JP2014086131A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池システムは、燃料電池内の水分布の均一化を図り、高い要求出力を得ることができる。
【解決手段】燃料電池システムは、アノード側がカソード側より冷却され易い構成を有する燃料電池を備え、アノード側の冷却量をカソード側の冷却量よりも増加させること、またはカソード側の圧力を増加させること、のいずれか一方の制御を実行する第1制御部と、アノード側の圧力を減少させること、またはアノードのストイキ比を増加させること、のいずれか一方の制御を実行する第2制御部と、カソードのストイキ比を増加させる制御を実行する第3制御部と、を備え、第1制御部、第2制御部、第3制御部の優先順位にて、発電の要求出力に応じた発電量に制御する。
【選択図】図5

Description

本発明は、燃料電池システムに関するものである。
燃料電池システムのうち固体高分子型燃料電池は、アノードと、カソードと、高分子電解質膜と、触媒層とを備えている。アノードおよびカソードに、触媒層が設けられている。触媒層は、白金などの触媒をカーボン粉末で担持するとともに、高分子電解質で被覆することにより構成されている。こうした燃料電池システムでは、アノードに燃料ガス(例えば、水素)を供給するとともに、カソードに酸化ガス(例えば、酸素を含む空気)を供給すると、電気化学反応により発電を行なう(例えば、特許文献1)。
特開2009−187727号公報
従来の技術にかかる燃料電池において、発電による熱の影響により、アノードとカソードとの間で温度差(極間温度差)が生じる。極間温度差が生じると、アノードとカソードとの間で、飽和蒸気分圧差による水の移動が起こり、燃料電池の発電性能が低下する場合がある。特に、高い出力の要求があった場合に、アノードが乾燥し易い。こうした課題を解決するために、カソードの背圧を制御したり、アノードの圧力を制御したりする構成が知られている。しかし、いずれの技術も燃料電池内の水分布が不均一になりやすく、高い出力を安定して維持することが難しいという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、燃料電池システムを提供する。燃料電池システムは、アノード側がカソード側より冷却され易い構成を有する燃料電池を備えた燃料電池システムにおいて、上記アノード側の冷却量を上記カソード側の冷却量よりも増加させること、または上記カソード側の圧力を増加させること、のいずれか一方の制御を実行する第1制御部と、上記アノード側の圧力を減少させること、または上記アノードのストイキ比を増加させること、のいずれか一方の制御を実行する第2制御部と、上記カソードのストイキ比を増加させる制御を実行する第3制御部と、を備え、上記第1制御部、上記第2制御部、上記第3制御部の優先順位にて、発電の要求出力に応じた発電量に制御する構成である。
燃料電池システムにおいて、第1制御部、第2制御部、第3制御部の優先順位にて、発電の要求出力に応じて発電量を制御する。すなわち、第1制御部は、アノード側の冷却量をカソード側の冷却量よりも増加させること、またはカソード側の圧力を増加させること、のいずれか一方の制御を実行することで、カソード側からアノード側へ水移動量を増加させる。第2制御部は、アノード側の圧力を減少させること、またはアノードのストイキ比を増加させること、のいずれか一方の制御を実行することで、アノード側の水量を増加させる。第3制御部は、カソードのストイキ比を増加する制御を実行する。したがって、アノード側がカソード側より冷却され易い燃料電池の構成を用いて、その燃料電池の制御を適正な順序で制御することにより、つまり、燃料電池の水分布の均一化を図った上で、カソードのストイキ比制御を実行するので、その発電量が発電の要求出力に速やかに応じる。
本発明の一実施例としての燃料電池スタックを備える燃料電池システムの全体構成を示す説明図である。 燃料電池スタックの内部構成を説明する説明図である。 燃料電池モジュールを分解して説明する説明図である。 燃料電池モジュールの冷却構造を説明する説明図である。 燃料電池システムの出力制御処理を説明するフローチャートである。
(1) 燃料電池システムの全体構成:
図1は本発明の一実施例としての燃料電池スタック10を備える燃料電池システム1の全体構成を示す説明図である。燃料電池システム1は、例えば車両に搭載され、車両の動力源として使用することができる。燃料電池システム1は、燃料電池スタック10と、燃料ガス供給部60と、酸化ガス供給部70と、冷却媒体供給部80と、燃料電池システム1の運転を制御する制御部90とを備えている。
燃料電池スタック10は、比較的小型で発電効率に優れる固体高分子型燃料電池を形成する。燃料電池スタック10は、燃料電池モジュール20が絶縁体(図示せず)を介して複数積層されたスタック構造を有する。燃料電池モジュール20は、各燃料電池モジュール20の厚さ方向に積層され、両側に配置されたエンドプレート50によって挟持されている。燃料電池スタック10の内部には、燃料ガスマニホールド61(61a,61b)と、酸化ガスマニホールド71(71a,71b)と、冷却媒体マニホールド81(81a,81b)とが形成されている。
燃料ガス供給部60は、燃料ガスマニホールド61に燃料としての水素ガスを供給するとともに燃料ガスマニホールド61から水素ガスを排出するための配管および弁などを備えている。すなわち、燃料ガス供給部60は、高圧水素を貯蔵した水素タンク62と、燃料ガスマニホールド61に接続された配管63a,63bと、配管63a,63bにそれぞれ設けられた流量調節弁64a,64bとを備えている。また、配管63aと配管63bとの間には、配管63cが接続され、さらに配管63cに循環ポンプ65が接続されており、水素ガスを排出側から供給側へ循環させる循環路を構成している。
酸化ガス供給部70は、酸化ガスマニホールド71に酸化ガスとしての空気を供給するとともに酸化ガスマニホールド71から空気を排出するための配管および弁などを備えている。すなわち、酸化ガス供給部70は、空気を供給するためのエアーポンプ72と、酸化ガスマニホールド71に接続された配管73a,73bと、配管73bに設けられ背圧弁として機能する圧力調整弁74とを備えている。
冷却媒体供給部80は、冷却媒体マニホールド81に冷却媒体としての冷却水を供給するとともに冷却媒体マニホールド81から冷却水を排出するための配管およびポンプを備えている。すなわち、冷却媒体供給部80は、冷却媒体マニホールド81に接続された配管82a,82bと、ラジエータ83と、循環ポンプ84とを備えている。冷却水は、ラジエータ83から配管82aおよび冷却媒体マニホールド81に供給され、循環ポンプ84によって配管82bからラジエータ83に送られることで循環する。なお、冷却媒体としては、水だけでなく、エチレングリコール等の不凍液や空気等を用いることができる。
図2は燃料電池スタック10の内部構成を説明するための説明図である。燃料電池スタック10は、各構成の面と直交する方向に積層された複数の燃料電池モジュール20と、隣り合う燃料電池モジュール20の間に配置された絶縁体28とを備える。燃料電池モジュール20は、2つの燃料電池セル21を備え、燃料電池セル21の同極同士を対向させるように配置することにより構成されている。各燃料電池セル21は、膜電極接合体の両側にガス拡散層を接合した膜電極ガス拡散層接合体(MEGA:Membrane Electrode&Gas Diffusion Layer Assembly)23と、MEGAの両面を挟むように配置された第1および第2のセパレータ22,26とを備える。
MEGA23は、膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)30と、MEA30の両面を挟むように配置(接合)されたカソードガス拡散層36およびアノードガス拡散層37を備える。MEA30は、電解質膜32と、カソード33と、アノード34とを備える。カソード33およびアノード34は、電解質膜32の両面を挟むように配置されている。
電解質膜32は、湿潤状態で良好な電気伝導性を示す固体高分子材料であり、例えばフッ素系樹脂により形成されたプロトン伝導性のイオン交換膜である。カソード33およびアノード34は、触媒(例えば白金、あるいは白金合金)を備えており、これらの触媒を、導電性を有する担体(例えば、カーボン粒子)上に担持させることによって形成されている。
カソードガス拡散層36およびアノードガス拡散層37は、ガス透過性を有する導電性部材、例えば、カーボンペーパやカーボンクロスによって形成することができる。ここで、燃料電池モジュール20は、2つのMEA30のカソード33が対向するように配置されている。
第1および第2のセパレータ22,26は、MEGA23を挟持するように配置されている。第1および第2のセパレータ22,26は、ガス不透過な導電性部材、例えば、カーボンを圧縮してガス不透過とした緻密質カーボンや、焼成カーボン、あるいはステンレス鋼などの金属材料により形成される板状部材である。また、第1および第2のセパレータ22,26は、MEA30において発電された電気を集電するための集電体としても機能し、第1および第2のセパレータ22,26には、外部回路が電気的に接続されている。
図3は燃料電池モジュール20を分解して説明する説明図である。図2および図3に示すように、第1および第2のセパレータ22,26の両面には、溝25a,25b,25cが形成されている。第1のセパレータ22に形成された溝25aには、酸化ガスマニホールド71を流れる空気が流通して、酸素がカソードガス拡散層36を介してカソード33に供給される。第2のセパレータ26に形成された溝25bには、燃料ガスマニホールド61を流れる水素ガスが流通して、水素がアノードガス拡散層37を介してアノード34に供給される。また、第2のセパレータ26に形成された溝25cには、冷却媒体マニホールド81(図1)を流れる冷却水が流通する。これにより、燃料電池スタック10の温度調節が行われる。
図1に示すように、制御部90は、マイクロコンピュータを中心とした論理回路として構成され、詳しくは、予め設定された制御プログラムに従って所定の演算などを実行するCPUと、必要な制御プログラムや制御データ等が予め格納されたROMと、RAMと、入出力ポート等とを備える。この制御部90は、燃料電池システム1に設けた各種センサ(例えば、温度センサや圧力センサ)の検出信号や、燃料電池スタック10に対する負荷要求に関する情報などを取得する。また、燃料電池システム1が備える、流量調整弁64、圧力調整弁74、エアーポンプ72、循環ポンプ84など、燃料電池スタック10の発電に関わる各部に駆動信号を出力する。
(2) 燃料電池システム1の動作
図1に示す燃料ガス供給部60において、水素タンク62に貯蔵される水素ガスは、配管63aに放出された後、流量調節弁64aによって所定の圧力に調整(減圧)されて、燃料電池スタック10を構成する各単セルのアノード34に供給され、電気化学反応に供される。そして、アノード34から排出されるアノード排ガスは、燃料ガスマニホールド61から配管63bに導かれる。そして、配管63bのアノード排ガスの一部は、循環ポンプ65の駆動により配管63aへ戻され、残部は、外部へ排出される。
酸化ガス供給部70において、エアーポンプ72の駆動により外部から取り込んだ空気は、加圧されて、配管73aおよび酸化ガスマニホールド71を介してカソード33に供給される。カソード33から排出されるカソード排ガスは、配管73bを経て、外部に排出される。このとき、配管73bには、圧力調整弁74が設けられているので、開口面積の制御により、カソード33に加わる圧力を調節することができる。このとき、圧力調整弁74の背圧を高めることにより、燃料電池スタック10の電気化学反応により生じる水分を含むカソード33の排ガスの排出量が減少し、カソード33の付近の水量を高めることができる。
こうした燃料電池システム1では、アノード34に水素ガスを供給するとともに、カソード33に酸化ガス(例えば、酸素を含む空気)を供給することにより、電気化学反応により発電を行なう。こうした発電制御において、アノードおよびカソードのストイキ比制御が実行される。ここで、アノードおよびカソードのストイキ比制御とは、理論的に発電に必要な量に対する実際の水素または酸素の供給量で除した値をストイキ比と定義すると、ストイキ比をパラメータとして水素ガスおよび酸素の量を増減することにより、燃料電池システム1の出力を制御する方法である。
図4は燃料電池モジュール20の冷却構造を説明する説明図である。図4において、MEA30の溝25bに水素ガスが流され、一方、溝25aに空気が流されるが、このとき、水素ガスと空気の流れる方向は逆方向である。MEA30による電気化学反応で生成した水は、カソード側で生成されるから、カソード側の溝25aに流れる空気の水分量が大きく、一方、アノード側の溝25bに流れる水素ガスの水分量が少ない。このため、溝25a,25bに流れる水素ガスと空気に含まれる水分量の濃度差が生じる。こうした濃度差は、特にアノード34の上流側とカソード33の下流側で大きくなるから、MEA30の端部にて破線で示すような水移動が生じる。したがって、溝25aを流れる空気から、溝25bを流れる水素ガスへ水移動が促進され、水素ガスによってアノード34に水が供給される。よって、MEA30内の水分布が均一化に向かう。
燃料電池スタック10は、冷却媒体供給部80によりMEA30を冷却するとともに、この冷却作用に伴ってMEA30内の水移動を促進する作用がある。すなわち、冷却水を流す溝25cは、アノード側に配置されているために、アノード34は、カソード側より冷却水で冷却されやすい。このため、カソード側の温度がアノード側の温度より高くなり、MEA30内に極間温度差を生じる。一方、カソード33では、電気化学反応により水が生成されるために、カソード33で生じた水が上述した極間温度差により、1点鎖線で示すようにアノード側へ移動する。よって、MEA30内の水分布が均一化に向かう。
(3)燃料電池システム1の出力制御
以下、燃料電池システム1の出力を要求出力に応じて制御する処理について説明する。図5は燃料電池システム1の出力制御処理を説明するフローチャートである。本処理は、燃料電池システム1の高出力運転時、つまり要求出力が所定値以上の場合に実行される処理である。図5において、ステップS100にて、燃料電池システム1の発電量が発電の要求出力を満たしているか否かが判定される。ステップS100にて否定判定の場合には、ステップS102,S104にて、カソード側の水量を増大させて、アノード側へ水移動させる処理が実行される。すなわち、ステップS102にて、冷却水の循環量を増加させる。本処理は、循環ポンプ84(図1)の駆動出力を増大させることにより実行される。これにより、カソードガスおよびアノードガスの温度が低下して、これらのガスに含まれている露点が下がり、水量が増大する。さらに、アノード34の冷却能力がカソード側の冷却能力より大きいことから、MEGA23の極間温度差が大きくなる。これにより、上述したようにカソード側からアノード側への水移動が生じ、MEA30が均一な水分布へ向かう。また、ステップS104にて、カソードの背圧を増加させる。本処理は、圧力調整弁74の流路面積を減少させることにより実行する。これにより、燃料電池スタック10の電気化学反応により生じる水分を含むカソード33のカソードオフガスの排出量が減少し、カソード33の付近の水量を高めることができ、さらに上述した極間温度差によりその水をアノード側へ移行させることができる。
ステップS110にて、ステップS102,S104の処理を実行した後に、燃料電池システム1の発電量が要求出力を満たしているか否かが判定される。ステップS110にて否定判定の場合には、アノード側の水量を増大させる処理が実行される。すなわち、ステップS112にて、アノード側の圧力を低減させる。本処理は、流量調節弁64bの流路面積を増加させることにより実行する。これにより、アノードオフガスの流量が減少して、アノードオフガスとともに排出される水分量が減少するとともに、アノードの下流側にも水が移動する。さらに、カソード側とアノード側との圧力差が大きくなることから、水分がカソード側からアノード側へ移行して、MEA30内が均一な水分量へ向かう。また、ステップS114にて、アノードのストイキ比を増加させる。本処理は、水素タンク62の出力を増大させることにより実行する。これにより、燃料電池スタック10の電気化学反応により生じる水分量を増大させて、アノード側の水量を高めることができる。
ステップS130にて、ステップS122,S124のアノード側の処理を実行した後に、燃料電池システム1の発電量が要求出力を満たしているか否かが判定される。ステップS130にて否定判定の場合には、カソードのストイキ比を増大させる。本処理は、エアーポンプ72の出力を増大させることにより実行する。これにより、電気化学反応に供する酸素量を増大させて、発電量を増大させる。ステップS130にて、発電量がまだ要求出力を満たしていないと判定された場合には、ステップS102に戻り、ステップS122までの処理を繰り返す。すなわち、冷却水の循環量、カソード圧力などの制御量を増加させるアノード側の処理などを繰り返し実行する。
(4) 本実施例の作用・効果
(4)−1 燃料電池システム1は、MEA30内の水分布を均一に向かわせる構成を備えている。すなわち、図4に示すように、カソード側の水分を多く含む空気は、アノード側の乾燥し易い水素ガスに対して逆方向に溝25a,25bでそれぞれ流され、空気と水素ガスと水蒸気の濃度差を生じやすくしている。こうした濃度差は、特にアノード34の上流側とカソード33の下流側で大きくなるから、MEA30の端部で水移動が促進される。また、冷却水を流す溝25cは、アノード34側に配置されているために、アノード側がカソード側より溝25cに流れる冷却水により冷却されやすい。このため、カソード側の温度がアノード側の温度より高くなり、MEA30内に極間温度差を生じる。一方、カソード33では、電気化学反応により水が生成されるために、カソード33で生じた水が上述した極間温度差により、アノード側へ移動する。よって、上述の2つの作用によりMEA30の水分布をより均一化する効果を奏する。
(4)−2 図5に示すように、ステップS102、S104、S112,S114によるカソードの背圧やアノード側の制御などの、MEA30の水分布を均一にするのに有効な制御を優先して実行し、それでも燃料電池システム1の発電量が不十分な場合に、ステップS122にて、カソードのストイキ比制御を実行する。すなわち、カソードのストイキ比制御は、出力の増大に有効であるが、カソード側の乾燥を招き易いことから、上述した他の処理で、水分量の均一化を図った上で実行する。よって、カソードのストイキ比制御は、MEA30の乾燥を避けるための条件を特に考慮することなく実行することができ、燃料電池システム1の高出力を実現することができる。
(4)−3 アノード側に余剰にある水は、触媒への酸素の供給を阻害する要因になるが、図4に示すように、MEA30内での水移動により、アノード側の余剰水が除去され、触媒に効率的に酸素を供給することができる。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。
上記実施例において、図5のステップS102の冷却水の循環量の増加およびステップS104のカソード圧力の増加の処理は、両方の制御を順次実行するほか、いずれか一方の処理を実行してもよい。また、ステップS112のアノード圧力の低減およびステップS114のアノードのストイキ比の増加処理は、両方の制御を順次実行するほか、いずれか一方の処理を実行してもよい。
上記実施例にかかる燃料電池モジュール20において、アノード側をカソード側より冷え易くする構成として、以下の構成であってもよい。
(a) 燃料電池セル21の第1および第2のセパレータ22,26が冷却液を導く流路として、冷却液と接液するアノードの溝の表面積をカソードの溝の表面積よりも大きくする構成とする。
(b) アノード側のセパレータの熱伝導率がカソード側のセパレータの熱伝導率に比べて大きい構成とする。
1…燃料電池システム
10…燃料電池スタック
20…燃料電池モジュール
21…燃料電池セル
22,26…第1および第2のセパレータ
25a,25b,25c…溝
28…絶縁体
30…MEA
32…電解質膜
33…カソード
34…アノード
36…カソードガス拡散層
37…アノードガス拡散層
50…エンドプレート
60…燃料ガス供給部
61…燃料ガスマニホールド
62…水素タンク
63a,63b,62c…配管
64…流量調整弁
65…循環ポンプ
70…酸化ガス供給部
71…酸化ガスマニホールド
72…エアーポンプ
73a,73b…配管
74…圧力調整弁
80…冷却媒体供給部
81…冷却媒体マニホールド
82a,82b…配管
83…ラジエータ
84…循環ポンプ
90…制御部

Claims (1)

  1. アノード側がカソード側より冷却され易い構成を有する燃料電池を備えた燃料電池システムにおいて、
    上記アノード側の冷却量を上記カソード側の冷却量よりも増加させること、または上記カソード側の圧力を増加させること、のいずれか一方の制御を実行する第1制御部と、
    上記アノード側の圧力を減少させること、または上記アノードのストイキ比を増加させること、のいずれか一方の制御を実行する第2制御部と、
    上記カソードのストイキ比を増加させる制御を実行する第3制御部と、
    を備え、
    上記第1制御部、上記第2制御部、上記第3制御部の優先順位にて、発電の要求出力に応じた発電量に制御する、燃料電池システム。
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