JP2009190907A - 熱処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】繊維状あるいは粉体状の炭素材料を加熱処理する熱処理装置であって、上記炭素材料を収容すると共に導電材料からなる坩堝4と、該坩堝4に収容された上記炭素材料を圧縮する圧縮手段25と、該圧縮された上記炭素材料に対して上記坩堝4を介して通電することにより加熱処理する通電手段25とを備える。
【選択図】図1
Description
このように、繊維状及び粉末状の炭素材料を加熱処理する場合には、一般的に炭素材料を外部から加熱する方法が用いられる。
特許文献1に提案された方法によれば、炭素材料を圧縮した状態にて加熱処理するため、短時間にて炭素材料の加熱処理が可能となり、生産性が向上する。
したがって、坩堝ごと炭素材料を搬送することによって炭素材料が搬送経路に取り出されることなく炭素材料を圧縮させた状態で加熱することができる。
よって、本発明は、生産性が高くかつ搬送経路における炭素材料の詰まりが生じないものとなる。
この図に示すように熱処理装置S1は、収容部1と、加熱部2と、搬出部3とを備えている。
なお蓋部42は、開口部43よりも小さく形状設定されており、容器41の外部から内部に開口部43を通り抜け可能とされている。
このような坩堝4は、収容部1において、開口部43が開放された状態にて容器41の内部に炭素繊維Xが収容され、その後開口部43内に蓋部42が落とし込まれる。
さらに坩堝4は、加熱部2が備える後述の電極棒25aによって蓋部42が容器41の内部に押し込められた際に、蓋部42と容器41の側壁部41aとの距離よりも蓋部42と容器41の底部41bとの距離を短くするための突出部45を蓋部42及び容器41の底部41bに備えている。なお、蓋部42に形成される突出部45は、蓋部42の下面から下方に向けて突出されている。また、容器41の底部41bに形成される突出部45は、容器41の底面から上方に向けて突出されている。
このような固定部材46を、容器41の内部に炭素繊維Xを収容し、さらに蓋部42を落とし込んだ後に容器41に対して取り付けることによって、蓋部42が容器41の外部に出ることが防止され、これによって炭素繊維Xが容器41の外部に出ることを防止することができる。
そして、本実施形態の熱処理装置S1においては、固定部材46は、収容部1によって容器41に対して固定される。
なお、チャンバ21の一端21a及び他端21bには、開閉可能なシャッタ26が設置されている。
なお、断熱容器22の略中央部には、圧縮通電装置25が配置されている。すなわち、搬送装置24は、複数の坩堝4を圧縮通電装置25に順次供給すると共に圧縮通電装置25から坩堝4を順次運び出すものである。
また、搬送装置24は、坩堝4の載置箇所に坩堝4の底部41bを露出可能な貫通孔を有している。
そして、下方に配置された電極棒25aは、昇降装置25bによって上昇されることによって搬送装置24に形成された貫通孔を介して坩堝4の底部41bと接触可能とされている。
また、上方に配置された電極棒25aは、昇降装置25bによって下降されることによって坩堝4の蓋部42と当接可能とされ、さらに蓋部42を容器41の内部に押し込むことによって容器41に収容される炭素繊維Xを圧縮可能とするものである。なお、上方に配置された電極棒25aの先端部25cは、坩堝4の蓋部42に形成された位置合わせ溝44に嵌め合わすことが可能なように形状設定されている。そして、電極棒25aの先端部25cが蓋部42の位置合わせ溝44と嵌め合わされることによって、電極棒25aと坩堝4との位置合わせが可能なように構成されている。すなわち、本実施形態の熱処理装置S1においては、電極棒25aの先端部25c及び蓋部42の位置合わせ溝44によって、本発明の位置合わせ手段が構成されている。
このように、本実施形態の熱処理装置S1においては、圧縮通電装置25は、本発明の圧縮手段の機能と通電手段の機能との両方の機能を有している。すなわち、本実施形態の熱処理装置S1においては、圧縮手段と通電手段とが一体とされている。このため、熱処理装置S1をコンパクト化することが可能となる。
そして、坩堝4に収容された炭素繊維Xは、収容部1によって加熱部2に供給される。この際、加熱部2のチャンバ21の一端21aに設置されたシャッタ26は開放されている。
なお、収容部1においては、このような坩堝4への炭素繊維Xの収容が順次行われ、炭素繊維Xが収容された坩堝4が順次加熱部2に供給される。
この結果、下方に配置された電極棒25aが坩堝4の容器41の底部41bと当接され、上方に配置された電極棒25aが坩堝4の蓋部42と当接される。なお、上方に配置された電極棒25aと坩堝4の蓋部42とが当接される際に、電極棒25aの先端部25cが蓋部42に位置合わせ溝44に嵌め合わされることによって電極棒25aと坩堝4との位置合わせが確実行われる。
また、上方に配置された電極棒25aは、蓋部42と当接された状態からさらに容器41の内部に押し込められる。この結果、図3に示すように、容器41に収容された炭素繊維Xが圧縮される。なお、蓋部42が容器41の内部に押し込められることによって、蓋部42と容器41とは離間状態となる。
ここで、本実施形態の熱処理装置S1においては、蓋部42と容器41の側壁部41aとの距離よりも蓋部42と容器41の底部41bとの距離を短くするための突出部45を蓋部42及び容器41の底部41bに備えているため、確実に炭素繊維Xに電流を流すことが可能となる。
なお、チャンバ21の他端21bから搬出部3に坩堝4が供給される際、チャンバ21の他端21bに設置されたシャッタ26は開放されている。
したがって、坩堝4ごと炭素繊維Xを搬送することによって炭素繊維Xが搬送経路に取り出されることなく炭素繊維Xを圧縮させた状態で加熱することができる。
よって、本実施形態の熱処理装置S1は、生産性が高くかつ搬送経路における炭素繊維の詰まりが生じないものとなる。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、粉末状の炭素材料である炭素粉末を加熱処理する熱処理装置に適用することもできる。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、容器41及び蓋部42のいずれか一方のみに突出部45を形成しても良い。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、坩堝4は導電性材料によって形成されていれば良い。ただし、坩堝4は、炭素繊維Xの加熱処理によって生じる温度に耐えられる材料によって形成される。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、坩堝4への炭素繊維Xの収容及び加熱部2への坩堝4の供給を作業者により手動にて行っても良い。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、炭素繊維X及び坩堝4の熱処理装置S1の外部への搬出を作業者により手動にて行っても良い。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、上方に配置された電極棒25aを固定し、下方に配置された坩堝4を昇降させても良い。
Claims (7)
- 繊維状あるいは粉体状の炭素材料を加熱処理する熱処理装置であって、
前記炭素材料を収容すると共に導電材料からなる坩堝と、
該坩堝に収容された前記炭素材料を圧縮する圧縮手段と、
該圧縮された前記炭素材料に対して前記坩堝を介して通電することにより加熱処理する通電手段と
を備えることを特徴とする熱処理装置。 - 前記坩堝が、前記炭素材料を収容可能であると共に開口部を有する容器と、該容器の前記開口部に対応する蓋部とを有し、
前記圧縮手段が、前記蓋部を前記容器の内部に押し込むことにより前記炭素材料を圧縮し、
前記通電手段が、前記蓋部及び前記容器を電極として前記炭素材料に通電する
ことを特徴とする請求項1記載の熱処理装置。 - 前記蓋部及び前記容器の少なくとも一方は、前記蓋部が前記容器の内部に押し込まれた際に、前記蓋部と前記容器の側壁部との距離よりも前記蓋部と前記容器の底部との距離を短くする突出部を備えることを特徴とする請求項2記載の熱処理装置。
- 前記蓋部と前記圧縮手段とを位置合わせする位置合わせ手段を備えることを特徴とする請求項2記載の熱処理装置。
- 前記通電手段にて前記加熱処理を行う場合に、前記坩堝を外部から加熱するヒータを備えることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の熱処理装置。
- 前記圧縮手段及び前記通電手段が一体とされていることを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載の熱処理装置。
- 複数の前記坩堝を前記圧縮手段及び前記通電装置に順次供給すると共に前記圧縮手段及び前記通電装置から前記坩堝を順次運び出す搬送装置を備えることを特徴とする請求項1〜6いずれかに記載の熱処理装置。
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