して成る。低屈折率層の屈折率は1.20〜1.55である。好ましくは1.30〜1.50である。耐擦傷性、防汚性を有する最外層として構築することが好ましい。耐擦傷性を大きく向上させる手段として表面への滑り性付与が有効で、従来公知のシリコーンの導入、フッ素の導入等から成る薄膜層の手段を適用できる。含フッ素化合物の屈折率は1.35〜1.50であることが好ましい。より好ましくは1.36〜1.47である。
低屈折率層の膜厚は、30〜200nmであることが好ましく、50〜150nmであることがさらに好ましく、60〜120nmであることが最も好ましい。
〔反射防止フィルムの他の層〕
さらに、ハードコート層、前方散乱層、プライマー層、帯電防止層、下塗り層や保護層等を設けてもよい。
(ハードコート層)
ハードコート層は、反射防止フィルムに物理強度を付与するために、透明支持体に設ける。特に、透明支持体と前記高屈折率層の間に設けることが好ましい。
ハードコート層は、光及び/又は熱の硬化性化合物の架橋反応、又は、重合反応により形成されることが好ましい。
硬化性官能基としては、光重合性官能基が好ましく、又加水分解性官能基含有の有機金属化合物は有機アルコキシシリル化合物が好ましい。
これらの化合物の具体例としては、高屈折率層で例示したと同様のものが挙げられる。ハードコート層の具体的な構成組成物としては、例えば、特開2002−144913号公報、同2000−9908号公報、WO0/46617号公報等記載のものが挙げられる。
高屈折率層はハードコート層を兼ねることができる。このような場合、高屈折率層で記載した手法を用いて微粒子を微細に分散してハードコート層に含有させて形成することが好ましい。ハードコート層は、平均粒径0.2〜10μmの粒子を含有させて防眩機能(アンチグレア機能)を付与した防眩層(後述)を兼ねることもできる。ハードコート層の膜厚は用途により適切に設計することができる。ハードコート層の膜厚は、0.2〜10μmであることが好ましく、より好ましくは0.5〜7μmである。ハードコート層の強度は、JIS K5400に従う鉛筆硬度試験で、H以上であることが好ましく、2H以上であることがさらに好ましく、3H以上であることが最も好ましい。又、JISK5400に従うテーバー試験で、試験前後の試験片の摩耗量が少ないほど好ましい。
(前方散乱層)
前方散乱層は、液晶表示装置に適用した場合の、上下左右方向に視角を傾斜させたときの視野角改良効果を付与するために設ける。上記ハードコート層中に屈折率の異なる微粒子を分散することで、ハードコート機能と兼ねることもできる。例えば、前方散乱係数を特定化した特開11−38208号公報、透明樹脂と微粒子の相対屈折率を特定範囲とした特開2000−199809号公報、ヘイズ値を40%以上と規定した特開2002−107512号公報等が挙げられる。
(アンチグレア機能)
反射防止膜は、外光を散乱させるアンチグレア機能を有していてもよい。アンチグレア機能は、反射防止膜の表面に凹凸を形成することにより得られる。反射防止膜がアンチグレア機能を有する場合、反射防止膜のヘイズは、3〜30%であることが好ましく、5〜20%であることがさらに好ましく、7〜20%であることが最も好ましい。反射防止膜表面に凹凸を形成する方法は、これらの表面形状を充分に保持できる方法であればいずれの方法でも適用できる。例えば、本発明に係る多層膜の形成方法のほかにも、低屈折率層中に微粒子を使用して膜表面に凹凸を形成する方法(例えば、特開2000−271878号公報等)、低屈折率層の下層(高屈折率層、中屈折率層又はハードコート層)に比較的大きな粒子(粒径0.05〜2μm)を少量(0.1〜50質量%)添加して表面凹凸膜を形成し、その上にこれらの形状を維持して低屈折率層を設ける方法(例えば、特開2000−281410号公報、同2000−95893号公報、同2001−100004号公報、同2001−281407号公報等)、最上層(防汚性層)を塗設後の表面に物理的に凹凸形状を転写する方法(例えば、エンボス加工方法として、特開昭63−278839号公報、特開平11−183710号公報、特開2000−275401号公報等記載)等が挙げられる。
本実施形態では、主に、反射防止フィルムに本発明を適用する例で説明したが、これに限定されることはなく、例えば、防眩性フィルム、偏光板、光学補償フィルム等の光学的機能性フィルムシート、熱現像感剤、ナノ粒子等を含む機能性フィルム、燃料電池のセパレータフィルム、磁気記録テープ、接着テープ、バリアフィルム等の製造技術にも適用可能である。なお、支持体としては、多層膜を形成するための溶媒のみが浸透するものであればいずれでもよい。
以下、実施例を挙げて本発明の特徴を更に具体的に説明するが、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
〔実施例1〕
透明支持体としては、幅1000mm、厚さ80μmのトリアセチルセルロース〔フジタック、富士フイルム(株)製〕上に、下記のように調製した塗布液を、#3.2のワイヤーバーを透明支持体の走行方向と同じ方向に回転させて、上記透明支持体上に連続的に塗布厚み約10μmで塗布した。そして、室温にて乾燥速度0.6g/m/秒で乾燥した後、60℃で90秒加熱した後、照度600mWの紫外線を4秒間照射することにより、反射防止膜を形成した反射防止フィルムを作製した。
<塗布液の組成>
溶質成分として、アクリル樹脂、CAP(セルロースアセテートプロピオネート)、アクリル系紫外線硬化性化合物、光重合開始剤を10:1.3:10:0.8の重量比で混合した。上記混合した溶質成分を、メチルエチルケトン(MEK)の溶媒に溶解させて塗布液を調製した。この塗布液の固形分濃度は0.338質量%であった。また、溶媒であるメチルエチルケトンのTAC(透明支持体)に対する浸透速度を図3に示す顕微ラマン測定装置で測定したところ、1.2g/m2/秒であった。
このようにして得られた反射防止フィルムの塗布層断面構造をTEM(透過型電子顕微鏡)により観察し、以下の基準で評価した。
○…海島が反転した均一な二層構造
△…一部において二層構造が不均一であるが製品上問題ないレベル
×…海島のみ形成された一層構造
この結果を表1に示す。
〔実施例2〕
上記塗布液において、固形分濃度を固定して、溶媒組成をメチルエチルケトン(MEK):ブタノールを90:10の質量比の混合溶媒とした以外は実施例1と同様に反射防止フィルムを作製し、塗布層の断面構造をTEMにより観察した。なお、上記混合溶媒のTAC(透明支持体)に対する浸透速度は0.8g/m2/秒であった。この結果を表1に示す。
〔実施例3〕
塗布液の乾燥速度を0.03g/m/秒とした以外は実施例1と同様に反射防止フィルムを作製し、塗布層の断面構造をTEMにより観察した。なお、溶媒のTAC(透明支持体)に対する浸透速度は1.2g/m2/秒であった。この結果を表1に示す。
〔実施例4〕
塗布液の乾燥速度を5.0g/m/秒とした以外は実施例1と同様に反射防止フィルムを作製し、塗布層の断面構造をTEMにより観察した。なお、溶媒のTAC(透明支持体)に対する浸透速度は1.2g/m2/秒であった。この結果を表1に示す。
〔実施例5〕
塗布液の乾燥速度を6.0g/m/秒とした以外は実施例1と同様に反射防止フィルムを作製し、塗布層の断面構造をTEMにより観察した。なお、溶媒のTAC(透明支持体)に対する浸透速度は1.2g/m2/秒であった。この結果を表1に示す。
〔比較例1〕
上記塗布液において、固形分濃度を固定して、溶媒組成をメチルエチルケトン:ブタノールを80:20の質量比の混合溶媒とした以外は実施例1と同様に反射防止フィルムを作製し、塗布層の断面構造をTEMにより観察した。なお、上記混合溶媒のTAC(透明支持体)に対する浸透速度は0.4g/m2/秒であった。この結果を表1に示す。
〔比較例2〕
上記塗布液において、固形分濃度を固定して、溶媒組成をテトラヒドロフラン(THF)に変更した以外は実施例1と同様に反射防止フィルムを作製し、塗布層の断面構造をTEMにより観察した。なお、上記溶媒のTAC(透明支持体)に対する浸透速度は0.3g/m2/秒であった。この結果を表1に示す。
〔比較例3〕
上記透明支持体としてポリエチレンテレフタレート(PET)に変更した以外は実施例1と同様に反射防止フィルムを作製し、塗布層の断面構造をTEMにより観察した。なお、溶媒のPET(透明支持体)に対する浸透速度は0.03g/m2/秒であった。この結果を表1に示す。
Figure 2009198545
実施例1〜5は、透明支持体に対する溶媒の浸透速度が比較的大きい場合であり、比較例1〜3は透明支持体に対する溶媒の浸透速度が極めて小さい場合である。表1に示すように、実施例1〜5では、いずれも2種類のポリマーが反転した二層構造が形成されたのに対し、比較例1〜3では、いずれも海島が形成されるのみであり、二層構造は得られなかった。特に、乾燥速度を0.03〜5.0g/m2/秒とした実施例1〜4では、透明支持体の変形等の不具合もなく、二層構造が安定に形成されることがわかった。
〔実施例6〕
実施例1において、乾燥中に分離した上下層が図2のように臨界点をまたぐように、乾燥速度を精密にコントロールした以外は実施例1と同様に、反射防止フィルムを作製した。この塗布層の断面構造をTEMにより観察した結果を図6に示す。
図6に示すように、乾燥速度を図2のように臨界点をまたぐように制御することで、上下層で組成比の異なる均一な海島構造が得られることがわかった。
本実施形態における反射防止フィルムの一例を示す断面模式図である。 本実施形態における溶液の相分離の一例を説明する三角相図である。 本実施形態において、溶媒の浸透速度を測定するための顕微ラマン測定装置を示す説明図である。 本実施形態において、溶媒の乾燥速度を測定するためのFTIR装置を示す説明図である。 本実施形態における反射防止フィルムの製造工程の一例を示した概略図である。 本実施例における結果を示す写真図である。
符号の説明
10…反射防止フィルム、12…透明支持体、14…第1のポリマー層、14A…第1のポリマーのマトリクス、14B…第1のポリマーのドメイン、16…第2のポリマー層、16A…第2のポリマーのマトリクス、16B…第2のポリマーのドメイン、18…多層膜、40…反射防止フィルムの製造工程、50…塗布装置、50A…塗布ヘッド、54…(初期)乾燥ゾーン、56…加熱(本乾燥)ゾーン

Claims (10)

  1. 支持体上に、複数のモノマー或いはポリマーを少なくとも1種類の溶媒に相溶させた塗布液を単層塗布する工程と、該塗布層を乾燥させる工程とを備えた多層膜フィルムの製造方法であって、
    前記塗布層を乾燥させる工程において、前記少なくとも1種類の溶媒を前記支持体の内部に所定速度で浸透させることにより、前記塗布層を異なる組成の上下層に分離させることを特徴とする多層膜フィルムの製造方法。
  2. 前記塗布液を塗布する工程の前工程として、前記所定速度で溶媒が前記支持体に浸透するように、前記溶媒の種類と前記支持体の種類との組み合わせを設計する工程を備えたことを特徴とする請求項1に記載の多層膜フィルムの製造方法。
  3. 前記乾燥させる工程において(前記溶媒の乾燥速度)/(前記溶媒の支持体への浸透速度)>1とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の多層膜フィルムの製造方法。
  4. 前記溶媒の乾燥速度は、0.03〜5g/m/秒であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の多層膜フィルムの製造方法。
  5. 前記塗布液は、前記支持体への浸透速度が前記溶媒の1/2以下である他の溶媒を含むことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の多層膜フィルムの製造方法。
  6. 前記複数のモノマー或いはポリマーのうち少なくとも2種類は非相溶であることを特徴請求項1〜5の何れか1項に記載の多層膜フィルムの製造方法。
  7. 前記上下層の組成比が、前記溶媒、第1のポリマー、及び第2のポリマーより構成される三角相図上における臨界点を介して前記第1のポリマー側、前記第2のポリマー側へそれぞれ濃度変化させるように前記乾燥速度と前記浸透速度の比を調整することを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の多層膜フィルムの製造方法。
  8. 請求項1〜7の何れか1項に記載の方法により製造したことを特徴とする多層膜フィルム。
  9. 前記多層膜フィルムは、前記支持体上に少なくとも第1のポリマー層、第2のポリマー層が形成され、
    前記第1のポリマー層は、前記第1のポリマーマトリクス中に前記第2のポリマードメインが分散してなり、前記第2のポリマー層は、前記第2のポリマーマトリクス中に前記第1のポリマードメインが分散してなることを特徴とする請求項8に記載の多層膜フィルム。
  10. 前記多層膜フィルムは、各層の屈折率が異なる反射防止フィルムであることを特徴とする請求項8又は9に記載の多層膜フィルム。
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