JP2009189973A - ウェブの塗布方法および塗布装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】メタリングバーの撓み、振動、支持体に起因する塗布スジや塗布むら等の塗布欠点の発生を防止するとともに、高速で走行するウェブ表面に均一な厚さの塗膜を精度良く形成することができるウェブの塗布方法および塗布装置を提供する。
【解決手段】走行するウェブの表面に塗液を塗布し、該塗液を回転するメタリングバーで掻き均して所望の厚みにするウェブの塗布装置において、前記メタリングバーの外径を40mm以上にすることを特徴とするウェブの塗布装置。
【選択図】図1
【解決手段】走行するウェブの表面に塗液を塗布し、該塗液を回転するメタリングバーで掻き均して所望の厚みにするウェブの塗布装置において、前記メタリングバーの外径を40mm以上にすることを特徴とするウェブの塗布装置。
【選択図】図1
Description
本発明はウェブの塗布方法および装置に関し、さらに詳しくは、塗液を均一に所定の厚さに塗布するための熱可塑性樹脂フィルム等のウェブへの塗布方法および塗布装置に関する。
一般に、熱可塑性樹脂フィルム等のウェブの表面に塗液を所定の均一な厚みに塗布する方法には、メタリングバーを用いた塗布方式が多く用いられている。このメタリングバー塗布方式とは、走行するウェブの表面に塗液を余剰に塗布した後、その余剰な塗液の表面に金属製のメタリングバーを接触させることにより塗液の一部を掻き落とすとともに、掻き均して、所定厚さの均一な塗膜にするというものである。
通常、ウェブの幅方向の塗布幅はメタリングバーの外径に比べて相当に大きいため、メタリングバーにはウェブの走行張力やメタリングバー自身の自重によって撓みが発生する。このような撓みが発生すると、その撓んだ部分で塗液のすり抜けが生じるため、ウェブの幅方向に均一な厚さの塗膜が形成されなくなる。
また、ウェブを走行させるとメタリングバーは振動し、特にメタリングバーに直交する方向の振動により、塗液がほぼ等間隔に厚い部分と薄い部分とを繰り返し発生するようになり、所謂バースジと称される塗布欠点を生じるようになる。
従来、上記のような塗布欠点を解消する対策として、外径が30mm以下の小径メタリングバーにおいて、メタリングバーの長手方向にVブロック、ローラ機構のようなメタリングバーを外接支持する支持体を複数個、間欠的に配置することで、塗液処理中のメタリングバーの振動の発生を抑えるようにし、塗布欠点を防止しようとしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、各々の支持部材の支持面の高さを該メタリングバーに対して精度良く調整しないと、該メタリングバーの振動を防止できないばかりか、振動を増幅してしまう場合があり、結果として、塗布欠点のない良質な製品を得ることができなくなってしまうという問題を有する。また、複数個の支持体高さを精度よく調整することは長時間を要し、精度の再現性の問題も有する。また、メタリングバーの長さ方向における支持体の高さを精度良く調整したとしても、支持体起因の泡、凝集物が発生・混入しやすく、これらがメタリングバーをすり抜けると塗布欠点となってしまうという問題を有する。
特開2001−276713号公報
そこで、本発明の課題は、上記のような従来技術の欠点を解消し、メタリングバーの撓み、振動による塗布スジや塗布むら及び支持体に起因する泡などによる塗布欠点の発生を防止するとともに、高速で走行するウェブ表面に均一な厚さの塗膜を精度良く形成することができるウェブの塗布方法および塗布装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係るウェブの塗布装置は、走行するウェブの表面に塗液を塗布し、該塗液を回転するメタリングバーで掻き均して所定の厚みに塗布するウェブの塗布装置において、前記メタリングバーのロッドバーの外径を40mm以上に大径化することにより剛性を高め、撓み、振動を抑え、泡、混入物などのすり抜けを防止することを特徴とするものである。また、メタリングバーを支持する支持手段を不要とし、支持体起因の発泡も排除することを特徴とするものである。
このウェブの塗布装置において、上記メタリングバーの大径化の手段としては、一般的に所定の撓み精度が得られる円柱ロッドの外周を所定の振動振幅精度まで加工、仕上げして用いる。
メタリングバーとしては、単なるロッドバー状のものも使用可能であるが、外周に計量機能を付加する目的で、外径が40mm以上の円柱ロッドの外周にワイヤーを螺旋状に巻き付けたもの又は、円柱ロッドに所定の深さ、幅の溝を設けたものを使用することが望ましい。また、上記のような本発明に係るウェブの塗布方法および塗布装置においては、メタリングバーの径を大径化することによりウェブの塗布幅内において、従来の支持体の必要がなくなる。
本発明に係るウェブの塗布方法は、上記のような塗布装置を用いてウェブに塗液を塗布することを特徴とする方法からなる。適用するウェブとしては特に限定されず、代表的なものとして熱可塑性樹脂フィルムが挙げられる。熱可塑性樹脂フィルムが二軸延伸フィルムからなる場合、ウェブへの塗液の塗布は、二軸延伸後のフィルムに対して行うことができることは勿論のこと、フィルム製膜工程において、一軸延伸後二軸延伸する逐次延伸の一軸延伸後二軸延伸前に、又は、同時二軸延伸の延伸前に、インラインコーティング工程として、行うこともできる。
メタリングバーの外径を40mm以上に大径化することで、塗布処理中のメタリングバーの撓み量、および振動振幅をそれぞれ0.1mm以下にすることができ、従来のメタリングバーに比べ、メタリングバー振動に起因する塗布スジや塗布むら等の塗布欠点の発生を防止することができる。さらに塗布幅内に支持体を不要とするため、支持体起因の塗布欠点を防止することができ、高速で走行するウェブ表面に均一な厚さの塗膜を精度良く形成することができる。
また、本発明により高品位のフィルムを提供することが可能となり、生産性が向上する。
以下に本発明の望ましい実施の形態を図面に参照しながら説明する。本発明におけるウェブとしては、熱可塑性樹脂フィルム、紙、皮革、不織布、織物、編物などのシート状物を用いることができ、本発明は特に熱可塑性樹脂フィルムに適用する場合に有用である。
本発明に係るウェブの塗布装置は、走行するウェブの表面に塗液を塗布し、該塗液を回転するメタリングバーで掻き均して所望の厚みにするウェブの塗布装置である。ここで、掻き均すとは、まずウェブの表面に塗液を規定塗布量よりも過剰気味に塗布し、次いで回転するメタリングバーでこの塗布された塗液を規定厚さになるように余剰塗液のみを掻き落とすとともに均して、所定の均一な厚さの塗膜をウェブ上に形成するものである。
図1は、本発明の一実施態様に係る塗布装置を走行するウェブ1の側面からみた概略図であり、本実施態様ではウェブ1は熱可塑性樹脂フィルムからなる。図2は、この塗布装置に設けられる、本発明に係るメタリングバー支持手段の概略正面図を示している。
図1に示すように、前工程から繰り出されたウェブ1(熱可塑性樹脂フィルム)は、ファウンテン方式の塗布ノズル2より、ウェブ1の片面(本実施態様では下面)に、所定の塗布幅にて塗液3が塗布される。塗布ノズル2の下流側には、ウェブ1の幅方向に延びるメタリングバー4を有する塗布装置が配置されている。メタリングバー4によって、ウェブ1に塗布された塗液3から余剰の塗液が掻き取られるとともに、掻き均され、所定厚みに塗液が計量されて、ウェブ1に所定厚みの塗膜が形成された状態で次工程に送られる。
メタリングバー4は、両端部で軸受け9により回転自在に回転できるように支持されており、ウェブ1の表面に擦り傷を発生させないため、ウェブ1の走行方向に、ウェブの走行速度とほぼ同速で回転していることが好ましい。本実施態様では、メタリングバー4は走行するウェブとの摩擦力によって回転する、いわゆる従動回転の状態であるが、駆動装置によって回転させてもよい。また、ウェブの傷があまり問題にならない用途の場合には、メタリングバーをウェブの走行速度より遅く回転させたり、あるいは、逆向きに回転させてもよい。
メタリングバー4は撓みおよび振動により、泡、混入物などがメタリングバーの上流側から下流側にすり抜け、それらに起因した塗布欠点が発生することから、撓みが少なく、高真直度のもので、かつ回転時の振動振幅も少ないことが求められる。本発明においては、メタリングバー4の外径を40mm以上、好ましくは40〜80mmの円柱ロッドを採用することで、撓み量、および振動振幅をそれぞれ、0.1mm以下にすることができる。該撓み、振動振幅は小さいほど好ましく0mmであることがさらに好ましい。また、外径が80mmを超えるとメタリングバーとウェブ間のメニスカス(メタリングバー下流側においてウェブとメタリングバーの間に形成される塗液の曲面)が不安定にあり、塗布スジが発生する。
撓み量の測定はメタリングバーの両端部を支持体(ローラ、Vブロックなど)で受け、安定した作業台上に設置し、センター位置にダイアルゲージ付き測定器を置き、0点設定する。その後、重さ26kgの錘をメタリングバーの長さ方向4等分の位置に設置し、撓み量を測定した。
振動振幅の測定は撓み量の測定法と同様、メタリングバーの両端部を支持した状態で、安定した作業台上に設置し、センター位置にダイアルゲージ付き測定器を置き、0点調整する。その後、メタリングバーを回転させ無負荷時の芯振動振幅を測定した。
上記メタリングバー4の材質は曲げ剛性を高め、撓みを小さくするため、縦弾性係数が150〜300GPaの範囲のものが採用でき、具体的にはステンレス鋼の他、炭素鋼、Cr鋼などが採用できる。
なお、縦弾性係数は、引張試験において試験片に連続的に増加する一軸引張荷重を加えられ、荷重と同時に試験片の伸びも測定され、荷重−伸び曲線が記録される。この荷重−伸び曲線から求めた応力−ひずみ曲線において応力とひずみが比例関係を示す勾配θから縦弾性係数が求められる(引張試験方法JIS Z 2241−1968)。
また、メタリングバー4は円柱ロッドの外周に、外径0.01〜1mm程度のワイヤが螺旋状に密に巻き付けられたものから構成されていることが好ましい。例えば、外径40mm、長さ1600mmのステンレス製丸棒(縦弾性係数:200GPa)の外周面に深さ0.01〜0.1mm程度の溝を設けたものに構成することで、撓み、振動振幅を0.1mm以下にすることができる。メタリングバー4においては、さらに、ワイヤの外周面にクロム等の硬質金属のメッキ層が設けられているものであってもよい。このようなメッキ層を設ければ、メタリングバー4の耐摩耗性を向上し、寿命を延長することができる。
また、上記大径メタリングバーの製作方法としては、円柱ロッドを加工することが一般的であるが、円柱ロッドの場合、長さによって重量増加による作業効率の低下の問題を有する。従って、円柱ロッドではなく、大径メタリングバーとして所定の厚みの中空パイプを加工して用いることもできる。ただし、同径に対して中空パイプのほうが円柱ロッドより撓みが大きくなるため中空パイプを用いる場合、円柱ロッドと同レベルの撓み精度を得るためにはパイプの外径を50〜80mm、厚みを3mm以上にすることが好ましい。例えば、外径50mm、厚み3mmの中空パイプを使用することで撓み、振動振れをそれぞれ0.1mm以下に抑えることができる。
また、本発明においては、メタリングバー4の長さ方向における両端の支持手段において、両端支持、両端固定、片端支持+片端固定が挙げられる。このうち、撓みが少ない両端固定とすることが好ましい。また、メタリングバーの撓み、振動振幅をさらに少なく(それぞれ0.05mm以下)にするための支持形態としてベアリングによる両端固定に加えて、塗布幅外に支持手段を少なくても1個設置することも可能である。その際、支持体の高さ調整精度によるメタリングバーの振動が問題になりえることから支持体は塗布幅外に2個以下にすることが好ましい。
また、大径メタリングバーの両端はメタリングバーの外径より小さい外径を有する段付きの軸受け部10にして、該段付きの軸受け部10により自由自在に回転できるようにすることが好ましい。また、大径メタリングバーとして中空パイプを用いる場合、例えば、大径メタリングバーは中空パイプと段付きフランジ部からなる機構を有することが好ましい。
また、ウェブの走行方向において、スライド台7が傾斜するように加工することで、メタリングバーから落下する塗液をスムーズに導き、塗液落下による泡の混入を防止することができる。
以上のウェブの塗布装置を用いて、熱可塑性フィルムに塗液を塗布した結果を説明する。
実施例1
本実施例1では図1において、ウェブ1は矢印方向に走行している、厚み50mm、幅が1400mmのポリエステルフィルムであり、メタリングバーの上流側に設置したファウンテン塗布方法のノズルにより、その片面に粘度が0.03Pa・s(30cP)の低融点ポリエステル水溶液である塗液を60m/分で塗布した。メタリングバーは外径40mm、長さ1600mmのステンレス製の丸棒材(縦弾性係数:200GPa)に、線経が0.1mmのワイヤーを巻きまわし、さらに厚さ3mmの硬質クロムメッキを施して構成した。また、メタリングバーの長手方向には一切支持体を置かず、両端部は固定した(軸受けにより自由自在に回転可)。
本実施例1では図1において、ウェブ1は矢印方向に走行している、厚み50mm、幅が1400mmのポリエステルフィルムであり、メタリングバーの上流側に設置したファウンテン塗布方法のノズルにより、その片面に粘度が0.03Pa・s(30cP)の低融点ポリエステル水溶液である塗液を60m/分で塗布した。メタリングバーは外径40mm、長さ1600mmのステンレス製の丸棒材(縦弾性係数:200GPa)に、線経が0.1mmのワイヤーを巻きまわし、さらに厚さ3mmの硬質クロムメッキを施して構成した。また、メタリングバーの長手方向には一切支持体を置かず、両端部は固定した(軸受けにより自由自在に回転可)。
実施例2
本実施例2は厚み50mm、幅が1400mmのポリエステルフィルムであり、メタリングバーの上流側に設置したファウンテン塗布方法のノズルにより、その片面に粘度が0.03Pa・s(30cP)の低融点ポリエステル水溶液である塗液を60m/分で塗布した。メタリングバーは外径60mm、長さ1600mmのステンレス製の丸棒材(縦弾性係数:200GPa)に、線経が0.1mmのワイヤーを巻きまわし、さらに厚さ3mmの硬質クロムメッキを施して構成した。また、メタリングバーの長手方向には一切支持体を置かず、両端部は固定した(軸受けにより自由自在に回転可)。
本実施例2は厚み50mm、幅が1400mmのポリエステルフィルムであり、メタリングバーの上流側に設置したファウンテン塗布方法のノズルにより、その片面に粘度が0.03Pa・s(30cP)の低融点ポリエステル水溶液である塗液を60m/分で塗布した。メタリングバーは外径60mm、長さ1600mmのステンレス製の丸棒材(縦弾性係数:200GPa)に、線経が0.1mmのワイヤーを巻きまわし、さらに厚さ3mmの硬質クロムメッキを施して構成した。また、メタリングバーの長手方向には一切支持体を置かず、両端部は固定した(軸受けにより自由自在に回転可)。
実施例3
本実施例3は厚み50mm、幅が1400mmのポリエステルフィルムであり、メタリングバーの上流側に設置したファウンテン塗布方法のノズルにより、その片面に粘度が0.03Pa・s(30cP)の低融点ポリエステル水溶液である塗液を60m/分で塗布した。メタリングバーは外径50mm、厚み3mm、長さ1600mmのステンレス製の中空パイプ(縦弾性係数:200GPa)に、線経が0.1mmのワイヤーを巻きまわし、さらに厚さ3mmの硬質クロムメッキを施して構成した。また、メタリングバーの長手方向には一切支持体を置かず、両端部は固定した(軸受けにより自由自在に回転可)。
本実施例3は厚み50mm、幅が1400mmのポリエステルフィルムであり、メタリングバーの上流側に設置したファウンテン塗布方法のノズルにより、その片面に粘度が0.03Pa・s(30cP)の低融点ポリエステル水溶液である塗液を60m/分で塗布した。メタリングバーは外径50mm、厚み3mm、長さ1600mmのステンレス製の中空パイプ(縦弾性係数:200GPa)に、線経が0.1mmのワイヤーを巻きまわし、さらに厚さ3mmの硬質クロムメッキを施して構成した。また、メタリングバーの長手方向には一切支持体を置かず、両端部は固定した(軸受けにより自由自在に回転可)。
比較例1
比較例1は厚み50mm、幅が1400mmのポリエステルフィルムであり、メタリングバーの上流側に設置したファウンテン塗布方法のノズルにより、その片面に粘度が0.03Pa・s(30cP)の低融点ポリエステル水溶液である塗液を60m/分で塗布した。メタリングバーは外径が12mm、長さ1600mmのステンレス製の丸棒材に、線経が0.1mmのワイヤーを巻きまわし、さらに厚さ3mmの硬質クロムメッキを施して構成した。また、メタリングバー長手方向の塗布幅内等配3箇所にローラ機構の支持体を設置し、両端部は固定した(軸受けにより回転可能)。
比較例1は厚み50mm、幅が1400mmのポリエステルフィルムであり、メタリングバーの上流側に設置したファウンテン塗布方法のノズルにより、その片面に粘度が0.03Pa・s(30cP)の低融点ポリエステル水溶液である塗液を60m/分で塗布した。メタリングバーは外径が12mm、長さ1600mmのステンレス製の丸棒材に、線経が0.1mmのワイヤーを巻きまわし、さらに厚さ3mmの硬質クロムメッキを施して構成した。また、メタリングバー長手方向の塗布幅内等配3箇所にローラ機構の支持体を設置し、両端部は固定した(軸受けにより回転可能)。
比較例2
比較例2は厚み50mm、幅が1400mmのポリエステルフィルムであり、メタリングバーの上流側に設置したファウンテン塗布方法のノズルにより、その片面に粘度が0.03Pa・s(30cP)の低融点ポリエステル水溶液である塗液を60m/分で塗布した。メタリングバーは外径30mm、長さ1600mmのステンレス製の丸棒材に、線経が0.1mmのワイヤーを巻きまわし、さらに厚さ3mmの硬質クロムメッキを施して構成した。また、メタリングバーの長手方向には一切支持体を置かず、両端部は固定した(軸受けにより回転可能)。
比較例2は厚み50mm、幅が1400mmのポリエステルフィルムであり、メタリングバーの上流側に設置したファウンテン塗布方法のノズルにより、その片面に粘度が0.03Pa・s(30cP)の低融点ポリエステル水溶液である塗液を60m/分で塗布した。メタリングバーは外径30mm、長さ1600mmのステンレス製の丸棒材に、線経が0.1mmのワイヤーを巻きまわし、さらに厚さ3mmの硬質クロムメッキを施して構成した。また、メタリングバーの長手方向には一切支持体を置かず、両端部は固定した(軸受けにより回転可能)。
実施例および比較例においてそれぞれ作成したサンプルについて、1m2当たりの塗布欠点の個数を目視で数えた。その結果を表1に、撓み、振動振幅の測定結果を表2に示す。
以上の結果より、メタリングバーを大径化し、支持体を不要とすることでメタリングバーの撓み、振動振幅による塗布スジや塗布ムラ等の塗布欠点もなく、また、支持体の摩耗屑や剪断による塗液の凝集物が塗液に混入することによる塗布欠点も少ない良好な製品を得た。
本発明は、熱可塑性樹脂フィルムの塗布装置および方法に限らず、紙、皮革、不織布、綿織物などのシート状物に応用することができる。たとえば、熱可塑性樹脂フィルムが二軸延伸フィルムからなる場合、ウェブへの塗液の塗布は、二軸延伸後のフィルムに対して行うことができるのは無論のこと、フィルム製造工程において、遂次延伸の一軸延伸後の二軸延伸前に、又は、同時に二軸延伸の延伸前に、インラインコーティング工程として行うことが好適であるが、その応用範囲は、これらに限られるものではない。
1: ウェブ
2: 塗布ノズル
3: 塗液
4: メタリングバー
5: 上流カバー
6: 下流カバー
7: スライド台
8: フレーム
9: 軸受け
10:段付きの軸受け部
2: 塗布ノズル
3: 塗液
4: メタリングバー
5: 上流カバー
6: 下流カバー
7: スライド台
8: フレーム
9: 軸受け
10:段付きの軸受け部
Claims (4)
- 走行するウェブの表面に塗液を塗布し、該塗液を回転するメタリングバーで掻き均して所望の厚みにするウェブの塗布装置において、前記メタリングバーの外径を40mm以上にすることを特徴とするウェブの塗布方法。
- 前記メタリングバーの長さ方向において、メタリングバーを支持する支持手段が、両端支持以外に少なくても1つ設置されていることを特徴とする請求項1に記載のウェブの塗布方法。
- 走行するウェブの表面に塗液を塗布し、該塗液を回転するメタリングバーで掻き均して所望の厚みにするウェブの塗布装置において、前記メタリングバーの外径を40mm以上にすることを特徴とするウェブの塗布装置。
- 前記メタリングバーの長さ方向において、メタリングバーを支持する支持手段が、両端支持以外に少なくても1つ設置されていることを特徴とする請求項3に記載のウェブの塗布装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008034162A JP2009189973A (ja) | 2008-02-15 | 2008-02-15 | ウェブの塗布方法および塗布装置 |
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Cited By (2)
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---|---|---|---|---|
KR101362806B1 (ko) * | 2013-09-12 | 2014-02-13 | 신광선 | 컨넥터 부식방지용 테이프 및 그 제조방법 |
CN115365081A (zh) * | 2022-08-03 | 2022-11-22 | 宜宾市亮雅新材料有限公司 | 一种离型膜均匀涂布设备 |
-
2008
- 2008-02-15 JP JP2008034162A patent/JP2009189973A/ja active Pending
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