JP2009192239A - 半導体試験装置とその経路診断方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 半導体試験装置とDUTとの間の経路に対して、インピーダンスのゆがみに着目した診断を行なうことにより、波形の質の劣化をもたらす不具合を検出することのできる半導体試験装置を提供する。
【解決手段】 ドライバ回路21から出力された矩形波信号がDUT端101aで反射されコンパレータ回路151に入力されるまでの経路31における遅延時間に基づいて前記経路31の診断を行う半導体試験装置において、前記コンパレータ回路151は、前記経路31を介して入力された反射波形を、インピーダンス整合時の前記反射波形の上下に設けられた許容領域の上下限値VH,VLと比較し、前記コンパレータ回路151の出力変化に基づいてインピーダンス不整合の発生箇所および状態を特定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体試験装置と被測定デバイスの間の経路の診断が可能な半導体試験装置とその経路診断方法に関する。
一般に、半導体試験装置は、被試験デバイス(Device Under Test、以下DUTと記す) であるIC、LSI等に試験信号を与え、DUTの出力を測定し、DUTの良否の判定を行なうものである。このような半導体試験装置は、ピンエレクトロニクスカード、中継ボード(ウェファマザーボードとも呼ぶ)およびプローブカードを具備し、ピンエレクトロニクスカードから中継ボードおよびプローブカードを介してDUTと半導体試験装置が電気的に接続される。
図11は、そのような従来の半導体試験装置の一例を示す構成ブロック図である。
ピンエレクトロニクスカード100において、ドライバ回路21〜2nは、出力タイミング生成回路11〜1nから出力される出力タイミング信号に基づいて探針経路31a〜3naの一端にそれぞれ矩形波信号を出力する。
分岐経路41a〜4naは、その一端が各探針経路31a〜3naに、各探針経路31a〜3naから分岐するように接続される。
コンパレータ回路51〜5nは、その比較入力端子に分岐経路41a〜4naの他端が接続され、各分岐経路41a〜4naを介して入力される信号波形のレベルを基準レベルと比較する。
判定タイミング生成回路61〜6nは、コンパレータ回路51〜5nから出力される各信号を所定のタイミングでサンプリング(ラッチ)する。
電流電圧印加測定回路110は、スイッチ71〜7nを介してそれぞれ探針経路31a〜3naと接続され、リークテスト等のためにDUT400に対して電圧または電流を印加または測定する。
中継ボード200において、各探針経路31b〜3nbは、信号に対応して配線された多数の(例えば数千ピン分の)同軸線からなり、その各一端はピンエレクトロニクスカード100の各探針経路31a〜3naの他端とそれぞれコネクタ81〜8nを介して接続される。
プローブカード300において、各探針経路31c〜3ncは、各一端が中継ボード200の各探針経路31b〜3nbの他端とそれぞれコネクタ91〜9nを介して接続され、他端が探針101〜10nを介してDUT400の各ピンと接続される。
図11の装置の動作を次に説明する。
試験モードのときは、出力タイミング生成回路11〜1nから出力タイミング信号がそれぞれ生成され、これに対応する試験信号がドライバ回路21〜2nからそれぞれ探針経路31a〜3naに出力される。これらの試験信号は、コネクタ81〜8n、探針経路31b〜3nb、コネクタ91〜9n、探針経路31c〜3ncおよび探針101〜10nを経由してDUT400の各ピンに入力される。上記の試験信号に対応して、DUT400から出力された信号は、探針101〜10n,探針経路31c〜3nc,コネクタ91〜9n,探針経路31b〜3nb,コネクタ81〜8n,探針経路31a〜3naおよび分岐経路41a〜4naをそれぞれ介してコンパレータ回路51〜5nに入力され、基準レベルと測定される。コンパレータ回路51〜5nから出力された各信号は、判定タイミング生成回路61〜6nにより、所定のタイミングでサンプリング(ラッチ)され、その後パス、フェイルなどの判定処理が行われる。
半導体試験装置とDUTとの間の経路に問題が発生した場合には、デバイス測定に重大な影響を与えることから、この経路を診断する方法は従来からいくつかの方法が確立されている。従来の技術は主に2つの点に注目した診断方法である。
その1つはリークテストで、他の経路やGNDなどとショートしていないかどうかを診断する。リークテストの際には、図11でスイッチ71〜7nが閉じられ、電圧電流印加測定回路110により、DUT400に対する電圧または電流の印加または測定が行われる。このリークテストは既知の診断手法なので、詳細な説明は省略する。
経路診断方法の他の1つは、TDR法(Time Domain Reflect-meter)を用いてDUT端までの遅延時間を測定する方法である。この測定の目的は、DUT端までの経路の途中でオープンとなっていないかどうかをDUT端までの遅延時間を測定することで診断することである。測定した遅延時間は、DUT端でのドライブ信号波形とコンパレータ出力の判定タイミングを調整するデータとしても用いられている。
図12は、図11の半導体試験装置における、TDR法を用いた診断モードの動作を説明するための、第1ピンのシミュレーションモデルを示す動作説明図である。第2ピン以降についても同様である。
ドライバ21からコンパレータ回路51を見た場合、探針先(DUT端)101aに向かう経路31aが分岐経路41aにより分岐した経路となっているために、ドライバ回路21から出力された矩形波信号S1の波形は、分岐経路41aを介して直接コンパレータ回路51へ行く波形(経路41)とDUT端101aで反射して戻ってきた波形(経路31)とがコンパレータ回路51で重ね合わされて、図13のシミュレーション結果で示すような階段波形となる。ここで、縦軸は電圧、横軸は時間を示す。ただし、図13は、図12に示すように、ドライバ回路21の出力インピーダンスを50Ω、経路31a〜31cの各インピーダンスを50Ω、経路31a、31b、31cの遅延時間をそれぞれ1ns、3ns、2ns、コネクタ81、91の各インピーダンスを50Ω、同遅延時間を30ps、ドライバ21/コンパレータ51間のインピーダンスを50Ω、同遅延時間を100psとしたときのシミュレーション結果を示したタイムチャートである。
経路遅延時間の測定は、図13の階段波形の1段目エッジ(0ns付近)と2段目エッジ(12ns付近)との測定タイミング時間差から、DUT端101aまでの遅延時間を求めることにより行われる。さらに、DUT端101aまでの経路遅延時間の測定値と規格値とを比較することにより、この経路が途中で断線していないかどうかを判断することができる。
上記のような半導体試験装置に関連する先行技術文献としては次のようなものがある。
特開2002−74988号公報
上記の経路にインピーダンスのゆがみが生じると、ドライバ波形はインピーダンスの不連続点で多重反射を繰り返し、波形の質やタイミング精度などに悪影響を与える。近年の高周波測定を行う半導体試験装置では、このようなインピーダンスゆがみによる波形劣化がデバイス測定時の問題となっていた。しかし、従来の半導体試験装置では、経路インピーダンスのゆがみを検出することはできなかった。
すなわち、従来の診断方法では、フェイルが発生してもどこの箇所で何が発生しているのかがわからず、不良箇所が特定できないために、ピンエレクトロニクスカード、コネクタ、中継ボード、プローブカード等を次々に交換して、診断結果が変化するかどうかを確認するという、非効率的な方法が用いられていた。
本発明はこのような課題を解決しようとするもので、半導体試験装置とDUTとの間の経路に対して、インピーダンスのゆがみに着目した診断を行なうことにより、波形の質の劣化をもたらす不具合を検出することのできる半導体試験装置を提供することを目的とする。
このような課題を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、
ドライバ回路から出力された矩形波信号がDUT端で反射されコンパレータ回路に入力されるまでの経路における遅延時間に基づいて前記経路の診断を行う半導体試験装置において、
前記コンパレータ回路に反射波形の上下限の許容領域を設定する上下限生成回路と、
前記コンパレータ回路の出力変化に基づいて前記経路のインピーダンス不整合を判定する判定手段
を備えたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、
請求項1記載の半導体試験装置において、
前記判定手段は、前記コンパレータ回路の出力変化のタイミングに基づいて前記インピーダンス不整合の発生箇所を特定し、前記出力変化の方向に基づいて前記インピーダンス不整合の状態を特定することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、
請求項2記載の半導体試験装置において、
前記インピーダンス不整合の状態は前記経路インピーダンス整合時のインピーダンスに対する大小関係であることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、
請求項2記載の半導体試験装置において、
前記判定手段は前記経路の特定の箇所に対応するタイミングにおける前記コンパレータ回路の出力に基づいてインピーダンス不整合の状態を特定することを特徴とする。
請求項5記載の発明は、
請求項1記載の半導体試験装置において、
前記上下限生成回路は、前記経路のインピーダンス整合時の反射波形の上下に設けられた上下限値により許容領域を設定することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、
請求項1乃至5のいずれかに記載の半導体試験装置において、
インピーダンス不整合の発生箇所と状態との少なくともいずれかを表示する表示手段を備えたことを特徴とする。
請求項7記載の発明は、
請求項1乃至6のいずれかに記載の半導体試験装置において、
前記上下限値に前記経路の構成要素のインピーダンスばらつきが反映されたことを特徴とする。
請求項8記載の発明は、
請求項7に記載の半導体試験装置において、
前記経路の構成要素がプリント基板パターン、コネクタ、同軸ケーブルの少なくともいずれかによって構成されることを特徴とする。
請求項9記載の発明は、
ドライバ回路から出力された矩形波信号がDUT端で反射されコンパレータ回路に入力されるまでの経路における遅延時間に基づいて前記経路の診断を行う半導体試験装置の経路診断方法において、
前記コンパレータ回路に反射波形の上下限の許容領域を設定し、
前記コンパレータ回路の出力変化に基づいて前記経路のインピーダンス不整合を判定する
ことを特徴とする。
以上説明したことから明らかなように、本発明によれば、ドライバ回路から出力された矩形波信号がDUT端で反射されコンパレータ回路に入力されるまでの経路における遅延時間に基づいて前記経路の診断を行う半導体試験装置において、前記コンパレータ回路に反射波形の上下限の許容領域を設定する上下限生成回路と、前記コンパレータ回路の出力変化に基づいて前記経路のインピーダンス不整合を判定する判定手段を備えたことにより、波形の質の劣化をもたらす不具合を検出することのできる半導体試験装置を提供することができる。
以下本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る半導体試験装置の一実施例で、第1ピンについて示す構成ブロック図である。図11と同じ部分は同一の記号を付して重複する説明は省略する。また、第2ピン以下についても同じである。
図1において、図11のコンパレータ回路51はコンパレータ回路151に、判定タイミング生成回路61は判定タイミング生成回路161にそれぞれ置き換えられている。
コンパレータ回路151において、コンパレータ1511,1512は、ドライバ回路21から探針経路31aに出力された矩形波信号S1の波形が、分岐経路41aを介して直接伝えられる波形(経路41)とDUT端101aで反射して戻ってくる波形(経路31)とが重ね合わされて生じた信号波形を、それぞれの基準入力である上限値VH,下限値VLとレベル比較する。また、上下限生成回路1513,1514は、コンパレータ回路151に反射波形の上下限の許容領域を設定し、それぞれ上限値VH,下限値VLをコンパレータ1511,1512の基準入力として出力する。
判定タイミング生成回路161は、それぞれコンパレータ回路151のコンパレータ1511,1512から出力された各信号を所定のタイミングでサンプリング(ラッチ)するサンプリング回路1611、1612と、サンプリングのタイミングを生成するタイミング生成回路1613とで構成される。
判定回路170は、コンパレータ回路151の出力変化に基づいて経路31のインピーダンス不整合を判定する判定手段を構成する。すなわち、判定タイミング生成回路161を介し、コンパレータ回路151の出力変化のタイミングに基づいてインピーダンス不整合の発生箇所を特定し、同出力変化の方向に基づいてインピーダンス不整合の状態を特定する。このために、サンプリング回路1611、1612から出力されたデータを期待値データ出力回路180から出力される期待値データと比較し、パス/フェイルデータを出力する。
表示部190は、判定回路170から出力されるパス/フェイルデータに基づいて、半導体試験装置とDUT間経路におけるインピーダンス不整合に関する情報を表示する。
上記で、探針経路31a〜3na、コネクタ81〜8n、探針経路31b〜3nb、コネクタ91〜9n、探針経路31c〜3nc、探針101〜10nおよび分岐経路41a〜4naは、ドライバ回路21〜2nから出力された各矩形波信号S1〜Snが各DUT端101a〜10naで反射され各コンパレータ回路151〜15nに入力されるまでの各経路31〜3nを構成する(図2)。
図1の装置の動作を次に説明する。ただし、試験モードの動作は図11の場合と同様であるので説明を省略し、経路診断モードの動作のみを以下に示す。
ドライバ回路21から出力された矩形波信号S1(図2)の波形は、従来技術の箇所で説明したように、直接コンパレータ回路151へ行く波形とDUT端101aで反射して戻ってきた波形とが重ね合わされてコンパレータ回路151に入力する。経路全体の整合がとれている場合は前述のように図13のような階段波形となるが、整合が取れていない場合は、以下に示すように、凹凸の生じた波形となる。
図2は図1の半導体試験装置とDUT間経路の間の不整合による影響を示すための、第1ピンのシミュレーションモデルを示す動作説明図である。図2では、図12のコネクタ81または91のインピーダンスをパラメータとして変化させている。
図2のモデルでピンエレクトロニクスカード100と中継ボード200間のコネクタ81にインピーダンス不整合が生じたと仮定する。コネクタ91のインピーダンスYを50Ωとし、コネクタ81のインピーダンスXを大きくして、50Ω〜1KΩの範囲でパラメータとしたときのシミュレーション結果は図3に示す第1のタイムチャートとなり、コネクタ81で凸波形の反射が生じる。すなわち、ドライバ回路から1nsの箇所でインピーダンスゆがみが生じている。2ns(往復の遅延時間)+100ps(ドライバ21からコンパレータ151までの遅延時間)=2.1nsの箇所から波形の凹凸が始まっている。ただし、この波形の凹凸は、図13の整合時の波形に対し全体としては上に凸となっているので、ここでは前述のように凸波形と呼ぶ。
また、図2のモデルで中継ボード200とプローブカード300間のコネクタ91にインピーダンス不整合が生じたと仮定する。コネクタ81のインピーダンスXは50Ωとし、コネクタ91のインピーダンスYを大きくして、50Ω〜1KΩの範囲でパラメータとしたときのシミュレーション結果は図4に示す第2のタイムチャートとなり、コネクタ91で凸波形の反射が生じる。すなわち、ドライバ回路から4nsの箇所でインピーダンスゆがみが生じていて、4.0ns(往復の遅延時間)+100ps(ドライバ21からコンパレータ151までの遅延時間)=8.1nsの箇所から波形の凹凸が始まっている。この波形の凹凸も、図13の整合時の波形に対し全体としては上に凸となっているので、図3の場合と同様に凸波形と呼ぶ。ここで、インピーダンスYを小さくして、5Ω〜50Ωの範囲でパラメータとすると、シミュレーションした結果は図5に示す第3のタイムチャートとなり、コネクタ91で上に凹波形の反射が生じる。
図2〜図5のシミュレーション結果から以下の3つの関係が明らかになった。
(1)伝送経路のインピーダンスにゆがみが生じると波形に凹凸が現れる。
(2)階段波形における凹凸波形が出現する位置は、インピーダンスのゆがみが生じている箇所と対応する。
(3)コネクタのインピーダンスが伝送線路のインピーダンス(50Ω)より大きい場合は上に凸波形になり、小さい場合は上に凹波形(すなわち下に凸波形)になる。
この関係を利用して、図1の装置では、階段波形における凹凸波形が出現する位置を観測することにより、インピーダンスのゆがみが生じている箇所を特定し、凸波形か凹波形かを検出することにより、ゆがみの存在とその状態を判別できるようにした。以下にその詳細を説明する。
コンパレータ回路151に入力した波形信号は、上限用コンパレータ1511により、上限VH生成回路1513から出力される上限値VHと比較されるとともに、下限用コンパレータ1512により、下限VL生成回路1514から出力される下限値VLと比較される。
コンパレータ1511、1512から出力された各比較結果信号は、判定タイミング生成回路161において、タイミング生成回路1613から与えられるタイミング信号による所定のタイミングで、サンプリング回路1611、1612により、それぞれサンプリング(ラッチ)される。
サンプリング回路1611、1612から出力されたデータは、判定回路170において、期待値データ出力回路180から出力される期待値データと比較される。
図6は判定回路170における比較動作の一例を示すタイムチャートである。期待値を2桁の2値データで表し、インピーダンス整合時の期待値を00、過大インピーダンス時の期待値を10、過小インピーダンス時の期待値を01とする。
測定電圧(比較入力)(図6(A))が許容領域(パス領域)にあるときは(図6(F)、判定タイミングT=b)、サンプリング回路1611と1612の出力は共に0となって(図6(B)(C))、サンプリングデータは整合時の期待値データ00と一致し(図6(G))、整合時のパスデータが表示部に出力される。
測定電圧(比較入力)(A)が許容領域の上限値VHを越えているときは(図6(H)、T=c)、サンプリング回路1611の出力は1となり、サンプリング回路1612の出力は0となって(図6(B)(C))、サンプリングデータは過大インピーダンスゆがみの期待値10と一致し(図6(I))、対応するフェイルデータが表示部に出力される。
測定電圧(比較入力)が許容領域の下限値VLを(下方に)越えているときは(図6(D)、判定タイミングT=a)、サンプリング回路1611の出力は0となり、サンプリング回路1612の出力は1となって(図6(B)(C))、サンプリングデータは過小インピーダンスゆがみの期待値01と一致し(図6(E))、対応するフェイルデータが表示部に出力される。
上記のようにして、判定回路170から不整合の状態を示すパス/フェイルデータが表示部に出力される。また、コンパレータ1511、1512の出力変化にそれぞれ対応するサンプリング回路1611、1612の出力変化のタイミングから、カウンタ等を用いる周知の方法により不整合の位置が検出され、対応するデータが表示部に出力される。
表示部190は、判定回路170からのフェイルデータやフェイルになった時間に基づいて不整合の箇所、位置や状態などに関する情報を表示する。
図7はコンパレータ回路151の動作を説明するための第1の動作説明図で、インピーダンスゆがみのない階段波形からなる理想波形を示すものである。ここで、理想波形Vi(t)としては、例えばインピーダンス整合された状態の、図1の装置の経路から得られる階段波形や図2のシミュレーションモデルから得られる階段波形を用いることができる。上限値VHおよび下限値VLは、理想波形Vi(t)の1段目エッジ(0ns)から2段目エッジ(Ans)までの区間に対する、インピーダンスゆがみによる波形劣化の許容範囲を設定する。測定波形が上記許容範囲に入っているかどうかの判定を行なうことで、経路インピーダンスゆがみの診断と同時に不具合箇所の特定も可能となる。
図8はコンパレータ回路151の動作を説明するための第2の動作説明図で、インピーダンスゆがみがある場合の階段波形からなる不良波形を示すものである。図7と同じ部分は同一の記号を付して重複する説明は省略する。不良波形Vr(t)の一部が上限値VHを越えていることから、インピーダンスゆがみがインピーダンスの大き過ぎる方向で存在することが不整合の状態として判明し、越えたときのタイミングから不整合の箇所が判明する。
図9は、図1の装置におけるインピーダンスゆがみの検出動作の詳細を示すフローチャートである。
コンパレータ151に入力される階段波形の1段目が立ち上がり始める時間t=0で(ステップS1)、上限値VH(0)と下限値VL(0)に対する電圧比較測定を行ない(ステップS2,S3)、理想波形Vi(0)の上下に設けた波形劣化の許容範囲を越えたかどうかを判定回路170で判定する(ステップS4)。
時間t=k・A/n(k=1,2,3・・・n)でも同様に許容範囲を越えたかどうかを判定し、この処理をt=Aまでn回繰り返す(ステップS5,S6)。
この繰り返し処理の途中で許容範囲を越えた場合には(ステップS4)、判定回路170は以下のフェイル処理を行なう(ステップS8)。
(1)上限値VH(t)、下限値VL(t)および理想値Vi(t)を表示部190に表示する。
(2)比較判定結果が、上限値VHに対して大きいのか、または、下限値VLに対して小さいのかを表示部190に表示する。
(3)フェイルになった時間tを表示して、インピーダンスゆがみが発生している箇所を表示部190に表示する。
(4)その時間tが表す位置に該当する交換可能なユニット単位(ピンエレクトロニクスカード、コネクタA、中継ボード、コネクタB、プローブカード等)を表示部190に表示する。
繰り返し処理の途中で許容範囲を越えなかった場合には(ステップS4)、パス処理を行なう(ステップS7)。
上記のような構成の半導体試験装置によれば、実際のデバイス測定で用いる波形により近い波形で経路特性を確認できるとともに、波形の質の劣化をもたらす不具合が発生している箇所の特定と状態の確認が可能なので、従来の非効率的な診断方法と異なり、効率的な診断を行うことができる。
また、半導体試験回路に本来備わっている回路を利用して診断するので、新規ハードウェア回路を追加せずに実現することが可能であり、既存の半導体試験装置への導入も容易である。
また、従来のDC的な診断では検出できないような微妙な不具合を、AC的な手法を用いて検出することができる
なお、タイミング生成回路161は、タイミング信号を半導体試験装置のクロックに基づいて生成してもよい。
ところで、上記の実施例では、診断対象となる伝送路は、インピーダンス50Ω規格のプリント基板パターン、コネクタ、同軸ケーブルなどで構成されているが、実際の物は製造バラツキ等の理由で、正確に50Ωになっていない。例えば、コネクタのインピーダンスが50±3Ωのバラツキを持っている場合には、コネクタ部で微小な多重反射が生じる。
図10は、本発明の実施の形態に係る半導体試験装置の一変形例で、伝送路を構成する構成要素のインピーダンスのばらつきを考慮したものを示す動作説明図である。図7と同じ部分は同一の記号を付して重複する説明は省略する。
上限値VH1(t)における凸部201および下限値VL1(t)における凹部203は、コネクタ81のインピーダンスばらつきによる多重反射の影響を反映している。また、上限値VH1(t)における凸部202、および下限値VL1(t)における凹部204は、それぞれコネクタ91のインピーダンスばらつきによる多重反射の影響を反映している。
図1のコンパレータ151が図10の特性を持つことにより、コネクタ81,91がインピーダンスばらつきを持っていても、測定電圧が許容範囲を越えることはないので、不具合とみなされることはない。
上記のような構成の半導体試験装置によれば、コネクタのインピーダンスばらつきによる多重反射の影響を比較判定に用いる上限値VH1(t)、下限値VL1(t)の値に盛り込むことにより、誤った不整合表示がなされず、実際の伝送路特性に合致した精度のよい判定が行なえるようになる。
なお、上記の変形例では、コネクタのインピーダンスばらつきを考慮した場合を示したが、プリント基板パターン、同軸ケーブルなどのインピーダンスばらつきについても同様に適用することができる。
また、上記の各実施例では半導体試験装置とDUT間経路には通常数nsオーダーの遅延時間があり、精度よく診断するために数10psオーダーの間隔でリニアサーチ測定を行うと、測定ポイントが多くなり、診断時間が長くなる。
しかし、本経路診断が、半導体試験装置そのものの製造工程で行なわれる出荷検査を目的とする場合、ピンエレクトロニクスカード、中継ボードおよびプローブカードの各単体検査は既に行われているので、システムに組み上げてからの伝送路診断は、各単体の連結部分であるコネクタの不具合を確認するだけで十分である。また、本経路診断が、半導体工場で定期的に行なわれる、半導体試験装置の故障診断を目的とする場合も、機械的に負荷のかかるコネクタ部分の診断で十分なことが多い。
したがって、ほとんど不具合の発生しない箇所や診断済みの部分を省き、不具合発生頻度の高い箇所をピンポイントで検査することにより、診断のパフォーマンスを落とすことなく、診断時間を短くすることが可能である。この場合、図1において、判定回路170は、経路31の特定のピンポイント箇所に対応したタイミングにおけるコンパレータ回路151の出力が判定タイミング生成回路161を介して入力され、これに基づいて経路インピーダンス不整合の状態を特定する。
また、上記の各実施例では半導体試験装置の場合を示したが、これに限られず、ドライバ回路、コンパレータ回路とタイミング発生器を備えた任意の測定器に適用することができる。
本発明の実施の形態に係る半導体試験装置の一実施例を示す構成ブロック図である。 半導体試験装置とDUT間経路の不整合による影響を示すための動作説明図である。 図2のモデルによるシミュレーション結果を示す第1のタイムチャートである。 図2のモデルによるシミュレーション結果を示す第2のタイムチャートである。 図2のモデルによるシミュレーション結果を示す第3のタイムチャートである。 判定回路170における比較動作の一例を示すタイムチャートである。 図1のコンパレータ回路151の動作を説明するための第1の動作説明図である。 図1のコンパレータ回路151の動作を説明するための第2の動作説明図である。 図1の装置におけるインピーダンスゆがみの検出動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る半導体試験装置の一変形例を示す動作説明図である。 従来の半導体試験装置の一例を示す構成ブロック図である。 図11の半導体試験装置におけるTDR法の動作を説明するための動作説明図である。 図12のモデルのシミュレーション結果を示すタイムチャートである。
符号の説明
21 ドライバ回路
31 経路
101a DUT端
151 コンパレータ回路
170 判定手段
190 表示手段
400 DUT
S1 矩形波
VH,VL 上下限値

Claims (9)

  1. ドライバ回路から出力された矩形波信号がDUT端で反射されコンパレータ回路に入力されるまでの経路における遅延時間に基づいて前記経路の診断を行う半導体試験装置において、
    前記コンパレータ回路に反射波形の上下限の許容領域を設定する上下限生成回路と、
    前記コンパレータ回路の出力変化に基づいて前記経路のインピーダンス不整合を判定する判定手段
    を備えたことを特徴とする半導体試験装置。
  2. 前記判定手段は、前記コンパレータ回路の出力変化のタイミングに基づいて前記インピーダンス不整合の発生箇所を特定し、前記出力変化の方向に基づいて前記インピーダンス不整合の状態を特定することを特徴とする請求項1記載の半導体試験装置。
  3. 前記インピーダンス不整合の状態は前記経路インピーダンス整合時のインピーダンスに対する大小関係であることを特徴とする請求項2記載の半導体試験装置。
  4. 前記判定手段は前記経路の特定の箇所に対応するタイミングにおける前記コンパレータ回路の出力に基づいてインピーダンス不整合の状態を特定することを特徴とする請求項2記載の半導体試験装置。
  5. 前記上下限生成回路は、前記経路のインピーダンス整合時の反射波形の上下に設けられた上下限値により許容領域を設定することを特徴とする請求項1記載の半導体試験装置。
  6. インピーダンス不整合の発生箇所と状態との少なくともいずれかを表示する表示手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の半導体試験装置。
  7. 前記上下限値に前記経路の構成要素のインピーダンスばらつきが反映されたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の半導体試験装置。
  8. 前記経路の構成要素がプリント基板パターン、コネクタ、同軸ケーブルの少なくともいずれかによって構成されることを特徴とする請求項7に記載の半導体試験装置。
  9. ドライバ回路から出力された矩形波信号がDUT端で反射されコンパレータ回路に入力されるまでの経路における遅延時間に基づいて前記経路の診断を行う半導体試験装置の経路診断方法において、
    前記コンパレータ回路に反射波形の上下限の許容領域を設定し、
    前記コンパレータ回路の出力変化に基づいて前記経路のインピーダンス不整合を判定する
    ことを特徴とする半導体試験装置の経路診断方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2013061665A1 (ja) * 2011-10-26 2013-05-02 株式会社日本マイクロニクス 試験信号仲介基板
WO2013186963A1 (ja) * 2012-06-11 2013-12-19 パナソニック株式会社 電子部品実装システムおよび電子部品実装方法

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