JP2009189277A - 木質系バイオマスの処理方法、及び有機酸又はアルコールの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】木質系バイオマスに含まれるセルロース及び/又はヘミセルロースを、リグニン等の残査成分を排除して回収する。
【解決手段】木質系バイオマスをイオン液体に混合することで、主として当該木質系バイオマス由来のセルロース及び/又はヘミセルロースを当該イオン液体に溶解させる工程と、当該イオン液体から残査成分を分離する工程とを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、木質系バイオマスに含まれるセルロース及び/又はヘミセルロース成分を分離する木質系バイオマスの処理方法、及びセルロース及び/又はヘミセルロースを利用した有機酸又はアルコールの製造方法に関する。
地球温暖化を鑑みた場合、木質系バイオマスから製造されるエタノール等の石油代替資源に大きな期待が寄せられている。すなわち、木質系バイオマスは、エタノール等の有用なアルコールや有機酸の原料として有効に利用されている。木質系バイオマスは、主としてセルロース、ヘミセルロース及びリグニンから構成されている。木質系バイオマスからエタノール等液体燃料を製造するためには、セルロースやヘミセルロースを構成単糖にまで加水分解(糖化)し、発酵によって単糖をエタノールに変換する。
木質系バイオマスの単位量あたりのエタノール収率を向上させるには、セルロースやヘミセルロースを高収率に回収すること、セルロースやヘミセルロース以外の残査物質を、後の糖化工程及び発酵工程で極力排除することが挙げられる。特に残査物質のなかでもリグニンは、糖化及び発酵に対して阻害的に作用することが知られており、セルロースやヘミセルロースと確実に分離することが望まれていた。
ところで、特許文献1には、イオン液体にセルロースを溶解する技術が開示されている。すなわち、特許文献1に示すように、セルロースはイオン液体に溶解することができる。しかしながら、木質系バイオマスに含まれるセルロースやヘミセルロースをイオン液体に溶解させることができるのか、また木質系バイオマスに含まれるリグニンの挙動については何ら開示されていない。
特開2003-532567号公報
そこで、本発明は、上述したような実情に鑑み、木質系バイオマスに含まれるセルロース及び/又はヘミセルロースを、リグニン等の残査成分を排除して回収することができる木質系バイオマスの処理方法、及び当該木質系バイオマスの処理方法によって回収されたセルロース及び/又はヘミセルロースを用いた有機酸又はアルコールの製造方法を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するため、本発明者が鋭意検討した結果、木質系バイオマスに含まれるセルロース及び/又はヘミセルロースをイオン液体に溶解させることができ、残査成分と分離して回収できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
本発明は以下を包含する。
本発明に係る木質系バイオマスの処理方法は、木質系バイオマスをイオン液体に混合することで、主として当該木質系バイオマス由来のセルロース及び/又はヘミセルロースを当該イオン液体に溶解させる工程と、当該イオン液体から残査成分を分離する工程とを含む。
ここで上記残査成分にはリグニンが含まれており、本発明に係る木質系バイオマスの処理方法によればセルロース及び/又はヘミセルロースとリグニンとを分離することができる。
本発明に係る木質系バイオマスの処理方法において、上記イオン液体に木質系バイオマスを混合する条件を、セルロース及び/又はヘミセルロースを溶解させるとともに残査成分を溶解させない温度及び処理時間とすることが好ましい。また、本発明に係る木質系バイオマスの処理方法において、上記イオン液体に木質系バイオマスを混合する条件を、セルロース及び/又はヘミセルロースを溶解させるとともにセルロース及び/又はヘミセルロースが分解されない温度及び処理時間とすることが好ましい。
本発明に係る木質系バイオマスの処理方法において、上記イオン液体に木質系バイオマスを混合する条件を、100℃以下とすることができる。また、本発明に係る木質系バイオマスの処理方法において、上記イオン液体に木質系バイオマスを混合する条件を、110℃以下で10時間以内とすることができる。さらに、本発明に係る木質系バイオマスの処理方法において、上記イオン液体に木質系バイオマスを混合する条件を、110℃以下で8時間以内とすることができる。さらにまた、本発明に係る木質系バイオマスの処理方法において、上記イオン液体に木質系バイオマスを混合する条件を、120℃以下で3時間以内とすることができる。
本発明に係る木質系バイオマスの処理方法において、上記イオン液体がイミダゾリウム化合物であることが好ましい。上記イミダゾリウム化合物としては、1-エチル-3-メチルイミダゾリウム塩を使用することができる。上記1-エチル-3-メチルイミダゾリウム塩としては、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムクロライドを使用することができる。
本発明に係る木質系バイオマスの処理方法は、上記残査成分を除去した後のイオン液体に含まれるセルロース及び/又はヘミセルロースを糖化する工程を更に含むものであってもよい。さらに、本発明に係る木質系バイオマスの処理方法において、上記セルロース及び/又はヘミセルロース由来の糖成分を発酵する工程を更に含むものであってもよい。
一方、本発明に係る有機酸又はアルコールの製造方法は、上述した本発明に係る木質系バイオマスの処理方法により木質系バイオマスを処理して当該木質系バイオマス由来のセルロース及び/又はヘミセルロースを糖化する工程と、上記セルロース及び/又はヘミセルロース由来の糖成分を発酵する工程とを含む。ここで、アルコールとしてはエタノールを挙げることができる。
本発明に係る木質系バイオマスの処理方法によれば、木質系バイオマスに含まれるセルロース及び/又はヘミセルロースを残査成分から確実に分離して回収することができる。換言すれば、本発明に係る木質系バイオマスの処理方法によれば、木質系バイオマスから残査成分を除いてセルロース及び/又はヘミセルロースを選択的に回収することができる。
また、本発明に係る有機酸又はアルコールの製造方法によれば、糖化工程や発酵工程に阻害的に作用するリグニン等の残査成分を確実に排除し、セルロース及び/又はヘミセルロースを効率的に糖化及び発酵することができ、有機酸又はアルコールを効率的に製造することができる。
以下、本発明に係る木質系バイオマスの処理方法、及び有機酸又はアルコールの製造法を、図面を参照して詳細に説明する。
木質系バイオマスとは、セルロース繊維の結晶構造とリグニンとの複合体を含むバイオマスを意味している。すなわち、木質系バイオマスは、セルロースと、ヘミセルロースと、リグニン等から構成されている。木質系バイオマスには、間伐材、建築廃材、産業廃棄物、生活廃棄物、農産廃棄物、製材廃材及び林地残材及び古紙等の廃棄物が含まれる。また、木質系バイオマスとしては、段ボール、古紙、古新聞、雑誌、パルプ及びパルプスラッジ等も含まれる。さらに木質系バイオマスとしては、おが屑や鉋屑等の製材廃材、林地残材又は古紙等を粉砕、圧縮し、成型したペレットも含む意味である。特に木質系バイオマスとしては、如何なる形状で使用しても良いが、微細化して使用することが好ましい。詳細を後述するが、木質系バイオマスを微細化して使用することによってセルロース及び/又はヘミセルロースの選択的な溶解効率が向上するからである。
本発明においては、木質系バイオマスに含まれるセルロース及び/又はヘミセルロースを選択的に溶解させるため、溶媒としてイオン液体を使用する。すなわち、木質系バイオマスにイオン液体を所定の条件(温度及び処理時間)で作用させることによって、木質系バイオマスに含まれるセルロース及び/又はヘミセルロースを溶解させることができる。このとき、木質系バイオマスに含まれるセルロース及び/又はヘミセルロースを溶解させるのに適用可能なイオン液体としては、特に限定されず、イミダゾリウム系イオン液体、ピリジン系イオン液体、脂環族アミン系イオン液体及び脂肪族アミン系イオン液体を使用することができる。これらイオン液体として使用する化合物としては、木質系バイオマスに含まれるセルロース及び/又はヘミセルロースの溶解度を考慮して適宜選択することができる。セルロース及び/又はヘミセルロースの溶解度という観点からは、イミダゾリウム化合物から構成されるイミダゾリウム系イオン液体を使用することが好ましい。特に、イミダゾリウム化合物としては、1,3−ジアルキルイミダゾリウム塩を使用することがより好ましい。1,3−ジアルキルイミダゾリウム塩のなかでも、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロライドを使用することが最も好ましい。
なお、イミダゾリウム化合物としては、1,3−ジアルキルイミダゾリウム塩及び1,2,3−トリアルキルイミダゾリウム塩を挙げることができる。具体的に1,3−ジアルキルイミダゾリウム塩としては、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムブロマイド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム(L)−乳酸塩、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムヘキサフルオロリン酸塩、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロホウ酸塩、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムヘキサフルオロリン酸塩、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロホウ酸塩、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルホン酸塩、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム(L)−乳酸塩、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムブロマイド、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムヘキサフルオロリン酸塩、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロホウ酸塩、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルホン酸塩、1−オクチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−オクチル−3−メチルイミダゾリウムヘキサフルオロリン酸塩、1−デシル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−ドデシル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−テトラデシル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−ヘキサデシル−3−メチルイミダゾリウムクロライド、1−オクタデシル−3−メチルイミダゾリウムクロライドなどが挙げられる。1,2,3−トリアルキルイミダゾリウム塩としては、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムブロマイドや1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムクロライド、1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムブロマイド、1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムクロライド、1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムテトラフルオロホウ酸塩、1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルホン酸塩、1−ヘキシル−2,3−ジメチルイミダゾリウムブロマイド、1−ヘキシル−2,3−ジメチルイミダゾリウムクロライド、1−ヘキシル−2,3−ジメチルイミダゾリウムトラフルオロホウ酸塩、1−ヘキシル−2,3−ジメチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルホン酸塩などが挙げられる。
また、ピリジニウム系イオン液体としては、エチルピリジニウム塩、ブチルピリジニウム塩、ヘキシルピリジニウム塩等が挙げられる。具体的には、エチルピリジニウム塩としては、1−エチルピリジニウムブロマイド及び1−エチルピリジニウムクロライドを挙げることができる。ブチルピリジニウム塩としては、1−ブチルピリジニウムブロマイド、1−ブチルピリジニウムクロライド、1−ブチルピリジニウムヘキサフルオロリン酸塩、1−ブチルピリジニウムテトラフルオロホウ酸塩及び1−ブチルピリジニウムトリフルオロメタンスルホン酸塩等が挙げられる。ヘキシルピリジニウム塩としては、1−ヘキシルピリジニウムブロマイド、1−ヘキシルピリジニウムクロライド、1−ヘキシルピリジニウムヘキサフルオロリン酸塩、1−ヘキシルピリジニウムテトラフルオロホウ酸塩及び1−ヘキシルピリジニウムトリフルオロメタンスルホン酸塩等を挙げることができる。
さらに、脂環族アミン系イオン液体としては、N,N,N−トリメチル−N−プロピルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、N−メチル−N−プロピルピペリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、N,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド及びN,N−ジエチル−N−メチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウムテトラフルオロホウ酸塩等を挙げることができる。
また、上述したようにイミダゾリウム系イオン液体、ピリジン系イオン液体、脂環族アミン系イオン液体及び脂肪族アミン系イオン液体において、アニオンは無機アニオン及び有機アニオンのいずれであってもよい。無機アニオンとしては、例えばCl-、Br-、I-、NO3 -、BF4 -、PF6 -、AlCl4 -を挙げることができる。また、有機アニオンとしては、CH3SO3 -、CH3CH(OH)COO-、乳酸イオン、CH3COO-、CH3OSO3 -、CF3SO3 -、(CF3SO2)2N-、(C2F5SO2)2N-等を挙げることができる。特に、アニオンとしてはCl-を含むイオン液体或いはCH3COO-を含むイオン液体を使用することが好ましい。Cl-を含むイオン液体或いはCH3COO-を含むイオン液体は木質系バイオマスに含まれるセルロース及び/又はヘミセルロースの溶解速度が非常に速いためである。
ところで、本発明に係る木質系バイオマスの処理方法は、木質系バイオマスに含まれるセルロース及び/又はヘミセルロースを、リグニン等の残査成分から分離するものである。木質系バイオマスに上述したイオン液体を作用させると、先ずセルロース及び/又はヘミセルロースが選択的にイオン液体中に溶解する。このとき、処理温度が一定の条件下においては、処理時間が長くなるほどセルロース及び/又はヘミセルロースの回収率が高くなるが、処理時間が長くなりすぎるとセルロース及びヘミセルロースが分解されグルコースやキシロースといった単糖を経て、さらに低分子化される虞がある。また、処理時間が一定の条件下において、処理温度が高くなるとセルロース及び/又はヘミセルロースの回収率が高くなるが、処理温度が高すぎるとセルロース及びヘミセルロースが分解されグルコースやキシロースといった単糖を経て、さらに低分子化される虞がある。グルコースやキシロースといった単糖類が低分子化されると、詳細を後述する微生物を利用した発酵工程において炭素源として利用できないのみならず、単糖の過分解物が発酵を阻害することとなり目的生産物の収率が著しく低下してしまう。したがって、木質系バイオマスをイオン液体で処理する際には、イオン液体中でセルロース及び/又はヘミセルロースが単糖よりも低分子化しないような反応条件(反応温度及び反応時間)とすることが好ましい。
なお、上述したように、本発明に係る木質系バイオマスの処理方法においては、処理温度や処理時間を適宜設定することによって、溶解したセルロース及び/又はヘミセルロースを単糖類まで低分子化することができる。すなわち、本発明に係る木質系バイオマスの処理方法は、処理温度や処理時間を適宜設定することによって、後述する糖化工程の一部を担うこともできる。
また、セルロース及びヘミセルロース以外の含有成分、例えばリグニン等の残査成分は、セルロース及びヘミセルロースよりも遅れてイオン液体に溶解する。すなわち、処理温度が一定の条件下においては、処理時間が長くなるほどセルロース及び/又はヘミセルロースの回収率が高くなるが、処理時間が長くなりすぎるとリグニンがイオン液体に溶解する虞がある。また、処理時間が一定の条件下において、処理温度が高くなるとセルロース及び/又はヘミセルロースの回収率が高くなるが、処理温度が高すぎるとリグニンがイオン液体に溶解する虞がある。したがって、木質系バイオマスをイオン液体で処理する際には、イオン液体中にリグニンが溶解しないような反応条件(反応温度及び反応時間)とすることが好ましい。
また、木質系バイオマスに含まれるセルロース及び/又はヘミセルロースの溶解度は、イオン液体の種類によって異なる。よって、使用するイオン液体の種類に応じて、処理温度及び処理時間を適宜設定することが好ましい。具体的に、処理温度としては100℃以下とすることが好ましい。処理温度が100℃以下である場合には、リグニン等の残査成分がイオン液体に殆ど溶解することなく、セルロース及び/又はヘミセルロースを選択的に溶解させることができる。
また、処理温度が110℃以下で処理時間が10時間以内であることが好ましい。処理温度が110℃以下で処理時間が10時間以内である場合には、リグニン等の残査成分がイオン液体に殆ど溶解することなく、セルロース及び/又はヘミセルロースを選択的に溶解させることができる。さらに、処理温度が110℃以下で処理時間が8時間以内であることがより好ましい。処理温度が110℃以下で処理時間が8時間以内である場合には、リグニン等の残査成分がイオン液体に殆ど溶解することなく、且つ、セルロース及び/又はヘミセルロースが単糖よりも低分子化することを防止することができ、セルロース及び/又はヘミセルロースを選択的に且つ高い回収率で溶解させることができる。
さらにまた、処理温度が120℃以下で処理時間が3時間以内とすることもできる。処理温度が120℃以下で処理時間が3時間以内である場合には、リグニン等の残査成分がイオン液体に殆ど溶解することなく、セルロース及び/又はヘミセルロースを選択的に且つ短時間で溶解させることができる。
以上のように、本発明に係る木質系バイオマスの処理方法によれば、イオン液体中にセルロース及び/又はヘミセルロースを選択的に溶解させることで、木質系バイオマスに含まれるセルロース及び/又はヘミセルロースをリグニン等の残査成分から分離することができる。なお、木質系バイオマスをイオン液体によって処理する際には、必要に応じて撹拌、超音波照射及びボルテックシング等により混合してもよい。
木質系バイオマスをイオン液体によって処理した後、残査成分は、遠心分離やろ過といった従来公知の固液分離操作によって除去することができる。残査成分を分離した後、イオン液体に溶解したセルロース及び/又はヘミセルロースは、そのままの状態で後述する糖化工程に供されても良いし、そのままの状態で保存してもよい。すなわち、本発明に係る木質系バイオマスの処理方法は、後述する糖化工程及び発酵工程等の前処理という位置づけでもよいが、木質系バイオマスからのセルロース及び/又はヘミセルロースの抽出方法や、木質系バイオマスを用いたセルロース及び/又はヘミセルロースの製造方法ということもできる。図1に、本発明に係る木質系バイオマスの処理方法を、有機酸又はアルコールの製造方法適用した際のフローチャートを例示する。
また、本発明に係る木質系バイオマスの処理方法は、セルロース及び/又はヘミセルロースを糖化することで得られる単糖類及びオリゴ糖類を製造する方法に適用することもできる。すなわち、セルロース及び/又はヘミセルロースから単糖類及び/又はオリゴ糖類を製造する際に、本発明に係る木質系バイオマスの処理方法を糖化工程の前処理工程として適用することができる。
セルロース及び/又はヘミセルロースを糖化する糖化工程は、従来公知の手法を適宜適用することができる。糖化工程では、セルロースをグルコース等の単糖に加水分解し、ヘミセルロースをグルコース、キシロース及びアラビノース等の単糖に加水分解する。具体的に、糖化工程としては、従来公知の希硫酸等を使用した酸糖化方法、セルラーゼ等の酵素を使用した酵素糖化方法のいずれも適用することができる。なお、糖化工程においては、セルロース及び/又はヘミセルロースに由来するオリゴ糖が含まれている状態で酸加水分解反応を又は酵素加水分解反応を終了してもよい。この場合、糖化工程後の溶液には、上述した単糖の他にオリゴ糖も含まれることとなる。
また、糖化工程の後、イオン液体に含まれる単糖類やオリゴ糖を分離する処理を行っても良い。単糖類及びオリゴ糖類を分離した後のイオン液体は、再利用することができる(図1参照)。
一方、発酵工程とは、糖化工程によって得られた単糖及び/又はオリゴ糖を基質として微生物により所望の物質を製造する工程である。ここで、発酵工程は、エタノール等のアルコールを発酵により製造するものであっても良いが、乳酸等の有機酸を製造するものであっても良い。エタノール以外のアルコールとしては、プロパノール、ブタノール及びグリセリン等を発酵により製造することができる。乳酸以外の有機酸としては、酢酸、クエン酸、蓚酸、コハク酸、β−ヒドロキシ酪酸及び3−ヒドロキシプロピオン酸等を発酵により製造することができる。
発酵工程で使用する微生物としては、糖化工程で得られた単糖類及び/又はオリゴ糖類を利用して目的生産物を何ら限定されない。例えば、エタノールを目的生産物とする場合には、サッカロミセス セルビシエ(Saccharomyces cerevisiae)及びシゾサッカロミセス ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)などが挙げられる。また、エタノールを目的生産物とする場合には、単糖類やオリゴ糖を基質としてエタノールを生合成するのに必要な遺伝子群を導入した大腸菌等の細菌を使用することもできる。また、乳酸を目的生産物とする場合には、従来公知の乳酸生産菌、例えば、Lactobacillus属に属する細菌を例示することができる。また、単糖類やオリゴ糖を基質として乳酸を生合成するのに必要な遺伝子群を導入した大腸菌や酵母等を使用することもできる。
なお、発酵工程において、上記単糖類の過分解物は微生物による発酵を阻害する因子として知られている。上述した本発明に係る木質系バイオマスの処理方法においては、木質系バイオマスのイオン液体による処理時間及び/又は処理温度を、グルコースやキシロースといった単糖類が低分子化しない範囲とすることができる。したがって、上記目的生産物の製造方法において、本発明に係る木質系バイオマスの処理方法を適用することにより発酵効率を低下させることなく、目的生産物の生産性を向上させることができる。
また、発酵工程の終了後、目的生産物を従来公知の手法によって回収・精製することができる。例えば、エタノールを目的生産物とする場合、蒸留、浸透気化膜等の公知の方法を適用することができる。
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明の技術的範囲は以下の実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
本実施例では、イオン液体として1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロライドを使用し、木質系バイオマスに含まれるセルロース及びヘミセルロースを当該イオン液体に溶解する実験を各種処理条件下で行った。
具体的には、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロライド3gを丸底フラスコに入れ、所定の処理温度(100℃、110℃若しくは120℃)で加熱後、絶乾ブナ木粉0.09gを投入し撹拌した。処理開始直後(処理時間0時間とする)から25時間経過するまでの間、イオン液体中の固形分をサンプリングし、固形分に含まれるセルロース、ヘミセルロース及びリグニンを定量した。具体的には、得られた固形分を72%硫酸を用いて室温にて2時間処理した後、水を加えて硫酸濃度を3%まで希釈した。これをオートクレーブを用いて121℃にて1時間処理し、得られた残査をリグニンとして定量した。また、可溶分をセルロース及びヘミセルロースとして定量した。
100℃、110℃若しくは120℃で処理した際の、固形分に含まれるセルロース、ヘミセルロース及びリグニンの定量結果を図2(A)〜(C)に示す。図2(A)は処理温度を100℃とした時の結果を示し、図2(B)は処理温度を110℃としたときの結果を示し、図2(C)は処理温度を120℃とした時の結果を示す。
図2(A)に示すように、処理温度を100℃としたときには、イオン液体中にリグニンが殆ど溶解することなく、セルロース及び/又はヘミセルロースを選択的に溶解できることが判る。この結果から、処理温度を100℃としたときには、木質系バイオマスに含まれるセルロース及び/又はヘミセルロースを、リグニン等の残査成分から確実に分離できることが明らかとなった。また、図2(A)に示すように、処理時間を10時間以上、好ましくは15時間以上、より好ましくは20時間以上とすることによって、リグニン等の残査成分を溶解することなく、セルロース及び/又はヘミセルロースの回収率を向上できることが判る。
また、図2(B)に示すように、処理温度を110℃としたときには、処理時間を10時間以内とすることにより、イオン液体中にリグニンが殆ど溶解することなく、セルロース及び/又はヘミセルロースを選択的に溶解できることが判る。
さらに、図2(C)に示すように、処理温度を120℃としたときには、処理時間を3時間以内とすることにより、イオン液体中にリグニンが殆ど溶解することなく、セルロース及び/又はヘミセルロースを選択的に溶解できることが判る。
〔実施例2〕
実施例2では、表1に示す各種イオン液体についてセルロース及び/又はヘミセルロース等の溶解効率を検討した。
具体的には、表1示す各種イオン液体3gを丸底フラスコに入れ、120℃で加熱後、0.09gの絶乾ブナ木粉を投入し撹拌した。8時間後、1,3‐ジメチル‐2‐イミダゾリジノン(DMI)を30mL投入し、一昼夜撹拌した。その後ろ過し、十分なDMIで洗浄後、さらに十分な蒸留水にて洗浄を行った。得られた残渣を105℃で24時間乾燥し、残渣量を求めた。残査量から残査率を算出した結果を表1に併せて示す。
Figure 2009189277
表1に示すように、実施例1で使用した1−エチル−3−メチルイミダゾリウムクロライドに限定されず、種々のイオン液体を用いて木質系バイオマスからセルロース及び/又はヘミセルロースを溶解できることが明らかとなった。また、表1に示すように、アニオンとしてCl-を含むイオン液体或いはCH3COO-を含むイオン液体を使用した場合には、残査率が低い値を示しており、セルロース及びヘミセルロース等の成分の溶解効率が優れることが判る。
〔実施例3〕
実施例3では、イオン液体に溶解したセルロース及び/又はヘミセルロースの挙動、及び/イオン液体における単糖の低分子化について検討した。
先ず、3gの1‐エチル‐3‐メチルイミダゾリウムクロライド([emim][Cl])を丸底フラスコに入れ、90〜120℃で加熱し[emim][Cl]を溶解させた後、0.09g(絶乾重量)のブナ木粉を投入し撹拌した。所定時間で125μLサンプリングし、これを1250μL のジメチルスルホキシド(DMSO)と混合した。これを0.45μmのフィルターでろ過後、GPC分析を行った。分析条件は、カラム:SB803 HQ (Shodex製)、カラム温度:60℃、溶離液:DMSO、流速:0.3mL/min検出器:RID及びUV(280nm)とした。また、スタンダードとして分子量の異なるプルランを用いた。
図3に処理温度を100℃とした時の結果を示した。12時間以降、ピークが低分子のほうへシフトしていることが分かる。24時間処理後では分子量約6000以下のもの多く得られている。図4に処理温度を110℃とした時の結果を示した。8時間処理では、ピークは6000以下にまでシフトし、分子量180にピーク(グルコースに相当するピーク)が観察され、急激に低分子化が起きていることが分かる。また、20〜24時間ではさらに低分子化が進んでおり、分子量180に大きなピーク(グルコースに相当するピーク)が見られる。図5に処理温度を120℃とした時の結果を示した。3時間から8時間の間で、急激な低分子化が起きており、8時間においても分子量180の明瞭なピークが確認できる。20時間〜24時間では高分子はほとんど検出されなかった。すなわち、この状態では、イオン液体可溶部には、グルコース(モノマー)及びオリゴマー程度のものしか存在していないと考えられた。
以上の結果から、イオン液体は、木質系バイオマスに含まれるセルロース及び/又はヘミセルロースを、低分子化を伴いながら溶解していることが分かった。
次に、イオン液体に存在する単糖(グルコース及びキシロース)の安定性について検討した。具体的には、3gの1‐エチル‐3‐メチルイミダゾリウムクロライド([emim][Cl])を丸底フラスコに入れ、120℃で加熱し[emim][Cl]を溶解させた後、0.09g(絶乾重量)のグルコース又はキシロースを投入し撹拌した。所定時間で20μLサンプリングしこれを980μLの蒸留水に投入した0.45μmのフィルターでろ過後、HPLC分析を行った。分析条件は、カラム:KS-801(Shodex製)、カラム温度:80℃、溶離液:水、流速:1mL/min、検出器:RID及びUV(280nm)とした。
図6にHPLC分析の結果に基づいて算出したグルコース残存率及びキシロース残存率を示した。図6に示すように、処理温度を120℃としたときにグルコース及びキシロースともにイオン液体中での残存率は処理時間に伴って低下しており、安定に存在できないと言える。特に、キシロースは残存率の低下が著しく、8時間では完全に消失している。以上のようにグルコース及びキシロースは、イオン液体によって過分解されることが明らかとなった。
図4に示したように、木質系バイオマスをイオン液体で処理する際の処理温度が110℃で、処理時間が8時間を超える場合にセルロース及び/又はヘミセルロースはグルコースにまで分解されることが明らかとなった。また、図6に示したように、グルコースはイオン液体において過分解される。これらを総合考慮すると、グルコースやキシロース等の単糖を製造する場合、或いはこれら単糖を発酵に利用する場合などにおいては、木質系バイオマスをイオン液体で処理する際、単糖類の過分解を確実に防止するためには処理温度を110℃以下とし、且つ処理時間を8時間以内とすることが好ましいことが明らかとなった。
本発明に係る木質系バイオマスの処理方法を適用した有機酸又はアルコールの製造方法のフローチャートである。 木質系バイオマスを各種処理温度のイオン液体で処理した後、固形分に含まれるセルロース、ヘミセルロース及びリグニンの定量結果を示す特性図である((A)は100℃、(B)は110℃、(C)は120℃である)。 処理温度を100℃とした時の各処理時間におけるイオン液体可溶部のGPCクロマトグラフである。 処理温度を110℃とした時の各処理時間におけるイオン液体可溶部のGPCクロマトグラフである。 処理温度を120℃とした時の各処理時間におけるイオン液体可溶部のGPCクロマトグラフである。 HPLC分析の結果に基づいて算出した、イオン化液体中のグルコース残存率及びキシロース残存率を示す特性図である。

Claims (14)

  1. 木質系バイオマスをイオン液体に混合することで、主として当該木質系バイオマス由来のセルロース及び/又はヘミセルロースを当該イオン液体に溶解させる工程と、
    当該イオン液体から残査成分を分離する工程とを含む、木質系バイオマスの処理方法。
  2. 上記残査成分にはリグニンが含まれており、セルロース及び/又はヘミセルロースとリグニンとを分離することを特徴とする請求項1記載の木質系バイオマスの処理方法。
  3. 上記イオン液体に木質系バイオマスを混合する条件を、セルロース及び/又はヘミセルロースを溶解させるとともに残査成分を溶解させない温度及び処理時間とすることを特徴とする請求項1記載の木質系バイオマスの処理方法。
  4. 上記イオン液体に木質系バイオマスを混合する条件を、セルロース及び/又はヘミセルロースを溶解させるとともにセルロース及び/又はヘミセルロース由来の単糖類が分解されない温度及び処理時間とすることを特徴とする請求項1記載の木質系バイオマスの処理方法。
  5. 上記イオン液体に木質系バイオマスを混合する条件を、100℃以下とすることを特徴とする請求項1記載の木質系バイオマスの処理方法。
  6. 上記イオン液体に木質系バイオマスを混合する条件を、110℃以下で10時間以内とすることを特徴とする請求項1記載の木質系バイオマスの処理方法。
  7. 上記イオン液体に木質系バイオマスを混合する条件を、110℃以下で8時間以内とすることを特徴とする請求項1記載の木質系バイオマスの処理方法。
  8. 上記イオン液体に木質系バイオマスを混合する条件を、120℃以下で3時間以内とすることを特徴とする請求項1記載の木質系バイオマスの処理方法。
  9. 上記イオン液体がイミダゾリウム化合物であることを特徴とする請求項1記載の木質系バイオマスの処理方法。
  10. 上記イミダゾリウム化合物が1-エチル-3-メチルイミダゾリウム塩であることを特徴とする請求項9記載の木質系バイオマスの処理方法。
  11. 上記1-エチル-3-メチルイミダゾリウム塩が1-エチル-3-メチルイミダゾリウムクロライドであることを特徴とする請求項10記載の木質系バイオマスの処理方法。
  12. 上記残査成分を除去した後のイオン液体に含まれるセルロース及び/又はヘミセルロースを糖化する工程を更に含むことを特徴とする請求項1記載の木質系バイオマスの処理方法。
  13. 上記セルロース及び/又はヘミセルロース由来の糖成分を発酵する工程を更に含むことを特徴とする請求項12記載の木質系バイオマスの処理方法。
  14. 請求項1乃至13いずれか一項記載の木質系バイオマスの処理方法により木質系バイオマスを処理して当該木質系バイオマス由来のセルロース及び/又はヘミセルロースを糖化する工程と、
    上記セルロース及び/又はヘミセルロース由来の糖成分を発酵する工程とを含む、有機酸又はアルコールの製造方法。
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