JP2009195791A - 焼却灰の処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
カルシウム、フッ素および六価クロムを含む焼却灰からの環境規制物質の溶出量を、土壌汚染対策法の環境基準値以下に抑え、焼却灰を土壌改良材等に有効利用する。
【解決手段】
カルシウム、フッ素および六価クロムを含む焼却灰に水を添加し、混合・攪拌する混錬処理を施した後、該焼却灰混錬物に二酸化炭素を接触させる炭酸化処理、還元剤を反応させる還元処理を施す/または前記焼却灰に水を添加し、混合・攪拌する混錬処理を施した以後に還元剤を反応させる還元処理し、さらに二酸化炭素を接触させる炭酸化処理を施すことにより、平成15年環境省告示第18号に基づく溶出試験による該焼却灰からのフッ素の溶出量が0.8mg/L以下、かつ六価クロムの溶出量が0.05mg/L以下となるように抑制する焼却灰の処理方法である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、カルシウム、フッ素、六価クロムを含有する焼却灰からフッ素および六価クロムの溶出を抑制する方法に関する。更に詳しくは、本発明は、カルシウム、フッ素、六価クロムを含有する焼却灰を土壌用途(土壌改良材など)として利用するため、焼却灰に対し水を添加・混錬し、二酸化炭素を接触させ、還元剤を加えて処理し、平成15年環境省告示第18号に基づく溶出試験による焼却灰からのフッ素の溶出量を0.8mg/L以下、かつ六価クロムの溶出量を0.05mg/L以下にする焼却灰の処理方法に関する。
従来から家庭ゴミ焼却灰、火力発電所からの石炭焼却燃焼灰(石炭灰)、下水汚泥焼却灰、各種産業廃棄物などの焼却灰は、セメント原料や土壌改良材として利用されてきた。しかしながら、平成15年に土壌汚染対策法が施行され、フッ素、ホウ素、六価クロムなどの溶出基準が厳格化された結果、前記の焼却灰を土壌改良材等に再利用し難い状況となってきている。特に、古紙を扱う製紙工場からの製紙スラッジ焼却灰には、古紙中の撥水剤に起因するフッ素が存在し、フッ素の溶出量を規制値以下にすることが困難な状況にある。
焼却灰からのフッ素の溶出抑制法としては、従来から、溶融固化法、セメント固化法、酸またはその他の溶媒による抽出法等が提案されている。
溶融固化法は、廃棄物を1,400〜1,600℃の高温になるまで加熱することによって、有害物質を生成するスラグに封じ込め、固定化する方法として知られている(特許文献1)。しかしながら、設備費を含めた処理コストが高く、また、スラグの利用先も多くはないという問題点があった。
セメントによる固化法は、無機薬剤あるいは有機薬剤等から成る処理剤を加えて固化および不溶化させる方法として知られている(特許文献2)。しかしながら、処理に数段の工程が必要となり、処理コストが高い上に、セメント自体に六価クロム、鉛などが含有されている場合もあり、これらが溶出してくるという問題点もあった。
焼却灰にリン酸化合物とカルシウム化合物を添加して混錬し、固化する方法も知られている(特許文献3)。しかしながら、該方法ではリン酸化合物の添加量が多い上に、リン酸化合物自体のコストが高く、処理コストが莫大になるという問題点があった。
また、焼却灰を水と混合した後、脱水して水溶性塩素を除き、さらに400℃以上の水蒸気中で熱分解することにより、フッ素をフッ化水素酸としてガス化して除去する方法も知られている(特許文献4)。この方法では400℃以上という高温で加熱するため特殊な設備を必要とし、処理コストも高いといった問題点があった。
さらに、製鋼スラグ100質量部に対してカルシウムアルミネート20〜80質量部と石膏10〜80質量部を添加して、製鋼スラグ中のフッ素の溶出を抑制する方法も知られている(特許文献5)。この方法では、製鉄プロセスで使用する螢石(フッ化カルシウム)由来のフッ素含有量が非常に高く、このため土壌汚染対策法の基準値以下にするための処理剤の添加率が非常に高く、燃焼灰の処理にかかる薬品費のみならず輸送費が増量分上乗せされるといった問題点があった。
一方、炭酸ガス添加による固化方法も知られている(特許文献6)。しかしながら、従来の炭酸ガス固化法では、平成15年環境省告示第13号に準じた埋立て規準の溶出規制値はクリアーできても、規制の厳しい土壌環境規制値以下にすることは困難であった。また、仮にクリアーできても、六価クロムの溶出量が規制値をオーバーするという問題点もあった。
特開2003−119057号公報 特開平6−15248号公報 特開2002−331272号公報 特開平9−165243号公報 特開2001−259570号公報 特開2001−259597号公報
本発明は、カルシウム、フッ素、六価クロムを含有する焼却灰から、フッ素および六価クロムの溶出を抑制する方法として、上記のようなセメント固化や溶融、処理剤の添加といった複雑で、手間のかかる方法に代わり、簡便でかつ安価な処理方法を提供し、土壌分野(土壌改良材、草地改良材、埋め戻し材、盛土等)用途に有効利用可能な土壌汚染、水質汚染を起こすおそれのない焼却灰を提供することを目的とする。
本発明者らは、カルシウム、フッ素、六価クロムを含有する焼却灰からフッ素および六価クロムの溶出を抑制するための安価で、かつ簡便な方法について鋭意研究した結果、焼却灰に水を添加・混錬し、二酸化炭素を接触させ、還元剤を添加して処理すれば、平成15年環境省告示第18号に基づく溶出試験方法でのフッ素の溶出量を0.8mg/L以下、さらに六価クロムの溶出量も0.05mg/L以下にでき、土壌汚染防止法の規制値以下に抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下の各発明を含有する。
(1)カルシウム、フッ素および六価クロムを含む焼却灰に水を添加し、混合・攪拌する混錬処理を施した後、該焼却灰混錬物に二酸化炭素を接触させる炭酸化処理、還元剤を反応させる還元処理を順次施すことにより、平成15年環境省告示第18号に基づく溶出試験による前記焼却灰からのフッ素の溶出量が0.8mg/L以下、かつ六価クロムの溶出量が0.05mg/L以下となるように抑制する焼却灰の処理方法。
(2)前記焼却灰に混錬処理、還元処理、炭酸化処理を順次施すことにより、平成15年環境省告示第18号に基づく溶出試験による前記焼却灰からのフッ素の溶出量が0.8mg/L以下、かつ六価クロムの溶出量が0.05mg/L以下となるように抑制する焼却灰の処理方法。
(3)前記焼却灰に混錬処理と還元処理を同時に施した後、炭酸化処理を施すことにより、平成15年環境省告示第18号に基づく溶出試験による前記焼却灰からのフッ素の溶出量が0.8mg/L以下、かつ六価クロムの溶出量が0.05mg/L以下となるように抑制する焼却灰の処理方法。
(4)前記炭酸化処理後の焼却灰を平成15年環境省告示第18号に基づく溶出試験に準じて得た溶出液のpHが6.5〜12.0となるように二酸化炭素を接触させる(1)〜(3)のいずれか1項に記載の焼却灰の処理方法。
(5)前記還元剤が水硫化ナトリウムであり、該水硫化ナトリウムの添加率が、対焼却灰絶乾質量あたり0.01〜0.5質量%である(1)〜(4)のいずれか1項に記載の焼却灰の処理方法。
(6)前記焼却灰に対する水の添加率が、対焼却灰絶乾質量あたり1〜50質量%である(1)〜(5)のいずれか1項に記載の焼却灰の処理方法。
(7)前記焼却灰の原料が、製紙スラッジを50質量%以上含む(1)〜(6)のいずれか1項に記載の焼却灰の処理方法。
(8)前記炭酸化処理に用いる二酸化炭素として、焼却工程で発生した排ガスを利用する(1)〜(7)のいずれか1項に記載の焼却灰の処理方法。
(9)(1)〜(8)のいずれかの処理方法によって処理された焼却灰を粒状化した後、加熱乾燥する処理を施す焼却灰の処理方法。
本発明では、焼却灰に水を添加して混錬処理し、二酸化炭素を接触させ、還元剤を添加して処理することによって、焼却灰に含まれるフッ素の溶出を抑制し、かつ有害な六価クロムを無害な三価クロムに還元して溶出を抑制できる。これにより、処理後の焼却灰を土壌改良材、草地改良材、埋め戻し材、盛土等として、環境に悪影響を与えることなく利用することが可能となった。
本発明においては、カルシウム、フッ素および六価クロムを含む焼却灰であれば、いかなる焼却原料の焼却灰でも使用でき、特に限定されるものではないが、比較的カルシウム含有量が多く、処理効果が高いという理由で、製紙スラッジを主原料とした焼却灰が好適に用いられる。ここで、主原料とは全焼却灰原料中に固形分で50質量%以上含有することを指す。したがって、製紙スラッジが全焼却灰原料中の50質量%以上含有することが好ましい。製紙スラッジの含有量が50質量%未満であると、フッ素、六価クロムの溶出抑制効果が乏しくなるおそれがある。
本発明による焼却灰のフッ素、六価クロムの溶出抑制処理では、まず水が添加され、混錬される。使用される水としては、蒸留水、水道水、工業用水、冷却水の再利用水等、特に限定されるものではないが、フッ素、六価クロム等の有害物質をできるだけ含まないものが好適に用いられる。また、本発明で使用される焼却灰中のカルシウムの一部はCaOの形態を取っており、これに水が添加されるとCa(OH)に変化する。さらに二酸化炭素と接触させてCaCOに変化させることで、焼却灰のpHが下がる。このpH低下がフッ素溶出抑制効果の一部を担っているため、水として、希硫酸水溶液、硫酸バンド水溶液等の酸性水も好適に用いることができる。
本発明における水の添加率は、対焼却灰絶乾質量あたり1〜50質量%であり、好ましくは2〜20質量%である。水の添加率が1質量%より低い場合には、灰の中のCaOとの消和反応が不十分となり、この後添加される二酸化炭素との反応が不十分となるため、適さない。逆に、水の添加率が50質量%より高くなると処理後の焼却灰のハンドリングが煩雑になるため適さない。
本発明において、水の添加・混錬方法は特に限定されるものではないが、灰と水が均一に混錬されることが好ましい。灰と水を混合・混錬する設備としては、リボンミキサー、ニーダー、カウレス分散機、アイリッヒインテンシブミキサー、ペレガイアミキサー等の公知の混合機、混錬機を用いることができ、後述の二酸化炭素の添加もそのまま同じ装置で行なうのであれば、密閉型のものがより好ましい。
本発明では、焼却灰に水を添加・混錬した後に、還元剤、二酸化炭素/または二酸化炭素、還元剤が順次添加され、処理される。二酸化炭素を添加する理由は、前述のように、焼却灰混錬物中に生成したCa(OH)からCaCOを生成させることが主であるため、二酸化炭素を含むガスであればよく、特に限定されるものではない。したがって、灰生成時、すなわち焼却時に発生する二酸化炭素を利用するのが好ましい実施形態である。ここで、ボイラー、焼却炉からの排ガス中の二酸化炭素濃度は10%程度で、石灰キルン排ガス中では18%程度であり、そのまま使用することができる。また、焼却灰混錬物と二酸化炭素の反応効率を上げるため、二酸化炭素を濃縮して利用することも可能であり、二酸化炭素を濃縮する方法としては、吸収法、膜分離法、深冷分離法などを使用することができる。
本発明において、焼却灰混錬物に二酸化炭素を添加する方法も特に限定されるわけではないが、前述のように水を添加・混錬する際にそのまま同じ装置で添加するのが簡便であり、好ましい実施形態である。例えば、密閉式の混錬機で焼却灰と水を混錬した後、向流で二酸化炭素を流し、反応させることもできる。本発明の二酸化炭素の添加量は、焼却灰中の成分比率に依存するため、限定されるものではないが、例えば、本発明における還元処理後の焼却灰を平成15年環境省告示第18号に基づく溶出試験に準じて得た溶出液のpHが12.5の場合には、二酸化炭素添加後の焼却灰溶出液のpHが6.5〜12.0、好ましくはpHが7.0〜11.5となるように二酸化炭素の添加量を調整する。ここで、焼却灰に混錬処理を施した後に炭酸化処理をしないと炭酸化反応が不充分となり、焼却灰のpHがあまり低下せず、フッ素の溶出抑制効果が乏しくなるため好ましくない。
本発明では、カルシウム、フッ素、六価クロムを含む焼却灰に水を添加・混錬し、二酸化炭素を添加して焼却灰溶出液のpHを下げてフッ素の溶出抑制の一部を担うのが特徴であるが、稀に六価クロムが土壌汚染対策法規制値である0.05mg/L以上に溶出する場合がある。六価クロムの溶出を抑制するには、六価クロムを還元するのが効果的であり、還元剤を添加する処理をするのが本発明の特徴でもある。本発明において使用される還元剤としては、六価クロムを還元できるものであれば、特に限定されるものではなく、過酸化水素、ヒドロキノン、チオ硫酸塩(S 2−)、硫化塩(S )、水硫化塩(SH )などが例示できるが、薬品コスト、ハンドリングのし易さ、クロムの溶出抑制効果等を考慮すると、水硫化ナトリウムが好適である。還元剤の添加率は対焼却灰絶乾質量あたり0.01〜0.5質量%、好ましくは0.05〜0.2質量%である。還元剤の添加率が0.01質量%未満の場合には、六価クロムの溶出抑制効果が極めて小さくなるので適さない。一方、0.5質量%を超えて添加してもそれ以上の溶出抑制効果は期待できず、コストが高くなるので適さない。還元剤を混合する設備としては、公知の混合機、混錬機等を使用することができる。特に、本発明の処理方法では、混錬処理と同時に還元処理を施した後に炭酸化処理を施すと、処理工程簡略化に加えて還元剤の添加効果が顕著となるため好ましい実施態様である。
さらに、本発明の処理方法で得られた処理灰を、公知の造粒装置を用いて、粒状化することが好ましい。粒状化する方法としては、人力での攪拌による方法の他に、リボンミキサー、ニーダー、カウレス分散機、アイリッヒインテンシブミキサー、ペレガイアミキサー等、公知の混合・攪拌装置を用いることができる。また、混練機で均一に混和した後、ディスクペレッターなどの造粒機で成型することもできる。
粒状化物の大きさには制限はなく、ハンドリングの容易さを考慮すれば平均粒子径が0.1〜10mmとすることが好ましい。また、本発明では粒状化物に限定されるものではなく、板状等の大型成型物としても差し支えない。この場合、粒状品は風乾でもかまわないが、加熱乾燥するのが好ましい。
このようにして製造された粒状品は飛散しにくいので取り扱いが容易であり、土壌改良材、草地改良材、埋め戻し材または盛土等の種々の用途に利用でき、便利である。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、もちろん本発明はこれらによって何等制限されるものではない。なお、特に示さない限り、焼却灰は、以下の焼却灰(1)、焼却灰(2)を用いた。また、特に示さない限り、実施例及び比較例における薬品の添加率は乾燥焼却灰質量当たりの質量%で示す。
1.焼却灰(1)の性状
焼却灰の原料として製紙スラッジが全原料の50質量%を含む流動床炉のバグフィルター捕獲焼却灰を焼却灰(1)とした。なお、焼却灰(1)のカルシウム含量は、蛍光X線で測定し、CaOとして33.4質量%であった。また、平成15年環境省告示第18号に基づく溶出試験に従い、焼却灰(1)からの溶出量を測定した結果、フッ素の溶出量が1.4mg/Lであったが、その他の元素の溶出量は土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
2.焼却灰(2)の性状
焼却灰の原料として製紙スラッジが全原料の60質量%を含む流動床炉のバグフィルター捕獲焼却灰を焼却灰(2)とした。なお、焼却灰(2)のカルシウム含量は、蛍光X線で測定し、CaOとして39.8質量%であった。また、平成15年環境省告示第18号に基づく溶出試験に従い、焼却灰(2)からの溶出量を測定した結果、フッ素の溶出量が1.1mg/Lであったが、その他の元素の溶出量は土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
(A)フッ素および六価クロムの溶出方法
平成15年環境省告示第18号に準じて行なった。すなわち、試料を、粒状品は破砕した後、非金属製である目開き2mmの篩を通過させたもの50gを1000mlの蓋つきのポリエチレン容器に取り、純水(pH5.8〜6.3)を500ml加えて試料液を調製した。この調製した試料液を、常温、大気圧下で、産廃溶出振とう機(タイテック社製)を用いて6時間連続振とうした(振とう幅4〜5cm、振動数 200回/分)。ついで、振とう後の試料液を、30分間静置した後、毎分約3000回転で20分間遠心分離した。上澄み液を孔径0.45μmのメンブレンフィルターで濾過し、濾液をとり、定量に必要な量を正確に計り取り、これを検液とした。
(B)フッ素溶出量の測定方法
上記検液をイオンクロマトグラフ法((株)日本ダイオネクス社製ICS−2000)により分析し、溶出したフッ素の量を定量した(JIS K 0102の34.2)。
(C)六価クロム溶出量の測定方法
上記検液をジフェニルカルバミド吸光光度法にて分析し、溶出した六価クロムの量を定量した(JIS K 0102の65.2.1)。
実施例1
絶乾質量500gの焼却灰(1)に対し、撹拌しながらイオン交換水2質量%、水硫化ナトリウム0.1質量%を順次添加し、アイリッヒミキサー((株)日本アイリッヒ製)を用いて1分間撹拌、混合した。その後、さらに撹拌しながら二酸化炭素(純度100%)を、10分間、10L/分の速度でミキサー内へ流し、添加した。二酸化炭素添加後、ミキサー内で3時間養生させ、処理を終了した。処理後の灰について、平成15年環境省告示第18号に準拠し、溶出試験を行った。溶出液のpHは12.1、フッ素の溶出量は0.7mg/L、六価クロムの溶出量は0.005mg/L(検出限界)以下であり、その他の元素の溶出量も土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
実施例2
絶乾質量500gの焼却灰(1)に対し、撹拌しながらイオン交換水2質量%、水硫化ナトリウム0.1質量%を同時に添加し、アイリッヒミキサー((株)日本アイリッヒ製)を用いて1分間撹拌、混合した。その後、さらに撹拌しながら二酸化炭素(純度100%)を、10分間、10L/分の速度でミキサー内へ流し、添加した。二酸化炭素添加後、ミキサー内で3時間養生させ、処理を終了した。処理後の灰について、平成15年環境省告示第18号に準拠し、溶出試験を行った。溶出液のpHは12.1、フッ素の溶出量は0.7mg/L、六価クロムの溶出量は0.005mg/L(検出限界)以下であり、その他の元素の溶出量も土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
実施例3
絶乾質量500gの焼却灰(1)に対し、イオン交換水2質量%を添加し、アイリッヒミキサー((株)日本アイリッヒ製)を用いて1分間撹拌、混合した。その後、さらに撹拌しながら二酸化炭素(純度100%)を、10分間、10L/分の速度でミキサー内へ流し、添加した。二酸化炭素添加後、撹拌しながら水硫化ナトリウム0.1質量%を添加した。水硫化ナトリウム添加後、ミキサー内で3時間養生させ、処理を終了した。処理後の灰について、平成15年環境省告示18号に準拠し、溶出試験を行った。溶出液のpHは12.1、フッ素の溶出量は0.7mg/L、六価クロムの溶出量は0.005mg/L(検出限界)以下であり、その他の元素の溶出量も土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
実施例4
実施例1のイオン交換水の添加率を2質量%から4質量%に変えた以外は、実施例1と同様の操作を行なった。溶出液のpHは11.6で、フッ素の溶出量は0.3mg/L、六価クロムの溶出量は0.005mg/L(検出限界)以下であり、その他の元素の溶出量も土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
実施例5
実施例1のイオン交換水の添加率を2質量%から6質量%に変え、二酸化炭素として焼却炉からの排ガス(二酸化炭素濃度:10%、流速:50L/分、時間:20分間)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行なった。溶出液のpHは11.0で、フッ素の溶出量は0.2mg/L、六価クロムの溶出量は0.005mg/L(検出限界)以下であり、その他の元素の溶出量も土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
実施例6
実施例3のイオン交換水の添加率を2質量%から6質量%に変え、二酸化炭素として焼却炉からの排ガス(二酸化炭素濃度:10%、流速:50L/分、時間:20分間)を用いた以外は、実施例3と同様の操作を行なった。溶出液のpHは11.0で、フッ素の溶出量は0.2mg/L、六価クロムの溶出量は0.005mg/L(検出限界)以下であり、その他の元素の溶出量も土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
実施例7
実施例1のイオン交換水の添加率を2質量%から8質量%に変えた以外は、実施例1と同様の操作を行なった。次いで、この処理灰を造粒機で成形した後、105℃で2時間乾燥して粒状品を作成した。溶出液のpHは8.9で、フッ素の溶出量は0.6mg/L、六価クロムの溶出量は0.005mg/L(検出限界)以下であり、その他の元素の溶出量も土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
実施例8
実施例3のイオン交換水の添加率を2質量%から8質量%に変えた以外は、実施例3と同様の操作を行なった。次いで、この処理品を造粒機で成形した後、105℃で2時間乾燥して粒状品を作成した。溶出液のpHは8.9で、フッ素の溶出量は0.6mg/L、六価クロムの溶出量は0.005mg/L(検出限界)以下であり、その他の元素の溶出量も土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
実施例9
実施例1の焼却灰(1)を焼却灰(2)に変えた以外は、実施例1と同様の操作を行なった。溶出液のpHは11.7で、フッ素の溶出量は0.1mg/L、六価クロムの溶出量は0.005mg/L(検出限界)以下であり、その他の元素の溶出量も土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
実施例10
実施例2の焼却灰(1)を焼却灰(2)に変えた以外は、実施例1と同様の操作を行なった。溶出液のpHは11.7で、フッ素の溶出量は0.1mg/L、六価クロムの溶出量は0.005mg/L(検出限界)以下であり、その他の元素の溶出量も土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
実施例11
実施例3の焼却灰(1)を焼却灰(2)に変えた以外は、実施例3と同様の操作を行なった。溶出液のpHは11.7で、フッ素の溶出量は0.1mg/L、六価クロムの溶出量は0.005mg/L(検出限界)以下であり、その他の元素の溶出量も土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
実施例12
実施例4の焼却灰(1)を焼却灰(2)に変えた以外は、実施例4と同様の操作を行なった。溶出液のpHは11.7で、フッ素の溶出量は0.1mg/L、六価クロムの溶出量は0.005mg/L(検出限界)以下であり、その他の元素の溶出量も土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
実施例13
実施例5の焼却灰(1)を焼却灰(2)に変えた以外は、実施例5と同様の操作を行なった。溶出液のpHは10.5で、フッ素の溶出量は0.4mg/L、六価クロムの溶出量は0.005mg/L(検出限界)以下であり、その他の元素の溶出量も土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
実施例14
実施例6の焼却灰(1)を焼却灰(2)に変えた以外は、実施例6と同様の操作を行なった。溶出液のpHは10.5で、フッ素の溶出量は0.4mg/L、六価クロムの溶出量は0.005mg/L(検出限界)以下であり、その他の元素の溶出量も土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
実施例15
実施例7の焼却灰(1)を焼却灰(2)に変えた以外は、実施例7と同様の操作を行なった。溶出液のpHは9.5で、フッ素の溶出量は0.4mg/L、六価クロムの溶出量は0.005mg/L(検出限界)以下であり、その他の元素の溶出量も土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
実施例16
実施例8の焼却灰(1)を焼却灰(2)に変えた以外は、実施例8と同様の操作を行なった。溶出液のpHは9.5で、フッ素の溶出量は0.4mg/L、六価クロムの溶出量は0.005mg/L(検出限界)以下であり、その他の元素の溶出量も土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
実施例17
実施例1の水硫化ナトリウム0.1質量%添加を、チオ硫酸ナトリウム0.1質量%添加に変えた以外は、実施例1と同様の操作を行なった。溶出液のpHは12.0で、フッ素の溶出量は0.6mg/L、六価クロムの溶出量は0.022mg/Lであり、その他の元素の溶出量も土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
実施例18
実施例1の水硫化ナトリウム0.1質量%添加を、チオ硫酸ナトリウム0.5質量%添加に変えた以外は、実施例1と同様の操作を行なった。溶出液のpHは12.0で、フッ素の溶出量は0.6mg/L、六価クロムの溶出量は0.01mg/Lであり、その他の元素の溶出量も土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
実施例19
実施例17の焼却灰(1)を焼却灰(2)に変えた以外は、実施例17と同様の操作を行なった。溶出液のpHは11.9で、フッ素の溶出量は0.3mg/L、六価クロムの溶出量は0.015mg/Lであり、その他の元素の溶出量も土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
実施例20
実施例1の水硫化ナトリウム0.1質量%添加を、硫酸第一鉄0.1質量%添加に変えた以外は、実施例1と同様の操作を行なった。溶出液のpHは11.9で、フッ素の溶出量は0.4mg/L、六価クロムの溶出量は0.01mg/Lであり、その他の元素の溶出量も土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
実施例21
実施例1の水硫化ナトリウム0.1質量%添加を、硫酸第一鉄0.5質量%添加に変えた以外は、実施例1と同様の操作を行なった。溶出液のpHは11.8で、フッ素の溶出量は0.3mg/L、六価クロムの溶出量は0.01mg/Lであり、その他の元素の溶出量も土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
実施例22
実施例1の水硫化ナトリウム0.1質量%添加を、0.01質量%添加に変えた以外は、実施例1と同様の操作を行なった。溶出液のpHは12.0で、フッ素の溶出量は0.6mg/L、六価クロムの溶出量は0.03mg/Lであり、その他の元素の溶出量も土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
実施例23
実施例1の水硫化ナトリウム0.1質量%添加を、0.5質量%添加に変えた以外は、実施例1と同様の操作を行なった。溶出液のpHは11.9で、フッ素の溶出量は0.6mg/L、六価クロムの溶出量は0.005mg/L(検出限界)以下であり、その他の元素の溶出量も土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
実施例24
実施例23の焼却灰(1)を焼却灰(2)に変えた以外は、実施例23と同様の操作を行なった。溶出液のpHは12.0で、フッ素の溶出量は0.5mg/L、六価クロムの溶出量は0.027mg/Lであり、その他の元素の溶出量も土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
実施例25
実施例1のイオン交換水の添加率を2質量%から50質量%に変えた以外は、実施例1と同様の操作を行なった。溶出液のpHは8.4で、フッ素の溶出量は0.3mg/L、六価クロムの溶出量は0.005mg/L(検出限界)以下であり、その他の元素の溶出量も土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
実施例26
実施例25の焼却灰(1)を焼却灰(2)に変えた以外は、実施例25と同様の操作を行なった。溶出液のpHは8.9で、フッ素の溶出量は0.4mg/L、六価クロムの溶出量は0.005mg/L(検出限界)以下であり、その他の元素の溶出量も土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
比較例1
実施例2において、水硫化ナトリウムを添加せず、また、二酸化炭素も添加しなかったこと以外は実施例2と同様の操作を行なった。溶出液のpHは12.4で、フッ素の溶出量は1.3mg/L、六価クロムの溶出量は0.005mg/L(検出限界)以下であった。その他の元素の溶出量は土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
比較例2
実施例2において、水硫化ナトリウムを添加しなかったこと以外は実施例2と同様の操作を行なった。溶出液のpHは9.2で、フッ素の溶出量は0.4mg/L、六価クロムの溶出量は0.36mg/Lであった。その他の元素の溶出量は土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
比較例3
実施例12において、水硫化ナトリウムを添加せず、また、二酸化炭素も添加しなかったこと以外は実施例12と同様の操作を行なった。溶出液のpHは12.4で、フッ素の溶出量は0.9mg/L、六価クロムの溶出量は0.005mg/L(検出限界)以下であった。その他の元素の溶出量は土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
比較例4
実施例12において、水硫化ナトリウムを添加しなかったこと以外は実施例12と同様の操作を行なった。溶出液のpHは9.5で、フッ素の溶出量は0.4mg/L、六価クロムの溶出量は0.30mg/Lであった。その他の元素の溶出量は土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
比較例5
絶乾質量500gの焼却灰(1)に対し、撹拌しながらイオン交換水2質量%、水硫化ナトリウム0.1質量%を添加し、かつ同時に二酸化炭素(純度100%)を、10L/分の速度で10分間ミキサー内へ流し、添加した。全薬品添加後、ミキサー内で3時間養生させ、処理を終了した。処理後の灰について、平成15年環境省告示第18号に準拠し、溶出試験を行った。溶出液のpHは12.4、フッ素の溶出量は1.0mg/Lで土壌汚染対策法の環境基準値以上であり、六価クロムの溶出量は0.005mg/L(検出限界)以下であり、その他の元素の溶出量は土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
比較例6
比較例5のイオン交換水の添加率を2重量%から4重量%に変えた以外は、比較例5と同様の操作を行なった。溶出液のpHは12.4、フッ素の溶出量は1.0mg/Lで土壌汚染対策法の環境基準値以上であり、六価クロムの溶出量は0.005mg/L(検出限界)以下であり、その他の元素の溶出量は土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
比較例7
比較例5のイオン交換水の添加率を2重量%から6重量%に変えた以外は、比較例5と同様の操作を行なった。溶出液のpHは12.3、フッ素の溶出量は1.0mg/Lで土壌汚染対策法の環境基準値以上であり、六価クロムの溶出量は0.005mg/L(検出限界)以下であり、その他の元素の溶出量は土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
比較例8
比較例5のイオン交換水の添加率を2重量%から8重量%に変えた以外は、比較例5と同様の操作を行なった。溶出液のpHは12.3、フッ素の溶出量は1.0mg/Lで土壌汚染対策法の環境基準値以上であり、六価クロムの溶出量は0.005mg/L(検出限界)以下であり、その他の元素の溶出量は土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
比較例9
比較例5の焼却灰(1)を焼却灰(2)に変えた以外は、比較例5と同様の操作を行なった。溶出液のpHは12.4、フッ素の溶出量は1.0mg/Lで土壌汚染対策法の環境基準値以上であり、六価クロムの溶出量は0.005mg/L(検出限界)以下であり、その他の元素の溶出量は土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
比較例10
比較例6の焼却灰(1)を焼却灰(2)に変えた以外は、比較例6と同様の操作を行なった。溶出液のpHは12.4で、フッ素の溶出量は1.1mg/Lで土壌汚染対策法の環境基準値以上であり、六価クロムの溶出量は0.005mg/L(検出限界)以下であり、その他の元素の溶出量は土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
比較例11
比較例7の焼却灰(1)を焼却灰(2)に変えた以外は、比較例7と同様の操作を行なった。溶出液のpHは12.3で、フッ素の溶出量は1.0mg/Lで土壌汚染対策法の環境基準値以上であり、六価クロムの溶出量は0.005mg/L(検出限界)以下であり、その他の元素の溶出量は土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
比較例12
比較例8の焼却灰(1)を焼却灰(2)に変えた以外は、比較例8と同様の操作を行なった。溶出液のpHは12.3で、フッ素の溶出量は1.2mg/Lで土壌汚染対策法の環境基準値以上であり、六価クロムの溶出量は0.005mg/L(検出限界)以下であり、その他の元素の溶出量は土壌汚染対策法の環境基準値以下であった。
Figure 2009195791
Figure 2009195791
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表1〜表3の実施例1〜26と比較例1〜12を比較することから明らかなように、カルシウム、フッ素および六価クロムを含む焼却灰に、水、二酸化炭素、さらに還元剤を添加・混合処理することにより、平成15年環境省告示第18号に基づく溶出試験による該焼却灰からのフッ素の溶出量を0.8mg/L以下、かつ六価クロムの溶出量を0.05mg/L以下にすることができる。これにより、焼却灰からの全ての環境影響元素の溶出量を土壌汚染対策法の環境基準値以下にでき、カルシウム、フッ素および六価クロムを含む焼却灰を安全に土壌分野へ利用することが可能になった。
前述のように本発明の実施例、比較例から、薬剤の還元効果、コスト等を考慮すると、還元剤としては水硫化ナトリウムが最適である。

Claims (9)

  1. カルシウム、フッ素および六価クロムを含む焼却灰に水を添加し、混合・攪拌する混錬処理を施した後、該焼却灰混錬物に二酸化炭素を接触させる炭酸化処理し、還元剤を反応させる還元処理を順次施すことにより、平成15年環境省告示第18号に基づく溶出試験による前記焼却灰からのフッ素の溶出量が0.8mg/L以下、かつ六価クロムの溶出量が0.05mg/L以下となるように抑制することを特徴とする焼却灰の処理方法。
  2. 前記焼却灰に混錬処理、還元処理、炭酸化処理を順次施すことにより、平成15年環境省告示第18号に基づく溶出試験による前記焼却灰からのフッ素の溶出量が0.8mg/L以下、かつ六価クロムの溶出量が0.05mg/L以下となるように抑制することを特徴とする焼却灰の処理方法。
  3. 前記焼却灰に混錬処理と還元処理を同時に施した後、炭酸化処理を施すことにより、平成15年環境省告示第18号に基づく溶出試験による前記焼却灰からのフッ素の溶出量が0.8mg/L以下、かつ六価クロムの溶出量が0.05mg/L以下となるように抑制することを特徴とする焼却灰の処理方法。
  4. 前記炭酸化処理後の焼却灰を平成15年環境省告示第18号に基づく溶出試験に準じて得た溶出液のpHが6.5〜12.0となるように二酸化炭素を接触させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の焼却灰の処理方法。
  5. 前記還元剤が水硫化ナトリウムであり、該水硫化ナトリウムの添加率が、対焼却灰絶乾質量あたり0.01〜0.5質量%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の焼却灰の処理方法。
  6. 前記焼却灰に対する水の添加率が、対焼却灰絶乾質量あたり1〜50質量%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の焼却灰の処理方法。
  7. 前記焼却灰の原料が、製紙スラッジを50質量%以上含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の焼却灰の処理方法。
  8. 前記炭酸化処理に用いる二酸化炭素として、焼却工程で発生した排ガスを利用することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の焼却灰の処理方法。
  9. 請求項1〜8のいずれかの処理方法によって処理された焼却灰を粒状化した後、加熱乾燥する処理を施すことを特徴とする焼却灰の処理方法。
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