JP2009231082A - 燃料電池 - Google Patents
燃料電池 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009231082A JP2009231082A JP2008075746A JP2008075746A JP2009231082A JP 2009231082 A JP2009231082 A JP 2009231082A JP 2008075746 A JP2008075746 A JP 2008075746A JP 2008075746 A JP2008075746 A JP 2008075746A JP 2009231082 A JP2009231082 A JP 2009231082A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fuel cell
- power generation
- flow path
- gas
- generation unit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
Landscapes
- Fuel Cell (AREA)
Abstract
【課題】燃料電池において、電解質膜の乾燥による発電性能の低下を抑制する。
【解決手段】燃料電池は、第1の発電部と、発電時に第1の発電部よりも高温となる第2の発電部と、発電に供する反応ガスを第1の発電部に供給する第1の反応ガス供給部と、第1の発電部において生成された生成水を含む未消費の反応ガスを、第1の発電部から排出するとともに、この生成水を含む未消費の反応ガスを第2の発電部に供給する第2の反応ガス供給部と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】燃料電池は、第1の発電部と、発電時に第1の発電部よりも高温となる第2の発電部と、発電に供する反応ガスを第1の発電部に供給する第1の反応ガス供給部と、第1の発電部において生成された生成水を含む未消費の反応ガスを、第1の発電部から排出するとともに、この生成水を含む未消費の反応ガスを第2の発電部に供給する第2の反応ガス供給部と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、燃料電池に関するものである。
燃料ガス(例えば、水素)と酸化剤ガス(例えば、酸素)との電気化学反応によって発電する燃料電池がエネルギ源として注目されている。この燃料電池は、電解質膜の両面に、それぞれ、アノード、および、カソードを形成した膜電極接合体(発電体)を備えている。そして、このような燃料電池には、電解質膜として固体高分子膜を用いた固体高分子型燃料電池がある。この固体高分子型燃料電池では、所望の発電性能を得るために、電解質膜を適正な湿潤状態に維持し、電解質膜のプロトン伝導性を適正に保つ必要がある。このため、電解質膜の加湿が必要となる。
そこで、従来、燃料電池において、電解質膜を加湿するための種々の技術が提案されている。例えば、下記特許文献1には、反応ガスと冷却液の流れ方向が略同一方向にされた構造の燃料電池における内部温度分布に積極的に温度差を確保することにより、固体高分子電解質膜に対する加湿性を向上させる技術が記載されている。
しかし、上記特許文献1に記載された技術では、冷却液の流量を制御することによって、燃料電池の冷却液出口温度を冷却液入口温度よりも高温にするため、冷却液出口側の高温部分において、電解質膜が乾燥しやすくなり、燃料電池の運転状況によっては、冷却液出口側の高温部分を十分に加湿することができない場合がある。そして、この場合、燃料電池では、電解質膜の乾燥による発電性能の低下が生じる。また、上記特許文献1に記載された技術では、反応ガスと冷却液の流れ方向を略同一方向にする必要があるため、燃料電池におけるこれらの流路の設計上の自由度が低かった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、燃料電池において、電解質膜の乾燥による発電性能の低下を抑制することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するために以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]燃料電池であって、第1の発電部と、発電時に前記第1の発電部よりも高温となる第2の発電部と、発電に供する反応ガスを前記第1の発電部に供給する第1の反応ガス供給部と、前記第1の発電部において未消費の前記反応ガスを、前記第1の発電部から排出するとともに、前記未消費の反応ガスを前記第2の発電部に供給する第2の反応ガス供給部と、を備える燃料電池。
適用例1の燃料電池において、第1の発電部、および、第2の発電部は、それぞれ、電解質膜の両面に、それぞれ、アノード、および、カソードを形成した膜電極接合体からなる。なお、単一の膜電極接合体が、第1の発電部と、第2の発電部とは、単一の膜電極接合体によって構成されるようにしてもよいし、複数の膜電極接合体によって構成されるようにしてもよい。
適用例1の燃料電池では、第1の反応ガス供給部から第1の発電部に反応ガスを供給し、第1の発電部において発電時に生成された生成水を含む未消費の反応ガスを、第2の反応ガス供給部から第2の発電部に供給することによって、第1の発電部よりも高温で乾燥しやすい第2の発電部を加湿することができる。したがって、本適用例の燃料電池によって、電解質膜の乾燥による発電性能の低下を抑制することができる。本適用例の燃料電池は、電解質膜が乾燥しやすくなる、いわゆる高温運転時、燃料電池の外部での反応ガスの加湿を行わずに、無加湿の反応ガスを燃料電池へ供給して発電を行う無加湿運転時に、特に有効である。
なお、本適用例は、反応ガスとしての燃料ガスと酸化剤ガスとのうちの少なくとも燃料ガスについて適用することが好ましい。一般に、酸化剤ガスとしては、酸素を含む空気が用いられるので、本適用例を酸化剤ガスについて適用した場合、第1の発電部において、空気中の酸素が消費されても、空気の流量の減少量は少ないため、空気の流量が減少しても、生成水による空気中の水蒸気濃度の増加は少なく、第1の発電部において生成された生成水を含む空気によって第2の発電部を加湿する効果は比較的少ない。これに対し、燃料ガスとしては、一般に、水素が用いられるので、本適用例を燃料ガスについて適用した場合には、第1の発電部において、水素が消費されるにつれて、水素の流量が減少し、生成水による水素中の水蒸気濃度が増加するため、第1の発電部において生成された生成水を含む水素によって第2の発電部を加湿する効果が大きくなるからである。ただし、燃料ガスとして、例えば、純酸素を用いる場合には、燃料ガスとして水素を用いる場合と同様に、本適用例を酸化剤ガスについて適用することは好適である。
また、適用例1の燃料電池では、上記特許文献1に記載された技術のように、必ずしも、反応ガスと冷却水の流れ方向を略同一方向にする必要がないため、燃料電池におけるこれらの流路の設計上の自由度を高くすることができる。
[適用例2]適用例1記載の燃料電池であって、さらに、前記第1の発電部、および、前記第2の発電部を冷却する冷却媒体を流すための冷却媒体流路を備え、前記冷却媒体流路は、前記冷却媒体によって、前記第1の発電部を冷却した後に、前記第2の発電部を冷却するように形成されている、燃料電池。
燃料電池は、発電時に、上記電気化学反応によって発熱するため、燃料電池の内部に冷却水を流すことによって、燃料電池の温度が発電に適した温度範囲内の温度になるように冷却される。
適用例2の燃料電池では、冷却媒体によって、第1の発電部を冷却した後に、第1の発電部における発熱によって加熱された冷却媒体によって第2の発電部を冷却するので、第2の発電部の温度は、第1の発電部の温度よりも高くなる。したがって、本適用例の燃料電池によって、冷却媒体流れ方向の温度分布に起因した第2の発電部における電解質膜の乾燥による発電性能の低下を抑制することができる。
[適用例3]適用例2記載の燃料電池であって、前記反応ガスは、燃料ガスと、酸化剤ガスと、を含み、前記第1の発電部の一方の面に形成されたアノードの表面に沿って、前記燃料ガスを流すための第1の燃料ガス流路と、前記第1の発電部の他方の面に形成されたカソードの表面に沿って、前記酸化剤ガスを流すための第1の酸化剤ガス流路と、を備え、前記第1の燃料ガス流路、および、前記第1の酸化剤ガス流路は、前記燃料ガスと前記酸化剤ガスとが、前記第1の発電部を挟んで略平行な方向に流れるように形成されている、燃料電池。
[適用例4]適用例3記載の燃料電池であって、前記第1の燃料ガス流路、および、前記第1の酸化剤ガス流路は、前記燃料ガスと前記酸化剤ガスとが、前記第1の発電部を挟んで互いに略対向する方向に流れるように形成されている、燃料電池。
適用例4の燃料電池によって、第1の発電部のカソードで生成された生成水を、酸化剤ガスの流れによって、酸化剤ガスの流れ方向の下流側(すなわち、燃料ガスの流れ方向の上流側)に移動させるとともに、電解質膜を介して、アノード側に透過した生成水を、燃料ガスの流れによって、燃料ガスの流れ方向の下流側(すなわち、酸化剤ガスの流れ方向の上流側)に移動させることができるので、第1の発電部における電解質膜の湿潤状態の分布、および、発電分布を均一化することができる。
[適用例5]適用例3記載の燃料電池であって、前記第1の燃料ガス流路、および、前記第1の酸化剤ガス流路は、前記燃料ガスと前記酸化剤ガスとが、前記第1の発電部を挟んで略同一方向に流れるように形成されている、燃料電池。
[適用例6]適用例3ないし5のいずれかに記載の燃料電池であって、前記冷却媒体流路は、前記第1の燃料ガス流路、および、前記第1の酸化剤ガス流路における前記燃料ガス、および、前記酸化剤ガスの流れ方向に対して略垂直な方向に、前記冷却媒体が流れるように形成されている、燃料電池。
適用例6の燃料電池によって、第1の発電部、および、第2の発電部の周囲の領域を効率的に利用して、燃料ガス、酸化剤ガス、冷却媒体の供給部、および、排出部を配置し、燃料電池を構成することができる。
[適用例7]適用例2ないし6のいずれかに記載の燃料電池であって、前記反応ガスは、燃料ガスと、酸化剤ガスと、を含み、前記第2の発電部の一方の面に形成されたアノードの表面に沿って、前記燃料ガスを流すための第2の燃料ガス流路と、前記第2の発電部の他方の面に形成されたカソードの表面に沿って、前記酸化剤ガスを流すための第2の酸化剤ガス流路と、を備え、前記第2の燃料ガス流路、および、前記第2の酸化剤ガス流路は、前記燃料ガスと前記酸化剤ガスとが、前記第2の発電部を挟んで略平行な方向に流れるように形成されている、燃料電池。
[適用例8]適用例7記載の燃料電池であって、前記第2の燃料ガス流路、および、前記第2の酸化剤ガス流路は、前記燃料ガスと前記酸化剤ガスとが、前記第2の発電部を挟んで互いに略対向する方向に流れるように形成されている、燃料電池。
適用例8の燃料電池によって、第2の発電部のカソードで生成された生成水を、酸化剤ガスの流れによって、酸化剤ガスの流れ方向の下流側(すなわち、燃料ガスの流れ方向の上流側)に移動させるとともに、電解質膜を介して、アノード側に透過した生成水を、燃料ガスの流れによって、燃料ガスの流れ方向の下流側(すなわち、酸化剤ガスの流れ方向の上流側)に移動させることができるので、第2の発電部における電解質膜の湿潤状態の分布、および、発電分布を均一化することができる。
[適用例9]適用例7記載の燃料電池であって、前記第2の燃料ガス流路、および、前記第2の酸化剤ガス流路は、前記燃料ガスと前記酸化剤ガスとが、前記第2の発電部を挟んで略同一方向に流れるように形成されている、燃料電池。
[適用例10]適用例7ないし9のいずれかに記載の燃料電池であって、前記冷却媒体流路は、前記第2の燃料ガス流路、および、前記第2の酸化剤ガス流路における前記燃料ガス、および、前記酸化剤ガスの流れ方向に対して略垂直な方向に、前記冷却媒体が流れるように形成されている、燃料電池。
適用例10の燃料電池によって、第1の発電部、および、第2の発電部の周囲の領域を効率的に利用して、燃料ガス、酸化剤ガス、冷却媒体の供給部、および、排出部を配置し、燃料電池を構成することができる。
[適用例11]適用例1または2記載の燃料電池であって、前記反応ガスは、燃料ガスと、酸化剤ガスと、を含み、前記第1の発電部の一方の面に形成されたアノードの表面に沿って、前記燃料ガスを流すための第1の燃料ガス流路と、前記第1の発電部の他方の面に形成されたカソードの表面に沿って、前記酸化剤ガスを流すための第1の酸化剤ガス流路と、前記第2の発電部の一方の面に形成されたアノードの表面に沿って、前記燃料ガスを流すための第2の燃料ガス流路と、前記第2の発電部の他方の面に形成されたカソードの表面に沿って、前記酸化剤ガスを流すための第2の酸化剤ガス流路と、を備え、前記第1の燃料ガス流路と前記第2の燃料ガス流路、および、前記第1の酸化剤ガス流路と前記第2の酸化剤ガス流路のうちの少なくとも一方は、仕切板によって分離されている、燃料電池。
適用例11の燃料電池は、第1の発電部と、第2の発電部とが、単一の膜電極接合体によって構成される場合に適用される。そして、第1の燃料ガス流路と第2の燃料ガス流路とを仕切板で分離するようにすれば、第1の燃料ガス流路から第2の燃料ガス流路に燃料ガスが流れ込むのを抑制することができる。また、第1の酸化剤ガス流路と第2の酸化剤ガス流路とを仕切板で分離するようにすれば、第1の酸化剤ガス流路から第2の酸化剤ガス流路に酸化剤ガスが流れ込むのを抑制することができる。そして、上述したように、ガス流路を仕切板で分離することによって、分離されていない場合よりも、第1の発電部を流れる反応ガスの流量を確実に増大させ、第1の発電部からの生成水の持ち去り量を確実に増大させて、この生成水を、第2の発電部の加湿に有効利用することができる。
[適用例12]適用例11記載の燃料電池であって、前記第1の燃料ガス流路と、前記第1の酸化剤ガス流路と、前記第2の燃料ガス流路と、前記第2の酸化剤ガス流路とのうちの少なくとも1つは、導電性、および、ガス拡散性を有する多孔体からなる、燃料電池。
適用例12の燃料電池では、上記各種ガス流路が導電性を有しているので、上記各種ガス流路を空隙で構成する場合と比較して、燃料電池の内部抵抗を低下させることができる。
[適用例13]適用例1または2記載の燃料電池であって、前記第1の発電部と、前記第2の発電部とは、分離されている、燃料電池。
本発明は、上述した種々の特徴を必ずしも全て備えている必要はなく、その一部を省略したり、適宜、組み合わせたりして構成することができる。
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき以下の順序で説明する。
A.第1実施例:
A1.燃料電池スタックの構成:
図1は、本発明の第1実施例としての燃料電池スタック100の概略構成を示す斜視図である。この燃料電池スタック100は、概ね、プロトン伝導性を有する電解質膜の両面に、それぞれアノード、および、カソードを接合した膜電極接合体を、セパレータを介在させて、複数積層させたスタック構造を有している。本実施例では、電解質膜として、固体高分子膜を用いるものとした。電解質として、固体酸化物等、他の電解質を用いるものとしてもよい。また、本実施例では、セパレータは、後述するように、3層構造を有しており、セパレータ内には、アノードに供給すべき燃料ガスとしての水素の流路や、カソードに供給すべき酸化剤ガスとしての空気の流路や、冷却水の流路が形成されている。なお、燃料電池スタック100における膜電極接合体の積層数は、燃料電池スタック100に要求される出力に応じて任意に設定可能である。
A.第1実施例:
A1.燃料電池スタックの構成:
図1は、本発明の第1実施例としての燃料電池スタック100の概略構成を示す斜視図である。この燃料電池スタック100は、概ね、プロトン伝導性を有する電解質膜の両面に、それぞれアノード、および、カソードを接合した膜電極接合体を、セパレータを介在させて、複数積層させたスタック構造を有している。本実施例では、電解質膜として、固体高分子膜を用いるものとした。電解質として、固体酸化物等、他の電解質を用いるものとしてもよい。また、本実施例では、セパレータは、後述するように、3層構造を有しており、セパレータ内には、アノードに供給すべき燃料ガスとしての水素の流路や、カソードに供給すべき酸化剤ガスとしての空気の流路や、冷却水の流路が形成されている。なお、燃料電池スタック100における膜電極接合体の積層数は、燃料電池スタック100に要求される出力に応じて任意に設定可能である。
燃料電池スタック100は、図示するように、一端から、エンドプレート10a、絶縁板20a、集電板30a、複数のセルモジュール40、集電板30b、絶縁板20b、エンドプレート10bの順に積層することによって構成されている。本実施例では、これらは、それぞれ略矩形形状を有している。そして、燃料電池スタック100内部には、水素や、空気や、冷却水を、それぞれ各膜電極接合体に分配して供給するための供給マニホールド(第1の水素供給マニホールド、第2の水素供給マニホールド、空気供給マニホールド、冷却水供給マニホールド)や、各膜電極接合体のアノードおよびカソードからそれぞれ排出されるアノードオフガスおよびカソードオフガスや、冷却水を集合させて燃料電池スタック100の外部に排出するための排出マニホールド(水素排出マニホールド、アノードオフガス排出マニホールド、カソードオフガス排出マニホールド、冷却水排出マニホールド)が形成されている。
そして、図示するように、エンドプレート10aの下側長辺の内側には、下側長辺に沿って、空気供給マニホールドを構成する2つの空気供給口12i1,12i2が形成されている。本実施例では、空気供給口12i1の幅と、空気供給口12i2の幅とは、互いに等しいものとした。また、エンドプレート10aの上側長辺の内側には、上側長辺に沿って、カソードオフガス排出マニホールドを構成する2つのカソードオフガス排出口12o1,12o2が形成されている。本実施例では、カソードオフガス排出口12o1の幅と、カソードオフガス排出口12o2の幅とは、互いに等しいものとした。また、エンドプレート10aの左側短辺の内側には、左側短辺に沿って、第1の水素供給マニホールドを構成する第1の水素供給口14i1と、冷却水供給マニホールドを構成する冷却水供給口16iと、水素排出マニホールドを構成する水素排出口14o1とが形成されている。また、エンドプレート10aの右側短辺には、右側短辺に沿って、第2の水素供給マニホールドを構成する第2の水素供給口14i2と、冷却水排出マニホールドを構成する冷却水排出口16oと、アノードオフガス排出マニホールドを構成するアノードオフガス排出口14o2とが形成されている。
第1の水素供給口14i1には、図示しない水素タンクから、燃料ガスとしての水素が供給され、燃料電池スタック100のアノードで未消費の水素は、水素排出口14o1から排出される。そして、水素排出口14o1から排出された未消費の水素は、図示しない配管を介して、第2の水素供給口14i2に供給され、燃料電池スタック100のアノードから排出されるアノードオフガスは、アノードオフガス排出口14o2から排出される。なお、本実施例の燃料電池スタック100が、第1の水素供給口14i1と、水素排出口14o1と、第2の水素供給口14i2と、アノードオフガス排出口14o2とを備える理由については、後述する。
また、2つの空気供給口12i1,12i2には、図示しないエアコンプレッサによって圧縮された酸化剤ガスとしての酸素を含む空気が供給され、燃料電池スタック100のカソードから排出されるカソードオフガスは、2つのカソードオフガス排出口12o1,12o2から排出される。また、冷却水供給口16iには、図示しないラジエータによって冷却され、ポンプによって加圧された冷却水が供給され、燃料電池スタック100の内部を流れて、冷却水排出口16oから排出されて循環する。
セルモジュール40は、膜電極接合体の周囲にシールガスケットを一体的に備えるユニットと、セパレータとによって構成されている。このセルモジュール40については、後述する。
エンドプレート10a,10bは、剛性を確保するために、鋼等の金属によって形成されている。また、絶縁板20a,20bは、ゴムや、樹脂等の絶縁性部材によって形成されている。また、集電板30a,30bは、緻密質カーボンや、銅板などのガス不透過な導電性部材によって形成されている。集電板30a,30bには、それぞれ出力端子32a,32bが設けられており、燃料電池スタック100で発電した電力を出力可能となっている。
A2.セルモジュールの構成:
燃料電池スタック100を構成する各セルモジュール40は、膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)の周囲にシールガスケットを配置したユニット(以下、シールガスケット一体型MEAと呼ぶ)の両面に、それぞれ、後述する金属多孔体を積層させ、これらを、後述するセパレータ42によって挟持することによって構成されている。膜電極接合体は、電解質膜の一方の面に、カソードとして、触媒層とガス拡散層とがこの順に接合され、他方の面にアノードとして、触媒層とガス拡散層とがこの順に接合されたものである。ガス拡散層としては、例えば、カーボンクロスや、カーボンペーパ等を適用可能である。膜電極接合体のアノード、および、カソードにおいて、ガス拡散層を省略するようにしてもよい。なお、各金属多孔体は、膜電極接合体のアノード、および、カソードの表面に沿って、それぞれ、水素、および、空気を流すためのガス流路を構成する。以下、シールガスケット一体型MEA41、金属多孔体、セパレータ42、および、セルモジュール40の断面構造について説明する。
燃料電池スタック100を構成する各セルモジュール40は、膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)の周囲にシールガスケットを配置したユニット(以下、シールガスケット一体型MEAと呼ぶ)の両面に、それぞれ、後述する金属多孔体を積層させ、これらを、後述するセパレータ42によって挟持することによって構成されている。膜電極接合体は、電解質膜の一方の面に、カソードとして、触媒層とガス拡散層とがこの順に接合され、他方の面にアノードとして、触媒層とガス拡散層とがこの順に接合されたものである。ガス拡散層としては、例えば、カーボンクロスや、カーボンペーパ等を適用可能である。膜電極接合体のアノード、および、カソードにおいて、ガス拡散層を省略するようにしてもよい。なお、各金属多孔体は、膜電極接合体のアノード、および、カソードの表面に沿って、それぞれ、水素、および、空気を流すためのガス流路を構成する。以下、シールガスケット一体型MEA41、金属多孔体、セパレータ42、および、セルモジュール40の断面構造について説明する。
A2.1.シールガスケット一体型MEA:
図2は、シールガスケット一体型MEA41の概略構造を示す説明図である。図2(a)に、シールガスケット一体型MEA41のカソード側から見た平面図を示した。また、図2(b)には、図2(a)におけるA−A断面図を示した。
図2は、シールガスケット一体型MEA41の概略構造を示す説明図である。図2(a)に、シールガスケット一体型MEA41のカソード側から見た平面図を示した。また、図2(b)には、図2(a)におけるA−A断面図を示した。
図2(a)に示したように、シールガスケット一体型MEA41は、矩形形状を有しており、矩形形状を有するMEA411の周囲に、シリコーンゴムからなるシールガスケット410を一体形成したものである。MEA411は、図2(b)に示したように、電解質膜411mの両面に、それぞれカソード411c(カソード側触媒層411cc、カソード側ガス拡散層411cd)、および、アノード411a(アノード側触媒層411ac、アノード側ガス拡散層411ad)を接合したものである。
そして、シールガスケット410の下側長辺部のMEA411の近傍領域には、シールガスケット410の下側長辺に沿って、空気供給マニホールドを構成する2つの空気供給用貫通孔412i1,412i2が形成されている。シールガスケット410における空気供給用貫通孔412i1,412i2の形成位置は、エンドプレート10aに形成された空気供給口12i1,12i2の形成位置とそれぞれ対応している。
また、シールガスケット410の上側長辺部のMEA411の近傍領域には、シールガスケット410の上側長辺に沿って、カソードオフガス排出マニホールドを構成する2つのカソードオフガス排出用貫通孔412o1,412o2が形成されている。シールガスケット410におけるカソードオフガス排出用貫通孔412o1,412o2の形成位置は、エンドプレート10aに形成されたカソードオフガス排出口12o1,1202の形成位置とそれぞれ対応している。
また、シールガスケット410の左側短辺部のMEA411の近傍領域には、シールガスケット410の左側短辺に沿って、第1の水素供給マニホールドを構成する第1の水素供給用貫通孔414i1と、冷却水供給マニホールドを構成する冷却水供給用貫通孔416iと、水素排出マニホールドを構成する水素排出用貫通孔414o1とが形成されている。シールガスケット410における第1の水素供給用貫通孔414i1、冷却水供給用貫通孔416i、水素排出用貫通孔414o1の形成位置は、エンドプレート10aに形成された第1の水素供給口14i1、冷却水供給口16i、水素排出口14o1の形成位置とそれぞれ対応している。
また、シールガスケット410の右側短辺部のMEA411の近傍領域には、シールガスケット410の右側短辺に沿って、第2の水素供給マニホールドを構成する第2の水素供給用貫通孔414i2と、冷却水排出マニホールドを構成する冷却水排出用貫通孔416oと、アノードオフガス排出マニホールドを構成するアノードオフガス排出用貫通孔414o2とが形成されている。シールガスケット410における第2の水素供給用貫通孔414i2、冷却水排出用貫通孔416o、アノードオフガス排出用貫通孔414o2の形成位置は、エンドプレート10aに形成された第2の水素供給口14i2、冷却水排出口16o、アノードオフガス排出口14o2の形成位置とそれぞれ対応している。
また、図2(a),(b)に示したように、シールガスケット410における、上述した各貫通孔、および、MEA411の周囲には、シールガスケット410の両面にライン状の突起部を形成することによって、シールラインSLがそれぞれ形成されている。このシールラインSLによって、シールガスケット一体型MEA41と後述するセパレータ42とを積層したときに、上述した各貫通孔内を流れる水素や、空気や、冷却水、および、MEA411の表面を流れる水素や、空気等の外部へ漏洩を抑制することができる。
A2.2.セパレータ:
図3は、セパレータ42の構成部品の平面図である。セパレータ42は、それぞれ複数の貫通孔が設けられた3枚の金属製の平板、すなわち、カソード対向プレート42cと、中間プレート42mと、アノード対向プレート42aとから構成されている。そして、セパレータ42は、中間プレート42mを、カソード対向プレート42cと、アノード対向プレート42aとによって挟み、これらをホットプレス接合することによって作製されている。本実施例では、カソード対向プレート42cと、中間プレート42mと、アノード対向プレート42aとは、シールガスケット一体型MEA41と同一の矩形形状を有するステンレス鋼製の平板を用いるものとした。カソード対向プレート42cと、中間プレート42mと、アノード対向プレート42aとして、ステンレス鋼の代わりに、チタンやアルミニウム等、他の金属製の平板を用いるものとしてもよい。
図3は、セパレータ42の構成部品の平面図である。セパレータ42は、それぞれ複数の貫通孔が設けられた3枚の金属製の平板、すなわち、カソード対向プレート42cと、中間プレート42mと、アノード対向プレート42aとから構成されている。そして、セパレータ42は、中間プレート42mを、カソード対向プレート42cと、アノード対向プレート42aとによって挟み、これらをホットプレス接合することによって作製されている。本実施例では、カソード対向プレート42cと、中間プレート42mと、アノード対向プレート42aとは、シールガスケット一体型MEA41と同一の矩形形状を有するステンレス鋼製の平板を用いるものとした。カソード対向プレート42cと、中間プレート42mと、アノード対向プレート42aとして、ステンレス鋼の代わりに、チタンやアルミニウム等、他の金属製の平板を用いるものとしてもよい。
図3(a)は、シールガスケット一体型MEA41のカソード側の面と当接するカソード対向プレート42cの平面図である。図中の破線で囲った矩形の領域は、先に説明したシールガスケット一体型MEA41におけるMEA411に対応する領域を表している。
図示するように、カソード対向プレート42cには、シールガスケット一体型MEA41に形成された各貫通孔と対応する位置に、空気供給マニホールドを構成する2つの空気供給用貫通孔422ci1,422ci2と、カソードオフガス排出マニホールドを構成する2つのカソードオフガス排出用貫通孔422co1,422co2と、第1の水素供給マニホールドを構成する第1の水素供給用貫通孔424ci1と、冷却水供給マニホールドを構成する冷却水供給用貫通孔426ciと、水素排出マニホールドを構成する水素排出用貫通孔424co1と、第2の水素供給マニホールドを構成する第2の水素供給用貫通孔424ci2と、冷却水排出マニホールドを構成する冷却水排出用貫通孔426coと、アノードオフガス排出マニホールドを構成するアノードオフガス排出用貫通孔424co2とが形成されている。これらの各貫通孔の形状は、シールガスケット一体型MEA41において、これらと対応する各貫通孔の形状と同じである。
また、カソード対向プレート42cには、図示するように、2つの空気供給用貫通孔422ci1,422ci2近傍のMEA411の下端部と対向する位置にそれぞれ配置された2つの空気供給口422os1,422os2と、2つのカソードオフガス排出用貫通孔422co1,422co2近傍のMEA411の上端部と対向する位置にそれぞれ配置された2つのカソードオフガス排出口422oe1,422oe2とが形成されている。本実施例では、2つの空気供給口422os1,422os2は、それぞれ2つの空気供給用貫通孔422ci1,422ci2の幅とほぼ等しい幅を有するスリット形状を有するものとした。また、2つのカソードオフガス排出口422oe1,422oe2は、それぞれ2つのカソードオフガス排出用貫通孔422co1,422co2の幅とほぼ等しい幅を有するスリット形状を有するものとした。
図3(b)は、中間プレート42mの平面図である。図中の破線で囲った矩形の領域は、先に説明したシールガスケット一体型MEA41におけるMEA411に対応する領域を表している。
図示するように、中間プレート42mには、シールガスケット一体型MEA41に形成された各貫通孔と対応する位置に、空気供給マニホールドを構成する2つの空気供給用貫通孔422mi1,422mi2と、カソードオフガス排出マニホールドを構成する2つのカソードオフガス排出用貫通孔422mo1,422mo2と、第1の水素供給マニホールドを構成する第1の水素供給用貫通孔424mi1と、水素排出マニホールドを構成する水素排出用貫通孔424mo1と、第2の水素供給マニホールドを構成する第2の水素供給用貫通孔424mi2と、アノードオフガス排出マニホールドを構成するアノードオフガス排出用貫通孔424mo2とが形成されている。これらの各貫通孔の形状は、シールガスケット一体型MEA41において、これらと対応する各貫通孔の形状と同じである。また、中間プレート42mには、冷却水供給マニホールドを構成する複数の冷却水流路形成用貫通孔426mも形成されている。
また、中間プレート42mにおいて、2つの空気供給用貫通孔422mi1,422mi2には、空気供給用貫通孔422mi1から、カソード対向プレート42cに形成された空気供給口422os1に、空気を流すための複数の空気供給用流路形成部422mip1、および、空気供給用貫通孔422mi2から、カソード対向プレート42cに形成された空気供給口422os2に、空気を流すための複数の空気供給用流路形成部422mip2が、それぞれ櫛歯状に設けられている。
また、2つのカソードオフガス排出用貫通孔422mo1,422mo2には、カソード対向プレート42cに形成されたカソードオフガス排出口422oe1から、カソードオフガス排出用貫通孔422mo1に、カソードオフガスを流すための複数のカソードオフガス排出用流路形成部422mop1、および、カソードオフガス排出口422oe2から、カソードオフガス排出用貫通孔422mo2に、カソードオフガスを流すための複数のカソードオフガス排出用流路形成部422mop2が、それぞれ櫛歯状に設けられている。
また、第1の水素供給用貫通孔424mi1、および、第2の水素供給用貫通孔424mi2には、第1の水素供給用貫通孔424mi1から、後述するアノード対向プレート42aに形成された第1の水素供給口424hs1に、水素を流すための水素供給用流路形成部424mip1、および、第2の水素供給用貫通孔424mi2から、後述するアノード対向プレート42aに形成された第2の水素供給口424hs2に、水素を流すための水素供給用流路形成部424mip2が、それぞれ設けられている。
また、水素排出用貫通孔424mo1、および、アノードオフガス排出用貫通孔424mo2には、後述するアノード対向プレート42aに形成された水素排出口424he1から、水素排出用貫通孔424mo1に、水素を流すための水素排出用流路形成部424mop1、および、後述するアノード対向プレート42aに形成されたアノードオフガス排出口424he2から、アノードオフガス排出用貫通孔424mo2に、アノードオフガスを流すためのアノードオフガス排出用流路形成部424mop2が、それぞれ設けられている。
図3(c)は、シールガスケット一体型MEA41のアノード側の面と当接するアノード対向プレート42aの平面図である。図中の破線で囲った矩形の領域は、先に説明したシールガスケット一体型MEA41におけるMEA411に対応する領域を表している。
図示するように、アノード対向プレート42aには、シールガスケット一体型MEA41に形成された各貫通孔と対応する位置に、空気供給マニホールドを構成する2つの空気供給用貫通孔422ai1,422ai2と、カソードオフガス排出マニホールドを構成する2つのカソードオフガス排出用貫通孔422ao1,422ao2と、第1の水素供給マニホールドを構成する第1の水素供給用貫通孔424ai1と、冷却水供給マニホールドを構成する冷却水供給用貫通孔426aiと、水素排出マニホールドを構成する水素排出用貫通孔424ao1と、第2の水素供給マニホールドを構成する第2の水素供給用貫通孔424ai2と、冷却水排出マニホールドを構成する冷却水排出用貫通孔426aoと、アノードオフガス排出マニホールドを構成するアノードオフガス排出用貫通孔424ao2とが形成されている。これらの各貫通孔の形状は、シールガスケット一体型MEA41において、これらと対応する各貫通孔の形状と同じである。
また、アノード対向プレート42aには、図示するように、2つのカソードオフガス排出用貫通孔422ao1,422ao2近傍のMEA411の上端部と対向する位置から所定間隔下方にそれぞれ配置された第1の水素供給口424hs1、および、第2の水素供給口424hs2と、2つの空気供給用貫通孔422ai1,422i2近傍のMEA411の下端部と対向する位置から所定間隔上方にそれぞれ配置された水素排出口424he1、アノードオフガス排出口424he2とが形成されている。本実施例では、第1の水素供給口424hs1と、第2の水素供給口424hs2とは、それぞれ2つのカソードオフガス排出用貫通孔422co1,422co2の幅とほぼ等しい幅を有するスリット形状を有するものとした。また、水素排出口424he1と、アノードオフガス排出口424he2とは、それぞれ2つの空気供給用貫通孔422ci1,422ci2の幅とほぼ等しい幅を有するスリット形状を有するものとした。
図4は、セパレータ42の平面図である。このセパレータ42は、先に説明したように、カソード対向プレート42cと、中間プレート42mと、アノード対向プレート42aとを、ホットプレス接合することによって形成されている。ここでは、アノード対向プレート42a側から見た様子を示した。
図から分かるように、アノード対向プレート42aにおいて、第1の水素供給口424hs1、および、第2の水素供給口424hs2は、中間プレート42mに形成された水素供給用流路形成部424mip1,424mip2とそれぞれ重なるように形成されている。また、アノード対向プレート42aにおいて、水素排出口424he1、および、アノードオフガス排出口424he2は、中間プレート42mに形成された水素排出用流路形成部424mop1、および、アノードオフガス排出用流路形成部424mop2とそれぞれ重なるように形成されている。
また、カソード対向プレート42cにおいて、2つの空気供給口422os1,422os2は、中間プレート42mに形成された複数の空気供給用流路形成部422mip1,422mip2の各上端部とそれぞれ重なるように形成されている。また、カソード対向プレート42cにおいて、2つのカソードオフガス排出口422oe1,422oe2は、中間プレート42mに形成された複数のカソードオフガス排出用流路形成部422mop1,422mop2の各下端部とそれぞれ重なるように形成されている。
また、中間プレート42mにおいて、複数の冷却水流路形成用貫通孔426mは、それぞれ、図示した左側の端部が、アノード対向プレート42aに形成された冷却水供給用貫通孔426ai、および、カソード対向プレート42cに形成された冷却水供給用貫通孔426ciと重なるとともに、図示した右側の端部が、アノード対向プレート42aに形成された冷却水排出用貫通孔426ao、および、カソード対向プレート42cに形成された冷却水排出用貫通孔426coと重なるように形成されている。
A2.3.金属多孔体:
図5は、シールガスケット一体型MEA41の両面に積層される金属多孔体を示す説明図である。図5(a)にMEA411のアノード411aの表面に積層されるアノード側金属多孔体43aの平面図を示した。また、図5(b)に、シールガスケット一体型MEA41におけるMEA411の両面に、それぞれ、アノード側金属多孔体43a、および、カソード側金属多孔体43cを積層させたときの、図2におけるA−A断面図を示した。
図5は、シールガスケット一体型MEA41の両面に積層される金属多孔体を示す説明図である。図5(a)にMEA411のアノード411aの表面に積層されるアノード側金属多孔体43aの平面図を示した。また、図5(b)に、シールガスケット一体型MEA41におけるMEA411の両面に、それぞれ、アノード側金属多孔体43a、および、カソード側金属多孔体43cを積層させたときの、図2におけるA−A断面図を示した。
図5(a)に示したように、アノード側金属多孔体43aは、ガス不透過の仕切板43asの両側に、ほぼ同じサイズを有する第1の金属多孔体43a1、および、第2の金属多孔体43a2をそれぞれ接合することによって構成されている。つまり、アノード側金属多孔体43aは、中央部に配置された仕切板43asによって、2つの領域に分離されている。アノード側金属多孔体43aのサイズは、MEA411のサイズとほぼ同じである。また、アノード側金属多孔体43aの厚さは、ほぼ均一である。
また、平面図の図示は省略しているが、カソード側金属多孔体43cは、アノード側金属多孔体43aと同様に、MEA411とほぼ同じサイズを有している。そして、図5(b)に示したように、アノード側金属多孔体43aとほぼ同じ厚さを有している。ただし、カソード側金属多孔体43cは、アノード側金属多孔体43aとは異なり、仕切板を備えていない。
図4、および、図5(b)から分かるように、発電時に、燃料電池スタック100の外部から供給された冷却水は、シールガスケット一体型MEA41のシールガスケット410に形成された冷却水供給用貫通孔416iを、セルモジュール40の積層方向に流れ、セパレータ42の内部(冷却水流路形成用貫通孔426m)を、MEA411をアノード側金属多孔体43a,43cを介して冷却しつつ流れ、冷却水排出用貫通孔416o等を通じて燃料電池スタック100の外部に排出される。そして、冷却水がセパレータ42の内部を流れる際には、MEA411の発熱により、冷却水の流れ方向の上流から下流にかけて、すなわち、冷却水供給用貫通孔416iから冷却水排出用貫通孔416oにかけて、冷却水の温度が上昇する。このため、冷却水の冷却能力が冷却水供給用貫通孔416iから冷却水排出用貫通孔416oにかけて低下し、MEA411の温度が冷却水供給用貫通孔416i側から冷却水排出用貫通孔416o側にかけて高くなる。
そこで、本実施例では、便宜上、MEA411を、冷却水供給用貫通孔416i側の比較的温度が低くなる領域と、冷却水排出用貫通孔416o側の比較的温度が高くなる領域とに分けて、MEA411における冷却水供給用貫通孔416i側の領域を低温部と呼び、冷却水排出用貫通孔416o側を高温部と呼ぶものとする。MEA411における低温部、および、高温部は、それぞれ、本発明における第1の発電部、および、第2の発電部に相当する。また、アノード側金属多孔体43aにおける第1の金属多孔体43a1は、MEA411の低温部におけるアノードの表面に沿って水素を流す流路を構成し、本発明における第1の燃料ガス流路に相当する。また、アノード側金属多孔体43aにおける第2の金属多孔体43a2は、MEA411の高温部におけるアノードの表面に沿って水素を流す流路を構成し、本発明における第2の燃料ガス流路に相当する。また、カソード側金属多孔体43cは、アノード側金属多孔体43aのように仕切板によって分離されてはいないが、MEA411の低温部、および、高温部におけるカソードの表面に沿って空気を流す流路を構成し、本発明における第1の酸化剤ガス流路、および、第2の酸化剤ガス流路に相当する。
なお、本実施例では、アノード側金属多孔体43aにおける第1の金属多孔体43a1、第2の金属多孔体43a2、および、カソード側金属多孔体43cとして、発泡金属焼結体を用いるものとした。発泡金属焼結体の代わりに、例えば、金属メッシュや、エキスパンドメタル等、導電性、および、ガス拡散性を有する他の金属多孔体を用いるようにしてもよい。
A2.4.燃料電池モジュールの断面構造:
図6、および、図7は、セルモジュール40の断面構造を示す説明図である。図6に、セパレータ42と、シールガスケット一体型MEA41とを積層させたときの、図4におけるA−A断面図、すなわち、セルモジュール40における低温部の断面図を示した。また、図7に、セパレータ42と、シールガスケット一体型MEA41とを積層させたときの、図4におけるB−B断面図、すなわち、セルモジュール40における高温部の断面図を示した。
図6、および、図7は、セルモジュール40の断面構造を示す説明図である。図6に、セパレータ42と、シールガスケット一体型MEA41とを積層させたときの、図4におけるA−A断面図、すなわち、セルモジュール40における低温部の断面図を示した。また、図7に、セパレータ42と、シールガスケット一体型MEA41とを積層させたときの、図4におけるB−B断面図、すなわち、セルモジュール40における高温部の断面図を示した。
図6中に矢印で示したように、セルモジュール40の低温部において、燃料電池スタック100の外部から供給された空気は、アノード対向プレート42aの空気供給用貫通孔422ai1を通り、中間プレート42mの空気供給用貫通孔422mi1から分岐して、空気供給用流路形成部422mip1を通り、カソード対向プレート42cの空気供給口422os1から、カソード側金属多孔体43cの表面に対して垂直な方向に供給される。
そして、空気供給口422os1から供給された空気は、カソード側金属多孔体43c中、および、カソード側ガス拡散層411cd中を拡散しつつ流れ、カソード対向プレート42cのカソードオフガス排出口422oe1から、カソード側金属多孔体43cの表面に対して垂直な方向に排出され、中間プレート42mのカソードオフガス排出用流路形成部422mop1、カソードオフガス排出用貫通孔422mo1を通って、アノード対向プレート42aのカソードオフガス排出用貫通孔422ao1等を通じて、燃料電池スタック100の外部に排出される。
また、図1,4、および、図6から分かるように、燃料電池スタック100の外部から供給された水素は、アノード対向プレート42aの第1の水素供給用貫通孔424ai1を通り、中間プレート42mの第1の水素供給用貫通孔424mi1から分岐して、水素供給用流路形成部424mip1を通り、アノード対向プレート42aの第1の水素供給口424hs1から、MEA411の低温部に当接する、アノード側金属多孔体43aにおける第1の金属多孔体43a1の表面に対して垂直な方向に供給される。
そして、第1の水素供給口424hs1から供給された水素は、第1の金属多孔体43a1中、および、アノード側ガス拡散層411ad中を拡散しつつ流れる。このとき、水素は、MEA411の低温部におけるカソード411cで生成され、電解質膜411mを介して、MEA411の低温部におけるアノード411aに透過した生成水を持ち去りながら流れる。そして、この生成水を含む水素は、アノード対向プレート42aの水素排出口424he1から、第1の金属多孔体43a1の表面に対して垂直な方向に排出され、中間プレート42mの水素排出用流路形成部424mop1、水素排出用貫通孔424mo1を通って、アノード対向プレート42aの水素排出用貫通孔424ao1等を通じて、燃料電池スタック100の外部に排出される。
なお、図6から分かるように、セルモジュール40における低温部において、水素の流路、および、空気の流路は、水素と空気とが、MEA411を挟んで互いに略対向する方向に流れるように形成されている。こうすることによって、低温部のカソード411cで生成された生成水を、空気の流れによって、空気の流れ方向の下流側(すなわち、水素の流れ方向の上流側)に移動させるとともに、電解質膜411mを介して、アノード411a側に透過した生成水を、水素の流れによって、水素の流れ方向の下流側(すなわち、空気の流れ方向の上流側)に移動させることができるので、低温部における電解質膜411mの湿潤状態の分布、および、発電分布を均一化することができる。
そして、MEA411のアノード411aから持ち去られた生成水を含む水素は、図1,4、および、図7から分かるように、アノード対向プレート42aの第2の水素供給用貫通孔424ai2を通り、中間プレート42mの第2の水素供給用貫通孔424mi2から分岐して、水素供給用流路形成部424mip2を通り、アノード対向プレート42aの第2の水素供給口424hs2から、MEA411の高温部に当接する、アノード側金属多孔体43aにおける第2の金属多孔体43a2の表面に対して垂直な方向に供給される。
そして、第2の水素供給口424hs2から供給された生成水を含む水素は、アノード側金属多孔体43aにおける第2の金属多孔体43a2中、および、アノード側ガス拡散層411ad中を拡散しつつ流れる。このとき、生成水を含む水素は、MEA411の高温部におけるアノード411aを加湿しながら流れる。そして、アノード411aから排出されたアノードオフガスは、アノード対向プレート42aのアノードオフガス排出口424he2から、第2の金属多孔体43a2の表面に対して垂直な方向に排出され、中間プレート42mのアノードオフガス排出用流路形成部424mop2、アノードオフガス排出用貫通孔424mo2を通って、アノード対向プレート42aのアノードオフガス排出用貫通孔424ao2等を通じて、燃料電池スタック100の外部に排出される。
なお、セルモジュール40の高温部における空気の流れは、セルモジュール40の低温部における流れと同様である。すなわち、燃料電池スタック100の外部から供給された空気は、アノード対向プレート42aの空気供給用貫通孔422ai2を通り、中間プレート42mの空気供給用貫通孔422mi2から分岐して、空気供給用流路形成部422mip2を通り、カソード対向プレート42cの空気供給口422os2から、カソード側金属多孔体43cの表面に対して垂直な方向に供給される。
そして、空気供給口422os2から供給された空気は、カソード側金属多孔体43c中、および、カソード側ガス拡散層411cd中を拡散しつつ流れ、カソード対向プレート42cのカソードオフガス排出口422oe2から、カソード側金属多孔体43cの表面に対して垂直な方向に排出され、中間プレート42mのカソードオフガス排出用流路形成部422mop2、カソードオフガス排出用貫通孔422mo2を通って、アノード対向プレート42aのカソードオフガス排出用貫通孔422ao2等を通じて、燃料電池スタック100の外部に排出される。
なお、図7から分かるように、セルモジュール40における高温部においても、低温部と同様に、水素の流路、および、空気の流路は、水素と空気とが、MEA411を挟んで互いに略対向する方向に流れるように形成されている。こうすることによって、低温部のカソード411cで生成された生成水を、空気の流れによって、空気の流れ方向の下流側(すなわち、水素の流れ方向の上流側)に移動させるとともに、電解質膜411mを介して、アノード411a側に透過した生成水を、水素の流れによって、水素の流れ方向の下流側(すなわち、空気の流れ方向の上流側)に移動させることができるので、低温部における電解質膜411mの湿潤状態の分布、および、発電分布を均一化することができる。
以上説明した第1実施例の燃料電池スタック100によれば、第1の水素供給マニホールドから、各セルモジュール40におけるMEA411の低温部に水素を供給し、この低温部において発電時に生成された生成水を含む未消費の水素を、第2の水素供給マニホールドから各セルモジュール40におけるMEA411の高温部に供給することによって、低温部よりも高温で乾燥しやすい高温部を加湿することができる。したがって、本実施例の燃料電池スタック100によって、電解質膜411mの乾燥による発電性能の低下を抑制することができる。
B.第2実施例:
上記第1実施例では、燃料電池スタック100を構成する各セルモジュール40が、それぞれ、低温部と高温部とを備えるものとしたが、第2実施例では、2つの燃料電池スタックが、低温部、および、高温部を構成する。
上記第1実施例では、燃料電池スタック100を構成する各セルモジュール40が、それぞれ、低温部と高温部とを備えるものとしたが、第2実施例では、2つの燃料電池スタックが、低温部、および、高温部を構成する。
図8は、第2実施例の燃料電池スタック100Aを示す説明図である。図示するように、燃料電池スタック100Aは、複数のセルモジュールを積層させた第1の燃料電池スタック100aと、複数のセルモジュールを積層させた第2の燃料電池スタック100bとを備えている。そして、詳細な図示、および、説明は省略するが、第1の燃料電池スタック100aの内部には、水素供給マニホールドと、水素排出マニホールドと、空気供給マニホールドと、カソードオフガス排出マニホールドと、冷却水供給マニホールドと、冷却水排出マニホールドとが形成されている。また、第2の燃料電池スタック100bには、水素供給マニホールドと、アノードオフガス排出マニホールドと、空気供給マニホールドと、カソードオフガス排出マニホールドと、冷却水供給マニホールドと、冷却水排出マニホールドとが形成されている。
この燃料電池スタック100Aにおける水素、および、アノードオフガスの流れを、図中に破線矢印で模式的に示した。また、燃料電池スタック100Aにおける空気、および、カソードオフガスの流れを、図中に実線矢印で模式的に示した。また、燃料電池スタック100Aにおける冷却水の流れを、図中に一点鎖線矢印で模式的に示した。なお、第1の燃料電池スタック100a、および、第2の燃料電池スタック100bの内部において、水素の流路、および、空気の流路は、水素と空気とが、膜電極接合体を挟んで互いに略対向する方向に流れるように形成されている。こうすることによって、第1の燃料電池スタック100a、および、第2の燃料電池スタック100bにおける各カソードで生成された生成水を、空気の流れによって、空気の流れ方向の下流側(すなわち、水素の流れ方向の上流側)に移動させるとともに、電解質膜を介して、アノード側に透過した生成水を、水素の流れによって、水素の流れ方向の下流側(すなわち、空気の流れ方向の上流側)に移動させることができるので、電解質膜の湿潤状態の分布、および、発電分布を均一化することができる。
図中に一点鎖線矢印で示したように、冷却水は、第1の燃料電池スタック100aに形成された冷却水供給マニホールドから第1の燃料電池スタック100aに供給され、冷却水排出マニホールドから排出される。このとき、第1の燃料電池スタック100aに形成された冷却水排出マニホールドから排出された冷却水の温度は、第1の燃料電池スタック100aの各セルモジュールを冷却することによって上昇している。そして、この温度が上昇した冷却水は、第2の燃料電池スタック100bに形成された冷却水供給マニホールドから第2の燃料電池スタック100bに供給され、冷却水排出マニホールドから排出される。したがって、第2の燃料電池スタック100bの温度は、第1の燃料電池スタック100aの温度よりも高くなる。つまり、燃料電池スタック100Aにおいて、第1の燃料電池スタック100a、および、第2の燃料電池スタック100bは、それぞれ、本発明における第1の発電部(低温部)、および、第2の発電部(高温部)に相当する。
そして、図中に破線矢印で示したように、水素は、第1の燃料電池スタック100aに形成された水素供給マニホールドから第1の燃料電池スタック100aの各アノードに供給され、第1の燃料電池スタック100aにおける発電で未消費の水素は、水素排出マニホールドから排出される。このとき、水素排出マニホールドから排出された水素には、第1の燃料電池スタック100aにおける発電時に生成された生成水が含まれている。そして、この生成水を含む未消費の水素は、第2の燃料電池スタック100bに形成された水素供給マニホールドから第2の燃料電池スタック100bの各アノードに供給されて、各アノードを加湿しつつ流れ、アノードオフガスは、アノードオフガス排出マニホールドから排出される。
また、図中に実線矢印で示したように、空気は、第1の燃料電池スタック100a、および、第2の燃料電池スタック100bに形成された空気供給マニホールドから、それぞれ、第1の燃料電池スタック100a、および、第2の燃料電池スタック100bの各カソードに供給され、カソードオフガスは、第1の燃料電池スタック100a、および、第2の燃料電池スタック100bに形成されたカソードオフガス排出マニホールドから、それぞれ排出される。
以上説明した第2実施例の燃料電池スタック100Aによれば、低温部としての第1の燃料電池スタック100aに水素を供給し、この第1の燃料電池スタック100aにおいて発電時に生成された生成水を含む未消費の水素を、高温部としての第2の燃料電池スタック100bに供給することによって、第1の燃料電池スタック100aが備える膜電極接合体よりも高温で乾燥しやすい第2の燃料電池スタック100bの膜電極接合体を加湿することができる。したがって、本実施例の燃料電池スタック100Aによって、電解質膜の乾燥による発電性能の低下を抑制することができる。
C.第3実施例:
上記第2実施例の燃料電池スタック100Aでは、第1の発電部(低温部)としての第1の燃料電池スタック100aと、第2の発電部(高温部)としての第2の燃料電池スタック100bを、直列に接続するものとしたが、第3実施例では、1つの燃料電池スタックの内部で、第1の発電部としてのブロックと、第2の発電部としてのブロックとを備える。
上記第2実施例の燃料電池スタック100Aでは、第1の発電部(低温部)としての第1の燃料電池スタック100aと、第2の発電部(高温部)としての第2の燃料電池スタック100bを、直列に接続するものとしたが、第3実施例では、1つの燃料電池スタックの内部で、第1の発電部としてのブロックと、第2の発電部としてのブロックとを備える。
図9は、第3実施例の燃料電池スタック100Bを示す説明図である。図示するように、燃料電池スタック100Bは、複数のセルモジュールを積層させた第1ブロック100B1と、複数のセルモジュールを積層させた第2ブロック100B2とを備えており、第1ブロック100B1と、第2ブロック100B2とは、分離板50によって分離されている。そして、詳細な図示、および、説明は省略するが、第1ブロック100B1の内部には、水素供給マニホールドと、水素排出マニホールドと、空気供給マニホールドと、空気排出マニホールドと、冷却水供給マニホールドと、冷却水排出マニホールドとが形成されている。また、第2ブロック100B2には、水素供給マニホールドと、アノードオフガス排出マニホールドと、空気供給マニホールドと、カソードオフガス排出マニホールドと、冷却水供給マニホールドと、冷却水排出マニホールドとが形成されている。
この燃料電池スタック100Bにおける水素、および、アノードオフガスの流れを、図中に破線矢印で模式的に示した。また、燃料電池スタック100Bにおける空気、および、カソードオフガスの流れを、図中に実線矢印で模式的に示した。また、燃料電池スタック100Bにおける冷却水の流れを、図中に一点鎖線矢印で模式的に示した。なお、第1ブロック100B1、および、第2ブロック100B2の内部において、水素の流路、および、空気の流路は、水素と空気とが、膜電極接合体を挟んで互いに略対向する方向に流れるように形成されている。こうすることによって、第1ブロック100B1、および、第2ブロック100B2における各カソードで生成された生成水を、空気の流れによって、空気の流れ方向の下流側(すなわち、水素の流れ方向の上流側)に移動させるとともに、電解質膜を介して、アノード側に透過した生成水を、水素の流れによって、水素の流れ方向の下流側(すなわち、空気の流れ方向の上流側)に移動させることができるので、電解質膜の湿潤状態の分布、および、発電分布を均一化することができる。
図中に一点鎖線矢印で示したように、冷却水は、第1ブロック100B1に形成された冷却水供給マニホールドから第1ブロック100B1に供給され、冷却水排出マニホールドから排出される。このとき、第1ブロック100B1に形成された冷却水排出マニホールドから排出された冷却水の温度は、第1ブロック100B1の各セルモジュールを冷却することによって上昇している。そして、この温度が上昇した冷却水は、分離板50の内部に形成された流路を流れて、第2ブロック100B2に形成された冷却水供給マニホールドから第2ブロック100B2に供給され、冷却水排出マニホールドから排出される。したがって、第2ブロック100B2の温度は、第1ブロック100B1の温度よりも高くなる。つまり、燃料電池スタック100Bにおいて、第1ブロック100B1、および、第2ブロック100B2は、それぞれ、本発明における第1の発電部(低温部)、および、第2の発電部(高温部)に相当する。
そして、図中に破線矢印で示したように、水素は、第1ブロック100B1に形成された水素供給マニホールドから第1ブロック100B1の各アノードに供給され、第1ブロック100B1における発電で未消費の水素は、水素排出マニホールドから排出される。このとき、水素排出マニホールドから排出された水素には、第1ブロック100B1における発電時に生成された生成水が含まれている。そして、この生成水を含む未消費の水素は、分離板50の内部に形成された流路を流れて、第2ブロック100B2に形成された水素供給マニホールドから第2ブロック100B2の各アノードに供給され、各アノードを加湿しつつ流れ、アノードオフガスは、アノードオフガス排出マニホールドから排出される。
また、図中に実線矢印で示したように、空気は、第1ブロック100B1に形成された空気供給マニホールドから第1ブロック100B1の各カソードに供給され、第1ブロック100B1における未消費の酸素を含む空気は、空気排出マニホールドから排出される。このとき、空気排出マニホールドから排出された空気には、第1ブロック100B1における発電時に生成された生成水が含まれている。そして、この生成水を含む未消費の酸素を含む空気は、分離板50の内部に形成された流路を流れて、第2ブロック100B2に形成された空気供給マニホールドから第2ブロック100B2の各カソードに供給され、各カソードを加湿しつつ流れ、カソードオフガスは、カソードオフガス排出マニホールドから排出される。
以上説明した第3実施例の燃料電池スタック100Bによれば、低温部としての第1ブロック100B1に、水素、および、空気を供給し、この第1ブロック100B1において発電時に生成された生成水を含む未消費の水素、および、空気を、高温部としての第2ブロック100B2に供給することによって、第1ブロック100B1が備える膜電極接合体よりも高温で乾燥しやすい第2ブロック100B2の膜電極接合体を加湿することができる。したがって、本実施例の燃料電池スタック100Bによって、電解質膜の乾燥による発電性能の低下を抑制することができる。
D.変形例:
以上、本発明のいくつかの実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。例えば、以下のような変形が可能である。
以上、本発明のいくつかの実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。例えば、以下のような変形が可能である。
D1.変形例1:
上記第1実施例では、本発明の燃料電池を、燃料電池スタック100における各セルモジュール40のアノード側に適用した場合、すなわち、MEA411の低温部で未消費の水素を高温部に供給する場合について説明したが、本発明は、これに限られない。アノード、および、カソードの少なくとも一方に適用するようにすればよい。すなわち、低温部で未消費の酸素を含む空気を、一旦、燃料電池スタック100から排出し、カソードで生成された生成水を含む空気を、セルモジュール40におけるMEA411の高温部に供給するようにしてもよい。ただし、本発明は、発電に供する反応ガスとしての燃料ガス(水素)と酸化剤ガス(空気)とのうちの少なくとも燃料ガスについて適用することが好ましい。一般に、酸化剤ガスとしては、酸素を含む空気が用いられるので、本発明を酸化剤ガスについて適用した場合、第1の発電部(低温部)において、空気中の酸素が消費されても、空気の流量の減少量は少ないため、空気の流量が減少しても、生成水による空気中の水蒸気濃度の増加は少なく、第1の発電部(低温部)において生成された生成水を含む空気によって第2の発電部(高温部)を加湿する効果は比較的少ない。これに対し、燃料ガスとしては、一般に、水素が用いられるので、本発明を燃料ガスについて適用した場合には、第1の発電部(低温部)において、水素が消費されるにつれて、水素の流量が減少し、生成水による水素中の水蒸気濃度が増加するため、第1の発電部(低温部)において生成された生成水を含む水素によって第2の発電部(高温部)を加湿する効果が大きくなるからである。
上記第1実施例では、本発明の燃料電池を、燃料電池スタック100における各セルモジュール40のアノード側に適用した場合、すなわち、MEA411の低温部で未消費の水素を高温部に供給する場合について説明したが、本発明は、これに限られない。アノード、および、カソードの少なくとも一方に適用するようにすればよい。すなわち、低温部で未消費の酸素を含む空気を、一旦、燃料電池スタック100から排出し、カソードで生成された生成水を含む空気を、セルモジュール40におけるMEA411の高温部に供給するようにしてもよい。ただし、本発明は、発電に供する反応ガスとしての燃料ガス(水素)と酸化剤ガス(空気)とのうちの少なくとも燃料ガスについて適用することが好ましい。一般に、酸化剤ガスとしては、酸素を含む空気が用いられるので、本発明を酸化剤ガスについて適用した場合、第1の発電部(低温部)において、空気中の酸素が消費されても、空気の流量の減少量は少ないため、空気の流量が減少しても、生成水による空気中の水蒸気濃度の増加は少なく、第1の発電部(低温部)において生成された生成水を含む空気によって第2の発電部(高温部)を加湿する効果は比較的少ない。これに対し、燃料ガスとしては、一般に、水素が用いられるので、本発明を燃料ガスについて適用した場合には、第1の発電部(低温部)において、水素が消費されるにつれて、水素の流量が減少し、生成水による水素中の水蒸気濃度が増加するため、第1の発電部(低温部)において生成された生成水を含む水素によって第2の発電部(高温部)を加湿する効果が大きくなるからである。
D2.変形例2:
上記第1実施例では、セルモジュール40におけるMEA411の低温部、および、高温部において、水素の流路、および、空気の流路は、水素と空気とが、MEA411を挟んで互いに略対向する方向に流れるように形成されているものとしたが、本発明は、これに限られない。MEA411の低温部、および、高温部において、水素の流路、および、空気の流路は、それぞれ、任意に設定可能である。例えば、水素の流路、および、空気の流路は、水素と空気とが、MEA411を挟んで略同一方向に流れるように形成されているものとしてもよい。
上記第1実施例では、セルモジュール40におけるMEA411の低温部、および、高温部において、水素の流路、および、空気の流路は、水素と空気とが、MEA411を挟んで互いに略対向する方向に流れるように形成されているものとしたが、本発明は、これに限られない。MEA411の低温部、および、高温部において、水素の流路、および、空気の流路は、それぞれ、任意に設定可能である。例えば、水素の流路、および、空気の流路は、水素と空気とが、MEA411を挟んで略同一方向に流れるように形成されているものとしてもよい。
また、上記第1実施例では、セルモジュール40において、水素、および、空気を、セルモジュール40の短辺方向に流すものとしたが、本発明は、これに限られない。例えば、セルモジュール40において、水素、および、空気を、セルモジュール40の長辺方向に流すものとしてもよい。
D3.変形例3:
上記第1実施例では、セルモジュール40において、冷却水の流路は、水素、および、空気の流れ方向に対して略垂直な方向に、冷却水が流れるように形成されているものとしたが、本発明は、これに限られない。ただし、上記第1実施例のように、水素、および、空気の流れ方向を略平行方向とし、冷却水の流れ方向を、水素、および、空気の流れ方向に対して略垂直な方向とすることによって、セルモジュール40における各種ガスや、冷却水の供給口、および、排出口を効率よく配置することができる。
上記第1実施例では、セルモジュール40において、冷却水の流路は、水素、および、空気の流れ方向に対して略垂直な方向に、冷却水が流れるように形成されているものとしたが、本発明は、これに限られない。ただし、上記第1実施例のように、水素、および、空気の流れ方向を略平行方向とし、冷却水の流れ方向を、水素、および、空気の流れ方向に対して略垂直な方向とすることによって、セルモジュール40における各種ガスや、冷却水の供給口、および、排出口を効率よく配置することができる。
D4.変形例4:
上記第1実施例では、ガス流路として、金属多孔体を用いるものとしたが、本発明は、これに限られない。シールガスケット一体型MEA41を挟持するセパレータに、溝、および、リブを設けて、ガス流路を形成するようにしてもよい。ただし、ガス流路として、金属多孔体を用いることによって、溝、および、リブによってガス流路を形成する場合と比較して、セルモジュール40の内部抵抗を低下させることができる。また、ガス流路の形状は、MEA411の表面に沿って、ガスがほぼ直線的に流れるストレート型としてもよいし、蛇行して流れるサーペンタイン型としてもよい。
上記第1実施例では、ガス流路として、金属多孔体を用いるものとしたが、本発明は、これに限られない。シールガスケット一体型MEA41を挟持するセパレータに、溝、および、リブを設けて、ガス流路を形成するようにしてもよい。ただし、ガス流路として、金属多孔体を用いることによって、溝、および、リブによってガス流路を形成する場合と比較して、セルモジュール40の内部抵抗を低下させることができる。また、ガス流路の形状は、MEA411の表面に沿って、ガスがほぼ直線的に流れるストレート型としてもよいし、蛇行して流れるサーペンタイン型としてもよい。
D5.変形例5:
上記第1実施例では、アノード側金属多孔体43aは、仕切板43asを備えるものとしたが、これを省略するようにしてもよい。ただし、仕切板43asを備えることによって、MEA411の低温部に供給された水素が高温部に流れ込んだり、高温部に供給された水素が低温部に流れ込んだりするのを抑制することができる。そして、アノード側金属多孔体43aが仕切板43asを備えない場合よりも、低温部を流れる水素の流量を確実に増大させ、低温部からの生成水の持ち去り量を確実に増大させて、この生成水を、高温部の加湿に有効利用することができる。
上記第1実施例では、アノード側金属多孔体43aは、仕切板43asを備えるものとしたが、これを省略するようにしてもよい。ただし、仕切板43asを備えることによって、MEA411の低温部に供給された水素が高温部に流れ込んだり、高温部に供給された水素が低温部に流れ込んだりするのを抑制することができる。そして、アノード側金属多孔体43aが仕切板43asを備えない場合よりも、低温部を流れる水素の流量を確実に増大させ、低温部からの生成水の持ち去り量を確実に増大させて、この生成水を、高温部の加湿に有効利用することができる。
また、上記第1実施例では、アノード側金属多孔体43aにおいて、仕切板43asは、中央部に配置されているものとしたが、仕切板43asの位置は、任意に設定可能である。アノード側金属多孔体43aにおける仕切板43asの配置位置を変更した場合には、これに応じて、セパレータ42における各種貫通孔の形状や配置位置を変更すればよい。
また、上記第1実施例では、アノード側金属多孔体43aが仕切板43asを備えるものとしたが、カソード側金属多孔体43cにも同様の仕切板を備えるようにしてもよい。
D6.変形例6:
上記実施例では、燃料電池スタックを、冷却水の流れ方向の上流から下流にかけての温度分布に応じて、低温部と高温部とに区分するものとしたが、本発明は、これに限られない。燃料電池スタックにおける発電分布に起因する温度分布に応じて、低温部と高温部とに区分するものとしてもよい。
上記実施例では、燃料電池スタックを、冷却水の流れ方向の上流から下流にかけての温度分布に応じて、低温部と高温部とに区分するものとしたが、本発明は、これに限られない。燃料電池スタックにおける発電分布に起因する温度分布に応じて、低温部と高温部とに区分するものとしてもよい。
D7.変形例7:
上記実施例では、燃料電池スタックは、その温度分布に応じて、低温部と高温部との2つの部位を備えるものとしたが、本発明は、これに限られない。燃料電池における温度分布に応じて、3つ以上の部位に区分するようにしてもよい。そして、燃料電池において、比較的低温の部位で生成された生成水を、反応ガスによって持ち去り、この生成水を含む反応ガスを、比較的高温で乾燥しやすい部位に供給し、反応ガスに含まれる生成水によって、比較的高温で乾燥しやすい部位を加湿するようにすればよい。
上記実施例では、燃料電池スタックは、その温度分布に応じて、低温部と高温部との2つの部位を備えるものとしたが、本発明は、これに限られない。燃料電池における温度分布に応じて、3つ以上の部位に区分するようにしてもよい。そして、燃料電池において、比較的低温の部位で生成された生成水を、反応ガスによって持ち去り、この生成水を含む反応ガスを、比較的高温で乾燥しやすい部位に供給し、反応ガスに含まれる生成水によって、比較的高温で乾燥しやすい部位を加湿するようにすればよい。
100...燃料電池スタック
10a,10b...エンドプレート
12i1,12i2...空気供給口
12o1,12o2...カソードオフガス排出口
14i1...第1の水素供給口
14i2...第2の水素供給口
14o1...水素排出口
14o2...アノードオフガス排出口
16i...冷却水供給口
16o...冷却水排出口
20a,20b...絶縁板
30a,30b...集電板
32a,32b...出力端子
40...セルモジュール
41...シールガスケット一体型MEA
410...シールガスケット
412i1...空気供給用貫通孔
412o1...カソードオフガス排出用貫通孔
414i1...第1の水素供給用貫通孔
414i2...第2の水素供給用貫通孔
414o1...水素排出用貫通孔
414o2...アノードオフガス排出用貫通孔
416i...冷却水供給用貫通孔
416o...冷却水排出用貫通孔
411...MEA
411m...電解質膜
411a...アノード
411ac...アノード側触媒層
411ad...アノード側ガス拡散層
411c...カソード
411cc...カソード側触媒層
411cd...カソード側ガス拡散層
42...セパレータ
42c...カソード対向プレート
422ci1,422ci2...空気供給用貫通孔
422co1,422co2...カソードオフガス排出用貫通孔
424ci1...第1の水素供給用貫通孔
424co1...水素排出用貫通孔
424ci2...第2の水素供給用貫通孔
424co2...アノードオフガス排出用貫通孔
426ci...冷却水供給用貫通孔
426co...冷却水排出用貫通孔
422os1,422os2...空気供給口
422oe1,422oe2...カソードオフガス排出口
42m...中間プレート
422mi1,422mi2...空気供給用貫通孔
422mip1,422mip2...空気供給用流路形成部
422mo1,422mo2...カソードオフガス排出用貫通孔
422mop1,422mop2...カソードオフガス排出用流路形成部
424mi1...第1の水素供給用貫通孔
424mip1...水素供給用流路形成部
424mo1...水素排出用貫通孔
424mop1...水素排出用流路形成部
424mi2...第2の水素供給用貫通孔
424mip2...水素供給用流路形成部
424mo2...アノードオフガス排出用貫通孔
424mop2...アノードオフガス排出用流路形成部
426m...冷却水流路形成用貫通孔
42a...アノード対向プレート
422ai1,422ai2...空気供給用貫通孔
422ao1,422ao2...カソードオフガス排出用貫通孔
424ai1...第1の水素供給用貫通孔
424ao1...水素排出用貫通孔
424ai2...第2の水素供給用貫通孔
424ao2...アノードオフガス排出用貫通孔
426ai...冷却水供給用貫通孔
426ao...冷却水排出用貫通孔
424hs1...第1の水素供給口
424he1...水素排出口
424hs2...第2の水素供給口
424he2...アノードオフガス排出口
43a...アノード側金属多孔体
43a1...第1の金属多孔体
43a2...第2の金属多孔体
43as...仕切板
43c...カソード側金属多孔体
50...分離板
100A...燃料電池スタック
100a...第1の燃料電池スタック
100b...第2の燃料電池スタック
100B...燃料電池スタック
100B1...第1ブロック
100B2...第2ブロック
SL...シールライン
10a,10b...エンドプレート
12i1,12i2...空気供給口
12o1,12o2...カソードオフガス排出口
14i1...第1の水素供給口
14i2...第2の水素供給口
14o1...水素排出口
14o2...アノードオフガス排出口
16i...冷却水供給口
16o...冷却水排出口
20a,20b...絶縁板
30a,30b...集電板
32a,32b...出力端子
40...セルモジュール
41...シールガスケット一体型MEA
410...シールガスケット
412i1...空気供給用貫通孔
412o1...カソードオフガス排出用貫通孔
414i1...第1の水素供給用貫通孔
414i2...第2の水素供給用貫通孔
414o1...水素排出用貫通孔
414o2...アノードオフガス排出用貫通孔
416i...冷却水供給用貫通孔
416o...冷却水排出用貫通孔
411...MEA
411m...電解質膜
411a...アノード
411ac...アノード側触媒層
411ad...アノード側ガス拡散層
411c...カソード
411cc...カソード側触媒層
411cd...カソード側ガス拡散層
42...セパレータ
42c...カソード対向プレート
422ci1,422ci2...空気供給用貫通孔
422co1,422co2...カソードオフガス排出用貫通孔
424ci1...第1の水素供給用貫通孔
424co1...水素排出用貫通孔
424ci2...第2の水素供給用貫通孔
424co2...アノードオフガス排出用貫通孔
426ci...冷却水供給用貫通孔
426co...冷却水排出用貫通孔
422os1,422os2...空気供給口
422oe1,422oe2...カソードオフガス排出口
42m...中間プレート
422mi1,422mi2...空気供給用貫通孔
422mip1,422mip2...空気供給用流路形成部
422mo1,422mo2...カソードオフガス排出用貫通孔
422mop1,422mop2...カソードオフガス排出用流路形成部
424mi1...第1の水素供給用貫通孔
424mip1...水素供給用流路形成部
424mo1...水素排出用貫通孔
424mop1...水素排出用流路形成部
424mi2...第2の水素供給用貫通孔
424mip2...水素供給用流路形成部
424mo2...アノードオフガス排出用貫通孔
424mop2...アノードオフガス排出用流路形成部
426m...冷却水流路形成用貫通孔
42a...アノード対向プレート
422ai1,422ai2...空気供給用貫通孔
422ao1,422ao2...カソードオフガス排出用貫通孔
424ai1...第1の水素供給用貫通孔
424ao1...水素排出用貫通孔
424ai2...第2の水素供給用貫通孔
424ao2...アノードオフガス排出用貫通孔
426ai...冷却水供給用貫通孔
426ao...冷却水排出用貫通孔
424hs1...第1の水素供給口
424he1...水素排出口
424hs2...第2の水素供給口
424he2...アノードオフガス排出口
43a...アノード側金属多孔体
43a1...第1の金属多孔体
43a2...第2の金属多孔体
43as...仕切板
43c...カソード側金属多孔体
50...分離板
100A...燃料電池スタック
100a...第1の燃料電池スタック
100b...第2の燃料電池スタック
100B...燃料電池スタック
100B1...第1ブロック
100B2...第2ブロック
SL...シールライン
Claims (13)
- 燃料電池であって、
第1の発電部と、
発電時に前記第1の発電部よりも高温となる第2の発電部と、
発電に供する反応ガスを前記第1の発電部に供給する第1の反応ガス供給部と、
前記第1の発電部において未消費の前記反応ガスを、前記第1の発電部から排出するとともに、前記未消費の反応ガスを前記第2の発電部に供給する第2の反応ガス供給部と、
を備える燃料電池。 - 請求項1記載の燃料電池であって、さらに、
前記第1の発電部、および、前記第2の発電部を冷却する冷却媒体を流すための冷却媒体流路を備え、
前記冷却媒体流路は、前記冷却媒体によって、前記第1の発電部を冷却した後に、前記第2の発電部を冷却するように形成されている、
燃料電池。 - 請求項2記載の燃料電池であって、
前記反応ガスは、燃料ガスと、酸化剤ガスと、を含み、
前記第1の発電部の一方の面に形成されたアノードの表面に沿って、前記燃料ガスを流すための第1の燃料ガス流路と、
前記第1の発電部の他方の面に形成されたカソードの表面に沿って、前記酸化剤ガスを流すための第1の酸化剤ガス流路と、を備え、
前記第1の燃料ガス流路、および、前記第1の酸化剤ガス流路は、前記燃料ガスと前記酸化剤ガスとが、前記第1の発電部を挟んで略平行な方向に流れるように形成されている、
燃料電池。 - 請求項3記載の燃料電池であって、
前記第1の燃料ガス流路、および、前記第1の酸化剤ガス流路は、前記燃料ガスと前記酸化剤ガスとが、前記第1の発電部を挟んで互いに略対向する方向に流れるように形成されている、
燃料電池。 - 請求項3記載の燃料電池であって、
前記第1の燃料ガス流路、および、前記第1の酸化剤ガス流路は、前記燃料ガスと前記酸化剤ガスとが、前記第1の発電部を挟んで略同一方向に流れるように形成されている、
燃料電池。 - 請求項3ないし5のいずれかに記載の燃料電池であって、
前記冷却媒体流路は、前記第1の燃料ガス流路、および、前記第1の酸化剤ガス流路における前記燃料ガス、および、前記酸化剤ガスの流れ方向に対して略垂直な方向に、前記冷却媒体が流れるように形成されている、
燃料電池。 - 請求項2ないし6のいずれかに記載の燃料電池であって、
前記反応ガスは、燃料ガスと、酸化剤ガスと、を含み、
前記第2の発電部の一方の面に形成されたアノードの表面に沿って、前記燃料ガスを流すための第2の燃料ガス流路と、
前記第2の発電部の他方の面に形成されたカソードの表面に沿って、前記酸化剤ガスを流すための第2の酸化剤ガス流路と、を備え、
前記第2の燃料ガス流路、および、前記第2の酸化剤ガス流路は、前記燃料ガスと前記酸化剤ガスとが、前記第2の発電部を挟んで略平行な方向に流れるように形成されている、
燃料電池。 - 請求項7記載の燃料電池であって、
前記第2の燃料ガス流路、および、前記第2の酸化剤ガス流路は、前記燃料ガスと前記酸化剤ガスとが、前記第2の発電部を挟んで互いに略対向する方向に流れるように形成されている、
燃料電池。 - 請求項7記載の燃料電池であって、
前記第2の燃料ガス流路、および、前記第2の酸化剤ガス流路は、前記燃料ガスと前記酸化剤ガスとが、前記第2の発電部を挟んで略同一方向に流れるように形成されている、
燃料電池。 - 請求項7ないし9のいずれかに記載の燃料電池であって、
前記冷却媒体流路は、前記第2の燃料ガス流路、および、前記第2の酸化剤ガス流路における前記燃料ガス、および、前記酸化剤ガスの流れ方向に対して略垂直な方向に、前記冷却媒体が流れるように形成されている、
燃料電池。 - 請求項1または2記載の燃料電池であって、
前記反応ガスは、燃料ガスと、酸化剤ガスと、を含み、
前記第1の発電部の一方の面に形成されたアノードの表面に沿って、前記燃料ガスを流すための第1の燃料ガス流路と、
前記第1の発電部の他方の面に形成されたカソードの表面に沿って、前記酸化剤ガスを流すための第1の酸化剤ガス流路と、
前記第2の発電部の一方の面に形成されたアノードの表面に沿って、前記燃料ガスを流すための第2の燃料ガス流路と、
前記第2の発電部の他方の面に形成されたカソードの表面に沿って、前記酸化剤ガスを流すための第2の酸化剤ガス流路と、を備え、
前記第1の燃料ガス流路と前記第2の燃料ガス流路、および、前記第1の酸化剤ガス流路と前記第2の酸化剤ガス流路のうちの少なくとも一方は、仕切板によって分離されている、
燃料電池。 - 請求項11記載の燃料電池であって、
前記第1の燃料ガス流路と、前記第1の酸化剤ガス流路と、前記第2の燃料ガス流路と、前記第2の酸化剤ガス流路とのうちの少なくとも1つは、導電性、および、ガス拡散性を有する多孔体からなる、
燃料電池。 - 請求項1または2記載の燃料電池であって、
前記第1の発電部と、前記第2の発電部とは、分離されている、
燃料電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008075746A JP2009231082A (ja) | 2008-03-24 | 2008-03-24 | 燃料電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008075746A JP2009231082A (ja) | 2008-03-24 | 2008-03-24 | 燃料電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009231082A true JP2009231082A (ja) | 2009-10-08 |
Family
ID=41246248
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008075746A Pending JP2009231082A (ja) | 2008-03-24 | 2008-03-24 | 燃料電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009231082A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20190076665A (ko) * | 2017-12-22 | 2019-07-02 | 포스코에너지 주식회사 | 연료전지 하이브리드 시스템 |
-
2008
- 2008-03-24 JP JP2008075746A patent/JP2009231082A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20190076665A (ko) * | 2017-12-22 | 2019-07-02 | 포스코에너지 주식회사 | 연료전지 하이브리드 시스템 |
KR102081427B1 (ko) | 2017-12-22 | 2020-02-25 | 한국퓨얼셀 주식회사 | 연료전지 하이브리드 시스템 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9905880B2 (en) | Fuel cell stack | |
JP4344484B2 (ja) | 固体高分子型セルアセンブリ | |
JP4516229B2 (ja) | 固体高分子型セルアセンブリ | |
JP4630529B2 (ja) | 燃料電池システム | |
KR100699659B1 (ko) | 고분자 전해질형 연료전지 | |
JP2007227377A (ja) | 加湿が組み入れられた燃料電池 | |
JP3971969B2 (ja) | 固体高分子型燃料電池 | |
JP5299504B2 (ja) | 燃料電池スタック | |
JP2001332288A (ja) | 燃料電池スタック | |
JP4612977B2 (ja) | 燃料電池スタックおよびその反応ガス供給方法 | |
JP5541291B2 (ja) | 燃料電池及び燃料電池を備えた車両 | |
JP4185734B2 (ja) | 燃料電池スタック | |
JP2005056671A (ja) | 燃料電池 | |
JP3673252B2 (ja) | 燃料電池スタック | |
JP2002100380A (ja) | 燃料電池および燃料電池スタック | |
JP2009231082A (ja) | 燃料電池 | |
JP2005141994A (ja) | 高分子電解質型燃料電池 | |
JP4397603B2 (ja) | 高分子電解質型燃料電池 | |
JP4032633B2 (ja) | 燃料電池 | |
JP5694103B2 (ja) | 燃料電池セル及び燃料電池 | |
JP2011086519A (ja) | 燃料電池スタック、および、セパレータ | |
JP2011028942A (ja) | 燃料電池スタック、および、セパレータ | |
JP2004319165A (ja) | 高分子電解質型燃料電池 | |
JPH06333590A (ja) | 固体高分子電解質型燃料電池 | |
CN115997311A (zh) | 具有在活性区域中存在的通道划分部的双极板和燃料电池堆 |