JP2009192498A - 回転角検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】テーブル容量や演算負担の増大を抑制しつつ、ハードウェアのバラつきを吸収する。
【解決手段】レゾルバ13の出力する検出信号sinθ及びcosθを、励磁信号sinωtの半波長λ/2の奇数倍周期でサンプリングし(ステップS12)、その度に検出信号の前回値sinθ(n-1)及びcosθ(n-1)と今回値sinθ(n)及びcosθ(n)に基づいて、前回サンプリングした時点での回転角θ(n-1)と今回サンプリングした時点での回転角θ(n)との中間位置に相当する中間回転角φ(n)を算出し(ステップS15)、中間回転角における前回値φ(n-1)と今回値φ(n)との差分の1/2を、今回値φ(n)に上乗せすることにより、現時点での回転角θ(n)を算出する(ステップS23〜S29)。
【選択図】図3

Description

本発明は、1相励磁2相出力型のレゾルバによって回転角を検出する回転角検出装置に関するものである。
レゾルバの出力信号である回転体のsinθ及びcosθを検出すると共に、収束演算を反復実行し、予め記憶されたsinθ/(sinθ+cosθ)の検索テーブルを参照しながら、収束値に対応する回転角を検出するものがある(特許文献1参照)。
また、レゾルバの出力信号から最小二乗近似によって基準信号sinθ及びcosθを生成し、sinθ×cosθの総和が0となるように、出力信号のサンプリングタイミングを制御すると共に、基準信号sinθ及びcosθの振幅に基づいて、出力信号の位相ずれ量を算出するものがある(特許文献2参照)。
特開平9−14906号公報 特開2003−97974号公報
しかしながら、ハードウェアのバラつきにより、sinθ及びcosθの振幅中心(基準電圧の分圧)には誤差が生じ得るので、これを吸収するには、上記特許文献1に記載された従来技術の場合、検索テーブルに高い分解能が要求されるため、記憶容量を増大させることになる。
一方、上記特許文献2に記載された従来技術にあっては、サンプリングタイミングの制御や振幅の演算が複雑になるため、演算負担が増大してしまう。
本発明の課題は、テーブル容量や演算負担の増大を抑制しつつ、ハードウェアのバラつきを吸収することである。
本発明の請求項1に係る回転角検出装置は、励磁信号が入力されるときに、回転体の回転角に応じて、正弦及び余弦に対応した検出信号を出力するレゾルバと、該レゾルバから出力される検出信号に基づいて、前記回転体の回転角を算出する算出手段と、を備えた回転角検出装置であって、前記算出手段は、前記励磁信号の半波長の奇数倍周期で前記検出信号を抽出し、抽出した検出信号の前回値と今回値とに基づいて回転角を算出することを特徴とする。
本発明の請求項2に係る回転角検出装置は、前記算出手段は、前記励磁信号の半波長の奇数倍周期で前記検出信号を抽出する度に、抽出した検出信号の前回値と今回値とに基づいて、前回値を抽出した時点での回転角と今回値を抽出した時点での回転角との中間位置に相当する中間回転角を算出することを特徴とする。
本発明の請求項3に係る回転角検出装置は、前記算出手段は、前記中間回転角における前回値と今回値とに基づいて、今回値を算出した時点での回転角を算出することを特徴とする。
本発明の請求項4に係る回転角検出装置は、前記算出手段は、前記中間回転角における前回値と今回値との差分の1/2を、今回値に上乗せすることにより、今回値を算出した時点での回転角を算出することを特徴とする。
本発明の請求項5に係る回転角検出装置は、前記算出手段は、前記中間回転角における前回値と今回値との差分が所定値以内であるときに、今回値を、今回値を算出した時点での回転角として算出することを特徴とする。
本発明によれば、レゾルバから出力される検出信号を、励磁信号の半波長の奇数倍周期で抽出し、抽出した検出信号の前回値と今回値とに基づいて回転角を算出することで、テーブル容量や演算負担の増大を抑制しつつ、ハードウェアのバラつきを吸収することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、パワーステアリング装置の概略構成である。ステアリングホイール1は、ステアリングシャフト2、ラックアンドピニオン3、タイロッド4を順に介して車輪5に連結されており、ステアリングシャフト2には、減速機6を介して電動モータ7が連結されている。この電動モータ7は、ブラシレスモータで構成され、制御装置8によって駆動制御されることにより、運転者のステアリング操作に対して操舵補助力を付与する。
制御装置8は、イグニッションスイッチ9及びヒューズ10を介して接続されたバッテリ11から電力供給されると共に、トルクセンサ12で検出した操舵トルクTと、レゾルバ13の検出信号sinθ及びcosθと、車速センサ14で検出した車速Vと、が入力される。
レゾルバ13は、図2に示すように、1相の励磁信号sinωtが入力されるときに、電動モータ7の回転角θに応じて、正弦及び余弦に対応した2相の検出信号sinθ及びcosθを出力する。
制御装置8は、電動モータ7の回転角θを検出する回転角検出部20と、電動モータ7への電圧指令値Va〜Vcを演算する指令値演算部30と、電圧指令値Va〜Vcに基づいて電動モータ7を駆動制御する駆動制御部40と、を備えている。
回転角検出部20は、励磁信号sinωtをレゾルバ13へ出力する信号発生部21と、レゾルバ13の検出信号sinθ及びcosθを入力し、回転角θを算出する回転角算出部22と、回転角θを微分して角速度ωを算出する角速度算出部23と、検出信号sinθ及びcosθの異常を判定し、異常を検知したときに電動モータ7の駆動制御を中止する異常検出部24と、を有する。信号発生部21から出力された励磁信号sinωtは、D/A変換器25aでアナログ信号に変換されると共に、増幅器26aで増幅されて、レゾルバ13に入力される。また、レゾルバ13から出力された検出信号sinθ及びcosθは、増幅器26bで増幅されると共に、A/D変換器25bでデジタル信号に変換されて、回転角算出部22及び異常検出部24に入力される。また、増幅器26aで増幅された励磁信号sinωtは、増幅器26cで増幅されると共に、A/D変換器25cでデジタル信号に変換されて、異常検出部24に入力される。
指令値演算部30は、操舵トルクT及び車速Vに応じて電動モータ7への電流指令値Iを算出する電流指令値演算部31と、電流指令値Iをd−q軸座標の電流指令値Id及びIqに変換するd−q軸変換部32と、電流指令値Id及びIqを三相の電流指令値Ij(j=u、v、w)に変換する三相変換部33と、電流検出回路15で検出するモータ電流Imjを電流指令値Ijから減算して偏差ΔIjを出力する減算部34と、偏差ΔIj
を比例・積分制御処理(PI制御処理)して電動モータ7への電圧指令値Vjを算出する電圧指令値演算部35と、を備えている。
駆動制御部40は、電圧指令値Vjに基づいてパルス幅変調信号を生成するPWM制御部41と、パルス幅変調信号に従ってスイッチング素子を制御して、モータ電流Imjを
制御するインバータ回路42と、を備えている。
次に、回転角算出部22が、所定時間(例えば1msec)毎のタイマ割込み処理として実行する回転角算出処理を、図3のフローチャートに従って説明する。
先ずステップS1では、励磁信号sinωtを読込む。
続くステップS2では、サンプリング周期のタイミングを示す抽出フラグがF=0にリセットされているか否かを判定する。ここで、F=1であれば、サンプリング周期であると判断して後述するステップS7に移行する。一方、F=0であれば、サンプリング周期ではないと判断してステップS3に移行する。
ステップS3では、励磁信号sinωtがピーク値(最大値or最小値)に達したか否かを判定する。ここで、励磁信号sinωtがピーク値に達していなければ、そのまま所定のメインプログラムに復帰する。一方、励磁信号sinωtがピーク値に達していれば、ステップS4に移行する。
ステップS4では、励磁信号sinωtがピーク値に達した回数を示す計数値Nを、1だけインクリメントする。この計数値Nは、イグニッションON時の初期設定では、下記の設定値Nsより1だけ小さい値に設定される。
続くステップS5では、計数値Nが設定値Nsに達したか否かを判定する。この設定値Nsは、検出信号sinθ及びcosθを、励磁信号sinωtの半波長λ/2の奇数倍周期でサンプリングするために、奇数に設定する(例えばNs=3)。ここで、N<Nsであれば、サンプリング周期ではないと判断し、そのまま所定のメインプログラムに復帰する。一方、N=Nsであれば、サンプリング周期であると判断してステップS6に移行する。
ステップS6では、計数値をN=0にリセットする。
続くステップS7では、抽出フラグをF=1にセットしてから所定のメインプログラムに復帰する。
一方、ステップS8では、励磁信号sinωtに対する検出信号sinθ及びcosθの位相遅れ分をカウントする計数値Mを、1だけインクリメントする。
続くステップS9では、計数値Mが設定値Msに達したか否かを判定する。ここで、M<Msであれば、検出信号sinθ及びcosθがピーク値に達していないと判断し、そのまま所定のメインプログラムに復帰する。一方、M=Msであれば、検出信号sinθ及びcosθがピーク値に達したと判断し、ステップS10に移行する。
ステップS10では、計数値をM=0にリセットする。
続くステップS11では、抽出フラグをF=0にリセットする。
続くステップS12では、検出信号の今回値sinθ(n)及びcosθ(n)を読込む。
続くステップS13では、検出信号の前回値sinθ(n-1)及びcosθ(n-1)が記憶されているか否かを判定する。ここで、前回値sinθ(n-1)及びcosθ(n-1)が記憶されていなければ、初回のサンプリングであると判断して、ステップS14に移行する。一方、前回値sinθ(n-1)及びcosθ(n-1)が記憶されていれば、2回目以降のサンプリングであると判断して、ステップS15に移行する。
ステップS14では、検出信号の今回値sinθ(n)及びcosθ(n)を、前回値sinθ(n-1)及びcosθ(n-1)として記憶してから所定のメインプログラムに復帰する。
ステップS15では、下記(1)式に従って、前回値sinθ(n-1)及びcosθ(n-1)を抽出した時点での回転角θ(n-1)と今回値sinθ(n)及びcosθ(n)を抽出した時点での回転角θ(n)との中間位置に相当する中間回転角φ(n)を算出する。なお、この算出原理については後述する。
φ(n)=(θ(n-1)+θ(n)+π)/2 ………(1)
続くステップS16では、中間回転角の前回値φ(n-1)が記憶されているか否かを判定する。ここで、前回値φ(n-1)が記憶されていなければ、2回目のサンプリングであると判断して、ステップS17に移行する。一方、前回値φ(n-1)が記憶されていれば、3回目以降のサンプリングであると判断して、ステップS18に移行する。
ステップS17では、中間回転角の今回値φ(n)を、前回値φ(n-1)として記憶してから所定のメインプログラムに復帰する。
ステップS18では、中間回転角の今回値φ(n)と前回値φ(n-1)の差分が所定値以内であり、略一致しているか否かを判定する。ここで、差分が所定値を超えていれば、電動モータ7が回転状態にあると判断して、後述するステップS23に移行する。一方、差分が所定値以内であり、φ(n)≒φ(n-1)であれば、電動モータ7が無回転の状態にあると判断してステップS19に移行する。
ステップS19では、下記(2)式に示すように、今回値φ(n)を、現時点での回転角θ(n)として算出する。
θ(n)=φ(n) ………(2)
続くステップS20では、現時点での回転角θ(n)を、角速度演算部23に出力する。
続くステップS21では、検出信号の今回値sinθ(n)及びcosθ(n)を、前回値sinθ(n-1)及びcosθ(n-1)として記憶する。
続くステップS22では、中間回転角の今回値φ(n)を、前回値φ(n-1)として記憶してから所定のメインプログラムに復帰する。
一方、ステップS23では、電動モータ7が正方向に回転しているか否かを判定する。ここで、負方向に回転していれば、後述するステップS27に移行する。一方、正方向に回転していれば、ステップS24に移行する。
ステップS24では、中間回転角の今回値φ(n)が前回値φ(n-1)より大きいか否かを判定する。ここで、φ(n)>φ(n-1)であれば、正方向への回転で0°(=360°)を跨いでいないと判断してステップS25に移行する。一方、φ(n)<φ(n-1)であれば、正方向への回転で0°(=360°)を跨いだと判断してステップS26に移行する。
ステップS25では、下記(3)式に従って、現時点での回転角θ(n)を算出してから前記ステップS20に移行する。
θ(n)=φ(n)+(φ(n)−φ(n-1))/2 ………(3)
ステップS26では、下記(4)式に従って、現時点での回転角θ(n)を算出してから前記ステップS20に移行する。
θ(n)=φ(n)+(φ(n)−φ(n-1)+2π)/2 ………(4)
一方、ステップS27では、中間回転角の前回値φ(n-1)が今回値φ(n)より大きいか否かを判定する。ここで、φ(n-1)>φ(n)であれば、負方向への回転で0°(=360°)を跨いでいないと判断してステップS28に移行する。一方、φ(n-1)<φ(n)であれば、負方向への回転で0°(=360°)を跨いだと判断してステップS29に移行する。
ステップS28では、下記(5)式に従って、現時点での回転角θ(n)を算出してから前記ステップS20に移行する。
θ(n)=φ(n)+(φ(n)−φ(n-1))/2 ………(5)
ステップS29では、下記(6)式に従って、現時点での回転角θ(n)を算出してから前記ステップS20に移行する。
θ(n)=φ(n)+(φ(n)−φ(n-1)−2π)/2 ………(6)
次に、回転角θ(n)の算出原理について説明する。
図4は、電動モータ7が無回転の状態であり、レゾルバ13から出力される検出信号sinθ及びcosθの振幅は一定である。ところで、レゾルバ13のハードウェアのバラつきにより、sinθ及びcosθの振幅中心には誤差が生じ得るので、下記(7)式に示すように、検出信号sinθ及びcosθは、真の回転角ψに対して、ある誤差Δsin及びΔcosを持つことになる。
sinθ=sinψ+Δsin
cosθ=cosψ+Δcos ………(7)
したがって、ハードウェアのバラつきに起因した誤差がある場合、このsinθ及びcosθに基づいて、θ=tan-1[sinθ/cosθ]を解いても、正確な回転角θを算出できる訳ではない。
ここで、励磁信号sinωtの半波長の3倍周期で、検出信号sinθ及びcosθをサンプリングした場合について考え、前回サンプリングしたタイミングAの座標を(cosθ(n-1),sinθ(n-1))とし、今回サンプリングしたタイミングBの座標を(cosθ(n),sinθ(n))とする。
このとき、検出信号sinθ及びcosθの振幅は一定なので、θ(n)=θ(n-1)+πとなり、座標Aと座標Bとは、原点Oを挟む対角線上に並ぶことになる。座標Aから座標Bまで移動したときの、sinθの変化量(振幅)をsinφとし、cosθの変化量(振幅)をcosφとすると、夫々の変化量sinφ及びcosφは、下記(8)式で表される。
sinφ=sinθ(n)−sinθ(n-1)
cosφ=cosθ(n)−cosθ(n-1) ………(8)
上記(8)式に(7)式を適応すると、夫々の変化量sinφ及びcosφは、下記(9)式で表される。
sinφ=(sinψ(n)+Δsin)−(sinψ(n-1)+Δsin)
cosφ=(cosψ(n)+Δcos)−(cosψ(n-1)+Δcos) ………(9)
上記(9)式から明らかなように、誤差Δsin及びΔcosが互いに打ち消し合い、吸収されるので、上記(8)式に従ったsinφ及びcosφに基づいて、φ=tan-1[sinφ/cosφ]を解くことにより、電動モータ7が無回転の状態であれば、正確な回転角ψを算出することができる。
さて、電動モータ7が回転している場合である。
図5は、電動モータ7が回転している状態であり、レゾルバ13から出力される検出信号sinθ及びcosθの振幅は一定にはならない。したがって、θ(n)≠θ(n-1)+πとなるので、φ=tan-1[sinφ/cosφ]を解くと、タイミングAの回転角θ(n-1)とタイミングBの回転角θ(n)との中間位置(平均値)に相当する中間回転角φになる。ここで、タイミングBの回転角θ(n)とは、座標Bを、原点Oを挟んで点対称の位置に置換した回転角、つまり座標Bをπだけ反転させた回転角である。したがって、回転速度の変化が十分に小さいものとすると、中間回転角における前回値φ(n-1)と今回値φ(n)との差分の1/2を、今回値φ(n)に上乗せすることにより、現時点での、つまりタイミングBの回転角θ(n)を算出できる。
先ず、前記(8)式を、加法定理に基づく和積公式により、下記(10)式のように変形する。
sinφ=sinθ(n-1)−sinθ(n)
=2cos{(θ(n-1)+θ(n))/2}×sin{(θ(n-1)−θ(n))/2}
cosφ=cosθ(n-1)−cosθ(n)
=−2sin{(θ(n-1)+θ(n))/2}×sin{(θ(n-1)−θ(n))/2}
………(10)
そして、上記(10)式のsinφ及びcosφを、下記(11)に代入すると共に、余角公式によって変形することにより、前述した(1)式が導かれる。
φ=tan-1[sinφ/cosφ] ………(11)
=tan-1[2cos[(θ(n-1)+θ(n))/2]×sin[(θ(n-1)−θ(n))/2]/
−2sin[(θ(n-1)+θ(n))/2]×sin[(θ(n-1)−θ(n))/2]]
=tan-1[cos[(θ(n-1)+θ(n))/2]/−sin[(θ(n-1)+θ(n))/2]]
=tan-1[sin[(θ(n-1)+θ(n)+π)/2]/
cos[(θ(n-1)+θ(n)+π)/2]]
=tan-1[tan[(θ(n-1)+θ(n)+π)/2]]
=(θ(n-1)+θ(n)+π)/2 ………(1)
ここで、タイミングAからタイミングBに移行するまでに電動モータ7が回転した回転量をΔθとすると、タイミングBの回転角θ(n)は下記(12)式で表される。
θ(n)+π=θ(n-1)+Δθ
θ(n)=θ(n-1)−π+Δθ ………(12)
上記(1)式に(12)式を代入すると、下記(13)式のように変形される。
φ(n)=θ(n-1)+Δθ/2 ………(13)
すなわち、中間回転角φ(n)は、タイミングAの回転角θ(n-1)に対して、タイミングAからタイミングBまでに回転したΔθの1/2を加算したものと等しい。
それで、回転速度の変化が十分に小さいものとすると、前述した(3)式、及び(5)式に従って、中間回転角における前回値φ(n-1)と今回値φ(n)との差分の1/2を、今回値φ(n)に上乗せすることにより、現時点での、つまりタイミングBの回転角θ(n)を算出できる。
このとき、中間回転角がφ(n-1)からφ(n)へと回転した際に、0°(=360°)を跨いでいると、φ(n-1)とφ(n)との大小関係が反転するので、(3)式や(5)式からは、回転角θ(n)を算出できなくなる。そこで、0°(=360°)を跨いだ場合、正方向の回転であれば、前述した(4)式に示すように、中間回転角φ(n)に2πを加算し、負方向の回転であれば、前述した(6)式に示すように、中間回転角φ(n)から2πを減算することにより、帳尻を合わせて算出すればよい。
なお、タイミングAからタイミングBまでの期間で、回転速度の変化が十分に小さいことを前提にした算出原理であるため、タイミングAからタイミングBまでの期間、つまりサンプリング周期を十分に短くする必要がある。
以上より、図3の回転角算出処理が「算出手段」に対応している。
次に、上記一実施形態の作用効果について説明する。
イグニッションONによって電源が投入されると、制御装置8が起動され、回転角算出処理が開始される。このとき、初回だけは、励磁信号sinωtが最初にピーク値に達した時点で検出信号sinθ及びcosθをサンプリングし、それ以降のサンプリングは、励磁信号sinωtの半波長の奇数倍周期で行う。つまり、検出信号sinθ及びcosθの山のピーク値と谷のピーク値を交互にサンプリングしてゆく(ステップS1〜S12)。
1回目のサンプリング時には、前回値sinθ(n-1)及びcosθ(n-1)が存在しないので(ステップS13で“No”)、今回値sinθ(n)及びcosθ(n)を読込むだけで、タイマ割込み処理を終了する。
2回目のサンプリング時には、前回値sinθ(n-1)及びcosθ(n-1)が存在するので(ステップS13で“Yes”)、前回サンプリングした時点の回転角θ(n-1)と今回サンプリング時点での回転角θ(n)との中間位置に相当する中間回転角φ(n)を算出する(ステップS15)。但し、中間回転角の前回値φ(n-1)が存在しないので(ステップS16で“No”)、今回値φ(n)を算出するだけで、タイマ割込み処理を終了する。
このとき、前記(1)式に従って算出する中間回転角φ(n)は、前述したように、ハードウェアのバラつきに起因した誤差を吸収した高精度な値となる。
3回目のサンプリング時には、前回値φ(n-1)が存在するので(ステップS16で“Yes”)、前回値φ(n-1)と今回値φ(n)とに基づいて、現時点での回転角θ(n)を算出する。
先ず、前回値φ(n-1)と今回値φ(n)とが略一致していれば(ステップS18で“Yes”)、電動モータ7は無回転の状態にあると考えられるので、今回値φ(n)を、そのまま現時点での回転角θ(n)として算出する(ステップS19)。
一方、前回値φ(n-1)に対して今回値φ(n)が変化していれば(ステップS18で“No”)、電動モータ7が回転状態にあるので、電動モータ7の回転方向、並びに前回値φ(n-1)と今回値φ(n)との大小関係に基づいて、前記(3)〜(6)式の何れかを選択して、現時点での回転角θ(n)を算出する(ステップS23〜S29)。
このとき、前記(3)〜(6)式の何れかに従って算出する回転角θ(n)は、前回値φ(n-1)と今回値φ(n)との差分の1/2を、今回値φ(n)に上乗せした値に相当し、前回値φ(n-1)も今回値φ(n)も、ハードウェアのバラつきに起因した誤差を吸収した高精度な値であるため、結果的に回転角θ(n)も高精度な値となる。
このように、幾何学的な原理に基づいて、シンプルな演算を実施することで、現在の回転角θ(n)を高精度に検出することができる。また、前記ステップS15で中間回転角φ(n)を算出する際に、θ(n)=tan-1[sinθ(n)/cosθ(n)]を解くため、sinθ/cosθに対応するテーブルを参照することになる。すなわち、このsinθ/cosθに対応するテーブルだけを用意すれば良いので、テーブル容量や演算負担の増大を抑制することができる。
電動パワーステアリング装置の概略構成である。 制御装置のブロック図である。 回転角算出処理を示すフローチャートである。 電動モータが無回転の状態にあるときの回転角θの算出原理を示す。 電動モータが回転状態にあるときの回転角θの算出原理を示す。
符号の説明
1…ステアリングホイール、2…ステアリングシャフト、3…ラックアンドピニオン、4…タイロッド、5…車輪、6…減速機、7…電動モータ、8…制御装置、12…トルクセンサ、13…レゾルバ、14…車速センサ、20…回転角検出部、21…信号発生部、22…回転角算出部、23…角速度演算部、24…異常検出部、30…指令値演算部、31…電流指令値演算部、32…d−q軸変換部、33…三相変換部、34…減算部、35…電圧指令値演算部、40…駆動制御部、41…PWM制御部、42…インバータ回路

Claims (5)

  1. 励磁信号が入力されるときに、回転体の回転角に応じて、正弦及び余弦に対応した検出信号を出力するレゾルバと、該レゾルバから出力される検出信号に基づいて、前記回転体の回転角を算出する算出手段と、を備えた回転角検出装置であって、
    前記算出手段は、前記励磁信号の半波長の奇数倍周期で前記検出信号を抽出し、抽出した検出信号の前回値と今回値とに基づいて回転角を算出することを特徴とする回転角検出装置。
  2. 前記算出手段は、前記励磁信号の半波長の奇数倍周期で前記検出信号を抽出する度に、抽出した検出信号の前回値と今回値とに基づいて、前回値を抽出した時点での回転角と今回値を抽出した時点での回転角との中間位置に相当する中間回転角を算出することを特徴とする請求項1に記載の回転角検出装置。
  3. 前記算出手段は、前記中間回転角における前回値と今回値とに基づいて、今回値を算出した時点での回転角を算出することを特徴とする請求項2に記載の回転角検出装置。
  4. 前記算出手段は、前記中間回転角における前回値と今回値との差分の1/2を、今回値に上乗せすることにより、今回値を算出した時点での回転角を算出することを特徴とする請求項3に記載の回転角検出装置。
  5. 前記算出手段は、前記中間回転角における前回値と今回値との差分が所定値以内であるときに、今回値を、今回値を算出した時点での回転角として算出することを特徴とする請求項2〜4の何れか一項に記載の回転角検出装置。
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