JP2011073476A - 燃焼ユニット - Google Patents

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【課題】燃焼式ヒータを容易に搭載することができる燃焼ユニットを提供する。
【解決手段】燃焼ユニット1は、車室の内側に配置され、車室から空気を吸い込む吸気口4aと、燃料を燃焼させて生じる燃焼ガスと吸気口4aから吸い込まれた空気とを熱交換して空気を暖める燃焼式ヒータ2と、車室の内側に配置され、燃焼式ヒータ2で暖められた空気を車室に送る温風吹出口5aと、車室の一部を構成するように取り付けられ、燃焼式ヒータ2が車室の外側に配置されるように燃焼式ヒータ2を支持する支持板8と、支持板8を貫通し、燃焼式ヒータ2と吸気口4aとを連通する吸気管4と、支持板8を貫通し、燃焼式ヒータ2と温風吹出口5aとを連通する温風吹出管5とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃焼ユニットに係り、特に、車両の車室の内部を暖房するための燃焼ユニットに関する。
従来から、車両の車室(キャブ)の内部を暖めるものとして燃焼式ヒータが用いられていた。燃焼式ヒータは、車両側の燃料タンクから取り込んだ燃料を燃焼させて生じる燃焼ガスと、車室から吸気した空気とを熱交換するものであり、熱交換器によって暖められた空気が循環して車室内を暖める。
燃焼式ヒータを搭載する際、従来は、例えば車室内に設置された助手席を取り外し、燃焼式ヒータを設置する床面のキャブメタルを内装ごと切り欠いた後、燃焼式ヒータ本体に専用ブラケットおよび配管部品を取付けて車室に固定するとともに、吸気管および排気管(温風吹出管)を室外に配索していた。
このように燃焼式ヒータは暖房能力が高い一方、配管部品の配索など取付け工数が多く搭載が容易ではなかった。
そこで、特許文献1には、車室後部に運転席シートと助手席シートを左右に併設し、助手席シートの後方車室内に、送風機を具備した燃焼式ヒータを配置してなる運搬車両用暖房システムが提案されている。
また、燃焼式ヒータではないが、特許文献2および特許文献3には、車両の空調装置の搭載について提案されている。
特許文献2には、車室の後部にマウント用のブラケットを張り出して設け、ブラケットの上にエアコンボックスを載置して、エアコンユニットを内装した小型ブルドーザの空調装置が開示されている。
特許文献3には、温度調節された空調風を吹出開口部から送風して車室内を空調する空調ユニットを車両の屋根部に設置した車両用空調装置が開示されている。
さらに、本願出願人により、特許文献4には、車室の窓開口部にウェザーストリップでウィンドガラスの代わりに支持させてなる蓄冷パネルユニットを車室の内部に具備する車両の駐車用蓄冷式空調装置が開示されている。
特開2005−082002号公報 実用新案登録第2584374号公報 特開2005−125896号公報 特許第3465400号公報
しかしながら、特許文献1に記載された運搬車両用暖房システムでは、燃焼式ヒータを設置するために、吸気管および排気管を含む配管を遊挿する穴を車室に設けなければならず、工数がかかる。
特許文献2に記載された小型ブルドーザの空調装置では、空調機を車室に外付けするためのスペースが必要であり、車両の仕様によっては設置ができない可能性がある。
また、特許文献3に記載された車両用空調装置では、空調装置を設置するために車室の屋根もしくは天井部の強度を上げる必要があるとともに、車室の骨格であるキャブメタルの屋根もしくは天井部を加工しなければならず、工数がかかる。
さらに、特許文献4に記載された車両の駐車用蓄冷式空調装置では、燃焼式ヒータではないため、吸気管および排気管を含む多数の配管を有する燃焼式ヒータの設置に適用できるとは言えない。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、燃焼式ヒータを容易に搭載することができる燃焼ユニットを提供することを目的とする。
本発明に係る燃焼ユニットは、車室の内側に配置され、前記車室から空気を吸い込む吸気口と、燃料を燃焼させて生じる燃焼ガスと前記吸気口から吸い込まれた空気とを熱交換して前記空気を暖める燃焼式ヒータと、前記車室の内側に配置され、前記燃焼式ヒータで暖められた空気を前記車室に送る温風吹出口と、前記車室の一部を構成するように取り付けられ、前記燃焼式ヒータが前記車室の外側に配置されるように前記燃焼式ヒータを支持する支持板と、前記支持板を貫通し、前記燃焼式ヒータと前記吸気口とを連通する吸気管と、前記支持板を貫通し、前記燃焼式ヒータと前記温風吹出口とを連通する温風吹出管とを備えることを特徴とする。
上記燃焼ユニットによれば、吸気管および温風吹出管を含む多数の配管が予め配索されているので、燃焼ユニットを車室の一部を構成するように取り付ければ車室のキャブメタルの加工が不要になる。よって、容易に燃焼式ヒータを搭載することが可能となる。
また、前記燃焼式ヒータは、前記燃料を燃焼させる燃焼室と、前記燃焼室において発生する燃焼ガスとの熱交換により前記空気を加熱する熱交換室と、前記燃焼室に前記燃料を供給する燃料ポンプと、前記燃焼室に燃焼用空気を取り込む空気取込み管と、前記燃焼室から前記燃焼ガスを排気する燃焼ガス排気管とを含むことが好ましい。
これにより、暖房能力が高い燃焼式ヒータをユニット化して容易に搭載することが可能となる。
また、前記支持板は、繊維強化プラスチックからなることが好ましい。
これにより、軽量で強度が高く、車室の重量を増加させずに燃焼式ヒータを十分に支持することができる。
本発明によれば、吸気管および温風吹出管を含む多数の配管が予め配索されているので、燃焼ユニットを車室の一部を構成するように取り付ければ車室のキャブメタルの加工が不要になる。よって、容易に燃焼式ヒータを搭載することが可能となる。
本発明に係る燃焼ユニットの正面図である。 図1のA−A線断面図である。 図1のB−B線断面図である。 燃焼ユニットを構成する燃焼式ヒータの一例を示す一部断面図である。 本発明に係る燃焼ユニットの取り付け例を示す側面図である。 本発明に係る燃焼ユニットの取り付け例を示す平面図である。
以下、添付図面に従って本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明に係る燃焼ユニットの正面図である。図2は、図1のA−A線断面図である。図3は、図1のB−B線断面図である。
燃焼ユニット1は、図1〜図3に示すように、主として、燃焼式ヒータ2と、吸気管4と、温風吹出管5と、空気取込み管6と、燃焼ガス排気管7と、支持板8とを備える。
吸気管4は、図2に示すように、先端に吸気口4aを有しており、支持板8を貫通して燃焼式ヒータ2と吸気口4aとを連通する。また、温風吹出管5は、先端に温風吹出口5aを有しており、支持板8を貫通して燃焼式ヒータ2と温風吹出口5aとを連通する。
すなわち、暖房用の空気は、吸気口4aから吸い込まれて吸気管4を介して燃焼式ヒータ2に導入され、燃焼式ヒータ2で加熱された後に温風吹出管5を介して温風吹出口5aから排出される。
燃焼式ヒータ2は、図1および図3に示すように、ブラケット9を介して支持板8に一体的に取り付けられる。この燃焼式ヒータ2は、燃料を燃焼させて生じる燃焼ガスと、吸気管4から吸い込まれた空気とを熱交換して空気を暖める。これにより、吸気管4を介して燃焼式ヒータ2に導入された空気は、燃焼ガスとの熱交換により加熱され、温風吹出管5を介して排気される。
空気取込み管6は、図1に示すように、先端に空気取込み口6aを有しており、ここから燃焼用空気を取り込んで燃焼式ヒータ2に導入する。
燃焼ガス排気管7は、図1および図3に示すように、先端に燃焼ガス排気口7aを有しており、燃焼式ヒータ2で発生した燃焼ガスを排出する。また、燃焼ガス排気管7はカバー7bで覆われており、排出される燃焼ガスにより熱くなった燃焼ガス排気管7が露出しないようになっている。
支持板8は、上述した燃焼式ヒータ2、吸気管4、温風吹出管5、空気取込み管6および燃焼ガス排気管7を支持する。燃焼ユニット1によれば、吸気管4、温風吹出管5、空気取込み管6および燃焼ガス排気管7が燃焼式ヒータ2に接続された状態で支持板8に支持されているので、配索時に必要だったキャブメタルの加工を行うことなく、燃焼式ヒータ2を容易に取り付けることができる。
なお、支持板8としては、繊維強化プラスチックを用いることができる。これにより、軽量で強度が高く、車室の重量を増加させずに燃焼式ヒータを十分に支持することができる。
次に、燃焼ユニット1を構成する燃焼式ヒータ2の構造について、図4を用いて説明する。図4は、燃焼ユニットを構成する燃焼式ヒータの一例を示す一部断面図である。
燃焼式ヒータ2は、図4に示すように、主に燃焼室22と、熱交換室24と、燃料ポンプ34とを含む。
燃焼室22では、燃料ポンプ34により供給される燃料と、上述した空気取込み管6により導入される燃焼用空気とを燃焼し、燃焼ガスを発生させる。
熱交換室24では、燃焼室22により発生する燃焼ガスと、吸気管4を介して燃焼式ヒータ2に導入される空気とが熱交換される。熱交換室24で空気を加熱した燃焼ガスは排ガスとして燃焼ガス排気管7から排出される。一方、熱交換室24で加熱された空気は温風吹出管5を介して燃焼式ヒータ2から排出される。
次に、本発明に係る燃焼ユニットの取り付け状態の一例について説明する。図5は、燃焼ユニットの取り付け例を示す側面図である。図6は、燃焼ユニットの取り付け例を示す平面図である。
本発明に係る燃焼ユニット1は、車両の車室10の任意の場所に取り付けられ、図5および図6に示すように、車室10の一部を構成するように車室10の開口部12に取り付けられる。なお、ここでは燃焼ユニット1が車室10の背面に取り付けられる例を示している。
図6に示すように、燃焼ユニット1の取り付けは、燃焼式ヒータ2が車室10の外側に配置され、吸気口4aおよび温風吹出口5aが車室10の内側に配置されるように行ってもよい。
また、燃焼ユニット1には、上述した吸気管および温風吹出管を含む多数の配管が予め配索されているので、燃焼式ヒータ2の取り付け時における車室10のキャブメタルの加工が不要になる。よって、容易に燃焼式ヒータ2を搭載することが可能となる。
さらに、燃焼ユニット1は、図5に示すように、燃焼式ヒータ2の運転状態を制御するためのコントロールユニット(ECU)30を備え、ECU30により燃焼ユニット1の各部が制御されるようになっていてもよい。
例えば、操作パネル32からECU30に入力された暖房条件(設定温度、運転時間等)に基づいて、燃焼式ヒータ2のファン(不図示)と、燃料タンク36から燃焼式ヒータ2に燃料を供給する燃料ポンプ34とを制御するようにしてもよい。なお、ファンは燃焼式ヒータ2の中に設けられ、暖房用空気の循環量を調節するものである。
また、図5に示すように、温度センサ38を備え、設定温度になるようにファン(不図示)を制御することが好ましい。
ここでは車室10内に温度センサ38が配置される例を示しているが、温度センサ38は吸気管、燃焼式ヒータおよび温風吹出管により形成される暖房用空気の流路内の任意の場所に配置させてもよい。
また、このようにして車室10に取り付けられた燃焼ユニット1は、図6に示すように、車室10に対して循環流を形成する。循環流は、車室10の幅方向(矢印Aの方向)に対して対称に配置される吸気口4aからの吸気および温風吹出口5aからの排気によって形成されている。このとき、吸気口4aと温風吹出口5aとは、循環流を形成することができる程度の間隔を設けて設置するとよい。また、温風吹出口5aは、眠気防止または火傷防止の観点から、車室10内の運転手や助手席に座っている人などに直接当らない位置に設置するとよい。
なお、吸気口4aおよび温風吹出口5aは、風の向きが調節可能にしてもよい。
1 燃焼ユニット
2 燃焼式ヒータ
4 吸気管
5 温風吹出管
6 空気取込み管
7 燃焼ガス排気管
8 支持板
9 ブラケット
10 車室

Claims (3)

  1. 車室の内側に配置され、前記車室から空気を吸い込む吸気口と、
    燃料を燃焼させて生じる燃焼ガスと前記吸気口から吸い込まれた空気とを熱交換して前記空気を暖める燃焼式ヒータと、
    前記車室の内側に配置され、前記燃焼式ヒータで暖められた空気を前記車室に送る温風吹出口と、
    前記車室の一部を構成するように取り付けられ、前記燃焼式ヒータが前記車室の外側に配置されるように前記燃焼式ヒータを支持する支持板と、
    前記支持板を貫通し、前記燃焼式ヒータと前記吸気口とを連通する吸気管と、
    前記支持板を貫通し、前記燃焼式ヒータと前記温風吹出口とを連通する温風吹出管とを備えることを特徴とする燃焼ユニット。
  2. 前記燃焼式ヒータは、前記燃料を燃焼させる燃焼室と、
    前記燃焼室において発生する燃焼ガスとの熱交換により前記空気を加熱する熱交換室と、
    前記燃焼室に前記燃料を供給する燃料ポンプと、
    前記燃焼室に燃焼用空気を取り込む空気取込み管と、
    前記燃焼室から前記燃焼ガスを排気する燃焼ガス排気管とを含むことを特徴とする請求項1に記載の燃焼ユニット。
  3. 前記支持板は、繊維強化プラスチックからなることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃焼ユニット。
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