JP2009196477A - 自走式標識車用ファンヒータシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本自走式標識車用ファンヒータシステムは、車両10と、表示パネル21、表示パネルに標識表示するための内部回路22および内部回路に電力を供給する変圧回路23を具備する標識装置20と、変圧回路に電力供給を行う発電機30と、車両用バッテリ12を電源とし、かつ車両燃料タンク13から得た燃料を燃焼させて運転室14内から吸気した空気を加熱して運転室内に吹出するファンヒータ40と、を備え、車両用バッテリは、充電制御スイッチ50を介して変圧回路の出力に接続され、変圧回路によって充電されることを特徴とする。これにより、簡単な構成で車両バッテリを充電することができ、バッテリ上がりを起こすことなくファンヒータを長時間にわたって使用することができる。
【選択図】図2
Description
また、長時間にわたってアイドリングを行うことによって多くの燃料を消費すると共に、多量の排気ガスを発生するといった問題があった。
これに対して、ファンヒータの動作に伴って生じる排気ガスや熱を用いて発電することによって、車両バッテリの消耗を抑制する提案が行われている。これらの文献においては、排気ガスの流通に伴う風による風力発電(例えば、特許文献1を参照。)、およびファンヒータの燃焼室に設けた熱発電素子による熱発電(例えば、特許文献2を参照。)が開示されている。
1.自走式標識車用ファンヒータシステムは、車両エンジン、該車両エンジンに電力を供給する車両用バッテリ、該車両エンジンに燃料を供給する車両燃料タンクおよび運転室を備える車両と、
上記車両に取り付けられかつ標識を表示する表示パネル、該表示パネルに標識表示するための内部回路および該内部回路に電力を供給する変圧回路を具備する標識装置と、
上記車両に取り付けられ、かつ上記変圧回路に電力供給を行う発電機と、
上記車両に取り付けられ、上記車両用バッテリを電源とし、かつ上記車両燃料タンクから得た燃料を燃焼させて得た熱で上記運転室内から吸気した空気を加熱して該運転室内に吹出するファンヒータと、を備え、
上記車両用バッテリは、充電制御スイッチを介して上記変圧回路の出力に接続され、該変圧回路によって充電されることを特徴とする。
2.上記1.記載の自走式標識車用ファンヒータシステムにおいて上記ファンヒータは、燃焼室と、
上記燃焼室内に設けられかつ上記燃料を噴出する燃料ノズルと、
上記燃焼室に配管を通じて接続されかつ外気を該燃焼室内に取り込む外気取込口と、
上記燃焼室に配管を通じて接続されかつ該燃焼室内の排気ガスを排出する排気口と、
上記燃焼室を囲うように設けられかつ上記運転室内の空気を該燃焼室の熱で加熱する熱交換室と、
上記運転室に設けられかつ配管を通じて該熱交換室に空気を供給する吸気口と、
上記運転室に設けられかつ配管を通じて該熱交換室で加熱された空気を吹出する温風吹出口と、
上記熱交換室内に設けられかつ該熱交換室内の空気を上記温風吹出口に送風するファンと、を備えることを特徴とする。
3.上記2.記載の自走式標識車用ファンヒータシステムにおいて変圧回路の出力電圧は、直流24〜28Vであることを特徴とする。
4.上記3.記載の自走式標識車用ファンヒータシステムにおいてファンヒータは、上記運転室の天板上に設けられ、
上記吸気口および上記温風吹出口は、上記運転室の天井に開口することを特徴とする。
5.上記3.記載の自走式標識車用ファンヒータシステムにおいてファンヒータは、上記運転室の背面側の外壁面に設けられ、
上記吸気口および上記温風吹出口は、上記運転室の背面側の内壁面に開口することを特徴とする。
6.上記4.または上記5.記載の自走式標識車用ファンヒータシステムにおいて充電制御スイッチは、上記車両エンジンが停止しているときに入になることを特徴とする。
7.上記4.または上記5.記載の自走式標識車用ファンヒータシステムにおいて充電制御スイッチは、上記標識装置が動作し、かつ上記車両エンジンが停止しているときに入になることを特徴とする。
8.上記4.または上記5.記載の自走式標識車用ファンヒータシステムにおいて充電制御スイッチは、上記ファンヒータが動作し、上記標識装置が動作し、かつ上記車両エンジンが停止しているときに入になることを特徴とする。
9.上記6.乃至上記8.記載のいずれかの自走式標識車用ファンヒータシステムにおいて、上記ファンヒータが動作しており、かつ上記車両用バッテリの残容量が80%未満のときに、該ファンヒータを停止する旨を上記運転室内に表示する低残容量時ヒータ警告手段を備えることを特徴とする。
10.上記6.乃至上記9.記載のいずれかの自走式標識車用ファンヒータシステムにおいて、上記車両エンジンが稼働し、かつ上記ファンヒータが動作しているときに、該ファンヒータを停止する旨を上記運転室内に表示する運転時ヒータ警告手段を備えることを特徴とする。
11.上記6.乃至上記9.記載のいずれかの自走式標識車用ファンヒータシステムにおいて、上記車両エンジンが稼働し、かつ上記ファンヒータが動作しているときに、該ファンヒータの動作スイッチを切にする運転時ヒータ停止手段を備えることを特徴とする。
12.上記1.乃至上記11.のいずれかにおいて、上記車両エンジンを停止し、上記発電機および上記標識装置が動作した状態で上記充電制御スイッチを入にし、その後上記ファンヒータを動作させることを特徴とする。
また、標識装置の変圧回路を用いて、車両バッテリの充電およびファンヒータの動作に適した電圧を得ることができるため、ファンヒータのために新たな電力供給手段を設ける必要がない効果がある。さらに、ファンヒータの消費電力は、標識装置の消費電力よりも少ないため、標識装置の変圧回路に負担を掛けることがない。
また、上記3.の自走式標識車用ファンヒータシステムにおいては、変圧回路の出力電圧が直流22〜28Vであることにより、変圧回路の出力を車両バッテリに直接または簡単な回路を介して接続して、車両バッテリを充電することができるといった効果がある。
また、上記5.の自走式標識車用ファンヒータシステムにおいては、ファンヒータが車両の運転室の背面側の外壁面に設けられ、吸気口及び温風吹出口が、運転室の背面側の内壁面に開口することにより、運転室内が狭くなることなく車両エンジンを停止した状態で長時間の暖房をすることができるといった効果がある。
また、上記7.の自走式標識車用ファンヒータシステムにおいては、充電制御スイッチが、標識装置が動作し、かつ車両エンジンが停止しているときに入になることにより、車両エンジンのオルタネータで発電した電気と標識装置の変圧回路からの電気が車両バッテリに流れて、車両バッテリに過充電になったり無駄な充電電流が流れたりすることがないという効果がある。さらに、動作していない標識装置へ車両バッテリの電流が流れて車両バッテリが消耗することなく、かつオルタネータで発電した電気が、標識装置の変圧回路に流れて標識装置が故障することがないといった効果がある。
また、上記10.の自走式標識車用ファンヒータシステムにおいては、車両エンジンが稼働し、かつファンヒータが動作しているときに、ファンヒータを停止する旨を運転室内に表示する運転時ヒータ警告手段を備えることにより、運転時等にファンヒータの停止忘れを防止することができる。
また、上記11.の自走式標識車用ファンヒータシステムにおいては、車両エンジンが稼働し、かつファンヒータが動作しているときに、ファンヒータの動作スイッチを切にする運転時ヒータ停止手段を備えることにより、ファンヒータの停止忘れを防止することができる。
1.本発明の自走式標識車用ファンヒータシステムの概要
2.自走式標識車用ファンヒータシステムの使用方法
3.自走式標識車用ファンヒータシステムのその他の実施形態
図1は本発明にかかる自走式標識車用ファンヒータシステムの概略外観図であり、図2は本発明にかかる自走式標識車用ファンヒータシステムの概略ブロック図である。図1において、この自走式標識車用ファンヒータシステムは、車両10と、車両10の荷台15に搭載される標識装置20および発電機30と、車両10の運転室14の天板上に設けられるファンヒータ40と備えている。
また、車両10は標識装置20および発電機30を搭載した状態で走行可能なトラック等の自動車であり、走行するための車両エンジン11と、車両エンジン11に必要な電力を供給する公称電圧が24Vの車両バッテリ12と、車両エンジン11に必要な軽油およびガソリン等の燃料を供給する車両燃料タンク13と、運転室14と、荷台15と、を備えている。
ファンヒータ40は、図3に示すように、燃焼室46と、燃焼室46内に設けられている燃料ノズル48と、燃焼室46に配管を通じて接続されており、外気を燃焼室46内に取り込む外気取込口43と、燃焼室46に配管を通じて接続されており、燃焼室46内の排気ガスを排出する排気口44と、燃焼室46を囲うように設けられており運転室14内の空気を燃焼室46の熱で加熱する熱交換室47と、運転室14の天井面に設けられており、配管を通じて熱交換室47に運転室内の空気を供給する吸気口41と、運転室14の天井面に設けられており、配管を通じて熱交換室47で加熱された空気を吹出する温風吹出口42と、熱交換室47内に設けられており、熱交換室47内の空気を温風吹出口42に送風するファン49と、を備える。
次に、本実施形態における自走式標識車用ファンヒータシステムの使用方法を説明する。
標識装置20によって標識を表示するとき、発電機30を稼働させて発電した電気を変圧回路23に供給する。変圧回路23は、内部回路22の動作および車両バッテリ12の充電に必要な電圧に変圧して内部回路22に供給し、内部回路22より表示パネル21に図示しない操作ユニット(運転室14に設置)により選択した表示項目が表示される。
なお本発明においては、前記実施例に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した態様とすることができる。上記の実施形態では、充電制御スイッチ50を手動切り替えしていたが、図4〜6に示すように、充電制御回路51a〜51cを備え、車両バッテリ12への充電を適切に制御してもよい。
例えば、図4に示すように、車両エンジン11が稼働したかどうかをECU16等の車載コンピュータの出力から検出し、車両エンジン11が稼働したときに、充電制御スイッチ50を切にして、充電を切るようにする充電制御回路51aを備えていてもよい。これにより、車両エンジン11のオルタネータで発電した電気が、変圧回路23に逆流して標識装置20が故障することがない。
さらに、図6に示すように、前記車両エンジン11の稼働検出および標識装置20の動作検出に加えて、ファンヒータ40の動作スイッチ45等からファンヒータ40が動作しているかを検出し、車両エンジン11が稼働し、標識装置20が動作停止し、またはファンヒータ40が動作停止しているときに、充電制御スイッチ50を切にして、充電を切るようにする充電制御回路51cを備えていてもよい。これにより、前記変圧回路23への逆流の抑止、および車両バッテリ12の消耗の抑止をし、かつファンヒータ40の動作による車両バッテリ12が消耗することがない。
低残容量時ヒータ警告手段52を設けることにより、ファンヒータ40を使用することによって車両バッテリ12のバッテリ上がりが起きないように警告することができる。これによって、短時間の休憩など、発電機30及び標識装置20が動作させていないために車両バッテリ12が充電されない状態で、ファンヒータ40を動作させているときに、誤って、車両バッテリ12のバッテリ上がりが起きないように警告することができる。
なお、ファンヒータ40を停止する旨を運転室14内に表示する手段は任意に選択することができ、低残容量時ヒータ警告手段52のための独立した表示媒体を運転室14のダッシュボードなどに設け、「ヒータをOFFにしてください」等と表示してもよいし、標識装置20の表示を運転室14から遠隔制御するための操作ユニット(図示せず)に表示させてもよい。さらに、表示に併せて音声で「ヒータをOFFにしてください」等と通知してもよい。
このような運転時ヒータ警告手段53を備えることにより、ファンヒータ40の停止忘れを防止し、燃料を無駄使いすることがない。
また、ファンヒータ40を停止する旨を運転室14内に表示された後、車両の暖房装置を使う等のためにファンヒータ40を停止させてもよいし、ファンヒータ40を継続して使用するために車両エンジン11を停止させてもよい。
なお、ファンヒータ40を停止する旨を運転室14内に表示する手段は、前記低残容量時ヒータ警告手段52と同様に任意に選択することができる。
このような運転時ヒータ停止手段54を備えることにより、ファンヒータ40の停止忘れを防止し、燃料を無駄使いすることがない。
Claims (12)
- 車両エンジン、該車両エンジンに電力を供給する車両用バッテリ、該車両エンジンに燃料を供給する車両燃料タンクおよび運転室を備える車両と、
上記車両に取り付けられかつ標識を表示する表示パネル、該表示パネルに標識表示するための内部回路および該内部回路に電力を供給する変圧回路を具備する標識装置と、
上記車両に取り付けられ、かつ上記変圧回路に電力供給を行う発電機と、
上記車両に取り付けられ、上記車両用バッテリを電源とし、かつ上記車両燃料タンクから得た燃料を燃焼させて得た熱で上記運転室内から吸気した空気を加熱して該運転室内に吹出するファンヒータと、を備え、
上記車両用バッテリは、充電制御スイッチを介して上記変圧回路の出力に接続され、該変圧回路によって充電されることを特徴とする自走式標識車用ファンヒータシステム。 - 上記ファンヒータは、燃焼室と、
上記燃焼室内に設けられかつ上記燃料を噴出する燃料ノズルと、
上記燃焼室に配管を通じて接続されかつ外気を該燃焼室内に取り込む外気取込口と、
上記燃焼室に配管を通じて接続されかつ該燃焼室内の排気ガスを排出する排気口と、
上記燃焼室を囲うように設けられかつ上記運転室内の空気を該燃焼室の熱で加熱する熱交換室と、
上記運転室に設けられかつ配管を通じて該熱交換室に空気を供給する吸気口と、
上記運転室に設けられかつ配管を通じて該熱交換室で加熱された空気を吹出する温風吹出口と、
上記熱交換室内に設けられかつ該熱交換室内の空気を上記温風吹出口に送風するファンと、を備えることを特徴とする請求項1記載の自走式標識車用ファンヒータシステム。 - 上記変圧回路の出力電圧は、直流24〜28Vであることを特徴とする請求項2記載の自走式標識車用ファンヒータシステム。
- 上記ファンヒータは、上記運転室の天板上に設けられ、
上記吸気口および上記温風吹出口は、上記運転室の天井に開口することを特徴とする請求項3記載の自走式標識車用ファンヒータシステム。 - 上記ファンヒータは、上記運転室の背面側の外壁面に設けられ、
上記吸気口および上記温風吹出口は、上記運転室の背面側の内壁面に開口することを特徴とする請求項3記載の自走式標識車用ファンヒータシステム。 - 上記充電制御スイッチは、上記車両エンジンが停止しているときに入になることを特徴とする請求項4または5記載の自走式標識車用ファンヒータシステム。
- 上記充電制御スイッチは、上記標識装置が動作し、かつ上記車両エンジンが停止しているときに入になることを特徴とする請求項4または5記載の自走式標識車用ファンヒータシステム。
- 上記充電制御スイッチは、上記ファンヒータが動作し、上記標識装置が動作し、かつ上記車両エンジンが停止しているときに入になることを特徴とする請求項4または5記載の自走式標識車用ファンヒータシステム。
- 上記ファンヒータが動作しており、かつ上記車両用バッテリの残容量が80%未満のときに、該ファンヒータを停止する旨を上記運転室内に表示する低残容量時ヒータ警告手段を備えることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか一項に記載の自走式標識車用ファンヒータシステム。
- 上記車両エンジンが稼働し、かつ上記ファンヒータが動作しているときに、該ファンヒータを停止する旨を上記運転室内に表示する運転時ヒータ警告手段を備えることを特徴とする請求項6乃至9のいずれか一項に記載の自走式標識車用ファンヒータシステム。
- 上記車両エンジンが稼働し、かつ上記ファンヒータが動作しているときに、該ファンヒータの動作スイッチを切にする運転時ヒータ停止手段を備えることを特徴とする請求項6乃至9のいずれか一項に記載の自走式標識車用ファンヒータシステム。
- 上記車両エンジンを停止し、上記発電機および上記標識装置が動作した状態で上記充電制御スイッチを入にし、その後上記ファンヒータを動作させることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の自走式標識車用ファンヒータシステム。
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