JP2009196625A - ブレーキ液圧制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ブレーキ液圧制御装置において、該装置に配設される導電部材の本数を低減して、導電部材を配線するスペースを低減して、装置全体を小型化する。
【解決手段】第1ユニットを構成する第1制御手段18は、入力されたシリアル信号およびパラレル信号の一方を他方に変換して出力可能な第1変換手段18c1を備え、第1ユニットとは離れて配設される第2ユニットを構成する第2制御手段17は、入力されたシリアル信号およびパラレル信号の一方を他方に変換して出力可能な第2変換手段17c1を備え、第1および第2変換手段18c1,17c1は、シリアル通信可能である少なくとも1本の導電部材54b、55bで電気的に接続されている。
【選択図】 図5
Description
本発明は、ブレーキ液圧制御装置に関するものである。
従来から、ブレーキ液圧制御装置としては、特許文献1に示されているものが知られている。特許文献1の図6に示されているように、ブレーキ液圧制御装置は、車両の車輪のホイールシリンダに付与される液圧を調整する複数の電磁弁が設けられ、前記液圧を上昇させるポンプが内部に設けられたハウジング(コントロールハウジング100)と、コントロールハウジング(100)に設けられて前記ポンプを駆動するブラシレスモータ(400)と、ブラシレスモータ(400)のコントロールハウジング(100)の反対側に一体に装着される電子制御ユニット(300)と、を備えている。
電子制御ユニット(300)内には、前記電磁弁およびブラシレスモータ(400)を制御する制御基盤(301)が設けられている。コイル(413)と制御基盤(301)とはリード線(417)又は端子等を介して連結されている。例えば、ブラシレスモータが三相同期DCモータである場合、コイル(413)は3相分で3個設けられ、リード線(417)も3本設けられている。また、コントロールハウジング(100)内の電磁弁と制御基盤(301)とは、制御基盤側バスバー(306)と電磁弁側バスバー(105)を介して連結されている。例えば、四輪自動車であって各輪のブレーキ液圧系統に保持弁と減圧弁がそれぞれ設けられている場合、電磁弁は計8個である。
特開平10−129445号公報
上記特許文献1に記載されたブレーキ液圧制御装置においては、制御基盤(301)とブラシレスモータ(400)との間は、リード線(417)は3本に抑えられているが、制御基盤(301)と電磁弁との間は、少なくとも8組の制御基盤側バスバー(306)と電磁弁側バスバー(105)が配線されている。このように、制御基盤(301)とブラシレスモータ、電磁弁との間は比較的多数の導電部材で電気的に接続されており、導電部材を配線するためのスペースが必要であり、その配線スペースを確保するため装置全体が大型化するという問題があった。
本発明は、上述した問題を解消するためになされたもので、ブレーキ液圧制御装置において、該装置に配設される導電部材の本数を低減して、導電部材を配線するスペースを低減して、装置全体を小型化することを目的とする。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、車両の車輪のホイールシリンダに付与される液圧を調整する複数の電磁弁が第1の面に取付けられ、液圧を上昇させるポンプが内部に設けられ、ポンプを駆動するブラシレスモータが第1の面と異なる第2の面に取付けられたハウジングと、電磁弁を覆って第1の面に取付けられたカバーと、カバーとハウジングとで区画形成された空間内に配設されて電磁弁およびブラシレスモータを制御する第1制御手段と、を含んで構成された第1ユニットと、ブラシレスモータと、ブラシレスモータを駆動させる第2制御手段と、を有する第2ユニットと、を備えてなり、第1制御手段は、入力されたシリアル信号およびパラレル信号の一方を他方に変換して出力可能な第1変換手段を備え、第2制御手段は、入力されたシリアル信号およびパラレル信号の一方を他方に変換して出力可能な第2変換手段を備え、第1および第2変換手段は、シリアル通信可能である少なくとも1本の導電部材で電気的に接続されていることである。
請求項2に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、第1制御手段は第1マイクロコンピュータを備え、該第1マイクロコンピュータは第1変換手段を備えたことである。
請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請求項1または請求項2において、第2制御手段は第2マイクロコンピュータを備え、該第2マイクロコンピュータは第2変換手段を備えたことである。
請求項4に係る発明の構成上の特徴は、請求項1乃至請求項3の何れか一項において、第2制御手段は、ブラシレスモータを駆動させる複数のスイッチング素子と、該各スイッチング素子をオン・オフ制御するためのオン・オフ制御信号を送信する駆動手段と、第1制御手段が備える第1マイクロコンピュータと別体で構成されブラシレスモータを制御するためのモータ制御信号を駆動手段に送信する第2マイクロコンピュータと、を備えたことである。
請求項5に係る発明の構成上の特徴は、請求項1乃至請求項4の何れか一項において、第2制御手段は、ブラシレスモータの状態に関する情報信号を第1制御手段に向けて出力することである。
請求項6に係る発明の構成上の特徴は、請求項5において、ブラシレスモータの状態に関する情報信号には、該ブラシレスモータの回転数、温度、および該ブラシレスモータの駆動電流の少なくとも一つが含まれることである。
請求項7に係る発明の構成上の特徴は、請求項6において、第1制御手段はブラシレスモータの状態に関する情報信号に基づき、ブラシレスモータの制御に関連する信号を第2制御手段に向けて出力するとともに、第2制御手段は第1制御手段から出力されたブラシレスモータの制御に関連する信号に基づいてブラシレスモータを制御することである。
上記のように構成した請求項1に係る発明においては、第1ユニットと第2ユニットとの間には、第1ユニットに設けられた第1変換手段と第2ユニットに設けられた第2変換手段とを接続するシリアル通信可能な導電部材が配線されている。これにより、第1および第2ユニット間に配線される導電部材の数を低減することができる。第1制御手段に電磁弁の端子またはリード線を直接接続するとともに第2制御手段にブラシレスモータの端子またはリード線を直接接続することが可能となることを合わせると、ブレーキ液圧制御装置に配設される導電部材の本数を低減して、導電部材を配線するスペースを低減して、装置全体を小型化することができる。
上記のように構成した請求項2に係る発明においては、請求項1に係る発明において、第1制御手段は第1マイクロコンピュータを備え、該第1マイクロコンピュータは第1変換手段を備えたので、簡単な構成で第1制御手段をシリアル通信可能とすることができる。
上記のように構成した請求項3に係る発明においては、請求項1または請求項2に係る発明において、第2制御手段は第2マイクロコンピュータを備え、該第2マイクロコンピュータは第2変換手段を備えたので、簡単な構成で第2制御手段をシリアル通信可能とすることができる。
上記のように構成した請求項4に係る発明においては、請求項1乃至請求項3の何れか一項に係る発明において、第2制御手段は、ブラシレスモータを駆動させる複数のスイッチング素子と、該各スイッチング素子をオン・オフ制御するためのオン・オフ制御信号を送信する駆動手段と、第1制御手段が備える第1マイクロコンピュータと別体で構成されブラシレスモータを制御するためのモータ制御信号を駆動手段に送信する第2マイクロコンピュータと、を備えた。これにより、第2マイクロコンピュータからスイッチング素子までの配線は第2制御手段内に収容でき、外部から第2マイクロコンピュータへの導電部材、スイッチング素子からブラシレスモータへの導電部材など、第2制御手段に接続される導電部材の数をできるだけ少なく抑制することができる。
上記のように構成した請求項5に係る発明においては、請求項1乃至請求項4の何れか一項に係る発明において、第2制御手段は、ブラシレスモータの状態に関する情報信号を第1制御手段に向けて出力する。これにより、第1制御手段は、第2制御手段から得たブラシレスモータの状態に関する情報信号に基づいてブラシレスモータを適切に制御することができる。
上記のように構成した請求項6に係る発明においては、請求項5に係る発明において、ブラシレスモータの状態に関する情報信号には、該ブラシレスモータの回転数、温度、および該ブラシレスモータの駆動電流の少なくとも一つが含まれる。これにより、これにより、第1制御手段は、第2制御手段から得たブラシレスモータの状態に関する適切な情報信号に基づいてブラシレスモータを適切に監視、制御することができる。
上記のように構成した請求項7に係る発明においては、請求項6に係る発明において、第1制御手段はブラシレスモータの状態に関する情報信号に基づき、ブラシレスモータの制御に関連する信号を第2制御手段に向けて出力するとともに、第2制御手段は第1制御手段から出力されたブラシレスモータの制御に関連する信号に基づいてブラシレスモータを制御する。これにより、第1制御手段は、取得したブラシレスモータの状態に関する情報信号を確実に第2制御手段に出力するとともに、第1制御手段は、第2制御手段から得たブラシレスモータの状態に関する情報信号に基づいてブラシレスモータを適切に制御することができる。
以下、本発明に係るブレーキ液圧制御装置を適用した車両の一実施の形態を図面を参照して説明する。図1はその車両の構成を示す概要図であり、図2はブレーキ液圧制御装置15を示す部分断面図であり、図3は車両Mの液圧ブレーキ装置10を示す概要図である。
液圧ブレーキ装置10は、各車輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrに液圧制動力を付与して車両Mを制動させるものである。この液圧ブレーキ装置10は、各車輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrの回転をそれぞれ規制する各ホイールシリンダWCfl,WCfr,WCrl,WCrrと、ブレーキペダル11と、エンジンの吸気負圧をダイヤフラムに作用させてブレーキペダル11の踏み込み操作により生じるブレーキ操作力を助勢して倍力(増大)する倍力装置である負圧式ブースタ12と、負圧式ブースタ12により倍力されたブレーキ操作力(すなわちブレーキペダル11の操作状態)に応じた基礎液圧である液圧(油圧)のブレーキ液(油)を生成して各ホイールシリンダWCfl,WCfr,WCrl,WCrrに供給するマスタシリンダ13と、ブレーキ液を貯蔵してマスタシリンダ13にそのブレーキ液を補給するリザーバタンク14と、ブレーキ液圧制御装置15と、を備えている。
各ホイールシリンダWCfl,WCfr,WCrl,WCrrは、各キャリパCLfl,CLfr,CLrl,CLrrに設けられており、液密に摺動するピストン(図示省略)を収容している。各ホイールシリンダWCfl,WCfr,WCrl,WCrrに基礎液圧または制御液圧が供給されると、各ピストンが摩擦部材である一対のブレーキパッド(図示省略)を押圧して各車輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrと一体回転する回転部材であるディスクロータDRfl,DRfr,DRrl,DRrrを両側から挟んでその回転を規制するようになっている。なお、本実施の形態においては、ディスク式ブレーキを採用するようにしたが、ドラム式ブレーキを採用するようにしてもよい。
ブレーキ液圧制御装置15は、車両Mの各ホイールシリンダWCfl,WCfr,WCrl,WCrrに付与される液圧を個別に制御するための複数の液圧機器である後述する各電磁弁、ポンプ34a,44a、モータ34b、から構成されているブレーキアクチュエータ16と、前記モータ34bを制御するモータECU17と、前記電磁弁を制御するとともに前記モータECU17を介して前記モータを制御して車両の運動を統括制御するメインECU18を備えている。
さらに、図2を参照してブレーキ液圧制御装置15の構成について具体的に詳述する。ブレーキ液圧制御装置15は、ハウジングユニットUh、ハウジングユニットUhの一の側面に設けられているカバーユニットUc、ハウジングユニットUhの他の側面に設けられているモータユニットUmから構成されている。ブレーキ液圧制御装置15は、ハウジングユニットUh、カバーユニットUcおよびモータユニットUmが一体化された一つの構成体である。
ハウジングユニットUhは、略直方体に形成されたハウジング21、複数の電磁弁31,32a,32b,33a,33b,34d,41,42a,42b,43a,43b,44d、ポンプ34a,44a、圧力センサP1,P2,P3、接続部22を備えている。各電磁弁、ポンプ、圧力センサは図3にすべて記載されており、図2にはそれぞれ一部が記載されている。
複数の電磁弁31,32a,32b,33a,33b,34d,41,42a,42b,43a,43b,44dは、車輪Wfl,Wfr,Wrl,WrrのホイールシリンダWCfl,WCfr,WCrl,WCrrに付与される液圧を調整するものであり、ハウジング21の第1の面21aに取り付けられている。
図2に示されている電磁弁32aを例に挙げて、電磁弁の構造を詳述する。電磁弁32aは、ハウジング21に取り付けられる本体部35aと、本体部35aの上部に着脱可能なソレノイド部35bと、を備えている。なお、本体部35aは、主として、ハウジング21に固定されたスリーブ、スリーブの上端に固定された固定子、スリーブ内に摺動自在に収納された可動子、スリーブの下端に設けられた弁部などから構成されている。ソレノイド部35bは、主として、環状のヨーク35b1、ヨーク35b1に収納されたソレノイド35b2、ヨーク35b1の上部から立設されソレノイド35b2に接続された一対の端子35b3(リード)などから構成されている。ソレノイド部35bの端子35b3の先端はメインECU18に直接接続されるか、またはバスバーなどを介して間接的に接続されている。本体部35aの上部(固定子を含む部分)がヨーク35b1の貫通穴(図示省略)に着脱可能に挿入されている。
ポンプ34a,44aは、車輪Wfl,Wfr,Wrl,WrrのホイールシリンダWCfl,WCfr,WCrl,WCrrに付与される液圧を上昇させるものであり、ハウジング21の内部に設けられている。
ポンプ34a,44aは、ギヤポンプやベーンポンプなどの回転式ポンプであり、例えばギヤポンプではハウジング内に収容された2つの歯車(インナギヤとアウタギヤ)の回転によって歯の噛み合わせ部分を使って流体を送出するものである。この場合、インナギヤとアウタギヤは偏心している。インナギヤがモータ34bにより回転駆動される回転軸34b1によって回転駆動される。なお、回転式ポンプの代わりにピストン式ポンプを使用するようにしてもよい。
圧力センサP1,P2,P3は、マスタシリンダ13の液圧、第1および第2系統16a,16bのホイールシリンダ圧を検出するものであり、ハウジング21の第2の面21bに取り付けられている。第2の面21bは、第1の面21aと異なる面である。本実施の形態では、第2の面21bは、第1の面21aの反対側の面である。例えば圧力センサP1を例に挙げて詳述する。圧力センサP1は、ブレーキ液に接触しその液圧を検出する検出部(感受部)P1aと検出部によって検出した信号から液圧値を演算して出力する演算部P1bを備えている。圧力センサP1のリード端子はモータECU17に接続されている。
上述した電磁弁31,32a,32b,33a,33b,34d,41,42a,42b,43a,43b,44d、ポンプ34a,44a、圧力センサP1,P2,P3などから構成されるブレーキアクチュエータ16の構造について図3を参照して説明する。
ブレーキアクチュエータ16は、独立して作動する液圧回路である複数の系統から構成されている。具体的には、ブレーキアクチュエータ16は、X配管である第1系統16aと第2系統16bを有している。第1系統16aは、マスタシリンダ13の第1液圧室13aと左後輪Wrl,右前輪WfrのホイールシリンダWCrl,WCfrとをそれぞれ連通して、左後輪Wrl,右前輪Wfrの制動力制御に係わる系統である。第2系統16bは、マスタシリンダ13の第2液圧室13bと左前輪Wfl,右後輪WrrのホイールシリンダWCfl,WCrrとをそれぞれ連通して、左前輪Wfl,右後輪Wrrの制動力制御に係わる系統である。ブレーキアクチュエータ16は、X配管でなく前後配管でもよい。
第1系統16aは、差圧制御電磁弁31、左後輪液圧制御部32、右前輪液圧制御部33、および第1減圧部34を含んで構成されている。
差圧制御電磁弁31は、マスタシリンダ13と、左後輪液圧制御部32の上流部および右前輪液圧制御部33の上流部との間に介装されている常開リニア電磁弁である。この差圧制御電磁弁31は、メインECU18により連通状態(非差圧状態)と差圧状態を切り替え制御される電磁弁である。差圧制御電磁弁31は、通電されて差圧状態(閉じる側)にされることによりホイールシリンダWCrl,WCfr側の液圧をマスタシリンダ13側の液圧よりも所定の制御差圧分高い圧力に保持することができる。これにより、ポンプ34a,44aによる加圧を前提に制御差圧に相当する制御液圧が形成されるようになっている。
左後輪液圧制御部32は、ホイールシリンダWCrlに供給する液圧を制御可能なものであり、2ポート2位置切換型の常開電磁開閉弁(電磁弁)である増圧弁32aと2ポート2位置切換型の常閉電磁開閉弁(電磁弁)である減圧弁32bとから構成されている。増圧弁32aは、差圧制御電磁弁31とホイールシリンダWCrlとの間に介装され減圧弁32bは、ホイールシリンダWCrlとリザーバ34cとの間に介装され、メインECU18の指令にしたがってホイールシリンダWCrl内の液圧が増圧・保持・減圧され得るようになっている。
右前輪液圧制御部33は、ホイールシリンダWCfrに供給する液圧を制御可能なものであり、左後輪液圧制御部32と同様に増圧弁33aと減圧弁33bとから構成されている。増圧弁33aおよび減圧弁33bがメインECU18の指令により制御されて、ホイールシリンダWCfr内の液圧が増圧・保持・減圧され得るようになっている。
第1減圧部34は、リザーバ34c内のブレーキ液を汲み上げてそのブレーキ液を差圧制御電磁弁31と増圧弁32a,33aとの間に供給するポンプ34a、ポンプ34aを駆動するモータ34b、ホイールシリンダWCrl、WCfrから減圧弁32b、33bを介して抜いたブレーキ液を一旦溜めておくリザーバ34c、およびこのリザーバ34cとマスタシリンダ13とを連通・遮断させる電磁弁34dを含んで構成されている。電磁弁34dは、常閉の電磁開閉弁(電磁弁)である。電磁弁34dは、流入制御弁であり、マスタシリンダ13からリザーバ34cへの作動液の補給が必要であるときには通電されて開状態とされ、マスタシリンダ13からリザーバ34cへの作動液の流れを許容し、一方、マスタシリンダ13からリザーバ34cへの作動液の補給が必要ではないときには非通電されて閉状態とされ、マスタシリンダ13からリザーバ34cへの作動液の流れを阻止し、マスタシリンダ13による昇圧を可能とする。
第1減圧部34は、差圧制御電磁弁31によって差圧状態が形成されるとともにポンプ34aが駆動されている場合(例えば、横滑り防止制御、トラクションコントロールなどの場合)、マスタシリンダ13から供給されているブレーキ液を電磁弁34dおよびリザーバ34c経由で増圧弁32a,33aの上流に供給することができるようになっている。
第2系統16bは、第1系統16aと同様に、差圧制御電磁弁41、左前輪液圧制御部42、右後輪液圧制御部43、および第2減圧部44を含んで構成されている。左前輪液圧制御部42および右後輪液圧制御部43は、ホイールシリンダWCfl,WCrrに供給する液圧をそれぞれ制御可能なものであり、左後輪液圧制御部32および右前輪液圧制御部33と同様に、それぞれ増圧弁42aと減圧弁42b、増圧弁43aと減圧弁43bから構成されている。第2減圧部44は、第1減圧部34と同様に、ポンプ44a、モータ34b(第1減圧部34と共用)、リザーバ44cおよび電磁弁44dを含んで構成されている。
このように構成されたブレーキアクチュエータ16は、通常ブレーキの際には全ての電磁弁が非励磁状態にされて、ブレーキペダル11の操作力に応じたブレーキ液圧、すなわち基礎液圧をホイールシリンダWC**にそれぞれ供給できるようになっている。なお、**は、各輪に対応する添え字であって、fl,fr,rl,rrのいずれかであり、左前、右前、左後、右後を示している。本明細書及び図面において同じである。
また、モータ34bすなわちポンプ34a,44aを駆動するとともに差圧制御電磁弁31,41を励磁すると、マスタシリンダ13からの基礎液圧に制御液圧を加えたブレーキ液圧をホイールシリンダWC**にそれぞれ供給できるようになっている。
さらに、ブレーキアクチュエータ16は、増圧弁32a,33a,42a,43a、および減圧弁32b,33b,42b,43bを制御することでホイールシリンダWC**の液圧を個別に調整できるようになっている。これにより、メインECU18からの指示により、例えば、周知のアンチスキッド制御、前後制動力配分制御、横滑り防止制御(具体的には、アンダステア抑制制御、オーバステア抑制制御)、トラクションコントロール、車間距離制御等を達成できるようになっている。
また、ブレーキアクチュエータ16には、マスタシリンダ13内のブレーキ液圧であるマスタシリンダ圧を検出する圧力センサP1が設けられており、この検出信号はモータECU17に出力されるようになっている。圧力センサP1は、第1系統16aの差圧制御電磁弁31の上流(マスタシリンダ13側)に設けられている。
さらに、ブレーキアクチュエータ16には、第1系統16aのホイールシリンダWCfr(または/およびホイールシリンダWCrl)内のブレーキ液圧であるホイールシリンダ圧を検出する圧力センサP2が設けられており、この検出信号はモータECU17に出力されるようになっている。圧力センサP2は、第1系統16aの増圧弁33aおよび減圧弁33bの下流(ホイールシリンダWCfr側)に設けられている。
さらに、ブレーキアクチュエータ16には、第2系統16bのホイールシリンダWCfl(または/およびホイールシリンダWCrr)内のブレーキ液圧であるホイールシリンダ圧を検出する圧力センサP3が設けられており、この検出信号はモータECU17に出力されるようになっている。圧力センサP3は、第2系統16bの増圧弁42aおよび減圧弁42bの下流(ホイールシリンダWCfl側)に設けられている。なお、圧力センサP2,P3は、それぞれ増圧弁32a、33aの上流側(差圧制御電磁弁31の下流側)、増圧弁42a、43aの上流側(差圧制御電磁弁41の下流側)に配置してもよい。
再び、ハウジングユニットUhに戻って接続部22について説明する。接続部22は、メインECU18とモータECU17とを、すなわちメインECU18に接続されている複数の導電部材51a〜55aとモータECU17に接続されている複数の導電部材51b〜55bとを着脱可能に接続するものである。この接続部22は、絶縁材(例えば樹脂材)で形成された接続部ハウジング22aと、接続部ハウジング22a内に区画形成された複数の収納室(図示省略)に絶縁されて収容されている複数の接続端子(例えばコンタクト)22b1〜22b5とを備えている。(図4、図5も参照。)
各接続端子22b1〜22b5は、モータECU17に接続されている導電部材51b〜55bが例えば圧着などでそれぞれ接続固定される固定部(図示省略)を備えている。導電部材51b、52bは、外部の電源電圧(+BM)をメインECU18を介してモータ34bに供給する2つのモータ駆動電源用導電部材である。導電部材51b、52bの一端が接続端子22b1,22b2の各固定部に固定され、他端がモータECU17に形成されモータ34bに供給するモータ駆動電源ラインL1およびグランドラインL2の各端子17a1,17a2(銅箔端子)に半田付けなどで接続固定されている。なお、モータ34bが直流ブラシレスモータである場合、一方のモータ駆動電源用導電部材51bは電源ラインL1であり、他方のモータ駆動電源用導電部材52bはグランドラインL2である。
導電部材53bは、外部の電源電圧(IG電圧(例えば13.5V))をメインECU18を介して第2CPU17c用の電源回路17iやプリドライバ17dに供給するIC(集積回路)駆動電源用導電部材である。導電部材53bの一端が接続端子22b3の固定部に固定され、他端がモータECU17に形成され第2CPU17cやプリドライバ17dに供給するIC駆動電源ラインL3の端子17a3(銅箔端子)に半田付けなどで接続固定されている。
導電部材54bは、メインECU18の第1CPU18cからモータECU17の第2CPU17cにシリアル信号(シリアルデータ)を送信する第1信号用導電部材である。導電部材54bの一端が接続端子22b4の固定部に固定され、他端がモータECU17に形成され第2CPU17cに接続されている第1信号ラインL4の端子17a4(銅箔端子)に半田付けなどで接続固定されている。
導電部材55bは、メインECU18の第1CPU18cにモータECU17の第2CPU17cからシリアル信号(シリアルデータ)を受信する第2信号用導電部材である。導電部材54bの一端が接続端子22bの固定部に固定され、他端がモータECU17に形成され第2CPU17cに接続されている第2信号ラインL5の端子17a5(銅箔端子)に半田付けなどで接続固定されている。
なお、上述した各導電部材51b〜55bは単線で細長い針金状に形成されているか、もしくは、より線で形成されていてもよく、絶縁材で被覆されていてもよい。例えば、リード線やバスバーで形成されていてもよい。
さらに各接続端子22bは、メインECU18に接続されているリード端子(導電部材)51a〜55aがそれぞれ着脱可能に接続される着脱部(図示省略)を備えている。リード端子51a、52aの各基端は、メインECU18に形成されモータ34bに電源電圧(+BM)を供給するモータ駆動電源ラインL11およびグランドラインL12の各端子18a1,18a2(銅箔端子)に半田付けなどで接続固定されている。リード端子51a、52aの各先端側が接続端子22b1,22b2の各着脱部に着脱可能に挿入される。
リード端子53aの基端は、メインECU18に形成され外部の電源電圧(IG電圧)が供給されるIC駆動電源ラインL13の端子18a3(銅箔端子)に半田付けなどで接続固定されている。リード端子53aの先端側が接続端子22b3の着脱部に着脱可能に挿入される。
リード端子54aの基端は、メインECU18に形成され、メインECU18の第1CPU18cからモータECU17の第2CPU17cにシリアル信号(シリアルデータ)を送信する第1信号ラインL14の端子18a4(銅箔端子)に半田付けなどで接続固定されている。リード端子54aの先端側が接続端子22b4の着脱部に着脱可能に挿入される。
リード端子55aの基端は、メインECU18に形成され、メインECU18の第1CPU18cにモータECU17の第2CPU17cからシリアル信号(シリアルデータ)を受信する第2信号ラインL15の端子18a5(銅箔端子)に半田付けなどで接続固定されている。リード端子55aの先端側が接続端子22b5の着脱部に着脱可能に挿入される。
図2に示すように、接続部22には、絶縁材(例えば樹脂材)で形成された筒体23の一端が接続されている。筒体23はハウジング21を貫通して第2の面21bまで延在している。筒体23内には、上述した各導電部材51b〜55bが延設されており、導電部材51b〜55bの各他端はモータECU17の各端子17a1〜17a5(図5参照)に接続されている。また、筒体23を設ける代わりに、ハウジング21に貫通穴を設け、この貫通穴の第1の面21a側端に接続部22を取り付け、絶縁材で被覆されている導電部材を配設するようにしてもよい。
カバーユニット(第1ユニット)Ucは、図2に示すように、メインECU(電子制御ユニット)18、カバー24を含んで構成されている。カバー24は、上記複数の電磁弁を覆って第1の面21aに着脱可能に取付けられている。例えば、カバー24は、ハウジング21にねじ止め固定されている。メインECU18は、カバー24に、図示しない支柱を介して支持固定されている。メインECU18は、カバー24とハウジング21とで区画形成された空間内に配設されている。
メインECU18は、上記複数の電磁弁およびモータ34bを制御する第1制御手段である。メインECU18は、図2,4,5に示すように、プリント基板18bに実装された第1CPU18c、プリント基板18bに実装、あるいはケース上のバスバーに配索されたノイズフィルタ18dを備えている。第1CPU18c、ノイズフィルタ18d、上記各端子は、銅箔パターンによって適宜接続されている。
第1CPU18cは、マイクロコンピュータで構成されている。第1CPU18cは、液圧ブレーキ装置のブレーキ制御、モータ34bの目標回転数の導出、第2CPU17cへのモータ34bの目標回転数の送信、上記複数の電磁弁、モータ34b、圧力センサなどの異常情報の出力(表示器への表示)を実施する。
この第1CPU18cは、入力されたシリアル信号およびパラレル信号の一方を他方に変換して出力可能な第1変換部18c1を備えている。第1変換部18c1および後述する第2変換部17c1は、第1信号ラインL14、リード端子54a,導電部材54b、第1信号ラインL4からなる電気的に一本の導電部材で接続され、第1CPU18cから第2CPU17cへのシリアル通信が可能である。第1変換部18c1および後述する第2変換部17c1は、第2信号ラインL15、リード端子55a,導電部材55b、第2信号ラインL5からなる電気的に一本の導電部材で接続され、第2CPU17cから第1CPU18cへのシリアル通信が可能である。
メインECU18は、ブラシレスモータ34bの状態に関する情報信号に基づき、ブラシレスモータ34bの制御に関連する信号をモータECU17に向けて出力するものである。
ノイズフィルタ18dは、コイルやコンデンサから構成される電気回路であり、電源電圧(+BM)のノイズを取り除くものである。
モータユニット(第2ユニット)Umは、図2に示すように、ブラシレスモータであるモータ34b、モータ34bを駆動させる第2制御手段であるモータECU(電子制御ユニット)17、ヒートシンク(放熱部材)25を含んで構成されている。
モータ34bは、主として図2,4に示すように、ハウジング21であって前記第1の面21aと異なる第2の面21bに取付けられている。
モータ34bは、三相同期式永久磁石で構成したブラシレスモータにて構成されている。モータ34bは、カバー61を備えている。カバー61は、有底円筒部61a、有底円筒部61aの開口周縁に接続されたフランジ部61bを備えている。有底円筒部61a内には、軸受62a、ヒートシンク25に取り付けられた軸受62bによって回転自在に支承される回転軸63が有底円筒部61aの軸心に沿って配設されている。回転軸63の周囲にはモータ駆動用の永久磁石64が固定されている。永久磁石64は、S極およびN極が周方向に交互にかつ等間隔に着磁されている。回転軸63と永久磁石64からロータ65が構成されている。
モータ34bは、三相同期式永久磁石で構成したブラシレスモータにて構成されている。モータ34bは、カバー61を備えている。カバー61は、有底円筒部61a、有底円筒部61aの開口周縁に接続されたフランジ部61bを備えている。有底円筒部61a内には、軸受62a、ヒートシンク25に取り付けられた軸受62bによって回転自在に支承される回転軸63が有底円筒部61aの軸心に沿って配設されている。回転軸63の周囲にはモータ駆動用の永久磁石64が固定されている。永久磁石64は、S極およびN極が周方向に交互にかつ等間隔に着磁されている。回転軸63と永久磁石64からロータ65が構成されている。
有底円筒部61a内には、断面円弧状に構成された3相のコイル66が有底円筒部61aの内周壁面に沿って配設されている。コイル66は永久磁石64を包囲するように配設されている。コイル66は図示しないコアに巻き付けられている。コイル66とコアからステータ67が構成されている。
回転軸63の先端はハウジング21内まで延設されており、ポンプ34a、44aと一体回転可能に連結されている。
回転軸63の先端側には、回転軸63と一体回転する円盤68が固定されている。円盤68には、永久磁石64と同様にS極及びN極が周方向に交互に且つ等間隔に着磁されたリング状の位相検出用の永久磁石68aが固定されている。
カバー61内には、永久磁石68aに近接するようにプリント基板17bが配設されており、プリント基板17bには、永久磁石68aに対向するように、例えばホール素子等からなる位相検出用の検出センサ(回転センサ)69が固定されている。なお、実際には検出センサ69は、コイル66の相数に対応して周方向に等間隔に例えば3個設けられている。
そして、検出センサ69の出力がこれに対向する永久磁石68aの磁極によって変化することを利用してロータ65の回転位置を認識し、それに応じてインバータ回路17eがコイル66に適宜電流を供給して励磁状態を切り換えることにより、ロータ65を回転させてモータの回転出力を得るのである。
モータECU17は、図2,4,5,6に示すように、プリント基板17bにそれぞれ実装された、第2CPU17c、プリドライバ(ゲート駆動回路)17d、インバータ回路17e、電源回路17i、電流検出センサ17f、増幅回路17g、温度センサ17hを備えている。
第2CPU17cは、マイクロコンピュータで構成されている。第2CPU17cは、回転センサ69からの位置情報によりインバータ回路17eの駆動切替、モータ34bの回転数の計算、計算した回転数に基づいてモータ34bをフィードバック制御、出力電圧(各相の出力電圧)や電流のモニタおよび異常検出、回転センサの異常検出、過熱モニタおよび保護、第1CPU18cへの回転数、異常信号などの送信を実施する。
モータECU17は、ブラシレスモータ34bの状態に関する情報信号をメインECU18に向けて出力するものである。モータECU17は、メインECU18から出力されたブラシレスモータ34bの制御に関連する信号に基づいてブラシレスモータ34bを制御するものである。
ブラシレスモータ34bの状態に関する情報信号には、該ブラシレスモータ34bの回転数、温度、および該ブラシレスモータ34bの駆動電流の少なくとも一つが含まれる。ブラシレスモータ34bの制御に関連する信号には、ブラシレスモータ34bの目標回転数などがある。
この第2CPU17cは、入力されたシリアル信号およびパラレル信号の一方を他方に変換して出力可能な第2変換部17c1を備えている。
この第2CPU17cは、入力されたシリアル信号およびパラレル信号の一方を他方に変換して出力可能な第2変換部17c1を備えている。
第2CPU17cは、第1CPU18cからモータ34bの目標回転数を入力し、入力した目標回転数となるように制御値を演算し、さらに、この制御値に基づいて演算されるモータ34bを制御するモータ制御信号をプリドライバ(駆動手段)17dに送信する。
プリドライバ17dは、スイッチング素子71a,71b,71c,72a,72b,72cをオン・オフ制御するオン・オフ制御信号をインバータ回路17eに送信する。プリドライバ17dは、スイッチング素子71a,71b,71c,72a,72b,72cを駆動するため、ハイ信号の出力を昇圧している。
インバータ回路17eは上段のスイッチング素子71a,71b,71cおよび下段のスイッチング素子72a,72b,72cを備えている。各スイッチング素子71a,71b,71c,72a,72b,72cは、例えばMOSFET(MOS型電界効果トランジスタ)にて構成されている。上段のスイッチング素子71a,71b,71cのドレインはモータ駆動電源に端子17a1を介して接続され、ゲートはプリドライバ17dに接続され、ソースは下段のスイッチング素子72a,72b,72cのドレインに接続され、下段のスイッチング素子72a,72b,72cのゲートはプリドライバ17dに接続され、ソースは電流検出センサ17f(例えばシャント抵抗)および端子17a2を介して接地されている。
上下両段のスイッチング素子71a,71b,71c,72a,72b,72cの各中間点Tu,Tv,Twには、モータ34bの図示しないU相、V相、W相のコイル66がそれぞれ接続されている。各中間点Tu,Tv,Twはそれぞれ第1抵抗Ru1,Rv1,Rw1および第2抵抗Ru2,Rv2,Rw2を介して接地されており、第1および第2抵抗Ru1,Ru2間、Rv1,Rv2間およびRw1,Rw2間の各電圧すなわちU相、V相およびW相のモータ端子電圧の分圧が第2CPU17cに入力されている。なお、電流検出センサ17fに接続された増幅回路(電源電流検出回路)17gは、電流検出センサ17fの電圧値を増幅し検出してモータ34bに通電される電流値を検出しその検出結果を第2CPU17cに出力するようになっている。
モータ34bが駆動される際には、スイッチング素子71a,71b,71c,72a,72b,72cがスイッチング(オン・オフ)されるので、高温となる。そこで、基板17bに実装されている上下両段のスイッチング素子71a,71b,71c,72a,72b,72cからなるインバータ回路17eは、図4に示すように、ハウジング21の第2の面21bに固定されたヒートシンク25に密着固定され、このヒートシンク25によって放熱されるようになっている。このヒートシンク25は、カバー61のフランジ部61aが当接して取付けられ、カバー61の開口を覆うエンドプレートとしても機能する。
温度センサ17hは、例えばインバータ回路17e(スイッチング素子)の温度を検出するものであり、例えばサーミスタである。温度センサ17hの検出信号は第2CPU17cに出力されるようになっている。
さらに、圧力センサP1〜P3は、第2CPU17cに接続されており、検出信号が第2CPU17cに出力されるようになっている。さらに、第2CPU17cには、IC駆動電源ラインL3のIG電圧が電源回路17iを介して降圧された電圧(例えば5V)が供給されている。
また、液圧ブレーキ装置10は、図1、3に示すように、車両Mの各車輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrの速度を検出する車輪速度センサSfl,Sfr,Srl,Srrを備えている。車輪速度センサSfl,Sfr,Srl,Srrは、各車輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrの付近にそれぞれ設けられており、各車輪Wfl,Wfr,Wrl,Wrrの回転に応じた周波数の信号(検出信号)をメインECU18に出力している。
上述した説明から明らかなように、本実施の形態においては、カバーユニット(第1ユニット)Ucとモータユニット(第2ユニット)Umとの間には、第1ユニットに設けられた第1変換部18c1と第2ユニットに設けられた第2変換部17c1とを接続するシリアル通信可能な導電部材54b,55bが配線されている。これにより、シリアル通信以外の方法例えばパラレル通信による方法と比較すると、第1および第2ユニット間に配線される導電部材の数を低減することができる。メインECU(第1制御手段)18に電磁弁の端子またはリード線を直接接続するとともにモータECU(第2制御手段)17にブラシレスモータの端子またはリード線を直接接続することが可能となることを合わせると、ブレーキ液圧制御装置15に配設される導電部材の本数を低減して、導電部材を配線するスペースを低減して、装置全体を小型化することができる。
また、メインECU(第1制御手段)18は第1CPU(第1マイクロコンピュータ)18cを備え、該第1マイクロコンピュータは第1変換部18c1を備えたので、簡単な構成で第1制御手段をシリアル通信可能とすることができる。
また、モータECU(第2制御手段)17は第2CPU(第2マイクロコンピュータ)17cを備え、該第2マイクロコンピュータは第2変換部17c1を備えたので、簡単な構成で第2制御手段をシリアル通信可能とすることができる。
また、モータECU(第2制御手段)17は、ブラシレスモータ34bを駆動させる複数のスイッチング素子71a,71b,71c,72a,72b,72cと、該各スイッチング素子71a,71b,71c,72a,72b,72cをオン・オフ制御するためのオン・オフ制御信号を送信するプリドライバ(駆動手段)17dと、第1CPU(第1マイクロコンピュータ)18cと別体で構成されブラシレスモータ34bを制御するためのモータ制御信号をプリドライバ17dに送信する第2CPU(第2マイクロコンピュータ)17cと、を備えた。これにより、第2マイクロコンピュータ17cからスイッチング素子71a,71b,71c,72a,72b,72cまでの配線はモータECU17内に収容でき、外部から第2CPU17cへの導電部材、スイッチング素子71a,71b,71c,72a,72b,72cからブラシレスモータ34bへの導電部材など、モータECU17に接続される導電部材の数をできるだけ少なく抑制することができる。
また、モータECU(第2制御手段)17は、ブラシレスモータ34bの状態に関する情報信号をメインECU(第1制御手段)18に向けて出力する。これにより、メインECU18は、モータECU17から得たブラシレスモータ34bの状態に関する情報信号に基づいてブラシレスモータ34bを適切に制御することができる。
また、ブラシレスモータ34bの状態に関する情報には、該ブラシレスモータ34bの回転数、温度、および該ブラシレスモータ34bの駆動電流の少なくとも一つが含まれる。これにより、これにより、メインECU(第1制御手段)18は、モータECU(第2制御手段)17から得たブラシレスモータ34bの状態に関する適切な情報信号に基づいてブラシレスモータ34bを適切に監視、制御することができる。
また、メインECU(第1制御手段)18は、ブラシレスモータ34bの状態に関する情報に基づき、ブラシレスモータ34bの制御に関連する信号をモータECU(第2制御手段)17に向けて出力するとともに、モータECU17はメインECU18から出力されたブラシレスモータ34bの制御に関連する信号に基づいてブラシレスモータ34bを制御する。これにより、モータECU17は、取得したブラシレスモータ34bの状態に関する情報を確実にメインECU18に出力するとともに、メインECU18は、モータECU17から得たブラシレスモータの状態に関する情報信号に基づいてブラシレスモータを適切に制御することができる。
なお、第1変換部18c1が第1CPU18cと別体で構成されてもよい。第2変換部17c1が第2CPU17cと別体で構成されてもよい。
また、本発明は、前方を走行する車両との距離を所定範囲内に収めるべく自車の速度を制御する前車追随走行システム用、あるいは通常のブレーキ操作時におけるポンプの出力液圧を用いたブレーキアシストとしてのブレーキ液圧制御装置だけでなく、ESC、ABS制御可能なものにも適用可能である。
また、上述した実施の形態においては、導電部材51a〜55aと導電部材51b〜55bとは接続部22で着脱可能に接続されているが、これに限られず、接続部22の場所で半田付けなどで接続(結線)するようにしてもよい。
10…液圧ブレーキ装置、11…ブレーキペダル、12…負圧式ブースタ、13…マスタシリンダ、14…リザーバタンク、15…ブレーキ液圧制御装置、16…ブレーキアクチュエータ、17…モータECU(第2制御手段)、17c…第2CPU(第2マイクロコンピュータ)、17c1…第2変換部(第2変換手段)、17d…プリドライバ(駆動手段)、18…メインECU(第1制御手段)、18c…第1CPU(第1マイクロコンピュータ)、18c1…第1変換部(第1変換手段)、21…ハウジング、21a…第1の面、21b…第2の面、22…接続部、24…カバー、25…ヒートシンク、31,41…差圧制御電磁弁(電磁弁)、32a,33a,42a,43a…増圧弁(電磁弁)、32b,33b,42b,43b…減圧弁(電磁弁)、34d,44d…電磁弁、34a,44a…ポンプ、34b…モータ(ブラシレスモータ)、51a〜55a,51b〜55b…導電部材、71a,71b,71c,72a,72b,72c…スイッチング素子、Uh…ハウジングユニット、Uc…カバーユニット(第1ユニット)、Um…モータユニット(第2ユニット)、P1,P2,P3…圧力センサ、WCfl,WCfr,WCrl,WCrr…ホイールシリンダ。
Claims (7)
- 車両(M)の車輪(W**)のホイールシリンダ(WC**)に付与される液圧を調整する複数の電磁弁(31,32a,32b,33a,33b,34d,41,42a,42b,43a,43b,44d)が第1の面(21a)に取付けられ、前記液圧を上昇させるポンプ(34a,44a)が内部に設けられ、前記ポンプを駆動するブラシレスモータ(34b)が前記第1の面と異なる第2の面(21b)に取付けられたハウジング(21)と、
前記電磁弁を覆って前記第1の面に取付けられたカバー(24)と、前記カバーと前記ハウジングとで区画形成された空間内に配設されて前記電磁弁および前記ブラシレスモータを制御する第1制御手段(18)と、を含んで構成された第1ユニット(Uc)と、
前記ブラシレスモータと、前記ブラシレスモータを駆動させる第2制御手段(17)と、を有する第2ユニット(Um)と、
を備えてなり、
前記第1制御手段は、入力されたシリアル信号およびパラレル信号の一方を他方に変換して出力可能な第1変換手段(18c1)を備え、
前記第2制御手段は、入力されたシリアル信号およびパラレル信号の一方を他方に変換して出力可能な第2変換手段(17c1)を備え、
前記第1および第2変換手段は、シリアル通信可能である少なくとも1本の導電部材(54b、55b)で電気的に接続されていることを特徴とするブレーキ液圧制御装置。 - 請求項1において、前記第1制御手段は第1マイクロコンピュータ(18c)を備え、該第1マイクロコンピュータは前記第1変換手段を備えたことを特徴とするブレーキ液圧制御装置。
- 請求項1または請求項2において、前記第2制御手段は第2マイクロコンピュータ(17c)を備え、該第2マイクロコンピュータは前記第2変換手段を備えたことを特徴とするブレーキ液圧制御装置。
- 請求項1乃至請求項3の何れか一項において、前記第2制御手段は、前記ブラシレスモータを駆動させる複数のスイッチング素子(71a,71b,71c,72a,72b,72c)と、該各スイッチング素子をオン・オフ制御するためのオン・オフ制御信号を送信する駆動手段(17d)と、前記第1制御手段が備える前記第1マイクロコンピュータと別体で構成され前記ブラシレスモータを制御するためのモータ制御信号を前記駆動手段に送信する第2マイクロコンピュータ(17c)と、を備えたことを特徴とするブレーキ液圧制御装置。
- 請求項1乃至請求項4の何れか一項において、前記第2制御手段は、前記ブラシレスモータの状態に関する情報信号を前記第1制御手段に向けて出力することを特徴とするブレーキ液圧制御装置。
- 請求項5において、前記ブラシレスモータの状態に関する情報信号には、該ブラシレスモータの回転数、温度、および該ブラシレスモータの駆動電流の少なくとも一つが含まれることを特徴とするブレーキ液圧制御装置。
- 請求項6において、前記第1制御手段は、前記ブラシレスモータの状態に関する情報信号に基づき、前記ブラシレスモータの制御に関連する信号を前記第2制御手段に向けて出力するとともに、前記第2制御手段は前記第1制御手段から出力された前記ブラシレスモータの制御に関連する信号に基づいて前記ブラシレスモータを制御することを特徴とするブレーキ液圧制御装置。
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