JP5351003B2 - 燃料電池スタック及びその始動方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電解質膜の両側に一対の電極を設けた電解質膜・電極構造体とセパレータとが積層される燃料電池を備え、複数の前記燃料電池が積層されるとともに、積層方向両端には、一対のエンドプレートが設けられて前記燃料電池に積層方向に荷重を付与する燃料電池スタック及びその始動方法に関する。
例えば、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜からなる電解質膜の両側に、それぞれアノード側電極及びカソード側電極を配設した電解質膜・電極構造体(MEA)を、一対のセパレータによって挟持した発電ユニットを備えている。この種の燃料電池は、通常、所定の数(例えば、数百)の発電ユニットを積層することにより、例えば、車載用燃料電池スタックとして使用されている。
この種の燃料電池では、カソード側電極に供給される酸化剤ガス(例えば、空気)と、アノード側電極に供給される燃料ガス(例えば、水素含有ガス)とが、電極触媒層内で電気化学反応により消費されて発電が行われている。このため、発電により水が生成されており、生成水の滞留を防止するために、前記生成水を除去する必要がある。
そこで、例えば、特許文献1に開示されている燃料電池システムは、燃料電池スタックのセル積層方向の締付荷重を調節可能な圧力制御機構と、運転停止時に、前記圧力制御機構によって前記燃料電池スタックの締付荷重を調節しつつガス流路へガスを供給して掃気するガス供給処理を行う制御部と、を備えている。
これにより、運転停止時に、燃料電池スタックの締付荷重を調節することにより、生成水をガス流路へ円滑に導き出しつつガス流路内に供給したガスによって水を円滑に排出させることができる。具体的には、運転停止時に、締付荷重を減少させることにより、セル内におけるセル構成要素間の接触面圧を低減させて排水性を向上させ、生成水の排出の円滑化を図ることができる、としている。
特開2007−115492号公報
ところで、燃料電池スタックには、反応ガスの供給及び排出を行うためのガスマニホールドが取り付けられており、このガスマニホールドでは、放熱が大きいため、結露し易い。従って、燃料電池スタックの運転が停止された後、再度、起動させる際に、ガスマニホールド内の結露水が、前記燃料電池スタック内に流入する場合がある。このため、ガスマニホールド側のセル(燃料電池)では、ガス流路に結露水が滞留し易くなり、ガス供給量の不足によりセル電圧が低下して発電性能の悪化及びセルの劣化等が惹起されるという問題がある。
しかしながら、上記の特許文献1では、燃料電池スタック全体の締付荷重を調節するだけであり、ガスマニホールド側のセルに付与される前記締付荷重のみを低下させることができない。これにより、発電性能が低下し、効率的な発電処理が遂行されないという問題がある。
本発明はこの種の問題を解決するものであり、簡単な構成及び工程で、外部から流入する結露水を確実に除去することができ、燃料電池の発電性能を良好に向上させることが可能な燃料電池スタック及びその始動方法を提供することを目的とする。
本発明は、電解質膜の両側に一対の電極を設けた電解質膜・電極構造体とセパレータとが積層される燃料電池を備え、複数の前記燃料電池が積層されるとともに、積層方向両端には、一対のエンドプレートが設けられて前記燃料電池に積層方向に荷重を付与する燃料電池スタック及びその始動方法に関するものである。
この燃料電池スタックは、少なくとも一方のエンドプレートに隣接して配置される燃料電池に付与される荷重を、積層方向中央側に配置される前記燃料電池に付与される前記荷重よりも小さく調整する荷重調整機構を備えている。
ここで、荷重調整機構は、燃料電池スタック内に配設されるプレート部材と、前記プレート部材を積層方向一方に移動させることにより、該プレート部材の積層方向他方の面側に配置される燃料電池に付与される荷重を、該プレート部材の前記積層方向一方の面側に配置される前記燃料電池に付与される前記荷重よりも小さく調整する稼動部とを備える。
さらに、この燃料電池スタックの始動方法は、燃料電池スタックの始動時に、少なくとも一方のエンドプレートに隣接して配置される燃料電池に付与される荷重を、積層方向中央側に配置される前記燃料電池に付与される前記荷重よりも小さく調整している。
さらにまた、この始動方法は、燃料電池スタック内に配設されるプレート部材を、積層方向一方に移動させることにより、該プレート部材の積層方向他方の面側に配置される燃料電池に付与される荷重を、該プレート部材の前記積層方向一方の面側に配置される前記燃料電池に付与される前記荷重よりも小さく調整する。
本発明によれば、積層方向端部側に配置される燃料電池に付与される荷重が、積層方向中央側に配置される前記燃料電池に付与される前記荷重よりも小さく調整されている。このため、積層方向端部側に配置される燃料電池の反応ガス流路は、流路断面積が拡大され、反応ガスは、結露水を伴って前記反応ガス流路に沿って容易に流通することができる。
従って、燃料電池の電圧低下を抑制することが可能になり、発電性能の悪化及び燃料電池の劣化を阻止することができる。これにより、簡単な構成及び工程で、外部から流入する結露水を確実に除去することが可能になり、燃料電池の発電性能を良好に向上させることができる。
本発明の第1の実施形態に係る燃料電池スタックの斜視説明図である。 前記燃料電池スタックの概略側面説明図である。 前記燃料電池スタックを構成する燃料電池の要部分解斜視説明図である。 前記燃料電池スタックの断面説明図である。 前記燃料電池スタックを構成する荷重調整機構の斜視説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る燃料電池スタックの概略側面説明図である。 本発明の第3の実施形態に係る燃料電池スタックの概略側面説明図である。
図1及び図2に示すように、本発明の第1の実施形態に係る燃料電池スタック10は、複数の燃料電池12が矢印A方向(水平方向又は鉛直方向)に積層されるとともに、前記燃料電池12の積層方向一端には、ターミナルプレート14a、絶縁プレート16a及びエンドプレート18aが配設される。燃料電池12の積層方向他端には、ターミナルプレート14b、絶縁プレート16b及びエンドプレート18bが配設される。
図3及び図4に示すように、燃料電池12は、電解質膜・電極構造体(MEA)20が、第1及び第2セパレータ22、24に挟持される。第1及び第2セパレータ22、24は、例えば、鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板、めっき処理鋼板、あるいはその金属表面に防食用の表面処理を施した縦長形状の金属板により構成される。第1及び第2セパレータ22、24は、平面が矩形状を有するとともに、金属製薄板を波形状にプレス加工することにより、断面凹凸形状に成形される。なお、第1及び第2セパレータ22、24は、例えば、カーボンセパレータにより構成してもよい。
燃料電池12の矢印C方向(図3中、鉛直方向)の上端縁部には、積層方向である矢印A方向に互いに連通して、酸化剤ガス、例えば、酸素含有ガスを供給するための酸化剤ガス入口連通孔26a、冷却媒体を供給するための冷却媒体入口連通孔28a、及び燃料ガス、例えば、水素含有ガスを供給するための燃料ガス入口連通孔30aが、矢印B方向に配列して設けられる。
燃料電池12の矢印C方向の下端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、燃料ガスを排出するための燃料ガス出口連通孔30b、冷却媒体を排出するための冷却媒体出口連通孔28b、及び酸化剤ガスを排出するための酸化剤ガス出口連通孔26bが、矢印B方向に配列して設けられる。
第1セパレータ22の電解質膜・電極構造体20に向かう面22aには、酸化剤ガス入口連通孔26aと酸化剤ガス出口連通孔26bとに連通する酸化剤ガス流路32が設けられる。
第2セパレータ24の電解質膜・電極構造体20に向かう面24aには、燃料ガス入口連通孔30aと燃料ガス出口連通孔30bとに連通する燃料ガス流路34が設けられる。
互いに隣接する燃料電池12を構成する第1セパレータ22の面22bと、第2セパレータ24の面24bとの間には、冷却媒体入口連通孔28aと冷却媒体出口連通孔28bとを連通する冷却媒体流路36が設けられる。
第1セパレータ22の面22a、22bには、第1シール部材38が、一体的又は個別に設けられるとともに、第2セパレータ24の面24a、24bには、第2シール部材40が、一体的に又は個別に設けられる。
第1及び第2シール部材38、40は、例えば、EPDM、NBR、フッ素ゴム、シリコンゴム、フロロシリコンゴム、ブチルゴム、天然ゴム、スチレンゴム、クロロプレーン、又はアクリルゴム等のシール材、クッション材、あるいはパッキン材を使用する。
電解質膜・電極構造体20は、例えば、パーフルオロスルホン酸の薄膜に水が含浸された固体高分子電解質膜42と、前記固体高分子電解質膜42を挟持するカソード側電極44及びアノード側電極46とを備える。
カソード側電極44及びアノード側電極46は、カーボンペーパ等からなるガス拡散層と、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子が前記ガス拡散層の表面に一様に塗布されて形成される電極触媒層とを有する。電極触媒層は、固体高分子電解質膜42の両面に形成されている。
図1に示すように、例えば、鋼材製(SUS材)のエンドプレート18a及びエンドプレート18b間には、複数本の連結部材50が架け渡される。連結部材50は、例えば、鋼材製(SUS材)の長尺な板状を有し、燃料電池スタック10の長辺側に2本ずつで、且つ、前記燃料電池スタック10の短辺側に1本ずつ配設される。連結部材50の矢印A方向の両端部は、ボルト52を介してエンドプレート18a及びエンドプレート18bの側部に固定され、前記エンドプレート18a、18b間には、積層方向に所定の締め付け荷重が付与される。
エンドプレート18aには、酸化剤ガス入口連通孔26a、燃料ガス入口連通孔30a、酸化剤ガス出口連通孔26b及び燃料ガス出口連通孔30bに連通する酸化剤ガス供給マニホールド54a、燃料ガス供給マニホールド56a、酸化剤ガス排出マニホールド54b及び燃料ガス排出マニホールド56bが設けられる。エンドプレート18bには、冷却媒体入口連通孔28a及び冷却媒体出口連通孔28bに連通する冷却媒体供給マニホールド58a及び冷却媒体排出マニホールド58bが設けられる。
燃料電池スタック10は、少なくともエンドプレート18aに隣接して配置される所定数の燃料電池12に付与される荷重を、積層方向中央側に配置される前記燃料電池12に付与される前記荷重よりも小さく調整する荷重調整機構60を備える。
図1、図2及び図5に示すように、荷重調整機構60は、燃料電池スタック10内に、エンドプレート18a側に近接して配設される導電性プレート部材62と、前記プレート部材62を積層方向に移動させるロッド部(稼動部)64とを備える。プレート部材62には、酸化剤ガス入口連通孔26a、冷却媒体入口連通孔28a、燃料ガス入口連通孔30a、酸化剤ガス出口連通孔26b、冷却媒体出口連通孔28b及び燃料ガス出口連通孔30bが形成される(図5参照)。
複数、例えば、4本のロッド部64は、プレート部材62の四隅とエンドプレート18bとに両端が固着される。ロッド部64は、連結部材50よりも線膨張係数(熱膨張係数)の大きな材料で構成される。例えば、連結部材50が鋼材で構成される際、ロッド部64は、例えば、アルミニウム材や樹脂材等で構成される。ロッド部64には、必要に応じて絶縁処理が施される。
燃料電池スタック10内では、常温時、すなわち、前記燃料電池スタック10の発電が停止されている際、プレート部材62は、ロッド部64を介してエンドプレート18b側に押圧力を付与する。このため、プレート部材62のエンドプレート18a側(積層方向他方の面側)に配置される燃料電池12に付与される荷重は、前記プレート部材62のエンドプレート18b側(積層方向一方の面側)に配置される燃料電池12に付与される荷重よりも小さく調整される。
燃料電池スタック10が発電を行っている際、発電による発熱によって、ロッド部64は、連結部材50よりも大きく伸張し、プレート部材62の両側に配置される各燃料電池12に付与される荷重が同等に調整される。このような関係に調整されるように、ロッド部64の材料及び寸法等が、発熱温度(例えば、70℃〜80℃)に対応して予め設定される。
このように構成される燃料電池スタック10の動作について、以下に説明する。
先ず、図1及び図2に示すように、エンドプレート18aの酸化剤ガス供給マニホールド54aから酸化剤ガス入口連通孔26aに酸素含有ガス等の酸化剤ガスが供給されるとともに、燃料ガス供給マニホールド56aから燃料ガス入口連通孔30aに水素含有ガス等の燃料ガスが供給される。さらに、エンドプレート18bの冷却媒体供給マニホールド58aから冷却媒体入口連通孔28aに純水やエチレングリコール、オイル等の冷却媒体が供給される。
このため、図3に示すように、酸化剤ガスは、酸化剤ガス入口連通孔26aから第1セパレータ22の酸化剤ガス流路32に導入される。酸化剤ガスは、矢印C方向に移動しながら、電解質膜・電極構造体20を構成するカソード側電極44に供給される。
一方、燃料ガスは、燃料ガス入口連通孔30aから第2セパレータ24の燃料ガス流路34に導入される。この燃料ガスは、矢印C方向に移動しながら、電解質膜・電極構造体20を構成するアノード側電極46に供給される。
従って、電解質膜・電極構造体20では、カソード側電極44に供給される酸化剤ガスと、アノード側電極46に供給される燃料ガスとが、電極触媒層内で電気化学反応により消費され、発電が行われる。
次いで、カソード側電極44に供給されて消費された酸化剤ガスは、酸化剤ガス出口連通孔26bに沿って矢印A方向に移動し、エンドプレート18aの酸化剤ガス排出マニホールド54bに排出される。一方、アノード側電極46に供給されて消費された燃料ガスは、燃料ガス出口連通孔30bに沿って矢印A方向に移動し、燃料ガス排出マニホールド56bに排出される。
また、冷却媒体入口連通孔28aに供給された冷却媒体は、第1及び第2セパレータ22、24間の冷却媒体流路36に導入され、矢印C方向に流通する。この冷却媒体は、電解質膜・電極構造体20を冷却した後、冷却媒体出口連通孔28bに排出される。この冷却媒体は、エンドプレート18bの冷却媒体排出マニホールド58bに排出される。
次いで、第1の実施形態に係る燃料電池スタック10の始動方法について、説明する。
上述した燃料電池スタック10による発電が停止されると、この燃料電池スタック10はソーク処理(待機処理)に移行する。このため、燃料電池スタック10は、発電温度(例えば、70℃〜80℃)から外気温度に冷却され、この外気温度が低温である程、酸化剤ガス供給マニホールド54a、燃料ガス供給マニホールド56a、酸化剤ガス排出マニホールド54b及び燃料ガス排出マニホールド56bには、放熱による結露水が発生し易い。
そして、ソーク後に燃料電池スタック10が起動される際、プレート部材62には、ロッド部64を介してエンドプレート18b側に押圧力が付与されている。このため、プレート部材62のエンドプレート18a側に配置される燃料電池12に付与される荷重は、前記プレート部材62のエンドプレート18b側に配置される燃料電池12に付与される荷重よりも小さく調整されている。
従って、エンドプレート18aとプレート部材62との間に配置されている燃料電池12は、電解質膜・電極構造体20内への第1及び第2セパレータ22、24の入り込み量が少ない。これにより、酸化剤ガス流路32及び燃料ガス流路34の流路高さが大きくなって流路断面積が拡大され、酸化剤ガス及び燃料ガスの流通性が向上して流量が増加する。
ここで、燃料電池スタック10が起動されると、酸化剤ガス供給マニホールド54aから酸化剤ガス入口連通孔26aに酸化剤ガスが供給されるとともに、燃料ガス供給マニホールド56aから燃料ガス入口連通孔30aに燃料ガスが供給される。
その際、特に燃料ガスは、図示しないエゼクタを介して燃料電池スタック10に循環されているため、前記燃料ガスの流速が比較的低くなっている。このため、燃料ガス流路34の出口側に結露水が滞留すると、前記燃料ガス流路34に供給される燃料ガスにより前記結露水を燃料ガス出口連通孔30bに吹き飛ばすことができないおそれがある。
この場合、第1の実施形態では、エンドプレート18a側に配置される燃料電池12の荷重が小さく調整されており、燃料ガス流路34の流路高さが大きく調整されている。従って、燃料ガスは、結露水を伴って燃料ガス流路34を容易且つ円滑に流通することができ、前記結露水を燃料ガス出口連通孔30bから燃料ガス排出マニホールド56bに確実に排出させることが可能になる。
このため、燃料電池12の電圧低下を抑制することが可能になり、発電性能の悪化及び燃料電池の劣化を阻止することができる。これにより、簡単な構成及び工程で、外部から流入する結露水を確実に除去することが可能になり、燃料電池12の発電性能を良好に向上させることができるという効果が得られる。
燃料電池スタック10の発電が継続されると、この燃料電池スタック10の温度が上昇する。ここで、ロッド部64は、連結部材50よりも線膨張係数(熱膨張係数)の大きな材料で構成されている。
従って、荷重調整機構60では、発電による温度上昇により、ロッド部64は、連結部材50よりも大きく伸張し、プレート部材62の両側に配置される各燃料電池12に付与される荷重が同等に調整される。このため、燃料電池スタック10全体に良好な締め付け荷重を付与することができ、効率的な発電が遂行可能になる。
図6は、本発明の第2の実施形態に係る燃料電池スタック70の概略側面説明図である。
なお、第1の実施形態に係る燃料電池スタック10と同一の構成要素には、同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。また、以下に説明する第3の実施形態においても同様に、その詳細な説明は省略する。
燃料電池スタック70は、少なくともエンドプレート18aに隣接して配置される燃料電池12に付与される荷重を、積層方向中央側に配置される前記燃料電池12に付与される前記荷重よりも小さく調整する荷重調整機構72を備える。
荷重調整機構72は、燃料電池スタック10内に、エンドプレート18a側に近接して配設される導電性プレート部材74と、前記プレート部材74を積層方向に移動させるシリンダ(稼動部)76とを備える。複数、例えば、4本のシリンダ76は、エンドプレート18aに固着されるとともに、各シリンダ76からプレート部材74側にロッド78が延在する。各ロッド78は、プレート部材74の四隅に固定される。
シリンダ76が滅勢(OFF)されている状態では、プレート部材74の両側に配置される各燃料電池12に付与される荷重が同等に調整される。一方、シリンダ76が付勢(ON)されている状態では、ロッド78が矢印A1方向(エンドプレート18b側)に突出する。このため、プレート部材74のエンドプレート18a側(積層方向他方の面側)に配置される燃料電池12に付与される荷重は、前記プレート部材74のエンドプレート18b側(積層方向一方の面側)に配置される燃料電池12に付与される荷重よりも小さく調整される。
このように構成される第2の実施形態では、ソーク後に燃料電池スタック10が起動される際、シリンダ76が付勢されてロッド78が矢印A1方向に突出している。従って、プレート部材74は、矢印A1方向、すなわち、エンドプレート18b側に押圧され、前記プレート部材74のエンドプレート18a側に配置される燃料電池12に付与される荷重は、前記プレート部材74の前記エンドプレート18b側に配置される燃料電池12に付与される荷重よりも小さく調整されている。
これにより、酸化剤ガス流路32及び燃料ガス流路34の流路高さが大きくなって、酸化剤ガス及び燃料ガスの流通性が向上して流量が増加する。このため、特に燃料ガスは、結露水を伴って燃料ガス流路34を容易且つ円滑に流通することができる。従って、簡単な構成及び工程で、外部から流入する結露水を確実に除去することが可能になり、燃料電池12の発電性能を良好に向上させることができる等、上記の第1の実施形態と同様の効果が得られる。
燃料電池スタック70の起動が行われた後、各シリンダ76が滅勢(OFF)される。これにより、プレート部材74に対する押圧力が解除され、前記プレート部材74の両側に配置される各燃料電池12に付与される荷重が同等に調整される。
図7は、本発明の第3の実施形態に係る燃料電池スタック80の概略側面説明図である。
燃料電池スタック80は、両方のエンドプレート18a、18bに隣接する積層方向両端部側に配置される燃料電池12に付与される荷重を、積層方向中央側に配置される前記燃料電池12に付与される前記荷重よりも小さく調整する荷重調整機構82を備える。
荷重調整機構82は、燃料電池スタック80内に、エンドプレート18a、18b側に近接して配設される一対の導電性プレート部材84a、84bと、前記プレート部材84a、84bを前記積層方向に対して互いに近接及び離間する方向に移動させるロッド部(稼動部)86とを備える。
複数、例えば、4本のロッド部86は、プレート部材84a、84bの四隅に両端が固着される。ロッド部86は、連結部材50よりも線膨張係数(熱膨張係数)の大きな材料で構成される。
このように構成される第3の実施形態では、ソーク後に燃料電池スタック10が起動される際、プレート部材84a、84bには、ロッド部86を介して互いに近接する方向に押圧力が付与されている。このため、プレート部材84aのエンドプレート18a側に配置される燃料電池12及びプレート部材84bのエンドプレート18b側に配置される燃料電池12に付与される荷重は、前記プレート部材84a、84b間に配置される燃料電池12に付与される荷重よりも小さく調整されている。
従って、エンドプレート18a、18bに近接する燃料電池12では、酸化剤ガス流路32及び燃料ガス流路34の流路高さが大きくなって、酸化剤ガス及び燃料ガスの流通性が向上して流量が増加している。これにより、燃料電池スタック80の積層方向両端に配置されて比較的低温になり易い燃料電池12の発電性能を良好に向上させることが可能になるという効果が得られる。
燃料電池スタック80の発電が継続されると、この燃料電池スタック80の温度が上昇する。ここで、ロッド部86は、連結部材50よりも線膨張係数(熱膨張係数)の大きな材料で構成されている。
従って、荷重調整機構82では、発電による温度上昇により、ロッド部86は、連結部材50よりも大きく伸張し、プレート部材84a、84bの距離が広がる。このため、燃料電池スタック80の両側に配置される燃料電池12に付与される荷重と、プレート部材84a、84b間に配置される燃料電池12に付与される荷重とが同等に調整される。
なお、第3の実施形態では、エンドプレート18aに燃料ガス供給マニホールド56a及び燃料ガス排出マニホールド56bが設けられる一方、エンドプレート18bに酸化剤ガス供給マニホールド54a及び酸化剤ガス排出マニホールド54bを設けてもよい。
また、荷重調整機構82は、ロッド部86を備えているが、これに限定されるものではなく、第2の実施形態と同様にシリンダを用いてもよい。さらに、第1〜第3の実施形態に代えて、稼動部として、モータやトグル機構等を採用することも可能である。
10、70、80…燃料電池スタック 12…燃料電池
18a、18b…エンドプレート 20…電解質膜・電極構造体
22、24…セパレータ 26a…酸化剤ガス入口連通孔
26b…酸化剤ガス出口連通孔 28a…冷却媒体入口連通孔
28b…冷却媒体出口連通孔 30a…燃料ガス入口連通孔
30b…燃料ガス出口連通孔 32…酸化剤ガス流路
34…燃料ガス流路 36…冷却媒体流路
38、40…シール部材 42…固体高分子電解質膜
44…カソード側電極 46…アノード側電極
50…連結部材 54a…酸化剤ガス供給マニホールド
54b…酸化剤ガス排出マニホールド 56a…燃料ガス供給マニホールド
56b…燃料ガス排出マニホールド 58a…冷却媒体供給マニホールド
58b…冷却媒体排出マニホールド 60、72、82…荷重調整機構
62、74、84a、84b…プレート部材
64、86…ロッド部 76…シリンダ

Claims (4)

  1. 電解質膜の両側に一対の電極を設けた電解質膜・電極構造体とセパレータとが積層される燃料電池を備え、複数の前記燃料電池が積層されるとともに、積層方向両端に設けられた一対のエンドプレート間に連結部材が架け渡されることによって前記燃料電池に積層方向に荷重を付与する燃料電池スタックであって、
    少なくとも一方の前記エンドプレートに隣接して配置される前記燃料電池に付与される前記荷重を、積層方向中央側に配置される前記燃料電池に付与される前記荷重よりも小さく調整する荷重調整機構を備え
    前記荷重調整機構は、前記燃料電池スタック内に配設されるプレート部材と、
    前記プレート部材を積層方向一方に移動させることにより、該プレート部材の積層方向他方の面側に配置される前記燃料電池に付与される前記荷重を、該プレート部材の前記積層方向一方の面側に配置される前記燃料電池に付与される前記荷重よりも小さく調整する稼動部と、
    を備えることを特徴とする燃料電池スタック。
  2. 請求項1記載の燃料電池スタックにおいて、前記稼動部が、前記連結部材よりも線膨張係数が大きな材料からなることを特徴とする燃料電池スタック。
  3. 請求項1又は2記載の燃料電池スタックにおいて、前記一対のエンドプレートの一方に反応ガス供給マニホールドが設けられるとともに、前記反応ガス供給マニホールドが設けられたエンドプレートと、前記プレート部材との間の燃料電池に付与される前記荷重を、残余の燃料電池に付与される前記荷重よりも小さく調整することを特徴とする燃料電池スタック。
  4. 電解質膜の両側に一対の電極を設けた電解質膜・電極構造体とセパレータとが積層される燃料電池を備え、複数の前記燃料電池が積層されるとともに、積層方向両端に設けられた一対のエンドプレート間に連結部材が架け渡されることによって前記燃料電池に積層方向に荷重を付与する燃料電池スタックの始動方法であって、
    前記燃料電池スタックの始動時に、前記燃料電池スタック内に配設されるプレート部材を、積層方向一方に移動させることにより、該プレート部材の積層方向他方の面側に配置される前記燃料電池に付与される前記荷重を、該プレート部材の前記積層方向一方の面側に配置される前記燃料電池に付与される前記荷重よりも小さく調整することで、少なくとも一方の前記エンドプレートに隣接して配置される前記燃料電池に付与される前記荷重を、積層方向中央側に配置される前記燃料電池に付与される前記荷重よりも小さく調整することを特徴とする燃料電池スタックの始動方法。
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