JP2009196094A - 感圧転写型柄付き修正テープ - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明の課題は、塗膜転写具に装填して、基材上の塗膜を感圧転写して被転写体に転写塗膜を形成する感圧転写型柄付き修正テープであり、転写塗膜が柄付き隠蔽層でありながら、転写塗膜上に再筆記しても、筆記具インクによってにじみやハジキが生じることのない感圧転写型柄付き修正テープを提供することである。
【解決手段】
柄は基材上に点を印刷する方法によって形成され、その後、隠蔽層は液状インキによって、隠蔽層の厚さが柄の印刷部分の厚さよりも大きくなるように形成され、被転写体に形成された転写塗膜において、柄を形成している点の最大長が0.01mm以上1.0mm以下であり、その点と点の間には印刷のない隙間があり、その隙間に隠蔽層があることを特徴とするものである。
【選択図】図2

Description

本発明は、筆記具で筆記した誤字やプリンターなどで出力した誤字を修正するために、塗膜転写具に装填して使用される感圧転写型修正テープに関するものであり、転写塗膜に柄を付けたものである。
誤字を修正するために、液体の修正液に替わって、感圧転写型修正テープが用いられることが多くなってきている。手持ち式の塗膜転写具に装填して使用される感圧転写型修正テープの利点として、液体のように玉にならず、乾燥させる必要もなく、均一な厚さで修正できることが挙げられる。これは、感圧転写された転写塗膜(隠蔽層など)が、もともと均一な厚さに形成されているからである。感圧転写型修正テープは、紙やフィルムなどの基材上に均一な厚さの隠蔽層と接着層からなる塗膜を形成しているものであり、これを手持ち式の塗膜転写具に装填して、被転写体にある誤字上に感圧転写して転写塗膜を形成するものである。さらに、この転写塗膜は、誤字を隠蔽するだけでなく、その転写塗膜上への再筆記を可能にする機能を持っている。
隠蔽層の色目は、白色顔料や着色顔料を用い、できるだけ目立たないように調整されている。被転写体が上質紙であれば、上質紙の色目に合わせている。また、被転写体が再生紙であっても目立たないように、その再生紙の色目に合わせたものもある。その一方で逆に、誤字を修正した修正箇所や転写塗膜上に再筆記した文字を目立たせるために、着色剤によって隠蔽層を白色以外の色に着色したもの(実用新案登録第3131358号公報)がある。さらには、隠蔽するのではなく、転写塗膜を目立たせるための蛍光テープ(特許第3581994号公報)やハイライト用テープ(実用新案登録第3136493号公報)、装飾のための模様や絵や文字などの柄が転写できるマーク転写テープ(特開2005−017947号公報)などもある。このように多種多様な商品を開発しており、ユーザーが用途に合った商品を楽しく使用できるようにしている。
実用新案登録第3131358号公報 特許第3581994号公報 実用新案登録第3136493号公報 特開2005−017947号公報
マーク転写テープ(特開2005−017947号公報)は、模様や絵や文字などの柄を転写して、被転写体にある文字などを装飾する機能を持つものである。この機能を修正テープに付加することを考えたが、このようなマーク層付き修正テープでは、隠蔽層上にマーク層を形成することになり、その上への水性や油性のようなインクの筆記具で再筆記した場合、筆記具インクによってにじみやハジキが生じるという問題があった。本発明の課題は、塗膜転写具に装填して、基材上の塗膜を感圧転写して被転写体に転写塗膜を形成する感圧転写型柄付き修正テープであり、転写塗膜が柄付き隠蔽層でありながら、転写塗膜上に再筆記しても、筆記具インクによってにじみやハジキが生じることのない感圧転写型柄付き修正テープを提供することである。
転写塗膜の隠蔽層上に、模様や絵や文字などの柄をマーク層のように層状に形成すると、筆記具インクによってにじみやハジキが生じてしまう。そこで、模様や絵や文字などの柄を、小さな点の集まりによって形成することで、その小さな点の隙間に隠蔽層を形成することができ、そのような柄であれば、筆記具インクが染み込みやすくなり、にじみやハジキが防げることがわかった。
本発明は、基材上に少なくとも、柄付き隠蔽層と接着層からなる塗膜を有しており、これをテープ状の一定幅に裁断し、塗膜転写具に装填して、基材上の塗膜を感圧転写して被転写体に転写塗膜を形成する感圧転写型柄付き修正テープであり、柄は基材上に点を印刷する方法によって形成され、その後、隠蔽層は液状インキによって、隠蔽層の厚さが柄の印刷部分の厚さよりも大きくなるように形成され、被転写体に形成された転写塗膜において、柄を形成している点の最大長が0.01mm以上1.0mm以下であり、その点と点の間には印刷のない隙間があり、その隙間に隠蔽層があることを特徴とするものである。さらに、柄は基材上に点を印刷する方法によって、透明バインダー用インキを用いて印刷し、その後着色インキを用いて印刷する順番で形成されることを特徴とするものである。
本発明は、転写塗膜が柄付き隠蔽層でありながら、転写塗膜上に再筆記しても、筆記具インクによってにじみやハジキが生じることのない感圧転写型柄付き修正テープを提供することが可能になったものである。
本発明の感圧転写型柄付き修正テープに使用される基材は、ポリエチレンテレフタレ−ト(PET)、ポリエチレンナフタート、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル等のプラスチックフィルムや、グラシン紙や、人造樹脂フィルム、洋紙和紙等のフィルム状物、あるいはこれらの複合フィルム状物等を用いることができる。基材の厚さは、3〜100μm程度が良い。基材の厚さが大きいと、転写する時の転写圧が低下して転写不良が生じることがあり、逆に基材の厚さが小さいと、テープの強度が弱くなり、テープの断裂などのトラブルを生じることがある。また、基材は、両面剥離処理されていることが好ましい。剥離処理は、シリコン樹脂、フッ素樹脂、その他剥離性を有する樹脂やオイルなどを主成分として、必要に応じて、剥離性を有しない合成樹脂や微粒子、添加剤などを混合したものでグラビアコーティングやダイコーティングなどの方法により施される。
この基材上の塗膜である柄付き隠蔽層と接着層の形成方法を次に説明するが、塗膜はこれら柄付き隠蔽層と接着層だけではなく、必要に応じて他の層を形成することもある。また、以下の各層の形成方法だけに、柄付き隠蔽層と接着層の形成方法が限られるわけではない。柄としては、模様や絵や文字などやこれらを組み合わせたものなど、様々なものがあるが、以下では本発明をわかりやすく説明するために、柄として、正方形の市松模様とベタ塗りを用いている。
図1は、市松模様の柄を有した感圧転写型柄付き修正テープ1である。感圧転写型柄付き修正テープ1はコア6に巻かれており、そこから引き出されている様子を表わしている。市松模様が見えているのは、テープの基材側であり、基材が透明なものの場合を想定している。その反対のテープ側で模様が見えていないのは、隠蔽層があるからである。テープ幅は6mmである。柄である市松模様は、一辺が1mmの正方形からなり、正方形の印刷部分7と印刷のない正方形の下地(隠蔽層)部分とが互い違いに並んだものである。正方形の印刷部分7の色は、隠蔽層の色とは異なる色である。それを図1では網点で表わしている。
このように、柄は、模様や絵や文字などだけを印刷によって形成するものであり、その印刷部分7だけからなる。その印刷部分7でないところは、印刷のない下地(隠蔽層)部分となる。それゆえ、柄付き隠蔽層である。
柄の印刷部分7は、点を印刷する方法によって形成される。点を形成することができる印刷であれば、どのような印刷方法でもよい。具体的には、グラビア印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷などが挙げられる。塗膜転写具に装填して感圧転写して、紙などの被転写体に形成した転写塗膜において、柄の印刷部分7を拡大して見ると、点8と印刷のない隙間9から形成されていることがわかる。それを模式的に表わしたのが図2である。
図2では、点8を円形で表わしており、その点と点の間には、印刷のない隙間9がある。この図では、点8の最大長は円の直径となり、0.3mmを想定している。点8を円形で表わしているが、印刷方法や条件などにより、円形以外の形状(菱形やその他の多角形)にもなる。そのため、点の最大長とは、円形であれば直径、菱形であれば対角線の長さ、その他の多角形であれば2頂点を結んだ最大線分のことである。柄を形成している点の最大長は、0.01mm以上1.0mm以下であることが好ましい。点は小さい方が好ましいが、現状の印刷方法で0.01mmよりも小さな点を形成することは難しい。1.0mmより大きな点は、多色の柄であると、柄の解像度が落ちてしまうこともあるので好ましくない。また図2では、円形の点が整然と並んだ場合を表わしているが、印刷方法や条件などにより、整然と並んでいない場合や、隣り合う点同士が重なっている場合もある。そのような場合であっても、点8とその隙間9があることが重要である。
図3は、図1の感圧転写型柄付き修正テープ1の断面図である。基材2上に柄付き隠蔽層4と接着層5からなる塗膜3を形成している。柄である市松模様の正方形の印刷部分7は、図1と同様に網点で表わしている。なお、図の縦方向と横方向の縮尺は異なる。縦方向の厚さとしては、基材2は12μm、柄である印刷部分7は1μm、隠蔽層4は20μm、接着層5は3μm、ゆえに、柄付き隠蔽層4と接着層5からなる塗膜3は23μmを想定している。一方、横方向として、柄である印刷部分7は1mm、その隣の印刷部分7までの印刷のない部分も1mmを想定している。
隠蔽層4は、柄となる印刷部分7を上記に挙げた印刷方法によって基材上に形成した後に、液状の隠蔽層インキによって形成される。液状の隠蔽層インキを作製し、一般的なコーターなどで塗布乾燥させて、隠蔽層4は形成される。液状の隠蔽層インキは、顔料とビヒクルと、必要に応じて分散剤や添加剤を、有機溶剤中にて、分散機や攪拌機等で均一に混合して作製される。形成された隠蔽層4中の顔料比率が75重量%より少ないと、筆記具インキが染み込み定着するまでに時間がかかってしまい、にじみやハジキが生じてしまう。また、修正したはずの文字等が透けて見えたり、感圧転写した後の塗膜表面に光沢が出てしまったりすることもある。また、顔料比率が90重量%より多いと、感圧転写した時にひび割れが発生する原因となったり、転写塗膜を手で触ると白く汚れるチョーキング現象が発生する原因となったりする。ゆえに、隠蔽層4中の顔料比率は、75重量%以上90重量%以下が好ましい。
隠蔽層4の顔料は、白色顔料か着色顔料もしくはそれらを組み合わせたものと、充填剤からなる。白色顔料としては、酸化チタンが一般的に用いられている。着色顔料としては、有機顔料や無機顔料がある。有機顔料では、アゾレーキレッド、キナクドリンレッド、ファストエロー、スレンエロー、フタロシアニングリーン、フタロシアニンブルー、ジオキサジンバイオレットなどがあり、無機顔料では、弁柄、クロムバーミリオン、黄鉛、オキサイドエロー、酸化クロムグリーン、紺青、群青などがある。これらを単体、もしくは混合して用いることができる。充填剤としては、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、シリカ、タルク、カオリン、珪藻土などの体質顔料が用いられている。また、顔料と混合するビヒクルとしては、ウレタン系、アクリル系、ビニル系、オレフィン系、ゴム系などの樹脂を単体、もしくは数種を混合して用いることができる。
柄の印刷部分7は通常、隠蔽層4と同じ程度の隠蔽性はない。そのため、柄の印刷部分7の厚さだけでは、隠蔽性が低く、修正(隠蔽)したい誤字などが透けて見えてしまうことがある。そこで、柄の印刷部分7の厚さよりも、隠蔽層4の厚さが大きく形成される必要がある。大きく形成されることで、印刷部分7の下側にも隠蔽層4が存在することになり、その部分にある隠蔽層4により、隠蔽性を出すことになる。できれば、10倍以上大きいことが好ましい。例えば、柄の印刷部分7の厚さが0.5μmと薄い場合であれば、隠蔽層4の厚さが5μm以上であることが好ましい。一方で、隠蔽層4の厚さが大きすぎると、塗膜転写具に装填できる感圧転写型柄付き修正テープ1の全長が短くなってしまうことや、感圧転写する時の塗膜3の切れが悪くなってしまうことや、紙などへ転写塗膜を形成した後にその紙をコピーした時に、転写塗膜の影がコピーしたものに写ってしまうことなどの問題が生じる。このような問題が生じないためには、厚さは25μm以下であるのが良い。ゆえに、隠蔽層4の厚さは、柄の印刷部分の厚さよりも大きく、5μm以上25μm以下であるのが好ましい。
柄の印刷部分7は点8から形成されて、点と点の間には印刷のない隙間9があるので、柄の印刷後に隠蔽層4を液状の隠蔽層インキによって形成すると、隙間9にもインキが入り込んで、隠蔽層4を形成することになる。それゆえ、塗膜転写具により感圧転写して、紙などの被転写体に形成した転写塗膜において、柄の印刷部分7を形成している点8の間にある印刷のない隙間9に、隠蔽層4があることになる。
接着層5は、基材2上に形成した柄付き隠蔽層4上に形成される。接着層インキを用いて、一般的なコーターなどで塗布乾燥させて、接着層5は形成される。接着層インキは、一般に粘着剤として扱われているアクリル系、ロジン系、ゴム系、ビニルエーテル系、ポリイソブチレン系などの樹脂を用いることができる。必要であれば、充填剤、接着性調整剤、老化防止剤等を配合してもよい。
このようにして、基材上に少なくとも、柄付き隠蔽層と接着層からなる塗膜が形成された感圧転写型柄付き修正テープを、テープ状の一定幅に裁断し、コアなどへ巻きつけて小巻にして、塗膜転写具に装填する。一定幅としては、2mm〜10mmの間であるのが一般的であるが、これ以外の幅である場合もある。塗膜転写具により感圧転写して、紙などの被転写体に形成した転写塗膜3の断面を表わしたのが、図4である。図4において、柄付き隠蔽層4があり、その下に接着層5があり、その下側は、図では省略しているが、紙などの被転写体を想定している。なお、図の縦方向と横方向の縮尺は異なり、図3と同様である。柄としては印刷部分7だけから形成されるので、印刷部分7と隣の印刷部分7までの間の印刷のない部分にも、隠蔽層4が形成されている。また、印刷部分7においても、図2における点8の間の隙間9に隠蔽層4がある。
図4のような転写塗膜上に、筆記具で再筆記される。筆記具として、水性や油性のようなインクの筆記具を使用した場合で、以下説明する。隠蔽層4は、再筆記に対して適性を持たせており、筆記具インクを吸収するような機能を持たせている。これにより、筆記具インクによってにじみやハジキが生じることがない。しかし、印刷部分7の表面においては、点8を形成している印刷インキにはインクを吸収するような機能を持たせていないため、印刷された点8によって、インクの吸収が阻害されることになるが、図2で示した隙間9によって、点8上で吸収が阻害されたインクも吸収されることになる。それゆえ、この点8の占有面積率によって、インクの吸収性能に違いが出てくることになる。
点の占有面積率が、0%以上90%以下であれば、筆記具インクの吸収性能に大きな違いは出ることなく、インクによってにじみやハジキが生じることがなかった。下限の0%は、点がなく、印刷がないことである。つまり、隠蔽層だけがある部分となる。上限の90%であっても、筆記具インクが吸収され、にじみやハジキが生じない。隙間9にある隠蔽層4に筆記具インクが吸収される時に、点8上にある筆記具インクも液状であるので引っ張られて隙間9に吸収されており、にじみやハジキが生じないものである。
なお、点の占有面積率の算出は、図2のように印刷部分7を拡大して、点の面積を測定して、単位面積あたりの点の占有面積を計算して算出した。実際の算出では、図2の点3つを1辺とする算出用四角形10において、この算出用四角形10内にある点8の面積を測定して、その算出用四角形10の面積で割ることで、点の占有面積率を算出し、これを3箇所で行ない、その平均値を用いた。ちなみに図2では、28%となった。また、図2では、点の最大長は0.3mmを想定しているが、印刷方法や条件の違いにより、点8と隙間9の出来具合も異なり、点の最大長が同じでも、点の占有面積率が異なる場合がある。
以下、実施例を用いて説明するが、実施例1から4までは請求項1に相当し、実施例5から8までは請求項2に相当する。
両面剥離処理された厚さ12μmのPETフィルム上に、グラビア印刷法によって、グラビア印刷用インキ(大阪印刷インキ製造(株)製VS−SANS藍色)を用いて、市松模様の正方形部分(印刷部分)だけを厚さ1μmになるように印刷し、市松模様の柄を形成した。その後に、隠蔽層インキを、次の配合比率でトルエン溶液中にて、分散機で分散処理し、均一に混合して作製して、このインキを用いてリバースロールコーターで塗布乾燥後の厚さが20μmになるように、隠蔽層を形成した。隠蔽層インキの配合比率は、白色顔料として酸化チタン(タイピュアR931「デュポン株式会社製」)と充填剤としてシリカ(ガジルシリカ200DF「INEOS Silicas社製」)を合わせて固形分で80重量%、ビヒクルとしてスチレン・ブタジエンブロックコポリマー(アサフレックス805「旭化成ケミカルズ株式会社製」)とスチレン・ブタジエン・スチレンブロックコポリマー(クレイトン1101JS「クレイトンポリマー社製」)を合わせて固形分で18重量%、分散剤として特殊高分子界面活性剤(ホモゲノールL−18「花王株式会社製」)を固形分で2重量%である。これより顔料比率は80%である。その上に、液状の接着層インキとしてアクリル系粘着剤(ニカゾールTS−1523「日本カーバイド工業株式会社製」)を用いて、リバースロールコーターで塗布乾燥後の厚さが3μmになるように、接着層を形成した。
これを、テープ状の幅6mm、長さ10mに裁断し、コアに小巻にして、塗膜転写具(ユニオンケミカー社製 消シマウスHG)に装填して、文字をプリンターで印刷した被転写体となる上質紙の文字上に感圧転写して転写塗膜を形成した。この転写塗膜における市松模様の印刷部分を拡大したものが図2であり、点8は円形である。点8の最大長(円の直径)を測定すると、0.3mmであった。点8の間には隙間9があり、そこには隠蔽層がある。この図の点の占有面積率の算出用四角形10を用いて、点の占有面積率の算出すると、28%であった。
点の最大長が大きくなるように、印刷条件を変え、その他は実施例1と同じに形成した。この転写塗膜における市松模様の印刷部分を拡大したものが図5であり、点8は円形である。点8の最大長(円の直径)を測定すると、0.7mmであった。点8の間には隙間9があり、そこには隠蔽層がある。この図の点の占有面積率の算出用四角形10を用いて、点の占有面積率の算出すると、48%であった。この実施例2において実施例1と異なるのは、点の最大長0.7mmと占有面積率48%である。
ベタ塗りの柄に変え、その他は実施例2と同じに形成した。ベタ塗りであるので、テープ全面が印刷部分7となる。この転写塗膜におけるベタ塗りの印刷部分7を拡大したものも、図5と同じである。この実施例3において実施例2と異なるのは、柄がベタ塗りということだけである。
点8の間の隙間9が小さくなるように、印刷条件を変え、その他は実施例3と同じに形成した。この転写塗膜におけるベタ塗りの印刷部分7を拡大したものが図6であり、点8は円形である。点8の最大長(円の直径)を測定すると、0.7mmであり、実施例2や実施例3の図5と同じであった。点8の間には隙間9があり、そこには隠蔽層がある。この図6の点の占有面積率の算出用四角形10を用いて、点の占有面積率の算出すると、72%であった。この実施例4において実施例3と異なるのは、占有面積率72%だけである。
両面剥離処理された厚さ12μmのPETフィルム上に、グラビア印刷法によって、透明バインダー用インキとして、グラビア印刷用(透明)メジウムインキ(大阪印刷インキ製造(株)製VS−SANSメジウム)を用いて印刷し、その後着色インキとしてグラビア印刷用インキ(大阪印刷インキ製造(株)製VS−SANS藍色)を用いて、図1のような市松模様の正方形部分(印刷部分)だけを厚さ1μmになるように印刷し、市松模様の柄を形成した。これら以外は、実施例1とすべて同じである。この実施例5において実施例1と異なるのは、透明バインダー用インキを用いて印刷し、その後着色インキを用いて印刷することで、柄を形成したことである。
ここで透明バインダー用インキとして(透明)メジウムインキを用いることにより、このインキがバインダー(接合剤)として作用して、その後の着色インキの印刷具合を良くしているものと考えている。特に、剥離処理された基材上に透明バインダー用インキを用いると、効果的である。また、この実施例はグラビア印刷の例であるが、他の印刷方法であっても、着色インキの印刷具合を良くするものであれば、どのようなインキであってもよい。
実施例5のように、透明バインダー用インキを印刷し、その後着色インキを印刷する方法によって、柄を形成し、これら以外はすべて実施例2と同じである。
実施例5のように、透明バインダー用インキを印刷し、その後着色インキを印刷する方法によって、柄を形成し、これら以外はすべて実施例3と同じである。
実施例5のように、透明バインダー用インキを印刷し、その後着色インキを印刷する方法によって、柄を形成し、これら以外はすべて実施例4と同じである。
これら実施例について、(1)鮮明性と(2)隠蔽性と(3)再筆記性を評価した。評価内容は次の通り。

(1)鮮明性
転写塗膜の柄が、鮮明である。
色に濃淡がない。柄におかしなところがない。 ・・・ ○
さらに、色の発色が良い。 ・・・ ◎
転写塗膜の柄が、鮮明でない。
色に濃淡がある。柄におかしなところがある。 ・・・ ×
(2)隠蔽性
転写塗膜の下にある文字が、全く読めない。 ・・・ ○
転写塗膜の下にある文字が、少しでも見える。 ・・・ ×
(3)再筆記性
転写塗膜上に再筆記した文字に、
にじみやハジキが全くない。 ・・・ ○
転写塗膜上に再筆記した文字に、
にじみやハジキが少しでもある。 ・・・ ×

これら実施例と評価結果をまとめたのが、表1である。
Figure 2009196094
以上のように、感圧転写した転写塗膜が柄付き隠蔽層でありながら、転写塗膜上に再筆記しても、筆記具インクによってにじみやハジキが生じることのない感圧転写型柄付き修正テープを提供することが可能となった。
正方形の市松模様の柄を有した感圧転写型柄付き修正テープ。 柄の印刷部分(点の最大長0.3mm)をを拡大した模式図。 図1の感圧転写型柄付き修正テープの断面図。 転写塗膜の断面図。 柄の印刷部分(点の最大長0.7mm)を拡大した模式図。 図5より隙間が小さいもの。
符号の説明
1 感圧転写型柄付き修正テープ
2 基材
3 塗膜
4 隠蔽層
5 接着層
6 コア
7 印刷部分
8 印刷の点
9 隙間
10 点の占有面積率の算出用四角形

Claims (2)

  1. 基材上に少なくとも、柄付き隠蔽層と接着層からなる塗膜を有しており、これをテープ状の一定幅に裁断し、塗膜転写具に装填して、基材上の塗膜を感圧転写して被転写体に転写塗膜を形成する感圧転写型柄付き修正テープであり、柄は基材上に点を印刷する方法によって形成され、その後、隠蔽層は液状インキによって、隠蔽層の厚さが柄の印刷部分の厚さよりも大きくなるように形成され、被転写体に形成された転写塗膜において、柄を形成している点の最大長が0.01mm以上1.0mm以下であり、その点と点の間には印刷のない隙間があり、その隙間に隠蔽層があることを特徴とする感圧転写型柄付き修正テープ。
  2. 柄は基材上に点を印刷する方法によって、透明バインダー用インキを用いて印刷し、その後着色インキを用いて印刷する順番で形成されることを特徴とする請求項1に記載の感圧転写型柄付き修正テープ。
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