JP2009187885A - 電池パック及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型・軽量化を実現でき、所望の機械的強度及び難燃性を有すると共に、異常時における安全性を向上させた電池パック及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】電池パックは、電池素子をフィルム状の電池素子外装部材で包装して成る非水電解質二次電池と、上記非水電解質二次電池の電圧及び電流を制御可能な保護回路基板と、上記非水電解質二次電池及び上記保護回路基板を外装する電池外装部材と、を備え、上記電池外装部材が、形状維持ポリマーと難燃剤とを含有し、上記電池外装部材の示差走査熱量測定によるガラス転移点が、45℃以上130℃以下である。
【選択図】なし

Description

本発明は、電池パック及びその製造方法に係り、更に詳細には、非水電解質二次電池とその保護回路基板とを、所定の形状維持ポリマーと難燃剤とを含有する電池外装部材で外装した電池パック及びその製造方法に関する。
近年、カメラ一体型ビデオテープレコーダや携帯電話、携帯用コンピューターなどのポータブル電子機器が多く登場し、その小型、軽量化が図られている。
それに伴い、電子機器のポータブル電源として、電池パック、特に高いエネルギー密度を実現できるリチウムイオン二次電池を用いた電池パックについて、小型、軽量化の開発が活発に進められている。
従来、電池缶に封入された電池素子を備えた二次電池とこの二次電池を過充電や過放電等から保護する電池保護回路とを一体に組み合わせ、外面に外部接続端子を設けて電池パックの中間完成品を形成し、この中間完成品を金型内に配置して、前記外部接続端子上に開口部を形成して全面が樹脂で被覆されるように金型内に溶融状態の樹脂を充填し、充填した樹脂を硬化させることにより所定寸法形状に外装体を形成する電池パックの外装体形成方法が提案されている(特許文献1参照。)。
特許第3614767号
しかしながら、上記特許文献1に記載の電池パックにおいては、電池素子の封入に金属缶を用いたものであり、機械的強度は確保できるものの、小型化や軽量化を十分に図ることができないという問題点があった。
そこで、本発明者らが、電池素子の封入にフィルム状の電池素子外装部材を用いる電池パックについて検討したところ、所定の形状維持ポリマーと難燃剤とを含有する電池外装部材を用いることなどにより、上記問題点を解決することができるだけでなく、異常時における安全性を向上させることができるという新たな知見を得た。
本発明は、このような知見に基づいてなされたものであり、その目的とするところは、小型・軽量化を実現でき、所望の機械的強度及び難燃性を有すると共に、異常時における安全性を向上させた電池パック及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、電池外装部材として、形状維持ポリマーと難燃剤とを含有し、示差走査熱量測定によるガラス転移点が45℃以上130℃以下であるものを適用することなどより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明の電池パックは、電池素子をフィルム状の電池素子外装部材で包装して成る非水電解質二次電池と、上記非水電解質二次電池の電圧及び電流を制御可能な保護回路基板と、上記非水電解質二次電池及び上記保護回路基板を外装する電池外装部材と、を備え、上記電池外装部材が、形状維持ポリマーと難燃剤とを含有し、上記電池外装部材の示差走査熱量測定によるガラス転移点が、45℃以上130℃以下である、ことを特徴とする。
また、本発明の電池パックの製造方法は、電池素子をフィルム状の電池素子外装部材で包装して成る非水電解質二次電池と、上記非水電解質二次電池の電圧及び電流を制御可能な保護回路基板と、上記非水電解質二次電池及び上記保護回路基板を外装する電池外装部材と、を備え、上記電池外装部材が、形状維持ポリマーと難燃剤とを含有し、上記電池外装部材の示差走査熱量測定によるガラス転移点が、45℃以上130℃以下である、電池パックの製造方法であって、上記非水電解質二次電池と上記保護回路基板を、成型用型内に配置し、次いで、形状維持ポリマー材料と難燃剤とを含有する電池外装部材材料を、上記成型用型内に注入し、しかる後、上記電池外装部材材料を硬化させて、上記電池外装部材を形成するに際し、上記電池外装部材は、硬化後の示差走査熱量測定によるガラス転移点が、45℃以上130℃以下であるものを用いる、ことを特徴とする。
本発明によれば、電池外装部材として、形状維持ポリマーと難燃剤とを含有し、示差走査熱量測定によるガラス転移点が45℃以上130℃以下であるものを適用することなどとしたため、小型・軽量化を実現でき、所望の機械的強度及び難燃性を有すると共に、異常時における安全性を向上させた電池パック及びその製造方法を提供することができる。
以下、本発明の電池パックの一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の電池パックの一実施形態を示す平面説明図(A)、縦断面説明図(B)及び横断面説明図(C)である。
同図に示すように、電池パック1は、電池素子をフィルム状の電池素子外装部材で包装して成る非水電解質二次電池10と、非水電解質二次電池10の電圧及び電流を制御可能な保護回路基板20と、非水電解質二次電池10及び保護回路基板20を外装する電池外装部材30とを備える。
[非水電解質二次電池]
図2は、図1に示す非水電解質二次電池を説明する分解斜視図である。
同図に示すように、この非水電解質二次電池10は、電池素子11がフィルム状の電池素子外装部材12に包装されて作製されるものであり、電池素子11は電池素子外装部材12に形成された凹部12a(空所12a)に収容され、その周辺部を封止される。
なお、本実施形態において、空所12aは、矩形板状をなす電池素子11の形状に対応して矩形板状の空間を有している。
図3は、図2に示す電池素子の構造を説明する斜視図である。
同図に示すように、この電池素子11は、帯状の正極111と、セパレータ113aと、正極111と対向して配された帯状の負極112と、セパレータ113bとを順に積層し、長手方向に巻回して形成されており、正極111及び負極112の両面にはゲル状非水電解質層114が形成されている。
電池素子11からは、正極111と接続された正極端子115a及び負極112と接続された負極端子115bが導出されており(以下、特定の端子を指定しない場合は電極端子115と適宜称する。)、正極端子115a及び負極端子115bには、後に包装する電池素子外装部材12との接着性を向上させるために、無水マレイン酸変性されたポリプロピレン(PPa)等の樹脂片であるシーラント116a及び116b(以下、特定のシーラントを指定しない場合はシーラント116と適宜称する。)が被覆されている。
以下、上述の非水電解質二次電池の構成要素につき詳細に説明する。
[正極]
正極は、正極活物質を含有する正極活物質層が正極集電体の両面上に形成されたものである。正極集電体は、例えばアルミニウム(Al)箔などの金属箔により構成される。
正極活物質層は、例えば正極活物質と、導電剤と、結着剤とを含有して構成される。ここで、正極活物質、導電剤、及び結着剤は、均一に分散していればよく、その混合比は問われない。
正極活物質としては、目的とする電池の種類に応じて、金属酸化物、金属硫化物又は特定の高分子を用いることができる。例えば、リチウムイオン電池を構成する場合、主として、次式(1)
LiMO…(1)
(式中のMは少なくとも1種の遷移金属を示し、xは電池の充放電状態によって異なるが、通常は0.05〜1.10である。)で表されるリチウムと遷移金属との複合酸化物を用いることができる。なお、リチウム複合酸化物を構成する遷移金属(M)としては、例えば、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)などを挙げることができる。
かかるリチウム複合酸化物として、具体的には、LiCoO、LiNiO、LiMn、LiNiCo1−y(0<y<1)等が挙げられる。
また、遷移金属元素の一部を他の元素に置換した固溶体も使用可能である。LiNi0.5Co0.5やLiNi0.8Co0.2等がその例として挙げられる。
これらのリチウム複合酸化物は、高電圧を発生でき、エネルギー密度が優れたものである。更に、正極活物質としてTiS、MoS、NbSe、V等のリチウムを有しない金属硫化物又は酸化物を使用してもよい。これらの正極活物質は、単独で又は複数種を混合して用いてもよい。
また、導電剤としては、例えばカーボンブラックやグラファイトなどの炭素材料等を用いることができる。更に、結着剤としては、例えばポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド等を用いることができる。
上述の正極活物質、結着剤及び導電剤を均一に混合して正極合剤とし、この正極合剤を例えばN−メチルピロリドン等の溶剤中に分散させてスラリー状にする。次いで、このスラリーをドクターブレード法などにより正極集電体上に均一に塗布した後、高温で乾燥させて溶剤を蒸発させ、プレスすることにより正極活物質層が形成される。
正極111は、正極集電体の一端部にスポット溶接又は超音波溶接で接続された正極端子115aを有している。この正極端子115aは金属箔や網目状のものが望ましいが、電気化学的及び化学的に安定であり、通電がとれるものであれば金属でなくとも問題はない。正極端子115aの材料としては、例えばアルミニウム等が挙げられる。
[負極]
負極は、負極活物質を含有する負極活物質層が、負極集電体の両面上に形成されたものである。負極集電体は、例えば銅(Cu)箔、ニッケル(Ni)箔又はステンレス箔などの金属箔により構成される。
負極活物質層は、例えば負極活物質と、必要に応じて導電剤と、結着剤とを含有して構成される。なお、負極活物質、導電剤及び結着剤については、正極活物質と同様に、その混合比は不問である。
負極活物質としては、リチウム金属、リチウム合金又はリチウムをドープ・脱ドープ可能な炭素材料又は金属系材料と炭素系材料との複合材料を用いることができる。
具体的にリチウムをドープ・脱ドープ可能な炭素材料としては、グラファイト、難黒鉛化炭素、易黒鉛化炭素等がある。より具体的には、熱分解炭素類、コークス類(ピッチコークス、ニードルコークス、石油コークス)、黒鉛類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体(フェノール樹脂、フラン樹脂等を適当な温度で焼成し炭素化したものである。)、炭素繊維、活性炭等の炭素材料を使用することができる。
更に、リチウムをドープ・脱ドープできる材料としては、ポリアセチレン、ポリピロール等の高分子やSnO等の酸化物を使用することができる。
また、リチウムを合金化可能な材料としては、多様な種類の金属等が使用可能であるが、スズ(Sn)、コバルト(Co)、インジウム(In)、アルミニウム、ケイ素(Si)及びこれらの合金がよく用いられる。金属リチウムを使用する場合は、必ずしも粉体を結着剤で塗布膜にする必要はなく、圧延したリチウム金属箔を集電体に圧着しても構わない。
結着剤としては、例えばポリフッ化ビニリデンやスチレンブタジエンゴム等を用いることができる。
上述の負極活物質、結着剤、導電剤を均一に混合して負極合剤とし、例えばN−メチルピロリドンやメチルエチルケトン等の溶剤中に分散させてスラリー状にする。次いで、正極と同様の方法により負極集電体上に均一に塗布した後、高温で乾燥させて溶剤を飛散させ、プレスすることにより負極活物質層が形成される。
負極112も正極111と同様に、集電体の一端部にスポット溶接又は超音波溶接で接続された負極端子115bを有しており、この負極端子115bは電気化学的及び化学的に安定であり、通電がとれるものであれば金属でなくとも問題はない。負極端子115bの材料としては、例えば銅、ニッケル等が挙げられる。
なお、正極端子115a及び負極端子115bは同じ方向、例えば図3に示すように電池素子11が矩形板状をなす場合には、その一辺(通常は短辺の1つ)、から導出されていることが好ましいが、短絡等が起こらず電池性能にも問題がなければ、どの方向から導出されていても問題はない。
また、正極端子115a及び負極端子115bの接続箇所は、電気的接触がとれているのであれば取り付ける場所、取り付ける方法は上記の例に限られない。
[非水電解質]
非水電解質としては、リチウムイオン二次電池に一般的に使用される電解質塩と非水溶媒が使用可能である。
非水溶媒としては、具体的には、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジプロピルカーボネート及びエチルプロピルカーボネート、又はこれらの炭酸エステル類の水素をハロゲンに置換した溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は1種類を単独で用いてもよいし、複数種を所定の組成で混合して用いてもよい。
また、電解質塩の一例であるリチウム塩としては、通常の電池電解液に用いられる材料を使用することが可能である。具体的には、LiCl、LiBr、LiI、LiClO、LiClO,LiBF、LiPF、LiNO、LiN(CFSO、LiN(CSO、LiAsF、LiCFSO、LiC(SOCF、LiAlCl、LiSiF等を挙げることができるが、酸化安定性の点からはLiPF、LiBFが望ましい。これらリチウム塩は単独で用いても複数種を混合して用いてもよい。
リチウム塩を溶解する濃度は、上記非水溶媒に溶解することができる濃度であれば問題はないが、リチウムイオン濃度が非水溶媒に対して0.4mol/kg〜2.0mol/kgの範囲であることが好ましい。
ゲル状の非水電解質を用いる場合は、液状である上述の非水電解質をマトリクスポリマでゲル化して用いる。
マトリクスポリマは、上記非水溶媒に上記電解質塩が溶解されてなる非水電解液に相溶可能であり、ゲル化できるものであればよい。このようなマトリクスポリマとしては、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリアクリロニトリル、及びポリメタクリロニトリルを繰り返し単位に含むポリマーが挙げられる。このようなポリマーは、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
その中でも特に好ましいのは、マトリクスポリマとして、ポリフッ化ビニリデン又はポリフッ化ビニリデンにヘキサフルオロプロピレンが7.5質量%以下の割合で導入された共重合体である。
かかるポリマーは、通常、数平均分子量が5.0×10〜7.0×10(50万〜70万)の範囲であるか、又は重量平均分子量が2.1×10〜3.1×10(21万〜31万)の範囲にあり、固有粘度が1.7〜2.1dl/gの範囲にある。
[セパレータ]
セパレータは、例えばポリプロピレン(PP)若しくはポリエチレン(PE)などのポリオレフィン系の材料から成る多孔質膜、又はセラミック製の不織布などの無機材料から成る多孔質膜により構成され、これらの2種以上の多孔質膜を積層した構造としてもよい。中でも、ポリエチレン、ポリプロピレンの多孔質フィルムが最も有効である。
一般的に、セパレータの厚みとしては5〜50μmが好適に使用可能であるが、7〜30μmがより好ましい。セパレータは、厚すぎると活物質の充填量が低下して電池容量が低下するとともに、イオン伝導性が低下して電流特性が低下する。逆に薄すぎると、膜の機械的強度が低下する。
[非水電解質二次電池の作製]
上述のようにして作製したゲル状の非水電解質を正極111及び負極112に均一に塗布し、正極活物質層及び負極活物質層に含浸させた後、常温で保存するか、若しくは乾燥工程を経てゲル状非水電解質層114を形成する。
次いで、ゲル状非水電解質層114を形成した正極111及び負極112を用い、正極111、セパレータ113a、負極112,セパレータ113bの順に積層して巻回し、電池素子11とする。
次いで、この電池素子11を電池素子外装部材12の凹部(空所)12aに収容して包装し、非水電解質二次電池10を得る。
なお、電池素子外装部材12としては、従来公知のフィルム状の電池素子外装部材、例えば、アルミニウムラミネートフィルムを用いることができる。
かかるアルミニウムラミネートフィルムとしては、絞り加工に適し、電池素子11を収容する凹部12aを形成するのに適したものがよい。
通常、アルミラミネートフィルムは、アルミニウム層の両面に接着層と表面保護層が配設された積層構造を有するもので、内側、即ち電池素子11の表面側から順に、接着層としてのポリプロピレン層(PP層)、金属層としてのアルミニウム層及び表面保護層としてのナイロン層又はポリエチレンテレフタレート層(PET層)が配される。
また、電池素子外装部材12としては、単層又は2層以上の構造を有し、少なくとも1層がポリエチレンフィルムから成るものを用いることもできる。
なお、電池素子外装部材12への電池素子11の収容及び封止を行った後は、電池素子11が収容された凹部12aの両側の両側部分12bを、凹部12aの方向に向けて折り曲げることができる。
[電池外装部材]
上記電池外装部材は、形状維持ポリマーと難燃剤とを含有し、当該電池外装部材の示差走査熱量測定(Differential Scanning Calorimetry:DSC)によるガラス転移点が45℃以上130℃以下、好ましくは75℃以上110℃以下である。
電池外装部材は、平常時には、優れた耐衝撃性及び機械的強度を有するものであり、一方、異常時には、電池から発生するガスを容易に外部に放出できるように、壊れ易くなるものであることを要する。
この条件を満たすために、電池外装部材は、そのガラス転移点が、電池パックを平常使用する温度以上であり、且つ異常時における温度以下のものであることを要する。
電池外装部材のガラス転移点が、電池パックを平常使用する温度以上であると、電池外装部材を構成する高分子の熱運動が抑制されており、電池外装部材は硬いままであり、優れた機械的強度を発現することができる。
一方、電池外装部材のガラス転移点が、異常時における温度以下であると、電池外装部材を構成する鎖状高分子の熱運動の部分が激しくなって柔軟性を発現し、電池外装部材が破壊され易くなる。
上記形状維持ポリマーとしては、例えばウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂などの硬化性樹脂を挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
このような硬化性樹脂は、熱可塑性樹脂に比べて成形型枠内に流し込んでから硬化するまでの時間が長く、流動性に優れるため、成形型枠内の狭い周囲空間に充填することが可能となる。そのため、上記の樹脂を電池外装部材として用いることにより、電池外装部材の厚さを熱可塑性樹脂の場合と比較して薄くし(例えば、熱可塑性樹脂を用いた場合は、数百μmの厚さになるのに対して、硬化性樹脂を用いた場合は数十μm〜数μmの厚さになる。)、小型・軽量化することができる。また、上記の硬化性樹脂を電池外装部材として用いることにより、金属板よりも薄く生産性に優れた加工を施すことができる。
従って、上記硬化性樹脂を電池外装部材として用いることにより、電池パックの体積エネルギー密度を向上させることができ、電池パックの形成が容易であり、寸法精度が高くなって歩留まりを向上させ、多種多様な用途に応じてサイズや形状の設計自由度を高めることができる。
上記難燃剤としては、例えば三価のリン化合物や五価の有機リン酸エステルなどを挙げることができる。これらは単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
上記三価のリン化合物としては、例えばトリアリールホスフィン、トリアルキルホスフィン、トリアリールオキシホスフィン、トリアルコキシホスフィン、ビス(ジアリールホスフィノ)ベンゼン、トリス(ジアリールホスフィノ)ベンゼンなどを挙げることができる。これらは単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
上記五価の有機リン酸エステルとしては、例えばトリイソブチルホスフェート、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、テトラエチルメチレンホスフェート、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェートなどを挙げることができる。これらは単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
また、上記難燃剤としては、例えば次の一般式(1)
Figure 2009187885
(式(1)中のXはそれぞれ独立して、炭素数が1〜6のアルキル基、炭素数が6〜11のアリール基、フッ素原子又はアリールオキシ基、nは3〜25の整数を示す。)で表される環状ホスファゼン化合物や、次の一般式(2)
Figure 2009187885
(式(2)中のXはそれぞれ独立して、炭素数が1〜6のアルキル基、炭素数が6〜11のアリール基、フッ素原子又はアリールオキシ基、Yは−N=P(O)(X)又は−N=P(X)、Zは−P(X)又は−P(O)(X)、mは3〜10000の整数を示す。)で表される鎖状ホスファゼン化合物などを挙げることができる。これらは単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
更に、上記難燃剤としては、例えば全ての臭素原子が芳香族環に結合した構造を有する化合物を挙げることができる。
上記化合物としては、例えば臭素化ジフェニルアルカン、エチレンビス臭素化フタルイミド、臭素化ジフェニルエーテル、臭素化フェニルベンジルエーテルなどを挙げることができる。これらは単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
上記臭素化ジフェニルアルカンとしては、例えばトリス(トリブロモフェノキシ)トリアジン、ブロモフェノキシビス(トリブロモフェノキシ)トリアジン、ビス(ジブロモフェノキシ)トリブロモフェノキシトリアジン、ビス(トリブロモフェノキシ)エタン、臭素化トリメチルフェニルインダン、デカブロモジフェニルメタン、ノナブロモジフェニルメタン、デカブロモジフェニルエタン、ノナブロモジフェニルエタンなどを挙げることができる。これらは単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
また、上記エチレンビス臭素化フタルイミドとしては、例えばエチレンビステトラブロモフタルイミドなどを挙げることができる。
更に、上記臭素化ジフェニルエーテルとしては、例えばデカブロモジフェニルエーテル、ノナブロモジフェニルエーテルなどを挙げることができる。
更にまた、上記臭素化フェニルベンジルエーテルとしては、例えばペンタブロモフェニルペンタブロモベンジルエーテルなどを挙げることができる。
また、上記難燃剤としては、例えば2,3−ジブロモプロピル基を有する含臭素有機化合物を挙げることができる。
上記含臭素有機化合物としては、例えばクロル化又はブロム化単環フェノール類の2,3−ジブロモプロピルエーテル、クロル化又はブロム化双環フェノール類の2,3−ジブロモプロピルエーテル、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレートなどを挙げることができる。これらは単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
上記含臭素有機化合物としては、例えば1−(2,3−ジブロモプロポキシ)−2,4,6−トリブロモベンゼン、1−(2,3−ジブロモプロポキシ)−2,4−ジブロモベンゼン、4,4’−ビス(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,3’,5,5’−テトラブロモビフェニル、ビス[4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジブロモフェニル]メタン、1,1−ビス[4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジブロモフェニル]エタン、2,2−ビス[4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジブロモフェニル]プロパン、ビス[4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジクロロフェニル]メタン、1,1−ビス[4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジクロロフェニル]エタン、2,2−ビス[4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジクロロフェニル]プロパン、ビス[4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジブロモフェニル]スルホン、ビス[4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジブロモフェニル]サルファイド、ビス[4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジブロモフェニル]スルホキシド、ビス[4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジクロロフェニル]スルホン、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレートなどを挙げることができる。これらは単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
更にまた、上記難燃剤としては、例えば無機化合物や金属水酸化物などを挙げることができる。これらは単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
上記無機化合物としては、例えば三酸化アンチモン、粘土、亜鉛華、炭酸カルシウムなどを挙げることができる。
上記金属水酸化物としては、例えば水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、アルミン酸カルシウムなどを挙げることができる。これらは単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
上述した難燃剤は、任意の組合せで混合して用いてもよい。例えば、リン酸エステル(ホスフェート)と水酸化アルミニウムの組合せなどが好ましい。
また、上記電池外装部材は、フィラーを含有していてもい。
上記フィラーとしては、例えば各種無機化合物、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、亜鉛(Zn)、マグネシウム(Mg)の酸化物、又はこれら酸化物の任意の混合物を挙げることができる。また、有機化合物を用いることもできる。
具体的には、各種無機化合物や酸化物として、ゼオライト、シリカ、カオリンクレー、タルク、ウォラストナイト、酸化チタン、ガラスビーズ、ガラスフレーク、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、炭化ケイ素、窒化ケイ素、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、カーボン、チタン酸カリウム、硼酸アルミニウム、硼酸マグネシウムなどの非繊維状補強剤等や、炭素繊維、シリカ繊維、アルミナ繊維、ガラス繊維、石英繊維等の繊維状補強剤を挙げることができる。また、有機化合物として、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ポリウレタン、ポリフェノールなどの粒子(非繊維状補強剤)や、ケナフ繊維などの繊維状補強剤を挙げることができる。これらは、有機物や無機物等で被覆されていてもよく、上述した形状維持ポリマーと親和性、相溶性ないしは反応性を有するものが好ましい。
また、例えばポリウレタンやポリフェノールなどはフォーム状のものを用いることができる。
なお、本発明においては、上述したように、フィラーとして多孔質のものを用いることができる。
このようなフィラーは、電池外装部材の硬さを向上する機能を果たす。例えば、電池外装部材の全体に亘って均一に散在し、複合材料を形成していることが好ましい。
上記フィラーの混入量は、形状維持ポリマーのポリマー種などに応じて適宜変更することができるが、形状維持ポリマーの質量に対する混入量が3質量%未満の場合には、この電池外装部材の硬さを十分に高め得ないことがあり、一方、混入量が60質量%を超える場合には、製造時の成形性やセラミックの脆性による問題が発生することがあるので、形状維持ポリマーの質量に対するフィラーの混入量を3〜60質量%とすることが好ましい。
また、上記フィラーの平均粒径を小さくすると、硬度が上がるものの成形時の充填性に影響して生産性に不具合を来たす可能性があり、一方、フィラーの平均粒径を大きくすると、目的の強度を得にくくなって電池パックとしての寸法精度を十分に得ることができない可能性があることから、フィラーの平均粒径を0.5〜40μmとすることが好ましく、2〜20μmとすることがより好ましい。
更に、上記フィラーの形状としては、球状や鱗片状、板状、針状など様々な形状を採用することができる。特に限定されるものではないが、球状のものは、作製し易く平均粒径の揃ったものを安価に得られるので好ましく、針状でアスペクト比の高いものは、フィラーとして強度を高め易いので好ましい。また、鱗片状のものは、フィラーの含有量を増したときに充填性を高め得るので好ましい。
なお、用途や材質に応じて、平均粒径の異なるフィラーを混合して用いたり、形状の異なるフィラーを混合して用いたりすることが可能である。
上述のように、電池外装部材は、フィラーを含有することが望ましいが、これ以外にも各種添加剤を含有することが可能であり、例えば、上記形状維持ポリマー中に、紫外線吸収剤や光安定剤、硬化剤などを添加することができる。これらは適宜組み合わせて添加することもできる。
上記電池外装部材は、その厚みが薄く、例えば厚みを1000μm以下とすることが好ましい。その厚みが1000μmを超えると、この電池外装部材を用いて製造した電池パックであったとしても、体積エネルギー密度の点でメリットを発揮し難いことがある。更に、好ましくはその厚みが300μm以下であり、必要な機械的強度及び耐衝撃性を満たせるのであれば薄いほどよい。
また、上記電池外装部材は、JIS K−7191による1.8MPa荷重時の測定における荷重たわみ温度が、45℃以上130℃以下であることが好ましく、60℃以上110℃以下であることがより好ましい。
電池外装部材のJIS K−7191による1.8MPa荷重時の測定における荷重たわみ温度が45℃未満であると、電池として保証する温度領域で軟化することとなり、外装として必要な強度を満足することができないことがある一方、電池外装部材のJIS K−7191による1.8MPa荷重時の測定における荷重たわみ温度が130℃を超えると、逆に非定常状態にもかかわらず、高温でさらに活性になった電池エネルギーを強度により無理に押さえ込むこととなって、電池熱暴走の原因となることがあるからである。
更に、上記電池外装部材は、60℃、相対湿度90%の条件下1日保存後の測定における吸水率が、1質量%以下であることが好ましい。
電池外装部材の60℃、相対湿度90%の条件下1日保存後の測定における吸水率が、1質量%を超える場合には、外装を水分が透過しやすく電池内に水をよびこみやすいこととなり、高湿下で長期保管した場合には電池素子内に水分が浸入した結果、容量が下がる、電池素子が膨れる、電解液が漏れ出すなどの不具合が生じる可能性がある。
次に、本発明の電池パックの製造方法の一実施形態について説明する。
上述の如く、本発明の電池パックの製造方法では、以上のようにして作製した非水電解質二次電池を、当該電池の電圧及び電流を制御可能な保護回路基板と一緒に、成型用型内の所定位置に配置する。
次に、上記形状維持ポリマー材料と難燃剤を含有する電池外装部材材料を上記成型用型内に注入して硬化させ、これにより、非水電解質二次電池及び保護回路基板を電池外装部材で外装した電池パックを得る。
なお、保護回路基板は、通常、正極端子及び負極端子の上方に配置される(図1参照。)。
上記形状維持ポリマー材料としては、硬化させることにより上述した形状維持ポリマーを形成するものであれば特に制限なく用いることができる。
例えば、絶縁性ポリウレタン樹脂を用いることができ、これはポリオールとポリイソシアネートとから製造される。
本発明において、絶縁性ポリウレタン樹脂とは、25±5℃、相対湿度65±5%で測定した体積固有抵抗値(Ω・cm)が、1010Ω・cm以上の硬化物を得ることができるものを言う。更に、誘電率が6以下(1MHz)、絶縁破壊電圧が15KV/mm以上であるものが好ましい。
なお、絶縁性ポリウレタン樹脂は、ポリオールの酸素含有率、溶出イオン濃度、溶出イオンの種類等を調整することによって、得られる絶縁性硬化物の体積固有抵抗値を、1010Ω・cm以上、好ましくは1011Ω・cm以上に調整して得ることができる。
特に、体積固有抵抗値が1011Ω・cm以上であると、硬化物の絶縁性が良好に保持され、非水電解質二次電池の保護回路基板と一括封止できる。
ここで、体積固有抵抗値の測定は、JIS C 2105に従って行う。具体的には、HIOKI社製SM−8220を用い、25±5℃、相対湿度65±5%で、サンプル(50mm×50mm、厚さ:3mm)に500Vの測定電圧を印加し、60秒後の数値を測定する。
上記絶縁性ポリウレタン樹脂としては、得られる硬化物が絶縁性を示す限り、ポリオールとして、ポリエステルポリオールを用いたポリエステル系樹脂、ポリエーテルポリオールを用いたポリエーテル系樹脂、その他のポリオールを用いた樹脂、これらの混合物を用いた樹脂のいずれも使用できる。
ポリエステルポリオールは、脂肪酸とポリオールとの反応物であり、該脂肪酸としては、例えば、リシノール酸、オキシカプロン酸、オキシカプリン酸、オキシウンデカン酸、オキシリノール酸、オキシステアリン酸、オキシヘキサンデセン酸のヒドロキシ含有長鎖脂肪酸等が挙げられる。
また、脂肪酸と反応するポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ジエチレングリコール等のグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリエタノールアミン等の3官能ポリオール、ジグリセリン、ペンタエリスリトール等の4官能ポリオール、ソルビトール等の6官能ポリオール、シュガー等の8官能ポリオール、これらのポリオールに相当するアルキレンオキサイドと脂肪族、脂環族、芳香族アミンとの付加重合物や、該アルキレンオキサイドとポリアミドポリアミンとの付加重合物等が挙げられる。
中でも、リシノール酸グリセライド、リシノール酸と1,1,1−トリメチロールプロパンとのポリエステルポリオール等が好ましい。
ポリエーテルポリオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、4,4’−ジヒドロキシフェニルプロパン、4,4’−ジヒドロキシフェニルメタン等の2価アルコール、又はグリセリン、1,1,1−トリメチロールプロパン、1,2,5−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール等の3価以上の多価アルコールと、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、α−オレフィンオキサイド等のアルキレンオキサイドとの付加重合物等が挙げられる。
その他のポリオールとしては、主鎖が炭素−炭素よりなるポリオール、例えばアクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール、水素添加ポリブタジエンポリオール、又はAN(アクリロニトリル)やSM(スチレンモノマー)を上記した炭素−炭素ポリオールにグラフト重合したポリオール、ポリカーボネートポリオール、PTMG(ポリテトラメチレングリコール)等が挙げられる。
一方、ポリイソシアネートとしては、例えば芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート等が使用できる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、例えばジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(粗MDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、ポリトリレンポリイソシアネート(粗TDI)、キシレンジイソシアネート(XDI)、ナフタレンジイソシアネート(NDI)等が挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)等が挙げられる。
脂環式ポリイソシアネートとしては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)等が挙げられる。この他に、上記ポリイソシアネートをカルボジイミドで変性したポリイソシアネート(カルボジイミド変性ポリイソシアネート)、イソシアヌレート変性ポリイソシアネート、ウレタンプレポリマー(例えばポリオールと過剰のポリイソシアネートとの反応生成物であってイソシアネート基を分子末端にもつもの)等も使用できる。これらは単独あるいは混合物として使用してもよい。
これらの中でも、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、カルボジイミド変性ポリイソシアネートが好ましい。
ポリウレタン樹脂組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲内で、顔料、染料などの着色剤、充填剤、難燃剤、消泡剤、防菌剤、安定剤、可塑剤、増粘剤、防黴剤、他の樹脂等の添加剤を含むことができる。
また、触媒を添加してもよい。触媒はイソシアネートとポリオール化合物の反応やイソシアネートの二量化、三量化を進行させる役割で添加され、公知の触媒を使用することができる。
具体的にはトリエチレンジアミン、2−メチルトリエチレンジアミン、テトラメチルヘキサンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ペンタメチルジプロピレントリアミン、ペンタメチルヘキサンジアミン、ジメチルアミノエチルエーテル、トリメチルアミノプロピルエタノールアミン、トリジメチルアミノプロピルヘキサヒドロトリアジン、三級アンモニウム塩等の三級アミンを用いることができる。
金属系イソシアヌレート化触媒は、ポリオールの100重量部に対して0.5重量部以上20重量部以下の範囲で使用するのが好ましい。金属系イソシアヌレート化触媒が0.5重量部より少ないと、十分なイソシアヌレート化が起こらないので好ましくない。また、ポリオール100重量部に対する金属系イソシアヌレート化触媒の量を20重量部より多くしても、添加量に応じた効果が得られない。
金属系イソシアヌレート化触媒としては、例えば、脂肪酸金属塩を挙げることができ、具体的には、ジブチルチンジラウレート、オクチル酸鉛,リシノール酸カリウム、リシノール酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、オレイン酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、ナフテン酸カリウム、ナフテン酸ナトリウム、オクチル酸カリウム、オクチル酸ナトリウム、及びこれらの混合物を挙げることができる。
他に触媒としては、有機スズ化合物が用いられ、例えば、トリ−n−ブチルチンアセテート、n−ブチルチントリクロライド、ジメチルチンジクロライド、ジブチルチンジクロライド、トリメチルチンハイドロオキサイド等があげられる。これら触媒はそのまま用いてもよいし、酢酸エチル等の溶媒に、濃度が0.1〜20%となるように溶解して、イソシアネート100部に対して、固形分として0.01〜1部となるよう添加してもよい。このように、上記触媒の配合量は、そのまま、あるいは溶剤に溶解した状態のいずれの場合においても、固形分として、イソシアネート100部に対して0.01〜1部となるよう添加するのが好ましく、特に好ましくは0.05〜0.5部である。
すなわち、触媒の配合量が0.01部未満のように少な過ぎると、ポリウレタン樹脂成形体の形成が遅く、樹脂状に硬化せず成形が困難となる。逆に、1部を超えると、樹脂の形成が極端に速くなり、形状維持ポリマーとして成形しにくいからである。
ここで、電池外装部材材料の硬化は、電池の熱損傷を回避し製造効率を向上するためにも、常温〜150℃未満の温度での放置により行うことが好ましい。
また、電池外装部材材料、特に粘度のある電池外装部材材料を成形型の成形空間内に充填するにあたっては、成形空間内に隙間が生じるのを阻止する都合上、通常、電池外装部材材料にある程度の圧力をかけて充填する必要がある。
この場合には、圧力充填される電池外装部材材料によって非水電解質二次電池及び保護回路基板が成形空間内における所定位置から移動するのを抑えるために、種種の方策を取ることができる。
例えば、成形型に位置決め用の突起を設けることができる。また、樹脂の注液を少なくとも2回以上に分け、注液しない部分によって非水電解質二次電池及び保護回路基板を成形空間内における所定位置に保持し得るようにしたうえで、電池外装部材材料が成形型の成形空間内の隅々にまで流れ込むようにすることができる。更には、同時に一体成型にされるテープやゴム片、メッシュ状部品をセルに一周巻くなど位置決め部品(スペーサ)を用いることもできる。また、アルミニウム、鉄、ステンレス(SUS)板などの金属片をセルの片面に配し、それ以外を一括封止することで位置決めをすることもできる。
また、例えば、一体成型樹脂以外の4辺をつなぐようなフレーム樹脂部品と、トップの基板を収容するようなトップカバー部品により、非水電解質二次電池を接着した後、前記フレーム樹脂部品と電池包装体を接着することにより、非水電解質二次電池及び保護回路基板を成形空間内における所定位置に保持し得るようにすることもできる。
更に、電池外装部材には緩衝材を配置することもできる。緩衝材は非水電解質二次電池及び保護回路基板を保護するとともに、得られる電池パックの耐衝撃性を向上させる機能を有することから、この緩衝材に使用する材料としては、耐衝撃性を有し寸法精度の良好なポリカーボネートやアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS)、ポリプロピレン、ポリエチレン等の樹脂やアルミニウム、ステンレス等の金属を用いたり、樹脂材料にアルミニウム等の金属材料をインサート成型したものを用いることが好ましい。
本発明では、従来と異なり、寸法のばらつきは全て電池外装部材にて吸収できるため、更に種々のゴム状のプラスチックを用いることも可能である。愚縦機には、天然ゴム、加硫した合成ゴム、例えばポリブタジエン、ブタジエン−アクリロニトリル系、スチレン−ブタジエン系、クロロプレン系などやエボナイト、ウレタンゴム、シリコンゴムを用いることもできる。
なお、使用する成型用金型は、上記実施形態では、非水電解質二次電池と、保護回路基板とをその成型用金型に配置できる限り、特に限定されるものではないが、通常は、その成型用金型に電池外装部材材料を導くゲートを2本以上具備している。よって、得られた電池パックでは、ゲートに対応した成型材料の余剰分が、電池外装材のいずれかの部分に硬化して残存することになる。
また、本発明では、かかる余剰の成型材料をトリミングして削除するが、若干の樹脂注入痕が残る。
また、上述の実施形態ではゲル状の非水電解質を用いた非水電解質二次電池を用いて説明したが、本発明は、液状の非水電解質を用いた非水電解質二次電池にも適用することができる。この場合、上述の実施形態において、ゲル状の非水電解質を正極及び負極表面に塗布する工程を省き、フィルム状の電池素子外装部材の封止工程の途中で液状の非水電解質を注液する工程を設ける。
より具体的には、矩形板状をなす電池素子の周囲の3辺を溶着して封止した後、残りの1辺の開口部から液状の非水電解質を注液し、その後にこの1辺を溶着して封止すればよい。これにより、封止部の全体形状は矩形枠状になる。
更に、上述の実施形態では電池素子が正極と負極をセパレータを介して巻回して成る場合を示したが、正極と負極をセパレータを介して交互に積層して成る電池素子を有する電池パックにも、本発明を適用することができるのは言うまでもない。
なお、本発明によれば、上述のような小型化及び軽量化が図られた電池パックを得ることができる。かかる電池パックは、通常、対象機器と接続する接続端子を備えているが、上記ではその説明を省略した。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜19、比較例1及び2)
まず、表1に示す各電池素子外装部材で包装した非水電解質二次電池を用意し、この非水電解質二次電池をその電圧及び電流を制御可能な保護回路基板に接続した状態で、成型用型内の所定位置に挿入し固定した。その後、成型用型の上部の三箇所に位置する孔径0.5mmの電池外装部材材料注入孔から表1に示す難燃剤を含む電池外装部材材料を注入して、成形用型内に充填し、成型用型の下部の三箇所に位置する電池外装部材材料排出孔から余分の材料が排出された時点で、表1に示す各温度の恒温槽内において各時間放置し、電池外装部材材料を硬化させて電池外装部材を形成し、排出口に残った余分な電池外装部材を切断して、各例の電池パックを作製した。
表1に形状維持ポリマーの種類、難燃剤の種類、形状維持ポリマー及び各難燃剤の重量比、硬化方式、硬化時間、電池外装部材の示差走査熱量測定によるガラス転移点、電池外装部材のJIS K−7191による1.8MPa荷重時の測定における荷重たわみ温度及び電池素子外装部材の種類を示す。
Figure 2009187885
[性能評価]
得られた各例の電池パックについて以下の性能評価を行った。得られた結果を表2に示す。
(1)電池パックの最大片面厚み(μm)
各例の電池パックについて、包埋樹脂を用いて電池パックごと包埋した後に切断機により電池パックの断面を出した。光学顕微鏡で断面観察を行い、電池パック部分の最大厚みを測定し、これを最大片面厚みとした。
(2)定格エネルギー密度(Wh/l)
23℃の温度下において、上限4.2Vで15時間の1Cの定電流定電圧充電と、終止電圧2.5Vまでの1Cの定電流放電を繰り返し行い、定格エネルギー密度を、1サイクル目の放電容量から求めた。
定格エネルギー密度(Wh/l)=(平均放電電圧(V)×定格容量(Ah))/電池パック体積(l)
なお、1Cは、電池の理論容量を1時間で放出可能な電流値を示す。
(3)落下試験(A)
各例の電池パックの機械的強度のばらつきを観察するため、各例毎に電池パックを各々10個ずつ作製し、全ての電池パックを2mの高さからコンクリートの床に自由落下させた。1個の電池パックの6つの平面が全て床に当たるように、1個の電池パック当たり10回ずつ行い、ダメージが無い個数をOKとし、割れたり部品が外れたりした個数をNGとした。
(4)落下試験(B)
各例の電池パックを1.2mの高さからコンクリートの床に50回自由落下させた後の寸法変化(Δt)を測定した。
(5)難燃性試験
UL−94に基づいて、難燃性を評価した。
(6)加熱試験
各例の電池パックについて4.4Vの過充電状態とし、その電池パックを200℃に加熱して、燃焼時間を測定した。
Figure 2009187885
表2に示す、最大片面厚みによれば、本発明の範囲に属する実施例1〜19の電池パックは、硬化性樹脂を用いているので樹脂注入は十分に低い粘度で行い、樹脂充填後に硬化させることができるために、熱可塑性樹脂を用い、注入時点から冷却が始まるために充填以前に粘度の大幅な上昇のある比較例1及び2の電池パックよりも最大片面厚みを薄く製造することが可能となった。
一方、本発明外の比較例1及び2の電池パックは、高温高圧の環境下で成型したにもかかわらず、最大片面厚みが厚いものしかできなかった。
表2に示す、定格エネルギー密度によれば、本発明の範囲に属する実施例1〜19の電池パックは、最大片面厚みが薄く、電池パック内の外装材の占める体積が少ないので、同じ体積でもたくさんの電池容量を供給することが可能である。
一方、本発明外の比較例1及び2の電池パックは、最大片面厚みが厚く、電池パック内の外装材の占める体積が多いので、同じ体積でも少ない電池容量を供給することしかできない。
表2に示す、落下試験(A)の結果によれば、本発明の範囲に属する実施例1〜19の電池パックは、実使用上十分と考えられる2m落下10回の試験で外観不良がなく、耐衝撃性に優れる。
一方、本発明外の比較例1及び2の電池パックは、パック自体の体積は大きいものの日常生活での落下により破壊されるおそれがあることが分かった。
表2に示す、落下試験(B)の結果によれば、本発明の範囲に属する実施例1〜19の電池パックは、実使用上きわめてまれと考えられる1.2m落下50回の試験でも、耐衝撃性に優れ、変形を抑制可能である。
一方、本発明外の比較例1及び2の電池パックは、落下試験(A)と同様、日常生活での落下により破壊されるおそれがあることが分かった。
表2に示す、難燃性試験の結果によれば、本発明の範囲に属する実施例1〜19の電池パックは、強度とともに炎にあてられても非常に燃えにくいことが示された。
一方、本発明外の比較例1及び2の電池パックは、水平燃焼試験は満足するものの自己消火性に乏しく、垂直難燃性試験を満足できない。
表2に示す、加熱試験の結果によれば、本発明の範囲に属する実施例1〜19の電池パックは、電池自体が燃焼しても電池外装部材の自己消火性により、速やかに火が消えたか又はそもそも着火しなかった。
一方、本発明外の比較例1及び2の電池パックは、2分以上燃え続ける結果となった。
以上説明した電池パックは、例えば携帯電話やノート型パーソナルコンピュータ,デジタルカメラ等のモバイル機器や、高出力用途の電気自動車、二次電池を備えるハイブリッド自動車、各種のパワーツールに対して好適に使用できる。
本発明の電池パックの一実施形態を示す平面説明図(A)、縦断面説明図(B)及び横断面説明図(C)である。 図1に示す非水電解質二次電池を説明する分解斜視図である。 図2に示す電池素子の構造を説明する斜視図である。
符号の説明
1…電池パック、10…非水電解質二次電池、11…電池素子、12…電池素子外装部材、12a…凹部、12b…両側部分、20…保護回路基板、30…電池外装部材、111…正極、112…負極、113a,113b…セパレータ、ゲル状非水電解質層…114、115…電極端子、116…シーラント

Claims (22)

  1. 電池素子をフィルム状の電池素子外装部材で包装して成る非水電解質二次電池と、
    上記非水電解質二次電池の電圧及び電流を制御可能な保護回路基板と、
    上記非水電解質二次電池及び上記保護回路基板を外装する電池外装部材と、を備え、
    上記電池外装部材が、形状維持ポリマーと難燃剤とを含有し、
    上記電池外装部材の示差走査熱量測定によるガラス転移点が、45℃以上130℃以下である、ことを特徴とする電池パック。
  2. 上記形状維持ポリマーは、ウレタン樹脂、アクリル樹脂及びエポキシ樹脂から成る群より選ばれた少なくとも1種の硬化性樹脂である、ことを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
  3. 上記難燃剤は、三価のリン化合物及び/又は五価の有機リン酸エステルを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
  4. 上記難燃剤は、トリアリールホスフィン、トリアルキルホスフィン、トリアリールオキシホスフィン、トリアルコキシホスフィン、ビス(ジアリールホスフィノ)ベンゼン及びトリス(ジアリールホスフィノ)ベンゼンから成る群より選ばれた少なくとも1種を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
  5. 上記難燃剤は、トリイソブチルホスフェート、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート及びテトラエチルメチレンホスフェートから成る群より選ばれた少なくとも1種を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
  6. 上記難燃剤は、次の一般式(1)
    Figure 2009187885
    (式(1)中のXはそれぞれ独立して、炭素数が1〜6のアルキル基、炭素数が6〜11のアリール基、フッ素原子又はアリールオキシ基、nは3〜25の整数を示す。)で表される環状ホスファゼン化合物、及び次の一般式(2)
    Figure 2009187885
    (式(2)中のXはそれぞれ独立して、炭素数が1〜6のアルキル基、炭素数が6〜11のアリール基、フッ素原子又はアリールオキシ基、Yは−N=P(O)(X)又は−N=P(X)、Zは−P(X)又は−P(O)(X)、mは3〜10000の整数を示す。)で表される鎖状ホスファゼン化合物の少なくとも一方を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
  7. 上記難燃剤は、全ての臭素原子が芳香族環に結合した構造を有する化合物を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
  8. 上記難燃剤は、臭素化ジフェニルアルカン、エチレンビス臭素化フタルイミド、臭素化ジフェニルエーテル及び臭素化フェニルベンジルエーテルから成る群より選ばれた少なくとも1種を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
  9. 上記難燃剤は、トリス(トリブロモフェノキシ)トリアジン、ブロモフェノキシビス(トリブロモフェノキシ)トリアジン、ビス(ジブロモフェノキシ)トリブロモフェノキシトリアジン、ビス(トリブロモフェノキシ)エタン、臭素化トリメチルフェニルインダン、デカブロモジフェニルメタン、ノナブロモジフェニルメタン、デカブロモジフェニルエタン、ノナブロモジフェニルエタン、エチレンビステトラブロモフタルイミド、デカブロモジフェニルエーテル、ノナブロモジフェニルエーテル、及びペンタブロモフェニルペンタブロモベンジルエーテルから成る群より選ばれた少なくとも1種を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
  10. 上記難燃剤は、2,3−ジブロモプロピル基を有する含臭素有機化合物を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
  11. 上記難燃剤は、クロル化又はブロム化単環フェノール類の2,3−ジブロモプロピルエーテル、クロル化又はブロム化双環フェノール類の2,3−ジブロモプロピルエーテル、及びトリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレートから成る群より選ばれた少なくとも1種を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
  12. 上記難燃剤は、1−(2,3−ジブロモプロポキシ)−2,4,6−トリブロモベンゼン、1−(2,3−ジブロモプロポキシ)−2,4−ジブロモベンゼン、4,4’−ビス(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,3’,5,5’−テトラブロモビフェニル、ビス[4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジブロモフェニル]メタン、1,1−ビス[4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジブロモフェニル]エタン、2,2−ビス[4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジブロモフェニル]プロパン、ビス[4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジクロロフェニル]メタン、1,1−ビス[4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジクロロフェニル]エタン、2,2−ビス[4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジクロロフェニル]プロパン、ビス[4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジブロモフェニル]スルホン、ビス[4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジブロモフェニル]サルファイド、ビス[4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジブロモフェニル]スルホキシド、ビス[4−(2,3−ジブロモプロピルオキシ)−3,5−ジクロロフェニル]スルホン、及びトリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレートから成る群より選ばれた少なくとも1種を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
  13. 上記難燃剤は、無機化合物及び/又は金属水酸化物を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
  14. 上記難燃剤は、酸化アンチモン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム及び水酸化カルシウムから成る群より選ばれた少なくとも1種を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
  15. 上記電池外装部材は、示差走査熱量測定によるガラス転移点が、75℃以上110℃以下である、ことを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
  16. 上記電池外装部材は、JIS K−7191による1.8MPa荷重時の測定における荷重たわみ温度が、45℃以上130℃以下である、ことを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
  17. 上記電池外装部材は、JIS K−7191による1.8MPa荷重時の測定における荷重たわみ温度が、60℃以上110℃以下である、ことを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
  18. 上記電池外装部材は、60℃、相対湿度90%の条件下1日保存後の測定における吸水率が、1質量%以下である、ことを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
  19. 上記フィルム状の電池素子外装部材は、アルミニウムラミネートフィルムである、ことを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
  20. 上記フィルム状の電池素子外装部材は、単層又は2層以上の構造を有し、少なくとも1層がポリエチレンフィルムから成る、ことを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
  21. 上記電池外装部材は、フィラーを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
  22. 電池素子をフィルム状の電池素子外装部材で包装して成る非水電解質二次電池と、
    上記非水電解質二次電池の電圧及び電流を制御可能な保護回路基板と、
    上記非水電解質二次電池及び上記保護回路基板を外装する電池外装部材と、を備え、
    上記電池外装部材が、形状維持ポリマーと難燃剤とを含有し、
    上記電池外装部材の示差走査熱量測定によるガラス転移点が、45℃以上130℃以下である、電池パックの製造方法であって、
    上記非水電解質二次電池と上記保護回路基板を、成型用型内に配置し、
    次いで、形状維持ポリマー材料と難燃剤とを含有する電池外装部材材料を、上記成型用型内に注入し、
    しかる後、上記電池外装部材材料を硬化させて、上記電池外装部材を形成するに際し、
    上記電池外装部材が、硬化後の示差走査熱量測定によるガラス転移点が、45℃以上130℃以下であるものを用いる、ことを特徴とする電池パックの製造方法。
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