JP2009187727A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、燃料電池積層体の積層方向端部に配置される端部燃料電池セルにおいて発生する極間温度差を抑制することができる燃料電池システムを提供することにある。
【解決手段】本発明の燃料電池システムは、反応ガス流路が形成された一対のアノード極セパレータ及びカソード極セパレータを有する燃料電池セルを積層した燃料電池積層体と、前記燃料電池積層体の積層方向端部に配置され、前記カソード極セパレータの反応ガス流路の上流域と対向する上流域ヒータと前記カソード極セパレータの反応ガス流路の下流域と対向する下流域ヒータとを有するヒータと、前記燃料電池セル面内の発熱量分布を反映した発熱量を前記上流域ヒータ及び前記下流域ヒータに付与する発熱量制御手段と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池システムに用いられるヒータの技術に関するものである。
燃料電池積層体は、燃料電池セルを複数積層して構成される。また、燃料電池セルは、電解質膜を介して配置される一対の電極(アノード極及びカソード極)を含む膜−電極アッセンブリと、膜−電極アッセンブリを挟持する一対の燃料電池用セパレータとを有する。燃料電池セルの発電時には、アノード極に供給するアノードガスを水素ガス、カソード極に供給するカソードガスを酸素ガスとした場合、アノード極側では、水素ガスが水素イオンと電子とに分解され、水素イオンは電解質膜中を通りカソード極側に、電子は外部回路を通じてカソード極に到達する。一方、カソード極側では、水素イオン、電子及び酸素ガスが反応して水を生成する反応が行われる。燃料電池セルは、上記化学反応が行われることによって、発電して電気エネルギを生成する。
燃料電池積層体において、積層方向端部に配置される端部燃料電池セルは、積層方向中央に配置される主燃料電池セルより外気への放熱量が多く、温度が低下し易い。そして、端部燃料電池セルは、外気への放熱と主燃料電池セルの発電による熱との影響により、端部燃料電池セルを構成するアノード極とカソード極との間で温度差(極間温度差)が生じる。極間温度差が生じると、アノード極とカソード極との間で、飽和蒸気分圧差による水の移動が起こり、端部燃料電池セルの発電性能が低下する場合がある。
一般に、端部燃料電池セルを暖機して、外気への放熱量を抑制するために、燃料電池積層体の端部にヒータが設けられる。しかし、端部燃料電池セルで発生する極間温度差は、端部燃料電池セルの面内全体で発生するものではなく、局部的に発生するものであるため、面内で均一に発熱するヒータを燃料電池積層体の端部に設けても、端部燃料電池セルにおいて局部的に発生する極間温度差を抑制することはできない。
また、例えば、特許文献1では、燃料電池積層体の端部の面上において複数に分割されたヒータを備え、端部燃料電池セルの面内の温度分布を均一に制御する燃料電池が提案されている。しかし、特許文献1の燃料電池のように、端部燃料電池セルの面内の温度分布が均一になるようにヒータを制御しようとすると、端部燃料電池セルの極間温度差が顕著となり、アノード極とカソード極との間で水の移動が促進される。
また、例えば、特許文献2では、燃料電池セルの発電面の一部に電気ヒータ等の加熱手段を設けることにより、低温起動特性に優れた燃料電池が提案されている。しかし、燃料電池の運転条件、温度等により、端部燃料電池セルにおける極間温度差が発生する場所も変わるため、特許文献2の燃料電池では、端部燃料電池セルで発生する極間温度差を十分に抑制することできない。
特開平6−176781号公報 特開2002−313391号公報
本発明の目的は、燃料電池積層体の積層方向端部に配置される端部燃料電池セルにおいて発生する極間温度差を抑制することができる燃料電池システムを提供することにある。
本発明の燃料電池システムは、反応ガス流路が形成された一対のアノード極セパレータ及びカソード極セパレータを有する燃料電池セルを積層した燃料電池積層体と、前記燃料電池積層体の積層方向端部に配置され、前記カソード極セパレータの反応ガス流路の上流域と対向する上流域ヒータと前記カソード極セパレータの反応ガス流路の下流域と対向する下流域ヒータとを有するヒータと、前記燃料電池セル面内の発熱量分布を反映した発熱量を前記上流域ヒータ及び前記下流域ヒータに付与する発熱量制御手段と、を有する。
また、前記燃料電池システムにおいて、前記燃料電池セル面内の発熱量分布は、前記燃料電池積層体から排出される冷却水の温度を検出する温度センサにより求められることが好ましい。
また、前記燃料電池システムにおいて、前記温度センサにより測定された温度がフラッディング発生温度範囲であるときは、前記制御手段により、前記下流域ヒータの発熱量を前記上流域ヒータの発熱量より高くし、前記温度センサにより測定された温度がドライアップ発生温度範囲であるときは、前記制御手段により、前記上流域ヒータの発熱量を前記下流域ヒータの発熱量より高くすることが好ましい。
また、前記燃料電池システムにおいて、前記燃料電池セル面内の発熱量分布は、前記燃料電池セルの電圧を検出する電圧センサにより求められることが好ましい。
また、前記燃料電池システムにおいて、前記電圧センサにより測定された電圧がフラッディング発生電圧範囲であるときは、前記制御手段により前記下流域ヒータの発熱量を前記上流域ヒータの発熱量より高くし、前記電圧センサにより検出された電圧がドライアップ発生電圧範囲であるときは、前記制御手段により前記上流域ヒータの発熱量を前記下流域ヒータの発熱量より高くすることが好ましい。
また、前記燃料電池システムにおいて、前記燃料電池セル面内の発熱量分布は、前記燃料電池セルの内部抵抗を検出する内部抵抗測定器により求められることが好ましい。
また、前記燃料電池システムにおいて、前記内部抵抗測定器により測定された抵抗値がフラッディング発生抵抗値範囲であるときは、前記制御手段により前記下流域ヒータの発熱量を前記上流域ヒータの発熱量より高くし、前記内部抵抗測定器により検出された抵抗値がドライアップ発生抵抗値範囲であるときは、前記制御手段により前記上流域ヒータの発熱量を前記下流域ヒータの発熱量より高くすることが好ましい。
本発明によれば、燃料電池積層体の積層方向端部に配置される端部燃料電池セルにおいて発生する極間温度差を抑制する燃料電池システムを提供することができる。
本発明の実施の形態について以下説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る燃料電池システムの構成の一例を示す概略模式図である。図1に示すように燃料電池システム1は、燃料電池積層体10と、上流域ヒータ12及び下流域ヒータ14と、温度センサ16と、発熱量制御手段としてのECU(Electronic Control Unit)18と、アノードガス導入管20及び排出管22と、カソードガス導入管24及び排出管26と、冷却水導入管28及び排出管30とを備える。本実施形態に用いられる燃料電池積層体10は、燃料電池セル32を10個積層したものを例とするが、燃料電池セル32を少なくとも1個以上積層したものであればよい。
各導入管及び各排出管は、上流域ヒータ12及び下流域ヒータ14を介して、燃料電池積層体10に接続されている。アノードガス導入管20、カソードガス導入管24、冷却水導入管28は、燃料電池積層体10に供給されるアノードガス、カソードガス、冷却水が通過するものであり、アノードガス排出管22、カソードガス排出管26、冷却水排出管30は、燃料電池積層体10から排出されるアノードガス、カソードガス、冷却水が通過するものである。各導入管及び各排出管の配置は、例えば、図1に示すように燃料電池積層体10の積層方向端部の一方に各導入管が接続され、一方の積層方向端部と反対側の端部に各排出管が接続されるものに制限されず、燃料電池積層体10の積層方向端部の一方に各導入管及び各排出管が接続されてもよい。また、燃料電池積層体10と上流域ヒータ12及び下流域ヒータ14との間又は上流域ヒータ12及び下流域ヒータ14の外側に、集電板、絶縁板等が配置されてもよい。
図2は、本実施形態に用いられる燃料電池セルの構成の一例を示す模式断面図である。図2に示すように、燃料電池セル32は、電解質膜34の両側をアノード極36、カソード極38により挟持した膜−電極アッセンブリ40と、膜−電極アッセンブリ40の両外側を挟持するアノード極セパレータ42及びカソード極セパレータ44とを有する。アノード極36及びカソード極38は不図示の触媒層及び拡散層を有する。アノード極セパレータ42及びカソード極セパレータ44は、接着剤46によりシールされている。アノード極セパレータ42及びカソード極セパレータ44において、電解質膜34側に設けられる空洞部は、アノードガスが流れる反応ガス流路48及びカソードガスが流れる反応ガス流路50となっている。また、電解質膜34側と反対側に設けられる空洞部は、冷却水が流れる冷却水流路52となっている。
触媒層は、例えば、白金、ルテニウム等の金属触媒を担持したカーボンとパーフルオロスルホン酸系の電解質等とを混合して拡散層又は電解質膜34上に成膜することにより形成される。拡散層は、カーボンクロス等の多孔質材料等が用いられる。電解質膜34は、プロトン伝導性を有する膜であり、例えば、パーフルオロスルホン酸系の樹脂膜等が用いられる。
図3(A)は、本実施形態に用いられるアノード極セパレータの一例を示す模式平面図であり、図3(B)は、本実施形態に用いられるカソード極セパレータの一例を示す模式平面図である。図3(A),(B)に示すように、アノード極セパレータ42、カソード極セパレータ44は、反応ガス流路48又は反応ガス流路50、アノードガス入口54及び出口56、カソードガス入口58及び出口60、冷却水入口62及び出口64、冷却水流路(不図示)を備える。図1に示すアノードガス導入管20から燃料電池積層体10へ導入されるアノードガスは、図3(A)に示すアノードガス入口54を介して反応ガス流路48を通り、アノードガス出口56を介して、図1に示すアノードガス排出管22から排出される。図1に示すカソードガス導入管24から燃料電池積層体10へ導入されるカソードガスは、図3(B)に示すカソードガス入口58を介して反応ガス流路50を通り、カソードガス出口60を介して、図1に示すカソードガス排出管26から排出される。図1に示す冷却水導入管28から燃料電池積層体10へ導入される冷却水は、図3(A),(B)に示す冷却水入口62を介して図2に示す冷却水流路52を通り、図3(A),(B)に示す冷却水出口64を介して図1に示す冷却水排出管30から排出される。
図3に示すアノード極セパレータ42の反応ガス流路48、カソード極セパレータ44の反応ガス流路50は、アノードガス又はカソードガスが蛇行するように流れるサーペンタイン型流路であるが、流路形状はこれに限定されるものではなく、アノードガス又はカソードガスが直線的に流れる櫛形状の流路等であってもよい。アノード極セパレータ42及びカソード極セパレータ44を構成する材料として、例えば、金属、カーボン等が挙げられる。
図4は、積層方向から見た燃料電池積層体の一部透過模式図である。カソード極セパレータの反応ガス流路に対する上流域ヒータ及び下流域ヒータの配置関係を説明するために、図4では、上流域ヒータ及び下流域ヒータとカソード極セパレータのみを表示している。図1に示すように、上流域ヒータ12及び下流域ヒータ14は、燃料電池積層体10の積層方向端部に配置され、また、図4に示すように上流域ヒータ12は、カソード極セパレータ44の反応ガス流路50の上流域と対向するように配置され、下流域ヒータ14は、カソード極セパレータ44の反応ガス流路50の下流域と対向するように配置される。上流域とは、カソードガス入口58に近い反応ガス流路50の領域であり、下流域とは、カソードガス出口60に近い反応ガス流路50の領域である。
図4に示すように本実施形態の一例では、反応ガス流路50の上流域側の上流域ヒータ12と下流域側の下流域ヒータ14の面積は等しいが、これに制限されるものではなく、適宜設定されてよい。例えば、図4に示すカソードガス入口58から最初のコーナーまでの直線流路を上流域とし、当該最初のコーナーからカソードガス出口60までのガス流路を下流域として、当該上流域及び下流域に対向するように上流域ヒータ及び下流域ヒータを配置してもよい(例えば、上流域ヒータ12と下流域ヒータ14の面積比=1:3)。また、図4に示すカソードガス入口58から最後のコーナーまでのガス流路を上流域とし、当該最後のコーナーからカソードガス出口60までの直線流路を下流域として、当該上流域及び下流域に対向するように上流域ヒータ12及び下流域ヒータ14を配置してもよい(例えば、上流域ヒータ12と下流域ヒータ14の面積比=3:1)。
さらに、本実施形態のヒータは、反応ガス流路50を上流域、中流域、下流域に分けて、当該上流域と対向する上流域ヒータ、当該下流域と対向する下流域ヒータ、当該中流域と対向する中流域ヒータを備えるものであってもよい。すなわち、例えば、図4に示すカソードガス入口58から最初のコーナーまでの直線流路を上流域とし、最後のコーナーからカソードガス出口60までの直線流路を下流域とし、最初のコーナーから最後のコーナーまでのガス流路を中流域として、当該上流域及び下流域に対向するように上流域ヒータ及び下流域ヒータを配置させ、当該中流域に対向するように中流域ヒータを配置させてもよい。
本実施形態のヒータは、熱伝導性の良好な絶縁材の中に、加熱用合金線やニクロム線等が埋め込まれたものであり、ニクロム線等に電流が流れることによって発熱するものである。図1に示すように、上流域ヒータ12及び下流域ヒータ14とECU18とは電気的に接続されており、ECU18によって上流域ヒータ12及び下流域ヒータ14のON−OFF、上流域ヒータ12及び下流域ヒータ14に流れる電流量の調整(すなわち、各分割ヒータの発熱量の調整)が行われる。なお、ニクロム線等に供給される電流は、燃料電池積層体の発電電流の一部を用いても良いし、外部電源から供給されるものであってもよい。
ECU18は、燃料電池セル32の面内の発熱量分布を反映した発熱量を上流域ヒータ及び下流域ヒータに付与するものである。ECU18は特に制限されるものではないが、CPUとプログラムROMと作業用RAMと入出力インターフェイスとを備えるマイクロプロセッサで構成されている。
次に、燃料電池セルの発熱量分布について説明する。上記でも説明したように、燃料電池セル32の発電によって、カソード極38では、カソードガス、電子及び水素イオンが反応し、水分が生成される。カソード極38で生成した水分は、主にカソード極セパレータ44のカソードガス出口60側に向かって反応ガス流路50を流れるが、燃料電池セル32の温度が低いと、カソードガス出口60側に向かって流れる水分が凝縮して、液水となる。そして、燃料電池セル32の温度がある温度以下(例えば、64℃以下)になり、液水となる量が多くなると、反応ガス流路50の下流域では液水が滞留し、フラッディングが発生する。反応ガス流路50の下流域でのフラッディングにより、アノードガスとカソードガスとの反応によって取り出せるエネルギのうち、電力損失分(すなわち、熱損失分)が増大するため、反応ガス流路50の下流域における燃料電池セル面の発熱量は上流域における燃料電池セル面より高くなる。一方、燃料電池セル32の温度が高いと、反応ガス流路50の上流域の水分が乾燥する。そして、燃料電池セル32の温度がある温度以上(例えば、65℃以上)になると、反応ガス流路50の上流域でドライアップが発生する。反応ガス流路50の上流域でのドライアップにより、アノードガスとカソードガスとの反応によって取り出せるエネルギのうち電力損失分(すなわち、熱損失分)が増大するため、反応ガス流路50の上流域における燃料電池セル面の発熱量は下流域における燃料電池セル面より高くなる。
本実施形態では、反応ガス流路50の下流域側の燃料電池セル面の発熱量が上流域側の燃料電池セル面より高くなる場合には、ECU20によって、下流域ヒータ14の発熱量が上流域ヒータ12の発熱量より高くなるように制御される。また、反応ガス流路50の上流域側の燃料電池セル面の発熱量が下流域側の燃料電池セル面より高くなる場合には、ECU18によって、上流域ヒータ12の発熱量が下流域ヒータ14の発熱量より高くなるように制御される。
上記説明した燃料電池セル面の発熱量分布は、燃料電池積層体10から排出される冷却水の温度により求められる。燃料電池積層体10に供給される冷却水は、燃料電池セル32と熱交換されるため、燃料電池セル32の温度が低ければ熱交換量も低く、排出される冷却水の温度も低くなる。また、燃料電池セル32の温度が高ければ熱交換量も高く、排出される冷却水の温度も高くなる。したがって、温度センサ16により燃料電池積層体10から排出される冷却水の温度を測定することによって、フラッディングが発生する燃料電池セルの温度範囲であるか否か、ドライアップが発生する燃料電池セルの温度範囲であるか否かを判別し、上記説明した燃料電池セル面(具体的には、ガス流路の上流域側及び下流域側)の発熱量分布を決定することができる。本実施形態では、冷却水排出管30に温度センサ16を設け、燃料電池積層体10から排出される冷却水の温度が検出される。
図5は、本実施形態に係る燃料電池システムの運転方法の一例を説明するためのフロー図である。本実施形態に係る燃料電池システムの運転方法は、図1に示す燃料電池システム1を例として説明する。図5に示すように、ステップS10では、燃料電池システム1を起動させ、燃料電池セル32を発電させる。ステップS12では、燃料電池セル32の発電後、温度センサ16により、燃料電池積層体10から排出される冷却水の温度が検出される。温度センサ16により検出された冷却水の温度が、燃料電池セル32のフラッディング発生温度範囲である場合には、ECU18により、燃料電池セル面の発熱量分布は、反応ガス流路50の上流域側より下流域側の発熱量が高いと判定される。ここで、フラッディング発生温度範囲とは、発電により生成した水分が液水となって、カソードガス出口付近で滞留する温度範囲である。このフラッディング発生温度範囲は、燃料電池セルの大きさ、反応ガス流路のガス圧損等によって影響を受けるものであり、予め実験等を行い適宜設定されるものである。
そして、上記のように燃料電池セル面の発熱量分布が判定されると、ステップS14では、ECU18によりフラッディングにより生じる端部燃料電池セル面の発熱量分布を反映した発熱量が上流域ヒータ12及び下流域ヒータに付与される。すなわち、下流域ヒータ14の発熱量が上流域ヒータ12の発熱量より高くなるように制御される。これにより、反応ガス流路50の上流域側より発熱量の高い下流域側の端部燃料電池セル面から熱が外気へ放出されることを抑制し、下流域側より発熱量の低い上流域側の端部燃料電池セル面がヒータにより過剰に加熱されることを抑制することができるため、端部燃料電池セルの極間温度差を抑制することができる。
温度センサ16により検出された冷却水の温度が、燃料電池セル32のフラッディング発生温度範囲ではなく、燃料電池セル32のドライアップ発生温度範囲である場合には、ECU18により、燃料電池セル面の発熱量分布は、反応ガス流路50の下流域側より上流域側の発熱量が高いと判定される。ここで、ドライアップ発生温度範囲とは、カソードガス入口付近が乾燥状態となる温度範囲である。このドライアップ発生温度範囲は、燃料電池セルの大きさ、反応ガス流路のガス圧損等によって影響を受けるものであり、予め実験等を行い適宜設定されるものである。そして、上記のように燃料電池セル面の発熱量分布が判定されると、ステップS16では、ECU18によりドライアップにより生じる端部燃料電池セル面の発熱量分布を反映した発熱量が上流域ヒータ12及び下流域ヒータ14に付与される。すなわち、上流域ヒータ12の発熱量が下流域ヒータ14の発熱量より高くなるように制御される。これにより、反応ガス流路50の下流域側より発熱量の高い上流域側の端部燃料電池セル面から熱が外気へ放出されることを抑制し、上流域側より発熱量の低い下流域側の端部燃料電池セル面がヒータにより過剰に加熱されることを抑制することができるため、端部燃料電池セルの極間温度差を抑制することができる。
温度センサ16により検出された冷却水の温度が、フラッディング発生温度範囲及びドライアップ発生温度範囲でない場合には、端部燃料電池セル面内の発熱量はほぼ均一であるため、ステップS18において、ECU18により上流域ヒータ12及び下流域ヒータ14の発熱量が均等になるように制御される。また、本実施形態におけるフラッディング発生温度範囲及びドライアップ発生温度範囲は、適宜設定されるものであるが、例えば、フラッディング発生温度範囲を65℃未満、ドライアップ発生温度範囲を65℃以上と設定するような場合には、フラッディング発生温度範囲及びドライアップ発生温度範囲ではない温度範囲は存在しないため、図5に示すステップS18は不要となる。
次に、ステップS20では、ECU18に燃料電池セル32の発電停止指令が入力されているかを確認し、入力されていれば、燃料電池システム1の運転が停止される。一方、発電停止指令が入力されていなければ、再度ステップS12の処理に戻される。
次に、本発明の他の実施形態に係る燃料電池システムについて説明する。
図6は、本発明の他の実施形態に係る燃料電池システムの構成の一例を示す模式上面図である。図6に示すように、燃料電池システム2は、燃料電池積層体10と、上流域ヒータ12及び下流域ヒータ14と、電圧センサ66と、発熱量制御手段としてのECU18と、アノードガス導入管20及び排出管22と、カソードガス導入管24及び排出管26と、冷却水導入管28及び排出管30とを備える。図6に示す燃料電池システム2において、図1に示す燃料電池システム1の構成と同一のものは同一の符号を付してある。
電圧センサ66は、燃料電池セル32の電圧を測定するものである。ここで、電圧センサ66により測定される電圧は、複数の燃料電池セル32のうちの少なくともいずれか一つの電圧であればよいが、燃料電池積層体10の積層方向端部の燃料電池セル32の電圧であることが好ましい。燃料電池セル32が適度な湿潤状態である場合、燃料電池セル32の電圧は、ほぼ一定である。しかし、燃料電池セル32において、上記説明したフラッディングが発生すると、燃料電池セル32の電圧は低下し、また、上記説明したドライアップが発生すると燃料電池セル32の電圧は上昇する。したがって、燃料電池セル32の電圧を測定することにより、フラッディングが発生する電圧範囲であるか否か、ドライアップが発生している電圧範囲であるか否かを判別し、上記説明した燃料電池セル面の発熱量分布を決定することができる。
また、電圧センサ66の代わりに内部抵抗測定器を用いてもよい。内部抵抗測定器は、燃料電池セル32の内部抵抗を測定するものである。ここで、内部抵抗測定器により測定される内部抵抗は、複数の燃料電池セル32のうちの少なくともいずれか一つの内部抵抗であればよいが、燃料電池積層体10の積層方向端部の燃料電池セル32の内部抵抗であることが好ましい。燃料電池セル32が適度な湿潤状態である場合、燃料電池セル32の内部抵抗は、ほぼ一定である。しかし、燃料電池セル32において、上記説明したフラッディングが発生すると、燃料電池セル32の内部抵抗は低下し、また、上記説明したドライアップが発生すると燃料電池セル32の内部抵抗は上昇する。したがって、燃料電池セル32の内部抵抗を測定することにより、フラッディングが発生しているか否か、ドライアップが発生しているか否かを判別し、上記説明した燃料電池セル面の発熱量分布を決定することができる。
図5を用いて、本実施形態に係る燃料電池システム2の運転方法の他の一例を説明する。ステップS10では、燃料電池システム2を起動させ、燃料電池セル32を発電させる。ステップS12では、燃料電池セル32の発電後、電圧センサ又は内部抵抗測定器により、燃料電池セルの電圧又は内部抵抗が検出される。電圧センサ又は内部抵抗測定器により検出された電圧又は内部抵抗が、燃料電池セル32のフラッディング発生電圧範囲又はフラッディング発生抵抗値範囲である場合には、ECU18により、燃料電池セル面の発熱量分布は、反応ガス流路50の上流域側より下流域側の発熱量が高いと判定される。ここで、フラッディング発生電圧範囲又はフラッディング発生抵抗値範囲とは、発電により生成した水分が液水となって、カソードガス出口付近で滞留する電圧範囲又は抵抗値範囲である。このフラッディング発生電圧範囲又はフラッディング発生抵抗値範囲は、燃料電池セルの大きさ、反応ガス流路のガス圧損等によって影響を受けるものであり、予め実験等を行い適宜設定されるものである。
そして、上記のように燃料電池セル面の発熱量分布が判定されると、ステップS14において、ECU18によりドライアップにより生じる端部燃料電池セル面の発熱量分布を反映した発熱量が上流域ヒータ12及び下流域ヒータ14に付与される。すなわち、下流域ヒータ14の発熱量が上流域ヒータ12の発熱量より高くなるように制御される。これにより、反応ガス流路50の上流域側より発熱量の高い下流域側の端部燃料電池セル面から熱が外気へ放出されることを抑制し、下流域側より発熱量の低い上流域側の端部燃料電池セル面がヒータにより過剰に加熱されることを抑制することができるため、端部燃料電池セルの極間温度差を抑制することができる。
電圧センサ又は内部抵抗検出器により測定された電圧又は内部抵抗が、燃料電池セルのフラッディング発生電圧範囲又はフラッディング発生抵抗値範囲ではなく、燃料電池セルのドライアップ発生電圧範囲又はドライアップ発生抵抗値範囲である場合には、燃料電池セル面の発熱量分布は、反応ガス流路50の下流域側より上流域側の発熱量が高いと判定される。ここで、ドライアップ発生電圧範囲又はドライアップ発生抵抗値範囲とは、カソードガス入口付近が乾燥状態となる電圧範囲又は抵抗値範囲である。このドライアップ発生電圧範囲又はドライアップ発生抵抗値範囲は、燃料電池セルの大きさ、反応ガス流路のガス圧損等によって影響を受けるものであり、予め実験等を行い適宜設定されるものである。そして、上記のように燃料電池セル面の発熱量分布が判定されると、ステップS16において、ECU18によりドライアップにより生じる端部燃料電池セル面の発熱量分布を反映した発熱量が上流域ヒータ12及び下流域ヒータ14に付与される。すなわち、上流域ヒータ12の発熱量が下流域ヒータ14の発熱量より高くなるように制御される。これにより、反応ガス流路50の下流域側より発熱量の高い上流域側の端部燃料電池セル面から熱が外気へ放出されることを抑制し、上流域側より発熱量の低い下流域側の端部燃料電池セル面がヒータにより過剰に加熱されることを抑制することができるため、端部燃料電池セルの極間温度差を抑制することができる。
電圧センサ又は内部抵抗検出器により検出された電圧又は内部抵抗が、フラッディング発生電圧範囲又はフラッディング発生内部抵抗値範囲でなく、また、ドライアップ発生電圧範囲又はドライアップ発生内部抵抗値範囲でもない場合には、燃料電池セル面内の発熱量はほぼ均一であるため、ステップS18において、ECU18により上流域ヒータ12及び下流域ヒータ14の発熱量が均等になるように制御される。本実施形態におけるフラッディング発生電圧範囲又はフラッディング発生内部抵抗値範囲、ドライアップ発生電圧範囲又はドライアップ発生内部抵抗値範囲も上記同様に、適宜設定されるものである。しかし、例えば、フラッディング発生電圧範囲を1V未満、ドライアップ発生電圧範囲を1V以上と設定するような場合には、フラッディング発生電圧範囲、ドライアップ発生電圧範囲でない電圧は存在しないため、図5に示すステップS18は不要となる。
次に、ステップS20では、ECU18に燃料電池セル32の発電停止指令が入力されているかを確認し、入力されていれば、燃料電池システム2の運転が停止される。一方、発電停止指令が入力されていなければ、再度ステップS12の処理に戻される。
上記本実施形態に係る燃料電池システムは、例えば、携帯電話、携帯用パソコン等のモバイル機器用小型電源、自動車用電源、家庭用電源等として使用することができる。
本発明の実施形態に係る燃料電池システムの構成の一例を示す概略模式図である。 本実施形態に用いられる燃料電池セルの構成の一例を示す模式断面図である。 本実施形態に用いられる燃料電池用セパレータの一例を示す模式平面図である。 積層方向から見た燃料電池積層体の一部透過模式図である。 本実施形態に係る燃料電池システムの運転方法の一例を説明するためのフロー図である。 本発明の他の実施形態に係る燃料電池システムの構成の一例を示す模式上面図である。
符号の説明
1,2 燃料電池システム、10 燃料電池積層体、12 上流域ヒータ、14 下流域ヒータ、16 温度センサ、18 ECU、20 アノードガス導入管、22 アノードガス排出管、24 カソードガス導入管、26 カソードガス排出管、28 冷却水導入管、30 冷却水排出管、32 燃料電池セル、34 電解質膜、36 アノード極、38 カソード極、40 膜−電極アッセンブリ、42 アノード極セパレータ、44 カソード極セパレータ、46 接着剤、48,50 反応ガス流路、52 冷却水流路、54 アノードガス入口、56 アノードガス出口、58 カソードガス入口、60 カソードガス出口、62 冷却水入口、64 冷却水出口、66 電圧センサ。

Claims (7)

  1. 反応ガス流路が形成された一対のアノード極セパレータ及びカソード極セパレータを有する燃料電池セルを積層した燃料電池積層体と、
    前記燃料電池積層体の積層方向端部に配置され、前記カソード極セパレータの反応ガス流路の上流域と対向する上流域ヒータと前記カソード極セパレータの反応ガス流路の下流域と対向する下流域ヒータとを有するヒータと、
    前記燃料電池セル面内の発熱量分布を反映した発熱量を前記上流域ヒータ及び前記下流域ヒータに付与する発熱量制御手段と、を有することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 請求項1記載の燃料電池システムであって、前記燃料電池セル面内の発熱量分布は、前記燃料電池積層体から排出される冷却水の温度を検出する温度センサにより求められることを特徴とする燃料電池システム。
  3. 請求項2記載の燃料電池システムであって、前記温度センサにより測定された温度がフラッディング発生温度範囲であるときは、前記制御手段により、前記下流域ヒータの発熱量を前記上流域ヒータの発熱量より高くし、前記温度センサにより測定された温度がドライアップ発生温度範囲であるときは、前記制御手段により、前記上流域ヒータの発熱量を前記下流域ヒータの発熱量より高くすることを特徴とする燃料電池システム。
  4. 請求項1記載の燃料電池システムであって、前記燃料電池セル面内の発熱量分布は、前記燃料電池セルの電圧を検出する電圧センサにより求められることを特徴とする燃料電池システム。
  5. 請求項4記載の燃料電池システムであって、前記電圧センサにより測定された電圧がフラッディング発生電圧範囲であるときは、前記制御手段により前記下流域ヒータの発熱量を前記上流域ヒータの発熱量より高くし、前記電圧センサにより検出された電圧がドライアップ発生電圧範囲であるときは、前記制御手段により前記上流域ヒータの発熱量を前記下流域ヒータの発熱量より高くすることを特徴とする燃料電池システム。
  6. 請求項1記載の燃料電池システムであって、前記燃料電池セル面内の発熱量分布は、前記燃料電池セルの内部抵抗を検出する内部抵抗測定器により求められることを特徴とする燃料電池システム。
  7. 請求項6記載の燃料電池システムであって、前記内部抵抗測定器により測定された抵抗値がフラッディング発生抵抗値範囲であるときは、前記制御手段により前記下流域ヒータの発熱量を前記上流域ヒータの発熱量より高くし、前記内部抵抗測定器により検出された抵抗値がドライアップ発生抵抗値範囲であるときは、前記制御手段により前記上流域ヒータの発熱量を前記下流域ヒータの発熱量より高くすることを特徴とする燃料電池システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013120637A (ja) * 2011-12-06 2013-06-17 Nissan Motor Co Ltd 燃料電池システム
KR101470106B1 (ko) * 2012-12-28 2014-12-05 현대자동차주식회사 연료전지 히팅장치

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