JP4337452B2 - 回転角検出装置及び回転角検出方法 - Google Patents
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Description
請求項1の回転角検出装置によれば、励磁信号生成手段は、選択手段の選択に応じて、1つ又は2つの励磁信号の振幅を小又は大にする。このため、選択支持手段の選択によって、励磁信号の振幅が小さくなると、励磁信号生成手段にて消費される電力が少なくて済む。
まず、本発明を電動パワーステアリング装置の回転角検出装置100の参考例1を図1〜図3に従って説明する。
ここで、第1レゾルバ61及び第2レゾルバ62について説明する。
なお、Kはレゾルバの構造と巻線とによって設定された正定数である。
又、R相巻線103に角周波数ωoの交流電圧Fo(t)を印加したとすると、A相巻線101とB相巻線102とに誘起させる電圧Va,Vbは以下のようになる。なお、tは時刻を表している。
Vb=K2・Fo(t)=K・sinθ・Fo(t)
ECU55は、A相巻線101と、B相巻線102に誘起された電圧Va,Vbと、R相巻線103に印加される交流電圧Fo(t)に基づいて、下記式(1)により、回転子の回転角θを求めるようにされている。
次に、回転角検出装置100を構成するECU55等の電気的構成及び動作を図2、及び図3を参照して説明する。
次に、回転角検出装置100の作用を説明する。
図2は、CPU59が処理する回転角検出のフローチャートであり、所定演算周期毎(例えば、500μs毎)に実行処理する。
S10では、車両の図示しないイグニッションキーが、キーシリンダ(ともに図示しない)に対して、アクセサリ位置、又はロック位置に位置するか、或いは、キーシリンダから抜かれた状態か否かを判定する。この判定は、キーシリンダに設けられている、例えば、イグニッションキー位置検出センサ(図示しない)からのキー位置信号に基づいて行う。なお、イグニッションキーは、前記キーシリンダに対して、ロック位置、アクセサリ位置、オン位置、スタート位置の間を回転自在にされている。
S20の省エネ処理では、CPU59は、出力ポートから励磁信号生成回路56に対して、通常処理よりも振幅が小さくなるように交流波形の信号を出力する。この場合には、第1レゾルバ61にて検出される回転角は粗で良いとして、励磁信号生成回路56は、前記信号をフィルタ処理して振幅が小さい正弦波信号としての励磁信号を、第1レゾルバ61及び第2レゾルバ62に出力する。
又、S30の通常処理では、CPU59は、この場合には第1レゾルバ61にて検出される回転角は密である必要があるとして、出力ポートから励磁信号生成回路56に対して、省エネ処理よりも振幅が大きくなるように交流波形の信号を出力する。そして、励磁信号生成回路56から出力され、振幅が大きくなった定格の励磁信号によって第1レゾルバ61からsin相信号とcos相信号が、及び第2レゾルバ62からsin相信号とcos相信号が、それぞれ出力される。このsin相信号とcos相信号は、省エネ処理時よりも励磁信号の振幅が大きいため、省エネ処理時のsin相信号とcos相信号よりも振幅が大きい。
(1) 本参考例1の回転角検出装置100は、1相励磁2相出力の第1レゾルバ61に対して1つの励磁信号を印加する励磁信号生成回路56(励磁信号生成手段)を備える。又、回転角検出装置100は、第1レゾルバ61から得られた2相出力を増幅する第1増幅部57(増幅手段)とを備えるようにした。又、回転角検出装置100は、前記2相出力に基づいて回転子の回転角を演算するCPU59(演算手段)とを備える。そして、CPU59は、キー位置信号に入力に基づいて前記演算結果である回転角の粗密を選択する選択手段とし、前記選択に応じて、2つの励磁信号の振幅を小又は大にするようにした。
精度を上げるため、励磁信号の振幅を大きくした。そして、省エネ処理では、第1レゾルバ61によって検出される回転角θ1の精度は要求されないため、励磁信号生成回路56の消費電力を少なくするために、励磁信号の振幅を小さくする。
(3) 本参考例1では、省エネ処理時において、第1増幅部57のA相増幅回路200及びB相増幅回路300の増幅率は、後述する第2実施形態とは異なり、変更しない。このため、第2実施形態よりもさらに、省エネ効果を上げることができる。
次に、参考例2を図4を参照して説明する。なお、参考例2及び以下に説明する各実施形態において、参考例1と同一構成については、同一部号を付して、その説明を省略し、異なるところを中心説明する。
参考例2の作用を図2の回転角検出のフローチャートを参照して説明する。この作用においても、参考例1と異なるところを中心に説明する。S10の作用は参考例1と同様であるため説明を省略する。
S10で「NO」と判定してS30に移行した場合、CPU59は、制御信号を出力してスイッチSW1,SW2をA相増幅回路200に、スイッチSW3,SW4をB相増幅回路300に接続する。この状態で、CPU59は、出力ポートから励磁信号生成回路56に対して、第1レゾルバ61にて検出される回転角は密である必要があるとして、省エネ処理よりも振幅が大きくなるように交流波形の信号を出力する。
S10で「YES」と判定して、S20に移行した場合、CPU59は、制御信号を出力し、スイッチSW1,SW2をA相増幅回路210に、スイッチSW3,SW4をB相増幅回路310に接続する。この状態で、CPU59は、第1レゾルバ61にて検出される回転角は粗である必要があるとして、出力ポートから励磁信号生成回路56に対して、通常処理よりも振幅が小さくなるように交流波形の信号を出力する。すると、参考例1と同様に励磁信号生成回路56から出力されるとともに振幅が小さくなった励磁信号によって、第1レゾルバ61からsin相信号とcos相信号が、及び第2レゾルバ62からsin
相信号とcos相信号がそれぞれ出力される。このsin相信号とcos相信号は、通常処理時よ
りも励磁信号の振幅が小さいため、通常処理よりのsin相信号とcos相信号よりも振幅が小さい。
(1) 参考例2では、CPU59の選択に応じて、第1レゾルバ61から得られた2相出力の増幅率を可変するように、第1増幅部57(増幅手段)を制御するCPU59(制御手段)を備える。この結果、励磁信号の振幅が小さくなると、第1レゾルバ61から出力される2相出力も小さくなるが、第1増幅部57は、増幅率を上げることができるため、好適な出力のレベルを得ることができる。
次に、本発明を具体化した第1実施形態を図5を参照して説明する。第1実施形態は、参考例1の構成にさらに第2増幅部58の電源を遮断する遮断手段及びスイッチ手段としての遮断スイッチSW5が設けられているところが参考例1と異なっている。遮断スイッチSW5は、例えばトランジスタから構成されている。そして、図2のフローチャートの通常処理時に、本実施形態では、CPU59からの制御信号に基づいて遮断スイッチSW5がオン状態となり、第2増幅部58のA相増幅回路200及びB相増幅回路300の各抵抗R4や、オペアンプOPに電圧が印加されるところが、参考例1と異なっている。
なお、第1実施形態では、CPU59は、制御手段、演算手段、選択手段、及びスイッチ制御手段に相当する。
次に、第2実施形態の回転角検出装置100を図6及び図7を参照して説明する。
第2実施形態は、参考例1のハード構成に加えて、励磁信号生成回路56に電源遮断手段としての遮断スイッチSW6が設けられているところが参考例1と異なっている。遮断スイッチSW6は、例えばトランジスタから構成されている。
又、図示しないイグニッションキーがアクセサリ位置、又はロック位置、或いは、キーシリンダから抜かれた状態である場合には、図示しないキー位置検出センサからCPU59には、「キー無し」のキー位置信号が入力される。この場合には、図7に示すようにCPU59は、前記所定演算周期よりも遅い周期(本実施形態では500msの周期)の中で、通電時間域と、非通電時間域とに区分して、遮断スイッチSW6をオンオフ制御する。図7の例では、400μsが通電時間域とし、残りの時間が非通電時間域としている。この結果、通電時間域内に、定格の励磁信号が励磁信号生成回路56から出力される。
(1) 本実施形態の回転角検出装置100は、回転角θ1の粗密を選択するCPU59(選択手段)を備えるようにした。又、回転角検出装置100は、励磁信号を出力する励磁信号生成回路56(励磁信号生成手段)の電源を遮断する遮断スイッチSW6(電源遮断手段)を備える。そして、CPU59(演算手段)はキー位置信号の内容に応じて、回転角θ1の演算周期を可変するようにした。又、CPU59(電源遮断制御手段)は、回転角θ1を演算していないときは、遮断スイッチSW6をオフ制御して励磁信号生成回路56の電源を遮断するようにした。
(2) 本実施形態の回転角検出方法によれば、演算結果である回転角θ1が粗でよいと選択すると、その選択に応じて回転角θ1の演算周期を長くする。そして、前記選択に応じて演算していないときに、励磁信号生成回路56の電源を遮断スイッチSW6により遮断する。この結果、励磁信号生成回路56にて消費される電力が少なくて済む。
次に、参考例3を図8を参照して説明する。参考例3は、参考例1の構成中、第2レゾルバ62及び、第2増幅部58を省略した回転角検出装置500に具体化してもよい。なお、本参考例の回転角検出装置500は、操舵トルクを検出するためのものではなく、参考例1で説明した、トーションバー52のステアリング軸51側に設けられて、操舵角(回転角θ1)のみを検出し、演算推定するためのものである。
すなわち、参考例1の(1)〜(3)の効果を奏する。
○ 第1〜第2実施形態では、1相励磁2相出力方式のレゾルバの検出信号に基づいて回転角を検出する回転角検出装置に具体化した。しかし、この方式のレゾルバに限定するものではなく、2相励磁2相出力、2相励磁1相出力や、リラクタンス型のレゾルバの検出信号に基づいて回転角を検出できる回転角検出装置に適用できることはいうまでもない。
56…励磁信号生成回路(励磁信号生成手段)
59…CPU(演算手段、選択手段、スイッチ制御手段、制御手段、電源遮断制御手段)
61…第1レゾルバ
62…第2レゾルバ
57…第1増幅部(増幅手段)
58…第2増幅部(増幅手段)
100…回転角検出装置
200…A相増幅回路
300…B相増幅回路
500…回転角検出装置
SW5…遮断スイッチ(スイッチ手段)
SW6…遮断スイッチ(電源遮断手段)
Claims (6)
- 一対の回転子の回転角をそれぞれ検出する一対のレゾルバに対して1つ又は2つの励磁信号を印加する励磁信号生成手段と、
前記一対のレゾルバから得られた1相出力又は2相出力をそれぞれ増幅する一対の増幅手段と、前記出力に基づいて前記一対の回転子の回転角をそれぞれ演算する演算手段とを備えた回転角検出装置において、
前記演算手段の演算結果である回転角の粗密を選択する選択手段と、前記一対の増幅手段のうち、一方の増幅手段に対する電源の供給又は停止をするスイッチ手段と、
前記スイッチ手段を制御するスイッチ制御手段とを備え、
前記励磁信号生成手段は、前記選択手段の選択に応じて、前記1つ又は2つの励磁信号の振幅を小又は大にし、
前記スイッチ制御手段は、前記選択手段の選択に応じて、前記スイッチ手段をオンオフ制御することを特徴とする回転角検出装置。 - 前記選択手段の選択に応じて、前記レゾルバから得られた1相出力又は2相出力の増幅率を可変するように、前記増幅手段を制御する制御手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の回転角検出装置。
- 一対の回転子の回転角をそれぞれ検出する一対のレゾルバに対して1つ又は2つの励磁信号を励磁信号生成手段により、印加し、
前記一対のレゾルバから得られた1相出力又は2相出力をそれぞれ一対の増幅手段により増幅し、前記出力に基づいて前記一対の回転子の回転角を演算手段にてそれぞれ演算する回転角検出方法において、
前記演算手段の演算結果である回転角の粗密を選択手段により選択し、
前記選択手段の選択に応じて、前記励磁信号生成手段により、前記1つ又は2つの励磁信号の振幅を小又は大にし、
前記選択手段の選択に応じて、スイッチ制御手段の制御により、前記一対の増幅手段のうち、一方の増幅手段に対する電源の供給又は停止を行うスイッチ手段をオンオフすることを特徴とする回転角検出方法。 - 前記演算の結果による回転角の粗密を選択した際、前記レゾルバから得られた1相出力又は2相出力の増幅率を、前記演算による回転角の粗密の選択に応じて可変するように前記増幅手段を制御することを特徴とする請求項3に記載の回転角検出方法。
- 回転子の回転角を検出するレゾルバに対して1つ又は2つの励磁信号を印加する励磁信号生成手段と、前記レゾルバから得られた1相出力又は2相出力を増幅する増幅手段と、前記出力に基づいて回転子の回転角を演算する演算手段とを備えた回転角検出装置において、
前記演算手段の演算結果である回転角の粗密を選択する選択手段と、
前記励磁信号を出力する励磁信号生成手段の電源を遮断する電源遮断手段と、
前記電源遮断手段を制御する電源遮断制御手段とを備え、
前記演算手段は前記選択手段の選択に応じて回転角の演算手段の演算周期を可変し、
前記電源遮断制御手段は、前記選択手段の選択に応じて前記演算手段が演算していないときに、前記電源遮断手段を制御して、前記励磁信号生成手段の電源を遮断することを特徴とする回転角検出装置。 - 回転子の回転角を検出するレゾルバに対して1つ又は2つの励磁信号を励磁信号生成手段にて印加し、前記レゾルバから得られた1相出力又は2相出力を増幅し、前記出力に基づいて回転子の回転角を演算する回転角検出方法において、
前記演算の結果による回転角の粗密を選択手段により選択し、
前記選択に応じて、前記回転角を演算する演算周期を演算手段により可変し、
前記選択に応じて、前記回転角の演算をしていないときに、電源遮断制御手段は、電源遮断手段を制御して、前記励磁信号を出力する励磁信号生成手段の電源を遮断することを特徴とする回転角検出方法。
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