JP2009195093A - 直流電流成分検出方法、直流電流成分検出装置、及び系統連系発電装置 - Google Patents

直流電流成分検出方法、直流電流成分検出装置、及び系統連系発電装置 Download PDF

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Abstract

【課題】系統連系インバータ装置の交流出力電流に含まれる交流成分を直流成分に比して充分に減衰させ、微小の直流電流成分を精度良く且つ短時間に検出することができる直流電流成分検出装置を提供すること。
【解決手段】系統連系インバータ装置12の出力電流に比例した電流信号又は電圧信号を検出信号として出力する電流検出器を備え、この電流検出器の検出信号を第1段目の演算増幅器回路21に入力し、その直流成分と交流成分をそれぞれ所定の増幅率で増幅し、第1段目の演算増幅器回路21の出力信号を第2段目の演算増幅器回路22に入力し、位相が反転し且つ振幅の等しい交流成分を生成し、該交流成分を第1段目の演算増幅器回路21の出力信号に重畳しその交流成分を相殺して直流成分を抽出し、該抽出した直流成分から系統連系インバータ装置12の出力電流に含まれる直流電流成分を検出する。
【選択図】図2

Description

本発明は、商用電力系統に連系する系統連系インバータ装置の出力電流に含まれる直流電流成分を検出する直流電流成分検出方法、直流電流成分検出装置、該直流電流成分検出装置を備えた系統連系発電装置に関し、特にインバータ装置の出力電流に含まれる直流電流成分を精度よく且つ短時間で検出できる直流電流成分検出方法、直流電流成分装置、及び系統連系発電装置に関するものである。
太陽光発電装置、或いは燃料電池発電装置等と直流電力を発電する直流発電装置を商用電力系統に連系させるには、発電した直流電力を系統連系インバータ装置により商用周波数(50Hz又は60Hz)の交流電力に変換し、商用電力系統に送電する系統連系が行われる。このようにインバータ装置を用いて系統連系を行うに際して、系統連系インバータ装置の交流出力電流に直流電流成分が含まれると、その直流電流成分が商用電力系統側に流出することになり、商用電力系統に変圧設備があると、この直流電流成分による偏磁現象が発生する等の系統運営上好ましくない。
しかしながら、系統連系インバータ装置の電力スイッチング素子の制御系のオフセット等により、その出力電流に直流電流成分が含まれる場合がある。このため電力会社との系統連系協議では、系統連系インバータ装置の出力電流中に含まれる直流成分の量が制限されている。定格交流電流中に1.0%の直流電流成分が存在すると、これを500msec以内に検知することが要請されている。このような系統連系インバータ装置の出力電流に含まれる直流電流成分の検出は、系統連系インバータ装置の出力電流の交流電流成分をフィルタ回路により除去して、直流電流成分を抽出することにより行うことが考えられる。
しかしながら、一般的なフィルタ回路で50Hz又は60Hzの低い商用周波数成分を除去するためには、フィルタ回路を構成するインダクタンス及びキャパスタンスに大容量のものが必要となり、大がかりのものとならざるを得ない。さらに、インバータ装置の出力電流の大部分が交流電流成分であり、その内の1%程度の直流電流成分を分離して抽出することは難しく、例えば電源の周波数の微小変動によってもフィルタの出力は大きな影響を受ける。特に、系統連系インバータ装置においては単独運転の能動検知機能によりインバータの出力周波数を意図的に振らせる場合がある。このように場合にフィルタの出力は誤差分を含むことになり、直流電流成分を正確に検出することが困難になる。なお、公知のこの種の直流電流成分検出技術としては、下記の特許文献1に記載された直流電流成分検出装置や、特許文献2に記載された直流電流成分検出回路がある。
特開2002−262581号公報 特開2007−10577号公報 特開昭63−302769号公報 特開平9−47040号公報
しかし、特許文献1に記載の直流電流成分検出装置では、A/Dコンバータの入力信号に減衰された交流成分が重畳されると考えられ、CPUにてデジタルフィルターの処理を行わないと、正確な直流電流成分検知が行えない。また、特許文献2に記載の直流電流成分検出回路でも、RCフィルタを用いた回路では交流成分の減衰が充分でなく、後段のコンパレーターに誤動作を起こす可能性がある。また、特許文献3に記載のインバータの制御方式では、正電流検出用半波整流回路及び負電流検出用半波整流回路にて電流成分が正と負に分離されその後、正成分,負成分ともに同一の回路すなわち積分回路及びサンプルホールド回路が接続され、その後正成分と負成分の差を取ることで直流分を検出している。しかしながら、正成分,負成分各々の積分回路及びサンプルホールド回路の特性が各々で正確に一致していないと微小な直流成分を検出できない。また、特許文献4に記載のトランスレスインバータの直流流出補正回路では、インバータの両アームの+側端の間、及び−側端の間に挿入接続される負方向電流検出器と正方向電流検出器の各々が出力する負方向電流成分及び正方向電流成分を加算器にて合成し、その後積分器で積分することで直流分を検出している。しかしながら、加算器が正成分及び負成分の増幅率が正確に一致していないと微小な直流成分を検出できない。また、インバータのスイッチングノイズが電流成分に重畳され直流分成分の検出に大きな誤差要因になる。
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、系統連系インバータ装置の交流出力電流に含まれる交流電流成分を直流電流成分に比して充分に減衰させ、微小の直流電流成分を精度良く且つ短時間に検出することができる直流電流成分検出方法、直流電流成分検出装置、該直流電流成分検出装置を備えた系統連系発電装置を提供することを目的とする。また、本発明の他の目的は、簡単な回路構成で小型化軽量化ができる直流電流成分検出装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明は、直流電源からの直流電力を交流電力に変換し、交流電力系統に連系する系統連系インバータ装置の出力電流に含まれる直流電流成分を検出する直流電流成分検出方法であって、系統連系インバータ装置の出力電流に比例した電流信号又は電圧信号を検出信号として出力する電流検出器の該検出信号の交流成分に対し、位相が反転し且つ振幅の等しい交流成分を生成し、該生成した交流成分を検出信号に重畳させその交流成分を相殺し、直流成分を抽出し、該抽出した直流成分から系統連系インバータ装置の出力電流に含まれる直流電流成分を検出することを特徴とする。
上記のように電流検出器の検出信号の交流成分に対し、位相が反転し且つ振幅の等しい交流成分を生成し、該生成した交流成分を検出信号に重畳させることにより、交流成分は相殺され、直流成分のみが残る(抽出される)から、この抽出した直流成分から系統連系インバータ装置の出力電流に含まれる直流電流成分を精度よく検出することができる。
また、本発明は、直流電源からの直流電力を交流電力に変換し、交流電力系統に連系する系統連系インバータ装置の出力電流に含まれる直流電流成分を検出する直流電流成分検出装置であって、系統連系インバータ装置の出力電流に比例した電流信号又は電圧信号を検出信号として出力する電流検出器と、第1段目の演算増幅器回路と、第2段目の演算増幅器回路とを備え、電流検出器の検出信号を第1段目の演算増幅器回路に入力し、その直流成分と交流成分をそれぞれ所定の増幅率で増幅し、第1段目の演算増幅器回路の出力信号を2段目の演算増幅器回路に入力し、該第2段目の演算増幅器回路において第1段目の演算増幅器回路の出力信号の交流成分に対し、位相が反転し且つ振幅の等しい交流成分を生成し、該生成した交流成分を第1段目の演算増幅器回路の出力信号に重畳させその交流成分を相殺して直流成分を抽出し、該抽出した直流成分から系統連系インバータ装置の出力電流に含まれる直流電流成分を検出することを特徴とする。
上記のように第2段目の演算増幅器回路において第1段目の演算増幅器回路の出力信号の交流成分に対し、位相が反転し且つ振幅の等しい交流成分を生成し、該生成した交流成分を第1段目の演算増幅器回路の出力信号に重畳させることにより、交流成分が相殺され、直流成分のみが残るから、この直流成分となった第2段目の演算増幅器回路の出力信号から系統連系インバータ装置の出力電流に含まれる直流電流成分を精度よく検出することができる。
また、本発明は、上記直流電流成分検出装置において、第2段目の演算増幅器回路の出力信号の直流成分を所定の増幅率で増幅する第3段目の演算増幅器回路を備えたことを特徴とする。
上記のように第2段目の演算増幅器回路の出力信号の直流成分を所定の増幅率で増幅する第3段目の演算増幅器回路を備えたことにより、第2段目の演算増幅器回路の出力信号の直流成分が所定の増幅率で増幅され、第2段目の演算増幅器回路の出力信号に僅かに残っている交流成分に対して大きくなるので、更に精度良くインバータ装置の出力電流に含まれる直流電流成分を検出することができる。
また、本発明は、上記直流電流成分検出装置において、第1段目の演算増幅器回路の検出信号の直流成分を増幅する直流成分増幅率は、検出信号の交流成分が飽和しない範囲で最大としたことを特徴とする。
直流電流成分の検出を容易にするため、第1段目の演算増幅器回路で直流成分を極力増幅したいが、直流成分と交流成分の増幅率が同じであると、交流成分も同様に増幅されるから、該交流成分の最大振幅時に第1段目の演算増幅器回路の電源電圧を超えて飽和してしまうおそれがある。そこで、上記のように第1段目の演算増幅器回路の直流成分増幅率を交流成分が飽和しない範囲で最大とすることにより、交流成分の最大振幅時に第1段目の演算増幅器回路の電源電圧を超えて飽和するのを回避できる。
また、本発明は、第3段目の演算増幅器回路は、交流成分を所定の減衰率で減衰させることを特徴とする。
上記のように、第3段目の演算増幅器回路で、交流成分を所定の減衰率で減衰させることにより、交流成分は直流成分に対して更に小さくなり、より精度のよい直流電流成分の検出が可能となる。
また、本発明は、直流電力を発電する発電装置と、発電装置で発電された直流電力を交流電力に変換し交流電力系統に連系するための系統連系インバータ装置を備えた系統連系発電装置において、系統連系インバータ装置の出力電流に含まれる直流電流成分を検出する直流電流成分検出装置として請求項2乃至請求項5のいずれか1項に記載の直流電流成分検出装置を備えたことを特徴とする。
上記のように系統連系発電装置が、請求項2乃至請求項5のいずれか1項に記載の直流電流成分検出装置を備えることにより、系統連系インバータ装置の出力電流に含まれる直流電流成分の検出を短時間で且つ精度良くできるから、系統運営を適正に行うことができる系統連系発電装置が提供できる。
本発明によれば、インバータ装置の交流出力電流に含まれる微小な直流電流成分を確実に(精度よく)且つ短時間に検出することが可能である。この直流電流成分検出装置は、市販の演算増幅器を用いた簡単な構成で極めて小型化することができる。
以下、本願発明の実施の形態例を図面に基づいて説明する。なお、各図中、同一符号を付した部分は同一又は相当部分を示す。図1は本発明に係る直流電流成分検出装置を備えた系統連系発電装置のシステム構成例を示す図である。11は太陽電池或いは燃料電池等の直流電力を発電する発電装置であり、該発電装置11で発電される直流電力は図示しないDC/DC変換装置により昇圧され、系統連系インバータ装置12に供給される。系統連系インバータ装置12においては、商用交流電力系統15側の電圧波形を検出し、この電圧波形と周波数及び位相が一致した電流波形を形成するように系統連系インバータ装置12の電力スイッチング素子を制御して、発電装置11からの直流電力を交流電力に変換する。
系統連系インバータ装置12から出力された交流電力は、フィルタ13及び遮断器14を経て商用交流電力系統15に送電される。ここでフィルタ13は系統連系インバータ装置12のパルス幅変調(PWM)により生成された多量の高周波成分を除去するためのフィルタである。また、このフィルタ13には、電磁誘導雑音(EMI)が商用交流電力系統15側に流出することを防止するためのフィルタ回路も含まれている。
系統連系インバータ装置12の出力側には、電流検出器(DCCT)17が設けられ、該電流検出器17の検出信号は直流電流成分検出回路18に入力される。なお、図示は省略するが、電流検出器17と直流電流成分検出回路18は三相の各相に設けられている。なお、電流検出器17は系統連系インバータ装置12の出力電流に比例した電流信号又は電圧信号を検出信号として出力する電流検出器である。該電流検出器17の検出信号は、直流電流成分検出回路18に入力されると共に、系統連系インバータ装置12の電流制御及び遮断器14の解列等の信号としても用いられる。
直流電流成分検出回路18は、系統連系インバータ12の出力電流中に含まれる直流電流成分の大きさを検出する回路である。直流電流成分検出回路18で検出された直流電流成分検出信号は制御装置19に入力され、制御装置19で演算処理される。そして、表示装置20に系統連系インバータ装置12の出力電流に含まれる直流電流成分の大きさが表示(例えば「%」で表示)される。
直流電流成分検出回路18は、第1段目、第2段目、第3段目の演算増幅器回路21、22、23で構成されている。電流検出器17で検出された上記系統連系インバータ装置12の出力電流に比例した電流信号又は電圧信号の検出信号は、第1段目の演算増幅器回路21にて、直流成分を10倍以上に増幅させ、交流成分を2倍以下に増幅させる。該第1段目の演算増幅器回路21の出力信号は、第2段目の演算増幅器回路22に入力される。
第2段目の演算増幅器回路22に入力された第1段目の演算増幅器回路の出力信号は、該第2段目の演算増幅器回路22では、その直流成分はそのまま通過させ、交流成分に対して逐次反転させた位相の同振幅の交流成分を生成し、該生成した交流成分を第1段目の演算増幅器回路の出力信号に重畳させることにより、該交流成分を相殺し、交流成分の殆どを除去する。この交流成分が殆ど除去された該第2段目の演算増幅器回路の出力信号を第3段目の演算増幅器回路23に出力する。
第3段目の演算増幅器回路23に入力された第2段目の演算増幅器回路の交流成分の殆どが相殺除去された信号は、直流成分を所望の値になるまで所望の増幅率で増幅させ、僅かに残っている交流成分を減衰させて、直流電流成分検出回路18の直流電流成分検出信号として制御装置19に出力する。直流電流成分検出回路18の直流電流成分検出信号のの大きさは制御装置19にて基準値と比較され、系統連系インバータ装置12の出力電流に含まれる直流成分の割合を例えば「0.5%」のように数値として表示装置20に表示する。
図2は直流電流成分検出回路18を構成する第1段目の演算増幅器回路21、第2段目の演算増幅器回路22、第3段目の演算増幅器回路23の具体的回路構成例を示す図である。図1の電流検出器(DCCT)17の出力端子は、入力端子31、32にそれぞれ接続され、電流検出器17の系統連系インバータ装置12の出力電流に比例した電流信号又は電圧信号の検出信号が入力される。
第1段目の演算増幅器回路21は、演算増幅器33を備え、抵抗器R1と抵抗器R2にて直流増幅回路が構成され、抵抗器R1とコンデンサC1でローパスフィルタが構成されている。抵抗器R1、抵抗器R2、コンデンサC1の定数(抵抗値、キャパスタンス値)の選定で第1段目の演算増幅器回路21は、直流成分の増幅率である直流増幅率を例えば10倍以上、交流成分の増幅率である交流増幅率を例えば2倍以下にし、即ち直流増幅率を交流増幅率より大きくして、第1段目の演算増幅器回路21の出力信号を得ている。なお、この直流増幅率及び交流増幅率の倍率は一例であり、これに限定されるものではなく、後述するように、要は直流増幅率を交流増幅率より所定量大きくすればよい。
第1段目の演算増幅器回路21の出力信号を第2段目の演算増幅器回路22に入力する。第2段目の演算増幅器回路22は演算増幅器34を備え、直流成分はそのまま第2段目の演算増幅器回路22の出力信号として通過させている。交流成分はカップリングコンデンサC2を経由して演算増幅器34のマイナス端子に入力させる。演算増幅器34は第1段目の演算増幅器回路21の出力信号の交流成分を遂次位相を反転した同振幅の交流成分を生成し、カップリングコンデンサC3を経由して第1段目の演算増幅器回路21の出力信号に重畳させ、その交流成分を相殺して除去する。
上記第1段目の演算増幅器回路21の出力信号の交流成分と第2段目の演算増幅器回路22の演算増幅器34で生成された交流成分との相殺により、大幅に交流成分を除去した信号を第2段目の演算増幅器回路22の出力信号として得る。この第2段目の演算増幅器回路22の出力信号を第3段目の演算増幅器回路23に入力する。第3段目の演算増幅器回路23は、演算増幅器35を備え、抵抗器R5と抵抗器R6にて直流増幅回路が構成され、抵抗器R5とコンデンサC4でローパスフィルタを構成している。第3段目の演算増幅器回路23は、抵抗器R5、抵抗器R6、コンデンサC4の定数(抵抗値、キャパスタンス値)の選定で、直流成分の増幅率を約3.3倍にして、交流成分の増幅率(減衰率)を0.5倍以下にしている。第3段目の演算増幅器回路23は、第2段目の演算増幅器回路22の出力信号の直流成分を上記増幅率で増幅し、交流成分を上記減衰率で減衰させた出力信号を得て、直流電流成分検出回路18の出力端子37から制御装置19に出力する。
図3は図2に示す直流電流成分検出回路18のシミュレーション結果を示す図である。ここでは時刻t=1.0(s)で1%の直流電流成分をステップ状に第1段目の演算増幅器回路21の入力端子に注入している。図3(a)は直流電流成分検出回路18の入力電圧波形(第1段目の演算増幅器回路21の入力電圧波形)を、図3(b)は第2段目の演算増幅器回路22の入力電圧波形を、図3(c)は第3段目の演算増幅器回路23の入力電圧波形を、図3(d)は直流電流成分検出回路18の出力電圧波形(第3段目の演算増幅器回路23の出力電圧波形)をそれぞれ示す。
上記構成の直流電流成分検出回路18において、第1段目の演算増幅器回路21は、第2段目の演算増幅器回路22にその出力信号を入力する際に、検出を容易にするため直流成分を極力増幅させると、交流成分の最大電流時(最大振幅時)に信号が演算増幅器34の電源電圧を超えて飽和してしまう恐れがある。そこで第1段目の演算増幅器回路21では、直流成分の増幅率である直流成分増幅率を交流成分が飽和しない範囲で極力大きく(最大に)し、交流成分の増幅率である交流成分増幅率を極力小さくし、図3(b)に示す電圧波形の出力信号を得ている。
第2段目の演算増幅器回路22は、交流成分を大幅に削減させるために、直流成分はそのまま通過させ、演算増幅器34で該交流成分を反転させ同一振幅の交流成分を生成し、この生成した交流成分を第1段目の演算増幅器回路21の出力信号に注入(重畳)し、第3(c)に示すように交流成分が相殺され、該交流成分が大幅に減衰した電圧波形の出力信号を得て、第3段目の演算増幅器回路23に入力している。
第3段目の演算増幅器回路23は、制御装置19に内蔵しているA/Dコンバータ(図示せず)に都合のよい信号レベルまで第2段目の演算増幅器回路22の出力信号(図3(c参照))を増幅させ、僅かに残っている交流成分を減衰させている。このように第1段目〜第3段目の3個の演算増幅器回路を直列に接続し、第1段目の演算増幅器回路21では直流成分増幅率を極力大きくし、交流成分増幅率を極力小さくし、第2段目の演算増幅器回路22では直流成分をそのまま通過させ、交流成分を相殺して大幅に減衰させ、第3段目の演算増幅器回路23では直流成分を制御装置19のA/Dコンバータに都合のよい信号レベルまで増幅し、交流成分を減衰させることにより、短時間で高精度の直流電流成分検出が実現できる。また、第1段目の演算増幅器回路21、第2段目の演算増幅器回路22、第3段目の演算増幅器回路23は、いずれも市販の演算増幅器を使用して容易に実現できるから、直流電流成分検出回路18を簡単な構成で小型に且つ安価に実現できる。
図4は直流電流成分検出回路18の他の構成を示す図である。ここでは、第1段目の演算増幅器回路21及び第3段目の演算増幅器回路23は、図2の直流電流成分検出回路18のそれと同じであるが、第2演算増幅器回路22の構成が図2の直流電流成分検出回路18のそれと異なる。図4の第2演算増幅器回路22は、図示するように、演算増幅器34のプラス端子に第1段目の演算増幅器回路21の出力信号を抵抗器R8、抵抗器R9、抵抗器R10の定数(抵抗値)で決まる減衰率で減衰させた信号を入力させている。このように演算増幅器34のプラス端子に第1段目の演算増幅器回路21の出力信号を所定量減衰させて入力させることにより、図2に示す直流電流成分検出回路18より高精度で交流成分を相殺除去(減衰)させることができる。
図5は図4に示す直流電流成分検出回路18のA〜G点のシミュレーション結果を示す図である。ここでは上記同様、時刻t=1.0(s)で1%の直流電流成分をステップ状に第1段目の演算増幅器回路21の入力端子に注入している。図5(a)は直流電流成分検出回路18の入力電圧波形(A点の電圧波形)を、図5(b)はB点の電圧波形を、図5(c)はC点の電圧波形を、図5(d)はD点の電圧波形、図5(e)はE点の電圧波形、図5(f)はF点の電圧波形を、図5(g)はG点の電圧波形をそれぞれ示す。
第2段目の演算増幅器回路22の演算増幅器34のプラス端子に図5(e)に示す第1段目の演算増幅器回路21の出力電圧波形(図5(b)参照)を減衰させた信号を入力することにより、図5(c)に示すようにC点(第2段目の演算増幅器回路22の出力点)の電圧波形の交流成分は大幅に減衰され、更に第3段目の演算増幅器回路23で直流成分を所定の増幅率で増幅し、交流成分を減衰させることにより。図5(g)に示すように、交流成分を殆ど含まない状態で、直流電流成分を検出することができる。
図2及び図4に示す直流電流成分検出回路18の構成は一例であり、要は第1段目の演算増幅器回路21で直流成分増幅率を極力大きくし、交流成分増幅率を極力小さくし、第2段目の演算増幅器回路22で直流成分をそのまま通過させ、交流成分を相殺して大幅に減衰させ、第3段目の演算増幅器回路23で直流成分を制御装置19での取扱いに都合のよいレベルまで増幅し、交流成分を減衰させるのであれば、各演算増幅器回路の具体的構成は限定されない。図4に示す直流電流成分検出回路18も、図2に示す直流電流成分検出回路18と同様、第1段目の演算増幅器回路21、第2段目の演算増幅器回路22、第3段目の演算増幅器回路23は、いずれも市販の演算増幅器を使用して容易に実現できるから、簡単な構成で小型に且つ安価に実現できる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。要は、系統連系インバータ装置の出力電流に比例した電流信号又は電圧信号を検出信号として出力する電流検出器の該検出信号の交流成分に対し、位相が反転し且つ振幅の等しい交流成分を生成し、該生成した交流成分を検出信号に重畳させその交流成分を相殺し、直流成分を抽出し、該抽出した直流成分から系統連系インバータ装置の出力電流に含まれる直流電流成分を検出できれば、個々の演算増幅器回路の構成、その個数等は格別限定されない。
本発明に係る直流電流成分検出装置を備えた系統連系発電装置のシステム構成例を示す図である。 本発明に係る直流電流成分検出装置の回路構成を示す図である。 図2に示す直流電流成分検出装置のシミュレーション結果を示す図である。 図2に示す直流電流成分検出装置のシミュレーション結果を示す図である。 図2に示す直流電流成分検出装置のシミュレーション結果を示す図である。 図2に示す直流電流成分検出装置のシミュレーション結果を示す図である。 本発明に係る直流電流成分検出装置の他の回路構成を示す図である。 図4に示す直流電流成分検出装置のシミュレーション結果を示す図である。 図4に示す直流電流成分検出装置のシミュレーション結果を示す図である。 図4に示す直流電流成分検出装置のシミュレーション結果を示す図である。 図4に示す直流電流成分検出装置のシミュレーション結果を示す図である。 図4に示す直流電流成分検出装置のシミュレーション結果を示す図である。 図4に示す直流電流成分検出装置のシミュレーション結果を示す図である。 図4に示す直流電流成分検出装置のシミュレーション結果を示す図である。
符号の説明
11 発電装置
12 系統連系インバータ装置
13 フィルタ
14 遮断器
15 商用交流電力系統
17 電流検出器(DCCT)
18 直流電流成分検出回路
19 制御装置
20 表示装置
21 第1段目の演算増幅器回路
22 第2段目の演算増幅器回路
23 第3段目の演算増幅器回路
31 入力端子
32 入力端子
33 演算増幅器
34 演算増幅器
35 演算増幅器
37 出力端子

Claims (6)

  1. 直流電源からの直流電力を交流電力に変換し、交流電力系統に連系する系統連系インバータ装置の出力電流に含まれる直流電流成分を検出する直流電流成分検出方法であって、
    前記系統連系インバータ装置の出力電流に比例した電流信号又は電圧信号を検出信号として出力する電流検出器の該検出信号の交流成分に対し、位相が反転し且つ振幅の等しい交流成分を生成し、該生成した交流成分を前記検出信号に重畳させその交流成分を相殺し、直流成分を抽出し、該抽出した直流成分から前記系統連系インバータ装置の出力電流に含まれる直流電流成分を検出することを特徴とする直流電流成分検出方法。
  2. 直流電源からの直流電力を交流電力に変換し、交流電力系統に連系する系統連系インバータ装置の出力電流に含まれる直流電流成分を検出する直流電流成分検出装置であって、
    前記系統連系インバータ装置の出力電流に比例した電流信号又は電圧信号を検出信号として出力する電流検出器と、第1段目の演算増幅器回路と、第2段目の演算増幅器回路とを備え、
    前記電流検出器の検出信号を前記第1段目の演算増幅器回路に入力し、その直流成分と交流成分をそれぞれ所定の増幅率で増幅し、該第1段目の演算増幅器回路の出力信号を前記第2段目の演算増幅器回路に入力し、該第2段目の演算増幅器回路において前記第1段目の演算増幅器回路の出力信号の交流成分に対し、位相が反転し且つ振幅の等しい交流成分を生成し、該生成した交流成分を前記第1段目の演算増幅器回路の出力信号に重畳させその交流成分を相殺して直流成分を抽出し、該抽出した直流成分から前記系統連系インバータ装置の出力電流に含まれる直流電流成分を検出することを特徴とする直流電流成分検出装置。
  3. 請求項2に記載の直流電流成分検出装置において、
    前記第2段目の演算増幅器回路の出力信号の直流成分を所定の増幅率で増幅する第3段目の演算増幅器回路を備えたことを特徴とする直流電流成分検出装置。
  4. 請求項2又は3に記載の直流電流成分検出装置において、
    前記第1段目の演算増幅器回路の前記検出信号の直流成分を増幅する直流成分増幅率は、前記検出信号の交流成分が飽和しない範囲で最大としたことを特徴とする直流電流成分検出装置。
  5. 請求項3に記載の直流電流成分検出装置において、
    前記第3段目の演算増幅器回路は、前記交流成分を所定の減衰率で減衰させることを特徴とする直流電流成分検出装置。
  6. 直流電力を発電する発電装置と、該発電装置で発電された直流電力を交流電力に変換し交流電力系統に連系するための系統連系インバータ装置を備えた系統連系発電装置において、
    前記系統連系インバータ装置の出力電流に含まれる直流電流成分を検出する直流電流成分検出装置として請求項2乃至請求項5のいずれか1項に記載の直流電流成分検出装置を備えたことを特徴とする系統連系発電装置。
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